JPH01208697A - 熱交換器プレートフィン用アルミニウム表面処理薄板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は熱交換器に用いられるアルミニウム製プレート
フィンに係り、更に詳しくは、ドロー或いはドローレス
方式等によって成形されるプレートフィン材用であって
、空調器用エバポレーターやコンデンサーに使用される
アルミニウム表面処理薄板に関する。

（従来の技術、解決しようとする課題）ルームエアコン
等の熱交換器に用いられるアルミニウムプレー１〜フイ
ン材には、従来より腐食防止のために表面処理が施され
ているが、近年、表面処理皮膜に親水性を付与して、通
風抵抗の低減。

騒音の低下、或いはビー１−ポンプの屋外器においては
除霜効率の向上等の機能を発揮せしめんとする要請が増
大している。

従来の親水性表面処理技術としては、■プレー　１−フ
ィン両面にアクリル樹脂に界面活性剤を混合した薬剤を
塗布する方式、■アクリル樹脂にコロイダルシリカを混
合した薬剤を塗布する方式、ｌ■珪酸塩系処理法、■ベ
ーマイト処理法等が発表されているが、いずれも一長一
短がある。

すなわち、前記■のアクリル樹脂に界面活性剤を混合し
た方式は、ドロー或いはドローレス成形用のフィン材に
適用しても工具摩耗の問題はないが、親水性が充分でな
い。一方、無機物を含有した他の処理法は比較的親水性
は良好であるが、特にドローレス成形において工具摩耗
等に難点があり、工具材質の選定に特別の配慮が必要で
ある。

このように、従来の方式で処理した表面処理プレートフ
ィン材については、必ずしも親水性と工具摩耗の両者の
点で満足しているとは云えず、同用途に対して、更なる
レベル向上が希求されてきている。

本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、熱交換器プレ
ートフィン材用として、親水性に優れ且つ工具摩耗の問
題のないアルミニウム表面処理薄板を提供することを目
的とするものである。

（課題を解決するための手段） 前記目的を達成するため、本発明者は、この種の用途に
用いられる成形加工法がアルミニウムプレートフィン薄
板の両面において異なる影響を与えることに鑑みて、従
来の親水性表面処理法では両面に前記特性を充分付与で
きないことを究明した。そこで、片面毎に異なる方式を
適用する方策について鋭意研究を重ねた結果、ここに本
発明をなしたものである。

すなわち、本発明に係る熱交換器プレートフィン用アル
ミニウム表面処理薄板は、要するに、片面にオール有機
型の親水皮膜を施し、他の面にコロイダルシリカ及び珪
酸塩の１種を含む親水性皮膜を施したことを骨子とする
ものである。

以下に本発明を更に詳細に説明する。

（作用） 熱交換器プレートフィンのドローレス成形は。

第１図に示す如く、まずアルミニウム薄板１を成形機に
セットしくＡ）、ピャス・バーリング加工（Ｂ）し、次
いでアイアニング（しごき）加工（Ｃ）を経た後、フレ
アー（鍔付け）加工（Ｄ）する工程からなる加工である
。この場合、アイアニング加工工程（Ｃ）は２回以上に
分けて実施されることもあるが、アイアニングポンチ３
がドローレス成形の連続加工において損傷を受は易い。

この傾向はドロー成形においても同様である。

本発明者は、アルミニウム薄板１がアイアニングポンチ
３と接する面と他の面は共に親水性を具備せしめる必要
性はあるものの、ドローレス又はドロー成形においては
アイアニングポンチ３と接する面のみに工具摩耗対策を
講ずれば足りることに着目したものであって、その対策
として、片面にオール有機型の親水性皮膜４を配するこ
とによって（第２図参照）、アイアニングポンチ３に接
する面が潤滑上有利にすることを可能にしたのである。

オール有機型の親水性皮膜としては、特に有機材料及び
成膜法は制限されない。例えば、界面活性剤を含有する
アクリル樹脂塗料を塗布したもの、ポリビニルアルコー
ル樹脂（ＰＶＡ）塗料を塗布したもの等を挙げることが
でき、或いはアクリル樹脂塗料とポリビニルアルコール
樹脂（ＰＶＡ）塗料を塗布した２層皮膜の如く２層以上
に分けて施すことも可能である。

なお、このオール有機型親水性皮膜は、皮膜厚さが０，
０５〜２．５μｍ、動摩擦係数が０．６以下のものが好
ましい。動りｌ擦係数が０．６以下の場合には、より工
具摩耗に及ぼす影響が防止されるので好ましいが、皮膜
厚さが２．５μｍを超えるとその効果が飽和するばかり
でなく、工具へのビルドアップの恐れがあるので、皮膜
厚さは２．５μｍ以下が好ましい、一方、皮膜厚さが０
．０５μｍ未満では不均一になり易く、親水性と潤滑性
ともに低下する想念があるので好ましくない。

また、アルミニウム薄板１の他の面には、主として親水
性の優れた皮膜、すなわち、コロイダルシリカ及び珪酸
塩の１種を含有した皮膜を施すようにしたものであり、
その理由は次のとおりである。

コロイダルシリカ又は珪酸塩含有の親水性皮膜は、オー
ル有機型の親水性皮膜より、より一層親水性が優れてお
り、第３図に示す如く熱交換器コアーにおいて結露水に
起因するブリッナ５の生成を少なくすることができる。

コロイダルシリカ又は珪酸塩含有の親水性皮膜を両面に
施した場合は、両面とも親水性に優れているが、工具に
接する面に工具摩耗の問題が生じ。

また両面にオール有機型の親水性皮膜を施す親水性が充
分でなくなり、前述のようにブリッナの生成の問題が生
じるが、本発明の皮膜構成であれば、コロイダルシリカ
又は珪酸塩含有の親水性皮膜を両面に施さずとも、片面
のみの処理において効果的にブリッジの生成を低減する
ことができる。

なお、コロイダルシリカ又は珪酸塩含有の親水性皮膜の
皮膜厚さは、特に制限されず、従来のこの種の皮膜厚さ
と同様で良い。

次に本発明の実施例を示す。

（実施例） アルミニウム薄板条（ＪＩＳＩｌｏｏ、Ｈ２Ｓ、０．１
１ｍｍ厚）をアルカリ脱脂し、水洗した後、第１表に示
す種々の条件の表面処理を実施した。

次いで、各表面処理材をドローレス成形（フィンピッチ
１．４ｍｍ）Ｌ、第３図に示すように銅管６を挿入して
熱交換器コアーを組み立てた。

親水性及び耐工具摩耗性についての評価結果を第１表に
併記する。

なお、耐工具摩耗性は工具鋼製アイアニングポンチの損
傷の程度を比較調査して評価した。また親水性は、トリ
クロルエチレンを用いてコアーを脱脂した後、相対湿度
４０℃、９０％の雰囲気中に設置し、銅管６（第３図参
照）に２０’Ｃの水を流した際にプレートフィン表面に
生成する結露水の状況をｗＡ察することにより評価した
。

第１表より、本発明例Ｎｕ　３〜Ｎα６はいずれも親水
性が良好であると共に工具摩耗に及ぼす影響がないこと
がわかる。一方、比較例Ｎα１、Ｎα２は特に工具摩耗
に問題があり、また比較例７は親水性に問題がある。

【以下余白］ （発明の効果） 以上詳述したように、本発明に係る熱交換器プレートフ
ィン用アルミニウム表面処理薄板は、両面に異なる性状
の親水性皮膜が施されているので、親水性と工具摩耗に
及ぼす影響ともに良好である。

特にルームエアコン等の空調器用のプレートフィン用と
して有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）〜（Ｄ）はプレートフィンのドローレス成
形工程を示す説明図、 第２図は本発明に係るアルミニウム表面処理薄板に対す
るアイアニング加工状況を説明する図、第３図は熱交換
器コアーにおいて結露水に起因するブリッナの発生状況
を示す説明図である。 １・・アルミニウム薄板、２・・・支持具、３・・・ア
イアニングポンチ、４・・・オール有機型親水性皮膜。 ５・・・ブリッジ、６・・・銅管。 特許出願人　　株式会社神戸製鋼所 代理人弁理士　中　　村　　　尚 第１図 （Ｂ）　　　　、ｎ 第２図　　　第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）　熱交換器に用いられるアルミニウム製プレート
   フィン薄板において、片面にオール有機型の親水性皮膜
   が施されており、他の面にコロイダルシリカ及び珪酸塩
   の１種を含む親水性皮膜が施されていることを特徴とす
   る熱交換器プレートフィン用アルミニウム表面処理薄板
   。
2. （２）　前記片面に施されたオール有機型の親水性皮膜
   は厚さが０．０５〜２．５μｍであり、動摩擦係数が０
   ．６以下のものである請求項１記載の熱交換器プレート
   フィン用アルミニウム表面処理薄板。