JPH0118997Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は給気と排気とを同時に行なう熱交換
器付きの換気装置に関するものである。

従来この種の換気装置として第１〜３図に示す
ものがあつた。図において、１は給気通路及び排
気通路を有するケーシング本体で、この中に給気
用フアン２や排気用フアン３およびモータ４など
が内蔵してある。５はケーシング本体１の前面に
取付けられている熱交換器、６は軸６ａを支点と
して回動し給気の風路を切換えるダンパー、７は
熱交換器５およびダンパー６をカバーしている化
粧グリルで、ネジ８によりケーシング本体１に固
定している。この化粧グリル７は前方と上方に吸
気口を有するとともに、前方に排気口を有してい
る。１１はグリル７の上方の吸気口とケーシング
本体１の排気通路とを連通する第１の連通部、１
２はグリル７の上方の吸気口と熱交換器５とを連
通する第２の連通部で、ダンパー６は連通部１
１，１２を切換可能に閉鎖する。

上記構成において、モータ４の駆動により給気
用フアン２及び排気用フアン３が回転し、給気は
点線で示すようにケーシング本体１の背部から下
部を通り、熱交換器５で排気と熱交換する。しか
る後、吸気はダンパー６が開状態で縁部１ａと当
接しているので、グリル７の前方及び上方の吸気
口から排出される。一方、排気は二点鎖線で示す
ように熱交換器５を介してケーシング本体１内に
入り、その下部（吸気側とは仕切られている。）
を通り、背面から排出される。又、ダンパー６が
二点鎖線で示すようにグリル７の上部側を閉鎖し
ている場合には、吸気はグリル７の前方のみから
排出され、排気は熱交換器５から吸入されるとと
もにグリル７の上部の吸気口からも吸入される。
しかし上記ダンパー６は開放しているときはケー
シング本体１の縁部１ａと当接しているので、た
とえばダンパー６が第４図に示すよう反りや歪み
などが生じてケーシング本体１の縁部１ａとの間
に隙間が生じていると、給気の一部が排気流によ
つて吸引されて洩れる欠点があつた。このことは
送風機単独の特性としては充分に得られていて
も、換気装置としてみた場合その特性は充分なも
のではなかつた。このようなことからダンパー６
とその当接部分が平面同志では給気が洩れて換気
装置としては好ましくなかつた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、ダンパーと、この
ダンパーが当接するケーシング本体の縁部とに相
対的に係合し合う凹部と凸部とを設けて給気の洩
れを防止した換気装置を提供することを目的とし
ている。

以下この考案の一実施例を図について説明す
る。第５〜８図において、１はケーシング本体
で、この中に給気用フアン２や排気用フアン３お
よびモータ４などが内蔵している。５はケーシン
グ本体１の前面に取付けられている熱交換器、６
は軸６ａを支点として回動し給気の風路を切換え
るダンパー、７は熱交換器５およびダンパー６を
カバーしている化粧グリルで、ネジ８によりケー
シング本体１に固定している。上記ダンパー６に
は第８図に拡大して示すように凹部９が形成して
あり、このダンパー６の当接するケーシング本体
１の縁部１ａに上記凹部９と係合する凸部１０が
形成してある。

このように構成したことにより、ダンパー６の
開放時、これに設けた凹部９がケーシング本体１
の縁部１ａの凸部１０と係合するので、ダンパー
６と縁部１ａとが密閉され、これにより給気は排
気流に吸引されることが完全に解消できる。な
お、実施例ではダンパー６に凹部を設け、縁部１
ａに凸部１０を設けた例について説明したが、ダ
ンパー６と縁部１ａとに相対的に係合する凹部と
凸部とを設けてあればよい。

以上のようにこの考案によれば、ダンパーとこ
のダンパーが当接するケーシング本体とに相対的
に係合し合う凹部と凸部とを設けたことにより、
給気が排気流に吸引されて洩れることがないの
で、換気装置の特性を充分に発揮できる。またダ
ンパーは凹部又は凸部を設けるとこれ自体が補強
されて反りや歪みが防止できるなどの効果があ
る。さらに、ダンパーの切換により吸気量と排気
量を調節することができ、最適な換気を行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の換気装置の斜視図、第２図は断
面図、第３図は正面図、第４図は給気の洩れを説
明する図、第５図はこの考案による換気装置の斜
視図、第６図は断面図、第７図は正面図、第８図
はこの考案の要部の拡大断面図である。 １……ケーシング本体、１ａ……縁部、５……
熱交換器、６……ダンパー、７……化粧グリル、
９……凹部、１０……凸部。なお、図中、同一符
号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給気通路及び排気通路を有するとともにこの給
   排気通路を介して給排気を行う給気用フアン２及
   び排気用フアン３を有するケーシング本体１と、
   ケーシング本体１に取付けられ、給排気の熱交換
   を行う熱交換器５と、ケーシング本体１の室内側
   に設けられ、上記給気通路及び排気通路とそれぞ
   れ連通する吸気口及び排気口を有するグリル７を
   備え、給気用フアン２の回転により給気が上記給
   気通路から熱交換器５を通り上記吸気口を介して
   室内側に送入され、かつ排気用フアン３の回転に
   より排気が上記排気口から熱交換器５及び上記排
   気通路を介して排出される換気装置において、上
   記吸気口の一部と上記排気通路を連通させる第１
   の連通部１１をケーシング本体１に設けるととも
   に、上記連通部１１と上記吸気口の一部と熱交換
   器５との間を連通する第２の連通部１２とを切換
   可能に閉鎖するダンパー６を設け、かつダンパー
   ６が第１の連通部１１を閉鎖した際に当接するダ
   ンパー６とケーシング本体１とに相対的に係合し
   合う凹部９と凸部１０を設けたことを特徴とする
   換気装置。