JPS634911Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は強制同時給排形換気扇用の外風防止装
置に関するものである。

従来の技術 従来、強制同時給排形の換気扇の外風防止装置
は第１図に示すように、本体１００の室外側吐出
口１０２および室外側吸込口１０３に、雨水の侵
入を防止するためのフード１０４が設けられてい
る。また第２図のように、換気扇と連動する電気
式シヤツタ１０５を設けたものもある。

考案が解決しようとする問題点 前記第１図の構成のものは雨水の侵入防止につ
いてはある程度の効果はあつたが、換気扇停止時
の外風侵入については全く防ぐことができなかつ
た。また第２図に示す構成のものは外風および雨
水の侵入を防ぐことは可能となるが、電気式シヤ
ツタ１０５はシヤツタ１０６を動作させるための
モータ１０７等を内蔵しているために価格が高く
なる等の欠点を有していた。

本考案は前記従来の問題に留意し、換気扇停止
時においても確実に雨水の侵入が防止でき、しか
もモータを必要とせずに簡単な構成の外風防止装
置を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 前記目的を達成するための本考案の技術的手段
は、強制同時給排換気扇の室外側吐出口および室
外側吸込口と大気とを連通する排気通路と給気通
路を並設し、前記排気通路と給気通路間にシヤツ
タ回転軸を設け、このシヤツタ回転軸の両側に突
出して前記排気通路と給気通路を閉塞し、運転時
の風圧により回転して排気通路と給気通路を開く
シヤツタ板を設け、前記シヤツタ回転軸は強制同
時給排気扇側に傾斜し、排気通路は給気通路より
大きな断面積をもち、シヤツタ板の排気通路に突
出する部分の面積を、給気通路に突出する部分の
面積より大にしてなる外風防止装置の構成とした
ものである。

作 用 前記構成において、強制同時給排気扇を運転し
ていないときには、シヤツタ板は軸が傾き、かつ
重さが片寄つていることから、自動的にシヤツタ
板は偏重方向に回わり、排気通路と給気通路を閉
じており、外風がシヤツタ板に作用してもシヤツ
タ板は開放方向に回わらず、外風が侵入しない。
つぎに強制同時給排気扇を運転した場合にはシヤ
ツタ板には排気風圧と吸込風圧がそれぞれシヤツ
タ板に当つて、このシヤツタ板を偏重回動に抗し
て回転させ、排気通路と給気通路を自動的に開
く。

実施例 以下に本考案の実施例を第３図に従つて説明す
る。第３図において、１は内部に前後方向に連続
した仕切板１９，１９′を有し、前記仕切板１９，
１９′の左右に排気通路２０と給気通路２１とを
有する枠体であり、前記排気通路２０の断面積は
給気通路２１の断面積より大きくされている。上
記仕切板１９，１９′の隣り合う端縁間にはギヤ
ツプが形成されており、このギヤツプ部に鉛直線
方向に対しＧの角度を持つて強制同時給排形の換
気扇２４側に傾斜したシヤツタ回転軸２３を設け
てあり、シヤツタ回転軸２３にはシヤツタ板２２
を回転自在に設けている。前記シヤツタ板２２は
排気通路２０と給気通路２１に突出する部分２２
ａ，２２ｂをもち、その排気通路２０側の部分２
２ａの面積が給気通路２１側の部分２２ｂの面積
より大きく形成されている。なお、図中の８，９
は排気通路２０および給気通路２１に設けたスト
ツパーである。また前記換気扇２４は後部に室外
側吐出口２５および室外側吸込口２６をもち、排
気通路２０と給気通路２１が接続されるように枠
体１が取りつけられている。

上記構成において、換気扇１０を運転すれば、
シヤツタ板２２は排気流、および給気流の風圧に
よりシヤツタ回転軸２３を中心として回転し、仕
切板１９，１９′に重なり合つた状態となつて排
気通路２０および給気通路２１と外気とを連通す
る。また換気扇１０を運転→停止としたときは、
シヤツタ板２２における排気通路２０側の部分２
２ａの重量が給気通路２１側の部分２２ｂよりも
重いため、それらの重量差により矢印Ｏの回転力
をうけて仕切板１９，１９′と直交する関係とな
り、前記排気通路２０と給気通路２１を閉じる。
また、換気扇１０の停止時には、シヤツタ板２２
の排気通路２０側の部分２２ａに加わる外風Ｈの
方が給気通路２１側の部分２２ｂに加わる外風Ｉ
による風圧より大きいため、シヤツタ板２２の部
分２２ａ，２２ｂは矢印O′の回転力を受け、な
おかつシヤツタ板２２の部分２２ａ，２２ｂの重
量差による矢印Ｏの回転力も加わつて、シヤツタ
板２２の部分２２ａ，２２ｂはより確実に閉じる
ことになり、外気との遮断が可能となる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、シヤツタ回転軸
を室内側へ傾斜させて設け、かつ、シヤツタ板は
排気通路側に突出する部分の面積を給気通路側に
突出する部分の面積より大きくしたため、換気扇
運転時はシヤツタ板が換気扇の排気および給気の
風圧によつて回転し、排気通路および給気通路を
外気と連通して排気および給気を行ない、換気扇
停止時はシヤツタ板が自重で回転して排気通路お
よび給気通路を外気と遮断するものであり、従来
のフードのみでは防ぐことのできなかつた外風の
侵入を完全に遮断することが可能となり、それと
同時に雨水の侵入も完全に防ぐことが可能とな
る。また、電気式シヤツタと比較して、低価格で
あり構造も簡単であるため、故障等が発生せず、
電力も全く必要としないのでランニングコストが
不要である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例における換気扇にフードを取付
けた場合の斜視図、第２図は別の従来例における
換気扇に電気式シヤツタを取付けた場合の斜視
図、第３図は本考案の一実施例による外風防止装
置を示す斜視図である。 １……枠体、１９，１９′……仕切板、２０…
…排気通路、２１……給気通路、２２……シヤツ
タ板、２３……シヤツタ回転軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 強制同時給排換気扇の室外側吐出口および室外
   側吸込口と大気とを連通する排気通路と給気通路
   を並設し、前記排気通路と給気通路間にシヤツタ
   回転軸を設け、このシヤツタ回転軸の両側に突出
   して前記排気通路と給気通路を閉塞し、運転時の
   風圧により回転して排気通路と給気通路を開くシ
   ヤツタ板を設け、前記シヤツタ回転軸は強制同時
   給排気扇側に傾斜し、排気通路は給気通路より大
   きな断面積をもち、シヤツタ板の排気通路に突出
   する部分の面積を、給気通路に突出する部分の面
   積より大にしてなる外風防止装置。