JPH0112887Y2 - - Google Patents

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JPH0112887Y2
JPH0112887Y2 JP1983045378U JP4537883U JPH0112887Y2 JP H0112887 Y2 JPH0112887 Y2 JP H0112887Y2 JP 1983045378 U JP1983045378 U JP 1983045378U JP 4537883 U JP4537883 U JP 4537883U JP H0112887 Y2 JPH0112887 Y2 JP H0112887Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、工作機械のスピンドルに回転切削工
具を取り付けるための切削工具保持装置に関する
ものであり、特に、回転切削工具の脱着作業を容
易に、かつ、迅速に行い得る切削工具保持装置に
関するものである。
従来の技術 工作機械のスピンドルに対してドリル、リー
マ、エンドミル、タツプ等の回転切削工具を迅速
に脱着し、しかも高い繰返し取付精度を得るため
に、従来からバヨネツト継手が利用されている。
その一つが特開昭54−67277号公報に記載されて
いる。これはタツプを保持する装置であり、幾つ
かの特長を備えているが、一つの特長はタツプに
正逆両方向の回転トルクを伝え得るとともに、脱
着の操作が容易であることである。
このタツプ保持装置は工作機械のスピンドルに
取り付けられたままとされる駆動軸と、その駆動
軸に対して脱着される工具保持体とを備えてい
る。駆動軸は先端に開口する中心穴と、その中心
穴の開口を取り囲む円環状の先端面から軸方向に
切り込まれ、周方向に一定の幅を有する係合切欠
と、バヨネツト継手の第一部材とを備えており、
一方、工具保持体は駆動軸の中心穴と軸方向の相
対移動および相対回転可能に嵌合する嵌合部と、
その軸方向の相対移動および相対回転によつて上
記バヨネツト継手の第一部材と係合・離脱する第
二部材と、タツプを保持するタツプ保持部とを備
えている。そして、その工具保持体の外側には回
り止めスリーブが相対回転不能、かつ、軸方向に
は作用位置と非作用位置との間で相対移動可能に
嵌合され、付勢手段としてのスプリングによつて
作用位置へ付勢されている。回り止めスリーブに
は回り止め突起が設けられており、回り止めスリ
ーブが作用位置にある状態では回り止め突起が駆
動軸の係合切欠と係合して駆動軸に対する相対回
転を阻止し、非作用位置においては係合切欠から
離脱して相対回転を許容するようになつている。
この回り止めスリーブは工具保持体に対して相対
回転不能であるため、回り止めスリーブが作用位
置にあつて駆動軸に対して相対回転不能な状態で
は、工具保持体が正方向にも逆方向にも相対回転
不能となり、駆動軸から正逆両方向の回転トルク
が工具保持体およびそれに保持されたタツプに伝
達され得ることとなる。
しかも、回り止めスリーブは工具保持体に取り
付けられ、付勢手段によつて駆動軸側へ付勢され
ているため、取外し時には回り止めスリーブを付
勢力に抗して駆動軸から遠ざかる方向へ移動さ
せ、一定角度回転させれば、バヨネツト継手の係
合が外れ、工具保持体を駆動軸から取り外すこと
ができる。この操作は片手で行うことができ、他
方の手が塞がつている場合や、スペースの都合上
片手しか使えない場合にも脱着を容易に行うこと
ができる。
この装置はタツプを保持するための装置である
が、この装置の上記特長は、ドリル、リーマ、エ
ンドミル等の他の回転切削工具の保持装置にも適
用することができ、また、駆動軸を工作機械のス
ピンドルと一体に構成することもできる。換言す
れば、工作機械のスピンドルに中心穴、係合切欠
およびバヨネツト継手の第一部材を設けてスピン
ドル自体を駆動軸として機能させることもできる
のである。
考案が解決しようとする課題 上記装置は、作用上極めて優れたものである
が、構成上は改良すべき点が残されている。すな
わち、回り止めスリーブの駆動軸に対する相対回
転は、回り止めスリーブに設けられた回り止め突
起と駆動軸の端面に形成された係合切欠との係合
により阻止され、回り止めスリーブと工具保持体
との相対回転は、工具保持体の外周面に突設され
た回り止め突起と回り止めスリーブの内周面に形
成された係合溝との係合によつて阻止されるよう
になつているため、回り止めスリーブと工具保持
体との形状が複雑であり、加工が面倒であるとい
う欠点を有しているのである。回り止めスリーブ
には回り止め突起の他に係合溝を形成しなければ
ならず、この加工が面倒である上、係合溝の分だ
け回り止めスリーブの厚さを厚くしなければなら
ないのであり、また工具保持体には係合溝に係合
する回り止め突起を設けなければならず、軸状物
の外周面に回り止め突起を形成することは面倒な
のである。
本考案はこの欠点を解消し、正逆両方向の回転
トルクを伝達し得、かつ脱着の操作が容易である
切削工具保持装置であつて、しかも構造が簡単で
加工が容易であるものを提供することを課題とし
て為されたものである。
課題を解決するための手段 本考案の要旨は、前記タツプ保持装置のよう
に、駆動軸、工具保持体、回り止めスリーブおよ
び付勢手段を備えた切削工具保持装置において、
工具保持体の嵌合部に隣接した位置に半径方向外
向きのフランジを設けるとともに、そのフランジ
の、駆動軸の係合切欠(第一係合切欠とする)と
対向する部分に第一係合切欠と同一の幅を有して
フランジを貫通する第二係合切欠を設け、かつ、
回り止めスリーブの回り止め突起を作用位置では
第一係合切欠と第二係合切欠との双方に係合し、
非作用位置では第一係合切欠から離脱して第二係
合切欠のみに係合する長さを有するものとしたこ
とにある。
作 用 上記のように構成した切削工具保持装置におい
ては、回り止めスリーブの工具保持体に対する相
対回転は、回り止め突起と第二係合切欠との係合
によつて阻止され、回り止めスリーブが作用位置
にある状態ではその同じ回り止め突起が駆動軸の
第一係合切欠と係合することによつて、回り止め
スリーブと駆動軸との相対回転を阻止する。
そして、工具保持体に取り付けられた回り止め
スリーブを付勢手段の付勢力に抗して非作用位置
へ移動させれば、回り止め突起が駆動軸の第一係
合切欠から離脱し、工具保持体を回転させること
が可能となり、バヨネツト継手の係合を解いて工
具保持体を駆動軸から取り外すことができる。
考案の効果 以上の説明から明らかなように、本考案に係る
切削工具保持装置においては、回り止めスリーブ
の回り止め突起が工具保持体の第二係合切欠と駆
動軸の第一係合切欠とに跨がつて係合することに
より、駆動軸と工具保持体との相対回転を阻止す
るようにされており、回り止めスリーブには回り
止め突起のみを設ければよく、前記従来装置にお
けるように内周面に係合溝を形成する必要がない
ため、形状が簡単となり、加工も容易となる。
また、工具保持体には半径方向外向きのフラン
ジを設け、そのフランジに第二係合切欠を設けれ
ばよいため、工具保持体の加工も容易となる。軸
状物の外周面に係合溝と係合する回り止め突起を
形成するより、半径方向外向きのフランジを形成
し、そのフランジの一部を切り欠いて係合切欠を
設ける方が加工が容易なのである。
しかも、回り止め突起は、駆動軸の第一係合切
欠と工具保持体の第二係合切欠とに跨がつて係合
することにより一種の回転伝達キーとして機能す
るため、十分な強度が必要であるが、回り止めス
リーブの他の部分には回転トルク伝達時にも大き
な負荷は作用せず、また、内周面に係合溝を形成
する必要もないために、回り止めスリーブの厚さ
を薄くすることができ、切削工具保持体の外径を
小さくし得る効果も得られる。
実施例 以下、本考案の二,三の実施例を図面に基いて
詳細に説明する。
第1図および第2図において2が回転切削機械
のスピンドルである。スピンドル2はその軸心と
同心に先端面4から後端側に向つて有底の中心穴
6(以下、スピンドル穴と称する)を備えてお
り、このスピンドル穴6にホルダ本体8等を含む
工具保持体が挿入される。本実施例においてはス
ピンドル2自体が切削工具保持装置の一構成要素
である駆動軸として機能するのである。
ホルダ本体8は第3図および第4図に示すよう
に、先端側に大径部を有するほぼ円筒形状の部材
であつて、中心部にドリル、リーマ、溝フライス
あるいは中ぐり工具等の軸部が螺合される工具螺
合用の雌ねじ穴10が形成され、またその雌ねじ
穴10の中心線に平行な方向に一対の長穴12が
相対向して形成されている。それら長穴12に
は、第1図および第2図に示すように、トルク伝
達部材14に圧入されたドライブピン16の両突
出端部が摺動可能に嵌入させられており、そのピ
ン16を介してトルク伝達部材14が雌ねじ穴1
0内において移動可能に保持されている。トルク
伝達部材14の一端面には係合溝18が形成され
ており、その溝18に切削工具の軸部端面に設け
られた係合突起が係合させられるとともに、雌ね
じ穴10に螺合された調節ねじ20が回転操作さ
れることにより、切削工具のホルダ本体8からの
突出量が調節される。
ホルダ本体8の先端大径部には、本体8のテー
パ内周面に対応するテーパ外周面を備えたコレツ
ト22が設けられ、本体8から突出した部分にお
いてクランプナツト24と螺合させられている。
クランプナツト24は、第7図および第8図に示
すような構造のものであつて、第1図から明らか
なようにホルダ本体8との間に設けられた多数の
ボール26により、回転のみ可能にホルダ本体8
の外周面に嵌合されており、クランプナツト24
が回転操作されてコレツト22がホルダ8の内方
に螺退させられることによつて、上記突出量が調
節された切削工具の軸部が締付けられる。本実施
例では、ホルダ本体8を中核としてそれに付属す
るコリツト22やクランプナツト24、さらに上
記トルク伝達部材14や調節ねじ20などを含ん
で工具保持体が構成されている。
ホルダ本体8の先端大径部には、第3図および
第4図から明らかなように、比較的長く形成され
た小径の本体部の間に位置して、半径方向外向き
のフランジ28が設けられている。このフランジ
28の上記本体部側のフランジ端面30が、スピ
ンドル後端側向きのスラスト荷重伝達面としての
役割を果たす一方、第1図に示すようにそのフラ
ンジ端面30と面接触するスピンドル2の先端面
4がスラスト荷重受面として役割を果たす。
ホルダ本体8のフランジ28とクランプナツト
24との間には、本体8とスピンドル2との相対
回転を防止する回り止めスリーブ32が設けられ
ている。回り止めスリーブ32は、第9図および
第10図に示すように、本体8のフランジ28側
の開口端面に中心線を挾んで対称位置に(言い換
れば180゜の等角度間隔をもつて)突設された一対
の回り止め突起34を備え、それら回り止め突起
34が、第5図および第6図に示すようにホルダ
本体8のフランジ28の外周部に形成された一対
の係合切欠36にそれぞれ嵌入させられて、ホル
ダ本体8に対して回転不能かつ軸方向には摺動可
能に組付けられており、さらに第1図から明らか
なように回り止めスリーブ32は、スプリング3
8によつて常時フランジ28の側に付勢されてい
る。そしてスピンドル2の先端面4にも180゜の等
角度間隔をおいて先端面4から後端側に向つて一
対の係合切欠40が形成されており、ホルダ本体
8側の係合切欠36とスピンドル2側の係合切欠
40の各々の位相が互いに一致した状態におい
て、双方の係合切欠36,40にわたつて回り止
めスリーブ32の回り止め突起34がスプリング
38の付勢力により係合させられることによつ
て、ホルダ本体8とスピンドル2との組付け状態
における相対回転が防止される。つまり回り止め
突起34が一種のキーとして機能するのであり、
この場合、上記回り止めスリーブ32や係合切欠
36,40等から相対回転防止手段が構成される
ことになる。
一方、前記スピンドル穴6の底部には、ほぼ有
底円筒形状をなす固定ブツシユ42がスピンドル
2の先端側に開口部を設けた状態でボルト44に
よつて固定されている。ブツシユ42は、第12
図および第13図に示すように、その底面にスピ
ンドル穴6の中心線から偏心した円形断面の嵌合
突起46を備え、この突起46がスピンドル穴6
の最深部に形成された偏心穴部に嵌合され、かつ
穴6の中心線方向にボルト締めされることにより
スピンドル2に対する回転が防止されており、ブ
ツシユ42の底面とスピンドル穴6の段付面との
間にはスペーサ(シム)48が介在させられ、ま
た突起46の端面と偏心穴部の底面との間には、
ほぼスペーサ48の厚さに相当する隙間が保たれ
ている。そして固定ブツシユ42の開口部内つま
り円形のブツシユ穴50内には、軸状をなす係止
部材52がスピンドル穴6の中心線方向に配設さ
れている。係止部材52は、第14図および第1
5図から明らかなように、その後端に一体に設け
られた六角部54を備え、その六角部54が、第
13図および第14図に示すようにブツシユ穴5
0の底面に形成された六角穴56に摺動可能に嵌
合されることにより、スピンドル穴6の中心線方
向に一定距離移動可能に、かつ穴6の中心線まわ
りには回転不能に保持されるている。ブツシユ4
2には六角穴56に続いてボルト44の頭部が着
座する円形の座ぐり穴58が形成され、さらにそ
れに連続してボルト穴60が設けられている。
係止部材52には上記六角部54の隣りにフラ
ンジ状のばね受部62が一体に形成され、そのば
ね受部62と、ブツシユ穴50の内周面に装着さ
れたC形リング64(これもばね受部を構成す
る)との間には、付勢手段として機能する皿ばね
66が所定の圧縮予荷重を付与されて配設されて
おり、その付勢力によつて係止部材52がスピン
ドル2の後端側に向つて付勢されている。その係
止部材52の後退端位置はばね受部62がブツシ
ユ穴50の底面に着座することにより規定され
る。
係止部材52はブツシユ42の開口部からスピ
ンドル2の先端側に一定寸法突出させられてお
り、その突出先端部に形成されたピン穴68に、
係止部材52を直径方向に貫通してその外周面の
両側から同量づつ突出する状態で円形断面の係止
ピン70が圧入されていて、そのピン70の両側
突出部分が係止部としての役割を果たすようにさ
れている。なお、ピン70をも含めて係止部材5
2を軸方向に貫通するレンチ挿入穴72が設けら
れており、スピンドル穴6の先端側からレンチ挿
入穴72を通じてボルト44の六角穴部74にレ
ンチを係合させ、ボルト44による締結を解くこ
とにより、ブツシユ42をはじめスピンドル2に
固定された上記部品群を一体的に取外すことが可
能である。
一方、第3図、第4図および第6図から明らか
なように、前記ホルダ本体8の後端には、半径方
向内向きの内方フランジ76が設けられており、
そのフランジ76の内周縁が円形のフランジ穴7
8を形成している。フランジ穴78の直径は上記
係止部材52の先端外周部の外径より若干大きく
されているが、上記係止ピン70の長さよりは小
さくされており、そのピン70の長さはフランジ
76近傍のホルダ本体8の内径より幾分小さく設
定される。ホルダ本体8の後端には、内方フラン
ジ76を直径方向に分断して本体8の外周面まで
貫き抜ぬけた形態で溝状の嵌入切欠80が形成さ
れており、嵌入切欠80の巾寸法が係止ピン70
の外径より若干広くされていて、ピン70がその
切欠80を経てホルダ本体8内に入り込み、本体
8の回転に基づいて内方フランジ76のフランジ
内面に係合することが可能である。すなわち、本
実施例ではホルダ本体8の内方フランジ76なら
びに嵌入切欠80等が被係止部を構成している。
そして第1図から明らかなように、ホルダ本体8
の先端部の前記フランジ28がスピンドル先端面
4に接触し、かつ係止ピン70の方向と嵌入切欠
80の方向とがスピンドル穴6の中心線方向にお
いて一致した状態で、係止部材52の先端部がフ
ランジ穴78に、また係止ピン70が嵌入切欠8
0にそれぞれ嵌入し、かつピン70の外周面後端
が内方フランジ76の内面より若干スピンドル2
の後端側に位置して、ホルダ本体8の中心線まわ
りの回転方向においてピン70と内方フランジ7
6とが一部で干渉し合うように、ホルダ本体8と
係止部材52との相対位置関係が選定されてい
る。
以上のように構成された工具保持装置におい
て、ホルダ本体8を含む前記工具保持体をスピン
ドル穴6に挿入する際には、予めドリルなど切削
工具の軸部をホルダ本体8の雌ねじ穴10にねじ
込んでトルク伝達部材14に係合させ、調節ねじ
20によつて本体8の先端からの突出量を調節
し、かつクランプナツト24によつて切削工具を
クランプする。その後、ホルダ本体8を特定の回
転位相、つまり係止ピン70と嵌入切欠80との
向きが相互に一致する相対位相で、本体8のフラ
ンジ28がスピンドル2の先端面4に当たるまで
本体8をスピンドル穴6内に挿入すれば、第1図
に示すように係止ピン70が切欠80に嵌入した
状態となる。ただし、実際には、ホルダ本体8の
後端(フランジ76の外端面)を係止ピン70に
当接させた後、ホルダ本体8を回転操作してその
位相調節を行なうことにより上記嵌入状態を得る
ことになる。また、その状態においてはホルダ本
体8はまたスピンドル2の先端側に離脱可能であ
る。
そして、上記状態を保ちながらホルダ本体8を
スピンドル穴6の中心線まわりにいずれか任意の
方向に一定の小角度回転させると、切欠80の内
縁が係止ピン70を内方フランジ76の内面に強
制的に乗り上げさせて本体8の側に引き込むこと
により、第2図に示すように係止部材52が皿ば
ね66の付勢力に抗してその更なる圧縮を伴なつ
てスピンドル2の先端側に若干移動させられる。
このとき切欠80の内縁に接触する係止ピン70
の外周面が一種のカムの機能を果たす。そしてホ
ルダ本体8が大体90゜回転させられて係止ピン7
0と嵌入切欠80とが互いにほぼ直角となる相対
位相において、ホルダ本体8が、内方フランジ7
6の内面に係合した係止ピン70を介してスピン
ドル2の後端側に皿ばね66の付勢力によつて付
勢された状態下に係止される。
すなわち、本実施例においては係止部材52お
よび内方フランジ76がそれぞれバヨネツト継手
の第1部材および第2部材として機能しているの
であり、このようにして係止された結果、ホルダ
本体8のスラスト荷重伝達面たるフランジ28の
端面30が、スピンドル2のスラスト荷重受面た
る先端面4に上記皿ばね66の付勢力で密着させ
られた状態に維持されるのである。なお、内方フ
ランジ76の外端面と固定ブツシユ42の先端面
との間には一定のクリアランスが保たれる。また
その状態において、回り止めスリーブ32の一対
の回り止め突起34が、スピンドル先端の係合切
欠40の各々にスプリング38の付勢力によつて
それぞれ嵌入させられることにより、ホルダ本体
8とスピンドル2との、スピンドル穴6の中心線
まわりの相対回転が、切削トルクを受ける方向に
もそれとは逆方向にも確実に防止される。スリー
ブ32の回り止め突起34およびスピンドル2の
係合切欠40は、上記係止ピン70に対してその
ような相対位置関係で設けられているのである。
ホルダ本体8をスピンドル2から取外す場合に
は、回り止めスリーブ32をクランプナツト24
の側に押下げて、スピンドル係合切欠40と回り
止め突起34との係合を解除した状態でホルダ本
体8と共にほぼ90゜回転させてやれば、係止ピン
70とフランジ76との係合が外れて第1図に示
す状態になる。その後、ホルダ本体8をスピンド
ル2の先端側に向つて抜き出せばよく、作業者は
片手のみで簡単に取外しを行なうことができ、ス
ピンドル2に対するホルダ本体8の着脱、ひいて
は工具交換も迅速に行なうことができるのであ
る。
本考案の別の実施例を第16図に示す。本実施
例の切削工具保持装置はスピンドル2とホルダ本
体8との係止部分に変更を施したものであり、ス
ピンドル穴6の底部にはスペーサ90を介して固
定ブツシユ92がボルト94によつて固定されて
いる。この固定ブツシユ92はスピンドル2の先
端側に開口を有する有底円筒状の部材であり、そ
の開口は第17図に示すように対向する2つの円
弧を2本の平行な直線でつないだトラツク状をな
している。固定ブツシユ92の内部には、開口か
ら底部側に向かつて延び、断面形状が開口と同形
の穴96と、穴96に続き、且つ、上記開口を形
成する2つの円弧を含む円に等しい直径の円形断
面の有底穴98とが形成されている。有底穴98
内にはばね受け100が摺動可能に嵌合されてお
り、このばね受け100は有底穴98の底面との
間に配設されたスプリング102によつて常には
固定ブツシユ92の開口側、すなわちスピンドル
2の先端側へ付勢されている。ばね受100は、
第18図および第19図に示すように、固定ブツ
シユ92の開口と同形ではあるが僅かに小さい底
部104と、底部104の長手方向の両端からそ
れぞれ延び出す脚部106,106とから成り、
穴96と90度位相を異にするとともにスプリング
102を覆う状態で有底穴98内に嵌入されてい
る。また、脚部106の一方には軸方向に延びる
切欠108が形成されており、これに固定ブツシ
ユ92の円筒部を半径方向に貫通するピン110
の先端部が挿入されることによつてばね受け10
0の回転が阻止されている。112はばね受け1
00の底部104に設けられた貫通穴であり、前
記実施例におけると同様に、スピンドル穴6、貫
通穴112を通して挿入したレンチをボルト94
の頭部に係合させ、ボルト94による締結を解く
ことにより、固定ブツシユ92をはじめスピンド
ル2に固定された部品群を一体的に取り外し得る
ようになつている。
一方、ホルダ本体8の後端部には、第16図お
よび第20図に示すように、ホルダ本体8の後端
面から延び出る円形断面の突起114とこれに続
く半径方向外向きのフランジ116とが設けられ
ている。突起114の直径は固定ブツシユ92に
設けられた穴96を画定する平行な2直線間の距
離よりも僅かに小さく、また、フランジ116は
固定ブツシユ92の穴96より僅かに小さい相似
形に形成されている。突起114、フランジ11
6には、これらを軸方向に貫通して雌ねじ穴10
に通じる工具挿入穴118が設けられており、フ
ランジ116側にある開口から工具を挿入して雌
ねじ穴10に螺合されている調節ねじ20の調節
操作を行なうようになつている。
上記以外の部分は前記実施例と同様であり、対
応する部分には同一の符号を付して詳細な説明は
省略する。尚、119は、ホルダ本体8とコレツ
ト22との相対回転を阻止するためのピンであ
り、ホルダ本体8の穴に圧入されている。
以上のように構成された切削工具保持装置にお
いて工具保持体をスピンドル2に装着する際に
は、予めドリル等の切削工具が取り付けられた工
具保持体を特定の回転位相、すなわちホルダ本体
8のフランジ116と固定ブツシユ92に設けら
れた穴96との向きが互に一致する相対位相でス
ピンドル穴6に挿入する。そして、フランジ11
6が穴96を通つて有底穴98内に嵌入した状態
となるまで挿入したならば、ホルダ本体8をスピ
ンドル2の中心線まわりにいずれか任意の方向に
ほぼ90度回転させる。そうすればフランジ116
は穴96の有底穴98側の開口とほぼ直角に交叉
し、且つ、スプリング102によつて有底穴98
と穴96との境界に形成された肩面に押し付けら
れた状態となり、ホルダ本体8は第16図に示す
状態でスピンドル2に係止されるここととなるの
である。すなわち、本実施例においては固定ブツ
シユ92がバヨネツト継手の第1部材として、ま
た、ホルダ本体8の突起114およびフランジ1
16がその第2部材として機能するのである。
尚、フランジ116は、ホルダ本体8がフランジ
28がスピンドル2の先端面4に当接するまで挿
入されたとき有底穴98内に嵌入した状態となる
のであり、ホルダ本体8の長さは、このような関
係が得られるように選定されている。
上記のようにしてホルダ本体8がスピンドル2
に係止されたとき、回り止めスリーブ32の一対
の回り止め突起34はスピンドル先端の係合切欠
40の各々と一致し、スプリング38の付勢力に
よつてそれぞれに嵌入させられ、それによつてホ
ルダ本体8はスピンドル2に対して切削トルクを
受ける方向とそれとは逆方向とのいずれにも相対
回転不能に取り付けられるのである。スリーブ3
2の回り止め突起34およびスピンドル2の係合
切欠40はフランジ116に対してそのような相
対位置関係で設けられているのであり、固定ブツ
ツシユ92は回り止め突起34、係合切欠40、
フランジ116間に上記のような相対関係が得ら
れる位相でスピンドル穴6内に固定されるのであ
る。尚、このとき、フランジ28は、ホルダ本体
8のフランジ116がスプリング102によつて
有底穴98の開口側、すなわちスピンドル2の先
端側へ付勢されているため、先端面4から僅かに
離れた状態におかれることとなる。
これに対して、ホルダ本体8をスピンドル2か
ら取り外す場合には、回り止めスリーブ32をク
ランプナツト24側に押し下げて、スピンドル2
の係合切欠40と回り止め突起34との係合を解
除し、そのままの状態でホルダ本体8と共にほぼ
90度回転させてやれば、フランジ116と固定ブ
ツシユ92の肩面との係合が解け、ホルダ本体8
をスピンドル2から取り外すことができる。この
一連の取外し操作は作業者が片手のみで簡単に行
ない得るものであるため、ホルダ本体8のスピン
ドル2に対する取付けのみならず、取外しをも容
易に且つ迅速に行なうことができるのである。
また、前述のようにホルダ本体8はフランジ1
16がスプリング102によつてスピンドル2の
先端側へ付勢されているため、上記取外し操作の
過程においてフランジ116と穴96との位相が
一致したとき、スプリング102の付勢力によつ
てスピンドル2から小量押し出され、フランジ1
16は穴96に嵌入した状態となる。従つて、作
業者はフランジ116を上記位相に保ちつつ穴9
6側へ抜き出す手間が省け、ホルダ本体8の取外
し作業が一層容易なものとなるのである。
以上の他、固定ブツシユとスピンドルとを一体
に形成することも可能であるなど、実用新案登録
請求の範囲を逸脱することなく、種々の変更・改
良を施した態様で本考案を実施し得ることは勿論
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である切削工具保持
装置の縦断面図(一部非断面)であり、第2図は
同じくホルダ本体等がスピンドルに保持された状
態を示す平面断面図である。第3図および第4図
は同装置におけるホルダ本体を一部切欠いて示す
正面図および平面図であり、第5図および第6図
は、第4図における左側面図および右側面図であ
る。第7図および第8図は同装置中のクランプナ
ツトを一部切欠いて示す正面図および側面図であ
り、第9図および第10図は同装置中の回り止め
スリーブを示す正面図および一部切欠側面図であ
る。第11図は同装置の一部をとり出して示す部
分断面図であり、第12図および第13図は同装
置における固定ブツシユの側面断面図および正面
図、さらに第14図および第15図は同装置にお
ける係止部材(ピン圧入前の状態)を示す一部切
欠正面図および右側面図である。第16図は本考
案の別の実施例である切削工具保持装置がスピン
ドルに保持された状態を示す平面断面図であり、
第17図は第16図に示すスピンドルに取り付け
られた固定ブツシユの正面図である。第18図お
よび第19図は第17図に示す固定ブツシユに嵌
装されたばね受を示す、それぞれ正面図および側
面断面図であり、第20図は第16図に示す装置
におけるホルダ本体の右側面図である。 2:スピンドル、4:先端面(トルク荷重受
面)、6:中心穴(スピンドル穴)、8:ホルダ本
体、14:トルク伝達部材、16:ドライブピ
ン、20:調節ねじ、22:コレツト、24:ク
ランプナツト(上記部材8乃至24が工具保持体
を構成する)、28,116:フランジ、30:
フランジ端面(スラスト荷重伝達面)、32:回
り止めスリーブ、34:回り止め突起、36,4
0:係合切欠、38,102:スプリング、4
2,92:固定ブツシユ、52:係止部材、6
6:皿ばね(付勢手段)、70:係止ピン(係止
部)、76:内方フランジ、78:フランジ穴、
80:嵌入切欠(上記76乃至80が被係止部を
構成する)、96:穴、98:有底穴、100:
ばね受、114:突起。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (a) 先端に開口する中心穴と、その中心穴の開口
    を取り囲む円環状の先端面から軸方向に切り込
    まれ、周方向に一定の幅を有する第一係合切欠
    と、バヨネツト継手の第一部材とを備えた駆動
    軸と、 (b) 前記中心穴と軸方向の相対移動および相対回
    転可能に嵌合する嵌合部と、その軸方向の相対
    移動および相対回転によつて前記バヨネツト継
    手の第一部材と係合・離脱する第二部材と、回
    転切削工具を保持する切削工具保持部とを備え
    た工具保持体と、 (c) その工具保持体の外側に相対回転不能かつ軸
    方向には作用位置と非作用位置との間で相対移
    動可能に嵌合され、かつ、作用位置において前
    記第一係合切欠と係合し、非作用位置において
    第一係合切欠から離脱する回り止め突起を備え
    た回り止めスリーブと、 (d) その回り止めスリーブを前記作用位置へ付勢
    するとともに、回り止めスリーブにその付勢方
    向と逆向きの力が加えられたときには前記非作
    用位置への移動を許容する付勢手段と、 を含む切削工具保持装置において、 前記工具保持体の前記嵌合部に隣接した位置に
    半径方向外向きのフランジを設けるとともに、そ
    のフランジの前記第一係合切欠と対向する部分に
    第一係合切欠と同一の幅を有してフランジを貫通
    する第二係合切欠を設け、かつ、前記回り止めス
    リーブの前記回り止め突起を前記作用位置では第
    一係合切欠と第二係合切欠との双方に係合し、前
    記非作用位置では第一係合切欠から離脱して第二
    係合切欠のみに係合する長さを有するものとした
    ことを特徴とする切削工具保持装置。
JP4537883U 1983-03-29 1983-03-29 切削工具保持装置 Granted JPS5966513U (ja)

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JPS5966513U JPS5966513U (ja) 1984-05-04
JPH0112887Y2 true JPH0112887Y2 (ja) 1989-04-14

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5467277A (en) * 1977-11-07 1979-05-30 Mitsubishi Metal Corp Tap holder
JPS5511714A (en) * 1978-06-30 1980-01-26 Toyota Motor Corp Tool mounting device

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5467277A (en) * 1977-11-07 1979-05-30 Mitsubishi Metal Corp Tap holder
JPS5511714A (en) * 1978-06-30 1980-01-26 Toyota Motor Corp Tool mounting device

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