JPH0110281Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は車載用電話機の取付架台に関する。

例えば乗用車などに設けられる車載用電話機に
あつては、その送、受信部をトランクルーム内に
収納するとともに、電話機の本体部（送、受話
器）を車室内の適宜位置に配置せしめてなるもの
である。

このように電話機を車室内に設けた場合におい
ては、狭い空間内において邪魔とならないような
配置をすることが望ましいとされており、そのた
めに従来より例えばコンソールボツクスを利用し
てこの部分に装備するか、あるいはアームレスト
を利用してこの部分に電話機を搭載するようにし
ている。

しかしながらこの様な既存の車室内装備品を利
用して電話機を設けるものにおいては、その有し
ている本来の機能、すなわちアームレストであれ
ば肘掛けとしての機能やコンソールボツクスであ
れば物入れとしての機能を失するものであり、し
かも使い勝手に応じた理想的な配置を行なえると
はいいがたく、さらには電話機を車室内に装備す
るにあたつてはこれ専用のものに交換しなければ
ならず、またその取り付けや取り外しも面倒であ
るなどの欠点があつた。

そこでこの考案は小型かつコンパクトで比較的
場所を取らず、しかも取り付け、取り外しが簡単
で使い勝手のよい車載用電話機専用の取付架台を
提供することを目的とする。

以下この考案の一実施例を図面を用いて詳細に
説明する。

第１図はこの考案に係る車載用電話機およびそ
の取付架台の車室内における配置を示すもので、
車室Ｒの後部シートの前方に位置する床面の突出
部分、すなわちシヤフトトンネル１上には電話機
２を設置する取付架台１０が固定的に配置され
る。

図においては後部座席３に座乗した乗員が上記
電話機２の送受話器を取り上げて会話している状
態を示している。

上記電話機２を設置するための取付架台１０
は、第２Ａ図に示すように上記電話機２の取り付
け用プレート１２と、該取り付けプレート１２の
両側縁にヒンジ軸１４を介して揺動自在に軸着さ
れた一対のクランプ具１６，１６を備え、各クラ
ンプ具１６は上記ヒンジ軸１４を介して取り付け
プレート１２に軸着される基部１８と、この基部
の下縁に一体に列設されたクランプ本体２０，２
０…とより構成されており、かつ上記クランプ本
体２０は互いに取り付けプレート１２の下面内側
に向けて湾曲するような状態に形成されていると
ともに、その先端部には第２Ｂ図に示すように凹
凸状のクランプ爪２０ａがそれぞれに形成されて
いる。

そして上記各クランプ具１６は第３図、第４図
に示すように、上記ヒンジ軸１４の外周に螺装さ
れたネジリコイルバネ２２の一端２２ａを上記ク
ランプ具１６に形成された掛止孔１６ａに係合す
るとともに、他端２２ｂを上記プレート１２の裏
面に当接し、このネジリコイルバネ２２のバネ力
により、常時内側に付勢され、これによつてクラ
ンプ力を得るようにしている。

上記プレート１２はその中央部に肉抜き孔１２
ａ，１２ａを形成するとともに、上記電話機２の
取付用孔１２ｂ，１２ｂ…を形成してなるもので
ある。

上記電話機２にはプレート１２の取付用孔１２
ｂにネジ止め固定される取付部２ａと、この取付
部２ａに着脱可能に設置される送受話器２ｂとか
らなる。

第３図はその電話機を取付架台１０に設置固定
した状態を示す。

そしてこのように電話機２を設置した状態の取
付架台１０は上記フロアの突出部分であるシヤフ
トトンネル１部分に装着される。

第５図はその装着状態を示すもので、取付架台
１０のプレート１２は上記シヤフトトンネル１の
幅と略等しく設定されているとともに、その両側
に設けられたクランプ具１６（図では一方のみを
示す）をシヤフトトンネル１の側部に当接せし
め、その下端のクランプ本体２０を上記ねじりコ
イルバネ２２のバネ圧によつてシヤフトトンネル
１の側部に噛合せしめ、これによりシヤフトトン
ネル１上に安定的に固定されている。

また上記シヤフトトンネル上１にはカーペツト
等の弾性を有し、かつ可撓性を有するシート材が
敷設されているために、このような使用状態にお
いては上記取付架台１０は確実にそのシヤフトト
ンネル１上に設置固定される事になる。

なお上記取付架台１０を構成するプレート１２
およびクランプ具１６は金属あるいはプラスチツ
ク射出成形体で構成できる。

以上実施例により詳細に説明したようにこの考
案に係る車載用電話機の取付架台にあつては、上
述の如く構成されているために、比較的小型かつ
コンパクトに構成できるとともに、かつその取付
は自動車のフロア面上に突出するシヤフトトンネ
ル部分にクランプ具をはさみこむようにしてある
ために取付、取外しが簡単であり、しかもその取
付架台に装着される電話機が後部座席側から簡単
に操作できるために使い勝手が良く、更には車の
衝突時等においてこの部分に乗員が衝突する事は
先ずないために安全であり、また更には他の室内
装備品の機能を損うことがないなどの種々の利点
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る車載用電話機およびそ
の取付架台の配置を示す説明図、第２Ａ図は同取
付架台の斜視図、第２Ｂ図は同取付架台における
クランプ本体部分の内側形状を示す部分斜視図、
第３図は同取付架台上に電話機を設置した状態を
示す側面図、第４図は第３図のＡ−Ａ線断面図、
第５図は同取付架台を自動車のフロア面における
シヤフトトンネル上に装着した状態を示す一部切
欠の背面図である。 １……シヤフトトンネル、２……電話機、１０
……取付架台、１２……取付プレート、１４……
ヒンジ軸、１６……クランプ具、１８……取付基
部、２０……クランプ本体、２２……ネジリコイ
ルバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車載用電話機を設置固定するための取付ブレー
   トと、該プレートの両側縁にヒンジ軸を介してそ
   の基部を揺動自在に軸着され、かつ先端にクラン
   プ爪を形成した一対のクランプ具と、各クランプ
   具を互いに内側に向けて付勢するバネとを備えて
   なる車載用電話機の取付架台。