JPH01102499A - 可搬式防音装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は騒音源の近くまで移動させ、防音素子パネルを
騒音源に対し所定の位置にセントして防音効果を発揮す
る可搬式防音装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、騒音源に対し防音機能を得るためには、騒音源よ
り一定距離をおいた位置に防音壁を固定設置する方法が
一般に採用されている。

この防音壁は、その理論からも明らかなごとく、騒音源
に近ければ近いほど低い高さの防音壁でも大きな防音効
果を発揮することができる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、このような固定設置される防音壁は、その設置
条件から、騒音源から離れた位置に設置せざるをえない
場合が多く、従って、一般に高い防音壁が必要になる。

特に、航空機や自動車などのように騒音源が移動する場
合、位置が特定されないので一定以上の移動範囲を確保
する必要があり、このため、離れた位置に高い防音壁を
設置せざるをえなかった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記従来技術の問題に鑑みなされたものであり
、騒音源に対し自由に接近することができ、低い構造で
大きな防音効果を達成しうる可搬式防音装置を提供する
こぶを目的とする。

本発明は、シャーシを搬送する搬送手段と、該シャーシ
上に支持された折りたたみ式の防音素子パネルと、該シ
ャーシ上に設置され該防音素子パネルを起立および折り
たたみ位置の間で駆動する昇降手段とを備え、騒音源の
近くまで搬送し前記昇降手段により前記防音素子パネル
を起立させて防音するよう構成した可搬式防音装置によ
り、上記目的を達成するものである。

前記搬送手段およびシャーシとしては、例えばトレーラ
式のトラックなどを使用することができる。

また、前記防音素子パネルの適当個所に風圧検知器を設
けておき、騒音源または自然現象による風圧が設定値以
上になった時直ちに靭音素子パネルを自動的に折りたた
む制御系を設けることにより、装置の転倒の可能性をな
（すことが好ましい。

さらに、前記防音素子パネルとしては、吸音材および遮
音材の両方で構成され、防音効果にすぐれたパネルを使
用することが好ましい。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明を具体的に説明する。

第１図は本発明の一実施例による可搬式防音装置の搬送
（または走行）中の外観を示し、第２図は第１図の防音
装置の設置状態を示し、第３図は第１図および第２図の
防音装置の機構を示す横断面図である。

第１図〜第３図において、本実施例による可搬式防音装
置は、トラックｌＯを利用し、そのトレーラ−またはフ
レーム等で構成されるシャーシ１２上に折りたたみ式の
防音素子パネル１４を搭載するとともに、前記シャーシ
１２の４隅部に張り出し可能な地上設置用のアウトリガ
１６を装着した構造になっている。

前記シャーシ１２には例えば左右２個所づつ合計４個所
に走行用（ｍ送用）の車輪（タイヤなど）１８が取付け
られており、トラック１０を運転することによりシャー
シ１２上に搭載された防音素子パネル１４を自由に搬送
することができる。

防音素子パネル１４は、シャーシ１２の片側側部に固定
された下段パネル部２０と、シャーシ１２に対し回動支
点２２を介して回動（折りたたみ）可能に枢着された中
段パネル部２４と、該中段パネル２４に対し回動支点２
６を介して回動（折りたたみ）可能に枢着された上段パ
ネル部２８とで構成されている。

前記中段パネル部２４は、該パネル部に設けた枢ピン３
０とシャーシ１２上に設けた枢ピン３２とを連結する油
圧シリンダ３４により、第３図中実線で示す起立位置と
二点鎖線２４Ａで示す折りたたみ位置とに駆動される。

前記上段パネル部２８は、該パネル部に設けた枢ピン３
６と前記中段パネル部２４の枢ピン３０との間を連結す
る油圧シリンダ３８により、該中段パネル部２４に対し
回動駆動される。

すなわち、上段パネル部２８は、実線で示す起立位置か
ら、前記油圧シリンダ３４．３８を作動（図示の例では
収縮作動）させることにより、二点鎖線２８Ａで示す折
りたたみ位置へ駆動することができる。

なお、前記油圧シリンダ３４．３８を実線で示す伸長方
向に作動させると、下段パネル部２０上へ中段パネル部
２４および上段パネル部２８が上昇させられ、防音素子
パネル１４が垂直壁を形成する起立位置へ駆動される。

こうして、シャーシ１２を搬送する搬送手段（トラック
）１０と、該シャーシ１２上に支持された折りたたみ式
の防音素子パネル１４と、該シャーシ１２上に設置され
該防音素子パネル１４を起立および折りたたみ位置の間
で駆動する昇降手段３４．３８とを備え、騒音源の近く
まで搬送し前記昇降手段３４．３８により前記防音素子
パネル１４を起立させて防音垂直壁を形成する可搬式（
走行式）防音装置が構成されている。

騒音源近くまで撤送して防音素子パネル１４を起立させ
る時には、前記各アウトリガ１６を第２図および第３図
の実線で示すごとく各アウトリガガイド４０に沿って外
方へ張り出させ、各アウトリガの下端座面を地面に着地
させることにより、可搬式防音装置は所望位置に転倒防
止状態で設置される。

前記アウトリガ１６は、例えばシャーシ１２の前後左右
の４ケ所あるいは左右の中央部を含む６ケ所など、適当
な数配設される。

また、前記油圧シリンダ３４．３８は、例えば前後２ケ
所あるいは中間を含めて３または４ケ所など適当数の位
置に配設される。

なお、第３図において、シャーシ１２上には、前記油圧
シリンダ３４．３８の伸縮並びにアウトリガ１６の伸縮
を駆動する高圧オイルを供給するための油圧発生装置４
２が設けられている。

前記下段パネル部２０、中段パネル部２４および上段パ
ネル部２８は、第１図および第２図に示すごとく、縦横
に所定個数の防音素子４４をマトリックス状に配列した
構造をしている。

なお、以上の可搬式防音装置の各部の寸法を例示すれば
、第３図において、走行可能状態での全幅Ｗが４０００
ｗｍ程度で、防音素子パネル１４の起立時の高さＨが’
ｙｏｏｏｗ程度で、該防音素子パネルエ４の厚さが５０
０鶴程度である。

第４図は個々の防音素子４４の構造を例示する。

第４図において、各防音素子４４としては例えば騒音源
側（入射面）にグラスウールあるいは発泡アルミ等の吸
音材４６を添設した遮音材４８が使用される。

また、図示の可搬式防音装置では、第３図に示すごと（
、防音素子パネル１４の適当個所（図示の例では上段パ
ネル部２８の入射面）に風圧検知器５０が取付けられて
おり、騒音源（例えばジェットエンジン排気など）ある
いは自然環境（台風や突風など）による風圧が設定条件
以上の強さに達したとき、前記防音素子パネル１４を直
ちに自動的に折りたたむことにより、防音装置の転（釘
を防ぐよう構成されている。

第５図は以上説明した可搬式防音装置の油圧制御システ
ムのブロック図である。

第５図において、油槽（作動油タンク）５２内のオイル
はエンジン（車両１０のエンジン）５４で駆動される油
圧ポンプ５６で圧力を付与され、油圧切換弁５８を介し
て油圧シリンダ３４．３８（第３図）に供給される。

そこで、操作スイッチ６０によってスイッチオンすると
、制御部６２によって油圧切換弁５８が動作し、油圧ポ
ンプ５６で昇圧されたオイルが油圧シリンダ３４．３８
を伸長させる側へ供給され、防音素子パネル１４が起立
位置（第２図）へセットされる。

なお、この防音素子パネル１４の起立に先立って、各ア
ウトリガ１６はその下端が地面上に着座するよう油圧駆
動され、シャーシ１２が車輪１８ではなく該各アウトリ
ガ１６によって安定状態で支持されるようセットしてお
（。

油圧切換弁５８から供給される余分のオイルは一定油圧
保持弁（異常油圧逃がし弁またはりリーフ弁と同じ）６
４を通して油槽５２へ戻される。

防音素子パネル１４を起立させて防音している際に騒音
源または自然環境により設定値以上の風圧が作用すると
、風圧検知器５０がこれを検出し、検出信号が制御部６
２へ伝達され、油圧切換弁５８を動作させて直ちに油圧
シリンダ３４．３８を収縮方向へ駆動して防音素子パネ
ル１４を速やかに折りたたみ位置（第１図参照）へ自動
的に移動させる。こうして、過大風圧による防音装置の
転倒が防止される。

本発明による防音装置を使用するに際しては、騒音源で
も特に航空機等の移動騒音源の防音に使用する場合、移
動騒音源が停止した時点で、防音素子パネル１４を折り
たたんだ走行可能状態（第１図）の防音装置をオペレー
タの運転で該騒音源の近くまで急行する。

騒音源の許される範囲でできるだけ近い位置で停車し、
エンジン運転状態のままパーキングブレーキをかける。

エンジンより動力分岐した油圧力によって各アウトリガ
１６を張り出させ、防音装置を地面に対して安定状態で
設置する。

次に、油圧シリンダ３４．３８に油圧を送り込んで折り
たたまれていた防音素子パネル１４起立させて（引き起
こして）第２図に示すごと（垂直に立てる。

こうして防音装置がセットされた後でもエンジン５４を
運転状態に維持して油圧を保持させ、騒音源あるいは自
然環境による異常風圧に対する緊急折りたたみ動作に備
えておく。

防音装置を使用した後、防音素子パネル１４を折りたた
み、アウトリガ１６を収納位置へ戻して走行可能状態と
し、搬送手段（トラック等車両など）　１０を運転して
格納場所へ移動する。

前記防音素子パネル１４を構成する防音素子４４として
は、第４図に示したような吸音材４６および遮音材４８
を使用する構造の他に、音波の干渉を利用して遮音する
中空構造の音響レンズを使用することもできる。

第６図はこの音響レンズ７０で構成した防音素子４４の
断面斜視図である。

第６図において、防音素子４４として使用される音響レ
ンズ７０は、複数のスリリド状の傾斜通路から成る第１
の通路群７１と第２の通路群７２で構成され、遮音材４
８（第４図）のような遮断壁構造ではなく音波が自由に
通過しうる中空構造をしている。

第６図の音響レンズ７０では、第１および第２の通路群
７１．７２の左側開口面７１Ａ、７２Ａが音波入射面（
騒音源側）であり、右側開口面７１Ｂ、７２Ｂが音波放
射面になっている。

然して、第１の通路群７１の各通路を通った後再び放射
される音波と第２の通路群７２の各通路を通った後再び
放射される音波とでは、音源から放射面までの伝播距離
に所定の差を設けることにより互いに位相差が生じてお
り、この音波の位相差による干渉現象を利用することに
より、音響レンズ７０を通して放射される音波の音圧レ
ベルを相殺して低下させ、防音効果を達成することがで
きる。

第７図は第６図の音響レンズ７０から成る防音素子４４
の防音作用を模式的に示す縦断面図である。

第７図において、音響レンズ７０は上下２群に分かれた
中空通路を有する中空体７１．７２より成り、これら中
空体の入射面７１Ａ、７２Ａより入り各通路を通過した
音波は反対側の放射面７１Ｂ、７２Ｂより再び放射され
る。　　　　　　。

この音響レンズ７０においては、再放射される音波の合
成波面が平面波となるように、音源Ｑから上部通路群の
入口までの距離Ｌｉと通路長さＬＳと通路出口から中空
体７１後方の仮想子゛面までの距離Ｌｕとの和を一定値
Ｌａに保つことから上部通路群７１の各通路の長さが決
められ、さらに、下部通路群７２の各通路については、
前記一定長さＬａに騒音低減対象周波数の半波長を加え
るか減じるかした一定値Ｌｂに保つことから下部通路群
７２の各通路の長さが決められる。

このようにして各通路の長さＬＳを決めることにより、
半波長（λ／２）のずれを生じた平面波Ａ、Ｂが形成さ
れる。

すなわち、音源Ｑより放射された音波は、上記２群に分
かれた中空通路を通過することにより、中空体７１．７
２の中心軸線Ｏと平行あるいは傾斜するとともに半波長
（λ／２）ずれた平面波Ａ、Ｂに変換される。

これらの平面波Ａ、Ｂの混り合う領域すなわち音響レン
ズ７０から成る防音素子４４の音源Ｑと反対側の領域で
は、位相の異なる音波が混り合うことにより破壊的干渉
現象が生じ、減音領域が生じる。− 折りたたみ式の防音素子パネル１４を構成する各パネル
部２０．２４．２８は第６図および第７図で説明したよ
うな音響レンズ７０から成る防音素子４４を複数個縦横
に並べて構成される。

第６図および第７図に示したような音響レンズ７０を防
音素子４４に使用することにより、騒音源より伝播され
る騒音が低減される他、各防音素子４４が中空状の通路
群７１．７２で形成されるので、風が該防音素子４４を
通過し壁部（防音バネル１４）に加わる風圧が緩和され
る。

したがって、第４図に示すような吸音材４６および遮音
材４８から成る防音素子４４を使用する場合に比べ、強
度上非常に有利であり、装置自体の軽量化を達成するこ
とができ、コスト低減をも実現しうる可搬式防音装置が
得られる。

こうして、前記折りたたみ式の防音素子パネル１４の各
防音素子４４を前述のような音波透過型の音響レンズ７
０で構成することによっても、第４図に示したごとく吸
音材４６および遮音材４８で構成する防音素子４４を使
用する場合と同様の防音効果を達成することができる。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなごとく、本発明の可搬式防音装
置によれば、シャーシを搬送する搬送手段と、該シャー
シ上に支持された折りたたみ式の防音素子パネルと、該
シャーシ上に設置され該防音素子パネルを起立および折
りたたみ位置の間で駆動する昇降手段とを備え、騒音源
の近くまで搬送し前記昇降手段により前記防音素子パネ
ルを起立させて防音するよう構成したので、騒音源に対
して自由に接近することができ、低い構造でも大きな防
音効果を達成しうる可搬式防音装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による可搬式防音装置の移動
可能状態を示す斜視図、第２図は第１図の可搬式防音装
置の設置状態を示す斜視図、第３図は第１図および第２
図の可搬式防音装置の走行状態および設置状態へ切換動
作する機構を示す断面図、第４図は防音素子の構造を例
示する部分断面斜視図、第５図は第３図の機構を駆動す
る制御系のブロック図、第６図は防音素子の他の構造を
例示する断面斜視図、第７図は第６図の防音素子の作用
を模式的に示す縦断面図である。 １０−・・−・−・−・−搬送手段（車両）、１２・・
−・・−・・−・−シャーシ、、１４−・−・−・−・
防音素子パネル、１６・・・・・−−−−−−アウトリ
ガ、３４．３８−・−・・・−・−昇降手段（油圧シリ
ンダ）、４４−・・−・・・・−防音素子、４６−・−
一一一一一一一一吸音材、４Ｂ−・−・−・−・−・遮
音材、５０・−−−−−−−−−・風圧検知器、７０−
・・・−・・−音響レンズ。 代理人　弁理士　　大　音　康　毅 笥４図 第７図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）シャーシを搬送する搬送手段と、該シャーシ上に
   支持された折りたたみ式の防音素子パネルと、該シャー
   シ上に設置された該防音素子パネルを起立および折りた
   たみ位置の間で駆動する昇降手段とを備え、騒音源の近
   くまで搬送し前記昇降手段により前記防音素子パネルを
   起立させて防音することを特徴とする可搬式防音装置。
2. （２）風圧検知器を設け、設定条件以上の風圧を検知し
   た時前記防音素子パネルを自動的に折りたたむよう構成
   した特許請求の範囲第１項記載の可搬式防音装置。
3. （３）前記防音素子パネルが吸音材および遮音材で構成
   されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項また
   は第２項記載の可搬式防音装置。
4. （４）前記防音素子パネルが音響レンズで構成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項
   記載の可搬式防音装置。