JPH01102288A - 断熱箱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、冷蔵庫・冷凍庫等に用いる断熱箱体に関する
ものである。

従来の技術 ２ヘーノ 近年、省エネルギーの観点より発泡断熱材の熱伝導率を
低減し、断熱性を向上させることが強く望まれている。

このため代表的な発泡断熱材である硬質ウレタンフオー
ムの製造にあたっては、主原料として用いるポリエーテ
ルポリオール及びイソシアネート、助剤原料として用い
る整泡剤、触媒９発泡剤に外し、原料面から種々の改善
取組みがなされている。このような取組みにおいて特に
硬質ウレタンフオームの熱伝導率を低減するには、気泡
中のガス成分の気体熱伝導率を改善することが重要であ
シ、特に発泡剤としてトリクロロフルオロメタン（以下
Ｒ−１１と称す）を用い、Ｒ−１１ガスでフオーム気泡
中を満たすことが不可欠であった。

しかしながら、ウレタンフオーム原料中の残留水分や断
熱箱体に注入する時点での吸湿により、原料系中に含ま
れる水分が、イソシアネートと反応し、発生した炭酸ガ
スがフオーム気泡中に含まれる現象を避けることができ
なかった。Ｒ−１１のガス熱伝導率が、０．００６７１
ｅａｌ／ｍｈｒ　℃であるの３１Ｘ−ノ に対し、炭酸ガスのガス熱伝導率は０．０１２５１ｃａ
ｌ／ｍｈ　ｒ　℃と大きく、気体熱伝導率を改善し、フ
オームの熱伝導率を向上していく上で炭酸ガスの存在が
大きな問題であった。

従来、系中から発生する炭酸ガスの除去に対しては例え
ば、実公昭５３−３６２９７号公報に示されるような方
法で提案されている。この実公昭５３−３６２９７号公
報を説明すると密閉容器中に充填したコーヒー豆から発
生する炭酸ガスを密閉容器中に同封したモレキュラシー
ブスにより吸着させ、除去することが特徴となっている
。

発明が解決しようとする問題点 しかし、コーヒー豆のように充填空間のあるものについ
ては、発生し走度酸ガスが空隙を移動して炭酸ガス吸着
剤であるモレキュラシーブスに吸着されるため問題はな
いが、硬質ウレタンフオームでは炭酸ガス吸着剤を埋設
しても気泡が独立気泡であるだめ炭酸ガスの移動は遅く
、製造時から実使用までの期間で吸着できないという問
題があった。第４図で説明すると、１は断熱箱体で鉄板
からなる外箱２とプラスチック製の内箱３．及び外箱２
と内箱３間に一体発泡してなる硬質ウレタンフオーム４
から構成されている。５は通気性を有する袋６に充填し
たモレキュランーブス（東洋曹達製９Ｆ）で、あらかじ
め、外箱と内箱３間に配設し、一体発泡したものである
。

このような構成においては、気泡中に含まれる炭酸ガス
は、独立気泡体である硬質ウレタンフオーム４の気泡膜
に阻害されかつ、気泡膜内とモレキュラシーブス５内の
圧力差がないため、拡散速。

度が遅く容易にモレキュラシーブス５に到達しないとい
う現象があった。

また、モレキュラシーブス６の粒子内及び粒子間に滞留
する気体熱伝導率の高い空気が、炭酸ガスが吸着されて
負圧になった硬質ウレタンフオーム４の気泡内に入ると
いう現象もあった。このため断熱箱体１の製造から実使
用までの期間において炭酸ガスの吸着が完全に行えない
ため硬質ウレタンフオーム４の熱伝導率が十分に改善で
きなかった。

５ヘ−ノ 本発明は、上記問題点に鑑み、短時間で硬質ウレタンフ
オーム中に含まれる炭酸ガスを吸着除去し、硬質ウレタ
ンフオームの熱伝導率を改善し、断熱箱体の断熱性能を
改善することを目的とする。

問題点を解決するだめの手段 本発明は、上記問題点を解決するために、プラスチック
フィルムに非溶解性のフロン溶剤で予め湿潤させた炭酸
ガス吸着剤を硬質ウレタンフオームの発泡剤であるフロ
ン系化合物により溶解又は膨潤するプラスチックフィル
ムからなる外被で包装した包装体を、内箱と外箱の間に
配設し、硬質ウレタンフオームにより一体発泡してなる
断熱箱体を形成するものである。

作　　用 上記構成によって、炭酸ガス吸着剤が充填された包装体
の外被は、硬質ウレタンフオームの気泡内のフロン系ガ
スにより溶解又は膨潤等の化学的作用を受け、外被に亀
裂、ピンホール等が発生する。この時点からはじめて炭
酸ガス吸着剤の吸着作用が始まる。かくして硬質ウレタ
ンフオーム中６ページ に含まれる炭酸ガスは、容易に吸着される。この場合、
炭酸ガスの移動速度の律速は、硬質ウレタンフオームの
断熱壁部の通過にあるが、炭酸ガス吸着剤の包装体の内
部が負圧であるため、短時間で移動が可能である。また
吸着剤は、予めフロン溶剤で湿潤されることにより、硬
質ウレタンフォ　　　　　）−ム中の炭酸ガスを吸着し
た際に代わシに空気等を放出することなく又、フロン溶
剤が硬質ウレタンフオーム中に拡散するため、硬質ウレ
タンフオームの断熱性能及び強度の低下を招くことはな
い。

実施例 以下、実施例を挙げて本発明の断熱箱体を第１図〜第３
図を用いて説明する。なお、従来と同一構成のものにつ
いては、同一番号を符して説明を省略する。

７は、炭酸ガス吸着剤８として合成ゼオライトを包装し
た包装体であシ、包装体の外被９は２軸延伸ポリスチレ
ンフイルムである。前記炭酸ガス吸着剤８は予めフロン
溶剤（記載せず）であるジブロモテトラフルオロエタン
で湿潤させている。

７ヘー／゛ 前記包装体７を内箱３の裏面に接着テープ等で固定し、
前記内箱と外箱２間をフロン１１を発泡剤トする硬質ウ
レタンフオーム４にて一体発泡して断熱箱体１を形成し
ている。

得られた断熱箱体１を発泡直後に解体したものと、４週
間後に解体したものでは、硬質ウレタンフオーム４の熱
伝導率は０．０１３５ｋａｌ／ｍｈｒ　’Ｃから０．０
１２０７／ｍｈｒ　’Ｃまで低減しテオリ、断熱箱体１
として約１０チ断熱性能が向上していることが判った。

なお、熱伝導率は、真空理工（株）Ｋ−ＭＡＴＩＣを用
−１平均温度２４℃で測定した。

このように、本発明の断熱箱体１は、優れた断熱性能を
示すことが判った。これは、硬質ウレタンフオーム原料
中の残留水分や一体発泡時の吸湿等による水分が硬化剤
であるイソシアネートと反応して発生した炭酸ガスが硬
質ウレタンフオーム４に残留することなく包装体７内に
充填された炭酸ガス吸着剤８に吸着され除去されたこと
を示している。吸着の過程においては、硬質ウレタンフ
オーム４中の炭酸ガスは、硬質ウレタンフオーム中の発
泡剤によりケミカルアタックをうけ外被９に生じた亀裂
・ピンホールを通して包装体Ｔ内に充填された炭酸ガス
吸着剤８に到達する。特に炭酸ガス吸着剤８は２５℃で
の蒸気圧がｏ　、　４７　ｋｇ／ｃｎｌと大気圧よりか
なシ低いフロン溶剤（記載せず）ジブロモテトラフルオ
ロエタンで湿潤されているため、炭酸ガスの吸着速度が
著しく速く、また炭酸ガス吸着により、代わシに空気等
の熱伝導率の高い気体を放出することなく硬質ウレタン
フオーム４中に拡散していく。ジブロモテトラフルオロ
エタンは、ガス熱伝導率として０．００６０ｋａｌ／ｍ
ｈ　ｔＥの優れた熱伝導率を有しておシ、硬質ウレタン
フオームの断熱性能を劣化させることはない。

なお、実施例において、炭酸ガス吸着剤８として合成ゼ
オライトを用いであるが、金属酸化物。

金属水酸化物、活性炭、シリカゲル等も可能である。又
、外被９として２軸延伸ポリスチレンフイルムを用いて
いるが、未延伸ポリスチレンシート。

メタクリル酸メチルシート等を用いても良い。更には、
外被９の全面が発泡剤によりケミカルアク９１＼−ノ ツクを受けるプラスチックフィルムでなくとも良く、硬
質ウレタンフオームに対向しない面があれば、その面に
ついては発泡剤に対して不活性な材料でも適用可能であ
る。

又、フロン溶剤９としてジブロモテトラフルオロエタン
を使用したが、同等の蒸気圧を有するトリクロロトリフ
ルオロエタンでも同様の効果が得られた（参考、蒸気圧
（２６℃）ニジブロモテトラフルオロエタン０．４７　
Ｈ／ｃｄ　、　）リクロロトリフルオロエタン０　、４
５　ｋｇ　／ｃｔｒｌ　）。

発明の効果 以上の様に、プラスチックフィルムに非溶解性のフロン
溶剤で予め湿潤させた炭酸ガス吸着剤をフロン系発泡剤
に溶解又は膨潤するプラスチックフィルムからなる外被
で覆った包装体を、内箱と外箱の間に配設し、硬質ウレ
タンフオームにより一体発泡して断熱箱体を形成してい
るため、硬質ウレタンフオーム中に発生残留した炭酸ガ
スは、フロン系発泡剤によりケミカルアタックを受けて
生じた外被上の亀裂、ピンホールを通して負圧で１０ペ
ージ ある包装体内の炭酸ガス吸着剤に吸着されるので、その
吸着速度は極めて速く、又、炭酸ガス吸着剤から空気、
水分等のガスの放出されることなく硬質ウレタンフオー
ムの気泡中にフロン溶剤のガスが拡散するため、気泡中
の気体熱伝導率が低減し硬質ウレタンフオームの熱伝導
率が改善され更に低温強度も向上し、優れた断熱性能を
有する強固な断熱箱体が提供できるのである。

更に、上記包装体は、その外被がフロン系発泡剤との接
触により破損しない限シ、炭酸ガス吸着剤が外部の空気
、水分等を吸着することがない。

従って、内箱と外箱の間に配設して硬質ウレタンフオー
ムを発泡しないまま放置しても、炭酸ガス吸着剤の吸着
性能が低下することなく、極めて作業性良く断熱箱体が
提供できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断熱箱体の外観斜視図、第
２図は同断熱箱体の断面図、第３図は第２図の拡大断面
図、第４図は従来例の断熱箱体の断面図である。 １１　ヘー／゛ １・・・・・・断熱箱体、２・・・・・・外箱、３・・
・・・・内箱、４・・・・・・硬質ウレタンフオーム、
７・・・・・・包装体。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）炭酸ガス吸着剤と、フロン系発泡剤に溶解又は膨
   潤するプラスチックフィルムからなる外被と、内箱と、
   外箱と、両箱間に充填した硬質ウレタンフォームとより
   なり、前記炭酸ガス吸着剤を前記外被に非溶解性のフロ
   ン溶剤で予め湿潤させた後、前記外被にて包装した包装
   体を、前記内箱と前記外箱との間に配設した断熱箱体。
2. （２）前記フロン溶剤としジブロモテトラフルオロエタ
   ン、トリクロロトリフルエタンより選ばれたフロンを用
   いた特許請求の範囲第１項記載の断熱箱体。