JP7487463B2 - ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造 - Google Patents

ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7487463B2
JP7487463B2 JP2019185888A JP2019185888A JP7487463B2 JP 7487463 B2 JP7487463 B2 JP 7487463B2 JP 2019185888 A JP2019185888 A JP 2019185888A JP 2019185888 A JP2019185888 A JP 2019185888A JP 7487463 B2 JP7487463 B2 JP 7487463B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
head
display device
bracket
dash panel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019185888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021059274A (ja
Inventor
大作 木口
眞央 坂手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2019185888A priority Critical patent/JP7487463B2/ja
Publication of JP2021059274A publication Critical patent/JP2021059274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7487463B2 publication Critical patent/JP7487463B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Instrument Panels (AREA)

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造に関する。
ヘッドアップディスプレイ装置は、運転席の前方に虚像を結像させて情報を表示するもので、表示器や光源、複数の反射鏡等がケーシングに収容されて重量物となっている。このようなヘッドアップディスプレイ装置は、車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネルと、ダッシュパネルの車両後方において車幅方向に延びるステアリングメンバとの間に配置される。
WO2017/051780
車両が前方に向けて衝突したときに、ヘッドアップディスプレイ装置がダッシュパネルに押されて車両後方へ移動することがある。この場合、ステアリングメンバがヘッドアップディスプレイ装置に押されるようにして接触する恐れがある。
そこで、本発明は、車両前方からダッシュパネルを介して衝撃荷重を受けたヘッドアップディスプレイ装置が、ステアリングメンバに接触するのを抑制することを目的としている。
本発明の一態様に係わるヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造は、ダッシュパネルとステアリングメンバとを接続し、かつ、ヘッドアップディスプレイ装置を支持するブラケットを有する。ブラケットは、ヘッドアップディスプレイ装置が取り付けられるダッシュパネル側の前部と、ステアリングメンバ側の後部と、前部と後部との間の中間部と、を備える。中間部は、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前部及び後部に対して屈曲形成されている。前部は、ダッシュパネルに対する接続部から車両後方に、且つ車両前後軸に沿って平行に延びている。
本発明の他の一態様に係わるヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造は、ダッシュパネルとステアリングメンバとを接続し、かつ、ヘッドアップディスプレイ装置を支持するブラケットを有する。ブラケットは、ヘッドアップディスプレイ装置が取り付けられるダッシュパネル側の前部と、ステアリングメンバ側の後部と、前部と後部との間の中間部と、を備える。中間部は、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前部及び後部に対して屈曲形成されている。中間部は、車両前方側と車両後方側とが車幅方向にずれるように、前部及び後部に対して屈曲形成されている。
本発明によれば、車両前方から衝撃荷重を受けたヘッドアップディスプレイ装置が、ステアリングメンバに接触するのを抑制することができる。
図1は、実施形態に係わるヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造を示す車両左側から見た側面図である。 図2は、図1の一部を省略した車両搭載構造を車両左後方から見た斜視図である。 図3は、図2の車両搭載構造にインストルメントパネルを付加して車両左前方から見た斜視図である。 図4は、ヘッドアップディスプレイ装置のブラケットへの取付状態を示す平面図である。 図5は、左ブラケットの斜視図である。 図6は、左ブラケットをステアリングメンバと共に示す側面図である。 図7は、図6の平面図である。 図8は、中央ブラケットの取付状態を、図1の一部を省略して示す側面図である。 図9Aは、前突する前の作用説明図である。 図9Bは、前突した後の作用説明図である。 図10は、前突した後の左ブラケットをステアリングメンバと共に示す平面図である。 図11は、図6のXI-XI断面図である。 図12は、図11に対する比較例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、ヘッドアップディスプレイ装置1の車両搭載構造を示している。図1中の矢印FRで示す左方向が車両前方である。ヘッドアップディスプレイ装置1は、運転席の前方で、ダッシュパネル3とステアリングメンバ5との間に配置されている。ヘッドアップディスプレイ装置1の下部側の後面がステアリングメンバ5に対向している。ダッシュパネル3は、車両前方のエンジンルーム(またはモータルーム)7と車両後方の車室9とを隔てる隔壁である。
図2に示すように、ステアリングメンバ5は、車幅方向に延びていて、車幅方向の端部がサイドブラケット13を介して車体側部の内面に固定される。なお、図2では車幅方向左側の端部のサイドブラケットを省略している。ステアリングメンバ5は、図1に示すステアリングコラム11を支持している。ステアリングコラム11は、ステアリングメンバ5に対し、コラムブラケット15,16を介して取り付けられる。ステアリングコラム11の車室側にステアリングシャフト12が突出しており、ステアリングシャフト12の端部に図示しないステアリングホイールを設けている。なお、コラムブラケット15,16によるステアリングコラム11の取付構造は簡素化して示しており、図2ではステアリングコラム11を省略している。
図3は、ヘッドアップディスプレイ装置1を含むインストルメントパネル17を車両の斜め前方から見た斜視図である。なお、インストルメントパネル17は、図1、図2では省略している。インストルメントパネル17は、ヘッドアップディスプレイ装置1に対応する位置に開口部17aを形成している。開口部17aは、ヘッドアップディスプレイ装置1から出射した「虚像を結像させるための光束」をフロンドウインドシールドパネル19に向けて通過させる。
ヘッドアップディスプレイ装置1は、図2、図4に示すように、車幅方向左側に位置する左ブラケット21及び、車幅方向右側に位置する右ブラケット23に取り付けている。左ブラケット21は、前端部21f近傍にヘッドアップディスプレイ装置1に向けて突出する取付片21aを備えている。取付片21aに、ヘッドアップディスプレイ装置1の左側の側部に形成してある取付部1aを載置してボルト25により締結固定する。右ブラケット23は、前端部23f近傍にヘッドアップディスプレイ装置1に向けて突出する取付片23aを備えている。取付片23aに、ヘッドアップディスプレイ装置1の右側の側部に形成してある取付部1bを載置してボルト27により締結固定する。
図1に示すように、左ブラケット21は、前端部21fを、取付具29を介してダッシュパネル3に取り付けている。取付具29は、左ブラケット21の端部に溶接固定される円形の板部材29aと、板部材29aの左ブラケット21と反対側に位置する円筒形状のカラー29bとを備えている。カラー29bを間にして板部材29aとダッシュパネル3とをボルト等の締結具33により締結固定する。右ブラケット23も左ブラケット21と同様な方法でダッシュパネル3に取り付けられる。
左ブラケット21及び右ブラケット23は、後端部21r,23rをステアリングメンバ5に例えば溶接により取り付けている。左、右ブラケット21,23の後端部21r,23rに接合フランジ21b,23bをそれぞれ形成し、接合フランジ21b,23bをステアリングメンバ5の外周部に当接させた状態で溶接固定する。
左ブラケット21は、図5に斜視図、図6に左側からの側面図として示している。左ブラケット21は、ダッシュパネル3に対する接続部から車両後方に延びる前部21Fと、ステアリングメンバ5から車両前方に延びる後部21Rと、前部21Fと後部21Rとをつなぐ中間部21Mと、を備えている。左ブラケット21は、図6に示す側面視では、前部21Fが後部21Rよりも上方に位置し、前部21F及び後部21Rはほぼ水平に前後方向に延びている。中間部21Mは、前部21Fの後端と後部21Rの前端とをつなぐように傾斜している。左ブラケット21は、図7に示す平面視では、前部21Fが後部21Rよりも車幅方向左側となるように左右方向に屈曲している。
左ブラケット21は、車幅方向に対して垂直な面を有する縦壁21dと、縦壁21dの上端及び下端からヘッドアップディスプレイ装置1に対して離れる方向に向けてそれぞれ屈曲する上フランジ21e及び下フランジ21gと、を備えている。縦壁21d、上フランジ21e及び下フランジ21gは、前部21F、中間部21M及び後部21Rを含む左ブラケット21の全長にわたり形成している。
上フランジ21e及び下フランジ21gの車両前方側の端部は、ヘッドアップディスプレイ装置1に対して離れる方向に向けてそれぞれ突出する突出部21h,21iを備えている。突出部21h,21iの車両前方側の端縁は、図1、図2に示す円形の板部材29aに接合している。上フランジ21eの車両後方側の端部は、前述した接合フランジ21bにつながっている。
下フランジ21gの車両後方側の端部は、図1に示すようにインストステイ37に当接している。インストステイ37は、ステアリングメンバ5の前側下部に基端が取り付けられ、車両前方下部に向けて突出している。インストステイ37は、図3に示すインストルメントパネル17を支持する。縦壁21dの車両後方側の端部は、図1に示すように、インストステイ37及びステアリングメンバ5に当接している。
左ブラケット21は、前部21Fと中間部21Mとの間、及び、後部21Rと中間部21Mとの間で、それぞれ上下方向及び左右方向に屈曲形成している。具体的には、図1、図6に示すように、中間部21Mは、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前部21F及び後部21Rに対して上下方向に屈曲形成している。さらに、中間部21Mは、図4、図7に示すように、車両前方側が車両後方側よりも車幅方向左側(図4、図7中で下側)に位置するように、前部21F及び後部21Rに対して左右方向(図4、図7中で上下方向)に屈曲形成している。
図5に示すように、左ブラケット21は、前部21Fの上フランジ21eと突出部21hとの間、及び、前部21Fの下フランジ21gと突出部21iとの間に、それぞれ前側切欠凹部21j,21kを形成している。前側切欠凹部21j,21kは、突出部21h,21i及び上、下フランジ21e,1gの端縁に対して円弧形状に凹んでいる。前部21Fと中間部21Mとの間の前側屈曲部21Sにおいて、前部21Fと中間部21Mとの間の上フランジ21e相互間、及び、前部21Fと中間部21Mとの間の下フランジ21g相互間に、それぞれ中間切欠凹部21m,21nを形成している。中間切欠凹部21m,21nは、上、下フランジ21e,21gの端縁に対して円弧形状に凹んでいる。
左ブラケット21は、後部21Rと中間部21Mとの間の後側屈曲部21Tにおいて、後側切欠部21p,21qを形成している。後側切欠部21p,21qは、中間切欠凹部21m,21nと共に脆弱部を構成している。後側切欠部21p,21qは、後側屈曲部21Tにおいて、縦壁21dと上フランジ21eとの間の角部、及び、縦壁21dと下フランジ21gとの間の角部に、貫通孔としてそれぞれ形成している。後側切欠部21pは、後部21R及び中間部21Mの縦壁21dと、後部21R及び中間部21Mの上フランジ21eとにわたり形成してある。後側切欠部21qは、後部21R及び中間部21Mの縦壁21dと、後部21R及び中間部21Mの下フランジ21gとにわたり形成してある。
図2に示すように、右ブラケット23は、上壁23cと、上壁23cの車幅方向両端部から下方に向けて屈曲する左フランジ23d及び右フランジ23eとを備えていて、下側が開放している。右ブラケット23は、ダッシュパネル3側がヘッドアップディスプレイ装置1側よりも上方となるよう上下方向に屈曲している。
図1、図2に示すように、左ブラケット21と右ブラケット23との間で、ヘッドアップディスプレイ装置1の下側には、中央ブラケット35を配置している。図8は、図1に対し、左ブラケット21、インストステイ37及びステアリングコラム11等を省略して、中央ブラケット35の取付状態がわかるように示している。
中央ブラケット35は、車幅方向に対して垂直な面を有する側壁35aと、側壁35aの上下両端から車幅方向左側(図8中で紙面手前側)に向けて屈曲形成される上壁35b及び下壁35cと、を備えている。側壁35aのステアリングメンバ5側には、切欠部35a1を形成している。切欠部35a1は、ダッシュパネル3側からステアリングメンバ5側に向けて上下方向の幅が徐々に大きくなっていて、ステアリングメンバ5側が開放している。側壁35aの後端縁は、コラムブラケット16の前側の傾斜面16aに当接し、切欠部35a1の後方側の開放部を塞いでいる。
傾斜面16aの下部には、下壁35cの後部側の先端35c1を上方に向けて折り曲げて接合固定している。上壁35bの後部側の先端35b1は、湾曲させてステアリングメンバ5の外周面に接合固定している。先端35b1は、ステアリングメンバ5の最上端近傍のダッシュパネル3側に接合している。中央ブラケット35の前端部35fは、取付部材39を介してダッシュパネル3に接合固定している。図1、図8では取付部材39は、ダッシュパネル3に直接接合しているが、左、右ブラケット21のように、カラーを介してダッシュパネル3に取り付けてもよい。
中央ブラケット35の上壁35bは、ヘッドアップディスプレイ装置1の下面1cに対向する対向部分35b2を備えている。対向部分35b2は、ほぼ水平であり、下面1cに対して離間している。対向部分35b2のダッシュパネル3側は、ヘッドアップディスプレイ装置1の前側下部を覆うように、前側上方に向けて屈曲する前側傾斜部35b3となっている。対向部分35b2のステアリングメンバ5側は、後側上方に向けて屈曲する後側傾斜部35b4となっていて、前述した先端35b1につながっている。後側傾斜部35b4は、前側傾斜部35b3よりも傾斜が緩やかである。
中央ブラケット35の下壁35cは、車両後方側の先端35c1に対してダッシュパネル3側が上方となるよう傾斜する傾斜部35c2を備えている。傾斜部35c2の先端35c1と反対側は、上方に向けてさらに屈曲する屈曲部35c3及び、屈曲部35c3の上端から上方に向けて延びる前壁部35c4を備えている。屈曲部35c3及び前壁部35c4に前述した取付部材39を取り付け、取付部材39の前壁部35c4に対応する部位をダッシュパネル3に取り付けている。
ここで、本実施形態のステアリングメンバ5、左ブラケット21、右ブラケット23及び中央ブラケット35は、すべてアルミニウム製として軽量化を図っている。鉄とアルミニウムのヤング率の比は約3:1であるが、鉄とアルミニウムの強度の比は約2:1である。アルミニウム製の部材は、ヤング率を考慮し、鉄製の部材に対して厚肉化または形状変更することによって断面二次モーメントが高まり、鉄製の部材とほぼ同等の剛性が得られる。剛性が得られることで、ステアリングメンバ5の振動も抑制できる。その際、アルミニウム製の部材は、強度が鉄製の部材よりも高くなるため、例えば車両衝突時の衝撃吸収構造が実現しにくい。
そこで、本実施形態では、アルミニウム製の左ブラケット21が車両衝突時に衝撃吸収しやすい構造となるよう工夫している。すなわち、左ブラケット21は、前述した図6及び図7に示すように、上下方向及び左右方向にそれぞれ屈曲している。さらに、左ブラケット21は、屈曲部に切欠を設けている。
次に、上記したヘッドアップディスプレイ装置1の車両搭載構造を備える車両が前方に衝突(前突)したときの動作を説明する。
前突時には、エンジンルーム7内のエンジン、モータ等の重量物が後方へ移動してダッシュパネル3が後方に押される。これにより、左ブラケット21、右ブラケット23及び中央ブラケット35が、ダッシュパネル3に押されて潰れ変形し、衝撃を吸収する。
このとき、左ブラケット21は、側面視では図9Aから図9Bの状態へと上下方向に変形し、平面視では図7から図10の状態へと左右方向に変形する。すなわち、左ブラケット21は、上下方向に屈曲変形すると共に、左右方向に屈曲変形する。左ブラケット21は、前側屈曲部21S及び後側屈曲部21Tを起点として、これら各屈曲部がより屈曲する方向に、上下方向及び左右方向に変形する。左ブラケット21は、前部21Fと突出部21h,21iとの間で、前側切欠凹部21j,21kが屈曲内側となるように左右方向に屈曲する。
左ブラケット21は、前側切欠凹部21j,21k、中間切欠凹部21m,21n及び後側切欠部21p,21qをそれぞれ備えることで、上記した変形がより容易なものとなる。特に、後側切欠部21p,21qは、縦壁21dと、上フランジ21e及び下フランジ21gとの間の角部に設けているため、切欠量を極力小さく抑えながら、変形しやすく、かつステアリングメンバ5の振動も抑制できる。
図11は、図6のXI-XI断面図である。縦壁21dと、上フランジ21e及び下フランジ21gとの間の角部に、後側切欠部21p,21qをそれぞれ形成している。図12は、図11に対する比較例を示している。比較例は、図11の後側切欠部21p,21qに代えて、上フランジ210e及び下フランジ210gの先端側に後側切欠部210p,210qを形成している。
ここで、図11において、必要な屈曲しやすさを得るために後側切欠部21p,21qを形成した際に残る上フランジ21e及び下フランジ21gの幅寸法をA1とする。同様にして図12において、必要な屈曲しやすさを得るために、後側切欠部210p,210qを形成した際に残る上フランジ210e及び下フランジ210gの幅寸法をA2とする。この場合、幅寸法A1は幅寸法A2よりも大きい(A1>A2)。図11に示す本実施形態では幅寸法A1が大きいことで、より剛性が高い状態で屈曲しやすさが実現されることになる。なお、図12では、図11の左ブラケット21及び後側屈曲部21Tに対し、左ブラケット210及び後側屈曲部210Tとして示している。
左ブラケット21は、上下方向に屈曲変形することで、図9Bのように前部21Fが図9Aに対して上方に移動する。前部21Fには、図1、図4に示すように、取付片21aを介してヘッドアップディスプレイ装置1が取り付けられている。このため、前部21Fの上方への移動に伴ってヘッドアップディスプレイ装置1も図9Aに対して上方に移動する。これにより、ヘッドアップディスプレイ装置1は、車両後方への衝撃荷重を受けてもステアリングメンバ5への接触が抑制される。
左ブラケット21が変形する際には、右ブラケット23及び中央ブラケット35も変形する。右ブラケット23は、図9A,図9Bでは省略しているが、前端部23f側が上方に移動するように上下方向に屈曲変形することで、ヘッドアップディスプレイ装置1を上方に向けて押し上げる。
図9Aに示すように、中央ブラケット35は、前後二箇所の屈曲部35S,35Tにおいて上面が凹となるよう屈曲している。このため、中央ブラケット35は、前方から衝撃を受けることで、二箇所の屈曲部35S,35Tがさらに屈曲するように変形する。このとき、中央ブラケット35は、前端部35fがヘッドアップディスプレイ装置1に向けて接近する。
ヘッドアップディスプレイ装置1は、図9Aに対し、左ブラケット21及び右ブラケット23の変形によって図9Bのように後方かつ上方に移動する。その際、ヘッドアップディスプレイ装置1は、中央ブラケット35の後側傾斜部35b4に接触して後方かつ上方へ向けてガイドされる。これにより、ヘッドアップディスプレイ装置1のステアリングメンバ5に対する接触が抑えられる。
右ブラケット23のステアリングメンバ5に対する取付位置は、左ブラケット21よりもステアリングメンバ5のサイドブラケット13による車体への取付部に近い位置にある。このため、右ブラケット23は、アルミニウム製としても、左ブラケット21のように厚肉化または形状変更することによって剛性を高める必要がない。右ブラケット23は、剛性を高める必要がないので、強度を低く抑えることができ、車両衝突時の衝撃吸収構造が実現しやすい。
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態は、車室9の前壁を構成するダッシュパネル3と、ダッシュパネル3の車両後方において車幅方向に延びるステアリングメンバ5と、ダッシュパネル3とステアリングメンバ5との間に配置されるヘッドアップディスプレイ装置1と、を備える。さらに本実施形態は、ダッシュパネル3とステアリングメンバ5とを接続し、かつ、ヘッドアップディスプレイ装置1を支持する左ブラケット21を有する。
左ブラケット21は、ダッシュパネル3に対する接続部から車両後方に延び、ヘッドアップディスプレイ装置1が取り付けられる前部21Fと、ステアリングメンバ5から車両前方に延びる後部21Rと、前部21Fと後部21Rとをつなぐ中間部21Mと、を備える。中間部21Mは、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前部21F及び後部21Rに対して屈曲形成されている。
この場合、車両の前突時には、左ブラケット21は、中間部21Mと前部21Fとの間の前側屈曲部21S、及び、中間部21Mと後部21Rとの間の後側屈曲部21Tがさらに上下方向に屈曲する。すなわち、前側屈曲部21Sが上下に向けて屈曲し、後側屈曲部21Tが下方に向けて屈曲する。これにより、ヘッドアップディスプレイ装置1を支持する前部21Fが上方に移動してヘッドアップディスプレイ装置1を上方に押し上げる。このため、ヘッドアップディスプレイ装置1のステアリングメンバ5への接触を抑制でき、ステアリングメンバ5の変形も抑制できる。
本実施形態の左ブラケット21の中間部21Mは、車両前方側と車両後方側とが車幅方向にずれるように、前部21F及び後部21Rに対して屈曲形成されている。左ブラケット21は、上下方向に屈曲形成していると共に、左右方向にも屈曲形成しているため、前突時にはより変形しやすくなる。
本実施形態の左ブラケット21は、中間部21Mと前部21Fとの間の前側屈曲部21Sに中間切欠凹部21m,21nを、中間部21Mと後部21Rとの間の後側屈曲部21Tに後側切欠部21p,21qを、それぞれ脆弱部として備えている。このため、左ブラケット21は、前突時により変形しやすくなり、衝撃吸収効果が高まる。
本実施形態は、中間部21Mと前部21Fとの間の前側屈曲部21Sは、前部21Fの車両後方側が下方に向けて屈曲し、中間部21Mと後部21Rとの間の後側屈曲部21Tは、後部21Rの車両前方側が上方に向けて屈曲している。この場合、前突時には、前側屈曲部21Sが上方に向けて屈曲する一方、後側屈曲部21Tが下方に向けて屈曲する。これにより、前部21Fが上方に移動するので、前部21Fに取り付けられたヘッドアップディスプレイ装置1も上方に移動して、ヘッドアップディスプレイ装置1のステアリングメンバ5への接触を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含む。
例えば、右ブラケット23は、左ブラケット21と左右対称の形状として左ブラケット21と同様な衝撃吸収構造を備えるものとしてもよい。図5に示す中間切欠凹部21m,21nは、後側切欠部21p,21qのように、縦壁21dと上フランジ21eとの間の角部、及び、縦壁21dと下フランジ21gとの間の角部に、貫通孔としてそれぞれ形成してもよい。逆に、後側切欠部21p,21qは、中間切欠凹部21m,21nのように、上フランジ21e及び下フランジ21gの端縁に凹部として形成してもよい。脆弱部として、中間切欠凹部21m,21nと後側切欠部21p,21qとの少なくともいずれか一方を設ける構成でもよい。
1 ヘッドアップディスプレイ装置
3 ダッシュパネル
5 ステアリングメンバ
9 車室
21 左ブラケット(ブラケット)
21F 左ブラケットの前部
21R 左ブラケットの後部
21M 左ブラケットの中間部
21m,21n 中間切欠凹部(脆弱部)
21p,21q 後側切欠部(脆弱部)
21S 前側屈曲部
21T 後側屈曲部

Claims (4)

  1. 車室の前壁を構成するダッシュパネルと、
    前記ダッシュパネルの車両後方において車幅方向に延びるステアリングメンバと、
    前記ダッシュパネルと前記ステアリングメンバとの間に配置されるヘッドアップディスプレイ装置と、
    前記ダッシュパネルと前記ステアリングメンバとを接続し、かつ、前記ヘッドアップディスプレイ装置を支持するブラケットと、を有し、
    前記ブラケットは、
    前記ダッシュパネルに対する接続部から車両後方に、かつ車両前後軸に沿って平行に延び、前記ヘッドアップディスプレイ装置が取り付けられる前部と、
    前記ステアリングメンバから車両前方に延びる後部と、
    前記前部と前記後部とをつなぐ中間部と、を備え、
    前記中間部は、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前記前部及び前記後部に対して屈曲形成されていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。
  2. 車室の前壁を構成するダッシュパネルと、
    前記ダッシュパネルの車両後方において車幅方向に延びるステアリングメンバと、
    前記ダッシュパネルと前記ステアリングメンバとの間に配置されるヘッドアップディスプレイ装置と、
    前記ダッシュパネルと前記ステアリングメンバとを接続し、かつ、前記ヘッドアップディスプレイ装置を支持するブラケットと、を有し、
    前記ブラケットは、
    前記ダッシュパネルに対する接続部から車両後方に延び、前記ヘッドアップディスプレイ装置が取り付けられる前部と、
    前記ステアリングメンバから車両前方に延びる後部と、
    前記前部と前記後部とをつなぐ中間部と、を備え、
    前記中間部は、車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように、前記前部及び前記後部に対して屈曲形成され、
    前記中間部は、車両前方側と車両後方側とが車幅方向にずれるように、前記前部及び前記後部に対して屈曲形成されていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。
  3. 前記中間部と前記前部との間の前側屈曲部と、前記中間部と前記後部との間の後側屈曲部との少なくともいずれか一方は、脆弱部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。
  4. 前記中間部と前記前部との間の前側屈曲部は、前記前部の車両後方側が下方に向けて屈曲し、前記中間部と前記後部との間の後側屈曲部は、前記後部の車両前方側が上方に向けて屈曲していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。
JP2019185888A 2019-10-09 2019-10-09 ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造 Active JP7487463B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019185888A JP7487463B2 (ja) 2019-10-09 2019-10-09 ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019185888A JP7487463B2 (ja) 2019-10-09 2019-10-09 ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021059274A JP2021059274A (ja) 2021-04-15
JP7487463B2 true JP7487463B2 (ja) 2024-05-21

Family

ID=75381686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019185888A Active JP7487463B2 (ja) 2019-10-09 2019-10-09 ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7487463B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117157330A (zh) 2021-03-31 2023-12-01 横河电机株式会社 分散液和复合体、以及它们的制造方法
CN115214794B (zh) * 2021-05-12 2023-07-25 广州汽车集团股份有限公司 一种汽车仪表板横梁总成

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016037216A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 車両インストルメントパネル構造

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016037216A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 車両インストルメントパネル構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021059274A (ja) 2021-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6070821B2 (ja) 車両前部構造
JP5880320B2 (ja) 車体前部構造
JP5975168B2 (ja) 車両前部構造
JP5633316B2 (ja) フェンダーブラケットおよび車体前部構造
US9446797B2 (en) Front vehicle-body structure of vehicle
WO2013145457A1 (ja) 車体前部構造
KR20150016609A (ko) 펜더 지지부 구조
US8491049B2 (en) Frontal structure of vehicle
WO2018016173A1 (ja) 車体前部構造
JP7095519B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP7487463B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造
JP5482482B2 (ja) フロントウインド支持構造
JP2010000866A (ja) 車両の前部車体構造
JP2010000866A5 (ja)
JP5942920B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP4421612B2 (ja) 自動車用の変形可能な縦桁
JP2020138566A (ja) 車両前部構造
JP6094364B2 (ja) 車体前部構造
JP5614663B2 (ja) 車体前部の構造
KR101659951B1 (ko) 차량용 크래쉬 박스
JP6428818B2 (ja) フロントサブフレーム構造
JP6686688B2 (ja) フェンダブラケット構造
JP5395424B2 (ja) 自動車のステアリングシャフト支持構造
JP2002193146A (ja) 車両前部の構造
JP2014051140A (ja) 車体前部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220802

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230711

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240206

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20240213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7487463

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150