JP7462985B2 - 芳香族化合物および抗腫瘍薬物の調製におけるその使用 - Google Patents

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    • C07D401/14Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、芳香族基含有化合物およびその調製方法、ならびに疾患の治療におけるそのような化合物の使用に関する。
〔背景技術〕
医薬成分設計における一般的な構造単位として、芳香環は、薬物分子構築物において広く提示され、薬物特性を改善する際に重要な役割を果たす。薬物分子設計に関して、芳香環上に共役作用を生じることができる他の官能基の導入は、芳香環と薬物標的との間の相互作用に影響を与え、薬物分子の効力を改善し、標的タンパク質を撹拌または阻害するための薬物分子の能力を調節および制御することができる。
カルボニル化合物(アルデヒド、ケトン、スルホン、スルホキシド、カルボン酸、およびカルボン酸誘導体など)、不飽和アルカン(オレフィン、アルキンなど)を含む、芳香環上に共役作用を生じることができる他の官能基の導入は、一般的である。例えば、臨床段階における以下の市販されている薬物または薬物候補の分子構造において、芳香環上への他の官能基(例えば、カルボニル基、不飽和アルカン、オレフィン、アルキンなど)の導入は、薬物分子の薬物類似性を改善し、薬物有効性を増加し、有毒な副作用を減少するという望ましい結果を達成した。中でも、多くの薬物分子中に存在するスチレン構造断片は、広範囲の標的および経路に関与する。
Figure 0007462985000001
RASタンパク質は、グアノシン三リン酸(GTP)結合タンパク質であり、活性型GTP結合コンホメーションおよび不活性型GDP結合コンホメーションを含む。これらの2つのコンホメーションは、特定の状況下で互いに変換され得、RAS循環を構成し、複数の下流シグナル伝達経路の活性化を調節する。RASは、細胞シグナルネットワーク伝達における「分子スイッチ」として知られている。臨床データは、RASがヒト腫瘍に関して最も高い突然変異率を有する遺伝子であることを示す。全腫瘍のうち、約20~30%にRAS突然変異が関与し、膵がんの約98%、結腸がんの約52%、多発性骨髄腫の約43%、および肺腺がんの約32%にRAS突然変異が存在する。RASの最も一般的な突然変異形態は、点突然変異であり、その中でコドン12突然変異が最も一般的なものである。KRAS-G12C突然変異は、KRAS突然変異の約10~20%および非小細胞肺がんの14%を占める。
RASを標的とする薬物を見出すことは、非常に困難である。近年、KRAS-G12Cの創薬性が見出されて以来、KRAS-G12C阻害剤は、薬物研究開発における昨今の注目領域の一つとなっている。現在、急速に進歩している研究下のKRAS-G12C阻害剤は、主にAMG510およびMRTX849を含んでいる。
本発明は、一般式(A)、(I)の構造を有する化合物を設計し、スチレン構造を含むそのような化合物が優れた効果を示すことを見出す。
〔発明の概要〕
本発明は、式(A)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000002
ここで、Jは、窒素原子またはCHであり;
環Bは、アリール、ヘテロアリールであり;
Cは、以下の群であり:
Figure 0007462985000003
ここで、「3」位の炭素原子は、環Aに結合され、「7」位の炭素原子は、環Bに結合され;
Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
Mは、酸素原子または硫黄原子であり;
Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり、Zは、窒素原子またはCRであり;
a、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲンであり;
、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、スルホニル、スルホンアミド、アミド、アルケニル、アルキニルであり;
環Aは、窒素含有ヘテロシクリルであり;
、R、R、R15a、R15b、R15c、R17a、R17b、R17c、R17d、R17e、R17f、R17g、R17hは、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から独立して選択され;
Qは、-C(O)-、-C(S)-、-S(O)-、-S(O)-、-C(18O)-であり;
Lは、アルキニル、アルケニル、ハロアルキルである。
本発明は、式(I)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000004
ここで、環Bはアリール、ヘテロアリールであり;
Cは以下の群であり:
Figure 0007462985000005
ここで、「3」位の炭素原子は、環Aに結合され、「7」位の炭素原子は、環Bに結合され;
Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
Mは、酸素原子または硫黄原子であり;
Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり、Zは、窒素原子またはCRであり;
、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲンであり;
、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、スルホニル、スルホンアミド、アミド、アルケニル、アルキニルであり;
環Aは、5~7員の窒素含有ヘテロシクリルであり;
、R、R、R15a、R15b、R15c、R17a、R17b、R17c、R17d、R17e、R17f、R17g、R17hは、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から独立して選択され;
Qは、-C(O)-、-C(S)-、-S(O)-、-S(O)-であり;
Lは、アルキニル、アルケニル、ハロアルキルであり;
以下の構造断片:
Figure 0007462985000006
は、以下の群から選択され:
Figure 0007462985000007
以下の構造断片:
Figure 0007462985000008
は、次の群から選択され:
Figure 0007462985000009
以下の構造断片:
Figure 0007462985000010
は、以下の群から選択され:
Figure 0007462985000011
以下の構造断片:
Figure 0007462985000012
は、以下の群から選択される。
Figure 0007462985000013
本発明は、式(I)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000014
ここで、環Bは、アリール、ヘテロアリールであり;
Cは、以下の群であり:
Figure 0007462985000015
ここで、「3」位の炭素原子は、環Aに結合され、「7」位の炭素原子は、環Bに結合され;
Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
Mは、酸素原子または硫黄原子であり;
Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり、Zは、窒素原子またはCRであり;
、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲンであり;
、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、スルホニル、スルホンアミド、アミド、アルケニル、アルキニルであり;
環Aは、5~7員の窒素含有ヘテロシクリルであり;
、R、R、R15a、R15b、R15c、R17a、R17b、R17c、R17d、R17e、R17f、R17g、R17hは、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニルからなる群から独立して選択され;
Qは、-C(O)-、-C(S)-、-S(O)-、-S(O)-であり;
Lは、アルキニル、アルケニル、ハロアルキルであり;
以下の構造断片:
Figure 0007462985000016
は、以下の群から選択され:
Figure 0007462985000017
以下の構造断片:
Figure 0007462985000018
は、以下の群から選択され:
Figure 0007462985000019
以下の構造断片:
Figure 0007462985000020
は、以下の群から選択され:
Figure 0007462985000021
以下の構造断片:
Figure 0007462985000022
は、以下の群から選択される。
Figure 0007462985000023
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000024
Figure 0007462985000025
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000026
本発明は、式(II)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000027
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R3a、R3b、R3c、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000028
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000029
構造断片
Figure 0007462985000030
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000031
構造断片
Figure 0007462985000032
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000033
構造断片
Figure 0007462985000034
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000035
本発明は、式(II-1)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000036
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R3a、R3b、R3c、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000037
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000038
構造断片
Figure 0007462985000039
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000040
構造断片
Figure 0007462985000041
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000042
構造断片
Figure 0007462985000043
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000044
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000045
Figure 0007462985000046
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000047
本発明は、式(III)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000048
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000049
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000050
構造断片
Figure 0007462985000051
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000052
構造断片
Figure 0007462985000053
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000054
本発明は、式(III-1)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000055
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000056
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000057
構造断片
Figure 0007462985000058
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000059
構造断片
Figure 0007462985000060
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000061
構造断片
Figure 0007462985000062
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000063
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000064
Figure 0007462985000065
Figure 0007462985000066
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000067
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000068
本発明は、式(IV)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000069
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000070
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000071
構造断片
Figure 0007462985000072
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000073
構造断片
Figure 0007462985000074
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000075
本発明は、式(IV-1)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000076
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、独立して、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素、重水素、メチル、メチル-dであり;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000077
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000078
構造断片
Figure 0007462985000079
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000080
構造断片
Figure 0007462985000081
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000082
構造断片
Figure 0007462985000083
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000084
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000085
Figure 0007462985000086
Figure 0007462985000087
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000088
本発明は、式(V)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000089
ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000090
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000091
構造断片
Figure 0007462985000092
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000093
構造断片
Figure 0007462985000094
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000095
本発明は、式(V-1)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000096
ここで、Xは窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素、重水素、メチル、メチル-dであり;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
構造断片
Figure 0007462985000097
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000098
構造断片
Figure 0007462985000099
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000100
構造断片
Figure 0007462985000101
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000102
構造断片
Figure 0007462985000103
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000104
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000105
Figure 0007462985000106
本発明は、以下の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000107
本発明は、式(VI)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000108
ここで、環Eの1位の窒素原子と環Fの1’位の炭素原子との結合によって形成される軸方向キラル立体配置は、光学的に純粋であり;
Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキル、ハロゲンからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
17は、水素、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、重水素化メチル、重水素化エチル、重水素化プロピル、重水素化シクロプロピルである。
本発明は、R軸方向キラル立体配置を有する式(IIIM)の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する;
Figure 0007462985000109
ここで、R、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R12、R13、R14、R15a、R15b 15c は、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、重水素化アルケニルアルキル、重水素化アルキニルアルキル、ハロゲンからなる群から独立して選択され;
6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、メチル-dからなる群から独立して選択され;
は、水素、フッ素、塩素であり;
、R、R10、R11は、水素、重水素、フッ素からなる群から独立して選択され;
17は、水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、重水素化メチル、重水素化エチルであり;
構造断片
Figure 0007462985000110
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000111
構造断片
Figure 0007462985000112
は、以下の構造から選択され:
Figure 0007462985000113
構造断片
Figure 0007462985000114
は、以下の構造から選択される。
Figure 0007462985000115
本発明は、R軸方向キラル立体配置を有する以下の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000116
Figure 0007462985000117
本発明は、R軸方向キラル立体配置を有する以下の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000118
Figure 0007462985000119
本発明は、R軸方向キラル立体配置を有する以下の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000120
本発明は、R軸方向キラル立体配置を有する以下の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
Figure 0007462985000121
本発明は、以下の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 0007462985000122
本発明は、治療有効量の本発明のいずれか1つの化合物、もしくは、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物を提供する。
さらに、KRAS突然変異媒介がんに関連する疾患の予防および/または治療用の薬剤を調製するための、本発明のいずれか1つの化合物またはその薬学的に利用される塩、もしくは、本発明の医薬組成物の使用が提供される。単独で使用されるか、またはKRAS突然変異媒介がんに関連する疾患を予防および/または処置するための免疫療法を含む他の治療方法と組合せて使用される、本発明のいずれか1つの化合物またはその薬学的に利用される塩、もしくは、本発明の医薬組成物の使用が、含まれる。
さらに、KRAS G12C突然変異媒介がんに関連する疾患を予防および/または治療するための薬剤を調製するための、本発明のいずれか1つの化合物またはその薬学的に利用される塩、もしくは、本発明の医薬組成物の使用が提供される。単独で使用されるか、またはKRAS G12C突然変異媒介がんに関連する疾患を予防および/または治療するための免疫療法を含む他の治療方法と組み合わせて使用される、本発明のいずれか1つの化合物またはその薬学的に利用される塩、もしくは本発明の医薬組成物の使用が、含まれる。
本発明における使用による、KRAS機能に関連する前記様々ながん疾患は、肝臓がん、食道がん、胃がん、腎細胞がん、肉腫、胆管がん、結腸がん、前立腺がん、卵巣がん、乳がん、血液がん、膵がん、MYH関連ポリープ症、結腸直腸がん、肺がん、子宮がん、中皮腫、子宮頚がん、および膀胱がんである。
〔定義〕
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者によって一般に理解される意味を有する。
本明細書で使用される「水素」という用語は、-Hを指す。
本明細書で使用される「重水素」という用語は、-Dを指す。
本明細書で使用される「ハロゲン」という用語は、-F、-Cl、-Br、および-Iを指す。
本明細書で使用される「フッ素」という用語は、-Fを指す。
本明細書で使用される「塩素」という用語は、-Clを指す。
本明細書で使用される「臭素」という用語は、-Brを指す。
本明細書で使用される「ヨウ素」という用語は、-Iを指す。
本明細書で使用される「シアノ」という用語は、-CNを指す。
本明細書で使用される「アミノ」という用語は、-NHを指す。
本明細書で使用される「ヒドロキシル」という用語は、-OHを指す。
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、1~10個の炭素原子を有する飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指し、この用語は、直鎖および分枝鎖炭化水素基の両方を含む。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシルなどが挙げられる。本明細書中に記載されるアルキル基は、1つ以上の以下の置換基で任意に置換され得る:重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アルキル、アルコキシル、アシル、アシルオキシ、オキソ、アミド、エステル、アミン、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルコキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリール、またはヘテロアリール。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、6~10員の全炭素単環式または縮合多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を共有する環)基、および共役π電子系を有する多環式(すなわち、隣接する炭素原子対を有する環)基を指す。アリール基は、安定した構造をもたらす任意の炭素原子で、定義された化学構造に共有結合することができる。本明細書中に記載されるアリール基は、1つ以上の以下の置換基で任意に置換され得る:重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アルキル、アルコキシル、アシル、アミド、エステル、アミン、スルホニル、スルフィニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、およびシクロアルコキシル。
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、5~10個の原子からなり、且つ、N、O、またはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香族基を指す。この用語は、単環(非限定的な例としては、フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、オキサゾール、チアゾールなどが挙げられる)または複数の縮合環(非限定的な例としては、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、イソインドールなどが挙げられる)を有していてもよく、結合点が芳香族ヘテロアリール基を介する原子であると仮定して、縮合環はヘテロ原子を含む芳香族基であってもなくてもよい。本明細書中に記載されるヘテロアリール基は、1つ以上の以下の置換基で任意に置換され得る:重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、アルキル、アルコキシル、アシル、アシルオキシ、アミド、エステル、アミン、スルホニル、スルフィニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルコキシル。
アルケニルは、炭素-炭素二重結合を含む不飽和ヒドロカルビル基である。本明細書中で使用される「アルケニル」という用語は、その分子中に炭素-炭素二重結合を含むアルキル基を指し、ここで、該アルキル基は、本明細書中で先に定義された通りである。本明細書に記載のアルケニル基は、1つ以上の以下の置換基で任意に置換され得る:重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アルキル、アルコキシル、アシル、アミド、エステル、アミン、スルホニル、スルフィニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、重水素化アルキルメルカプト、スルホニル、スルフィニル、アミノ、シリル、ホスホニル、重水素化アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキニル、アルケニル、アリールアルキル、エステル。アルケニル基の非限定的な例としては、ビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニルなどが挙げられる。
アルキニルは、炭素-炭素三重結合を含む不飽和ヒドロカルビル基である。本明細書中で使用される「アルキニル」という用語は、その分子中に炭素-炭素三重結合を含むアルキル基を指し、ここで、該アルキル基は、本明細書中で先に定義された通りである。アルキニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。置換されている場合、置換基は、好ましくは以下からなる群から独立して選択される1つ以上の以下の基であり得る:重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アルキル、アルコキシル、アシル、アミド、エステル、アミン、スルホニル、スルフィニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、重水素化アルキルメルカプト、スルホニル、スルフィニル、アミノ、シリル、ホスホニル、重水素化アルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキニル、アルケニル、アリールアルキル、エステル。アルキニル基の非限定的な例としては、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-、2-、または3-ブチニルなどが挙げられる。
「ヘテロシクリル」という用語は、N、O、またはSから選択される少なくとも1~5個のヘテロ原子を含む置換されているあるいは置換されていない、飽和または不飽和の芳香環および非芳香環を指す。芳香環および非芳香環は、3~10員の単環、4~20員のスピロ環、縮合環、または架橋環であり得る。ヘテロシクリル環中の任意に置換されているN、Sは、様々な酸化状態に酸化され得る。3~12員の複素環が好ましい。非限定的な例としては、オキサシクロプロピル、オキサシクロブチル、オキサシクロペンチル、オキサシクロヘキシル、オキサシクロヘキシル、オキサシクロオクチル、アザシクロプロピル、アザシクロブチル、アザシクロペンチル、アザシクロヘキシル、アザシクロプロペニル、1,3-ジオキソシクロペンチル、1,4-ジオキソシクロペンチル、1,3-ジオキソシクロペンチル、1,3-ジオキサシクロヘキシル、1,3-ジチオシクロヘキシル、アザシクロヘプテニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピリジル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラニル、N-アルキルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピペリジニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、チアジアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、ピラゾリル、1,4-ジオキサシクロヘキサジエニルなどが挙げられる。
「ハロアルキル」という用語は、本明細書中で先に定義された「アルキル」をハロゲンで置換することによって得られるアルキル基を指し、ここで、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などを含む。
「アルケニルアルキル」という用語は、本明細書中で先に定義した「アルキル」を本明細書中で先に定義した「アルケニル」で置換することによって得られるアルキル基を指す。
「アルキニルアルキル」という用語は、本明細書中で先に定義した「アルキル」を本明細書中で先に定義した「アルキニル」で置換することによって得られるアルキル基を指す。
「窒素含有ヘテロシクリル」という用語は、窒素原子を含む環系を指し、そのような環系は、芳香族および非芳香族環系を「組み合わせる」ことができ、あるいは「スピロ炭素原子」を介して他の環系を連結することができ、例えば、環系は以下の構造である。
Figure 0007462985000123
「アミド」(又は「アミド基」)という用語は、C-アミド基及びN-アミド基、すなわち、-C(O)NR基および-NRC(O)R基をそれぞれ含む。RおよびRは、独立して、水素、または置換されているもしくは置換されていないアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキルまたは本明細書で定義されるヘテロシクリルである。このように、アミド基は、カルバモイル(-C(O)NH)およびホルムアミド(-NHC(O)H)を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アミド基が、「カルボニルアミノ」基と呼ばれる-NRC(O)-(C1-5アルキル)であり、別の実施形態では、アミド基が、「アルキルアシルアミノ」基と呼ばれる-NHC(O)-アルキルである。
「スルホンアミド」という用語は、S-スルホンアミド基およびN-スルホンアミド基、すなわち、-SONR基および-NRSO基をそれぞれ含む。RおよびRは、独立して、水素、または、置換されているもしくは置換されていないアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、または本明細書で定義されるヘテロシクリルである。このように、スルホンアミド基は、スルホニル(-SONH)を含むが、これらに限定されない。本明細書のいくつかの実施形態では、スルホンアミド基が、「アルキルスルホニルアミノ」基と呼ばれる-NHSO-アルキルである。
本発明はまた、同位体標識された本発明の化合物を含み、これは、構造において上記で開示されたものと同一であるが、1つ以上の原子が、同じ数の陽子を有するが、異なった数の中性子を有する原子によって置換される。本発明の化合物に組み込まれる同位体の例としては、例えば、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Cl、および131Iなどといった水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素、塩素、およびヨウ素の同位体が挙げられる。本発明の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、および、上記の同位体および/または他の原子の同位体を含む上記の形式の化合物は、本発明の範囲内である。例えばHまたは14Cで標識されたものといった本発明の特定の同位体標識化合物は、薬物組織分配試験において使用され得る。したがって、これらのHまたは14C同位体は、容易に調製および検出することができるため、特に好ましい。
例えばH、18Oといった、より重い同位体によって置換される本発明の特定の化合物は、より良好な代謝安定性、例えば、インビボでの半減期の増加およびより低い用量などのために、特定の治療的利点を有する。したがって、場合によっては、H、18Oも好ましい。
〔図面の説明〕
図1は、中間体3MのX線単結晶ディフラクトグラムを示す。
図2は、化合物3-12MおよびARS1620についてのインビボでのNCI-H358腫瘍細胞異種移植片腫瘍モデルの腫瘍体積成長曲線を示す。
〔発明の詳細な説明〕
以下の例は、本発明をさらに説明するために使用されるが、本発明はそれらによって限定されない。本出願全体を通して、本発明の化合物および方法の様々な例が本明細書で言及される。本発明はこれらの例に限定されず、以下の例は単に、本発明を実施するための方法を提供することを意図したものであり、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
本発明によって提供される化合物は、当技術分野で周知の標準的な合成方法によって調製することができ、本記載は、本発明の化合物を調製するための一般的な方法を提供する。出発物質は、通常、商業的に入手可能であるか、あるいは当業者に周知の方法によって調製することができる。
工程1は以下の通りである:
Figure 0007462985000124
まず、出発原料として用いたSM-1をSM2と反応させることにより求核置換反応を行って、M1を得、次いでSM-3と反応させてM2を得る。保護基を除去した後、M3が得られ、次いで、さらなる反応を経て、化合物II-1が得られる。
工程2は、以下の通りである:
Figure 0007462985000125
まず、出発原料として用いたSM-1をSM2と反応させることにより求核置換反応を行って、M1を得、次いでSM-3と反応させてM2’を得る。次いで、M2’をウィッティヒ(Wittig)反応および保護基の除去に供し、M3を得、次いで、さらなる反応を経て、化合物II-1が得られる。
例および調製の方法によって、本発明の化合物および対応する調製方法を以下にさらに説明し、列挙する。典型的なまたは好ましい反応条件が具体的な例で与えられるが、他の反応条件が当業者によって使用され得ることが、理解されるべきである。最適な反応条件は、使用される特定の反応基質または溶媒によって変化し得るが、該条件は、当業者による一般的な最適化を通して決定され得る。
<中間体の製造>
中間体1:
Figure 0007462985000126
(ステップ1)
2000mlの一口フラスコに、2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチン酸(61.0g)、ジクロロメタン(600ml)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(1ml)を添加し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(36.9ml)のジクロロメタン溶液(30ml)を滴下し、添加後、徐々に室温に温め、16時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、0℃に冷却し、1,4-ジオキサン(600ml)を添加した。次いで、アンモニア水(120ml)を滴下し、添加後0℃でさらに1時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮乾固した。濃縮物を、酢酸エチルおよびn-ヘキサンと共に粉砕し、静置し、濾過した。濾過ケーキをn-ヘキサンで洗浄し、乾燥させた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、合計38gの白色固体を得た。
(ステップ2)
0℃で、塩化オキサリル(18.5ml)のジクロロメタン溶液(20ml)を滴下し、添加後75℃に加温し、1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(300ml)を加え、2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(28.7g)のテトラヒドロフラン溶液(150ml)を滴下し、0℃でさらに1時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、固体が沈殿するまで減圧下で濃縮した。得られた混合物を0℃に冷却し、15分間保持し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、乾燥させた。次いで、濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、合計51gの白色固体を得た。
(ステップ3)
1000mlの一口フラスコに、2,6-ジクロロ-5-フルオロ-N-((2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)アミノカルボニル)ニコチンアミド(51.0g)およびテトラヒドロフラン(500ml)を添加し、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(278ml)を滴加し、添加後、徐々に室温に温め、1時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、固体が沈殿するまで減圧下で濃縮した。得られた混合物を0℃に冷却し、30分間保持し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、乾燥させた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。合計38gの淡黄色固体を得た。
(ステップ4)
500mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(24.0g)、アセトニトリル(240ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(68.2ml)を添加し、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(38.5ml)を滴下し、添加後、80℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、トルエンとの共沸を2回行った。アセトニトリル(240ml)を残渣に添加し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(68.2ml)を添加し、次いで、(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(20.7g)をバッチ処理にて添加し、添加後、1時間室温で撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくり注ぎ、反応をクエンチした。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、固体が沈殿するまで減圧下で濃縮した。得られた混合物を0℃に冷却し、15分間保持し、濾過した。濾過ケーキを酢酸エチルおよび石油エーテルで洗浄し、乾燥させた。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。合計18gの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.50(d,J=4.9Hz,1H),8.38(d,J=8.5Hz,1H),7.30(d,J=4.8Hz,1H),4.84(s,1H),4.27-4.10(m,1H),4.03-3.88(m,1H),3.88-3.76(m,1H),3.75-3.58(m,2H),3.38-3.24(m,1H),2.70-2.56(m,1H),1.96(s,3H),1.45(s,9H),1.36-1.29(m,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),1.04-0.97(m,3H);MS:m/z531.2,[M+H]
中間体2:
Figure 0007462985000127
50mlの一口フラスコに、7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(2.0g)、アセトニトリル(20ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.8ml)を添加し、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(3.2ml)を滴下し、添加後、80℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、トルエンとの共沸を2回行った。アセトニトリル(20ml)を残渣に添加し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.8ml)を添加した。次いで、tert-ブチル-(3S,5S)-3,5-ジメチル-1-ピペラジンカルボキシレート(1.3g)をバッチ処理にて添加し、添加後、徐々に室温に温め、1時間撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくり注ぎ、反応をクエンチした。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、次いで、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2gの黄色固体が得られた。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.50(dd,J=4.8,1.7Hz,1H),8.45(dd,J=8.6,6.4Hz,1H),7.28(d,J=4.8Hz,1H),4.43-4.27(m,2H),3.74(br s,2H),3.48(br s,2H),2.70-2.55(m,1H),1.94(d,J=4.4Hz,3H),1.45(s,9H),1.30-1.21(m,6H),1.08-1.04(m,3H),1.02(t,J=6.4Hz,3H);MS:m/z545.3,[M+H]
中間体3:
Figure 0007462985000128
(ステップ1)
2000mlの一口フラスコに、2,5,6-トリクロロニコチン酸(50.0g)およびテトラヒドロフラン(500ml)を添加し、N,N’-カルボニルジイミダゾール(39.4g)をバッチ処理にて添加し、添加後、徐々に50℃に温め、2時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却し、トルエン(100ml)を添加し、溶媒の半分が除去されるまで減圧蒸留を行った。次いで、得られた混合物を0℃に冷却し、アンモニア水(60ml)を滴下し、添加後、0℃でさらに1時間撹拌した。得られた混合物に水を添加した後、分離した。水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。36gの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.36(s,1H),6.76(br s,1H),6.47(br s,1H)。
(ステップ2)
500mlの一口フラスコに、2,5,6-トリクロロニコチンアミド(15.4g)およびテトラヒドロフラン(150ml)を添加し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(7.0ml)のジクロロメタン溶液(7ml)を滴下し、添加後、75℃に加温し、2時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(150ml)を添加し、2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(10.8g)のテトラヒドロフラン溶液(70ml)を滴下し、添加後、0℃でさらに1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、12gの白色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ11.34(s,1H),9.58(br s,1H),8.68(s,1H),8.34(d,J=4.8Hz,1H),7.16(d,J=4.8Hz,1H),3.33-3.23(m,1H),2.22(s,3H),1.17(d,J=6.6Hz,6H)。
(ステップ3)
500mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(12.0g、29.9mmol)およびテトラヒドロフラン(150ml)を添加し、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(74.8ml、74.8mmol)を滴下し、添加後、1時間室温で撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、9.6gの淡黄色固体を得た。
(ステップ4)
500mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(26.0g)、アセトニトリル(250ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(16.4g)を添加し、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(11.9ml)を滴下し、添加後、80℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、トルエンとの共沸を2回行った。アセトニトリル(250ml)を残渣に添加し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(16.4g)を添加し、次いで、(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(15.0g)をバッチ処理にて添加し、添加後、1時間室温で撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくり注いで、反応をクエンチした。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、23.5gの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.55-8.43(m,2H),7.26(d,J=4.9Hz,1H),4.88(br s,1H),4.26-4.09(m,1H),4.02-3.88(m,1H),3.88-3.77(m,1H),3.77-3.61(m,1H),3.33-2.92(m,2H),2.72-2.55(m,1H),1.98-1.90(m,3H),1.45(s,9H),1.36-1.28(m,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H),1.01(d,J=6.6Hz,3H);MS:m/z547.2,[M+H]
中間体4:
Figure 0007462985000129
100mlの一口フラスコに、6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3.0g)、アセトニトリル(30ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.1ml)を添加し、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(4.6ml)を滴下し、添加後、80℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、トルエンとの共沸を2回行った。アセトニトリル(30ml)を残渣に添加し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(5.8ml)を添加し、次いで、tert-ブチル-(3S,5S)-3,5-ジメチル-1-ピペラジンカルボキシレート(1.8g)をバッチ処理にて添加し、添加後、室温で1時間撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくり注いで、反応をクエンチした。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2.2gの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.53(d,J=7.2Hz,1H),8.50(dd,J=4.8,1.6Hz,1H),7.28(d,J=4.8Hz,1H),4.47-4.31(m,2H),3.73(br s,2H),3.52(br s,2H),2.71-2.54(m,1H),1.95(d,J=7.3Hz,3H),1.45(s,9H),1.31-1.24(m,6H),1.08-0.99(m,6H);MS:m/z561.2,[M+H]
中間体5:
Figure 0007462985000130
(ステップ1)
250mlの一口フラスコに、2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(1.2g)およびテトラヒドロフラン(40ml)を添加し、0℃に冷却し、塩化オキサリル(860mg)を滴下し、添加後、70℃に加温し、1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(40ml)を添加し、2-イソプロピル-4-(メチル-d)ピリジン-3-アミン(783mg)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)を滴下し、5分後にトリエチルアミン(580mg)を滴下し、添加後、さらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.45gのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ10.38(s,1H),9.79(s,1H),8.45(d,J=4.9Hz,1H),7.85(d,J=7.0Hz,1H),7.07(d,J=4.9Hz,1H),3.33-3.19(m,1H),1.25(d,J=6.8Hz,6H);MS:m/z388.1,[M+H]
(ステップ2)
250mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(1.45g)およびテトラヒドロフラン(20ml)を添加し、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.3ml)を滴下し、徐々に室温に温め、添加後、1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.15gのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.64(d,J=4.9Hz,1H),8.28(d,J=6.6Hz,1H),7.19(d,J=4.9Hz,1H),6.64(br s,1H),2.80-2.65(m,1H),1.24(d,J=6.7Hz,3H),1.15(d,J=6.7Hz,3H);MS:m/z352.1,[M+H]
(ステップ3)
250mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(1.1g)、アセトニトリル(20ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.0g)を添加し、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(970mg)を滴下し、次いで、2滴のN-メチルモルホリンを滴下し、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮乾固し、トルエンとの共沸を2回行った。アセトニトリル(20ml)を残渣に添加し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.0g)を添加し、次いで、(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(632mg)を添加し、添加後、1時間室温で撹拌した。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくり注いで、反応をクエンチした。反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.2gの黄色固体を得た。MS:m/z534.2,[M+H]
中間体6:
Figure 0007462985000131
(ステップ1)
乾燥テトラヒドロフラン(100ml)および塩化オキサリル(3.0g)を250mlのフラスコに添加し、2,5,6-トリクロロニコチンアミド(4.6g)を撹拌下でバッチ処理にて添加し、室温で10分間撹拌し、次いで75℃で1時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮乾固し、乾燥テトラヒドロフラン(50ml)および2,4-ジイソプロピル-3-アミノピリジン(3.0g)を添加し、次いでトリエチルアミン(2.1g)を滴下し、添加後、20分間撹拌した。反応溶液に水を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、6.8gの白色固体を得た。MS:m/z429.1,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(6.7g)および乾燥テトラヒドロフラン(50ml)を250mlの一口フラスコに添加し、氷浴の状況下で1Mのカリウムビス(トリメチルシリル)アミド(39ml)をゆっくりと滴下し、添加後、室温で40分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液100mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4.58gのオフホワイトの固体を得た。MS:m/z393.1,[M+H]
(ステップ3)
100mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(2.0g)、アセトニトリル(30ml)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.5ml)、および(S)-tert-ブチル-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.1g)を添加し、オキシ塩化リン(0.94ml)を滴下し、添加後、さらに1時間撹拌した。反応溶液に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.7gの黄色固体を得た。MS:m/z575.2,[M+H]
中間体7:
Figure 0007462985000132
メチル-3-アミノ-2-クロロ-ピリジン-4-カルボキシレート(9.2g)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(11.9g)、炭酸カリウム(7.6g)、pdCl(dppf)(5.5g)、1,4-ジオキサン(85mL)、および水(17mL)を、順にフラスコに添加し、添加後、その中で十分な窒素ガス置換を行った。次いで、フラスコを105℃の油浴に入れ、撹拌し、3時間還流した。セライトパッドを通して、反応溶液を濾過した。濾液に水300mlを添加し、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、飽和塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、9.3gの橙黄色固体を得た。MS:m/z193.2,[M+H]
メチル-3-アミノ-2-イソプロペニル-ピリジン-4-カルボキシレート(9.3g)、炭素上の5%パラジウム(1.86g)、およびテトラヒドロフラン(120ml)をフラスコに添加し、添加後、その中で十分な水素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を、水素バルーンの雰囲気下にて室温で一晩撹拌した。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を濃縮して9.5gの油を得、これを次の反応工程に直接使用した。
メチル-3-アミノ-2-イソプロピル-ピリジン-4-カルボキシレート(19g)および乾燥テトラヒドロフラン(150ml)をフラスコに加え、水素化アルミニウムリチウム(17g)をバッチ処理にて添加した。添加後、フラスコ内の雰囲気を窒素ガスで置換した。フラスコ中の混合物を80℃で3時間還流した。塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくり滴下して反応をクエンチし、濾過した。濾液を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮乾固して生成物を得、これを次の反応工程に直接使用した。MS:m/z167.1,[M+H]
前工程からの生成物に、ジクロロメタン(300ml)および活性化二酸化マンガン(86g)を添加し、添加後、室温で2.5時間撹拌した。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、12gの生成物を得た。
3-アミノ-2-イソプロピルイソニコチンアルデヒド(8.8g)およびテトラヒドロフラン(150ml)をフラスコに添加し、その中で窒素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を-55℃に冷却し、臭化メチルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶液(1M、162ml)を滴下し、添加後、-55℃で1.5時間反応させた。塩化アンモニウム水溶液をゆっくり滴下して反応をクエンチした。次いで、水400mlを添加し、室温に温め、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮乾固した。得られた生成物を次の反応工程に直接使用した。MS:m/z181.1,[M+H]
ジクロロメタン(200ml)および活性化二酸化マンガン(47g)を、前工程からの生成物に添加し、添加後、室温で2.5時間撹拌した。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過した。濾液を真空下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7.0gの黄色油を得た。MS:m/z179.1,[M+H]
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(15.4g)、カリウムtert-ブトキシド(4.8g、42.8mmol)、およびトルエン(200ml)を三つ口フラスコに添加し、窒素ガス置換後、60℃で2時間撹拌した。反応溶液を40℃に冷却し、前工程からの生成物(7.0g)のトルエン溶液(20ml)を滴下し、添加後、さらに30分間撹拌した。塩化アンモニウム溶液を添加することによって反応をクエンチし、次いで水を添加し、トルエンで2回抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4.7gの淡黄色液体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.01(d,J=4.9Hz,1H),6.81(d,J=4.9Hz,1H),5.37(t,J=1.5Hz,1H),5.12(s,1H),3.85(s,2H),3.11-3.01(m,1H),2.08(s,3H),1.33(d,J=6.8Hz,6H);MS:m/z177.1,[M+H]
2-イソプロピル-3-アミノ-4-イソプロペニルピリジン(3.0g)、テトラヒドロフラン(30ml)、および炭素上の5%パラジウム(0.6g)をフラスコに添加した。添加後、フラスコ内の雰囲気を十分に水素ガスに置換した。フラスコ中の混合物を、水素バルーン圧下で、室温で一晩撹拌した。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3.0gの黄色油を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.04(d,J=5.0Hz,1H),6.93(d,J=5.0Hz,1H),3.70(br s,2H),3.13-3.01(m,1H),2.97-2.84(m,1H),1.33(d,J=6.8Hz,6H),1.27(d,J=6.8Hz,6H)。
中間体8:
Figure 0007462985000133
(ステップ1)
o-ブロモベンズアルデヒド(10.0g)およびテトラヒドロフラン(100ml)を三つ口フラスコに添加し、窒素ガス保護下で-45℃に冷却し、重水素化ヨウ化メチルマグネシウム(エーテル溶液中1M、108.6ml)を滴下し、添加後、さらに1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、少量の液体残渣とし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、7.5gの無色液体を得た。
(ステップ2)
50mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(500mg)、p-トルエンスルホン酸(105mg)、およびトルエン(5ml)を添加し、窒素ガス置換後、90℃に加温し、2時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却し、シリカゲルを添加して室温で攪拌乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、200mgの無色液体を生産した。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.60-7.55(m,2H),7.31(t,J=7.2Hz,1H),7.14(td,J=7.7,1.7Hz,1H),7.07(br s,1H)。
(ステップ3)
100mlの三つ口フラスコに、1-ブロモ-2-(ビニル-2,2-d)ベンゼン(1.0g)、乾燥テトラヒドロフラン(20ml)、およびトリイソプロピルホウ酸(3.0g)を添加し、窒素ガス置換で保護し、-80℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.3ml)をゆっくり滴下し、添加後、さらに30分間反応させた。反応溶液を室温に温め、水を添加してクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して固体粗生成物を得た。次いで、固体をn-ヘキサン中で粉砕して、300mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.17(s,2H),7.59(d,J=7.8Hz,1H),7.44(dd,J=7.3,1.1Hz,1H),7.33(td,J=7.6,1.2Hz,1H),7.22(td,J=7.3,1.1Hz,1H),7.15-7.05(m,1H)。
中間体11:
Figure 0007462985000134
(ステップ1)
2-クロロ-4-メチル-3-ニトロピリジン(19g)、炭酸カリウム(14g)、1,4-ジオキサン(100ml)、および重水(60ml)を反応フラスコに添加し、添加後、100℃で24時間還流した。反応溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。上記の手順を3回繰り返すことによって、生成物を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.40(d,J=5.0Hz,1H),7.27(d,J=5.0Hz,1H)。MS:m/z176.0,[M+H]
(ステップ2)
500mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(15g)、炭酸セシウム(85.3g)、1,2-ジメトキシエタン(240ml)、重水(60ml)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(17.6g)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-パラジウムジクロリド(6.2g)を添加し、その中で窒素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を80℃に加温し、3時間還流した。反応溶液を冷却し、次いで、飽和重炭酸ナトリウム200mlを添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、14gの淡黄色油を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.54(d,J=5.0Hz,1H),7.18(d,J=5.0Hz,1H),5.37-5.31(m,1H),5.20(s,1H),2.20(t,J=1.2Hz,3H)。
(ステップ3)
500mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(14g)、無水エタノール(200ml)、および炭素上の5%パラジウム(7g)を添加し、その中で水素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を、水素袋の圧力下にて室温で一晩撹拌した。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過し、炭素上のパラジウムを除去した。濾液を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、8.0gの淡黄色油を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.96(d,J=4.8Hz,1H),6.85(d,J=4.8Hz,1H),3.63(br s,2H),3.12-2.97(m,1H),1.31(d,J=6.8Hz,6H)。
中間体12:
Figure 0007462985000135
(ステップ1)
100mlの一口フラスコに、2-ブロモ-3-フルオロベンズアルデヒド(20.0g)、メタノール(40ml)、および濃硫酸(0.5ml)を添加し、次いで、オルトギ酸トリメチル(13.6g)を滴下し、添加後、70℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、ナトリウムメタノールをゆっくり添加し、pHを8~9に調整した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、21gの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.42(d,J=7.8Hz,1H),7.36-7.27(m,1H),7.12(td,J=8.2,1.3Hz,1H),5.58(s,1H),3.40(s,6H)。
(ステップ2)
前工程からの生成物(10.0g)およびテトラヒドロフラン(100ml)を、500mlの三つ口フラスコに添加し、-78℃に冷却し、n-ブチルリチウムのn-ヘキサン溶液(2.5M、24ml)を滴下し、添加後、さらに1時間撹拌した。次いで、トリイソプロピルホウ酸(9.8g)を滴下し、添加後、さらに2時間撹拌した。反応後、反応溶液に3Nの希塩酸をゆっくり添加してpHを2~3に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5.3gの白色固体を得た。H NMR(400MHz,Acetone-d):δ10.06(d,J=2.4Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.65-7.57(m,1H),7.44(s,2H),7.38(td,J=8.2,0.7Hz,1H)。
中間体13:
Figure 0007462985000136
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(169mg)、カリウムtert-ブトキシド(46mg)、および乾燥トルエン(10mL)を反応フラスコに添加し、添加後、その中で窒素ガス置換を行った。反応を60℃で1時間行った。1-(3-アミノ-2-イソプロピルピリジン-4-イル)エタン-1-オン-2,2,2-d(50mg)のトルエン溶液(4mL)をゆっくり添加し、さらに30分間反応を続けた。反応溶液に塩化アンモニウム水溶液を滴下して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、32mgの淡黄色液体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.00(d,J=4.9Hz,1H),6.79(d,J=4.9Hz,1H),3.84(br s,2H),3.11-2.97(m,1H),1.32(d,J=6.8Hz,6H)。MS:m/z182.2,[M+H]
中間体14:
Figure 0007462985000137
(ステップ1)
2-ブロモベンズアルデヒド(3.2g)および乾燥テトラヒドロフラン(20ml)を100mlの反応フラスコに添加し、氷浴により0℃に冷却し、臭化メチルマグネシウム溶液(19.1ml)を滴下し、添加後、さらに1時間反応させた。塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくり添加して反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、2.1gの無色油を得た。
(ステップ2)
前工程からの生成物(2.1g)およびジクロロメタン(30ml)を100mlの反応フラスコに添加し、室温で撹拌しながら、バッチ処理にてデスマーチン酸化剤(6.7g)を添加し、添加後、室温で1時間撹拌した。反応後、水を添加して反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.8gの無色油を得た。
(ステップ3)
250mlの一口フラスコに、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(6.5g)、トルエン(100ml)、およびカリウムtert-ブトキシド(2.1g)を添加し、60℃に加温して1時間反応させた。反応溶液を室温に冷却し、前工程からの生成物(1.8g)を添加し、室温で30分間撹拌して反応させた。塩化アンモニウムの飽和溶液を添加して反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.34gの生成物を得た。
(ステップ4)
100mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(1.34g)、ビボロン酸ピナコールエステル(3.45g)、酢酸カリウム(1.33g)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-パラジウムジクロリド(512mg)を添加し、その中で、保護のために窒素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を80℃に加温し、36時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却した後、水を添加して分離した。次いで、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.2gの淡黄色油を生産した。
上記の調製スキームを参照すると、以下の中間体が得られた:
Figure 0007462985000138
中間体15:
Figure 0007462985000139
(ステップ1)
2000mlの三つ口フラスコに、2-ブロモ-3-フルオロベンズアルデヒド(50g)、トルエン(500ml)、およびエーテル(165ml)を添加し、窒素ガス置換後、内部の温度を0℃に冷却し、メチル-d-マグネシウムヨージド(394ml)を滴下した。添加後、15~30分間撹拌を続けた。氷浴を除去して、温度を自然に室温に戻し、TLCが原料の反応が完了したことを示すまで撹拌を1時間続けた。反応溶液を、内部の温度が5℃未満になるまで冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液(150ml)を滴下した後、水(50ml)を添加し、5分間撹拌し、2層に分離した。水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、56.7gの淡黄色液体を得、これを次の反応工程に直接使用した。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.38-7.31(m,1H),7.31-7.23(m,1H),7.05-6.96(m,1H),5.19(s,1H),3.06(s,1H。)
(ステップ2)
2000mlの三つ口フラスコに、前工程からの原料(56.7g、前工程からの100%収率に基づいて計算して246mmol)およびジクロロメタン(547ml)を添加し、窒素ガス置換後、内部温度を5℃未満に冷却し、三臭化リン(11.5ml)を滴下した。添加後、撹拌を15分間続けた。次いで、氷浴を除去して、温度を自然に室温に戻し、TLCが、原料消費が完了したことを示すまで、2時間撹拌を続けた。反応溶液を、内部温度が5℃未満になるまで冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(約300ml)を滴下して、pHを8~9に調整し、静置し、二層に分離した。水相をジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで30分間乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸留して、溶媒を除去した。58.5gの黄色液体を得、これを精製せずに次の反応工程に直接使用した。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.47(dt,J=7.9,1.1Hz,1H),7.39-7.30(m,1H),7.08(td,J=8.2,1.4Hz,1H),5.59(s,1H)。
(ステップ3)
2000mlの三つ口フラスコに、前工程からの原料(58.5g)およびテトラヒドロフラン(600ml)を添加し、窒素ガス置換後、内部温度を5℃未満に冷却し、カリウムtert-ブトキシド(37g)をバッチ処理にて添加した。添加後、撹拌を15分間続けた。次いで、氷浴を除去して、温度を自然に室温に戻し、撹拌を1.5時間続けた。過剰の原料をTLCによって示した。次いで、フラスコ中の得られた混合物を、内部温度が5℃未満になるまで冷却し、カリウムtert-ブトキシド(5g)を補充した。添加後、氷浴を除去して、温度を自然に室温に戻し、撹拌を0.5時間続けた。TLCは、原料の変換が完了したことを示した。反応溶液を、内部温度が5℃未満になるまで冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液(約100ml)を滴下した。次いで、水(50ml)およびエーテル(200ml)を添加し、5分間撹拌し、静置し、二層に分離した。水相をエーテルで2回抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで一晩乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で蒸留して、大部分のエーテルを除去し、177gの黄色液体を得、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ4)
2000mlの三つ口フラスコに、前工程からの原料、テトラヒドロフラン(60ml)、エーテル(600ml)、およびトリエチルホウ酸(44ml、257mmol)を添加し、窒素ガス置換後、内部温度を-70℃未満に冷却し、n-ブチルリチウム(119ml)を滴下し、添加後、自然に再加温し、30分間撹拌した。大きく過剰の原料がTLCによって示された。次いで、フラスコ中の得られた混合物を、内部温度が-70℃未満になるまで再び冷却し、トリエチルホウ酸(44ml)およびn-ブチルリチウム(119ml)を補充し、添加後、自然に再加温し、30分間撹拌した。原料の完全な変換がTLCによって示された。約400mlの塩化アンモニウム飽和水溶液中に、反応溶液をゆっくり添加して反応をクエンチし、6Nの塩酸でpH3~4に調整し、静置し、二層に分離した。水相をメチルtert-ブチルエーテルで2回抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、セライトパッドを通して濾過した。濾液を濃縮乾固し、石油エーテルを用いて希釈し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、18gの淡黄色液体を得た。MS:m/z191.1,[M+Na]
(ステップ5)
500mlの一口フラスコに、前工程からの原料(12.5g)、無水ジクロロメタン(250ml)、およびピナコール(10.5g)を添加し、無水硫酸銅(35.6g)をバッチ処理にて添加し、添加後、室温で2時間撹拌し、次いで、無水硫酸銅(11.8g)を補充し、添加後、さらに1時間撹拌した。反応後、反応溶液を、セライトパッドを通して濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、9.7gの黄色液体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ7.50-7.40(m,2H),7.10-7.02(m,1H),6.89(s,1H),1.32(s,12H)。MS:m/z273.1,[M+Na]
中間体16:
Figure 0007462985000140
原料としてP1を用いて、重水素化置換を行ってP2を得、最終的に中間体16を調製した(参考文献:Organic Process Research & Development (2017), 21(11), 1741-1744, CN103265498等)。
特許US2013079554A1等を参照して、対応するアルキニル化合物を、Lindlar触媒を使用することによって接触水素化に供し、次いで、アシル化塩素処理に供し、以下の中間体17を得た:
Figure 0007462985000141
中間体18:
Figure 0007462985000142
原料としてX1を用い、これを化学反応変換して中間体18を得た(参考文献:US20190374542等)。
あるいは、別の調製方法を採用した。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000143
(ステップ1)
2-ブロモ-4-クロロ-ピリジン-3-アミン(9.2g)、イソプロペニルボロン酸ピナコールエステル(11.9g)、炭酸カリウム(7.6g)、PdCl(dppf)(5.5g)、1,4-ジオキサン(85ml)、および水(17ml)を250mlのフラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、105℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、反応溶液を室温まで冷却し、濾過した。濾液に水を添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。得られた濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、橙黄色固体9.3gを得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.92(d,J=5.2Hz,1H),7.11(d,J=5.1Hz,1H),5.54-5.51(m,1H),5.36-5.34(m,1H),4.37(s,2H),2.18(t,J=1.3Hz,3H)。
(ステップ2)
前工程からの生成物(10.0g)、ビニルボロン酸ピナコールエステル(13.8g)、Pcy(1.0g)、酢酸パラジウム(0.5g)、炭酸セシウム(38.8g)、およびトルエン(200mL)を500mLのフラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、120℃に加温し、12時間撹拌した。反応後、反応溶液を室温に冷却し、水を添加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。得られた濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、7.1gの茶色油を生産した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.01(d,J=4.9Hz,1H),7.06(d,J=4.9Hz,1H),6.76(dd,J=17.4,11.1Hz,1H),5.80(dd,J=17.4,1.2Hz,1H),5.54-5.48(m,2H),5.30-5.28(m,1H),4.05(s,2H),2.18(t,J=1.2Hz,3H)。MS:m/z161.1,[M+H]
(ステップ3)
250mlの一口フラスコに、前工程からの生成物(7.1g)、エタノール(150ml)、および炭素上のパラジウム(0.7g)を添加し、水素ガス置換に供し、室温で一晩撹拌した。反応後、反応溶液を濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5.5gの紫がかった赤色油を生産した。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.02(d,J=4.9Hz,1H),6.88(d,J=4.9Hz,1H),3.66(s,2H),3.12-3.01(m,1H),2.52(q,J=7.6Hz,2H),1.32(d,J=6.7Hz,6H),1.28(t,J=7.5Hz,3H)。MS:m/z165.1,[M+H]
次に、中間体1、中間体2、中間体3、および中間体4の調製スキームを参照して、以下の中間体を調製した:
Figure 0007462985000144
具体的な調製方法は、以下の通りであった:
Figure 0007462985000145
(ステップ1)
テトラヒドロフラン(50ml)を250mlの三つ口フラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、-5℃に冷却し、塩化オキサリル(2.9g)をゆっくり滴下し、10分間撹拌し、2,5,6-トリクロロニコチンアミド(4.4g)をバッチ処理にて添加し、45℃に加温し、1時間撹拌した。反応後、反応溶液を濃縮乾固し、テトラヒドロフラン(25ml)を添加し、窒素ガス置換に供し、-5℃に冷却し、2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-アミン(2.1g)のテトラヒドロフラン溶液(18ml)をゆっくり滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、得られた溶液を濃縮乾固し、水及び適正量の炭酸ナトリウム飽和水溶液を添加してpH7~8とし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を濃縮して、ピンク色固体として粗生成物を得た。混合溶媒(石油エーテル:酢酸エチル=10:1、110ml)に粗生成物を添加し、室温で1時間撹拌し、濾過した。濾過ケーキを乾燥し、6.3gのオフホワイトの固体を得た。MS:m/z415.1,[M+H]
(ステップ2)
500mlの三つ口フラスコに、前工程からの生成物(6.3g)およびテトラヒドロフラン(160ml)を添加し、窒素ガス置換に供し、10~15℃に冷却し、LiHMDS(THF中1M、33.5ml)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応後、反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を大量の固体が沈殿するまで濃縮し、MTBE(10ml)を添加し、濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、3.8gの白色固体を得た。MS:m/z379.1,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(3.8g)、テトラヒドロフラン(95ml)、DIPEA(7.8g)、および(S)-4-N-tert-ブチルカルボニル-2-メチルピペラジン(2.0g)を250mlの三つ口フラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、氷浴により冷却しながら三塩化リン(3.1g)をゆっくり滴下し、30℃に加温し、15分間撹拌し、(S)-4-N-tert-ブチルカルボニル-2-メチルピペラジン(1.0g)を添加し、30分間撹拌した。反応後、反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、5.7gの茶色固体を得た。MS:m/z561.2,[M+H]
特許WO2019051291に記載されている超臨界液体クロマトグラフィー(SFC)分離法を参照して、以下の中間体を調製し、分離した。
Figure 0007462985000146
Figure 0007462985000147
5.00gの化合物A(WO2020050890、WO2019051291に従って調製)を秤量し、250ml丸底フラスコに添加し、50mlのメチルテトラヒドロフランを加え、溶解が完了し、透明な溶液が得られるまで、窒素保護下にて75℃で30分間撹拌した。20mlのメチルテトラヒドロフランに溶解した10gの(+)-DBTAの溶液を透明な溶液に添加した。上記の2つのメチルテトラヒドロフラン溶液を混合した後、50mlのn-ヘプタンを75℃でさらに滴下し、次いで、上記混合物を25℃でさらに8時間撹拌した。固体を濾過し、50℃で5時間強制風乾して、4gの標的化合物(>99%ee)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ12.31(br.s,1H),8.60(s,1H),8.53-8.52(m,1H),7.99-7-96(m,2H),7.71-7-67(m,1H),7.57-7.53(m,2H),7.29-7.28(m,1H),5.77(s,1H),3.86-3.72(m,2H),3.58-3.52(m,1H),2.94-2.84(m,1H),2.05(s,3H),1.97-1.90(m,1H),1.85-1.74(m,1H),1.36-1.24(m,1H),1.13-1.12(m,3H),1.09-1.07(m,3H),1.02-1.00(m,3H);13C NMR(100MHz,DMSO-d6)δ168.0,165.2,164.6,160.5,151.7,150.1,149.9,149.7,146.3,139.7,134.1,129.8,129.6,129.3,128.7,124.4,124.1,112.8,74.8,72.0,67.2,33.2,30.0,25.9,22.7,22.3,21.4,17.5。
次に、中間体3の調製スキームを参照して、以下の中間体3Mを調製した(その単結晶構造については、明細書の図1を参照):
Figure 0007462985000148
中間体3Mの構造特性データ(H NMR(400MHz、CDCl))
Figure 0007462985000149
中間体19の調製スキームを参照することにより、(-)-DBTAを分解試薬として用いて、以下の中間体20を調製した:
Figure 0007462985000150
以下の中間体3Pを調製した:
Figure 0007462985000151
中間体4の調製スキームを参照することにより、中間体19および中間体20を用いて以下の中間体を調製した:
Figure 0007462985000152
中間体22:
Figure 0007462985000153
文献の方法を参照することにより、原料としてシアン化ビニルを、同位体源として重酸素水を用いて、中間体22を調製した(参考文献:Journal of Biosciences (Bangalore, India) (2009), 34(1), 21-26, JP61282089, US20030148480等)。
具体的な調製方法は以下の通りであった:
25mlのpH7.2のH 18O、約2mlのアクリロニトリル、および10mgのニトリラーゼを反応フラスコに添加し、添加後、28℃で一晩反応させた。反応溶液に塩酸のジオキサン溶液をゆっくり加えてpH2~3に調整した後、ジクロロメタンで2回抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固して、黄色油を得た。次いで、油をジクロロメタン溶液に溶解し、塩化チオニルを加え、2時間還流した。得られた溶液を減圧下で濃縮して塩化アシル生成物を得、これを反応に直接使用した。
中間体23:
Figure 0007462985000154
(ステップ1)
tert-ブチル-(R)-3-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(12g)、N,N-ジメチルホルムアミド(120ml)、および炭酸カリウム(23g)を250mlの三つ口フラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、氷浴により冷却しながら臭化ベンジル(14.2g)をゆっくり滴下し、0℃で2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を吸引濾過した。濾液に飽和塩溶液を加え、メチルtert-ブチルエーテルで抽出した。有機相を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。残渣に適正量のn-ヘキサンを加えて結晶化し、室温で撹拌し、濾過し、乾燥させ、13.8gの白色固体を得た。HNMR(400MHz,CDCl):δ7.37-7.26(m,5H),4.05(d,J=13.3Hz,1H),3.88(dd,J=11.4,5.4Hz,1H),3.76-3.50(m,3H),3.49-3.05(m,3H),2.86-2.42(m,3H),2.33-2.24(m,1H),1.47(s,9H)。MS:m/z307.2,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(6.2g)およびジクロロメタン(150ml)を250mlの三つ口フラスコに添加し、窒素ガス置換に供し、-20℃に冷却し、デオキソ-F(9.0g)のジクロロメタン溶液(81ml)をゆっくりと滴下し、-20℃に保ち、2時間撹拌し、次いで室温に再加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液に重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加えて水相のpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、5.9gの無色油性液体を得た。MS:m/z309.2,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(2.8g、9.1mmol)、メタノール(40ml)、ギ酸(3g)、および5%Pd/C(3.5g)を100mlの一口フラスコに加え、水素ガス置換に供し、室温で10時間撹拌して反応を完了させた。反応溶液を、セライトパッドを通して濾過した。濾液に重炭酸ナトリウム水溶液を加えて水相のpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.1gの無色油性液体を生産した。HNMR(400MHz,CDCl):δ4.52-4.24(m,2H),4.05-3.76(m,2H),3.07-2.83(m,3H),2.82-2.48(m,2H),2.03(s,1H),1.47(s,9H)。MS:m/z219.2,[M+H]
<化合物の調製>
実施例1:
Figure 0007462985000155
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g)、2-ビニルフェニルボロン酸(429mg)、酢酸カリウム(560mg)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(139mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後95℃に加温し、一晩撹拌した。反応後、反応溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、0.98gの淡黄色固体を得た。MS:m/z 599.3、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(980mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、10℃~15℃でトリフルオロ酢酸(9ml)を滴下し、滴下後さらに1.5時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.1g)を加え、次いでアクリロイルクロリド(179mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、627mgの淡黄色固体を得た。R:0.58(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.49(d,J=4.8Hz,1H),7.84(dd,J=9.0,1.9Hz,1H),7.57(d,J=7.8Hz,1H),7.42(t,J=7.5Hz,1H),7.30(t,J=7.4Hz,1H),7.22(d,J=7.7Hz,1H),7.09(d,J=4.8Hz,1H),6.74-6.56(m,1H),6.56-6.37(m,2H),5.83(d,J=10.4Hz,1H),5.55(d,J=17.3Hz,1H),5.11(d,J=11.0Hz,1H),5.23-4.24(m,3H),4.09-3.48(m,3H),3.43-2.99(m,1H),2.86-2.57(m,1H),2.06(s,3H),1.62-1.43(m,3H),1.24(d,J=6.9Hz,3H),1.05(d,J=6.3Hz,3H);MS:m/z 553.2739,[M+H]
実施例2:
Figure 0007462985000156
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(769mg)、酢酸カリウム(1.0g)、1,4-ジオキサン(40ml)、水(8ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(263mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.8gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.4g)、tert-ブトキシドカリウム(454mg)およびトルエン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.0g)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、750mgの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(750mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後さらに1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.2ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(166mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、400mgの白色固体を得た。R:0.57(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.44(t,J=8.1Hz,1H),8.36(d,J=4.8Hz,1H),7.69(d,J=7.7Hz,1H),7.42(td,J=7.6,1.0Hz,1H),7.33(td,J=7.5,1.0Hz,1H),7.17(d,J=5.3Hz,1H),7.09(d,J=7.4Hz,1H),6.95-6.81(m,1H),6.35-6.13(m,2H),5.78(dd,J=10.8,2.2Hz,1H),5.70(d,J=17.4Hz,1H),5.16(d,J=11.3Hz,1H),4.98(br s,1H),4.48-4.23(m,2H),4.23-4.04(m,1H),3.91-3.71(m,1H),3.71-3.41(m,1H),3.31-3.04(m,1H),2.81-2.64(m,1H),1.93(s,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.92(d,J=6.7Hz,3H);MS:m/z 569.2477,[M+H]
実施例2-1:
Figure 0007462985000157
実施例2の方法を参考にして、中間体3Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-1MISを調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000158
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体3M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例2-2:
Figure 0007462985000159
実施例2の方法を参考にして、中間体4Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-3MISを調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000160
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体4M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例2-3:
Figure 0007462985000161
実施例2の方法を参考にして、中間体5Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-4MISを調製した。R:0.57(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000162
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体5M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例3:
Figure 0007462985000163
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(949mg)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(270mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.5gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.2g)、tert-ブトキシドカリウム(678mg)およびトルエン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.5g)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.2gの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(630mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(138mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、313mgの白色固体を得た。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.49(d,J=4.9Hz,1H),7.87(dd,J=8.4,3.7Hz,1H),7.44-7.31(m,2H),7.09(d,J=5.0Hz,1H),7.07-7.00(m,1H),6.76-6.52(m,1H),6.43(dd,J=16.7,1.2Hz,1H),6.31(dd,J=17.4,11.0Hz,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.57(d,J=17.2,Hz,1H),5.28-4.20(m,3H),5.14(d,J=11.0Hz,1H),4.10-3.49(m,3H),3.44-3.00(m,1H),2.89-2.58(m,1H),2.07-1.93(m,3H),1.64-1.45(m,3H),1.27-1.22(m,3H),1.13-0.96(m,3H);MS:m/z 571.2656,[M+H]
実施例4:
Figure 0007462985000164
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(920mg)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(270mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.7gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.4g)、tert-ブトキシドカリウム(751mg)およびトルエン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.7g)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.3gの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(600mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.9ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(129mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、355mgの白色固体を得た。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.47(dd,J=4.9,0.9Hz,1H),8.14(s,1H),7.42-7.30(m,2H),7.09-6.95(m,2H),6.74-6.53(m,1H),6.43(dd,J=16.7,1.6Hz,1H),6.24-6.09(m,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.67-5.50(m,1H),5.30-4.22(m,4H),4.10-3.49(m,3H),3.46-2.99(m,1H),2.78(br s,1H),2.05-1.92(m,3H),1.67-1.43(m,3H),1.27-1.19(m,3H),1.04(dd,J=12.8,6.7Hz,3H);MS:m/z 587.2364,[M+H]
実施例4-1:
Figure 0007462985000165
実施例2の方法を参考にして、中間体3Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-5MISを調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000166
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体3M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(2-フルオロ-6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例4-2:
Figure 0007462985000167
実施例2の方法を参考にして、中間体4Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-7MISを調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000168
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体4M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(2-フルオロ-6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例4-3:
Figure 0007462985000169
実施例2の方法を参考にして、中間体5Mおよび中間体22を原料として用いて、化合物3-8MISを調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000170
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体5M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(2-フルオロ-6-ビニルフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例5:
Figure 0007462985000171
実施例3の調製方法を参考にして、中間体1を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて化合物3-19を調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000172
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(712mg)、酢酸カリウム(829g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(205mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.2gの黄色固体を得た。MS:m/z 619.3、[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(1.97g)、tert-ブトキシドカリウム(543mg)およびトルエン(40ml)を100mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.2g)のトルエン溶液(30ml)を反応フラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、700mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 619.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(600mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(15ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、503mgの黄色固体を得た。MS:m/z 519.3、[M+H]
前工程からの生成物(120mg)、ジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(60mg)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いでアクリロイルクロリド(32mg)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、78mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.48(d,J=4.9Hz,1H),7.87(dd,J=8.4,3.7Hz,1H),7.43-7.32(m,2H),7.08(d,J=5.0Hz,1H),7.07-7.00(m,1H),6.75-6.53(m,1H),6.43(dd,J=16.7,1.4Hz,1H),6.36-6.23(m,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.28-4.24(m,3H),4.10-3.49(m,3H),3.44-3.00(m,1H),2.88-2.60(m,1H),2.09-1.93(m,3H),1.65-1.44(m,3H),1.27-1.19(m,3H),1.12-0.97(m,3H);MS:m/z 573.2821、[M+H]
実施例6:
Figure 0007462985000173
実施例4の調製方法を参考にして、中間体3を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて化合物3-20を調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000174
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(920mg)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(270mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.7gの黄色固体を得た。MS:m/z 635.3,[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(730mg)、tert-ブトキシドカリウム(200mg)およびトルエン(20ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(450mg)のトルエン溶液(10ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、210mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 635.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(210mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(213mg)を加え、次いでアクリロイルクロリド(36mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後10分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、110mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.55-8.43(m,1H),8.36(dd,J=4.8,1.5Hz,1H),7.56(t,J=8.8Hz,1H),7.51-7.42(m,1H),7.22(t,J=8.7Hz,1H),7.17(t,J=4.9Hz,1H),6.95-6.79(m,1H),6.28-6.07(m,2H),5.78(dd,J=10.3,2.2Hz,1H),5.11-4.85(m,1H),4.48-4.24(m,2H),4.23-4.03(m,1H),3.93-3.71(m,1H),3.71-3.40(m,1H),3.32-3.02(m,1H),2.86-2.60(m,1H),1.97-1.79(m,3H),1.41-1.29(m,3H),1.07(t,J=7.3Hz,3H),0.96-0.83(m,3H);MS:m/z 589.2457,[M+H]
実施例7:
Figure 0007462985000175
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(848mg)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(271mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、反応溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.4gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(2.4g)、tert-ブトキシドカリウム(652mg)およびトルエン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.4g)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、750mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):8.38(d,J=4.8Hz,1H),8.29(t,J=10.1Hz,1H),7.70(d,J=7.7Hz,1H),7.46(td,J=7.6,1.0Hz,1H),7.35(td,J=7.5,1.0Hz,1H),7.23-7.15(m,2H),6.53-6.40(m,1H),4.99-4.79(m,1H),4.34-4.18(m,1H),4.11-3.90(m,1H),3.85(d,J=13.3Hz,1H),3.77-3.59(m,1H),3.32-3.00(m,2H),2.77-2.64(m,1H),1.96-1.86(m,3H),1.46(s,9H),1.36(t,J=7.2Hz,3H),1.07(dd,J=6.7,1.8Hz,3H),0.92(dd,J=6.9,1.6Hz,3H)。
(ステップ3)
前工程からの生成物(200mg)およびジクロロメタン(5ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(5ml)を0℃で滴下し、滴下後、ゆっくり10~15℃に加温し、1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを8~9に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、120mgの黄色油を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.38(d,J=4.8Hz,1H),8.24(dd,J=16.0,9.6Hz,1H),7.69(d,J=7.8Hz,1H),7.45(t,J=7.4Hz,1H),7.35(t,J=7.5Hz,1H),7.24-7.14(m,2H),6.53-6.41(m,1H),4.91-4.71(m,1H),4.26-4.08(m,1H),3.68-3.48(m,1H),3.04-2.90(m,2H),2.87-2.64(m,3H),1.97-1.87(m,3H),1.52-1.42(m,3H),1.07(d,J=6.6Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,3H)。
(ステップ4)
前工程からの生成物(120mg)、ジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(47mg)を50mlの一口フラスコに加え、0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(26mg)をゆっくり滴下し、滴下後さらに30分間撹拌した。得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、38mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.49(d,J=4.9Hz,1H),7.83(dd,J=9.0,2.1Hz,1H),7.57(d,J=7.8Hz,1H),7.41(td,J=7.6,1.0Hz,1H),7.29(td,J=7.5,1.1Hz,1H),7.22(d,J=7.7Hz,1H),7.09(d,J=5.0Hz,1H),6.75-6.47(m,2H),6.42(d,J=16.1Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.23-4.22(m,3H),4.09-3.48(m,3H),3.43-2.99(m,1H),2.86-2.58(m,1H),2.10-1.97(m,3H),1.63-1.43(m,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.5Hz,3H);MS:m/z 555.2873、[M+H]
実施例8:
Figure 0007462985000176
実施例2の調製方法を参考にして、中間体3を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて化合物3-24を調製した。R:0.52(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000177
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(769mg)、酢酸カリウム(1.0g)、1,4-ジオキサン(40ml)、水(8ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(263mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.8gの黄色固体を得た。MS:m/z 617.3,[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(800mg)、tert-ブトキシドカリウム(220mg)およびトルエン(20ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(480mg)のトルエン溶液(10ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、320mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 617.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(320mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(336mg)を加え、次いでアクリロイルクロリド(56mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後10分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、120mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 8.49-8.39(m,1H),8.36(d,J=4.9Hz,1H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),7.42(td,J=7.6,0.9Hz,1H),7.33(td,J=7.5,1.0Hz,1H),7.17(d,J=4.9Hz,1H),7.09(d,J=7.5Hz,1H),6.95-6.79(m,1H),6.34-6.14(m,2H),5.78(dd,J=10.4,2.3Hz,1H),5.07-4.87(m,1H),4.48-4.24(m,2H),4.23-4.04(m,1H),3.91-3.71(m,1H),3.71-3.40(m,1H),3.31-3.03(m,1H),2.80-2.64(m,1H),1.96-1.87(m,3H),1.35(t,J=7.1Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H),0.92(d,J=6.7Hz,3H);MS:m/z 571.2570,[M+H]
実施例8-1M:
Figure 0007462985000178
実施例28の調製スキームを参考にして、中間体3Mを原料として用いて、化合物3-16Mを調製した。R:0.52(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.57-8.52(m,1H),8.12(s,1H),7.58-7.56(m,1H),7.42-7.38(m,1H),7.30-7.26(m,1H),7.13-7.11(m,1H),7.08-7.06(m,1H),6.73-6.55(m,1H),6.46-6.41(m,1H),6.37-6.30(m,1H),5.85-5.82(m,1H),4.81-2.76(m,8H),2.06-2.03(m,3H),1.64-1.52(m,3H),1.27-1.25(m,3H),1.07-1.06(m,3H)。
実施例8-1P:
Figure 0007462985000179
実施例28の調製スキームを参考にして、中間体3Pを原料として用いて、化合物3-16Pを調製した。R:0.52(DCM:MeOH=10:1)。
実施例9:
Figure 0007462985000180
実施例3の調製方法を参考にして、中間体2を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物3-25を調製した。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000181
(ステップ1)
tert-ブチル-(3S,5S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(545mg)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(252mg)、酢酸カリウム(441mg、4.5mmol)、1,4-ジオキサン(15ml)、水(3ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(73mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後95℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、600mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ 9.75(s,1H),8.51-8.40(m,1H),8.37(dd,J=4.8,1.8Hz,1H),7.85-7.73(m,2H),7.69(td,J=8.9,1.5Hz,1H),7.17(d,J=4.7Hz,1H),4.52-4.30(m,2H),3.89-3.66(m,2H),3.61-3.42(m,2H),2.73-2.57(m,1H),1.91(d,J=6.2Hz,3H),1.46(s,9H),1.33(d,J=6.4Hz,3H),1.28(d,J=6.3Hz,3H),1.05(dd,J=6.7,2.4Hz,3H),0.87(dd,J=6.6,4.3Hz,3H)。MS:m/z 633.3,[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(869mg)、tert-ブトキシドカリウム(240mg)およびトルエン(20ml)を100mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(540mg)のトルエン溶液(10ml)を反応フラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、400mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 633.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(120mg)およびジクロロメタン(5ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(5ml)を0℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、101mgの淡黄色固体を得た。2-フルオロアクリル酸(25mg)およびジクロロメタン(5ml)を別のフラスコに加え、スルホキシドクロリド(36mg)をゆっくり滴下し、滴下後30分間室温で撹拌した。
Bocを除去した後の生成物(101mg)をジクロロメタン(10ml)に溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(139mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いで上記で調製した2-フルオロアクリロイルクロリドをゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、45mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.48(d,J=4.9Hz,1H),7.98(d,J=8.1Hz,1H),7.43-7.32(m,2H),7.08(d,J=4.9Hz,1H),7.06-6.98(m,1H),6.36-6.21(m,1H),5.41(dd,J=47.4,3.5Hz,1H),5.24(dd,J=16.8,3.6Hz,1H),4.44-4.24(m,2H),4.07-3.50(m,4H),2.68(br s,1H),2.10-1.97(m,3H),1.48-1.35(m,6H),1.25-1.16(m,3H),1.11-0.96(m,3H)。MS:m/z 605.2823,[M+H]
実施例10:
Figure 0007462985000182
実施例3の調製方法を参考にして、中間体1を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物3-27を調製した。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000183
2-フルオロアクリル酸(65mg)およびジクロロメタン(10ml)を25mlの一口フラスコに加え、スルホキシドクロリド(95mg)をゆっくり滴下し、滴下後30分間室温で撹拌した。6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(250mg)、ジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(310mg)を別の50mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いで上記で調製した2-フルオロアクリロイルクロリドをゆっくり滴下し、添加後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、115mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.48(d,J=4.9Hz,1H),7.86(dd,J=8.4,4.8Hz,1H),7.43-7.32(m,2H),7.08(d,J=4.9Hz,1H),7.07-7.00(m,1H),6.36-6.23(m,1H),5.43(dd,J=47.4,3.5Hz,1H),5.26(dd,J=16.8,3.6Hz,1H),5.10-4.79(m,1H),4.72-4.26(m,2H),4.17-3.48(m,3H),3.48-3.02(m,1H),2.85-2.62(m,1H),2.08-1.93(m,3H),1.62-1.46(m,3H),1.27-1.16(m,3H),1.12-0.96(br s,3H);MS:m/z 591.2730,[M+H]
実施例11:
Figure 0007462985000184

(ステップ1)
前工程からの生成物(1.15g)、2-ビニルフェニルボロン酸(482mg)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(1ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(159mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後90℃に加温し、4時間撹拌した。反応後、反応溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.15gの黄色固体を得た。MS:m/z 602.3、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(1.1g)およびジクロロメタン(20ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(20ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(151mg)のジクロロメタン溶液(2ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、515mgのオフホワイトの固体を得た。R:0.57(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.50(dd,J=4.9,0.6Hz,1H),7.83(dd,J=9.1,2.1Hz,1H),7.57(d,J=7.8Hz,1H),7.42(t,J=7.6Hz,1H),7.30(t,J=7.6Hz,1H),7.22(d,J=7.7Hz,1H),7.09(d,J=4.9Hz,1H),6.75-6.35(m,3H),5.83(d,J=10.5Hz,1H),5.55(d,J=17.4Hz,1H),5.24-4.23(m,3H),5.11(d,J=11.0Hz,1H),4.09-3.48(m,3H),3.44-2.99(m,1H),2.85-2.60(m,1H),1.62-1.43(m,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.4Hz,3H);MS:m/z 556.2936,[M+H]
実施例12:
Figure 0007462985000185
実施例3の調製方法を参考にして、中間体5を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて化合物4-3を調製した。R:0.53(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000186
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-(メチル-d)ピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.2g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(570mg)、酢酸カリウム(668mg、6.8mmol)、1,4-ジオキサン(25ml)、水(1.2ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(220mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後90℃に加温し、4時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.0gの黄色固体を得た。MS:m/z 622.3、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(1.0g)、メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(788mg)、炭酸カリウム(334mg)および1,4-ジオキサン(20mL)を50mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で100℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、780mgの黄色固体を得た。MS:m/z 622.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(780mg)およびジクロロメタン(40ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を0℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。650mgのオフホワイトの固体を得た。
Bocを除去した後の生成物(325mg)をジクロロメタン(20ml)に溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(243mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(63mg)のジクロロメタン溶液(2ml)を滴下し、滴下後さらに30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、260mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.46(d,J=4.8Hz,1H),7.87(dd,J=8.4,4.4Hz,1H),7.41-7.30(m,2H),7.09-6.95(m,2H),6.74-6.50(m,1H),6.41(d,J=16.7Hz,1H),6.35-6.22(m,1H),5.81(d,J=10.4Hz,1H),5.25-4.20(m,3H),4.09-3.49(m,3H),3.43-2.98(m,1H),2.89-2.55(m,1H),1.64-1.39(m,3H),1.27-1.17(m,3H),1.02(br s,3H)。MS:m/z 576.2938,[M+H]
実施例13:
Figure 0007462985000187
実施例2の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換えて、化合物4-8を調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000188
(ステップ1)
2,5,6-トリクロロニコチンアミド(1.9g)およびテトラヒドロフラン(50ml)を100mlの反応フラスコに加え、0℃に冷却し、塩化オキサリル(1.3g)を滴下し、滴下後70℃に加温し、1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(50ml)を加え、2-イソプロピル-4-(メチル-d)ピリジン-3-アミン(1.2g)を滴下し、次いでトリエチルアミン(0.87g)を加え、15℃~20℃でさらに0.5時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.56gの白色固体を得た。MS:m/z 404.1、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(1.5g)およびテトラヒドロフラン(45ml)を100ml反応フラスコに加え、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(8.2ml)を滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.2gの白色固体を得た。MS:m/z 368.1、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(1.2g)、アセトニトリル(30ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.85g)を100mlの一口フラスコに加え、10℃未満に冷却し、ホスホリルトリクロリド(0.76g)を滴下し、次いで2滴のN-メチルモルホリンを加え、滴下後10℃~20℃で1時間撹拌して反応させた。反応溶液を減圧下で濃縮乾固し、アセトニトリル(30ml)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.85g)およびtert-ブチル-(S)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.66g)を順番に加え、添加後室温で1時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.1gの黄色固体を得た。MS:m/z 550.2、[M+H]
(ステップ4)
前工程からの生成物(520mg)、2-ホルミルフェニルボロン酸(220mg)、酢酸カリウム(280mg)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(139mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後95℃に加温し、5時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、480mgの黄色固体を得た。MS:m/z 620.3、[M+H]
(ステップ5)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(800mg)、tert-ブトキシドカリウム(220mg)およびトルエン(20ml)を100mLの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(480mg)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、320mgの淡黄色固体を得た。
(ステップ6)
前工程からの生成物(320mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を0℃で滴下し、滴下後10℃~15℃で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。淡黄色の固体を得た。濃縮物にジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(134mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いでアクリロイルクロリド(71mg)のジクロロメタン溶液(3ml)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、150mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.46(d,J=4.9Hz,1H),8.11(s,1H),7.56(d,J=7.8Hz,1H),7.40(td,J=7.6,0.9Hz,1H),7.28(td,J=7.5,1.2Hz,1H),7.11-7.04(m,2H),6.75-6.54(m,1H),6.50-6.29(m,2H),5.83(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.29-4.22(m,3H),4.10-3.52(m,3H),3.44-3.01(m,1H),2.84-2.60(m,1H),1.63-1.44(m,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H),1.05(d,J=6.7Hz,3H)。MS:m/z 574.2776,[M+H]
実施例14:
Figure 0007462985000189
実施例3の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用し、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物4-9を調製した。R:0.53(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000190
(ステップ1)
tert-ブチル-(3S,5S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-(メチル-d)ピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(400mg)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(184mg)、酢酸カリウム(215mg)、1,4-ジオキサン(10ml)、水(0.5ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(53mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後90℃に加温し、4時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、350mgの黄色固体を得た。MS:m/z 636.3、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(350mg)、メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(269mg)、炭酸カリウム(114mg)および1,4-ジオキサン(10mL)を50mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で100℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、得られた溶液を直接減圧下で濃縮し、次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、308mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 636.4、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(150mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(4ml)を0℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、130mgの黄色固体を得た。2-フルオロアクリル酸(44mg)およびジクロロメタン(5ml)を別のフラスコに加え、塩化オキサリル(64mg)およびN,N-ジメチルホルムアミド2滴をゆっくり滴下し、滴下後室温で30分間撹拌した。
Bocを除去した後の生成物(130mg)をジクロロメタン(10ml)に溶かし、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(93mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いで上記で調製した2-フルオロアクリロイルクロリドをゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、91mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.51(d,J=4.9Hz,1H),7.98(d,J=8.2Hz,1H),7.45-7.34(m,2H),7.12(d,J=4.6Hz,1H),7.09-7.00(m,1H),6.37-6.21(m,1H),5.44(dt,J=47.4,3.4Hz,1H),5.26(dd,J=16.8,3.6Hz,1H),4.46-4.26(m,2H),4.10-3.51(m,4H),2.71(br s,1H),1.47(d,J=6.2Hz,3H),1.41(d,J=6.3Hz,3H),1.30-1.19(m,3H),1.13-0.97(m,3H)。MS:m/z 608.2981,[M+H]
実施例15:
Figure 0007462985000191
実施例3の調製方法を参考にして、中間体5を原料として用いて、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドをメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドに置き換え、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物4-11を調製した。R:0.52(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000192
6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-1-(2-イソプロピル-4-(メチル-d)ピリジン-3-イル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(325mg)、ジクロロメタン(20ml)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(243mg)、2-フルオロアクリル酸(85mg)および2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(256mg)を反応フラスコに添加し、添加後室温で30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、240mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.48(d,J=4.7Hz,1H),7.97-7.79(m,1H),7.49-7.31(m,2H),7.16-6.95(m,2H),6.40-6.20(m,1H),5.51-4.80(m,3H),4.74-4.23(m,2H),4.11-3.01(m,4H),2.76(br s,1H),1.67-1.46(m,3H),1.28-1.16(m,3H),1.03(br s,3H)。MS:m/z 594.2843,[M+H]
実施例16:
Figure 0007462985000193
実施例2の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用し、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物4-16を調製した。R:0.53(DCM:MeOH=10:1)。
実施例17:
Figure 0007462985000194
(ステップ1)
前工程からの生成物(1.65g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(650mg)、酢酸カリウム(843mg)、1,4-ジオキサン(50ml)、水(5ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(212mg)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2.5時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.66gの黄色固体を得た。MS:m/z 645.3、[M+H]
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(714mg)、tert-ブトキシドカリウム(224mg)および乾燥テトラヒドロフラン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後55℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(644mg)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)をフラスコに滴下し、滴下後得られた混合物をさらに20分間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、640mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 643.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(640mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(10ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(15ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(646mg)を加え、次いでアクリロイルクロリド(109mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後10分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、300mgのオフホワイトの固体を得た。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.55(d,J=5.1Hz,1H),8.12(s,1H),7.58(d,J=7.8Hz,1H),7.39(t,J=7.4Hz,1H),7.27(t,J=7.3Hz,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),7.01(d,J=7.5Hz,1H),6.75-6.51(m,1H),6.43(d,J=16.6Hz,1H),6.36-6.22(m,1H),5.83(dd,J=10.4,1.6Hz,1H),5.58(d,J=17.4Hz,1H),5.11(d,J=11.0Hz,1H),5.25-4.20(m,3H),4.11-3.51(m,3H),3.47-2.96(m,1H),2.80-2.35(m,2H),1.63-1.44(m,3H),1.30-1.15(m,6H),1.09-0.93(m,6H);MS:m/z 597.2760,[M+H]
実施例18:
Figure 0007462985000195
実施例3の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用して、化合物5-3を調製した。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000196
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-1-(2,4-ジイソプロピルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.0g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(454mg)、酢酸カリウム(527mg)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(4ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(124mg)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後95℃に加温し、4時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、692mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 9.79(d,J=1.3Hz,1H),8.54(d,J=5.1Hz,1H),7.87(d,J=8.4Hz,1H),7.72(dd,J=7.6,1.1Hz,1H),7.68-7.61(m,1H),7.40(td,J=8.6,1.2Hz,1H),7.13(d,J=5.2Hz,1H),5.07-4.77(m,1H),4.48-3.88(m,3H),3.78-3.56(m,1H),3.47-3.07(m,2H),2.76-2.48(m,2H),1.54(s,12H),1.25-1.18(m,6H),1.01-0.91(m,6H)。MS:m/z 647.3,[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(1.35g)、tert-ブトキシドカリウム(360mg)およびテトラヒドロフラン(30ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後60℃に加温し、2時間撹拌した。前工程からの生成物(692mg)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物を65℃に加温し、30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、600mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 647.4、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(460mg)、ジクロロメタン(10ml)およびトリフルオロ酢酸(10ml)を50mlの一口フラスコに添加し、添加後室温で1時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを弱アルカリ性に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。濃縮物(150mg)をジクロロメタン(10ml)に溶かし、次いでN,N-ジイソプロピルエチルアミン(70mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(37mg)をゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、110mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.57(d,J=5.1Hz,1H),7.88(d,J=8.3Hz,1H),7.43-7.33(m,2H),7.17(d,J=5.0Hz,1H),7.07-7.00(m,1H),6.75-6.53(m,1H),6.43(d,J=16.7Hz,1H),6.31-6.17(m,1H),5.84(dd,J=10.4,1.7Hz,1H),5.24-4.22(m,3H),4.10-3.51(m,3H),3.44-3.01(m,1H),2.85-2.36(m,2H),1.64-1.45(m,3H),1.28-1.14(m,6H),1.12-0.90(m,6H)。MS:m/z 601.2771,[M+H]
実施例19:
Figure 0007462985000197
実施例17の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用して、化合物5-8を調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000198
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2,4-ジイソプロピルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.65g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(650mg)、酢酸カリウム(843mg)、1,4-ジオキサン(50ml)、水(5ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(212mg)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2.5時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.66gの黄色固体を得た。MS:m/z 645.3、[M+H]
(ステップ2)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(568mg)、tert-ブトキシドカリウム(146mg)およびトルエン(20ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後60℃に加温し、1.5時間撹拌した。前工程からの生成物(300mg)のトルエン溶液(5ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、256mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 645.3、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(256mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(6ml)を10℃~15℃で滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、残渣にジクロロメタン(15ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(258mg)を加え、次いでアクリロイルクロリド(38mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくり滴下し、滴下後10分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、200mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.56(d,J=5.2Hz,1H),8.12(s,1H),7.58(d,J=7.9Hz,1H),7.40(td,J=7.6,0.8Hz,1H),7.27(td,J=7.5,1.0Hz,1H),7.14(d,J=5.2Hz,1H),7.01(d,J=7.6Hz,1H),6.76-6.52(m,1H),6.43(d,J=16.7Hz,1H),6.35-6.23(m,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.25-4.26(m,3H),4.10-3.53(m,3H),3.46-2.99(m,1H),2.81-2.42(m,2H),1.63-1.45(m,3H),1.29-1.17(m,6H),1.09-0.94(m,6H);MS:m/z 599.2931,[M+H]
実施例20:
Figure 0007462985000199
実施例3の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用し、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物5-9を調製した。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000200
(ステップ1)
2,6-ジクロロ-5-フルオロニコチンアミド(4.3g)およびテトラヒドロフラン(100ml)を250mlの反応フラスコに加え、0℃に冷却し、塩化オキサリル(3.0g)を滴下し、滴下後70℃に加温し、1時間撹拌した。反応溶液を濃縮乾固し、0℃に冷却し、テトラヒドロフラン(30ml)を加え、2,4-ジイソプロピル-3-アミノピリジン(3.0g)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を滴下し、次いでトリエチルアミン(2.1g)を添加し、添加後室温でさらに0.5時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、6.8gの白色固体を得た。MS:m/z 413.1、[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(6.8g)およびテトラヒドロフラン(60ml)を250ml反応フラスコに加え、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(33ml)を滴下し、滴下後室温で1時間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、3.1gの黄色固体を得た。MS:m/z 377.1、[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(700mg)、tert-ブチル-(3S,5S)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(418mg)、アセトニトリル(20ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.45g)を、100mlの一口フラスコに加え、室温でホスホリルトリクロリド(570mg)を滴下し、滴下後さらに30分間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、540mgの黄色固体を得た。MS:m/z 573.3、[M+H]
(ステップ4)
前工程からの生成物(200mg)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(88mg)、酢酸カリウム(103mg)、1,4-ジオキサン(10ml)、水(1ml)および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(51mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2.5時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、193mgの黄色固体を得た。MS:m/z 661.3、[M+H]
(ステップ5)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(357mg)、tert-ブトキシドカリウム(99mg)およびトルエン(10mL)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後60℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(193mg)のトルエン溶液(5ml)をフラスコに滴下し、滴下後、得られた混合物をさらに30分間撹拌した。反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、134mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z 661.4、[M+H]
(ステップ6)
前工程からの生成物(134mg)およびジクロロメタン(5ml)を50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸(3ml)を室温で滴下し、滴下後室温で1.5時間撹拌した。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを弱アルカリ性に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。淡黄色の固体を得た。2-フルオロアクリル酸(28mg)およびジクロロメタン(10ml)を別のフラスコに加え、スルホキシドクロリド(44mg)をゆっくり滴下し、滴下後室温で30分間撹拌した。
濃縮物にジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(129mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、次いで上記で調製した2-フルオロアクリロイルクロリドをゆっくり滴下し、滴下後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、44mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.57(dd,J=5.0,0.9Hz,1H),7.98(d,J=8.1Hz,1H),7.42-7.34(m,2H),7.16(dd,J=5.1,1.6Hz,1H),7.07-6.98(m,1H),6.33-6.14(m,1H),5.42(dd,J=47.4,3.5Hz,1H),5.24(dd,J=16.8,3.5Hz,1H),4.44-4.26(m,2H),4.06-3.55(m,4H),2.74-2.42(m,2H),1.47-1.38(m,6H),1.25-1.14(m,6H),1.08-0.92(m,6H)。MS:m/z 633.3132,[M+H]
実施例21:
Figure 0007462985000201
実施例3の調製方法を参考にして、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドの代わりにメチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージドを使用し、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物5-11を調製した。R:0.53(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000202
1-(2,4-ジイソプロピルピリジン-3-イル)-6-フルオロ-7-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-2(1H)-オン(200mg)、ジクロロメタン(10ml)、2-フルオロアクリル酸(50mg、0.56mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(143mg)を50mlの三つ口フラスコに加え、室温で10分間撹拌し、次いで2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(156mg)をゆっくり添加し、添加後、室温で1時間反応させた。反応溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、154mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.57(d,J=5.1Hz,1H),7.87(d,J=8.3Hz,1H),7.42-7.32(m,2H),7.15(d,J=5.1Hz,1H),7.07-6.97(m,1H),6.32-6.20(m,1H),5.42(dd,J=47.4,3.5Hz,1H),5.26(dd,J=16.8,3.6Hz,1H),5.09-4.81(m,1H),4.71-4.24(m,2H),4.24-3.90(m,1H),3.87-3.50(m,2H),3.49-3.05(m,1H),2.82-2.33(m,2H),1.55(d,J=5.6Hz,3H),1.29-1.13(m,6H),1.10-0.90(m,6H)。MS:m/z 619.3006,[M+H]
実施例22:
Figure 0007462985000203
実施例1の調製方法を参考にして、フッ化アクリル酸を最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物5-15を調製した。R:0.54(DCM:MeOH=10:1)。
実施例23:
Figure 0007462985000204
実施例1の調製方法を参考にして、アクリロイルクロリドを最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物3-21を調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6-フルオロ-7-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体1)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(6-ビニル-d-フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを、50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例24:
Figure 0007462985000205
実施例1の調製方法を参考にして、アクリロイルクロリドを最終的なアミド結合構築のために使用して、化合物4-7を調製した。R:0.57(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6-フルオロ-7-クロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチル-d-ピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドおよび2-(6-ビニル-d-フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに添加し、添加後に内部を窒素ガス置換した。フラスコ内の混合物を80℃に加温し、反応させた。反応溶液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを、50mlの一口フラスコに加え、トリフルオロ酢酸を室温で滴下し、滴下後室温で反応させた。反応後、反応溶液を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液をゆっくり加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくり滴下し、滴下後も反応させ続けた。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和塩溶液で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで濾液を濃縮および精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例25:
Figure 0007462985000206
(ステップ1)
tert-ブチル-(3S,5S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3,5-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(0.9g)、2-フルオロ-6-ホルミルフェニルボロン酸(405mg)、酢酸カリウム(473mg)、1,4-ジオキサン(25ml)、水(4ml)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(117mg)を、100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後80℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、800mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ9.77(td、J=10.4,1.5Hz,1H),8.43(d,J=4.9Hz,1H),8.24(dd,J=5.9,1.7Hz,1H),7.72-7.65(m,1H),7.65-7.57(m,1H),7.38(td,J=8.6,1.0Hz,1H),7.09-6.99(m,1H),4.43-4.22(m,2H),3.92-3.74(m,2H),3.74-3.40(m,2H)、2.78-2.61(m,1H),2.02-1.92(m,3H),1.52(s,9H),1.46-1.40(m,3H),1.40-1.34(m,3H),1.23-1.17(m,3H),1.04-0.92(m,3H)。MS:m/z649.3,[M+H]
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.1g)、カリウムtert-ブトキシド(344mg)、およびトルエン(30ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(800mg)のトルエン溶液(10ml)をフラスコに滴下し、得られた混合物を添加後さらに30分間撹拌した。反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、600mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.47(d,J=4.8Hz,1H),8.26(d,J=3.0Hz,1H),7.43-7.32(m,2H),7.10-6.97(m,2H),6.26-6.09(m,1H),5.60(dd,J=27.2,17.4Hz,1H),5.17(dd,J=11.0,5.7Hz,1H),4.43-4.22(m,2H),3.92-3.44(m,4H),2.79-2.61(m,1H),2.01(d,J=9.1Hz,3H),1.53(s,9H),1.43(t,J=6.1Hz,6H),1.26-1.20(m,3H),1.04(dd,J=12.9,6.8Hz,3H)。MS:m/z647.3,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(600mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)を滴下し、添加後1時間室温で撹拌した。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加え、pHを弱アルカリ性に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で乾固するまで濃縮した。濃縮物にジクロロメタン(30ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.8ml)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(168mg)をゆっくりと滴下し、添加後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、430mgの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.47(d,J=4.9Hz,1H),8.26(d,J=3.0Hz,1H),7.42-7.30(m,2H),7.11-6.94(m,2H),6.70-6.55(m,1H),6.48-6.34(m,1H),6.25-6.09(m,1H),5.82(dd,J=10.4,1.6Hz,1H),5.67-5.51(m,1H),5.21-5.10(m,1H),4.50-4.27(m,2H),4.08-3.54(m,4H),2.77-2.57(m,1H),2.04-1.94(m,3H),1.50-1.34(m,6H),1.26-1.16(m,3H),1.07-0.97(m,3H)。MS:m/z601.2556,[M+H]
実施例26:
Figure 0007462985000207
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(7-クロロ-6-フルオロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.23g)、2-イソプロペニルフェニルボロン酸ピナコールエステル(1.2g)、酢酸カリウム(2.3g)、1,4-ジオキサン(50ml)、水(2.5ml)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(307mg)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後90℃に加温し、3時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、830mgの淡色固体を得た。MS:m/z613.3,[M+H]
(ステップ2)
前の工程からの生成物(830mg)、ジクロロメタン(20ml)、およびトリフルオロ酢酸(5ml)を50mlの一口フラスコに加え、添加後1時間室温で撹拌した。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを弱アルカリ性に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で乾固するまで濃縮した。濃縮物にジクロロメタン(30ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(476mg)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(121mg)のジクロロメタン溶液(5ml)をゆっくりと滴下し、添加後30分間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、520mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.48(d,J=4.9Hz,1H),7.58-7.48(m,1H),7.17(d,J=7.2Hz,1H),7.14-7.08(m,2H),6.98(d,J=4.9Hz,1H),6.92-6.84(m,2H),6.73-6.51(m,1H),6.48-6.35(m,2H),5.80(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.20-4.34(m,2H),4.20-3.40(m,4H),3.34-2.89(m,1H),2.60-2.36(m,1H),2.20(d,J=1.2Hz,3H),1.86-1.79(m,3H),1.35-1.22(m,3H),1.19-1.11(m,3H),1.10-1.01(m,3H)。MS:m/z567.2929,[M+H]
実施例27:
Figure 0007462985000208
(ステップ1)
4-ブロモ-2,5-ジフルオロ安息香酸(50.0g)、塩化チオニル(150ml)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(0.5ml)を1000mlの反応フラスコに加え、添加後70℃に加温し、1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、トルエンと2回共沸させた。残渣に1,4-ジオキサン(500ml)を加え、0~5℃に冷却し、アンモニア水(200ml)を滴下し、温度を0℃に保ったまま、さらに1時間撹拌した。反応後、反応液に塩化アンモニウム飽和水溶液(200ml)を加え、10分間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、48.5gのオフホワイトの固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。MS:m/z236.0,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(48.5g)および1,2-ジクロロエタン(800ml)を2000mlの反応フラスコに加え、0℃に冷却し、塩化オキサリル(31.3g)のジクロロメタン溶液(200ml)を滴下し、添加後45℃に加温し、1時間撹拌した。反応液を乾固するまで濃縮し、トルエンと2回共沸させた。残渣にテトラヒドロフラン(400ml)を加え、0℃に冷却し、2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-アミン(32.4g)のテトラヒドロフラン溶液(150ml)を滴下し、添加後さらに16時間撹拌した。反応後、反応液を減圧下で濃縮して、オフホワイトの固体を得て、これに酢酸エチル(250ml)を加えて再結晶化させ、白色固体38.0gを得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ11.19(s,1H),9.72(s,1H),8.35(d,J=4.8Hz,1H),7.96(dd,J=9.2,5.5Hz,1H),7.84(dd,J=8.4,5.9Hz,1H),7.17(d,J=4.9Hz,1H),3.35-3.23(m,1H),2.22(s,3H),1.17(d,J=6.8Hz,6H)。MS:m/z412.1,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(33.3g)およびテトラヒドロフラン(1000ml)を2000mlの一口フラスコに加え、0℃に冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(202.0ml)を滴下し、添加後に10℃~15℃に再加温し、2時間撹拌した。反応後、反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチル(400ml)を加え、30分間加熱して還流し、室温まで自然冷却し、濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、16.0gの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.94(br s,1H),8.70(d,J=4.8Hz,1H),8.00(d,J=7.5Hz,1H),7.26(d,J=4.8Hz,1H),6.62(d,J=5.2Hz,1H),2.90-2.73(m,1H),2.15(s,3H),1.24(d,J=6.7Hz,3H),1.17(d,J=6.7Hz,3H)。MS:m/z392.0,[M+H]
(ステップ4)
前工程からの生成物(10.0g)、アセトニトリル(300ml)、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(19.8g)を1000mlの一口フラスコに加え、0℃に冷却し、オキシ塩化リン(23.5g)を滴下し、添加後80℃に加温し、1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で乾固するまで濃縮した。残渣にアセトニトリル(300ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(40.0g)を加え、次いで(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(5.4g、27mmol)のジクロロメタン溶液(60ml)を滴下し、添加後撹拌した。反応後、反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、13.0gのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.58(d,J=4.9Hz,1H),7.83(dd,J=9.2,2.1Hz,1H),7.36(d,J=4.9Hz,1H),6.56(dd,J=5.9,1.0Hz,1H),4.76(s,1H),4.18-3.89(m,2H),3.82(d,J=13.0Hz,1H),3.66-3.52(m,1H),3.38-2.97(m,2H),2.66-2.54(m,1H),1.96(d,J=4.3Hz,3H),1.45(s,9H),1.30(dd,J=6.5,2.4Hz,3H),1.06(dd,J=6.7,2.8Hz,3H),1.02(dd,J=6.7,2.9Hz,3H)。MS:m/z574.2,[M+H]
(ステップ5)
前の工程からの生成物(2.6g)、2-フルオロ-6-ホルミルベンゼンボロン酸(907mg)、炭酸カリウム(1.9g、13.7mmol)、エチレングリコールジメチルエーテル(30ml)、水(6ml)、SPhos Pd G3(390mg)、およびS-Phos(185mg)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後85℃に加温し、16時間撹拌した。反応後、得られた溶液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.9gの黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ9.84(d,J=5.4Hz,1H),8.58(d,J=4.8Hz,1H),7.78(d,J=7.7Hz,1H),7.66-7.53(m,2H),7.42(t,J=8.6Hz,1H),7.18(dd,J=9.8,4.9Hz,1H),6.37(t,J=6.6Hz,1H),5.05-4.76(m,1H),4.46-3.86(m,3H),3.85-3.57(m,1H),3.48-3.03(m,2H),2.91-2.73(m,1H),2.12-2.05(m,3H),1.57-1.46(m,3H),1.54(s,9H),1.29-1.22(m,3H),1.18-1.03(m,3H)。MS:m/z618.3,[M+H]
(ステップ6)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.0g)、カリウムtert-ブトキシド(620mg)、およびトルエン(60ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス保護下で65℃に加温し、撹拌し、次いで前工程からの生成物(1.9g)のトルエン溶液(20ml)を滴下し、添加後さらに30分間撹拌した。反応後、反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.6gの淡黄色固体を得た。MS:m/z616.3,[M+H]
(ステップ7)
前工程の生成物(1.6g)およびジクロロメタン(20ml)を50mlの一口フラスコに加え、0℃~5℃でトリフルオロ酢酸(20ml)を滴下し、添加後、撹拌のために15℃~20℃に再加温した。反応後、反応液を濃縮乾固した。残渣にジクロロメタン(20ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.6ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(353mg)のジクロロメタン溶液(3ml)をゆっくりと滴下し、添加後30分間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注ぐことによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、280mgの白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.56(dd,J=4.9,2.7Hz,1H),7.56(d,J=9.1Hz,1H),7.45-7.33(m,2H),7.15(t,J=5.1Hz,1H),7.09-7.00(m,1H),6.75-6.52(m,1H),6.42(d,J=16.8Hz,1H),6.37-6.21(m,2H),5.82(dd,J=10.5,1.7Hz,1H),5.66(dd,J=17.3,10.0Hz,1H),5.21(dd,J=11.0,5.0Hz,1H),5.16-4.23(m,3H),4.10-3.48(m,3H),3.41-2.99(m,1H),2.82(br s,1H),2.11-2.00(m,3H),1.61-1.40(m,3H),1.28-1.19(m,3H),1.14-1.04(m,3H)。MS:m/z570.2669,[M+H]
実施例28:
Figure 0007462985000209
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体3M)(824mg)、炭酸セシウム(1.5g)、トルエン(30ml)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(110mg)、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(45mg)を100mlの一口フラスコに加え、添加後に窒素ガス置換を行った。得られた混合物を80℃に加温して8時間反応させた。反応液を水50mlに注ぎ、得られた溶液を50mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、340mgの黄色固体340mgを得た。MS:m/z635.3,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(340mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸(3.75ml)を滴下し、添加後2時間室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(138mg)を加え、氷浴で冷却し、アクリロイルクロリド(50mg)のジクロロメタン溶液(5ml)をゆっくりと滴下し、添加後30分間反応させ続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注ぐことによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、170mgの黄色固体を得て、次いでこれを調製し、精製して、100mgのオフホワイトの固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.48(d,J=4.9Hz,1H),8.15(s,1H),7.43-7.32(m,2H),7.06(t,J=5.2Hz,1H),7.05-6.97(m,1H),6.75-6.54(m,1H),6.44(d,J=16.6Hz,1H),6.17(d,J=5.6Hz,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.33-4.22(m,3H),4.12-3.52(m,3H),3.46-2.99(m,1H),2.91-2.60(m,1H),2.06-1.93(m,3H),1.59-1.41(m,3H),1.27-1.18(m,3H),1.10-0.97(m,3H)。MS:m/z589.2511,[M+H]。比旋光度は+94.20°(中国薬局方、2020年版、第IV巻、一般章0621にしたがって測定)であった。HPLC保持時間(RT)は13.6分であった(カラム:CHIRALPAK IC(4.6×250mm、5μm)、移動相:エタノールtert-ブチルメチルエーテル(70:30)、カラム温度:35℃、流速:0.5ml/分)。
実施例28-2:
Figure 0007462985000210
実施例28の方法を参照して、中間体3Mおよび中間体22を原料として用いることによって、化合物3-9MISを調製した。R:0.56(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000211
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体3M)(500mg)、炭酸セシウム(1.0g)、トルエン(30mL)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(100mg)および2-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(50mg)を一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。得られた混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水50mlに注ぎ、得られた溶液を50mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、240mgの黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物(240mg)およびジクロロメタン(15ml)を50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸(2.5ml)を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタン(10ml)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(150mg)を加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリド(60mg)のジクロロメタン溶液(5ml)をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、87mgのオフホワイトの固体を得た。MS:m/z591.2515,[M+H]
実施例28-3:
Figure 0007462985000212
実施例28の方法を参照して、中間体4Mおよび中間体22を原料として用いることによって、化合物3-11MISを調製した。R:0.57(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000213
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-ジメチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体4M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。フラスコ内の混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で乾固するまで濃縮した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例28-4:
Figure 0007462985000214
実施例28の方法を参照して、中間体5Mおよび中間体22を原料として用いることによって、化合物3-12MISを調製した。R:0.55(DCM:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000215

(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(中間体M)、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナン)を一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。フラスコ内の混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、O-18標識アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例28-1P:
Figure 0007462985000216
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(6.1g)、トリフルオロ-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)ホウ酸カリウム(3.84g)、トルエン(300ml)および水(15ml)を500mlの反応フラスコに加え、窒素ガス置換後、水酸化バリウム八水和物(14.1g)および1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリドジクロロメタン複合体(906mg)を加え、次いで3回の窒素ガス置換後50℃に加温して反応させた。反応後、反応液を亜飽和食塩水で洗浄し、酢酸エチルで1回再抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて4.3gの生成物を得た。
(ステップ2)
tert-ブチル-(3S)-4-(6-クロロ-7-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(4.3g)、およびジクロロメタン(56ml)を100mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(15ml)を滴下し、添加後、室温に戻して反応させた。反応液に重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加えてpHを約9に調整し、撹拌してジクロロメタンで3回抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。
残渣にジクロロメタン(40ml)およびDIPEA(10ml)を加え、窒素ガス保護下で0℃に冷却し、アクリロイルクロリド(871mg)を滴下し、添加後、熱保存反応に供した。塩化アンモニウムの飽和水溶液(30ml)を加えて反応をクエンチし、得られた溶液を室温で撹拌し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーションを行って、溶媒を除去し、次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、2.46gの生成物を得た。HNMR(400MHz,クロロホルム-d)δ8.43(dd,J=5.0,2.2Hz,1H),8.14(s,1H),7.32(tt,J=6.1,3.7Hz,2H),7.06-6.94(m,2H),6.71-6.54(m,1H),6.40(d,J=16.7Hz,1H),6.14(d,J=6.0Hz,1H),5.80(dd,J=10.5,1.9Hz,1H),4.96-4.69(m,1H),4.56-4.25(m,2H),3.78(dt,J=80.4,17.6Hz,3H),3.40-3.01(m,1H),2.84-2.63(m,1H),1.99(t,J=9.0Hz,3H),1.54-1.40(m,3H),1.21(dd,J=9.1,4.1Hz,3H),1.01(dt,J=11.3,5.5Hz,3H)。MS:m/z589.2515[M+H]
実施例29:
Figure 0007462985000217
実施例28の調製スキームを参照して、化合物2-2を調製した。R:0.53(CHCl:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000218
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル-2,2-d)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナン)を一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。フラスコ内の混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、アクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注ぐことによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、オフホワイトの固体を得た。
実施例30:
Figure 0007462985000219
実施例28の調製スキームを参照して、化合物2-8を調製した。R:0.54(CHCl:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000220
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-エチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。フラスコ内の混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、重水素標識されたアクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例31:
Figure 0007462985000221
実施例28の調製スキームを参照して、化合物3-49を調製した。R:0.53(CHCl:MeOH=10:1)。
実施例32:
Figure 0007462985000222
実施例28の調製スキームを参照して、化合物3-51を調製した。R:0.55(CHCl:MeOH=10:1)。具体的な調製方法は以下の通りであった:
Figure 0007462985000223
(ステップ1)
tert-ブチル-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-チルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート、炭酸セシウム、トルエン、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、および2-(2-フルオロ-6-(ビニル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボリナンを一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を80℃に加温して反応させた。反応液を水に注ぎ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色固体を得て、これを次の反応工程に直接使用した。
(ステップ2)
前工程からの生成物およびジクロロメタンを50mlの一口フラスコに加え、室温でトリフルオロ酢酸を滴下し、添加後室温で反応させた。反応後、反応液を0℃に冷却し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液をゆっくりと加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。残渣にジクロロメタンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンを加え、氷浴で冷却し、重水素標識されたアクリロイルクロリドのジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し、添加後も反応を続けた。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、オフホワイトの固体を得た。
実施例33:
Figure 0007462985000224

(ステップ1)
(R)-6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-ピリド[2,3-d]ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン(3g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(1.9g)、酢酸カリウム(2.4g)、Pd(dppf)Cl.CHCl(709mg)、およびジオキサン(30ml)を100mlの一口フラスコに加え、添加後に内部の窒素ガス置換を行った。得られた混合物を85℃に加温し、4時間撹拌した。反応後、反応液を濾過し、濾液に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3.6gの白色固体を得た。HNMR(400MHz,CDCl):δ9.81(s,1H),9.04(s,1H),8.60(s,1H),8.51(d,J=4.9Hz,1H),7.87-7.91(m,1H),7.68-7.60(m,2H),7.24-7.19(m,1H),7.09(d,J=5.0Hz,1H),2.89-2.76(m,1H),2.11(s,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H),1.04(d,J=6.7Hz,3H)。MS:m/z435.1,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(1.0g)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.4g)、tert-ブチル-(R)-3-(フルオロメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(753mg)、およびテトラヒドロフラン(40ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、その中で窒素ガス置換を行った。得られた混合物に、氷浴の条件下でホスホリルトリクロリド(705mg)をゆっくりと滴下し、次いで室温に戻し、撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと加えることによって反応をクエンチさせ、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、340mgの白色固体を得た。HNMR(400MHz,CDCl):δ9.82(s,1H),8.47(d,J=4.9Hz,1H),8.25(br s,1H),7.93-7.84(m,1H),7.68-7.59(m,2H),7.25-7.19(m,1H),7.07(d,J=5.0Hz,1H),5.25-4.65(m,3H),4.45-4.18(m,3H),3.91-3.67(m,1H),3.52-3.12(m,2H),2.78-2.64(m,1H),2.05(s,3H),1.53(s,9H),1.24(d,J=6.7Hz,3H),1.03(d,J=6.7Hz,3H)。MS:m/z635.3,[M+H]
(ステップ3)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(1.97g)、カリウムtert-ブトキシド(543mg)、およびトルエン(40ml)を100mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.2g)のトルエン溶液(30ml)を反応フラスコに滴下し、得られた混合物を添加後さらに30分間撹拌した。反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、700mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z637.3,[M+H]
(ステップ4)
前工程からの生成物(300mg)およびジクロロメタン(5ml)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でトリフルオロ酢酸(1.2ml)をゆっくりと滴下し、室温で撹拌した。反応後、反応液を濃縮乾固した。濃縮物にジクロロメタン(20mL)を加え、窒素ガス置換し、氷浴条件下、適正量のDIPEAをゆっくりと滴下し、得られた溶液のpHを7~8に調整しおよびアクリロイルクロリド(54mg)、0℃で撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、203mgの白色固体を得た。MS:m/z591.2,[M+H]
実施例34:
Figure 0007462985000225
(ステップ1)
テトラヒドロフラン(20ml)を50mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、-5℃に冷却し、塩化オキサリル(1.3g)をゆっくりと滴下し、10分間撹拌し、2,5,6-トリクロロニコチンアミド(2.0g)をバッチで加え、45℃に加温し、1時間撹拌した。反応後、反応液を乾固するまで濃縮した。残渣にテトラヒドロフラン(15ml)を加え、窒素ガス置換し、-5℃に冷却し、4,6-ジイソプロピルピリジン-5-アミン(1.1g)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、反応液に水を加えて反応をクエンチし、濃縮してテトラヒドロフランを除去し、炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加えて、水相のpHを7~8に調整し、室温で10分間撹拌し、次いで濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、2.6gのオフホワイトの固体を得た。MS:m/z430.1,[M+H]
(ステップ2)
前工程からの生成物(2.6g)およびテトラヒドロフラン(100ml)を250mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、10~15℃に冷却し、LiHMDS(THF中1M、13.6ml)を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を大量の固体が沈殿するまで濃縮し、次いでメチルターシャリーブチルエーテル(3ml)を加え、室温で10分間撹拌し、次いで濾過した。濾過ケーキを乾燥させて、1.7gの白色固体を得た。MS:m/z394.1,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(1.7g)、テトラヒドロフラン(45ml)、DIPEA(3.3g)、および(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(861mg)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でオキシ塩化リン(1.3g)をゆっくりと滴下し、室温で30分間撹拌し、次いで(S)-4-N-tert-ブトキシカルボニル-2-メチルピペラジン(430mg)を加え、室温で30分間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、2.5gの茶色固体を得た。MS:m/z576.2,[M+H]
(ステップ4)
前工程からの生成物(1.5g)、2-ホルミルベンゼンボロン酸(435mg)、炭酸カリウム(765mg)、Pd(dppf)Cl.CHCl(245mg)、1,4-ジオキサン(15ml)、および水(1.5ml)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、80℃に加温し、撹拌した。反応後、反応液を濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1.3gの茶色固体を得た。MS:m/z664.3,[M+H]
(ステップ5)
メチル-d-トリフェニルホスホニウムヨージド(1.34g)、カリウムtert-ブトキシド(513mg)、およびトルエン(40ml)を100mlの反応フラスコに加え、窒素ガス保護下で65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.0g)のトルエン溶液(30ml)を反応フラスコに滴下し、得られた混合物を添加後さらに30分間撹拌した。反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、453mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z664.3,[M+H]
(ステップ6)
前工程からの生成物(800mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でトリフルオロ酢酸(4.1g)をゆっくりと滴下し、30℃に加温し、30分間撹拌した。反応後、反応液を濃縮乾固した。濃縮物に飽和NaHCO水溶液を加え、水相のpHを7~8に調整し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を大量の固体が沈殿するまで濃縮し、次いでMTBE(5ml)を加え、室温で撹拌し、濾過した。濾過ケーキを乾燥させた。乾燥させた濾過ケーキおよびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、氷浴の条件下でDIPEA(930mg)およびアクリロイルクロリド(163mg)をゆっくりと滴下し、30℃に加温し、撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、420mgの茶色固体を得た。MS:m/z618.3,[M+H]
本発明の化合物の一部について、合成および調製における利点を以下のように要約する:
WO2018217651A1は、スズキ反応によって「炭素-炭素結合」を構築するための2つの策略を開示しており、これらは以下のように要約される:
Figure 0007462985000226
一方、策略1で行われたスズキ反応では「炭素-炭素結合の構築」の原料として「遊離ホウ酸」が用いられている。策略2では「炭素-炭素結合の構築」の中間体として「ホウフッ化カリウム」が用いられている。参照のWO2018217651A1に記載されている方法を単に本発明の化合物に適用した場合、「塩素置換」が親核分子構造の6位に存在する場合、スズキ反応中に以下の副反応が起こる:
Figure 0007462985000227
上記の副反応を回避するために、「親核分子構造中の6位に存在する塩素置換」を有する分子の構築のための以下の2つの合成スキームが本発明に適用される:
スキーム1:本発明のアルケン置換を有する分子は、「スズキ反応」の策略を「ウィッティヒ」反応と組み合わせて用いることによって構築される。例えば、実施例2の化合物3-6の調製について、第1工程では、まずウィッティヒ反応のための前駆体化合物、すなわち、「アルデヒド官能基」を有するホウ酸中間体を用いることによってスズキ反応を行い、次いで第2工程では、副反応の発生を回避するために、「ウィッティヒ反応」を用いることによって、「アルケン官能基」を構築した。
スキーム2:アルケンの末端水素に対して「水素と重水素との間の置換」が用いられ、「重水素と水素との一次同位体効果」を用いることによって副反応の発生が回避される。例えば、実施例28の化合物3-20の合成について、重水素化されたアルケン端末を有する中間体を用いた。スズキ反応を行う場合、副反応生成物の量は、重水素化されていないアルケンと比較して有意に減少する。
以上の分析に基づいて、アルケンを有する標的分子は、本発明において、現存する公開文献とは異なる合成策略を適用することによって調製されるため、副反応の発生が回避される。それは、製品品質の管理および工業生産に有益である。
比較化合物TM-1の調製:
Figure 0007462985000228
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-フルオロ-3-ホルミルフェニルボロン酸(861mg)、酢酸カリウム(1.0g)、1,4-ジオキサン(40ml)、水(8ml)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド(249mg)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換後105℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して1.2gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(1.7g)、カリウムtert-ブトキシド(531mg)、およびトルエン(20ml)を100mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換後65℃に加温し、1時間撹拌した。前工程からの生成物(1.2g)のトルエン溶液(30ml)をフラスコに滴下し、得られた混合物を添加後さらに30分間撹拌した。反応液を塩化アンモニウムの飽和水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.0gの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(1.0g)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、10℃~15℃でトリフルオロ酢酸(10ml)を滴下し、添加後さらに1時間撹拌した。反応液を濃縮乾固した。残渣にジクロロメタン(10ml)を加え、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6ml)を加え、次いでアクリロイルクロリド(214mg)のジクロロメタン溶液(1ml)をゆっくりと滴下し、添加後30分間撹拌した。塩化アンモニウムの飽和水溶液をゆっくりと注いで反応をクエンチし、得られた溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、800mgの淡黄色固体(すなわち、化合物TM-1)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.56-8.45(m,2H),7.75(td,J=7.5,1.5Hz,1H),7.39(d,J=4.9Hz,1H),7.27(t,J=7.7Hz,1H),7.13(td,J=7.1,1.5Hz,1H),6.95-6.75(m,2H),6.22(dd,J=16.6,5.4Hz,1H),5.95(dd,J=17.7,0.7Hz,1H),5.78(dd,J=10.3,2.2Hz,1H),5.48(d,J=12.1Hz,1H),4.98(s,1H),4.50-4.24(m,2H),4.23-4.04(m,1H),3.91-3.72(m,1H),3.72-3.41(m,1H),3.34-3.04(m,1H),2.90-2.72(m,1H),2.02(d,J=4.6Hz,3H),1.35(d,J=6.7Hz,3H),1.12(d,J=6.8Hz,3H),1.00(d,J=6.8Hz,3H);13C NMR(100MHz,DMSO-d):δ165.4,163.0,162.8,162.5,161.8,158.9,158.5,158.2,157.8,155.3,155.1,153.9,152.0,151.9,147.3,137.5,131.6,130.2,129.3,128.6,128.5,128.33,128.29,128.2,125.7,125.58,125.56,125.4,125.2,125.1,124.6,123.9,119.1,119.0,106.8,51.5,51.3,49.2,45.7,45.2,42.1,30.0,22.10,22.08,21.91,21.88,17.95,17.90,16.2,15.5。MS:m/z587.2,[M+H]
比較化合物TM-2の調製:
Figure 0007462985000229
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(2.0g)、2-ホルミルフェニルボロン酸(1.1g)、酢酸カリウム(1.1g)、1,4-ジオキサン(20ml)、水(2ml)、および[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリドジクロロメタン複合体(132mg)を三つ口フラスコに加え、その中で窒素ガス置換を行った。フラスコ中の混合物を80℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、得られた溶液を室温まで冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.6gの黄色固体を得た。
(ステップ2)
前工程からの生成物(1.6g)および炭酸セシウム(1.7g)を500mlの乾燥した一口フラスコに加え、溶解のためにメタノール(25ml)を加え、窒素ガス置換後、室温でジメチル-(1-ジアゾ-2-オキソプロピル)ホスホネート(1.0g)を滴下し、添加後、室温で2時間反応させた。反応液に食塩水を加えて反応をクエンチし、酢酸エチル(20ml×3)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.3gの発光性の黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.47(d,J=4.9Hz,1H),8.11(s,1H),7.57-7.50(m,1H),7.42-7.33(m,2H),7.13-7.08(m,1H),7.06(dd,J=4.9,0.6Hz,1H),4.92(m,1H),4.53-3.89(m,3H),3.81-3.56(m,1H),3.44-3.04(m,2H),2.94(s,1H),2.84-2.69(m,1H),2.03(s,3H),1.59-1.49(m,12H),1.24(d,J=6.7Hz,3H),1.05(d,J=6.8Hz,3H)。MS:m/z613.3,[M+H]
(ステップ3)
前工程からの生成物(1.3g)、ジクロロメタン(10ml)、およびトリフルオロ酢酸(1.8g)を500mlの乾燥した一口フラスコに加え、添加後室温で2時間撹拌した。反応液に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを7~8に調整し、ジクロロメタン(20ml×3)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮乾固した。濃縮物にDIPEA(415mg、3.2mmol)およびジクロロメタン(15ml)を加え、10分間撹拌し、次いで氷浴の条件下でアクリロイルクロリド(226mg)をゆっくりと滴下し、撹拌し、30分間反応させた。反応液に水を加えて反応をクエンチし、ジクロロメタン(20ml×3)で抽出した。有機層を合わせ、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、910mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ8.47(d,J=4.9Hz,1H),8.12(s,1H),7.58-7.51(m,1H),7.42-7.34(m,2H),7.13-7.05(m,2H),6.74-6.54(m,1H),6.43(dd,J=16.7,1.4Hz,1H),5.84(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),5.21-4.24(m,3H),4.14-3.53(m,3H),3.41-3.04(m,1H),2.94(s,1H),2.84-2.65(m,1H),2.10-1.96(m,3H),1.64-1.44(m,3H),1.24(d,J=6.8Hz,3H),1.06(d,J=6.7Hz,3H)。MS:m/z567.2,[M+H]
比較化合物TM-3の調製:
Figure 0007462985000230
(ステップ1)
tert-ブチル-(R)-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(7.1g)、(3,5-ジホルミルフェニル)ボロン酸(2.8g)、Pd(dppf)Cl(0.95g)、酢酸カリウム(3.8g)、1,4-ジオキサン(80ml)、および水(20ml)を250mlの一口フラスコに加え、内部の窒素ガス交換を行った。得られた混合物を90℃に加温し、2.5時間反応させた。反応後、反応液を室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4.0gの淡黄白色固体を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ10.05(s,2H),8.56(d,J=4.9Hz,1H),8.43(m,1H),8.38(d,J=1.4Hz,2H),8.18(s,1H),7.16(d,J=4.9Hz,1H),5.06-4.78(m,1H),4.57-3.55(m,4H),3.45-3.01(m,2H),2.86-2.69(m,1H),2.06(s,3H),1.62-1.48(m,3H),1.54(s,9H),1.26(d,J=6.8Hz,3H),1.07(d,J=6.7Hz,3H)。
(ステップ2)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(8.9g)、カリウムtert-ブトキシド(3.5g)、およびテトラヒドロフラン(100ml)を250mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、室温で1時間撹拌した。得られた混合物に、前工程からの生成物(2.0g)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、反応液に塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えて反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、1.9gの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(1.9g)およびジクロロメタン(20ml)を100mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でトリフルオロ酢酸(10ml)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、反応液を濃縮乾固した。濃縮物にジクロロメタン(20ml)を加えて溶解し、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でDIPEA(2.3g)およびアクリロイルクロリド(402mg)をゆっくりと滴下し、室温で0.5時間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、500mgの淡黄色固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d):δ8.49(d,J=4.8Hz,2H),7.67(s,1H),7.56(s,2H),7.27(d,J=4.7Hz,1H),6.99-6.82(m,1H),6.81-6.65(m,2H),6.32-6.19(m,1H),5.85-5.73(m,3H),5.36(d,J=11.0Hz,2H),5.00(br s,1H),4.51-4.04(m,3H),3.92-3.44(m,2H),3.35-3.06(m,1H),2.82-2.67(m,1H),1.98(s,3H),1.42-1.34(m,3H),1.12(d,J=6.6Hz,3H),1.05-0.98(m,3H)。MS:m/z595.2676,[M+H]
比較化合物TM-4の調製:
Figure 0007462985000231
(ステップ1)
tert-ブチル-(S)-4-(6,7-ジクロロ-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(10.0g)、酢酸カリウム(8.8g)、Pd(dppf)Cl(1.3g)、3-ホルミルフェニルボロン酸(4.1g)、1,4-ジオキサン(180ml)、および水(20ml)を500mlの一口フラスコに加え、内部の窒素ガス置換を行った。得られた混合物を90℃に加温し、2時間撹拌した。反応後、反応液を室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、9.0gの淡黄色固体を得た。MS:m/z617.2671,[M+H]
(ステップ2)
エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.3g)、カリウムtert-ブトキシド(685mg)、およびトルエン(30ml)を250mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、65℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物に、前工程からの生成物(1.5g)のトルエン溶液(10ml)をゆっくりと滴下し、100℃に加温し、2時間反応させた。反応後、反応液を室温まで冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えて反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、600mgの淡黄色固体を得た。
(ステップ3)
前工程からの生成物(600mg)およびジクロロメタン(6ml)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でトリフルオロ酢酸(3ml)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、反応液を濃縮乾固した。濃縮物にジクロロメタン(6ml)を加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でDIPEA(740mg)およびアクリロイルクロリド(173mg)をゆっくりと滴下し、室温で0.5時間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、250mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z583.2686,[M+H]
比較化合物TM-5の調製:
Figure 0007462985000232
(ステップ1)
ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.6g)、カリウムtert-ブトキシド(682mg)、およびトルエン(15ml)を250mlの三つ口フラスコに加え、窒素ガス置換し、65℃に加温し、2時間撹拌した。得られた混合物に、tert-ブチル-(S)-4-(6-クロロ-7-(3-ホルミルフェニル)-1-(2-イソプロピル-4-メチルピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボキシレート(1.5g)のトルエン溶液をゆっくりと滴下し、100℃に加温し、2時間反応させた。反応後、反応液を室温まで冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えて反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、800mgの淡黄色固体を得た。
(ステップ2)
前工程からの生成物(800mg)およびジクロロメタン(10ml)を50mlの一口フラスコに加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でトリフルオロ酢酸(5ml)をゆっくりと滴下し、室温で1時間撹拌した。反応後、反応液を濃縮乾固した。濃縮物にジクロロメタン(10ml)を加え、窒素ガス置換し、氷浴の条件下でDIPEA(897mg)およびアクリロイルクロリド(209mg)をゆっくりと滴下し、室温で0.5時間撹拌した。反応後、塩化アンモニウムの飽和水溶液を加えることによって反応をクエンチし、得られた溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、278mgの淡黄色固体を得た。MS:m/z645.2856,[M+H]
「アルケンメタセシス反応」を用いることによるPROTAC(タンパク質分解標的キメラ)分子の調製における化合物3-2の適用:
Figure 0007462985000233
TM-P-1は参考文献(Targeted Degradation of Oncogenic KRASG12C by VHL-Recruiting PROTACs;ACS Cent. Sci. 2020, 6, 1367-1375)を参照することによって調製し、次いでこれを化合物3-2とのアルケンメタセシス反応に供し(参考文献:J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 17160-17161;Org. Lett., 2007, 9, 1203-1206;J. Am. Chem. Soc., 2013, 135, 1276-1279;J. Am. Chem. Soc., 2019, 141, 6791-6796;J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 13652-13653;Org. Lett., 2007, 9, 769-771;J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 4079-4089)、続いて精製して化合物TM-Pを得た。
〔生物学的試験〕
(1.NCI-H358における細胞増殖阻害活性のIC50値[3Dモデル試験])
100μlの高濃度のアガロースゲルを、底部アガロースゲル層として96ウェルプレートに広げた。低濃度のアガロースと細胞を含む増殖培地とを混合し、次いで底部アガー層に広げ、冷却し、固化させ、次いで37℃で一晩インキュベートした。DMSOを用いることによって試験化合物から母液を調製し、次いでRPMI1640増殖培地での勾配溶出に供した。勾配溶出後の異なる濃度を有する試験化合物の溶液を、アガーゲル-細胞の上層を含む96ウェルプレートに加えた。溶媒コントロールウェルを設定し、COインキュベータ中でプレートをインキュベートした。インキュベーション期間中に薬剤含有培地を交換し、細胞増殖状況を観察した。インキュベーション後、細胞をNBTで染色し、細胞コロニ-形成の数を計数し、細胞増殖を阻害する化合物のIC50値を求めた。
本発明の代表的な化合物の一部の活性データは以下の通りである:
ここで、「A」は<50のIC50値(nM)を表す;
「B」は50~150(150は含まない)のIC50値(nM)を表す;
「C」は150~300のIC50値(nM)を表す;
「D」は>300のIC50値(nM)を表す。
Figure 0007462985000234
化合物3-1、化合物3-2、化合物3-5、化合物3-6、化合物3-19、および化合物3-20などの化合物は、KRAS G12C変異体型細胞NCI-H358に対して有意な抗細胞増殖活性を示す。
(2.CellTiter-Glo試薬によるMIA PaCa-2の細胞増殖活性の試験)
指数増殖期のMIA PaCa-2細胞をトリプシン-EDTAで消化し、ウェル当たり2000~3000細胞を有する96ウェルプレートにプレーティングし、37℃、5%COで一晩インキュベートした。DMSOを用いることによって試験化合物から母液を調製し、DMEM増殖培地で勾配溶出に供し、次いで96ウェルプレートに加え、37℃、5%COのインキュベータ中で72時間インキュベートした。インキュベーション後、等体積のCellTiter-Glo試験試薬を各ウェルに加え、得られた96ウェルプレートを振盪後インキュベートした。化学ルミネセンス値をマイクロプレートリーダによって測定し、MIA PaCa-2細胞の増殖を阻害する試験化合物のIC50値をフィッティングし、GraphPad Prismソフトウェアによって計算した。
ここで、「A」は<50のIC50値(nM)を表し、「B」は50~150(150は含まない)のIC50値(nM)を表し、「C」は150~300のIC50値(nM)を表し、「D」は>300のIC50値(nM)を表す。
Figure 0007462985000235
化合物3-1、化合物3-2、化合物3-5、化合物3-6、化合物3-19、および化合物3-20などの化合物は、KRAS G12C変異体型細胞MIA PaCa-2に対して有意な抗細胞増殖活性を示す。
(3.CellTiter-Glo試薬によるNCI-H358の細胞増殖活性の試験)
指数増殖期のNCI-H358細胞をトリプシン-EDTAで消化し、ウェル当たり2000~3000細胞を有する96ウェルプレートにプレートし、37℃、5%COで一晩インキュベートした。試験化合物から、DMSOを用いることによって母液を調製し、RPMI1640増殖培地で勾配溶出に供し、次いで96ウェルプレートに加え、37℃、5%COのインキュベータ中で72時間インキュベートした。インキュベーション後、等体積のCellTiter-Glo試験試薬を各ウェルに加え、得られた96ウェルプレートを振盪後インキュベートした。化学ルミネセンス値をマイクロプレートリーダにより測定し、NCI-H358細胞の増殖を阻害する試験化合物のIC50値をフィッティングし、GraphPad Prismソフトウェアにより計算した。
ここで、「A」は50以下のIC50値(nM)を表し、「B」は50超のIC50値(nM)を表す。
Figure 0007462985000236
試験結果は、化合物2-3、化合物2-8、化合物3-49、化合物3-51、化合物3-12M、および化合物3-16Mが、KRAS G12C変異体型細胞NCI-H358に対して有意な抗細胞増殖活性を示すことを実証している。
軸不斉R配置を有する化合物3-12Mは、軸不斉S配置を有する対応する化合物3-12Pよりも、NCI-H358における有意に良好な細胞増殖阻害活性を示す。R配置を有する化合物3-12Mの細胞増殖阻害活性は、軸不斉S配置を有する対応する化合物3-12Pの細胞増殖阻害活性の5倍以上である。
軸不斉R配置を有する化合物3-16Mは、軸不斉S配置を有する対応する化合物3-16Pよりも、NCI-H358における有意に良好な細胞増殖阻害活性を示す。
(4.NCI-H358の細胞増殖活性における化合物の阻害試験)
NCI-H358細胞の増殖活性における化合物の阻害効果を、バイオアッセイ試験3の方法を参照して試験した。試験結果は以下の通りである。
ここで、「A」は50以下のIC50値(nM)を表し、「B」は50超のIC50値(nM)を表す。
Figure 0007462985000237
試験結果は、化合物3-1MIS、化合物3-3MIS、化合物3-4MIS、化合物3-5MIS、化合物3-7MIS、化合物3-8MIS、化合物3-9MIS、化合物3-11MIS、および化合物3-12MISがKRAS G12C変異体型細胞NCI-H358に対して有意な抗細胞増殖活性を示すことを実証している。
(5.化合物の予備安全性試験)
試験試料:化合物3-2、化合物3-6、化合物3-12M、化合物3-20、および化合物4-8。
動物種および動物数:Balb/c;1群当たり6匹(雄半数および雌半数)。
投与様式:強制経口投与。
動物のグループ分けおよび投与用量:ビヒクルブランク群、化合物3-2群(200mg/kg、400mg/kg、800mg/kg)、化合物3-6群(200mg/kg、400mg/kg、800mg/kg)、化合物3-12M群(200mg/kg、400mg/kg、800mg/kg)、化合物3-20群(200mg/kg、400mg/kg、800mg/kg)、化合物4-8群(200mg/kg、400mg/kg、800mg/kg)。
投与頻度:1日1回、5日間。
試験手順:
投与後、ケージ側で4時間急性毒性反応を観察し、明らかな異常を示した動物について詳細な臨床観察を行った。全体的な臨床観察は、試験期間中1日2回(朝1回および午後1回)行った。死亡、病的状態、呼吸、分泌物、糞、および飼料、飲水状況などを観察し、投与期間中のマウスの体重変化を記録した。各群の動物は投与後に安楽死させ、全動物を解剖して総括的観察に供した。
Figure 0007462985000238
試験結果:投与期間中、化合物3-2、化合物3-6、化合物3-12M、化合物3-20、および化合物4-8について、投与群の全ての動物は水および食物摂取量、活動および体重が正常であり、有意な異常は示されなかった。化合物3-2、化合物3-6、化合物3-12M、化合物3-20、および化合物4-8の最大耐量は、最初は800mg/kgを超えることが示唆される。
(6.ヌードマウスを用いた腫瘍細胞MIA PaCa-2由来の異種移植腫瘍モデルの薬力学試験)
モデルの確立および投与レジメン:
動物種および動物数:Balb/cヌード;1群当たり6匹。
試験試料:化合物3-2、化合物3-6、化合物3-20、化合物3-12M。
試験群:ブランク溶媒コントロール群;化合物3-2(10mg/kg、QD×15日)、化合物3-6(10mg/kg、QD×15日)、化合物3-20(10mg/kg、QD×15日)、化合物3-12M(10mg/kg、QD×15日)。
動物モデル確立:対数増殖期のMIA paca-2腫瘍細胞をインビトロで培養し、回収し、ヌードマウスの右背に5×10細胞/各の量で皮下接種した。腫瘍体積が150~300mmに達した時点で、腫瘍保有ヌードマウスを無作為にグループ分けした。その後、各群の動物に投与し、初回投与の日を試験1日目とした。
投与経路および頻度:強制経口投与;1日1回。
全体的な状態観察:観察時間および頻度:1日1回;観察の指標または内容:投与部位、外観および徴候、全体的な行動の活動、精神状態、死亡およびその他の動物の異常動作を含むが、これらに限定されない。試験終了時に動物を安楽死させた。
腫瘍体積計算:V=1/2×長径×短径(mm)。腫瘍増殖阻害率TGI(%)を用いて、化合物の腫瘍阻害の有効性を評価する。TGI(%)=[1-(投与終了時の治療群の平均腫瘍体積-投与開始時の治療群の平均腫瘍体積)/(投与終了時のコントロール群の平均腫瘍体積-投与開始時のコントロール群の平均腫瘍体積)]×100%。
「+」は<60%の腫瘍阻害率を表し、「++」は60%~80%の腫瘍阻害率を表し、「+++」は>80%の腫瘍阻害率を表す。
Figure 0007462985000239
試験結果:
(1)化合物3-2、化合物3-6、化合物3-12M、および化合物3-20は、ヌードマウスにおける膵癌MIA paca-2細胞由来の皮下移植腫瘍の増殖に対する有意な阻害効果を示し、化合物3-12Mの腫瘍阻害率は化合物3-20の腫瘍阻害率よりも高い。
(2)投与期間中、全ての試験動物は水および食物摂取量、活動および体重において正常であり、毒性は示されなかった。
(7.KRAS(G12C)酵素活性に対する化合物の効果)
試験原則:EuタグGST抗体は、GSTタグを有するKRASG12Cタンパク質に結合する。d2タグ6HIS抗体は、6HISタグでc-Rafタンパク質に結合する。KRASG12Cタンパク質がGTPに結合することによって活性化されると、KRASG12Cタンパク質はc-Rafタンパク質に結合し、次いでEuとd2とを引き寄せる。ドナーであるEuが光源(320nm)によって励起された後、共鳴伝達により、エネルギーは隣接するアクセプターd2に移動し、665nmの発光を発する。665nmの波長でのシグナル強度は、c-Rafタンパク質に結合するKRASG12Cタンパク質の量に正比例する。阻害剤を加えると、KRASG12Cとc-Rafとの結合が阻害される。このようにして、KRASG12C酵素活性を阻害する化合物のレベルを評価する。
ここで、化合物AMG510は、文献の方法(Jouranl. Medicinal. Chemistry. 2020, 63, 52-65)にしたがって調製した。
化合物希釈:
化合物のストック溶液を採取し、試験化合物をDMSO中で勾配溶出に供した。上記希釈化合物を定量的な量の酵素反応緩衝液に加え、マイクロプレートオシレータ上で20分間振動させた。
化合物試験:
4μLの酵素を384ウェルの反応プレートに移し、1μLの試験化合物を384ウェルの反応プレートに加えた。プレートをシーリングフィルムでシールし、化合物との反応プレートを1000rpmで1分間遠心分離し、60分間インキュベートした。基質と抗体との5μLの混合物を384ウェルの反応プレートに移した。プレートをシーリングフィルムでシールし、次いで1000rpmで1分間遠心分離し、室温で120分間インキュベートした。励起光を320nmに設定し、発光光を615nmおよび665nmに設定した多機能マイクロプレートリーダを用いることによって、615nm(Eu)および665nm(d2)での蛍光シグナルを読み取った。
データ解析:
Figure 0007462985000240
試験結果:
Figure 0007462985000241
試験結果は、化合物3-12Mおよび化合物3-20の両方がAMG510よりもKRASG12C酵素に対して著しく良好な阻害活性を有することを示す。
(8.腫瘍細胞NCI-H358に対する化合物の増殖阻害の試験)
試験試料:化合物3-2、化合物3-6、化合物3-20、および化合物3-12M。
阻害活性の試験方法は、「生物学的試験」の項の試験3と同じであった。
試験結果:
Figure 0007462985000242
試験結果は、化合物3-12Mおよび化合物3-20の両方がNCI-H358の細胞増殖阻害活性においてAMG510よりも良好であることを示す。
(9.腫瘍細胞H358由来の異種移植腫瘍モデルの薬力学的検討)
モデルの確立および投与レジメン:
動物種および動物数:Balb/cヌード;1群当たり10匹。
試験試料:化合物ARS1620(KRAS G12C腫瘍標的を標的とする代表的な阻害剤、購入により取得)および化合物3-12M。
試験群:ブランク溶媒コントロール群;
化合物ARS1620(100mg/kg、i.g.、QD×28日);
化合物3-12M(20mg/kg、i.g.、QD×28日);
化合物3-12M(100mg/kg、i.g.、QD×28日)。
動物モデル確立:
対数増殖期のNCI-H358の腫瘍細胞をインビトロで培養し、回収し、ヌードマウスの右背に5×10細胞/各の量で皮下接種した。腫瘍体積が150~300mmに達した時点で、腫瘍保有ヌードマウスを無作為にグループ分けした。その後、各群の動物に投与し、初回投与の日を試験1日目とした。
投与経路および頻度:強制経口投与;1日1回。
全体的な状態観察:観察時間および頻度:1日1回;観察の指標または内容:投与部位、外観および徴候、全体的な行動の活動、精神状態、死亡およびその他の動物の異常動作を含むが、これらに限定されない。試験終了時に動物を安楽死させた。
腫瘍体積計算:V=1/2×長径×短径(mm)。
試験結果:
化合物は、ヌードマウスの肺癌NCI-H358細胞に由来する皮下移植腫瘍に対し、有意な増殖阻害効果を示した(図2を参照のこと)。化合物3-12Mのインビボにおける腫瘍増殖の阻害作用は、ARS1620の阻害作用よりも有意に優れている。
(10.腫瘍細胞NCI-H358由来の異種移植腫瘍モデルの薬力学的研究)
モデルの確立および投与レジメン:
動物種および動物数:Balb/cヌード;1群当たり6匹。
試験試料:化合物3-2、アファチニブ(購入により取得)、トラメチニブ(購入により取得)。
試験群:ブランク溶媒コントロール群;
化合物3-2(10mg/kg、i.g.、QD×21日);
アファチニブ(10mg/kg、i.g.、QD×21日);
トラメチニブ(0.1mg/kg、i.g.、QD×21日);
化合物3-2(10mg/kg)とアファチニブ(10mg/kg)との組み合わせ、1日1回、21日間連続;
化合物3-2(10mg/kg)とトラメチニブ(0.1mg/kg)との組み合わせ、1日1回、21日間連続。
動物モデル確立:
対数増殖期のNCI-H358腫瘍細胞をインビトロで培養し、回収し、ヌードマウスの右背に5×10細胞/各の量で皮下接種した。腫瘍体積が150~300mmに達した時点で、腫瘍保有ヌードマウスを無作為にグループ分けした。その後、各群の動物に投与し、初回投与の日を試験1日目とした。
投与頻度:1日1回。
全体的な状態観察:観察時間および頻度:1日1回;観察の指標または内容:投与部位、外観および徴候、全体的な行動の活動、精神状態、死亡およびその他の動物の異常動作を含むが、これらに限定されない。試験終了時に動物を安楽死させた。
腫瘍体積計算:V=1/2×長径×短径(mm)。
試験結果:
「+」は<130%の腫瘍阻害率を表し;「++」は130%~200%の腫瘍阻害率を表し;「+++」は>200%の腫瘍阻害率を表す。
Figure 0007462985000243
NCI-H358由来の異種移植腫瘍モデルに関しては、市販薬であるアファチニブおよびトラメチニブをそれぞれ組み合わせた化合物3-2が用いられ、腫瘍増殖に対する有意な相乗的阻害効果が達成される。
(11.腫瘍細胞MIA PaCa-2由来の異種移植腫瘍モデルの薬力学的効果研究)
モデルの確立および投与レジメン:
動物種および動物数:Balb/cヌード;1群当たり6匹。
試験試料:化合物3-2および化合物TM-1。
試験群:ブランク溶媒コントロール群;
化合物3-2(20mg/kg、i.g.、QD×21日);
化合物TM-1(20mg/kg、i.g.、QD×21日)。
動物モデル確立:対数増殖期のMIA PaCa-2腫瘍細胞をインビトロで培養し、回収し、ヌードマウスの右背に5×10細胞/各の量で皮下接種した。腫瘍体積が150~300mmに達した時点で、腫瘍保有ヌードマウスを無作為にグループ分けした。その後、各群の動物に投与し、初回投与の日を試験1日目とした。
投与頻度:1日1回。
全体的な状態観察:観察時間および頻度:1日1回;観察の指標または内容:投与部位、外観および徴候、全体的な行動の活動、精神状態、死亡およびその他の動物の異常動作を含むが、これらに限定されない。試験終了時に動物を安楽死させた。
腫瘍体積計算:V=1/2×長径×短径(mm)。
試験結果:
以下の表において、「+」は<100%の腫瘍阻害率を表し;「++」は100%~140%の腫瘍阻害率を表し;「+++」は>140%の腫瘍阻害率を表す。
Figure 0007462985000244
(12.MIA Paca-2細胞に対する化合物の増殖阻害活性の試験)
試験試料:化合物3-2および化合物TM-2。
阻害活性の試験方法は、「生物学的試験」の項の試験2と同じであった。
試験結果:
以下の表において、「A」は≦15のIC50値(nM)を表し;「B」は15~45のIC50値(nM)を表し;「C」は≧45のIC50値(nM)を表している。
Figure 0007462985000245
化合物3-2は、化合物TM-2よりもMIA Paca-2細胞株に対して著しく良好な増殖阻害活性を有する。
(13.治療安全域に関する分析)
連続投与安全性試験では、化合物3-2、化合物3-6、化合物3-12M、化合物3-20、および化合物4-8について、投与量が5日間の連続投与試験で200mg/kgから800mg/kgに漸進的に増量され、投与群の全ての動物で水および食物摂取量、活動および体重が正常であり、有意な異常は示されなかったことを明らかにしている。
一方、インビボでの薬力学的試験では、腫瘍阻害のための化合物3-2、化合物3-6、および化合物3-12Mの有効用量が10mg/kg未満であり、これらの化合物が広い治療安全域(有効用量に対する毒性用量の比率が80より大きい)を有するため、適用の大きな可能性を有することを明らかにしている。
(14.遺伝毒性研究-チャイニーズハムスター肺線維芽細胞における染色体異常の効果の試験)
試験目的:本発明の化合物3-12Mの潜在的な遺伝毒性を評価すること、および試験試料がラット肝S9代謝活性化系の存在下または非存在下でチャイニーズハムスター肺線維芽細胞における染色体異常を誘発することができるかどうかを評価することを目的とした。
細胞株:ATCCから得られたチャイニーズハムスター肺線維芽細胞(CHL細胞)。
試験レジメン:試験化合物群に加えて、ビヒクルコントロール群(DMSO)およびポジティブコントロール群(0.1μg/mLの直接作用型変異原マイトマイシンC、10μg/mLの間接作用型変異原シクロホスファミド)もこの試験に設定した。3-12Mまたはコントロール物質の添加後、細胞を、非代謝活性化の条件下(化合物3-12Mの濃度は0.75~10μg/mlであった)で24時間、または非代謝活性化もしくは代謝活性化の条件下(化合物3-12Mの濃度は3~40μg/mlであった)で4時間インキュベートし、次いで新鮮な正常培養溶液の交換後、さらに20時間インキュベートした。細胞の回収の4時間前に、コルヒチン(0.01mg/mL、0.1mL)を各バイアルの細胞に加えてインキュベーションした。インキュベーション後、各バイアルの細胞を回収して計数し、低張液(0.075mol/LのKCl)で処理した。細胞を固定し、次いでギムザ染色で染色体スプレッドに調製した。代謝活性化の条件下でマイトマイシン群およびシクロホスファミド群において100個の細胞が観察され、残りの各試験部位において300個の細胞が観察され、各試験部位の染色体異常率を算出した。
試験結果:化合物3-12Mはチャイニーズハムスター肺線維芽細胞において染色体に催奇性作用を有しておらず、化合物3-12Mは潜在的な遺伝毒性リスクを有していないことを示している。
しかしながら、参考文献(The New England Journal of Medicine, 2020; 383:1207-1217;DOI: 10.1056/NEJMoa1917239)の付録(23頁)におけるサポート情報では、AMG510の染色体異常効果試験は陽性結果を示しており、AMG510は潜在的な遺伝毒性を有していることを示していることを明らかにしている。
(15.化合物に対するトランスポーターMDR1の輸送効果の研究)
化合物がP-gpの基質であるかどうかは、ヒト由来のMDR1(P-gpをコードするMDR1)トランスポータータンパク質を発現する小胞における化合物の取り込み比を試験することによって評価した。この試験のために、フルオレセインおよびN-メチルキニジンをポジティブコントロール群のプローブ基質として用いた。ATP含有試験試料またはポジティブコントロール試料を調製し、37℃でMDR1小胞とプレインキュベートした。プレインキュベーション後、2種類の試料を混合し、37℃で共インキュベートした。次いでサンプルを96ウェルのフィルタープレートに移し、吸引濾過によって洗浄した。フィルタープレート上の小胞を、80%のメタノールを用いることによって溶解し、次いで遠心分離して、濾液を回収した。濾液に、内部標準を含む予め冷却したメタノールを加えた。遠心分離後、得られた上清を採取し、試験試料またはポジティブコントロール試料を検出した。試験結果は、化合物3-12MがP-gpの基質ではないことを示している。レポート(参考文献:The New England Journal of Medicine, 2020; 383:1207-1217; DOI: 10.1056/NEJMoa1917239の付録におけるサポート情報)によると、AMG510は耐性メカニズム輸送タンパク質P-gpの基質であり、AMG510は多剤耐性タンパク質P-糖タンパク質(P-gp)による薬剤排出によって引き起こされる腫瘍細胞に対する薬剤耐性を有し得る。対照的に、化合物3~12Mは、そのような排出効果を有さない。
(16.化合物3-2および化合物3-6の急性毒性試験)
試験試料:化合物3-2、および化合物3-6。
動物種および動物数:SDラット;1群当たり6匹(雄半数および雌半数)。
投与様式:強制経口投与。
動物のグループ分けおよび投与用量:ビヒクルブランク群、化合物3-2群(500mg/kg、1000mg/kg、2000mg/kg)、化合物3-6群(500mg/kg、1000mg/kg、2000mg/kg)。
投与頻度:1回。
試験手順:
投与日(D1)における投与後のケージ側による観察:観察の頻度および時間:各群の動物について、投与後4時間にわたりケージ側により急性毒性反応を観察し、明らかな異常を示した動物について詳細な臨床観察を行った。死亡、病的状態、呼吸、分泌物、糞、および飼料、飲水状況などを観察し、投与期間中のラットの体重変化を記録した。詳細な臨床観察の内容は、行動の活動、皮膚、毛、眼、耳、鼻、腹部、外性器、肛門、四肢、足、呼吸を含んでいたが、これらに限定されたものではなかった。各群の動物は観察期間終了時に安楽死させ、全動物を解剖して総括的観察に供した。
試験結果:化合物3-2および化合物3-6を、500mg/kg、1000mg/kg、および2000mg/kgの用量で1回強制経口投与によりSDラットに投与した。各群とも死亡または死亡に近い動物はいなかった。各用量群の動物の総括的観察において、試験試料に関連した変化は見られなかった。本試験条件下で、化合物3-2および化合物3-6の最大耐量(MTD)は、それぞれ2000mg/kg以上である。
(17.化合物3-2および化合物3-6の14日間の反復投与についての安全性試験)
試験試料:化合物3-2、および化合物3-6。
動物種および動物数:SDラット;1群当たり6匹(雄半数および雌半数)。
投与様式:強制経口投与。
動物のグループ分けおよび投与用量:ビヒクルブランク群、化合物3-2群(50mg/kg、150mg/kg、400mg/kg)、化合物3-6群(50mg/kg、150mg/kg、400mg/kg)。
投与頻度:1日1回14日間。
試験手順:
投与後、ケージ側で4時間急性毒性反応を観察し、明らかな異常を示した動物について詳細な臨床観察を行った。全体的な臨床観察は、試験期間中1日2回(朝1回および午後1回)行った。死亡、病的状態、呼吸、分泌物、糞、および飼料、飲水状況などを観察し、投与期間中のラットの体重変化を記録した。詳細な臨床観察の内容は、行動の活動、皮膚、毛、眼、耳、鼻、腹部、外性器、肛門、四肢、足、呼吸を含んでいたが、これらに限定されたものではなかった。各群の動物は投与期間終了時に安楽死させ、全動物を解剖して総括的観察に供した。
試験結果:投与期間(14日間)中、化合物3-2および化合物3-6について、投与群の全ての動物は水および食物摂取、活動および体重が正常であり、有意な異常は示されなかった。
(18.化合物3-6のカプセル製品の予備研究)
配合:
Figure 0007462985000246
カプセルの調製方法:
混合:秤量した化合物3-6、デンプンおよびカルボキシメチルデンプンナトリウムを湿式混合造粒機に加えて混合した。
接着剤溶液調製:精製水を秤量し、撹拌条件下で適正量のデンプンをゆっくりと加え、撹拌して均一に分散させ、接着剤-デンプンスラリーを調製した。
軟質材料調製:湿式混合造粒機を用い、撹拌速度および剪断速度を制御することによって、デンプンスラリーをゆっくりと加え、撹拌し、剪断して軟質材料を調製した。
造粒:調製した軟質材料を、24メッシュの篩を有する振動造粒機を用いることによって造粒し、湿潤顆粒を得た。
乾燥:湿潤顆粒を流動層造粒機に加え、乾燥顆粒を得た。
篩い分け:乾燥した顆粒を振動造粒機の篩により篩い分けし、篩い分けした顆粒を得て、次いでこれを秤量した。
混合:篩い分けした顆粒にステアリン酸マグネシウムを加えて混合した後、3次元多方向運動ミキサーに加え、次いで最終混合に供して、最終混合顆粒を得た。
充填:充填機を用いることによって、最終混合顆粒を1#ゼラチン中空カプセルに充填し、適格なカプセルをスクリーニングして、充填されたカプセルを得た。次いで、整った外観を有するカプセル試料を得た。
中間体3MのX線単結晶ディフラクトグラムを示す。 化合物3-12MおよびARS1620についてのインビボでのNCI-H358腫瘍細胞異種移植片腫瘍モデルの腫瘍体積成長曲線を示す。

Claims (28)

  1. 式(A)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Jは、窒素原子またはCHであり;
    環Bは、アリール、またはヘテロアリールであり;
    Cは、以下の群であり:

    ここで、「3」位の炭素原子は、環Aに結合され、「7」位の炭素原子は、環Bに結合され;
    Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
    Mは、酸素原子または硫黄原子であり;
    Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり、Zは、窒素原子またはCRであり;
    a、Rは、独立して、水素、重水素、またはハロゲンであり;
    、Rは、独立して、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、スルホンアミド、アミド、アルケニル、またはアルキニルであり;
    環Aは、窒素含有ヘテロシクリルであり;
    、R、R、R15a、R15b、R15c、R17a、R17b、R17c、R17d、R17e、R17f、R17g、R17hは、水素、重水素、ハロゲン、アルキル、重水素化アルキル、ハロアルキル、アルケニル、およびアルキニルからなる群から独立して選択され;
    Qは、-C(O)-、-C(S)-、-S(O)-、-S(O)-、または-C(18O)-であり;および、
    Lは、アルキニル、アルケニル、またはハロアルキルである。
  2. 式(I)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Cは以下の群であり:

    ここで、「3」位の炭素原子は、環Aに結合され、「7」位の炭素原子は、環Bに結合され;
    Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり;
    Mは、酸素原子または硫黄原子であり
    、Rは、独立して、水素、重水素、またはハロゲンであり
    下の構造断片:

    は、以下からなる群から選択され:

    以下の構造断片:

    は、以下からなる群から選択され:

    以下の構造断片:

    は、以下からなる群から選択され:および、

    以下の構造断片:

    は、以下からなる群から選択される。
  3. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。

  4. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  5. 式(II)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Uは、窒素原子またはCRであり、ここで、Rは、水素または重水素であり
    は、フッ素、または塩素であり
    造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:および、

    構造断片

    は、以下からなる群から選択される。
  6. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。

  7. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  8. 式(III)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
    、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R 、水素、重水素、アルキル、および重水素化アルキルからなる群から独立して選択され
    は、フッ素、または塩素であり
    造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:および、

    構造断片

    は、以下からなる群から選択される。
  9. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。


  10. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  11. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  12. 式(IV)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
    、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R 、水素、重水素、アルキル、および重水素化アルキルからなる群から独立して選択され
    は、フッ素、または塩素であり
    造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:および、

    構造断片

    は、以下からなる群から選択される。
  13. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。


  14. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  15. 式(V)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
    、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R 、水素、重水素、アルキル、および重水素化アルキルからなる群から独立して選択され
    は、フッ素、または塩素であり
    造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:および、

    構造断片

    は、以下からなる群から選択される。
  16. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。

  17. 以下からなる群から選択される化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  18. 式(VI)の化合物、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、環Eの1位の窒素原子と環Fの1’位の炭素原子との結合によって形成される軸方向キラル立体配置は、光学的に純粋であり;
    Xは、窒素原子またはCRであり、Yは、窒素原子またはCRであり;
    、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R2g、R、R、R12、R13、R14、R15a、R15b、R15cは、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキル、およびハロゲンからなる群から独立して選択され;
    6a、R6b、R6c、R6d、R6e、R6f、R6g、R6hは、水素、重水素、メチル、およびメチル-dからなる群から独立して選択され;
    は、フッ素、または塩素であり;
    、R、R10、R11は、水素、重水素、およびフッ素からなる群から独立して選択され;および、
    17は、水素、ハロアルキル、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、重水素化メチル、重水素化エチル、重水素化プロピル、または重水素化シクロプロピルである。
  19. R軸方向キラル立体配置を有する式(IIIM)の化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩;

    ここで、R、R2a、R2b、R2c、R2d、R2e、R2f、R 、水素、重水素、アルキル、重水素化アルキル、およびハロゲンからなる群から独立して選択され
    は、水素、フッ素、または塩素であり
    17は、水素、メチル、エチル、重水素化メチル、または重水素化エチルであり;
    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:

    構造断片

    は、以下からなる群から選択され:および、

    構造断片

    は、以下からなる群から選択される。
  20. R軸方向キラル立体配置を有する、以下からなる群から選択される化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。

  21. R軸方向キラル立体配置を有する、以下からなる群から選択される化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。

  22. R軸方向キラル立体配置を有する、以下からなる群から選択される化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  23. R軸方向キラル立体配置を有する、以下からなる群から選択される化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  24. 以下からなる群から選択される化合物、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩。
  25. 治療有効量の請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物、もしくは、その立体異性体、その互変異性体、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に利用される担体を含む、医薬組成物。
  26. 単独で使用されるか、またはKRAS突然変異媒介がんに関連する疾患を予防および/または治療するための免疫療法を含む他の治療方法と組み合わせて使用される、請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に利用される塩、または、請求項25に記載の医薬組成物の、使用を含む、
    KRAS突然変異媒介がんに関連する疾患の予防および/または治療用の薬剤を調製するための、請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に利用される塩、または、請求項25に記載の医薬組成物の、使用。
  27. 単独で使用されるか、またはKRAS G12C突然変異媒介がんに関連する疾患を予防および/または治療するための免疫療法を含む他の治療方法と組み合わせて使用される、請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に利用される塩、または、請求項25に記載の医薬組成物の、使用を含む、
    KRAS G12C突然変異媒介がんに関連する疾患の予防および/または治療用の薬剤を調製するための、請求項1~24のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に利用される塩、または、請求項25に記載の医薬組成物の、使用。
  28. KRAS G12C突然変異媒介がんに関連する前記疾患が、肝臓がん、食道がん、胃がん、腎細胞がん、肉腫、胆管がん、結腸がん、前立腺がん、卵巣がん、乳がん、血液がん、膵がん、MYH関連ポリープ症、結腸直腸がん、肺がん、子宮がん、中皮腫、子宮頚がん、および膀胱がんである、請求項27に記載の使用。
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