以下に、本技術を実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
以下に示す実施の形態は、本技術撮像装置をスチルカメラに適用し、本技術羽根開閉装置をこのスチルカメラに設けられたフォーカルプレーンシャッターに適用したものである。
尚、本技術の適用範囲はスチルカメラ及びスチルカメラに設けられたフォーカルプレーンシャッターに限られることはなく、例えば、ビデオカメラや他の機器に組み込まれる各種の撮像装置及びこれらの撮像装置に設けられるアイリス等の各種の羽根開閉装置に広く適用することができる。
以下の説明にあっては、スチルカメラの撮影時において撮影者から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、被写体側が前方となり、撮影者側が後方となる。
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本技術の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
また、以下に示すレンズ群は、単数又は複数のレンズにより構成されたもの他、これらの単数又は複数のレンズとアイリス等の他の光学素子を含んでもよい。
<撮像装置の概略構成>
先ず、撮像装置の概略構成について説明する(図1乃至図3参照)。
撮像装置1は、図1及び図2に示すように、例えば、横長の扁平な筐体2の内外に所要の各部が配置されて成る。撮像装置1は、図1に示すように、交換レンズ200の着脱が可能な装置であってもよい。
筐体2の前面にはフラッシュ3が設けられている。筐体2の上面にはシャッター釦4、ズームスイッチ5及び電源釦6が設けられている(図1及び図2参照)。筐体2の後面にはディスプレイ7と各種の操作部8、8、・・・とファインダー9が設けられている。
筐体2の内部には、図3に示すように、レンズ群や光学素子等を有する光学系10と光学系10によって取り込まれた光の量を制御する羽根開閉装置(フォーカルプレーンシャッター)11と羽根開閉装置11を介して取り込まれた光を光電変換する撮像素子12とが前側から順に配置されている。
<羽根開閉装置の構成>
以下に、羽根開閉装置11の構成について説明する(図4乃至図13参照)。
羽根開閉装置11は、ベース体13と押さえ板14と開閉羽根15とリンク16、16と駆動機構17を有し、撮像素子12の前面側に配置されている(図4乃至図6参照)。
ベース体13は、例えば、横長の矩形状に形成され、前後に貫通された矩形状の開口13aを有している(図4及び図5参照)。開口13aは撮像素子12の撮像面における光の有効入射領域より一回り大きくされている。撮像面における光の有効入射領域は、光学系10によって取り込まれ画像を生成するために必要な光が入射される領域である。
ベース体13における開口13aの下方の部分は開閉羽根15が開放位置において保持される保持領域となる保持部18として設けられ、ベース体13における開口13aの一方の側方の部分は取付部19として設けられている。ベース体13の後側には撮像素子12が配置される。
取付部19における側方の端部には前方に突出された支持ピン19a、19aが上下に離隔して設けられている。取付部19には軸移動孔19bが形成され、軸移動孔19bは略円弧状に形成されている。
押さえ板14はベース体13と略同じ大きさ及び形状に形成され、透過孔14aを有している。押さえ板14は開閉羽根15を挟んだ状態でベース体13に前側から取り付けられる。押さえ板14がベース体13に取り付けられた状態においては、開口13aが透過孔14aの真後ろに位置される。
押さえ板14には逃げ孔14bが形成され、逃げ孔14bは円弧状に形成されている。
開閉羽根15は複数枚のシート状のセクター15a、15a、・・・によって構成されている(図5参照)。フォーカルプレーンシャッターとして機能する羽根開閉装置11においては、例えば、撮像素子12を制御することにより先幕として機能する電子幕と機械的な構造として設けられ後幕として機能する開閉羽根15との組み合わせによる所謂電子先幕シャッターの構成にされている。
セクター15a、15a、・・・は横長の形状に形成され、例えば、4枚が設けられている。開閉羽根15はセクター15a、15a、・・・の少なくとも一部同士が厚み方向において重なって位置されている。セクター15a、15a、・・・は双方のリンク16、16にそれぞれ回動可能に連結されている。
リンク16、16はシート状に形成され、平行リンクとして機能する。リンク16、16には長手方向における一端部にそれぞれ支持孔16a、16aが形成されている。一方のリンク16には長手方向における一端寄りの部分に長穴状の連結孔16bが形成されている。リンク16、16は支持孔16a、16aにそれぞれベース体13の支持ピン19a、19aが挿入され、ベース板13と押さえ板14に対して支持ピン19a、19aを支点として回動される。
リンク16、16は駆動機構17の駆動力によって平行な状態を保持したままでベース板13と押さえ板14に対して回動される。リンク16、16が回動されると、セクター15a、15a、・・・が略上下方向へ移動(走行)される。このときセクター15a、15a、・・・は移動量が異なり、重なる面積が変化され、ベース体13の開口13aを開放する開放位置(図6参照)と開口13aを閉塞する閉塞位置(図7参照)との間で開閉動作される。
上記のように開閉羽根15が移動されるときには、セクター15a、15a、・・・は移動される位置に応じて重なる面積が変化され、開放位置において最も面積が小さくされている。
従って、開放位置において開閉羽根15の配置スペースが小さくなると共に閉塞位置において開閉羽根15の面積が最も大きくなるため、開閉羽根15の移動方向における羽根開閉装置11の小型化を図ることができると共に十分な大きさの開口13aを形成することができる。
尚、開閉羽根15とベース体13の前面との間及び開閉羽根15と押さえ板14の後面との間にはそれぞれ開口13aに対応して位置される光透過孔を有する図示しないシートが配置され、これらのシートによって開閉羽根15の動作の円滑化が図られている。
駆動機構17は配置ベース20に所要の各部が配置されて構成されている(図5、図8及び図9参照)。
配置ベース20は前後方向を向く縦長の板状に形成されている。配置ベース20には下端寄りの位置に軸動作孔20aが形成されている(図8及び図9参照)。配置ベース20はベース体13の取付部19に後方から取り付けられる。
配置ベース20にはバネ支持シャフト21とローターシャフト22と駆動シャフト23とロックシャフト24が取り付けられている。バネ支持シャフト21とローターシャフト22と駆動シャフト23とロックシャフト24はそれぞれ配置ベース20から後方に突出されている。配置ベース20の後面にはブレーキ支持軸25とストッパー26が取り付けられ、ブレーキ支持軸25とストッパー26は軸動作孔20aの周囲に位置されている。
駆動機構17には磁気駆動部27が設けられている。磁気駆動部27は取付板28と第1のヨーク29と第2のヨーク30とコイル31とマグネット32を有している。
取付板28は前後方向を向く状態にされ、取付板28に第1のヨーク29と第2のヨーク30が取り付けられている。
第1のヨーク29には前後に貫通されたマグネット配置孔29aが形成されている。第1のヨーク29は配置ベース20の後面における上半部に取り付けられる。第2のヨーク30は上下方向を向く板状に形成された基部30aと基部30aから下方に突出された芯部30bとを有し、基部30aが第1のヨーク29の上方に位置されている。コイル31は芯部30bに巻き付けられた状態で配置され、ステーターとして機能する。
マグネット32はローターとして機能し、軸方向が前後方向にされた円筒状に形成されている(図10及び図11参照)。マグネット32の軸方向における一端面にはローターギヤ33が取り付けられている。マグネット32とローターギヤ33はローターシャフト22に支持され、ローターシャフト22を支点として一体になって回転可能にされている。マグネット32は第1のヨーク29が配置ベース20に取り付けられた状態において、マグネット配置孔29aに挿入されて配置される。
上記のように構成された磁気駆動部27において、コイル31に電流が供給されると、電流の方向に応じた方向へマグネット32とローターギヤ33が一体になって回転される。マグネット32とローターギヤ33は駆動体34と同期して回転される。
駆動体34は駆動ギヤ35と駆動レバー36と被支持軸部37を有し回動可能にされている。
駆動ギヤ35は平ギヤである。駆動ギヤ35には外周部の一部から後方に突出されることによりバネ掛け部35aが設けられている。
駆動レバー36は所定の形状の板状に形成され、一方向に延びる結合ベース36aと結合ベース36aの長手方向における中央部から突出された突部36bとを有している。結合ベース36aの長手方向における一端部には図示しない貫通孔が形成されている。突部36bは結合ベース36aに直交する方向へ突出されている。結合ベース36aの長手方向における他端部には前方に突出された連結軸38が取り付けられている。突部36bには前方に突出された戻し軸39が取り付けられている。結合ベース36aの長手方向における他端部には切欠が形成され、この切欠によって被ロック部36cが形成されている。結合ベース36aの被ロック部36c側の端縁は摺動傾斜縁36dとして形成されている。
駆動レバー36は結合ベース36aの一端部が駆動ギヤ35の後面に結合され、貫通孔が駆動ギヤ35の中心孔に一致される。結合ベース36aが駆動ギヤ35に結合された状態において、連結軸38と戻し軸39は駆動ギヤ35の外周側に位置される。
被支持軸部37は軸方向が前後方向である円筒状に形成された筒状部37aと筒状部37aの軸方向における一端部から外方に張り出されたフランジ部37bとを有している。被支持軸部37はフランジ部37bが結合ベース36aの一端部に結合され、駆動ギヤ35と同軸上に位置される。
駆動体34は走行バネ40によって回動方向における一方向へ付勢されている。走行バネ40は、例えば、捩じりコイルバネであり、被支持軸部37の筒状部37aに支持されている。走行バネ40は、一端部が磁気駆動部27における、例えば、取付板28の一部に係合され、他端部が駆動ギヤ35のバネ掛け部35aに係合される。
駆動体34は駆動シャフト23に支持され、駆動シャフト23を支点として回転可能にされる。駆動体34は走行バネ40によって一方の回動方向へ付勢され、駆動ギヤ35と駆動レバー36と被支持軸部37が一体になって走行バネ40の付勢力(駆動力)によって一方の回動方向へ回動可能にされる。駆動体34は走行バネ40の付勢力に反する方向における回動端である第1の回動端と走行バネ40の付勢力の方向における回動端である第2の回動端との間で回動される。
上記のように構成された駆動体34は駆動ギヤ35が磁気駆動部27のローターギヤ33に噛合される。従って、磁気駆動部27のローター32とローターギヤ33は、駆動体34と反対方向へ同期して回動される。
駆動体34が駆動シャフト23に支持された状態において、駆動レバー36に取り付けられた連結軸38が配置ベース20の軸動作孔20aから前方に突出される。
駆動機構17にはロック動作ユニット41が設けられている(図8及び図9参照)。ロック動作ユニット41はロック解除体42とロック部材43を有している(図12及び図13参照)。
ロック解除体42は解除ベース44と吸着片45を有し、ロック保持位置とロック解除位置の間で回動可能にされている。
解除ベース44は略上下方向を向く板状のベース面部46とベース面部46に対して上方に折り曲げられた第1の支持面部47とベース面部46に対して上方に折り曲げられた第2の支持面部48とを有し、第1の支持面部47と第2の支持面部48が前後で対向して位置され、第1の支持面部47が第2の支持面部48の後方に位置されている。
第1の支持面部47の一部はベース面部46から側方に突出された第1のバネ受け部47aとして設けられ、第2の支持面部48の一部はベース面部46から側方に突出された第2のバネ受け部48aとして設けられ、第1のバネ受け部47aと第2のバネ受け部48aとが前後で対向して位置されている。第2の支持面部48の他の一部はベース面部46から側方における第2のバネ受け部48aと反対方向に突出され、この突出された部分が解除受け部48bとして設けられている。第1の支持面部47には解除受け部48bから下方に突出された規制突部48cが設けられている。
第1のバネ受け部47aと第2のバネ受け部48aにはそれぞれ略円筒状の第1のバネ支持部材49と第2のバネ支持部材50が取り付けられている。
第1のバネ支持部材49にはロック解除バネ51が支持されている。ロック解除バネ51は、例えば、捩じりコイルバネであり、一端部が配置ベース20に取り付けられたバネ支持シャフト21に係合され他端部が第1の支持面部47に係合されている。
吸着片45は磁性金属材料によって形成され、固定軸52を介して解除ベース44のベース面部46に固定されている。吸着片45はベース面部46の左右方向における一端部の上面側に位置されている。
ロック部材43は解除ベース44の前側において第2の支持面部48に対向して位置された被支持板部53と被支持板部53に対して直交し解除ベース44の下側においてベース面部46の前端部に対向して位置された被押圧板部54とを有している。被支持板部53には前後に貫通された軸挿通孔53aが形成されている。被支持板部53には下方に突出されたロック部53bが設けられている。ロック部材43はロック位置と非ロック位置の間で回動可能にされている。
第2のバネ支持部材50にはロックバネ55が支持されている。ロックバネ55のバネ力はロック解除バネ51のバネ力より小さくされている。ロックバネ55は、例えば、捩じりコイルバネであり、一端部が解除ベース44の第2の支持面部48に係合され他端部がロック部材43の被支持板部53に係合されている。
ロック動作ユニット41は配置ベース20に取り付けられたロックシャフト24がロック部材43の軸挿通孔53aと第1のバネ支持部材49と第2のバネ支持部材50に挿入されることによりロックシャフト24に支持され、ロックシャフト24を支点としてロック解除体42とロック部材43が各別に回動可能にされている。
ロック動作ユニット41がロックシャフト24を支点として回動可能にされた状態において、ロック解除体42はロック解除バネ51によってベース面部46がロック部材43の被押圧部板54に近付く方向へ付勢され、ロック部材43はロックバネ55によって被押圧部板54がベース面部46に近付く方向へ付勢される。従って、ロック解除バネ51とロックバネ55の付勢方向はロック動作ユニット41の回動方向において反対方向にされており、ロック解除体42とロック部材43に回動方向において付勢力以外の力が付与されていない状態においては、ロック解除体42の規制突部48cにロック部材43の被押圧板部54が押し付けられた状態にされる。
ロック解除体42は吸着片45が電磁石56に吸着可能にされている。電磁石56は二股状に形成された磁力発生部57と一対のコイル部58、58とを有している。磁力発生部57は二股状の部分が前後に並ぶ一対の吸着部57a、57aとして設けられ、コイル部58、58がそれぞれ吸着部57a、57aに巻き付けられている。
電磁石56は、例えば、取付板28に取り付けられている。ロック解除体42は吸着部57a、57aの先端面が吸着片45の上面に対向して位置されている。電磁石56においては、コイル部58、58に通電されることにより吸着片45に対する吸着力が消失し、コイル部58、58に対する通電が停止されることにより吸着片45に対する吸着力が発生する。
駆動機構17にはブレーキレバー59が設けられている(図8及び図9参照)。ブレーキレバー59は略V字状に形成され、配置ベース20に取り付けられたブレーキ支持軸25を支点として回動可能にされている。ブレーキレバー59は駆動体34の減速を開始する減速開始位置と回動が停止される回動停止位置との間で回動される。
ブレーキレバー59はV字の屈曲部分がブレーキ支持軸25に支持されている。ブレーキレバー59は、ブレーキ支持軸25に支持された部分から一方に延びる部分がブレーキアーム60として設けられ、ブレーキ支持軸25に支持された部分から他方に延びる部分が作用アーム61として設けられている。作用アーム61の先端部には押圧軸62が、例えば、回転可能に支持されている。
ブレーキレバー59はブレーキ支持軸25に与圧バネ63を介して支持ピン64によって支持されている。従って、ブレーキレバー59は与圧バネ63によって配置ベース20に一定の負荷が付与された状態で支持され、与圧バネ63によって発生する配置ベース20との間の摩擦力より大きな回動力が付与されたときに配置ベース20に対して回動される。
上記のように駆動体34とロック動作ユニット41とブレーキレバー59が配置ベース20に対して回動可能に支持された状態において、磁気駆動部27の第1のヨーク29と第2のヨーク30が配置ベース20の上半部に取り付けられる。このとき、上記したように、マグネット32は第1のヨーク29のマグネット配置孔29aに挿入され、駆動レバー36に取り付けられた連結軸38と戻し軸39は配置ベース20の軸動作孔20aから前方に突出される(図5参照)。
また、配置ベース20は、上記したように、ベース体13の取付部19に後方から取り付けられ、連結軸38がベース体13の軸移動孔19bから前方に突出され押さえ板14の逃げ孔14bに挿入される。連結軸38は一方のリンク16に形成された連結孔16bに挿入される。従って、駆動体34が回動されると連結軸38が移動され、リンク16、16が平行な状態を保持したままで回動され、駆動体34の回動に伴ってセクター15a、15a、・・・が略上下方向へ移動される。
<羽根開閉装置の動作>
以下に、羽根開閉装置11における動作について説明する(図14乃至図18参照)。
先ず、駆動機構17における各部の初期状態について説明する(図14参照)。
撮像装置1の電源釦6が操作される前の初期状態においては、コイル31に通電が行われておらず磁気駆動部27に駆動力が発生しておらずマグネット32の回転が停止された状態にされている。
初期状態において、電磁石56には通電が行われておらず、磁力発生部57に磁力が発生している。従って、磁力発生部57によって吸着片45が引き寄せられ、吸着部57a、57aによって吸着片45が吸着されている。従って、ロック解除体42がロック保持位置に保持されている。
このときロック部材43にはロックバネ55により被押圧部板54がベース面部46に近付く方向への付勢力が付与されており、被押圧板部54がロック解除体42の規制突部48cに押し当てられてロック部材43がロック位置に保持されている。
ロック部材43がロック位置に保持されている状態において、駆動体34における駆動レバー36の被ロック部36cがロック部材43のロック部53bに係合され、駆動体34は走行バネ40の付勢力に反して回動が規制されロック状態にされ第1の回動端に保持されている。従って、走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力が駆動体34から開閉羽根15に伝達されていない状態にあり、例えば、開閉羽根15が開放位置に保持されている。
このとき撮像素子12は電子幕(先幕)によって光が入射されない閉塞状態(非露光状態)にされている。
初期状態において、ブレーキレバー59は減速開始位置に保持されており、ブレーキアーム60が駆動体34の駆動レバー36に取り付けられた連結軸38から離隔され、作用アーム61に取り付けられた押圧軸62が解除ベース44における第2の支持面部48の解除受け部48bから離隔されている。
上記した初期状態において、電磁石56に対する通電が行われると、開閉羽根15の開閉動作が開始される(図15参照)。このとき開閉羽根15の開閉動作に先立って電子幕の制御が開始される。
尚、撮像装置1においては、磁気駆動部27の駆動力と走行バネ40の駆動力の双方の駆動力によって開閉羽根15を動作させることが可能であり、また、走行バネ40の駆動力のみによって開閉羽根15を動作させることも可能である。以下には、磁気駆動部27の駆動力と走行バネ40の駆動力の双方の駆動力によって開閉羽根15が開放位置から閉塞位置まで回動される例を説明する。また、開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作は磁気駆動部27の駆動力によって行われる。
電磁石56に対する通電が行われると、開閉羽根15の開放位置から閉塞位置へ向けての動作が開始される。開閉羽根15の開放位置から閉塞位置へ向けての動作が行われるときには、電子幕と開閉羽根15の間にスリットが形成される状態で開閉羽根15の動作速度に応じて電子幕が制御され、形成されるスリットを介して撮像素子12に光が入射されて露光が行われる。
電磁石56に対する通電が行われると、磁力発生部57に発生していた磁力が消失し、吸着部57a、57aによる吸着片45の吸着が解除される。従って、ロック解除体42がロック解除バネ51の付勢力によってロック保持位置からロック解除位置へ向けて回動されていく。
ロック解除体42がロック保持位置からロック解除位置へ向けて回動されていくと、ロック解除体42の規制突部48cによってロック部材43の被押圧板部54が押圧され、駆動体34の被ロック部36cとロック部材43のロック部53bとの係合が解除される。従って、ロック部材43がロックバネ55の付勢力に反してロック解除体42と一体になってロック位置から非ロック位置へ向けて回動されていく。
ロック解除位置へ向けて回動されたロック解除体42は、一部が配置ベース20に取り付けられ又は配置ベース20に形成された図示しない回動規制部に接して回動が停止されロック解除位置に保持される。同時に、非ロック位置へ向けてロック解除体42と一体になって回動されたロック部材43は、ロック解除体42に伴って回動が停止され非ロック位置に保持される。
一方、駆動体34の被ロック部36cとロック部材43のロック部53bとの係合が解除されると、走行バネ40の付勢力によって駆動体34が第1の回動端から第2の回動端へ向けて回動され、走行バネ40の付勢力により発生する駆動力が駆動体34を介して開閉羽根15に伝達され開閉羽根15が駆動体34の回動に伴って開放位置から閉塞位置へ向けて動作される。
このとき電磁石56に対する通電と同時に磁気駆動部27のコイル31に対する通電が行われ、ローターとして機能するマグネット32とローターギヤ33とが一体になって駆動体34と反対方向へ回転され、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34を介して開閉羽根15に伝達される。従って、開閉羽根15は磁気駆動部27において発生する駆動力と走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力との双方の駆動力によって動作され、開放位置から閉塞位置へ向けて高速で動作される。
引き続き、コイル31に対する通電が行われ、開閉羽根15がさらに閉塞位置へ向けて動作される(図16参照)。
磁気駆動部27と駆動体34は引き続き同期して反対方向へ回動され、駆動体34が走行バネ40の付勢力によって第2の回動端へ向けてさらに回動される。第2の回動端へ向けてさらに回動された駆動体34は駆動レバー36に取り付けられた連結軸38が減速開始位置に保持されているブレーキレバー59のブレーキアーム60に接触され、ブレーキレバー59が連結軸38に押圧され摩擦力に反して減速開始位置から回動停止位置へ向けて回動されていく。従って、駆動体34はブレーキレバー59によって回動速度が第2の回動端に近付くに従って次第に低下されていき、開閉羽根15の動作速度も閉塞位置に近付くに従って次第に低下されていく。
このときブレーキレバー59の回動により押圧軸62がロック解除体42の解除受け部48bに接触される。ブレーキレバー59の押圧軸62がロック解除体42の解除受け部48bに接触されたときには、電磁石56に対する通電が停止される。従って、再び磁力発生部57に磁力が発生する。
さらに磁気駆動部27と駆動体34は同期して反対方向へ回動され、ブレーキレバー59が連結軸38に押圧されて引き続き回動され、ブレーキアーム60が配置ベース20に取り付けられたストッパー26に接してブレーキレバー59の回動が停止される(図17参照)。
ブレーキレバー59はストッパー26に接することにより回動停止位置に保持され、ブレーキレバー59の回動の停止に伴って駆動体34とマグネット32とローターギヤ33の回動が停止され、駆動体34が第2の回動端に保持される。このとき磁気駆動部27のコイル31に対する通電が停止されている。
ブレーキレバー59が連結軸38に押圧されて回動されるときには、ブレーキレバー59の押圧軸62によってロック解除体42の解除受け部48bが押圧されロック解除体42がロック解除バネ51の付勢力に反してロック解除位置からロック保持位置へ向けて回動されていく。このときロック部材43にはロックバネ55の付勢力が付与されているため、ロック部材43はロック解除体42と一体になって非ロック位置からロック位置へ向けて回動されていく。
尚、上記には、ブレーキレバー59の押圧軸62がロック解除体42の解除受け部48bに接触されたときに電磁石56に対する通電が停止される例を示したが、ブレーキレバー59が回動停止位置まで回動され駆動体34が第2の回動端まで回動されたときに、電磁石56に対する通電が停止されてもよい。
上記のように駆動体34が第2の回動端に保持されたときには、駆動体34の回動に伴って動作された開閉羽根15が閉塞位置に至り開閉羽根15の開放位置から閉塞位置までの動作が終了し、ベース体13の開口13aが閉塞される。
このとき電磁石56に対する通電が停止されて磁力発生部57に磁力が発生している。従って、磁力発生部57によって吸着片45が引き寄せられ、吸着部57a、57aによって吸着片45が吸着され、ロック解除体42がロック保持位置まで回動されて初期状態に戻りロック部材43がロック位置まで回動されて初期状態に戻る。
開閉羽根15の開放位置から閉塞位置までの動作が終了すると、続いて、開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作が開始される。開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作が開始されるときには、撮像素子12は電子幕によって光が入射されない閉塞状態(非露光状態)にされる。
開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作は磁気駆動部27のコイル31に対して先程とは反対方向への通電が行われることにより開始される(図18参照)。
コイル31に反対方向への通電が行われると、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34に伝達されて駆動体34が走行バネ40の付勢力に反して第2の回動端から第1の回動端まで回動されて初期状態に戻り、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34を介して開閉羽根15に伝達されて開閉羽根15が閉塞位置から開放位置まで動作される。
駆動体34が第2の回動端から第1の回動端まで回動されるときには、駆動体34の連結軸38がブレーキアーム60から離隔されるが、駆動体34の戻し軸39がブレーキアーム60に連結軸38の接触方向と反対方向から接触され、戻し軸39によってブレーキレバー59が回動停止位置から減速開始位置まで回動されて初期状態に戻る。ブレーキレバー59は回動停止位置から減速開始位置へ向けて回動されることにより、押圧軸62が解除ベース44の解除受け部48bから離隔される。
駆動体34が第2の回動端から第1の回動端まで回動されるときには、ロック部材43が非ロック位置からロック位置まで回動されており、駆動レバー36の摺動傾斜縁36dがロック部材43のロック部53bに摺動され、一旦、ロック部材43がロックバネ55の付勢力に反して回動される。さらに駆動体34が第1の回動端まで回動されると、摺動傾斜縁36dがロック部53bを乗り越え、ロックバネ55の付勢力によってロック部材43が回動されて被ロック部36cがロック部53bに係合され、駆動体34は走行バネ40の付勢力に反して回動が規制されロック状態にされ第1の回動端に保持されて初期状態に戻る。
駆動体34が第1の回動端に保持されて初期状態に戻ったときには、コイル31に対する反対方向への通電が停止され、磁気駆動部27に開閉羽根15に対する駆動力が発生していない状態にされる。
上記したように、撮像装置1においては、先幕として機能する電子幕と機械的な構造として設けられ後幕として機能する開閉羽根15との組み合わせによる所謂電子先幕シャッターの構成にされている。
撮像装置には、先幕と後幕をともに電子的に行う電子シャッターが用いられたものがあり、この場合には先幕は電荷のクリアで行い、後幕は連続した読み出しで行う。しかしながら、電子シャッターの場合にはセンサーの読出速度で律速されるため、動く被写体を撮影した画像が歪んでしまう所謂ローリングシャッター歪みと称される不具合を生じるおそれがある。一方、撮像装置には先幕と後幕をともに機械的に行うシャッターが用いられたものがあり、この場合には先幕の駆動機構と後幕の駆動機構の双方の駆動機構が必要になり、撮像装置の大型化や部品点数の増大を来すおそれがある。
そこで、撮像装置1のように電子幕と開閉羽根15の組み合わせによる電子先幕シャッターの構成にすることにより、撮像装置1の大型化や部品点数の増大を抑制した上でローリングシャッター歪みの発生を抑制することが可能になる。
尚、上記には、磁気駆動部27の駆動力と走行バネ40の駆動力の双方の駆動力によって開閉羽根15を開放位置から閉塞位置まで動作させる例を示したが、コイル31への通電を行わず走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力のみによって開閉羽根15を開放位置から閉塞位置まで動作させることも可能である。
この場合に、開閉羽根15の走行速度は磁気駆動部27の駆動力と走行バネ40の駆動力の双方の駆動力によって開閉羽根15を動作させる場合よりも低速になるが、コイル31に通電を行わない分、消費電力の低減を図ることができる。
<まとめ>
以上に記載した通り、撮像装置1及び羽根開閉装置11にあっては、コイル31への通電に伴って回転されるマグネット32とマグネット32の回転に伴って回転されるローターギヤ33とを有する磁気駆動部27と、ローターギヤ33に噛合される駆動ギヤ35を有する駆動体34と、駆動体34を介して開閉羽根15に開閉方向における一方への付勢力を付与する走行バネ40とを備え、開閉羽根15が駆動体34の回動動作に伴って開閉方向へ動作される。
従って、コイル31への通電に伴って発生する磁気駆動部27の駆動力と駆動体34における走行バネ40の付勢力とによって開閉羽根15の開閉動作を行うことが可能になり、磁気駆動部27において発生する駆動力を小さくして開閉羽根15の開閉動作を行うことができ、磁気駆動部27の大型化や消費電力の増大を伴うことなく開閉羽根15の走行速度の高速化を図ることができる。
また、磁気駆動部27と駆動体34が開閉羽根15の開閉方向と同じ方向、即ち、光軸方向に直交する方向において並んで配置されている。
従って、磁気駆動部27と駆動体34が開口13aを通過する光の進行方向に並ばない配置にされるため、光の進行方向における撮像装置1及び羽根開閉装置11の小型化を図ることができる。
さらに、駆動体34に回動支点部として機能する被支持軸部37が設けられ、走行バネ40として捩じりコイルバネが用いられ、走行バネ40が被支持軸部37に支持されている。
従って、走行バネ40の配置スペースが小さいと共に開閉羽根15に付与される付勢力を大きくすることが可能になるため、駆動体34の小型化を図ることができると共に磁気駆動部27を小型化してエネルギー効率の向上を図ることができる。
さらにまた、ロック部53bを有しロック位置と非ロック位置の間で動作されるロック部材43が設けられ、駆動体34に被ロック部36cが形成され、ロック位置において走行バネ40の付勢力により被ロック部36cがロック部53bに押し付けられることにより駆動体34がロック部材43にロックされる。
従って、走行バネ40の付勢力によって被ロック部36cがロック部53bに押し付けられることにより開閉羽根15の開閉動作の開始前の駆動体34における初期位置が定まるため、駆動体34の初期位置が安定し、開閉羽根15の安定した開閉動作を確保することができる。
このように羽根開閉装置11にあっては、マグネット32と駆動体34の初期位置が、走行バネ40の付勢力によって駆動体34の被ロック部36cがロック部材43のロック部53bに押し付けられることにより定められている。
一方、磁力によってマグネット32が第1のヨーク29に引き寄せられることにより、マグネット32と駆動体34の初期位置が定められる構成にすることも可能であるが、この構成の場合には、マグネット32と駆動体34の初期位置がマグネット32の着磁方向や第1のヨーク29の形状に大きな影響を受ける。
従って、上記のように、走行バネ40の付勢力によって駆動体34の被ロック部36cがロック部材43のロック部53bに押し付けられることによりマグネット32と駆動体34の初期位置を定める構成にすることにより、マグネット32の着磁方向や第1のヨーク29の形状がマグネット32と駆動体34の初期位置に影響を及ぼすことがない。これにより、マグネット32と駆動体34の初期位置に関する高い位置精度が確保され、開閉羽根15の開閉動作に関する駆動機構17の安定した性能を確保することができる。
また、ロック保持位置とロック解除位置の間で動作されロック部材43をロック位置と非ロック位置の間で動作させるロック解除体42と、吸着することによりロック解除体42をロック保持位置に保持する電磁石56と、ロック解除体42をロック解除位置へ向けて付勢するロック解除バネ51とが設けられている。
従って、電磁石56によってロック解除体42がロック保持位置に保持され、電磁石56のロック解除体42への作用を解除することによりロック解除体42がロック解除バネ51の付勢力によってロック保持位置からロック解除位置へ向けて動作させることが可能になり、ロック解除体42のロック保持位置とロック解除位置の間での動作を簡素な機構により確実に行うことができる。
さらに、駆動体34の所定の回動範囲において駆動体34の回動速度を回動端に近付くに従って低減するブレーキレバー59が設けられている。
従って、回動速度が回動端に近付くに従って低減されて駆動体34の回動が停止されるため、駆動体34の急減速及び駆動体34からの各部への衝撃が抑制され、駆動体34及び駆動体34が接する各部の耐久性の向上を図ることができる。
さらにまた、ブレーキレバー59が回動可能にされ、ブレーキレバー59に駆動体34によって押圧されるブレーキアーム60とロック解除体42を押圧する作用アーム61とが設けられ、駆動体34によるブレーキアーム60の押圧時に作用アーム61によってロック解除体42が押圧されることによりロック解除体42がロック解除位置からロック保持位置へ向けて動作される共にロック部材43が非ロック位置からロック位置へ向けて動作される。
従って、ブレーキレバー59によって駆動体34の減速とロック解除体42のロック解除位置からロック保持位置へ向けての動作とが行われるため、駆動体34の減速とロック解除体42の動作とを行うための各別の機構を設ける必要がなく、構造の簡素化及び動作の迅速化を図ることができる。
撮像装置1及び羽根開閉装置11にあっては、第1の回動位置から第2の回動位置へ向けて回動されるときに駆動体34の回動速度を低減するブレーキレバー59と、ロック位置において駆動体34をロックするロック部材43と、駆動体34のロックが解除されたときにロック部材43をロック位置から非ロック位置へ向けて動作させるロック解除バネ51とを備え、ロック部材43にブレーキレバー59の回動力が付与されることによりロック部材43が非ロック位置からロック位置へ向けて動作される。
従って、ブレーキレバー59によって駆動体34の回動速度が低減されている状態においてロック部材43にブレーキレバー59の回動力が付与されてロック部材43が非ロック位置からロック位置へ向けて動作される。これにより、ロック部材43の非ロック位置からロック位置へ向けての動作がロック解除バネ51の付勢力により回動される駆動体34の回動中に行われるため、消費電力を低減した上でロック部材43の非ロック位置からロック位置までの復帰動作の時間の短縮化を図ることができる。
また、ロック部材43にブレーキレバー59の回動力が付与されている状態において駆動体34の回動がブレーキレバー59によって規制されて回動速度が低減されるため、駆動体34に対して回動を規制する方向への力がロック部材43からブレーキレバー59を介して付与される。
従って、駆動体34の回動がブレーキレバー59から付与される力に加えロック部材43から付与される力によっても行われるため、駆動体34の減速効果が大きく、駆動体34の減速を効率的かつ迅速に行うことができる。
さらに、駆動電流が供給されるコイル31とコイル31への通電に伴って回転されるマグネット32とを有する磁気駆動部27が設けられ、駆動体34又は磁気駆動部27の少なくとも一方の駆動力によって開閉羽根15が動作される。
従って、開閉羽根15が磁気駆動部27と駆動体34の少なくとも一方の駆動力によって開閉方向へ動作されるため、開閉羽根15の動作制御に関する自由度が向上し、開閉羽根15の速度を撮影態様等に応じて容易に変更することができる。
さらにまた、磁気駆動部27にマグネット32の回転に伴って回転されるローターギヤ33が設けられ、駆動体34にはローターギヤ33に噛合される駆動ギヤ35が設けられ、駆動体34を介して開閉羽根15に開閉方向における一方への付勢力を付与する走行バネ40が設けられている。
従って、磁気駆動部27におけるマグネット32の回転により発生する駆動力と走行バネ40の付勢力による駆動力とによって開閉羽根15を開閉方向における一方へ動作させることが可能になるため、磁気駆動部27の大型化や消費電力の増大を伴うことなく開閉羽根15の走行速度の高速化を図ることができる。
<変形例>
以下に、ロック動作ユニットの変形例について説明する(図19乃至図26参照)。尚、以下に示す変形例に係るロック動作ユニット41Aは上記したロック動作ユニット41と比較して、主に、解除ベースが二つの部材によって構成されていることが相違する。従って、以下の変形例に係るロック動作ユニット41Aに関しては、ロック動作ユニット41と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分についてはロック動作ユニット41における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。
ロック動作ユニット41Aはロック解除体42Aとロック部材43を有している(図19及び図20参照)。
ロック解除体42Aは解除ベース44Aと吸着片45を有し、解除ベース44Aは保持レバー71と解除アーム72によって構成されている。保持レバー71と解除アーム72は同軸を支点としてそれぞれロック保持位置とロック解除位置の間で各別に回動可能にされている。
保持レバー71は略上下方向を向く板状のベース面部73とベース面部73に対して上方に折り曲げられた第1の支持面部74とを有している。第1の支持面部74の一部はベース面部73から側方に突出された第1のバネ受け部74aとして設けられている。
第1のバネ受け部74aには略円筒状の第1のバネ支持部材75が取り付けられている。第1のバネ支持部材75には第1のバネ受け部74aの前側において戻しバネ76が支持されている。戻しバネ76の一端部は第1の支持面部74に係合されている。
吸着片45はベース面部73に固定され、ベース面部73の左右方向における一端部の上面側に位置されている。
解除アーム72は前後方向を向く第2の支持面部77と第2の支持面部77に対して後方に折り曲げられたバネ掛け面部78とバネ掛け面部78に対して第2の支持面部77側に折り曲げられた押さえ面部79とを有している。
第2の支持面部77は保持レバー71の第1の支持面部74と前後で対向して位置され、第2の支持面部77が第1の支持面部74の前方に位置されている。第2の支持面部77の一部は保持レバー71の第1のバネ受け部74aと前後で対向して位置された第2のバネ受け部77aとして設けられている。第2の支持面部77の他の一部はベース面部73よりも側方における第2のバネ受け部77aと反対方向に突出され、この突出された部分が解除受け部77bとして設けられている。第2の支持面部77には下方に突出された規制突部77cが設けられている。
バネ掛け面部78には戻しバネ76の他端部が係合されている。従って、戻しバネ76の両端部がそれぞれ第1の支持面部74とバネ掛け面部78に係合され、戻しバネ76によって保持レバー71と解除アーム72にベース面部73と押さえ面部79が互いに近付く方向への付勢力が付与される。これにより保持レバー71と解除アーム72に戻しバネ76の付勢力に反する方向への力が付与されていない状態において、ベース面部73に押さえ面部79が突き当てられた状態にされている。
第2のバネ受け部77aには略円筒状の第2のバネ支持部材80が取り付けられている。第2のバネ支持部材80と第1のバネ支持部材75は第1のバネ受け部74aと第2のバネ受け部77aの間で結合されている。
第2のバネ支持部材80には第2のバネ受け部77aの後側においてロック解除バネ81が支持されている。ロック解除バネ81は、例えば、捩じりコイルバネであり、一端部が配置ベース20に取り付けられたバネ支持シャフト21に係合され他端部が第2の支持面部77に係合されている。ロック解除バネ81のバネ力は戻しバネ76のバネ力より大きくされている。
ロック部材43は解除アーム72の前側において第2の支持面部77に対向して位置された被支持板部53と被支持板部53に対して直交し解除アーム72の下側においてベース面部73の前端部に対向して位置された被押圧板部54とを有している。
ロック部材43の被支持板部53には略円筒状の第3のバネ支持部材82が取り付けられている。
第3のバネ支持部材82には第2のバネ受け部77aの前側においてロックバネ55が支持されている。ロックバネ55のバネ力はロック解除バネ81のバネ力より小さくされている。ロックバネ55は一端部が配置ベース20に取り付けられたバネ支持シャフト21に係合され他端部がロック部材43の被支持板部53に係合されている。
ロック動作ユニット41Aは配置ベース20に取り付けられたロックシャフト24がロック部材43の軸挿通孔53aと第1のバネ支持部材75と第2のバネ支持部材80と第3のバネ支持部材82に挿入されることによりロックシャフト24に支持され、ロックシャフト24を支点として保持レバー71と解除アーム72とロック部材43が各別に回動可能にされている。
ロック動作ユニット41Aがロックシャフト24を支点として回動可能にされた状態において、解除アーム72はロック解除バネ81によって押さえ面部79が保持レバー71のベース面部73に接する方向へ付勢され、保持レバー71はロック解除バネ81の付勢力が解除アーム72を介して付与されることにより解除アーム72と同じ方向へ付勢されている。従って、保持レバー71と解除アーム72はロック解除バネ81の付勢力が付与される方向へ一体になって回動可能にされている。また、保持レバー71は戻しバネ76によってベース面部73が解除アーム72の押さえ面部79に近付く方向へ付勢され、保持レバー71の戻しバネ76による付勢方向が保持レバー71に対するロック解除バネ81の付勢方向と反対方向にされている。
ロック部材43はロックバネ55によって被押圧板部54がベース面部73に近付く方向へ付勢される。従って、ロック解除バネ81とロックバネ55の付勢方向はロック動作ユニット41Aの回動方向において反対方向にされており、ロック解除体42Aとロック部材43に回動方向において付勢力以外の力が付与されていない状態においては、ロック解除体42Aの規制突部77cにロック部材43の被押圧板部54が押し付けられた状態でロック解除体42Aとロック部材43が保持される。
<変形例に係るロック動作ユニットが用いられた羽根開閉装置の動作>
以下に、変形例に係るロック動作ユニット41Aが用いられた羽根開閉装置11における動作について説明する(図21乃至図26参照)。
先ず、駆動機構17における各部の初期状態について説明する(図21参照)。
撮像装置1の電源釦6が操作される前の初期状態においては、コイル31に通電が行われておらず磁気駆動部27に駆動力が発生しておらずマグネット32の回転が停止された状態にされている。
初期状態において、電磁石56には通電が行われておらず、磁力発生部57に磁力が発生している。従って、磁力発生部57によって吸着片45が引き寄せられ、吸着部57a、57aによって吸着片45が吸着されている。従って、ロック解除体42Aの保持レバー71と解除アーム72がともにロック保持位置に保持されている。
このときロック部材43にはロックバネ55により被押圧部板54がベース面部73に近付く方向への付勢力が付与されており、被押圧板部54が解除アーム72の規制突部77cに押し当てられてロック部材43がロック位置に保持されている。
ロック部材43がロック位置に保持されている状態において、駆動体34における駆動レバー36の被ロック部36cがロック部材43のロック部53bに係合され、駆動体34は走行バネ40の付勢力に反して回動が規制されロック状態にされ第1の回動端に保持されている。従って、走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力が駆動体34から開閉羽根15に伝達されていない状態にあり、例えば、開閉羽根15が開放位置に保持されている。
このとき撮像素子12は電子幕(先幕)によって光が入射されない閉塞状態(非露光状態)にされている。
初期状態において、ブレーキレバー59は減速開始位置に保持されており、ブレーキアーム60が駆動体34の駆動レバー36から離隔され、作用アーム61に取り付けられた押圧軸62が解除アーム72における第2の支持面部77の解除受け部77bから離隔されている。
上記した初期状態において、電磁石56に対する通電が行われると、開閉羽根15の開閉動作が開始される(図22参照)。開閉羽根15の開閉動作と同時に電子幕の制御も開始される。
電磁石56に対する通電が行われると、開閉羽根15の開放位置から閉塞位置へ向けての動作が開始される。開閉羽根15の開放位置から閉塞位置へ向けての動作が行われるときには、電子幕と開閉羽根15の間にスリットが形成される状態で開閉羽根15の動作速度に応じて電子幕が制御され、形成されるスリットを介して撮像素子12に光が入射されて露光が行われる。
電磁石56に対する通電が行われると、磁力発生部57に発生していた磁力が消失し、吸着部57a、57aによる吸着片45の吸着が解除される。従って、保持レバー71と解除アーム72が一体になってロック解除バネ81の付勢力によってロック保持位置からロック解除位置へ向けて回動されていく。
保持レバー71と解除アーム72がロック保持位置からロック解除位置へ向けて回動されていくと、解除アーム72の規制突部77cによってロック部材43の被押圧板部54が押圧され、駆動体34における被ロック部36cのロック部材43のロック部53bに対する係合が解除される。従って、ロック部材43がロックバネ55の付勢力に反して保持レバー71と解除アーム72によって構成されたロック解除体42Aと一体になってロック位置から非ロック位置へ向けて回動されていく。
ロック解除位置へ向けて回動された保持レバー71と解除アーム72は、何れかの一部が配置ベース20に取り付けられ又は配置ベース20に形成された図示しない回動規制部に接して回動が停止されロック解除位置に保持される。同時に、非ロック位置へ向けてロック解除体42Aと一体になって回動されたロック部材43は、ロック解除体42Aに伴って回動が停止され非ロック位置に保持される。
一方、駆動体34の被ロック部36cとロック部材43のロック部53bとの係合が解除されると、走行バネ40の付勢力によって駆動体34が第1の回動端から第2の回動端へ向けて回動され、走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力が駆動体34を介して開閉羽根15に伝達され開閉羽根15が駆動体34の回動に伴って開放位置から閉塞位置へ向けて動作される。
このとき電磁石56に対する通電と同時に磁気駆動部27のコイル31に対する通電が行われ、ローターとして機能するマグネット32とローターギヤ33とが一体になって駆動体34と反対方向へ回転され、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34を介して開閉羽根15に伝達される。従って、開閉羽根15は磁気駆動部27において発生する駆動力と走行バネ40の付勢力によって発生する駆動力との双方の駆動力によって動作され、開放位置から閉塞位置へ向けて高速で動作される。
引き続き、コイル31に対する通電が行われ、開閉羽根15がさらに閉塞位置へ向けての動作される(図23参照)。
磁気駆動部27と駆動体34は引き続き同期して反対方向へ回動され、駆動体34が走行バネ40の付勢力によって第2の回動端へ向けてさらに回動される。第2の回動端へ向けてさらに回動された駆動体34は駆動レバー36に取り付けられた連結軸38が減速開始位置に保持されているブレーキレバー59のブレーキアーム60に接触され、ブレーキレバー59が連結軸38に押圧され摩擦力に反して減速開始位置から回動停止位置へ向けて回動されていく。従って、駆動体34はブレーキレバー59によって回動速度が第2の回動端に近付くに従って次第に低下されていき、開閉羽根15の動作速度も閉塞位置に近付くに従って次第に低下されていく。
このときブレーキレバー59の回動により押圧軸62が解除アーム72の解除受け部77bに接触される。ブレーキレバー59の押圧軸62が解除アーム72の解除受け部77bに接触されたときには、電磁石56に対する通電が停止される。従って、再び磁力発生部57に磁力が発生する。
さらに磁気駆動部27と駆動体34は同期して反対方向へ回動され、ブレーキレバー59が連結軸38に押圧されて引き続き回動され、ブレーキアーム60が配置ベース20に取り付けられたストッパー26に接してブレーキレバー59の回動が停止される(図24参照)。
ブレーキレバー59はストッパー26に接することにより回動停止位置に保持され、ブレーキレバー59の回動の停止に伴って駆動体34とマグネット32とローターギヤ33の回動が停止され、駆動体34が第2の回動端に保持される。このとき磁気駆動部27のコイル31に対する通電が停止されている。
ブレーキレバー59が連結軸38に押圧されて回動されるときには、ブレーキレバー59の押圧軸62によって解除アーム72の解除受け部77bが押圧され解除アーム72がロック解除バネ81の付勢力に反してロック解除位置からロック保持位置へ向けて回動されていく。このとき保持レバー71と解除アーム72は同軸を支点として各別に回動可能にされているため、ブレーキレバー59の押圧軸62によって解除アーム72の解除受け部77bが押圧されたときには解除アーム72がロック保持位置まで回動されるが、保持レバー71は解除アーム72に伴っては回動されない。ロック部材43はロックバネ55の付勢力によって被押圧板部54が解除アーム72の規制突部77cに押し当てられる方向へ付勢されているため、ロックバネ55の付勢力によって解除アーム72に伴って回動される。
ブレーキレバー59の押圧軸62によって解除受け部77bが押圧され解除アーム72がロック解除バネ81の付勢力に反してロック保持位置へ向けて回動されたときには、解除アーム72が保持レバー71から離隔されるため両端部がそれぞれ保持レバー71と解除アーム72に係合されている戻しバネ76の付勢力が大きくなっていく。従って、解除アーム72の回動に遅れて保持レバー71が戻しバネ76の付勢力によってロック保持位置へ向けて回動される(図25参照)。
このとき戻しバネ76のバネ力がロック解除バネ81のバネ力より小さくされており、ロック部材43はブレーキレバー59の押圧軸62によって押圧されて回動される解除アーム72の回動速度より低速でロック保持位置まで回動される。
上記のように駆動体34が第2の回動端に保持されたときには、駆動体34の回動に伴って動作された開閉羽根15が閉塞位置に至り開閉羽根15の開放位置から閉塞位置までの動作が終了し、ベース体13の開口13aが閉塞される。
このとき電磁石56に対する通電が停止されて磁力発生部57に磁力が発生している。従って、磁力発生部57によって吸着片45が引き寄せられ、吸着部57a、57aによって吸着片45が吸着され、ロック解除体42Aがロック保持位置まで回動されて初期状態に戻りロック部材43がロック位置まで回動されて初期状態に戻る。
開閉羽根15の開放位置から閉塞位置までの動作が終了すると、続いて、開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作が開始される。開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作が開始されるときには、撮像素子12は電子幕によって光が入射されない閉塞状態(非露光状態)にされる。
開閉羽根15の閉塞位置から開放位置までの動作は磁気駆動部27のコイル31に対して先程とは反対方向への通電が行われることにより開始される(図26参照)。
コイル31に反対方向への通電が行われると、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34に伝達されて駆動体34が走行バネ40の付勢力に反して第2の回動端から第1の回動端まで回動されて初期状態に戻り、磁気駆動部27において発生した駆動力がローターギヤ33から駆動体34を介して開閉羽根15に伝達されて開閉羽根15が閉塞位置から開放位置まで動作される。
駆動体34が第2の回動端から第1の回動端まで回動されるときには、駆動体34の連結軸38がブレーキアーム60から離隔されるが、駆動体34の戻し軸39がブレーキアーム60に連結軸38の接触方向と反対方向から接触され、戻し軸39によってブレーキレバー59が回動停止位置から減速開始位置まで回動されて初期状態に戻る。ブレーキレバー59は回動停止位置から減速開始位置へ向けて回動されることにより、押圧軸62が解除アーム72の解除受け部77bから離隔される。
駆動体34が第2の回動端から第1の回動端まで回動されるときには、ロック部材43が非ロック位置からロック位置まで回動されており、駆動レバー36の摺動傾斜縁36dがロック部材43のロック部53bに摺動され、一旦、ロック部材43がロックバネ55の付勢力に反して回動される。さらに駆動体34が第1の回動端まで回動されると、摺動傾斜縁36dがロック部53bを乗り越え、ロックバネ55の付勢力によってロック部材43が回動されて被ロック部36cがロック部53bに係合され、駆動体34は走行バネ40の付勢力に反して回動が規制されロック状態にされ第1の回動端に保持されて初期状態に戻る。
駆動体34が第1の回動端に保持されて初期状態に戻ったときには、コイル31に対する反対方向への通電が停止され、磁気駆動部27に開閉羽根15に対する駆動力が発生していない状態にされる。
上記したように、ロック動作ユニット41Aが用いられた羽根開閉装置11及び撮像装置1にあっては、ロック解除体42Aが電磁石56に吸着される保持レバー71とブレーキレバー59によって押圧される解除アーム72とを有し、保持レバー71と解除アーム72が各別に回動可能にされている。
従って、保持レバー71の回動速度をブレーキレバー59によって押圧される解除アーム72の回動速度と異なる速度にすることが可能になり、電磁石56による吸着時における保持レバー71の回動速度を解除アーム72の回動速度より低速にすることにより電磁石56によってロック解除体42Aが吸着されるときに電磁石56に対して付与される衝撃を低減し電磁石56の高い性能を維持することができる。
特に、電磁石56は吸着部57a、57aが硬度の低い材料によって形成されることも多く、ロック解除体42Aから電磁石56に対して付与される衝撃を低減することにより、吸着部57a、57aの摩耗を抑制し、電磁石56の耐久性の向上による良好な特性を確保することができる。
また、ロック解除バネ81によって解除アーム72が付勢され、保持レバー71を解除アーム72に近付く方向へ付勢する戻しバネ76が設けられ、戻しバネ76の付勢力がロック解除バネ81の付勢力より小さくされている。
従って、ロック解除バネ81の付勢力より小さい付勢力を有する戻しバネ76によって保持レバー71が解除アーム72に近付く方向へ回動されるため、簡素な構成により電磁石56による吸着時における保持レバー71の回動速度を解除アーム72の回動速度より低速にすることができ、電磁石56におけるロック解除体42Aによる衝撃を簡素な構成によって確実に低減することができる。
<撮像装置の一実施形態>
以下に、本技術撮像装置の一実施形態の構成例について説明する(図27参照)。
撮像装置1は、撮像機能を担うカメラブロック90と、撮影された画像信号のアナログ-デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部91と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部92とを有している。また、撮像装置1は、撮影された画像等を表示する表示部93(ディスプレイ7)と、メモリー100への画像信号の書込及び読出を行うR/W(リーダ/ライタ)94と、撮像装置1の全体を制御するCPU(Central Processing Unit)95と、カメラブロック90に配置されたレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部96と、ユーザーによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等の操作部97(シャッター釦4、ズームスイッチ5、電源釦6、操作部8等)とを備えている。
カメラブロック90は交換レンズ200として設けられていてもよい。
撮像装置1には、カメラブロック90によって取り込まれた光学像を電気的信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子12が設けられている。
カメラ信号処理部91は、撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行う。
画像処理部92は、所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理等を行う。
表示部93はユーザーの操作部97に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデータを表示する機能を有している。尚、撮像装置1においては、表示部93が設けられていなくてもよく、撮影された画像データが他の表示装置に送出されて画像が表示されるように構成されていてもよい。
R/W94は、画像処理部92によって符号化された画像データのメモリー100への書込及びメモリー100に記録された画像データの読出を行う。
CPU95は、撮像装置1に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能し、操作部97からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
レンズ駆動制御部96は、CPU95からの制御信号に基づいてレンズを移動させる駆動源を制御する。
操作部97はユーザーによる操作に応じた指示入力信号をCPU95に対して出力する。
メモリー100は、例えば、R/W94に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリー又は撮像装置1の内部に予め組み込まれている半導体メモリーである。
以下に、撮像装置1における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU95による制御の下で、撮影された画像信号がカメラ信号処理部91を介して表示部93に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、操作部97からの指示入力信号が入力されると、CPU95がレンズ駆動制御部96に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部96の制御に基づいてレンズが移動される。
操作部97からの指示入力信号により撮影動作が行われると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部91から画像処理部92に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデータフォーマットのデジタルデータに変換される。変換されたデータはR/W94に出力され、メモリー100に書き込まれる。
メモリー100に記録された画像データを再生する場合には、操作部97に対する操作に応じて、R/W94によってメモリー100から所定の画像データが読み出され、画像処理部92によって伸張復号化処理が行われた後に、再生画像信号が表示部93に出力されて再生画像が表示される。
尚、本技術において、「撮像」とは、撮像素子12による取り込まれた光を電気信号に変換する光電変換処理から、カメラ信号処理部91による撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の処理、画像処理部92による所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理、R/W94によるメモリー100への画像信号の書込処理までの一連の処理の一部のみ、または全てを含む処理のことを言う。
即ち、「撮像」とは、撮像素子12による取り込まれた光を電気信号に変換する光電変換処理のみを指してもよく、撮像素子12による取り込まれた光を電気信号に変換する光電変換処理からカメラ信号処理部91による撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の処理までを指してもよく、撮像素子12による取り込まれた光を電気信号に変換する光電変換処理からカメラ信号処理部91による撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の処理を経て、画像処理部92による所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理までを指してもよく、撮像素子12による取り込まれた光を電気信号に変換する光電変換処理からカメラ信号処理部91による撮像素子12からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の処理、及び画像処理部92による所定の画像データフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデータ仕様の変換処理を経て指してもよく、R/W94によるメモリー100への画像信号の書込処理までを指してもよい。 上記の処理において各処理の順番は適宜入れ替わってもよい。
また、本技術において、カメラブロック90及び撮像装置1は、上記の処理を行う撮像素子12、カメラ信号処理部91、画像処理部92、R/W94の一部のみまたは全てを含むように構成されていてもよい。
また、カメラブロック90が撮像素子12、カメラ信号処理部91、画像処理部92、R/W94のうち一部を含み、装置本体200が残りを含むように構成されていてもよい。
<本技術>
本技術は、以下のような構成にすることもできる。
(1)
回動可能な駆動体と、
前記駆動体の回動動作に伴って開口を開閉する開閉方向へ動作される開閉羽根と、
第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動され前記第1の回動位置から前記第2の回動位置へ向けて回動されるときに前記駆動体の回動速度を低減するブレーキレバーと、
ロック位置と非ロック位置の間で動作され前記ロック位置において前記駆動体をロックするロック部材と、
前記ロック部材に付勢力を付与し前記ロック部材による前記駆動体のロックが解除されたときに前記ロック部材を前記ロック位置から前記非ロック位置へ向けて動作させるロック解除バネとを備え、
前記ブレーキレバーが前記第1の回動位置から前記第2の回動位置へ向けて回動されるときに前記ロック部材に前記ブレーキレバーの回動力が付与されることにより前記ロック部材が前記非ロック位置から前記ロック位置へ向けて動作される
羽根開閉装置。
(2)
前記駆動体の所定の回動範囲において前記ブレーキレバーによって前記駆動体の回動速度が回動端に近付くに従って低減される
前記(1)に記載の羽根開閉装置。
(3)
駆動電流が供給されるコイルと前記コイルへの通電に伴って回転されるマグネットとを有する磁気駆動部が設けられ、
前記磁気駆動部に前記マグネットの回転に伴って回転されるローターギヤが設けられ、
前記駆動体に前記ローターギヤに噛合される駆動ギヤが設けられ、
前記駆動体を介して前記開閉羽根に前記開閉方向における一方への付勢力を付与する走行バネが設けられた
前記(1)又は前記(2)に記載の羽根開閉装置。
(4)
前記駆動体又は前記磁気駆動部の少なくとも一方の駆動力によって前記開閉羽根が動作される
前記(3)に記載の羽根開閉装置。
(5)
前記磁気駆動部と前記駆動体が前記開閉羽根の開閉方向と同じ方向において並んで配置された
前記(3)又は前記(4)に記載の羽根開閉装置。
(6)
前記駆動体に回動支点部として機能する被支持軸部が設けられ、
前記走行バネとして捩じりコイルバネが用いられ、
前記走行バネが前記被支持軸部に支持された
前記(3)から前記(5)の何れかに記載の羽根開閉装置。
(7)
前記駆動体に被ロック部が形成され、
前記ロック位置において前記走行バネの付勢力により前記被ロック部が前記ロック部材に押し付けられることにより前記駆動体が前記ロック部材にロックされる
前記(3)から前記(6)の何れかに記載の羽根開閉装置。
(8)
ロック保持位置とロック解除位置の間で動作され前記ロック部材を前記ロック位置と前記非ロック位置の間で動作させるロック解除体と、
吸着することにより前記ロック解除体を前記ロック保持位置に保持する電磁石とが設けられ、
前記ロック解除バネによって前記ロック解除体が前記ロック解除位置へ向けて付勢される
前記(7)に記載の羽根開閉装置。
(9)
前記ブレーキレバーが回動可能にされ、
前記ブレーキレバーに前記駆動体によって押圧されるブレーキアームと前記ロック解除体を押圧する作用アームとが設けられ、
前記駆動体による前記ブレーキアームの押圧時に前記作用アームによって前記ロック解除体が押圧されることにより前記ロック解除体が前記ロック解除位置から前記ロック保持位置へ向けて動作されると共に前記ロック部材が前記非ロック位置から前記ロック位置へ向けて動作される
前記(8)に記載の羽根開閉装置。
(10)
前記ロック解除体が前記電磁石に吸着される保持レバーと前記ブレーキレバーによって押圧される解除アームとを有し、
前記保持レバーと前記解除アームが各別に回動可能にされた
前記(9)に記載の羽根開閉装置。
(11)
前記ロック解除バネによって前記解除アームが付勢され、
前記保持レバーを前記解除アームに近付く方向へ付勢する戻しバネが設けられ、
前記戻しバネの付勢力が前記ロック解除バネの付勢力より小さくされた
前記(10)に記載の羽根開閉装置。
(12)
光学系を介して取り込まれる光の制御を行う羽根開閉装置と前記光学系を介して取り込まれる光を光電変換する撮像素子とを備え、
前記羽根開閉装置は、
回動可能な駆動体と、
前記駆動体の回動動作に伴って開口を開閉する開閉方向へ動作される開閉羽根と、
第1の回動位置と第2の回動位置の間で回動され前記第1の回動位置から前記第2の回動位置へ向けて回動されるときに前記駆動体の回動速度を低減するブレーキレバーと、
ロック位置と非ロック位置の間で動作され前記ロック位置において前記駆動体をロックするロック部材と、
前記ロック部材に付勢力を付与し前記ロック部材による前記駆動体のロックが解除されたときに前記ロック部材を前記ロック位置から前記非ロック位置へ向けて動作させるロック解除バネとを備え、
前記ブレーキレバーが前記第1の回動位置から前記第2の回動位置へ向けて回動されるときに前記ロック部材に前記ブレーキレバーの回動力が付与されることにより前記ロック部材が前記非ロック位置から前記ロック位置へ向けて動作される
撮像装置。