JP7458220B2 - 車両の制御装置 - Google Patents
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Description
上記課題を解決する他の制御装置は、車両の駆動輪(11,12)に駆動力又は制動力を付与する電動モータ(20)を備え、駆動輪がスリップした際に電動モータの出力トルクを制御することにより駆動輪のスリップを抑制する車両の制御装置である。制御装置は、スリップ検出部(510)と、回転速度検出部(200)と、モータ制御部(520)と、ハンチング抑制部(525,527)と、ハンチング検出部(526)と、を備える。スリップ検出部は、駆動輪のスリップを検出する。回転速度検出部は、電動モータの回転速度を検出する。モータ制御部は、電動モータを制御するものであって、駆動輪がスリップしていることを検知した際に、電動モータの回転速度を目標回転速度に追従させる回転速度フィードバック制御の実行により電動モータのトルク指令値を演算するとともに、トルク指令値に基づいて電動モータの出力トルクを制御する。ハンチング抑制部は、回転速度フィードバック制御の実行の際に、電動モータから駆動輪までの動力伝達要素の共振に基づく電動モータのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行する。ハンチング検出部は、電動モータがハンチングしているか否かを検出する。ハンチング抑制部は、ハンチング検出部により電動モータのハンチングが検出された場合、ハンチング抑制制御として、ハンチングが検出されていない場合よりも回転速度フィードバック制御のトルク指令値のゲインを小さくすることにより電動モータのハンチングを抑制する。
上記課題を解決する他の制御装置は、車両の駆動輪(11,12)に駆動力又は制動力を付与する電動モータ(20)を備え、駆動輪がスリップした際に電動モータの出力トルクを制御することにより駆動輪のスリップを抑制する車両の制御装置である。制御装置は、スリップ検出部(510)と、回転速度検出部(200)と、モータ制御部(520)と、ハンチング抑制部(525,527)と、ハンチング検出部(526)と、を備える。スリップ検出部は、駆動輪のスリップを検出する。回転速度検出部は、電動モータの回転速度を検出する。モータ制御部は、電動モータを制御するものであって、駆動輪がスリップしていることを検知した際に、電動モータの回転速度を目標回転速度に追従させる回転速度フィードバック制御の実行により電動モータのトルク指令値を演算するとともに、トルク指令値に基づいて電動モータの出力トルクを制御する。ハンチング抑制部は、回転速度フィードバック制御の実行の際に、電動モータから駆動輪までの動力伝達要素の共振に基づく電動モータのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行する。ハンチング検出部は、電動モータがハンチングしているか否かを検出する。モータ制御部は、駆動輪がスリップしていることを検出していない場合、電動モータの出力トルクをフィードフォワード制御するトルク制御を実行するものである。ハンチング抑制部は、ハンチング検出部により電動モータのハンチングが検出された場合、ハンチング抑制制御として、電動モータの制御を回転速度フィードバック制御からトルク制御に切り替えることにより電動モータのハンチングを抑制する。
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
<第1実施形態>
はじめに、第1実施形態の車両の制御装置について説明する。まず、本実施形態の制御装置が搭載される車両の概略構成について説明する。
インバータ装置21は、電池22に蓄えられている直流電力を三相交流電力に変換するとともに、変換された三相交流電力をモータジェネレータ20に供給する。
次に、車両10の電気的な構成について説明する。
ヨーレートセンサ46は、車両10の垂直軸周りの角速度であるヨーレートを検出するとともに、検出されたヨーレートに応じた信号をESC-ECU51に出力する。
ESC-ECU51は、そのメモリに予め記憶されたプログラムを実行することにより、車両10の姿勢を安定させるための車両挙動制御を実行する。車両挙動制御とは、例えば車両10の横滑りを抑制する横滑り防止制御である。具体的にはESC-ECU51はスリップ検出部510とブレーキ制御部511とを備えている。スリップ検出部510は、加速度センサ45により検出される車両10の横加速度、及びヨーレートセンサ46により検出される車両10のヨーレートに基づいて車両10にオーバーステアやアンダーステアが発生しているか否かを判定する。スリップ検出部510によりオーバーステアやアンダーステアが検知された場合、ブレーキ制御部511は、摩擦ブレーキ装置31~34により各車輪11~14に制動力を付与することにより、理想の走行状態に近づけるように車両10の姿勢を自動制御する。
スリップ検出部510は、駆動輪11,12がスリップしているか否かを所定の周期で判定している。スリップ判定は、例えばモータジェネレータ20の回転速度や駆動輪11,12のスリップ率を用いて行うことができる。
スリップ検出部510は、式f1により演算されるスリップ率Sが、予め定められたスリップ判定値Sthを超えることに基づいて、駆動輪11,12がスリップしていると判定する。
基本トルク指令値演算部521は、上述したトルク制御に応じたトルク指令値である第1トルク指令値Tb*を演算する。すなわち、基本トルク指令値演算部521は、アクセル開度センサ47により検出されるアクセル開度等に基づいて第1トルク指令値Tb*を演算する。基本トルク指令値演算部521は、演算した第1トルク指令値Tb*を切替部525に出力する。第1トルク指令値Tb*は、車両10の運転者の要求に応じたトルク指令値である。本実施形態では、第1トルク指令値Tb*がトルク制御のトルク指令値に相当する。
例えば車両10が走行している路面が凍結路からドライ路に変化した場合を考える。車両10が凍結路を走行している場合、路面摩擦係数の低い低μ路に駆動輪11,12が接地しているため、駆動輪11,12がスリップする。そのため、最終トルク指令値T*は、回転速度フィードバック制御に基づいて設定される第2トルク指令値Tω*に設定される。したがって、モータジェネレータ20の出力トルクは第2トルク指令値Tω*となるように制御される。第2トルク指令値Tω*は、第1トルク指令値Tb*よりも小さい値、換言すれば運転者の要求に応じたトルクよりも小さい値である。そのため、図4(A)に実線及び一点鎖線で示されるように、モータジェネレータ20の出力トルクTmは、運転者の要求に応じたトルクTdよりも小さい値で推移する。このとき、モータジェネレータ20の回転速度ωmは、車体速度Vb及び目標スリップ率Staに基づいて定まる回転速度で制御される。そのため、スリップしていない駆動輪11,12の回転速度に対応したモータジェネレータ20の回転速度を基準回転速度ωmbとすると、図4(B)に示されるように、モータジェネレータ20の回転速度ωmは基準回転速度ωmbよりも若干大きい値で推移する。なお、駆動輪11,12がスリップしている状態であっても、従動輪13,14はスリップしていないため、基準回転速度ωmbは、従動輪13,14の回転速度に対応したモータジェネレータ20の回転速度に相当する。
次に、図5を参照して、ハンチング検出部526及びハンチング抑制部527の処理手順について具体的に説明する。なお、ハンチング検出部526及びハンチング抑制部527は、スリップ検出部510により駆動輪11,12のスリップが検出されている際に、図5に示される処理を所定の周期で繰り返し実行する。
ハンチング変数演算部526cは、式f2に基づいて演算される区間積分値Intをハンチング変数Xhとして用いる。これにより、図7(C)に示されるような微分値の絶対値|dωmf/dt|から、図7(D)に示されるようなハンチング変数Xhを得ることができる。
本実施形態の制御装置50では、車両10の加速時においてモータジェネレータ20のハンチングを抑制する必要があるとハンチング検出部526が判断した場合、ハンチング抑制部527が第2トルク指令値Tω*にフィルタリング処理を施す。これにより第2トルク指令値Tω*の振動が抑制されるため、図8(A)に実線で示されるようにモータジェネレータ20の出力トルクTmの振動が抑制されるとともに、図8(B)に実線で示されるようにモータジェネレータ20の回転速度ωmの振動が抑制される。また、図9(A),(B)に示されるように、車両10の減速時においても同様にモータジェネレータ20の出力トルクTmの振動が抑制されるため、モータジェネレータ20の回転速度ωmの振動を抑制することができる。
(1)ハンチング抑制部527は、回転速度フィードバック制御の実行の際に、モータジェネレータ20から駆動輪11,12までの動力伝達要素の共振に基づくモータジェネレータ20のハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行する。この構成によれば、モータジェネレータ20のハンチングを抑制することができる。
次に、第1実施形態の制御装置50の第1変形例について説明する。
本変形例のハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmの正負の反転周期ΔTωが所定範囲であることに基づいてモータジェネレータ20のハンチングを検出する。回転速度ωmの正負の反転周期ΔTωは、例えば図7(A)に示されるように、波状に変化する回転速度ωmにおける山の部分及び谷の部分のいずれか一方が検出された時点から他方が検出される時点までの期間として求めることができる。ハンチング検出部526は、第1所定値T1と、第1所定値よりも大きい第2所定値T2とを用いて、反転周期ΔTωが例えば「T1<ΔTω<T2」なる関係を満たすことをもって、モータジェネレータ20がハンチングしていると判断する。
なお、ハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmに代えて、モータジェネレータ20の出力トルクを用いてもよい。
次に、第1実施形態の制御装置50の第2変形例について説明する。
本変形例のハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmの振幅Amが発散傾向を示していると判定することに基づいて、あるいはモータジェネレータ20の回転速度ωmが収束していないと判定することに基づいてモータジェネレータ20のハンチングを検出する。モータジェネレータ20の回転速度ωmの振幅Amは、例えば図7(A)に示されるように、波状に変化する回転速度ωmにおける山の部分の値と谷の部分の値との偏差として求めることができる。ハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmの振幅Amが徐々に大きくなっていることに基づいて、モータジェネレータ20の回転速度ωmの振幅Amが発散傾向を示している、あるいはモータジェネレータ20の回転速度ωmが収束していないと判定する。ハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmの振幅Amが発散傾向を示していると判定した場合、あるいはモータジェネレータ20の回転速度ωmが収束していないと判定した場合、モータジェネレータ20がハンチングしていると判断する。
<第2実施形態>
次に、制御装置50の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態の制御装置50との相違点を中心に説明する。
リセット判定部528には、駆動輪11,12のスリップ情報が切替判定部524から通知される。リセット判定部528は、切替判定部524からの通知に基づいて、駆動輪11,12がスリップしていない状態から、スリップしている状態に切り替わった際に、リセット信号をハンチング抑制部527に送信する。
(5)ハンチング抑制部527は、第2トルク指令値Tω*に対してバンドストップフィルタに基づくフィルタリング処理を施すことにより第2トルク指令値Tω*を減衰させる。この構成によれば、ハンチング抑制部527によるフィルタリング処理は、第2トルク指令値Tω*に含まれる周波数成分のうち、モータジェネレータ20にハンチングを生じさせる共振周波数のみに効果がある。そのため、回転速度フィードバック制御の実行中に第2トルク指令値Tω*に対してフィルタリング処理を常時施す構成であっても、第2トルク指令値Tω*に含まれる他の周波数帯への影響がほとんどない。
次に、制御装置50の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態の制御装置50との相違点を中心に説明する。
本実施形態の制御装置50は、第2実施形態の制御装置50と同様に、ハンチング検出部526を備えていない点で第1実施形態の制御装置50と異なる。また、本実施形態の制御装置50は、モータの制御をトルク制御から回転速度フィードバック制御に切り替える際に、その直前に設定されていた第1トルク指令値Tb*を用いて第2トルク指令値Tω*に対するフィルタリング処理を開始する。
ハンチング抑制部527は、切替判定部524からリセット信号が送信されている場合、すなわち駆動輪11,12がスリップしていない場合、基本トルク指令値演算部521から送信される第1トルク指令値Tb*を最終トルク指令値T*としてそのまま出力する。
(7)ハンチング抑制部527は、モータジェネレータ20の制御がトルク制御から回転速度フィードバック制御に切り替わった際に、その直前に設定されていた第1トルク指令値Tb*を用いて、第2トルク指令値Tω*に対するバンドストップフィルタに基づくフィルタリング処理を開始する。この構成によれば、駆動輪11,12のスリップが検出された際に、最終トルク指令値T*が第1トルク指令値Tb*からフィルタリング処理後の第2トルク指令値Tωf*に徐々に切り替わるため、最終トルク指令値T*の急変を抑えることができる。結果的に、モータジェネレータ20のハンチングの発生を更に抑制することができる。
次に、制御装置50の第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態の制御装置50との相違点を中心に説明する。
本実施形態の制御装置50は、モータジェネレータ20のハンチングが検出された際に、回転速度フィードバック制御の第2トルク指令値Tω*のゲインを小さくすることにより、モータジェネレータ20のハンチングを抑制する。
ハンチング抑制部527は、ハンチング検出部526の検出結果に基づいてモータジェネレータ20にハンチングが発生していないと判断した場合には、第1ゲインGaを回転速度フィードバック制御部523に入力する。この場合、回転速度フィードバック制御部523は第1ゲインGaを用いて第2トルク指令値Tω*を演算する。
図13(A),(B)に示されるように、例えば時刻t10で車両10の走行路面が凍結路からドライ路に変化した後、時刻t11でモータジェネレータ20のハンチングが検出されたとすると、回転速度フィードバック制御部523により用いられる第2トルク指令値Tω*のゲインが第1ゲインGaから第2ゲインGbに切り替わる。これにより、第2トルク指令値Tω*の値が小さくなるため、図13(A)に実線で示されるように、モータジェネレータ20の出力トルクTmの変動が小さくなる。結果的に、図13(B)に示されるように、モータジェネレータ20の回転速度ωmのハンチングが大きくなる前に収束する。よって、モータジェネレータ20のハンチングが抑制される。
(8)ハンチング抑制部527は、モータジェネレータ20のハンチングが検出された場合、ハンチングが検出されていない場合よりも第2トルク指令値Tω*のゲインを小さくする。この構成によれば、より的確にモータジェネレータ20のハンチングを抑制することができる。
次に、制御装置50の第5実施形態について説明する。以下、第1実施形態の制御装置50との相違点を中心に説明する。
本実施形態の制御装置50は、回転速度フィードバック制御の実行時にモータジェネレータ20のハンチングが検出された際に、最終トルク指令値T*を第2トルク指令値Tω*から第1トルク指令値Tb*に切り替えることによりモータジェネレータ20のハンチングを抑制する。
図14(A),(B)に示されるように、例えば時刻t10で車両10の走行路面が凍結路からドライ路に変化した後、時刻t11でモータジェネレータ20のハンチングが検出されたとすると、時刻t11以降、最終トルク指令値T*が第2トルク指令値Tω*から第1トルク指令値Tb*に向かって徐々に変化する。そのため、図14(A)に実線で示されるように、モータジェネレータ20の出力トルクTmが、時刻t11以降、運転者の要求に応じたトルクTdに向かって徐々に変化する。結果的に、図14(B)に示されるように、モータジェネレータ20の回転速度ωmのハンチングが大きくなる前に収束する。すなわち、モータジェネレータ20のハンチングが抑制される。
(9)切替部525は、モータジェネレータ20のハンチングが検出された場合、最終トルク指令値T*を第2トルク指令値Tω*から第1トルク指令値Tb*に切り替える。換言すれば、切替部525は、モータジェネレータ20のハンチングが検出された場合、モータジェネレータ20の制御を回転速度フィードバック制御からトルク制御に切り替える。この構成によれば、より的確にモータジェネレータ20のハンチングを抑制することができる。なお、本実施形態では、切替部525がハンチング抑制部として動作している。
次に、制御装置50の第6実施形態について説明する。以下、第1実施形態の制御装置50との相違点を中心に説明する。
本実施形態のハンチング抑制部527は、第2トルク指令値Tω*に対してフィルタリング処理を施す方法に代えて、駆動輪11,12に制動力を付与するという方法を採用することにより、モータジェネレータ20のハンチングを抑制する。
(10)ハンチング抑制部527は、駆動軸24に摩擦ブレーキ装置31,32又は別のモータからトルクを付与することにより、モータジェネレータ20のハンチングを抑制する。この構成によれば、より的確にモータジェネレータ20のハンチングを抑制することができる。
なお、各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態のハンチング検出部526は、モータジェネレータ20の回転速度ωmに代えて、モータジェネレータ20の出力トルクTmを用いることにより、モータジェネレータ20のハンチングの抑制が必要であるか否かを判断するものであってもよい。この場合、バンドパスフィルタ部526aは、モータジェネレータ20の出力トルクTmに対してバンドパスフィルタに基づくフィルタリング処理を施すものとなる。
・本開示に記載の各ECU51~53及びその制御方法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載のECU51~53及びその制御方法は、1つ又は複数の専用ハードウェア論理回路を含むプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載のECU51~53及びその制御方法は、1つ又は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと1つ又は複数のハードウェア論理回路を含むプロセッサとの組み合わせにより構成された1つ又は複数の専用コンピュータにより、実現されてもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。専用ハードウェア論理回路及びハードウェア論理回路は、複数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路により実現されてもよい。
11:右前輪(駆動輪)
12:左前輪(駆動輪)
20:モータジェネレータ(電動モータ)
31,32:摩擦ブレーキ装置(制動部)
50:制御装置
200:回転センサ(回転速度検出部)
510:スリップ検出部
520:モータ制御部
525:切替部(ハンチング抑制部)
526:ハンチング検出部
526a:バンドパスフィルタ部
526b:微分演算処理部
526c:ハンチング変数演算部
527;ハンチング抑制部
Claims (3)
- 車両(10)の駆動輪(11,12)に駆動力又は制動力を付与する電動モータ(20)を備え、前記駆動輪がスリップした際に前記電動モータの出力トルクを制御することにより前記駆動輪のスリップを抑制する車両の制御装置であって、
前記駆動輪のスリップを検出するスリップ検出部(510)と、
前記電動モータの回転速度を検出する回転速度検出部(200)と、
前記電動モータを制御するものであって、前記駆動輪がスリップしていることを検知した際に、前記電動モータの回転速度を目標回転速度に追従させる回転速度フィードバック制御の実行により前記電動モータのトルク指令値を演算するとともに、前記トルク指令値に基づいて前記電動モータの出力トルクを制御するモータ制御部(520)と、
前記回転速度フィードバック制御の実行の際に、前記電動モータから前記駆動輪までの動力伝達要素の共振に基づく前記電動モータのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行するハンチング抑制部(527)と、
前記電動モータがハンチングしているか否かを検出するハンチング検出部(526)と、を備え、
前記ハンチング抑制部は、
前記ハンチング検出部により前記電動モータのハンチングが検出されることに基づいて前記ハンチング抑制制御を実行し、
前記ハンチング検出部は、
前記電動モータの回転速度又は出力トルクに対してバンドパスフィルタに基づくフィルタリング処理を施すバンドパスフィルタ部(526a)と、
前記バンドパスフィルタ部を通じてフィルタリング処理が施された演算値の微分値の絶対値を演算する微分演算処理部(526b)と、
前記微分値の絶対値の区間積分値又は移動平均値をハンチング変数として演算するハンチング変数演算部(526c)と、を有し、
前記ハンチング変数が、予め定められた所定の判定値以上であることに基づいて前記電動モータのハンチングを検出する
車両の制御装置。 - 車両(10)の駆動輪(11,12)に駆動力又は制動力を付与する電動モータ(20)を備え、前記駆動輪がスリップした際に前記電動モータの出力トルクを制御することにより前記駆動輪のスリップを抑制する車両の制御装置であって、
前記駆動輪のスリップを検出するスリップ検出部(510)と、
前記電動モータの回転速度を検出する回転速度検出部(200)と、
前記電動モータを制御するものであって、前記駆動輪がスリップしていることを検知した際に、前記電動モータの回転速度を目標回転速度に追従させる回転速度フィードバック制御の実行により前記電動モータのトルク指令値を演算するとともに、前記トルク指令値に基づいて前記電動モータの出力トルクを制御するモータ制御部(520)と、
前記回転速度フィードバック制御の実行の際に、前記電動モータから前記駆動輪までの動力伝達要素の共振に基づく前記電動モータのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行するハンチング抑制部(527)と、
前記電動モータがハンチングしているか否かを検出するハンチング検出部(526)と、を備え、
前記ハンチング抑制部は、
前記ハンチング検出部により前記電動モータのハンチングが検出された場合、前記ハンチング抑制制御として、ハンチングが検出されていない場合よりも前記回転速度フィードバック制御のトルク指令値のゲインを小さくすることにより前記電動モータのハンチングを抑制する
車両の制御装置。 - 車両(10)の駆動輪(11,12)に駆動力又は制動力を付与する電動モータ(20)を備え、前記駆動輪がスリップした際に前記電動モータの出力トルクを制御することにより前記駆動輪のスリップを抑制する車両の制御装置であって、
前記駆動輪のスリップを検出するスリップ検出部(510)と、
前記電動モータの回転速度を検出する回転速度検出部(200)と、
前記電動モータを制御するものであって、前記駆動輪がスリップしていることを検知した際に、前記電動モータの回転速度を目標回転速度に追従させる回転速度フィードバック制御の実行により前記電動モータのトルク指令値を演算するとともに、前記トルク指令値に基づいて前記電動モータの出力トルクを制御するモータ制御部(520)と、
前記回転速度フィードバック制御の実行の際に、前記電動モータから前記駆動輪までの動力伝達要素の共振に基づく前記電動モータのハンチングを抑制するためのハンチング抑制制御を実行するハンチング抑制部(525)と、
前記電動モータがハンチングしているか否かを検出するハンチング検出部(526)と、を備え、
前記モータ制御部は、
前記駆動輪がスリップしていることを検出していない場合、前記電動モータの出力トルクをフィードフォワード制御するトルク制御を実行するものであって、
前記ハンチング抑制部は、
前記ハンチング検出部により前記電動モータのハンチングが検出された場合、前記ハンチング抑制制御として、前記電動モータの制御を前記回転速度フィードバック制御から前記トルク制御に切り替えることにより前記電動モータのハンチングを抑制する
車両の制御装置。
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