JP7446132B2 - ホールプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、所定の部材に設けられた開口を閉塞するための、ホールプラグに関する。
自動車のボディパネル等の部材には、塗装工程や組付け工程等において、用いられる開口が形成されることがある。このような開口は、通常はホールプラグにより閉塞されている。
従来のこの種のホールプラグとして、下記特許文献1には、板状部材の開口を覆うカバーフランジ部を有するプラグ本体と、板状部材及びカバーフランジ部の間に配置される、熱軟化性樹脂からなる環状の溶融可能部材とを備え、溶融可能部材には、樹脂成形の際にウェルドラインが発生する部位の側縁から、延出部を突き出し形成された構造をなす、ホールプラグが記載されている。プラグ本体には、開口の裏側周縁に係合する係止部が設けられている。また、カバーフランジ部は、両端が丸みを帯びた長板状をなしており、その外周に、長尺環状をなした溶融可能部材が装着されている。更に、溶融可能部材の長辺中央の外側縁から、外方に向けて、帯状をなした延出部が、カバーフランジ部の面方向と平行となるように延設されている(特許文献1の図3参照)。
そして、開口にプラグ本体を挿入して、係止部を開口の裏側周縁に係合させて、開口にホールプラグを仮固定した後、溶融可能部材を加熱して溶融させることで、溶融可能部材が板状部材及びカバーフランジ部間に流入し、これが冷却固化することで、溶融可能部材を介して開口にホールプラグが本固定されて、開口が閉塞される。
特開2011-12701号公報
ところで、開口を設けた部材は、車種や用途等に応じて、その厚さが変動することがある。そのため、部材の厚さ変化に対応したいという要望があった。
上記特許文献1のホールプラグにおいては、帯状をなした延出部が、カバーフランジ部の面方向と平行となるように延設されているので、上記の仮固定状態では、延出部が板状部材の表側に、撓むことなく当接することになる。そのため、例えば、厚さが所定の板厚よりも薄い場合には、延出部が板状部材の表側に当接しないことがあり、ホールプラグにガタ付きが生じることがあった。
したがって、本発明の目的は、部材の厚さ変化に対応でき、開口に対する仮固定状態で、開口に対してガタ付きを抑制して安定して取付けることができる、ホールプラグを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、所定の部材に設けられた開口を閉塞するためのホールプラグであって、前記開口を覆うカバーフランジ部、該カバーフランジ部から延出し、前記開口に挿入される挿入部、該挿入部に設けられ、前記開口の裏側周縁に係合する、少なくとも一対の係合部を有する本体部と、前記カバーフランジ部の裏側周縁に固着されると共に、加熱されて溶融されることによって、前記カバーフランジ部を前記部材に固定させる熱軟化性樹脂部材とを有しており、前記熱軟化性樹脂部材は、前記部材に向けて斜め外方に延びる延出部を有しており、該延出部は、前記係合部が前記開口の裏側周縁に係合し、かつ、前記熱軟化性樹脂部材が溶融される前の状態で、前記部材の表側に弾性的に当接することを特徴とする。
本発明のホールプラグによれば、熱軟化性樹脂部材は、部材に向けて斜め外方に延びる延出部を有しており、この延出部は、係合部が開口の裏側周縁に係合し、かつ、熱軟化性樹脂部材が溶融される前の状態で、部材の表側に弾性的に当接するので、部材の適用厚さを広げることができると共に、ホールプラグを開口に仮固定した状態で、ホールプラグを開口に対してガタ付きを抑制しつつ安定して取付けることができる。
本発明に係るホールプラグの、一実施形態を示す斜視図である。 同ホールプラグであって、図1とは異なる方向から見た場合の斜視図である。 同ホールプラグの正面図である。 同ホールプランの平面図である。 同ホールプラグの底面図である。 同ホールプラグの要部拡大断面側面図である。 同ホールプラグを開口に取付けた状態(仮固定)を示す斜視図である。 図7の状態における、要部拡大断面側面図である。 同7の状態における、要部拡大正面図である。 図4のA-B矢示線における断面のホールプラグを、開口に仮固定した状態の断面説明図である。 図7に示す部材よりも厚い部材の開口に、ホールプラグを取付けた状態(仮固定)を示す要部拡大断面側面図である。 図7の状態から熱軟化性樹脂部材を加熱したときの、斜視図である。 図12の状態における、要部拡大断面側面図である。 図12の状態から熱軟化性樹脂部材が更に加熱されて、ホールプラグが開口に取付けられた状態(本固定)を示す斜視図である。 図14の状態における、要部拡大断面側面図である。 本発明に係るホールプラグの、他の実施形態を示す、底面図である。 同ホールプラグの平面図である。 同ホールプラグの要部拡大断面図である。 本発明に係るホールプラグの、更に他の実施形態を示す、底面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係るホールプラグの、一実施形態について説明する。
図1に示すように、このホールプラグ10は、例えば、自動車の車体パネル等の、所定の部材1に設けられた開口5を閉塞するために用いられる。この実施形態の場合、開口5は円形状をなしているが、矩形孔や、楕円形や小判状の長孔等であってもよい。なお、部材1としては、自動車の荷室のリッドや、トランクリッド、ドア、フェンダー等であってもよく、特に限定はされない。
そして、図2や図5に示すように、この実施形態におけるホールプラグ10(以下、単に「プラグ10」ともいう)は、本体部20と、熱軟化性樹脂部材50(以下、単に「樹脂部材50」ともいう)とを有している。
まず、本体部20について説明する。この実施形態における本体部20は、開口5を覆うカバーフランジ部21と、このカバーフランジ部21から延出し、開口5に挿入される挿入部25と、この挿入部25に設けられ、開口5の裏側周縁に係合する、一対の係合部30,30とを有している。
図4に示すように、この実施形態におけるカバーフランジ部21は、開口5よりも大径の円形板状をなしている。また、図6に示すように、カバーフランジ部21の表面(定義については後述する)であって、その外周縁部には、所定曲率の曲面状をなした曲面部22が形成されている。なお、この曲面部22の、カバーフランジ部21の表面に至る部分が、カバーフランジ部21の表面の最外周22aをなしている。更に、カバーフランジ部21の外周縁部よりも、径方向内側には、樹脂部材50を射出成形するための、円形孔状をなしたゲート孔23が形成されている。
また、図2や図5に示すように、前記挿入部25は、カバーフランジ部21の裏側から延出した、略八角形の枠状をなした枠状壁27を有している。更に、枠状壁27の、径方向に対向する所定の壁部どうしは、カバーフランジ部21の径方向中心C1を通過するように横切って延びる、長枠状をなした連結部29により連結されている。この連結部29により、枠状壁27の剛性向上が図られている。
図1には、開口5に対する、プラグ10の挿入部25の挿入方向が符号「F」で示されている。上記のカバーフランジ部21における「裏側」とは、開口5に対する挿入部25の挿入方向Fに向く側を意味している。これは、以下の説明において、所定部材や開口、更にはプラグの各部(本体部、熱軟化性樹脂部材、突出部、延出部等)における「裏側」についても同様の意味である。また、所定の部材や、開口、ホールプラグの各部における「表側」とは、上記の「裏側」とは反対側を意味する。更に、カバーフランジ部21の表面とは、表側に位置する面を意味する。
また、連結部29の長手方向両端部の外側に、係合部30がそれぞれ配置されている。各係合部30は、連結部29の長手方向両端部の外側から、前記カバーフランジ部21に向けて斜め外方に延びる碇足状をなしている。すなわち、各係合部30は、その基端が連結部29に連結された固定端をなし、延出方向の先端が自由端をなした片持ち梁状となっている。なお、この実施形態においては、一対の係合部30,30が設けられているが、例えば、枠状壁27の外周に所定間隔をあけて3個の係合部を設けたり、一対の係合部30,30を2組以上設けてもよく、特に限定はされない。
また、図2や図6に示すように、各係合部30の外面(挿入部25の径方向中心C2(図5参照)に向く内面とは、反対側の面)は、複数の段状をなしている。ここでは、カバーフランジ部21に最も近い位置の外面に、第1段部31が設けられており、この第1段部31に隣接した位置の外面に、第2段部32が設けられており、カバーフランジ部21から最も離れた位置の外面に、第3段部33が設けられている。また、図6に示すように、各段部31,32,33には、係合部30の延出方向にほぼ沿って延び、開口5の内周に挿入配置される挿入面31a,32a,33aが連設されている。
そして、部材1の厚さが薄い場合には、図8の二点鎖線に示すように、挿入面31aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第1段部31が開口5の裏側周縁に係合する。これよりも部材1の厚さが厚い場合には、図8に示すように、挿入面32aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第2段部32が開口5の裏側周縁に係合する。更に部材1が厚い場合には、図11に示すように、挿入面33aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第3段部33が開口5の裏側周縁に係合する。なお、段部としては、1段や2段でもよく、4段以上設けてもよい。
更に図2や図3に示すように、複数の段部のうち、カバーフランジ部21から最も離れた位置にある第3段部33の外面には、開口5への挿入部25の挿入方向に延びる、リブ35が形成されている。この実施形態においては、第3段部33の挿入面33aの、幅方向中央に、一定幅で延びる薄肉突条をなしたリブ35が設けられている。図11に示すように、このリブ35は、部材1の厚さが厚い場合において、開口5に挿入部25を挿入したときに、開口5の内周に押圧されて潰れて開口内周に食い込むように係合するようになっている。
また、図5に示すように、挿入部25を軸方向から見たときに、枠状壁27の外周であって、各係合部30の両側には、一対のガイド片39,39が設けられている(合計で4個のガイド片39が設けられている)。図2に示すように、各ガイド片39は、枠状壁27の先端よりも突出するように延びており、その延出方向先端外面には、テーパ面39aが形成されている。これらのガイド片39は、開口5に挿入部25を挿入する際に、開口5の内周に当接してガイドして、挿入部25の挿入性を高めると共に、開口5に挿入部25を挿入した状態で、開口5の内周にそれぞれ当接して、開口5に対するプラグ10の径方向のガタ付きを抑制する。
なお、以上説明した本体部20は、加熱溶融工程を考慮して耐熱性の高い材質のものが用いられ、更に熱軟化性樹脂部材50の溶融温度よりも高い溶融温度とされた樹脂材料でもって、全ての部分(カバーフランジ部21、挿入部25、係合部30等)が一体形成されている。また、本体部の各部分(カバーフランジ部や、挿入部、枠状壁、係合部等)の形状は、特に限定されない。
次に、熱軟化性樹脂部材50について説明する。この樹脂部材50は、カバーフランジ部21の裏側周縁に固着されると共に、加熱されて溶融されることによって、カバーフランジ部21を部材1に固定させるものである。
この実施形態の樹脂部材50は、カバーフランジ部21の外周の全周を囲む円環状をなした周壁部51を有している。また、この周壁部51の径方向内周からは、前記カバーフランジ部21の曲面部22に覆い被さる、内周端部51aが設けられている。更に、この周壁部51は、その一端面がカバーフランジ部21の表面(表側に位置する面を意味する。以下同様)に整合し(前記内周端部51aを含めて、カバーフランジ部21の表面に対して面一となっている)、かつ、カバーフランジ部21の裏側から所定長さで突出している。この突出部分から、カバーフランジ部21の径方向内側に向けて、薄肉の円環状をなした受け部53が突出しており、この受け部53によって、カバーフランジ部21の裏側が受け止められ支持される。なお、樹脂部材50は、上記の周壁部51と受け部53とによって、断面が略L字形の枠状をなしている。
また、樹脂部材50の周壁部51は、その内周がカバーフランジ部21の外周に固着し、樹脂部材50の受け部53も、その内面(部材1の表側との対向面とは、反対側の面を意味する)が、カバーフランジ部21の裏側に固着されている。すなわち、樹脂部材50は、カバーフランジ部21の裏側で且つ外周縁に固着されている。
更に図6に示すように、樹脂部材50の内周端部51aは、上述したように、カバーフランジ部21の曲面部22に覆い被さるものの、カバーフランジ部21の表面の最外周22aよりも内方(カバーフランジ部21の径方向の内方を意味する)には設けられていない構成となっている。この実施形態では、周壁部51の一端面が、カバーフランジ部21の表面に対して面一となっているが、外壁部としては、カバーフランジ部の表面よりも高く突出していてもよい。ただし、この場合でも、カバーフランジ部の表側最外周よりも、径方向の内方には設けられていない構成であることが好ましい。
なお、この樹脂部材50は、例えば、図示しない型枠内に本体部20をセットした後、カバーフランジ部21に設けたゲート孔23から、溶融した合成樹脂を射出成形することで成形するインサート成形や、或いは、一部又は全部が共通する型枠内に、種類の異なる溶融した合成樹脂を射出することで、本体部20及び樹脂部材50を成形する二色成形等、によって形成することができる。このとき、ゲート孔23から射出された溶融樹脂は、図4の矢印に示すように、ゲート孔23側から図示しない型枠のキャビティ内を流通して、最終的に、ゲート孔23に対して径方向に対向する箇所で合流するようになっている。この合流箇所がウェルドラインWLと呼ばれる線状痕をなす。
そして、この樹脂部材50は、部材1に向けて斜め外方に延びる延出部60を有しており、この延出部60は、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50が溶融される前の状態(以下、単に「係合かつ溶融前状態」ともいう)で、部材1の表側に弾性的に当接するように構成されている。この実施形態では、樹脂部材50の外周に、周方向に所定間隔をあけて複数の延出部60が設けられている(延出部60の配置については後述する)。
図1~3に示すように、各延出部60は、樹脂部材50の周壁部51の外周であって、同周壁部51の裏側端部(厚さ方向の下端部)に、その基端61が連結されている。また、各延出部60は、その両側部63が、延出方向の先端65に向けて、次第に幅狭となるように形成されつつ(両側部63が、延出方向の先端65から延出方向の基端61に向けて、次第に幅広となるともいえる)、部材1に向けて斜め外方に延出しており、延出部60全体として、くちばしのような形状をなしている。更に、延出部60の延出方向先端に位置する先端65は、前記基端61よりも幅狭に形成されており、かつ、その裏側が平坦面状をなした当接面67をなしている。
また、図6に示すように、延出部60の延出方向最先端は、係合部30の最先端よりも、やや基端側に至る長さで延びている(ここではカバーフランジ部21に最も近接した第1段部31の挿入面31aに至る長さで延びている)。その結果、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50が溶融される前の状態で、図8に示すように、先端65の当接面67が部材1の表側に押圧されて、同先端65が、部材1の表側に弾性的に当接するようになっている。
また、図8に示すように、このプラグ10においては、前記係合かつ溶融前状態で、樹脂部材50と部材1との間(ここでは、樹脂部材50の周壁部51及び受け部53の裏側と、部材1の表側との間)には、隙間S1が設けられている。なお、この隙間S1は、部材1の厚さが変動しても(厚い場合や薄い場合でも)、維持されるようになっている。
更に、部材1に向けて斜め外方に延びる各延出部60は、その両側部63が、延出方向の基端61に向けて幅広となるように形成されているため、図9に示すように、前記係合かつ溶融前状態において、延出部60を正面側から見たときに(延出部60の延出方向とは反対側から見たとき)、延出部60の各側部63の裏側と、部材1の表側との間には、延出部60の周方向中心C3に向けて、次第に幅狭となる隙間S2が形成されるようになっている。
なお、上記の延出部の形状としては、例えば、一定幅で帯状に延びるような形状であってもよいが、少なくとも部材に向けて斜め外方に延びる(開口5に対する挿入部25の、挿入方向Fに向けて斜め外方に延びる、ともいえる)形状であることが必要である。
また、図5に示すように、プラグ10の軸方向(挿入部25の挿入方向Fに沿った方向)から見たときに、樹脂部材50の周壁部51の外周であって、一対の係合部30,30の対向方向Gに直交する方向に、一対の延出部60,60が対向して配置されていると共に、同じく周壁部51の外周であって、前記一対の係合部30,30の対向方向Gに沿った方向に、もう一対の延出部60,60が配置されている。言い換えると、樹脂部材50の外周に均等な間隔をあけて複数(ここでは4個)の延出部60が配置されている。
なお、延出部の個数や配置としては、上記態様に限定されるものではないが、延出部としては、図4に示すように、少なくとも、樹脂部材50を射出成形する際に生じるウェルドラインWLに対応する位置に設けられていることが好ましい。また、延出部としては、少なくとも一対の延出部が設けられており、この一対の延出部は、一対の係合部の対向方向に直交する方向に、対向して配置されていることが好ましい。
また、図5に示すように、熱軟化性樹脂部材50には、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置に、内方に向けて突出するウェルドライン対応突出部55が設けられている。更に図5に示すように、熱軟化性樹脂部材50には、ゲート孔23に整合する位置に、内方に向けて突出するゲート孔対応突出部57が設けられている。上記のウェルドライン対応突出部55が、本発明における「突出部」をなしている。なお、ウェルドライン対応突出部55は、以下、単に「突出部55」ともいう。
より具体的には、ウェルドライン対応突出部55は、前記受け部53の内周であって、ウェルドライン対応位置から、挿入部25の径方向中心C2に向けて突出している。一方、ゲート孔対応突出部57は、前記受け部53の内周であって、ゲート孔23に対して周方向に整合する位置から、挿入部25の径方向中心C2に向けて突出している。また、両突出部55,57は、突出方向基端側が幅広で、かつ、突出方向先端側に向けて次第に幅狭となり、その先端が丸みを帯びた形状をなしている。なお、図5に示すように、ゲート孔対応突出部57は、その突出方向先端において、ゲート孔23と整合している。
また、上記のウェルドライン対応突出部55は、部材1に対して以下のような関係となっている。すなわち、図10に示すように、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、熱軟化性樹脂部材50が溶融される前の状態で、突出部55と部材1との間(突出部55の裏側と部材1の表側との間)には隙間S3が設けられている。なお、この隙間S3は、部材1の厚さが変動しても(厚い場合や薄い場合でも)、維持されるようになっている。
以上説明した熱軟化性樹脂部材50は、いわゆるホットメルト接着剤と同様の材質からなり、加熱溶融した後、冷却固化したときに接着力が発現するものである。その材質としては、熱を加えると軟化し冷却すると固化する熱可塑性樹脂を主成分として、それに接着性樹脂等を添加したものからなる。この実施形態では、熱軟化性樹脂部材50として、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂に、ポリオレフィン系の接着性樹脂を添加した樹脂材料が用いられている。
また、熱軟化性樹脂部材50は、その溶融温度が60~100℃としたものが好ましく用いられる。なお、溶融温度が60℃よりも小さい場合は、夏場等の気温が高いときに、再溶融するおそれがあるので好ましくなく、一方、溶融温度が100℃よりも大きい場合には、例えば、加熱溶融時の温度を高く設定しなければならず、製造コストが増大する結果となるので好ましくない。
なお、熱軟化性樹脂部材は、その全ての部分(周壁部、受け部、突出部、延出部等が一体形成されている。また、熱軟化性樹脂部材の、延出部以外の各部分(周壁部や、受け部、突出部等)の形状は、特に限定されない。
次に、上記構成からなるプラグ10の使用方法及び作用効果について説明する。
このプラグ10は、上述したように、図示しない型枠内に本体部20をセットした後、カバーフランジ部21のゲート孔23から、溶融した合成樹脂を射出成形することによって、カバーフランジ部21の裏側周縁に樹脂部材50が固着されて製造される。すなわち、インサート成形や二色成形によって、本体部20と樹脂部材50とが一体化されて、プラグ10が製造される。
そして、プラグ10の挿入部25を、部材1の表側から開口5に挿入していく。すると、開口5の内周に各係合部30の外周が押圧されて内方に撓んでいき、開口5から係合部30の基端側が抜け出ると、各係合部30が弾性復帰して、所定の段部が開口5の裏側周縁に係合する。
ここでは図8に示すように、挿入面32aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第2段部32が開口5の裏側周縁に係合する。また、図8において実線で示す部材1よりも、図8の二点鎖線に示すように厚さが薄い部材1の場合には、挿入面31aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第1段部31が開口5の裏側周縁に係合する。更に、図8において実線で示す部材1よりも、図11に示すように厚さが厚い部材1の場合には、挿入面33aが開口5の内周に挿入配置されると共に、第3段部33が開口5の裏側周縁に係合する。このように、部材1の厚さ変化に応じて、各段部31,32,33が開口5の裏側周縁に係合する。
それと共に、部材1の表側に、各延出部60の先端65の当接面67が当接して、部材1の表側に押圧されて、各延出部60がやや撓んで、部材1の表側に弾性的に当接する。すなわち、延出部60は、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50が溶融される前の状態(係合かつ溶融前状態)で、部材1の表側に弾性的に当接する。これと同様に、図8の二点鎖線に示すような薄い部材1の場合や、図11に示すような厚い部材1の場合においても、延出部60は、係合かつ溶融前状態で、部材1の表側に弾性的に当接する。
その結果、複数の延出部60を介して、部材1の表側に対してカバーフランジ部21が浮き上がった状態で、部材1の開口5にプラグ10が仮固定されて、カバーフランジ部21によって開口5が閉塞される。このとき、図8に示すように、樹脂部材50の周壁部51及び受け部53の裏側と、部材1の表側との間に、隙間S1が形成されると共に、図9に示すように、各延出部60の先端65の当接面67が、延出部60の各側部63の裏側と、部材1の表側との間に、延出部60の周方向中心C3に向けて、次第に幅狭となる隙間S2が形成される。更に、突出部55と部材1との間に、隙間S3が形成される(図10参照)。
上記状態で、樹脂部材50が、所定温度で所定時間で加熱される。すると、図12に示すように、各延出部60の両側部63,63が加熱されて軟化して、周方向に幅広となるような形状に変形すると共に、図13に示すように、各延出部60が、部材1の表側に近接する方向に倒れ込むように変形する。また、図13に示すように、樹脂部材50の周壁部51や、受け部53、突出部55も加熱されて軟化して、前記隙間S1や、隙間2、隙間S3が狭くなるように変形する(垂れ下るように変形する)。
更に、樹脂部材50が加熱されると、図14に示すように、各延出部60の両側部63,63が加熱されて軟化して、周方向に沿ってほぼ一定幅の帯状となるように変形すると共に、図15に示すように、各延出部60が、部材1の表側に当接する。また、図15に示すように、樹脂部材50の周壁部51や、受け部53、突出部55も更に加熱されて軟化して、前記隙間S1や、隙間S2、隙間S3を埋めるように入り込んで、部材1の表側に当接する。その結果、前記隙間S1や隙間S2が、溶融して変形した樹脂部材50によってシールされ、その後、樹脂部材50が冷却固化されることで部材1に固着して、樹脂部材50を介してプラグ10が開口5にしっかりと固定される(プラグ10が開口5に本固定される)。
上記のように、部材1の開口5の表側から挿入部25を挿入し、係合部30を開口5の裏側周縁に係合させ、延出部60が部材1の表側に弾性的に当接した状態で、樹脂部材50を加熱して溶融させることで、カバーフランジ部21を部材1に固定させて、開口5をカバーフランジ部21で閉塞した状態で、開口5にプラグ10を取付けることができる。
そして、このプラグ10においては、樹脂部材50は、部材1に向けて斜め外方に延びる延出部60を有しており、この延出部60は、図8において実線で示す厚さの部材1や、図8の二点鎖線に示す薄い部材1の場合や、図11に示す厚い部材1の場合においても、係合かつ溶融前状態で、部材1の表側に弾性的に当接するので、部材1の適用厚さを広げることができると共に(厚さの異なる部材1に柔軟に対応できる)、プラグ10を開口5に仮固定した状態で、プラグ10を開口5に対してガタ付きを抑制しつつ安定して取付けることができる。
このとき、この実施形態においては、係合部30は、その外面が複数の段状をなしているので、部材の厚さ変化に応じて、所定位置の段状の係合部が、開口の裏側周縁に適宜係合することになる。すなわち、部材1が薄い場合には、図8の二点鎖線で示すように、第1段部31が開口5の裏側周縁に係合し、それよりも部材1が厚い場合には、図8に示すように、第2段部32が開口5の裏側周縁に係合し、更にそれよりも部材1が厚い場合には、図11に示すように、第3段部33が開口5の裏側周縁に係合するので、部材1の厚さ変化に柔軟に対応することができる。
更に、係合部30の複数の段部のうち、カバーフランジ部21から最も離れた位置にある段部(第3段部33)の外面には、開口5への挿入部25の挿入方向Fに延びる、リブ35が形成されている。そのため、図11に示すように、開口5の裏側周縁に第3段部33が係合したときに、リブ35が潰れて開口内周に食い込むように係合するので、プラグ10を開口5に仮固定した状態で、プラグ10を開口5に対してガタ付きを、より抑制することができると共に、その取付状態をより安定させることができる
また、プラグ10を開口5に仮固定した状態で、第2段部32と第3段部33との間に、開口5の裏側周縁が位置する場合には、リブ35が開口5の裏側周縁に係合するので、プラグ10の開口5に対するガタ付きを抑制することができる。すなわち、リブ35が延びる範囲内において、プラグ10のガタ付きを抑制できるので、部材1の厚さ変化により柔軟に対応できる。
また、この実施形態においては、延出部60は少なくとも一対設けられており、少なくとも一対の延出部60,60は、一対の係合部30,30の対向方向Gに直交する方向に、対向して配置されている。
この態様では、次の作用効果を奏する。すなわち、カバーフランジ部21の中でも、一対の係合部30,30の対向方向Gに直交する方向に、一対の延出部60,60が存在しない場合には、部材1に対してカバーフランジ部21が傾くことがある。特に、一対の係合部30,30の対向方向Gに直交する方向に、カバーフランジ部21が最も傾きやすい。これに対して、本態様においては、一対の延出部60,60は、一対の係合部30,30の対向方向Gに直交する方向に、対向して配置されているので、これらの一対の延出部60,60が部材1の表側に当接することで、カバーフランジ部21を傾きにくくしつつ、プラグ10を開口5に仮固定した状態での、開口5に対するプラグ10のガタ付きを、より少なくして取付けることができる。
更に、この実施形態においては、図6に示すように、樹脂部材50は、カバーフランジ部21の裏側で且つ外周縁に固着されており、カバーフランジ部21の表面の最外周よりも内方に設けられていない構成となっており、更に図8に示すように、前記係合かつ溶融前状態で、樹脂部材50と部材1との間には、隙間S1が設けられている。
この態様によれば、樹脂部材50は、カバーフランジ部21の表面の最外周よりも内方に設けられていないので、樹脂部材50を加熱溶融したときに、カバーフランジ部21の表面に、溶融した樹脂部材50を残りにくくすることができる。また、前記係合かつ溶融前状態で、樹脂部材50と部材1との間に設けられた隙間S1によって、部材1の厚さが厚い場合でも薄い場合であっても、延出部60を開口5の表側に弾性的に当接させることができるので、部材1の厚さ変化に柔軟に対応して、部材1の厚さの適用範囲を広げることができる。それと共に、樹脂部材50は、カバーフランジ部21の裏側且つ外周縁に固着されているので、樹脂部材50の体積を増やすことができ、樹脂部材50の加熱溶融時に、カバーフランジ部21の裏側且つ外周縁に固着された部分(ここでは周壁部51や受け部53)が、樹脂部材50と部材1との間の隙間S1を埋めるように入り込むため、カバーフランジ部21の裏側と部材1の表側とのシール性を高めつつ、プラグ10を開口5に、ガタ付きをより抑制して取付けることができる。
ところで、この実施形態においては、部材1の表側に弾性的に当接する複数の延出部60は、その先端65が、部材1の表側にそれぞれ当接することで、樹脂部材50の受け部53の裏側と部材1の表側との間に、所定の隙間が形成されるようになっている。この際、図5に示すように、所定の延出部60に対応する位置P1における受け部53の裏側と、部材1の表側との隙間は、周方向に隣接する延出部60,60どうしの周方向中間位置P2における受け部53の裏側と、部材1の表側との隙間よりも、大きくなる。
これに対して、この実施形態における延出部60は、上述したように、その両側部63が、延出方向の基端61に向けて幅広となるように形成されているので、図9に示すように、前記係合かつ溶融前状態で、延出部60の各側部63の裏側と、部材1の表側との間には、延出部60の周方向中心C3に向けて、次第に幅狭となる隙間S2が形成されることとなる。その結果、樹脂部材50の加熱溶融時に、延出部60が溶融して、部材1の表側に弾性的に当接することで生じる大きな隙間(延出部60が設けられた位置に対応する受け部53の裏側と、部材1の表側との隙間)を埋めることができ、カバーフランジ部21の裏側と部材1の表側とのシール性をより高めつつ、プラグ10を開口5に、ガタ付きをより一層抑制して取付けることができる。
また、図4や図5に示すように、この実施形態においては、延出部60は、樹脂部材50を射出成形する際に生じるウェルドラインWLに対応する位置に設けられており、樹脂部材50には、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置に、内方に向けて突出する突出部55が設けられており、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50が溶融される前の状態で、突出部55と部材1との間には隙間S3が設けられている(図10参照)。
上記態様によれば、延出部60は、樹脂部材50を射出成形する際に生じるウェルドラインWLに対応する位置に設けられており、樹脂部材50には、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置に、内方に向けて突出する突出部55が設けられており、樹脂部材50の射出成形完了後(樹脂材料が溶融後、固化した状態)に、ウェルドラインWLに生じやすいヒケ等の欠陥を発生しにくくすることができる。また、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50が溶融される前の状態で、突出部55と部材1との間には隙間S3が設けられており、突出部55が、カバーフランジ部21の裏側に配置されているので、突出部55の分だけ、カバーフランジ部21と樹脂部材50との当接可能な面積を増やすことができ、樹脂部材50をカバーフランジ部21から外れにくくすることができる。更に、前記係合かつ溶融前状態で、樹脂部材50と部材1との間に設けられた隙間S3によって、部材1の厚さが厚い場合でも薄い場合であっても、延出部60を開口5の表側に弾性的に当接させることができるので、部材1の厚さ変化に柔軟に対応して、部材1の厚さの適用範囲を広げることができる。
更に、この実施形態においては、カバーフランジ部21の径方向内側に、樹脂部材成形用のゲート孔23が形成されており、延出部60は、少なくとも、樹脂部材成形時のウェルドラインWLに対応する位置であって、ゲート孔23に対して径方向に対向する位置に設けられており、樹脂部材50には、ゲート孔23に整合する位置、及び、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置に、内方に向けて突出する、ウェルドライン対応突出部55、及び、ゲート孔対応突出部57がそれぞれ設けられている。
上記態様によれば、樹脂部材50を射出成形するためのゲート孔23が、カバーフランジ部21の径方向内側に形成されているので、カバーフランジ部21の割れや破損等を防止することができる(仮に、ゲート孔形成部分を、カバーフランジ部21の径方向外周縁に局所的に設けた場合には、その部分で割れや破損が生じやすくなる)。また、樹脂部材50の、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置に、ウェルドライン対応突出部55を設けたのに加えて、ゲート孔23に整合する位置にも、ゲート孔対応突出部57が設けられているので、樹脂部材50の射出成形完了後におけるヒケ等の欠陥を、より発生しにくくすることができる。更に、ウェルドライン対応突出部55に加えて、ゲート孔対応突出部57を設けたので、カバーフランジ部21と樹脂部材50との当接可能な面積を更に増やすことができ、樹脂部材50をカバーフランジ部21からより外れにくくすることができる。
図16~18には、本発明に係るホールプラグの、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態のホールプラグ10A(以下、単に「プラグ10A」ともいう)は、本体部20Aと、熱軟化性樹脂部材50A(以下、単に「樹脂部材50A」ともいう)とを有している。
図16に示すように、本体部20Aの挿入部25Aは、枠状壁27の内側に配置されると共に、カバーフランジ部21の裏側中央から突設した、略円筒状をなした保持筒部40を有している。この保持筒部40に対応する位置に、複数の保持穴が形成されている。すなわち、図17に示すように、本体部20Aのカバーフランジ部21の表側中央に、所定深さで円形状の保持穴41が形成されていると共に、この保持穴41の外周に、略扇状をなした複数の保持穴43が形成されている。そして、本体部20Aに樹脂部材50Aをインサート成形等で射出成形すべく、図示しない型枠内で本体部20Aを保持する際に、上記の複数の保持穴41,43に、図示しない保持ピン等が挿入されて、本体部20Aをしっかりと保持して、生産性が高められるようになっている。また、図16に示すように、保持部40の外周と、枠状壁27の内周とは、複数の連結リブ44によって連結されており、保持筒部40の剛性向上が図られている。
また、図18に示すように、樹脂部材50Aの外周からは、部材1に向けて斜めに延びる延出部60Aが設けられている。図17に示すように、この実施形態における延出部60Aは、前記実施形態における延出部60とは異なり、樹脂部材50Aの外周の全周に設けられている。ここでは、樹脂部材50Aの周壁部51の外周であって、裏側端部(厚さ方向下端部)から、周壁部51の全周に亘って設けられた略円環状をなしている。
更に図16に示すように、樹脂部材50Aには、延出部60Aの周方向所定箇所であって、ウェルドライン対応位置に設けた部分に整合する位置から、内方に向けてウェルドライン対応突出部56(以下、単に「突出部56」ともいう)が突出している。この実施形態の突出部56は、受け部53の内周であって、ウェルドライン対応位置から、挿入部25Aの径方向中心C2に向けて突出しており、その突出方向の端面56aが、ウェルドラインWLに直交する直線状をなしている(ウェルドラインWLに直交してカットされた平坦面状をなしている)。また、図18に示すように、この突出部56は、樹脂部材50Aの厚さ方向において段状をなしており、樹脂部材50Aの表側寄りの突出部分の方が、樹脂部材50Aの裏側寄りの突出部分よりも、突出量が少なくなっている。なお、この突出部56の面積は、前記実施形態における突出部55よりも大きくなっている。
また、図18に示すように、樹脂部材50Aの周壁部51の上端面51aに対して、本体部20Aのカバーフランジ部21の上端面21aの方が高くなるように、カバーフランジ部21が設けられている。
なお、この実施形態における樹脂部材50Aは、カバーフランジ部21の裏側で且つ外周縁に固着されており、カバーフランジ部21の表面の最外周22aよりも内方に設けられていない構成となっている(図18参照)。更に、特に図示しないが、係合部30が開口5の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50Aが溶融される前の状態で、樹脂部材50Aと部材1との間には、隙間が設けられるようになっている。
また、図16に示すように、樹脂部材50Aの外周の全周に設けられた延出部60は、樹脂部材50Aを射出成形する際に生じるウェルドラインWLに対応する位置に設けられていると共に、前記突出部56は、ウェルドライン対応位置に設けた延出部60に整合する位置において、趣旨部材60Aの内方に向けて突出する構成となっている。更に、特に図示しないが、係合部30が開口1の裏側周縁に係合し、かつ、樹脂部材50Aが溶融される前の状態で、突出部60と前記部材との間には、隙間が設けられるようになっている。
そして、この実施形態においては、上述したように、延出部60Aは、樹脂部材50Aの外周の全周に設けられている。そのため、プラグ10Aの挿入部25Aを、部材1の表側から開口5に挿入して、各係合部30を開口5の裏側周縁に係合させて、部材1の開口5にプラグ10Aを仮固定する際に、略円環状をなした延出部60Aが部材1の表側に当接するので、プラグ10Aを傾かせずに安定した姿勢で仮固定することができる。また、樹脂部材50Aが加熱されて軟化して、周壁部51や受け部53等が変形する際に、略円環状をなした延出部60Aによって、それらが外方に広がることを抑制して、部材1に対して、しっかりと固着させることができる。
また、上記のように、突出部56は、その突出方向の端面56aが、ウェルドラインWLに直交する直線状をなすと共に、その面積が、前記実施形態における突出部55よりも大きくなっている。そのため、樹脂部材50Aの射出成形時において、樹脂材料が溶融する際に、溶融した樹脂材料を樹脂部材50Aの内方へと流動しにくくして、突出部56にヒケ等を発生しにくくし、質が良く寸法誤差等の少ない突出部56を得られると共に、突出部55よりも面積の大きい突出部56によって、カバーフランジ部21に対する樹脂部材50Aの当接可能な面積をより増大させて、樹脂部材50Aをカバーフランジ部21から、より外れにくくすることができる。
図19には、本発明に係るホールプラグの、更に他の実施形態が示されている。
この実施形態のホールプラグ10B(以下、単に「プラグ10B」ともいう)は、本体部20Bと、熱軟化性樹脂部材50B(以下、単に「樹脂部材50B」ともいう)とを有している。
この実施形態の本体部20Bのの挿入部25Bは、図16~18に示す実施形態と同様に、略円筒状をなした保持筒部40と、この保持筒部40の外周の、径方向に対向する2箇所から延出した一対の延出部41,41と、各延出部41の先端側に設けられた係合部30と、各延出部41の両外面から、一対の薄肉リブ42,42と、各薄肉リブ42の先端側に設けられたガイド片39とから構成されている。また、特に図示はしないが、カバーフランジ部21の表側中央であって保持筒部40に対応する位置に、図16~18に示す実施形態と同様に、複数の保持穴41,43が形成されている。更に、樹脂部材50Bの外周の全周に、延出部60Aが設けられている。
そして、この実施形態においても、樹脂部材50Bの外周の全周に、延出部60Aが設けられているので、部材1に対してプラグ10Aを傾かせずに安定した姿勢で仮固定することができると共に、樹脂部材50Bの加熱軟化時に、周壁部51や受け部53等が変形する際に、それらの外方への広がりを抑制して、部材1にしっかりと固着させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1 部材
5 開口
10,10A,10B ホールプラグ(プラグ)
20,20A,20B 本体部
21 カバーフランジ部
23 ゲート孔
25,25A,25B 挿入部
30 係合部
31 第1段部
32 第2段部
33 第3段部
35 リブ
50,50A,50B 熱軟化性樹脂部材(樹脂部材)
55,56 突出部
60,60A 延出部
63,63 両側部
65 先端
WL ウェルドライン

Claims (8)

  1. 所定の部材に設けられた開口を閉塞するためのホールプラグであって、
    前記開口を覆うカバーフランジ部、該カバーフランジ部から延出し、前記開口に挿入される挿入部、該挿入部に設けられ、前記開口の裏側周縁に係合する、少なくとも一対の係合部を有する本体部と、
    前記カバーフランジ部の裏側周縁に固着されると共に、加熱されて溶融されることによって、前記カバーフランジ部を前記部材に固定させる熱軟化性樹脂部材とを有しており、
    前記熱軟化性樹脂部材は、前記挿入部の延出方向と直交する方向に延在する底面と、前記部材に向けて前記底面に交差するように斜め外方に延びる延出部を有しており、該延出部は、前記係合部が前記開口の裏側周縁に係合し、かつ、前記熱軟化性樹脂部材が溶融される前の状態で、前記部材の表側に弾性的に当接することを特徴とするホールプラグ。
  2. 前記熱軟化性樹脂部材は、前記カバーフランジ部の裏側を受け止める受け部を有しており、
    該受け部の、前記挿入部の延出方向と直交する方向に延在する面が、前記底面をなしている請求項1記載のホールプラグ。
  3. 前記延出部は少なくとも一対設けられており、少なくとも一対の延出部は、前記一対の係合部の対向方向に直交する方向に、対向して配置されている請求項1又は2記載のホールプラグ。
  4. 前記延出部は、前記熱軟化性樹脂部材の全周に設けられている請求項1又は2記載のホールプラグ。
  5. 前記熱軟化性樹脂部材は、前記カバーフランジ部の裏側で且つ外周縁に固着されており、前記カバーフランジ部の表面の最外周よりも内方に設けられていない構成となっており、
    更に、前記係合部が前記開口の裏側周縁に係合し、かつ、前記熱軟化性樹脂部材が溶融される前の状態で、前記熱軟化性樹脂部材と前記部材との間には、隙間が設けられている請求項1~のいずれか1つ記載のホールプラグ。
  6. 前記延出部は、その両側が、延出方向の基端に向けて幅広となるように形成されている請求項1~3、5のいずれか1つに記載のホールプラグ。
  7. 前記延出部は、前記熱軟化性樹脂部材を射出成形する際に生じるウェルドラインに対応する位置に設けられており、
    前記熱軟化性樹脂部材には、ウェルドライン対応位置に設けた前記延出部に整合する位置に、内方に向けて突出する突出部が設けられており、
    前記係合部が前記開口の裏側周縁に係合し、かつ、前記熱軟化性樹脂部材が溶融される前の状態で、前記突出部と前記部材との間には隙間が設けられている請求項1~のいずれか1つに記載のホールプラグ。
  8. 前記係合部は、その外面が複数の段状をなしており、前記カバーフランジ部から最も離れた位置にある段部の外面には、前記開口への前記挿入部の挿入方向に延びる、リブが形成されている請求項1~のいずれか1つに記載のホールプラグ。
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