JP7433414B2

JP7433414B2 - 管理装置、実装関連装置、実装システム、管理方法及び実装関連装置の制御方法

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Publication number: JP7433414B2
Application number: JP2022507092A
Authority: JP
Inventors: 英泰高宮; 平米窪; 康彦太田
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Priority date: 2020-03-11
Filing date: 2020-03-11
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Description

本明細書では、管理装置、実装関連装置、実装システム、管理方法及び実装関連装置の制御方法を開示する。

従来、実装システムとしては、所定の配列方向に並べられた、基板に部品を実装する複数の実装機を有する実装ラインと、配列方向に移動することで実装機で用いられる部材を搬送して実装機に部材を供給する供給装置（移動作業装置）と、実装機の各々に配設され、供給装置の移動に応じて表示態様が変化する表示部とを備えたものが提案されている（例えば、特許文献１参照）。この実装システムでは、表示部の表示態様に基づいて、供給装置の動作を阻害する障害物になることを認識することができ、適切な対応を作業者に促すことができる。

国際公開第２０１８／１７３２０４号パンフレット

ところで、上述した特許文献１の実装システムでは、移動作業装置の移動方向などを認識することができるが、それ以外の情報を報知することは考慮されていなかった。この実装システムでは、様々な状況に応じた装置状態を報知することが求められていた。

本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる管理装置、実装関連装置、実装システム、管理方法及び実装関連装置の制御方法を提供することを主目的とする。

本開示では、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。

本開示の管理装置は、
作業者に情報を視覚的に報知する表示部と部材を装着する装着部とを有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する複数の実装関連装置と、前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置とを含む実装システムに用いられる管理装置であって、
前記移動作業装置の移動に伴い前記実装関連装置が該実装関連装置に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装関連装置の前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させる管理制御部、
を備えたものである。

一般的に、実装処理に関する実装関連装置では、移動作業装置の移動及び交換作業がこの実装関連装置の近傍で行われるため、作業者による実装関連装置に対する作業を制限することがある。しかし、作業者は、どの実装関連装置が作業可能であり、どの装置が制限状態であるかを認識することは簡単ではなかった。この管理装置では、移動作業装置の移動に伴い実装関連装置に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装関連装置の表示部に制限状態を示す表示態様を表示して作業者に報知させる。したがって、この管理装置では、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる。ここで、実装関連装置としては、例えば、処理対象物に粘性流体を印刷する印刷装置、印刷状態などを検査する印刷検査装置、部品を実装処理する実装装置、実装状態などを検査する実装検査装置、装置で用いられる部材を保管する保管装置、処理対象物の搬送装置、リフロー処理を行うリフロー装置などが挙げられる。処理対象物としては、基板や３次元構造の基材などが挙げられる。

実装システム１０の一例を示す概略説明図。実装装置１５の構成の概略を示す説明図。作業制限指令処理ルーチンの一例を示すフローチャート。作業制限実行処理ルーチンの一例を示すフローチャート。表示部３５に制限状態を示す表示態様を表示する一例の説明図。操作パネル２８に制限状態を示す表示態様を表示する一例の説明図。

本実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図１は、本開示である実装システム１０の一例を示す概略説明図である。図２は、実装装置１５の構成の概略を示す説明図である。なお、本実施形態において、左右方向（Ｘ軸）、前後方向（Ｙ軸）及び上下方向（Ｚ軸）は、図１、２に示した通りとする。

実装システム１０は、例えば、処理対象物としての基板Ｓに部品Ｐを実装処理する実装装置１５が基板Ｓの搬送方向に配列された生産ラインとして構成されている。ここでは、処理対象物を基板Ｓとして説明するが、部品Ｐを実装するものであれば特に限定されず、３次元形状の基材としてもよい。この実装システム１０は、図１に示すように、印刷装置１１と、印刷検査装置１２と、保管部１３と、管理ＰＣ１４と、実装装置１５と、図示しない実装検査装置と、図示しないリフロー装置と、自動搬送車１６と、ローダ１８と、ホストＰＣ８０などを含んで構成されている。印刷装置１１は、基板Ｓにはんだペーストなどを印刷する装置である。印刷検査装置１２は、印刷されたはんだの状態を検査する装置である。実装検査装置は、実装処理された部品の状態などを検査する装置である。リフロー装置は、はんだが印刷され部品が実装された基板をリフローする装置である。ホストＰＣ８０は、実装システム１０の各装置が用いる情報、例えば、実装条件情報を複数含む生産計画データベースなどを記憶、管理するサーバとして構成されている。

実装装置１５は、部品Ｐを採取して基板Ｓへ実装させる装置である。実装装置１５は、図２に示すように、設置場所に固定された基台２１と、基台２１の上に配設されたモジュール２２とを備える。モジュール２２は、基台２１の前方にスライド可能に基台２１に配設されており、生産ラインに組み込まれた状態でも、前方にスライドさせれば、作業者がその内部にアクセス可能に構成されている。この実装装置１５は、基板処理部２３と、部品供給部２４と、操作パネル２８と、実装部３０と、表示部３５と、実装制御部３６と、通信部３９とを備える。

基板処理部２３は、基板Ｓの搬入、搬送、実装位置での固定、搬出を行うユニットである。部品供給部２４は、実装部３０へ部品Ｐを供給するユニットである。この部品供給部２４は、部品Ｐを保持した保持部材としてのテープを巻き付けたリールを含むフィーダ２５を１以上の装着部に装着している。この部品供給部２４は、実装処理に用いるフィーダ２５を装着する実装用装着部と、予備のフィーダ２５を装着するバッファ用装着部を有するバッファ部２６とを上下段に備える。フィーダ２５は、図示しないコントローラを備えている。このコントローラは、フィーダ２５に含まれるテープのＩＤや部品Ｐの種別、残数などの情報を記憶している。フィーダ２５が装着部に装着されるとこのコントローラはフィーダ２５の情報を実装制御部３６へ送信する。また、部品供給部２４には部品Ｐを複数配列して載置する保持部材としてのトレイを有するトレイユニットを備えていてもよい。操作パネル２８は、画面を表示する表示部と、作業者からの入力操作を受け付ける操作部との機能を備えたタッチパネルとして構成されており、実装装置１５の作動状態や設定状態を画面表示する。

実装部３０は、部品Ｐを部品供給部２４から採取し、基板処理部２３に固定された基板Ｓへ配置するユニットである。実装部３０は、ヘッド移動部３１と、実装ヘッド３２と、ノズル３３とを備えている。ヘッド移動部３１は、ガイドレールに導かれてＸＹ方向へ移動するスライダと、スライダを駆動するモータとを備えている。実装ヘッド３２は、１以上の部品Ｐを採取してヘッド移動部３１によりＸＹ方向へ移動するものである。この実装ヘッド３２は、スライダに取り外し可能に装着されている。実装ヘッド３２の下面には、１以上のノズル３３が取り外し可能に装着されている。ノズル３３は、負圧を利用して部品Ｐを採取するものである。なお、部品Ｐを採取する採取部材は、ノズル３３のほか部品Ｐを機械的に保持するメカニカルチャックなどとしてもよい。

表示部３５は、ローダ１８が通過する通過面である実装装置１５の前面に配設されている。表示部３５は、各種色彩光を発光可能な１次元（線状）発光部材であるＬＥＤテープとしてもよい。このＬＥＤテープは、一次元的な線状の形状を有するものをいい、文字や図形を表示するものではなく、発光の態様で作業者へ視覚的に情報を報知するものである。表示部３５では、例えば、実装装置１５の状態と表示態様とが対応付けられており、実装装置１５が各種装置状態になると、それに対応付けられた表示態様が表示されるよう設定されている。ここで、表示部３５の表示態様としては、例えば、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯（シーケンシャル点灯）などの発光様式の違いや、発光色の違い、これらの組み合わせなどを含む。この表示部３５の表示態様と各種装置状態との対応付けは、操作パネル２８の操作により作業者が選択可能になっている。

実装制御部３６は、ＣＰＵ３７を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。実装制御部３６は、記憶部３８を有している。記憶部３８には、部品Ｐの情報や部品Ｐを基板Ｓへ実装する配置順、配置位置、部品Ｐを採取するフィーダ２５の装着位置などの情報が含まれる実装条件情報（生産ジョブ）などが記憶されている。この実装制御部３６は、基板処理部２３や部品供給部２４、実装部３０、表示部３５へ制御信号を出力する一方、基板処理部２３や部品供給部２４、実装部３０からの信号を入力する。通信部３９は、管理ＰＣ１４やローダ１８、ホストＰＣ８０などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。

保管部１３は、実装装置１５で用いられるフィーダ２５を一時的に保管する保管場所である。保管部１３は、印刷検査装置１２と実装装置１５との間の搬送装置の下部に設けられている。保管部１３には、部品供給部２４と同様の装着部を有している。フィーダ２５がこの装着部に接続されると、フィーダ２５のコントローラは、フィーダ２５の情報を出力し、管理ＰＣ１４は、出力された情報を受信する。なお、保管部１３では、自動搬送車１６によりフィーダ２５が運ばれるほか、作業者によりフィーダ２５が運ばれてもよい。自動搬送車１６は、フィーダ２５や、実装システム１０で用いられる部材などを図示しない倉庫と保管部１３との間で自動搬送するものである。倉庫には、フィーダ２５や他の部材などが保管されている。

管理ＰＣ１４は、ローダ１８やフィーダ２５の管理を行う装置である。管理ＰＣ１４は、管理制御部４０と、記憶部４３と、通信部４７とを備える。管理制御部４０は、ＣＰＵ４１を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。記憶部４３には、指示リスト４４や位置情報４５が記憶されている。指示リスト４４は、ローダ１８により実行される作業リストが含まれている。作業リストには、回収又は補給するフィーダ２５の装着位置や作業順番などの情報が含まれる。位置情報４５は、ローダ１８の現在位置の情報が含まれている。通信部４７は、実装装置１５やローダ１８、ホストＰＣ８０などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。管理ＰＣ１４は、所定の時間間隔でローダ１８から現在位置の情報を取得し、位置情報４５に記憶する。

ローダ１８は、移動型作業装置であり、実装システム１０の正面の移動領域内（図１の点線参照）で移動し、実装装置１５のフィーダ２５など、実装処理に必要な部材などを自動着脱し、回収及び補給する装置である。このローダ１８は、移動制御部５０と、記憶部５３と、収容部５４と、交換部５５と、移動部５６と、通信部５７とを備えている。移動制御部５０は、ＣＰＵ５１を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、装置全体の制御を司る。この移動制御部５０は、フィーダ２５を部品供給部２４から回収し又はフィーダ２５を部品供給部２４へ補給し、フィーダ２５を保管部１３との間で移動させるよう装置全体を制御する。記憶部５３は、例えばＨＤＤなど、処理プログラムなど各種データを記憶するものである。収容部５４は、フィーダ２５を収容する収容空間を有する。この収容部５４は、例えば、４つのフィーダ２５を収容可能に構成されている。交換部５５は、フィーダ２５を出し入れすると共に上下段に移動させる機構である（図２参照）。交換部５５は、フィーダ２５をクランプするクランプ部と、クランプ部をＹ軸方向（前後方向）に移動させるＹ軸スライダと、クランプ部をＺ軸方向（上下方向）に移動させるＺ軸スライダとを有している。交換部５５は、実装用装着部でのフィーダ２５の装着及び装着解除と、バッファ用装着部でのフィーダ２５の装着及び装着解除を実行する。移動部５６は、実装装置１５の正面に配設されたＸ軸レール１９に沿ってローダ１８をＸ軸方向（左右方向）へ移動させる機構である。通信部５７は、管理ＰＣ１４や実装装置１５などの外部機器と情報のやりとりを行うインタフェースである。このローダ１８は、現在位置や実行した作業内容を管理ＰＣ１４へ出力する。このローダ１８は、フィーダ２５を回収、補給可能であるが、実装ヘッド３２やノズル３３、はんだカートリッジ、スクリーンマスク、基板支持用のバックアップピンなど、実装処理に関連する部材を回収、補給するよう構成してもよい。

次に、こうして構成された本実施形態の実装システム１０の動作、まず、実装装置１５が部品Ｐを基板Ｓへ実装する処理について説明する。実装制御部３６のＣＰＵ３７は、実装処理を開始すると、基板Ｓを搬入、固定するよう基板処理部２３を制御する。次に、ＣＰＵ３７は、実装条件情報を読み出し、この実装条件情報に基づいて、部品供給部２４に装着されたフィーダ２５から部品Ｐを実装ヘッド３２に採取させ、基板Ｓに配置する処理を行う。基板Ｓに部品Ｐを配置し終わると、ＣＰＵ３７は、基板Ｓを基板処理部２３に排出させ、上述したように、次の基板Ｓを基板処理部２３に搬入させる。ＣＰＵ３７は、この実装処理の実行中に、各フィーダ２５の部品使用数を管理し、部品残数が所定値以下になると、その情報を管理ＰＣ１４へ送信する。管理ＰＣ１４は、部品切れが近いフィーダ２５の交換作業を指示リスト４４に加える処理などを行う。管理ＰＣ１４は、指示リスト４４に基づいて、ローダ１８に交換作業を実行させる。ローダ１８は、Ｘ軸レール１９に沿って保管部１３と実装装置１５との間を移動し、図示しないエンコーダの値に基づいて現在位置を取得し、管理ＰＣ１４へ現在位置を送信しつつ、作業対象の実装装置１５でフィーダ２５の交換処理を実行する。

ここで、実装装置１５の実装処理中には、実装装置１５に対して作業者が何らかの作業を行う必要が生じる場合がある。一方、上述したように、ローダ１８は、実装装置１５の前を通過し、作業対象の実装装置１５の前で交換作業を実行する。このため、実装システム１０の実装装置１５では、ローダ１８の通過、交換作業中には、作業者の安全確保やローダ１８の交換作業の妨げにならないよう、実装装置１５に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態にするよう設定されている。次に、管理ＰＣ１４での実装装置１５による作業者に対する作業制限及び表示処理を管理する処理について説明する。

図３は、管理ＰＣ１４の管理制御部４０で実行される作業制限指令処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、管理ＰＣ１４の記憶部４３に記憶され、管理ＰＣ１４の起動後に実行される。このルーチンを開始すると、管理制御部４０のＣＰＵ４１は、記憶部４３から読み出すことにより、指示リスト４４を取得し（Ｓ１００）、位置情報４５からローダ１８の現在位置を取得する（Ｓ１１０）。次に、ＣＰＵ４１は、取得した指示リスト４４及びローダ１８の現在位置に基づいて、ローダ１８が通過する予定の通過前状態、ローダ１８が通過中の通過中状態、ローダ１８が通過した直後の通過後状態及びローダ１８が次に作業する作業対象状態である実装装置１５を特定する（Ｓ１２０）。ＣＰＵ４１は、作業対象の実装装置１５を指示リスト４４により把握する。また、ＣＰＵ４１は、ローダ１８の現在位置と作業対象の実装装置１５の位置との関係から、通過前、通過中及び通過した直後の実装装置１５を把握する。次に、ＣＰＵ４１は、作業者の作業制限を要する装置があるか否かを上記特定した情報に基づいて判定する（Ｓ１３０）。作業者の作業制限を要する装置があるときには、ＣＰＵ４１は、通過前、通過中及び通過した直後、及び作業対象のいずれかに該当する実装装置１５に対して、作業制限指令を出力すると共に、それぞれの実装装置１５が通過前、通過中及び通過した直後、及び作業対象のいずれに該当するかの情報を含む表示指令を出力する（Ｓ１４０）。Ｓ１４０のあと、またはＳ１３０で作業者の作業制限を要する装置がないときには、ＣＰＵ４１は、ローダ１８がすべての作業を完了したか否かを指示リスト４４に残存する作業内容に基づいて判定し（Ｓ１５０）、すべての作業を終了していないときには、Ｓ１００以降の処理を実行する。一方、Ｓ１５０でローダ１８がすべての作業を完了したときには、ＣＰＵ４１は、このルーチンを終了する。

次に、実装装置１５での作業者に対する作業制限及び表示処理について説明する。図４は、実装装置１５の実装制御部３６により実行される作業制限実行処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、実装装置１５の記憶部３８に記憶され、実装装置１５の起動後に所定間隔（例えば、１ｓｅｃ）ごとに繰り返し実行される。このルーチンを開始すると、実装制御部３６のＣＰＵ３７は、作業制限指令を管理ＰＣ１４から取得したか否かを判定する（Ｓ２００）。作業制限指令を取得したときには、ＣＰＵ３７は、作業者からの作業を制限する作業制限を実行する（Ｓ２１０）。作業制限としては、作業者の作業を受け付けないものとすれば特に限定されないが、例えば、モジュール２２をロックし、モジュール２２のスライド引き出しを制限することなどが挙げられる。次に、ＣＰＵ３７は、表示部３５に表示する表示態様が通過前、通過中、通過直後及び作業対象のいずれであるかを表示指令に基づいて判定する（Ｓ２２０）。ＣＰＵ３７は、表示態様が通過前であるときには通過前状態（Ｓ２３０）、表示態様が通過中であるときには通過中状態（Ｓ２４０）、表示態様が通過直後であるときには通過後状態（Ｓ２５０）、表示態様が作業対象であるときには作業対象状態（Ｓ２６０）で表示部３５を制御する。

Ｓ２３０～Ｓ２６０で表示部３５に表示処理したあと、または、Ｓ２００で作業制限指令を取得していないとき、ＣＰＵ３７は、そのままこのルーチンを終了する。なお、前回まで作業制限指令を取得しており、今回、作業制限指令を取得しなかったとき、ＣＰＵ３７は、作業者の作業制限及び表示を解除する。

図５は、表示部３５に作業者の作業制限状態を示す表示態様を表示する一例の説明図である。図５では、左から４台目の実装装置１５が作業対象装置であり、保管部１３からローダ１８が右方向へ移動中の状態を示している。図５では、左から１～４台目の実装装置１５に作業者の作業制限が実行され、各実装装置１５では、左から順に１台目の表示部３５に通過直後、２台目の表示部３５に通過中、３台目の表示部３５に通過前、４台目の表示部３５に作業対象の表示を行う。この実装システム１０では、異なる表示態様として、異なる色で表示部３５を発光させるものとした。なお、発光色は、青や緑、赤、黄色などエラー時に警告灯に発光させる色とは異なる色、例えば、紺、紫、桃、橙などにすることが好ましい。表示部３５の表示態様は、発光様式の違いや、発光色の違い及びこれらの組み合わせなどのうちいずれかとすればよい。そして、ローダ１８が作業対象の実装装置１５まで移動し、移動せずに交換作業を実行中には、図１に示すように、左から４台目の実装装置１５において、作業者の作業制限が実行され、表示部３５に作業対象の表示が行われる。このように、表示部３５の表示態様を確認することによって、作業者は、実装装置１５に対する作業制限が実行されていることやどのような状態であるかを視認することができる。

ここで、本実施形態の構成要素と本開示の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の管理制御部４０が本開示の管理制御部に相当し、管理ＰＣ１４が管理装置に相当し、ローダ１８が移動型作業装置に相当し、表示部３５が表示部に相当する。また、印刷装置１１、印刷検査装置１２、保管部１３及び実装装置１５などが実装関連装置に相当し、実装制御部３６が装置制御部に相当する。なお、本実施形態では、管理ＰＣ１４及び実装装置１５の動作を説明することにより本開示の管理方法及び実装関連装置の制御方法の一例も明らかにしている。

以上説明した本実施形態の管理ＰＣ１４では、移動作業装置としてのローダ１８の移動に伴い、実装関連装置としての実装装置１５に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装装置１５の表示部３５に制限状態を示す表示態様を表示して作業者に報知させる。一般的に、実装装置１５では、ローダ１８の移動及び交換作業がこの実装装置１５の近傍で行われるため、作業者による実装装置１５に対する作業を制限することがある。しかし、作業者は、どの実装装置１５が作業可能であり、どの装置が制限状態であるかを認識することは簡単ではなかった。この管理ＰＣ１４では、ローダ１８の移動に伴い実装装置１５が作業者の作業が制限された状態であるときには、該当する実装装置１５の表示部３５に制限状態を示す表示態様を表示して作業者に報知させる。したがって、この管理ＰＣ１４では、ローダ１８の移動に伴って変更される実装装置１５の状態を容易に視認することができる。

また、管理ＰＣ１４は、ローダ１８が通過する予定の通過前状態、ローダ１８が通過中の通過中状態、ローダ１８が通過した直後の通過後状態及びローダ１８が次に作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに該当する実装装置１５を作業者の作業制限状態とし、管理制御部４０は、通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態に対応する表示態様を該当する実装装置１５の表示部３５に表示させる。この管理ＰＣ１４では、実装装置１５が通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のいずれかに該当するかを作業者へ報知することができる。

また、実装装置１５では、この実装装置１５の前をローダ１８が通過するとの情報を管理ＰＣ１４から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、表示部３５に制限状態を示す表示態様を表示して作業者に報知する。したがって、この実装装置１５では、ローダ１８の移動に伴って変更される実装装置１５の状態を容易に視認することができる。また、実装制御部３６は、ローダ１８の通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のうち１以上に該当するときに制限状態とすると共に、通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のうち１以上に対応する表示態様を表示部３５に表示させる。この実装装置１５では、実装装置１５が通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のいずれかに該当するかを作業者へ報知することができる。

また、実装システム１０は、上述した管理ＰＣ１４と、上述した実装装置１５と、ローダ１８とを備えるため、ローダ１８の移動に伴って変更される実装装置１５の状態を容易に視認することができる。更に、表示部３５は、ローダ１８が通過する通過面に配設されたＬＥＤテープであるため、ＬＥＤテープを利用して装置の制限状態を作業者へ報知することができる。

なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。

例えば、上述した実施形態では、ローダ１８の通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態で、作業者の作業を制限するものとしたが、これらのうち例えば、通過後状態など、いずれか１以上を省略してもよいし、これ以外の状態を追加してもよい。また、表示部３５の表示態様もこれに合わせて省略してもよい、この実装装置１５において、通過前状態や通過中状態、作業対象状態では、作業者の作業制限を実行することが望ましい。

上述した実施形態では、表示部３５は、各種色彩光を発光可能な１次元（線状）発光部材であるＬＥＤテープとしたが特にこれに限定されず、画像を表示可能なディスプレイとしてもよい。ディスプレイとしては、例えば、操作パネル２８などが挙げられる。図６は、操作パネル２８に作業者の制限状態を示す表示態様を表示する一例の説明図である。図６に示すように、操作パネル２８の表示色を変更することによって作業者の制限状態を示す表示態様を表示するものとしてもよい。なお、制限状態の表示は、文字、図形などを用いるものとしてもよいが、図５や図６に示すように、発光色によって制限状態を表示する方が、作業者は視覚的に認識しやすい。

上述した実施形態では、本開示の管理装置の機能を管理ＰＣ１４が備えるものとして説明したが、特にこれに限定されず、本開示の管理装置の機能を実装装置１５などの実装関連装置が有するものとしてもよいし、ローダ１８が有するものとしてもよいし、ホストＰＣ８０が有するものとしてもよい。

上述した実施形態では、本開示の実装関連装置として実装装置１５を主として説明したが、特にこれに限定されず、印刷装置１１や印刷検査装置１２、図示しない実装検査装置、リフロー装置などに表示部を設け、その制限状態を表示するものとしてもよい。また、上述した実施形態では、ローダ１８は、フィーダ２５の自動着脱を行うものとして説明したが、特にこれに限定されず、印刷装置１１や印刷検査装置１２、図示しない実装検査装置、リフロー装置などに装着する部材の自動着脱を行うものとしてもよい。

上述した実施形態では、本開示を実装システム１０や管理ＰＣ１４、実装装置１５として説明したが、本開示を管理ＰＣ１４が実行する管理方法や、実装装置１５が実行する実装装置１５の制御方法を実現するプログラムとしてもよい。

ここで、本開示の管理装置、実装関連装置、実装システム、管理方法及び実装関連装置の制御方法は、以下のように構成してもよい。例えば、本開示の管理装置において、前記実装関連装置は、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とし、前記管理制御部は、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する表示態様を該当する前記実装関連装置の前記表示部に表示させるものとしてもよい。この管理装置では、実装関連装置が通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のいずれかに該当するかを作業者へ報知することができる。ここで、表示態様としては、例えば、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯（シーケンシャル点灯）などの発光様式の違いや、発光色の違い、これらの組み合わせなどを含むものとしてもよい。また、この制限状態に対応する表示態様は、装置異常時の表示態様と異なることが望ましい。また、表示部の表示態様と各種装置状態との対応付けは、作業者が選択可能としてもよい。

本開示の実装関連装置は、
部品を処理対象物に実装する処理に関連する、複数の実装関連装置の間で移動し部材を装着部に自動着脱する移動作業装置と、前記実装関連装置及び前記移動作業装置のいずれかを管理する管理装置とを含む実装システムに用いられる実装関連装置であって、
作業者に視覚的に情報を報知する表示部と、
該実装関連装置の前を前記移動作業装置が通過する情報を該移動作業装置及び／又は前記管理装置から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させる装置制御部と、
を備えたものである。

この実装関連装置では、この実装関連装置の前を移動作業装置が通過するとの情報をこの移動作業装置及び管理装置の少なくとも一方から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、表示部に制限状態を示す表示態様を表示して作業者に報知する。したがって、この実装関連装置では、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる。

本開示の実装関連装置において、前記装置制御部は、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とすると共に、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する表示態様を前記表示部に表示させるものとしてもよい。この実装関連装置では、実装関連装置が通過前状態、通過中状態、通過後状態及び作業対象状態のいずれかに該当するかを作業者へ報知することができる。

本開示の実装システムは、上述したいずれかに記載の管理装置と、上述したいずれかに記載の実装関連装置と、前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置と、を備えたものである。この実装システムでは、上述した管理装置及び実装関連装置のいずれかを備えるため、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる。また、採用した装置に応じた効果を奏することができる。

本開示の実装システムにおいて、前記表示部は、前記移動作業装置が通過する通過面に配設されたＬＥＤテープであるものとしてもよい。この管理装置では、ＬＥＤテープを利用して装置の制限状態を作業者へ報知することができる。ここで、ＬＥＤテープは、各種色彩光を発光可能な１次元（線状）発光部材としてもよい。あるいは、表示部は、画像を表示可能なディスプレイとしてもよい。

本開示の管理方法は、
作業者に情報を視覚的に報知する表示部と部材を装着する装着部とを有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する複数の実装関連装置と、前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置とを含む実装システムに用いられる管理方法であって、
前記移動作業装置の移動に伴い前記実装関連装置が該実装関連装置に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装関連装置の前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させるステップ、
を含むものである。

この管理方法では、上述した管理装置と同様に、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる。なお、この管理方法において、上述した管理装置の態様を採用してもよいし、上述した管理装置の機能を発現するステップを含むものとしてもよい。

本開示の実装関連装置の制御方法は、
作業者に視覚的に情報を報知する表示部を有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する、複数の実装関連装置の間で移動し部材を装着部に自動着脱する移動作業装置と、前記実装関連装置及び前記移動作業装置のいずれかを管理する管理装置とを含む実装システムに用いられる実装関連装置の制御方法であって、
該実装関連装置の前を前記移動作業装置が通過する情報を該移動作業装置及び／又は前記管理装置から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させるステップ、
を含むものである。

この実装関連装置の制御方法では、上述した実装関連装置と同様に、移動作業装置の移動に伴って変更される実装関連装置の状態を容易に視認することができる。なお、この実装関連装置の制御方法において、上述した実装関連装置の態様を採用してもよいし、上述した実装関連装置の機能を発現するステップを含むものとしてもよい。

本開示の管理装置、実装関連装置、実装システム、管理方法及び実装関連装置の制御方法は、電子部品の実装分野に利用可能である。

１０実装システム、１１印刷装置、１２印刷検査装置、１３保管部、１４管理ＰＣ、１５実装装置、１６自動搬送車、１８ローダ、１９Ｘ軸レール、２１基台、２２モジュール、２３基板処理部、２４部品供給部、２５フィーダ、２６バッファ部、２８操作パネル、３０実装部、３１ヘッド移動部、３２実装ヘッド、３３ノズル、３５表示部、３６実装制御部、３７ＣＰＵ、３８記憶部、３９通信部、４０管理制御部、４１ＣＰＵ、４３記憶部、４４指示リスト、４５位置情報、４７通信部、５０移動制御部、５１ＣＰＵ、５３記憶部、５４収容部、５５交換部、５６移動部、５７通信部、８０ホストＰＣ、Ｐ部品、Ｓ基板。

Claims

作業者に情報を視覚的に報知する表示部と部材を装着する装着部とを有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する複数の実装関連装置と、前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置とを含む実装システムに用いられる管理装置であって、
前記移動作業装置の移動に伴い前記実装関連装置が該実装関連装置に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装関連装置の前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させる管理制御部、を備え、
前記表示態様としては、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯であるシーケンシャル点灯のうち１以上を含む発光様式と、発光色と、前記発光様式及び前記発光色の組み合わせとのうちいずれかを含み、
前記管理制御部は、作業者が選択した前記表示態様と前記実装関連装置の状態との対応付けを取得し、
前記実装関連装置は、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とし、
前記管理制御部は、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する、前記作業者が選択した表示態様を該当する前記実装関連装置の前記表示部に表示させ、該表示態様を表示させるに際して前記通過前状態と前記通過中状態と前記通過後状態とに対して、前記作業対象状態を異なる表示態様で表示させる、管理装置。
部品を処理対象物に実装する処理に関連する、複数の実装関連装置の間で移動し部材を装着部に自動着脱する移動作業装置と、前記実装関連装置及び前記移動作業装置のいずれかを管理する管理装置とを含む実装システムに用いられる実装関連装置であって、
作業者に視覚的に情報を報知する表示部と、
該実装関連装置の前を前記移動作業装置が通過する情報を該移動作業装置及び／又は前記管理装置から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させる装置制御部と、を備え、
前記表示態様としては、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯であるシーケンシャル点灯のうち１以上を含む発光様式と、発光色と、前記発光様式及び前記発光色の組み合わせとのうちいずれかを含み、
前記装置制御部は、作業者が選択した前記表示態様と前記実装関連装置の状態との対応付けを取得し、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とすると共に、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する、前記作業者が選択した表示態様を前記表示部に表示させ、該表示態様を表示させるに際して前記通過前状態と前記通過中状態と前記通過後状態とに対して、前記作業対象状態を異なる表示態様で表示させる、実装関連装置。
請求項１に記載の管理装置と、
請求項２に記載の実装関連装置と、
前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置と、
を備えた実装システム。
前記表示部は、前記移動作業装置が通過する通過面に配設されたＬＥＤテープである、請求項３に記載の実装システム。
作業者に情報を視覚的に報知する表示部と部材を装着する装着部とを有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する複数の実装関連装置と、前記複数の実装関連装置の間で移動し前記部材を前記装着部に自動着脱する移動作業装置とを含む実装システムに用いられる管理方法であって、
前記移動作業装置の移動に伴い前記実装関連装置が該実装関連装置に対する作業者の作業が受け付けられない制限状態であるときには、該当する実装関連装置の前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させるステップ、を含み、
前記表示態様としては、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯であるシーケンシャル点灯のうち１以上を含む発光様式と、発光色と、前記発光様式及び前記発光色の組み合わせとのうちいずれかを含み、
前記実装関連装置は、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とし、
前記ステップでは、作業者が選択した前記表示態様と前記実装関連装置の状態との対応付けを取得し、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する、前記作業者が選択した表示態様を該当する前記実装関連装置の前記表示部に表示させ、該表示態様を表示させるに際して前記通過前状態と前記通過中状態と前記通過後状態とに対して、前記作業対象状態を異なる表示態様で表示させる、管理方法。
作業者に視覚的に情報を報知する表示部を有し部品を処理対象物に実装する処理に関連する、複数の実装関連装置の間で移動し部材を装着部に自動着脱する移動作業装置と、前記実装関連装置及び前記移動作業装置のいずれかを管理する管理装置とを含む実装システムに用いられる実装関連装置の制御方法であって、
該実装関連装置の前を前記移動作業装置が通過する情報を該移動作業装置及び／又は前記管理装置から取得したときには、作業者の作業を受け付けない制限状態とすると共に、前記表示部に前記制限状態を示す表示態様を表示して前記作業者に報知させるステップ、を含み、
前記表示態様としては、常時点灯、時間間隔の異なる点滅、所定方向への流れ点灯であるシーケンシャル点灯のうち１以上を含む発光様式と、発光色と、前記発光様式及び前記発光色の組み合わせとのうちいずれかを含み、
前記ステップでは、作業者が選択した前記表示態様と前記実装関連装置の状態との対応付けを取得し、前記移動作業装置が通過する予定の通過前状態、前記移動作業装置が通過中の通過中状態、前記移動作業装置が通過した直後の通過後状態及び前記移動作業装置が作業する作業対象状態のうち１以上に該当するときに前記制限状態とすると共に、前記通過前状態、前記通過中状態、前記通過後状態及び前記作業対象状態のうち１以上に対応する、前記作業者が選択した表示態様を前記表示部に表示させ、該表示態様を表示させるに際して前記通過前状態と前記通過中状態と前記通過後状態とに対して、前記作業対象状態を異なる表示態様で表示させる、実装関連装置の制御方法。