JP7431972B2 - 電動パーキングブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、車輪と一体に回転する回転体に対して摩擦部材を押し付ける方向と離す方向に移動させるように電動アクチュエータを制御する電動パーキングブレーキ制御装置に関する。
従来、電動パーキングブレーキ制御装置として、回転体であるロータに対して摩擦部材であるパッドを押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するアプライ処理と、ロータからパッドを離す方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するリリース処理と、を実行可能なものが知られている(特許第6466473号公報参照)。具体的に、この技術では、電動パーキングブレーキ制御装置は、アプライ処理の実行中において、パッドとロータが当接する前に、リリース処理の要求を受けると、パッドとロータが当接するまではリリース処理を実行せず、パッドとロータが当接した後に、リリース処理を実行する。
また、電動パーキングブレーキ制御装置は、リリース処理の実行中において、パッドがロータから離間する前に、アプライ処理の要求を受けると、パッドとロータが離間するまではアプライ処理を実行せず、パッドとロータが離間した後に、アプライ処理を実行する。
従来技術では、所定の処理(アプライ処理またはリリース処理)中において新たな作動要求(リリース要求またはアプライ要求)がなされても、パッドとロータが当接または離間するまでは、新たな作動要求に基づく処理が実行されないため、新たな作動要求から処理の実行まで時間がかかって応答性が悪くなるおそれがある。一方、応答性を高くするために、所定の処理中に新たな作動要求を受けるとすぐに新たな作動要求に基づく処理を実行する場合には、例えば所定の処理の開始時に発生する突入電流と、新たな作動要求に基づく処理の開始時に発生する突入電流が重なってしまい、電動アクチュエータの動作判定を正確に行えなくなるおそれがある。
アプライ処理またはリリース処理中に受けた新たな作動要求に対する電動アクチュエータの応答性を高くすることができるとともに、電動アクチュエータの動作判定を正確に行うことができる電動パーキングブレーキ制御装置を提供することが望まれている。
上述の背景に鑑み、車輪と一体に回転する回転体に対して摩擦部材を押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するアプライ処理と、前記回転体から前記摩擦部材を離す方向に移動させるように前記電動アクチュエータを制御するリリース処理と、を実行可能である電動パーキングブレーキ制御装置を開示する。
前記電動パーキングブレーキ制御装置は、前記アプライ処理を開始してから第1所定時間の間、前記電動アクチュエータを作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を実行しない動作変更禁止処理と、前記アプライ処理を開始してから前記第1所定時間の経過後に、前記新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を、前記新たな作動要求に応じて実行する動作変更処理と、を実行可能である。
前記第1所定時間は、前記アプライ処理を開始してから、前記電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長く、かつ、前記アプライ処理を開始してから前記摩擦部材が前記回転体に接触するまでの時間よりも短い時間に設定されている。
この構成によれば、第1所定時間がアプライ処理を開始してから摩擦部材が回転体に接触するまでの時間よりも短い時間に設定されているので、新たな作動要求を受けてから新たな作動要求に基づく処理を実行するまでの時間を短くすることができ、アプライ処理中に受けた新たな作動要求に対する電動アクチュエータの応答性を高くすることができる。また、第1所定時間を、アプライ処理を開始してから、電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長い時間に設定することで、電動アクチュエータの動作開始前において突入電流が発生している間は、新たな作動要求が実行されないので、アプライ処理開始時の突入電流に、新たな作動要求に基づく処理開始時の突入電流が重なるのを抑制することができ、ひいては、電動アクチュエータの動作判定を正確に行うことができる。
また、本開示に係る電動パーキングブレーキ制御装置は、車輪と一体に回転する回転体に対して摩擦部材を押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するアプライ処理と、前記回転体から前記摩擦部材を離す方向に移動させるように前記電動アクチュエータを制御するリリース処理と、を実行可能である。
前記電動パーキングブレーキ制御装置は、前記リリース処理を開始してから第2所定時間の間、前記電動アクチュエータを作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を実行しない動作変更禁止処理と、前記リリース処理を開始してから前記第2所定時間の経過後に、前記新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を、前記新たな作動要求に応じて実行する動作変更処理と、を実行可能である。
前記第2所定時間は、前記リリース処理を開始してから、前記電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長く、かつ、前記リリース処理を開始してから前記摩擦部材が前記回転体から離れるまでの時間よりも短い時間に設定されている。
この構成によれば、第2所定時間がリリース処理を開始してから摩擦部材が回転体から離れるまでの時間よりも短い時間に設定されているので、新たな作動要求を受けてから新たな作動要求に基づく処理を実行するまでの時間を短くすることができ、リリース処理中に受けた新たな作動要求に対する電動アクチュエータの応答性を高くすることができる。また、第2所定時間を、リリース処理を開始してから、電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長い時間に設定することで、電動アクチュエータの動作開始前において突入電流が発生している間は、新たな作動要求が実行されないので、リリース処理開始時の突入電流に、新たな作動要求に基づく処理開始時の突入電流が重なるのを抑制することができ、ひいては、電動アクチュエータの動作判定を正確に行うことができる。
また、前記電動パーキングブレーキ制御装置は、前記動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と異なる処理である場合には、前記動作変更処理を実行してもよい。
この構成によれば、動作変更禁止処理中において、現在実行中の処理とは異なる処理を実行するための新たな作動要求がなされた場合には、現在実行中の処理が完了する前に動作変更処理が実行されるので、ユーザの要求に速やかに応えることができる。
また、前記電動パーキングブレーキ制御装置は、前記動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と同じ処理である場合には、前記動作変更処理を実行せずに、現在実行中の処理を継続させてもよい。
この構成によれば、動作変更禁止処理中において、現在実行中の処理と同じ処理を実行するための新たな作動要求がなされた場合には、動作変更処理を実行せずに、現在実行中の処理を継続させるので、新たに同じ処理を開始し直すことなく、実行中の処理を滞りなく完了させることができる。
また、前記電動パーキングブレーキ制御装置は、前記動作変更禁止処理中に複数の新たな作動要求を受けた場合には、前記動作変更禁止処理の後に、前記複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求に基づいて、前記電動アクチュエータを制御してもよい。
この構成によれば、動作変更禁止処理中において受けた複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求に基づいて電動アクチュエータが制御されるので、ユーザの意思に対応するように電動アクチュエータを制御することができる。
一実施形態に係る電動パーキングブレーキ制御装置を備えた車両の構成図である。 ドラムブレーキとパーキングブレーキ機構を示す図であり、ブレーキがかかっていない状態を示す図(a)と、パーキングブレーキ機構によりブレーキがかかっている状態を示す図(b)である。 パーキングブレーキ機構の電動アクチュエータを示す断面図である。 制御部の処理を示すフローチャートである。 アプライ処理を示すフローチャートである。 リリース処理を示すフローチャートである。 アプライ処理の開始から第1所定時間中に受けた新たな作動要求がアプライ処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。 アプライ処理の開始から第1所定時間中に受けた新たな作動要求がリリース処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。 アプライ処理の開始から第1所定時間の経過後に受けた新たな作動要求がリリース処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。 リリース処理の開始から第2所定時間中に受けた新たな作動要求がリリース処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。 リリース処理の開始から第2所定時間中に受けた新たな作動要求がアプライ処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。 リリース処理の開始から第2所定時間の経過後に受けた新たな作動要求がアプライ処理の要求である場合の制御部の動作の一例を示すタイムチャートである。
電動パーキングブレーキ制御装置の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、車両CRは、ドラムブレーキDと、パーキングブレーキ機構200と、車両用ブレーキ液圧制御装置100とを備えている。
ドラムブレーキDは、4つの車輪Wにそれぞれ設けられている。パーキングブレーキ機構200は、ドラムブレーキDを機械的に動作させる機構であり、後側の2つの車輪Wに設けられたドラムブレーキDに対して設けられている。
車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御するためのものである。車両用ブレーキ液圧制御装置100は、油路(液圧路)や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部20とを主に備えている。液圧ユニット10は、ブレーキペダルBPの踏み込みによりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダMCに油路を介して接続されるとともに、各ドラムブレーキDのホイルシリンダD4に油路を介して接続されている。液圧ユニット10は、ホイルシリンダD4に付与されるブレーキ液圧を制御するための弁やポンプなどを備えている。
制御部20は、電動パーキングブレーキ制御装置の一例である。制御部20は、パーキングブレーキ機構200を動作させる電動アクチュエータ240の駆動および停止を制御する機能を有する他、液圧ユニット10内の弁やポンプを制御する機能を有している。制御部20には、車輪速センサ91と、パーキングスイッチ92とが接続されている。車輪速センサ91は、車輪Wの車輪速度を検出する。パーキングスイッチ92は、パーキングブレーキ機構200の状態をアプライ状態とリリース状態とに切り替えるためのものである。ここで、アプライ状態とは、パーキングブレーキ機構200が制動力を発生させる状態をいう。また、リリース状態とは、パーキングブレーキ機構200が制動力を解除する状態をいう。
パーキングスイッチ92は、アプライ位置とリリース位置とに切替可能となっている。パーキングスイッチ92は、アプライ位置に位置するときにパーキングブレーキ機構200をアプライ状態にするためのアプライ信号を制御部20に出力し、リリース位置に位置するときにパーキングブレーキ機構200をリリース状態にするためのリリース信号を制御部20に出力する。
制御部20は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、車輪速センサ91やパーキングスイッチ92などからの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。
図2(a),(b)に示すように、ドラムブレーキDは、回転体の一例としてのドラムD1と、摩擦部材の一例としてのブレーキシューD2と、リターンスプリングD3と、ホイルシリンダD4とを備えている。ドラムD1は、車輪Wと一体に回転する円筒状の部位を有する部材である。
ブレーキシューD2は、ドラムD1の内周面に沿って延びる円弧状の部材であり、ドラムD1の内周面に押し付けられることで、車輪Wに制動力を与える。ブレーキシューD2は、ドラムD1の内周面に沿って2つ設けられている。2つのブレーキシューD2は、それぞれ一端部が支持部材D5によって回動可能に支持されることで、互いに近づく方向と離れる方向に回動可能となっている。
リターンスプリングD3は、2つのブレーキシューD2の他端部を互いに近づける方向に付勢している。ホイルシリンダD4は、液圧ユニット10から供給されるブレーキ液圧によって、2つのブレーキシューD2をドラムD1の内周面に向けて付勢する。
パーキングブレーキ機構200は、ストラット210と、パーキングレバー220と、ワイヤ230と、図3に示す電動アクチュエータ240とを備えている。ストラット210は、2つのブレーキシューD2のそれぞれの他端部に係合している。
パーキングレバー220の一端部は、一方のブレーキシューD2にピン221によって回動可能に支持されている。パーキングレバー220の他端部には、ワイヤ230が連結されている。パーキングレバー220の一端部と他端部の間の部位であって、一端部寄りの部位は、ストラット210に係合している。
ワイヤ230が図示右方向に引っ張られると、パーキングレバー220がピン221を中心に回動することで、パーキングレバー220がストラット210を介して他方のブレーキシューD2をドラムD1の内周面に押し付ける。さらに、ワイヤ230が引っ張られると、パーキングレバー220がストラット210との係合部分を中心に回動することで、パーキングレバー220がピン221を介して一方のブレーキシューD2をドラムD1の内周面に押し付ける。
これにより、ワイヤ230の引張動作によって、各ブレーキシューD2がドラムD1の内周面に押し付けられる。なお、ワイヤ230を図示左方向に緩めると、リターンスプリングD3の付勢力によって、各ブレーキシューD2がドラムD1の内周面から離れる。
図3に示すように、電動アクチュエータ240は、ワイヤ230を牽引するための装置である。電動アクチュエータ240は、モータ241と、複数のギヤ242と、ナット243と、ネジ軸244と、ハウジング245と、リテーナ246と、複数の皿バネ247とを備えている。
ナット243は、複数のギヤ242を介してモータ241に連結されている。ナット243は、ネジ軸244の雄ネジ部244Aと噛み合う雌ネジ部243Aを有している。ネジ軸244は、ハウジング245に軸方向に移動可能に支持されており、先端にワイヤ230が固定されている。ネジ軸244の先端とは反対側の端部には、径方向に突出する鍔部244Bが形成されている。
リテーナ246は、中心に穴を有する円板の部材であり、ネジ軸244の鍔部244Bにネジ軸244の先端側から係合している。複数の皿バネ247は、ネジ軸244の軸方向において、鍔部244Bとナット243の間に配置されている。
この電動アクチュエータ240では、モータ241を正回転させると、ネジ軸244がハウジング245内に収容される方向に移動することで、ワイヤ230が引っ張られ、パーキングブレーキ機構200が、パーキングブレーキの効いたアプライ状態となる。また、モータ241を逆回転させると、ネジ軸244がハウジング245から突出する方向に移動することで、ワイヤ230が緩められて、パーキングブレーキ機構200が、パーキングブレーキが解除されたリリース状態となる。なお、リリース状態においては、リテーナ246とナット243の間で、複数の皿バネ247が変形した状態で挟持されている。
以下の説明では、パーキングブレーキ機構200がアプライ状態となっているときのネジ軸244の位置を、「アプライ位置」とも称し、パーキングブレーキ機構200がリリース状態となっているときのネジ軸244の位置を、「リリース位置」とも称する。具体的に、リリース位置は、図3に示す位置であり、アプライ位置は、図3に示すネジ軸244が図の位置よりも図示右側に移動した位置である。
制御部20は、パーキングスイッチ92からの信号に基づいて、モータ241の正回転・逆回転・停止を制御している。制御部20は、アプライ処理と、リリース処理と、を実行する機能を有している。以下の説明では、パーキングスイッチ92からのアプライ信号の出力を、「アプライ処理の要求」とも称し、パーキングスイッチ92からのリリース信号の出力を、「リリース処理の要求」とも称し、これらの各処理の要求を総称して「作動要求」とも称する。
アプライ処理は、パーキングブレーキ機構200がアプライ状態となるように電動アクチュエータ240を駆動させる処理である。言い換えると、アプライ処理は、ドラムD1に対してブレーキシューD2を押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータ240を制御する処理である。具体的に、制御部20は、アプライ処理の要求を受けると、モータ241を正回転させてネジ軸244をアプライ位置まで移動させることで、パーキングブレーキ機構200をアプライ状態にする。
詳しくは、図7に示すように、制御部20は、アプライ処理の要求(A)を受けると、モータ241を正回転させるための電流をモータ241に供給することで、アプライ処理を開始する(時刻t1)。モータ241への通電開始時には、突入電流が発生するが、突入電流は所定時間後に収束する(時刻t2)。突入電流が収束すると、モータ241が回転し始める。
これにより、ネジ軸244がリリース位置からアプライ位置に向けて移動を開始する。ネジ軸244がリリース位置からアプライ位置に向けて移動していくと、皿バネ247からネジ軸244にかかる負荷が徐々に小さくなっていくため、電流は徐々に小さくなる。ネジ軸244がリテーナ246から離れると、ネジ軸244に負荷がかからなくなり(時刻t3)、その後、電流が一定となる。
その後、ブレーキシューD2がドラムD1に接触すると(時刻t4)、ネジ軸244にかかる負荷が徐々に大きくなっていき、モータ241に供給する電流が上昇していく。その後、制御部20は、電流がアプライ閾値IA以上になると(時刻t5)、通電を停止して、アプライ処理を完了させる。
リリース処理は、パーキングブレーキ機構200がリリース状態となるように電動アクチュエータ240を駆動させる処理である。言い換えると、リリース処理は、ドラムD1からブレーキシューD2を離す方向に移動させるように電動アクチュエータ240を制御する処理である。具体的に、制御部20は、リリース処理の要求を受けると、モータ241を逆回転させてネジ軸244をリリース位置まで移動させることで、パーキングブレーキ機構200をリリース状態にする。
詳しくは、図10に示すように、制御部20は、リリース処理の要求(R)を受けると、モータ241を逆回転させるための電流をモータ241に供給することで、リリース処理を開始する(時刻t51)。モータ241への通電開始時には、突入電流が発生するが、突入電流は所定時間後に収束する(時刻t52)。突入電流が収束すると、モータ241が回転し始める。
これにより、ネジ軸244がアプライ位置からリリース位置に向けて移動していき、ブレーキシューD2がドラムD1から離れる方向に移動する。ネジ軸244がアプライ位置からリリース位置に向けて移動していくと、ブレーキシューD2からネジ軸244にかかる負荷が徐々に小さくなっていくため、電流は徐々に小さくなる。ブレーキシューD2がドラムD1から離間すると、ネジ軸244に負荷がかからなくなり(時刻t53)、その後、電流が一定となる。
その後、ネジ軸244がリテーナ246に接触すると(時刻t54)、皿バネ247からネジ軸244にかかる負荷が徐々に大きくなっていき、モータ241に供給する電流が上昇していく。その後、制御部20は、電流がリリース閾値IR以上になると(時刻t55)、通電を停止して、リリース処理を完了させる。
制御部20は、アプライ処理中またはリリース処理中において、動作変更禁止処理と、動作変更処理と、を実行可能となっている。動作変更禁止処理は、アプライ処理またはリリース処理の開始から所定時間の間、新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を実行しない処理である。
詳しくは、制御部20は、図7に示すように、アプライ処理を開始した場合には、アプライ処理を開始してから第1所定時間T1の間、電動アクチュエータ240を作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を実行しない。第1所定時間T1は、アプライ処理を開始してから、電動アクチュエータ240が動作し始めるまでの時間T11よりも長く、かつ、アプライ処理を開始してからブレーキシューD2がドラムD1に接触するまでの時間T12よりも短い時間に設定されている。
また、制御部20は、図10に示すように、リリース処理を開始した場合には、リリース処理を開始してから第2所定時間T2の間、電動アクチュエータ240を作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を実行しない。第2所定時間T2は、リリース処理を開始してから、電動アクチュエータ240が動作し始めるまでの時間T21よりも長く、かつ、リリース処理を開始してからブレーキシューD2がドラムD1から離れるまでの時間T22よりも短い時間に設定されている。
動作変更処理は、アプライ処理またはリリース処理の開始から所定時間の経過後、詳しくは動作変更禁止処理の終了後に、新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を、新たな作動要求に応じて実行する処理である。詳しくは、制御部20は、アプライ処理を開始した場合には、図8に示すように、アプライ処理を開始してから第1所定時間T1の経過後に、新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を、新たな作動要求に応じて実行する。また、制御部20は、リリース処理を開始した場合には、図11に示すように、リリース処理を開始してから第2所定時間T2の経過後に、新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を、新たな作動要求に応じて実行する。
制御部20は、動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求に応じて、動作変更処理の実行の可否を決定する機能を有している。詳しくは、制御部20は、動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と異なる処理である場合には、動作変更処理を実行する(図8等参照)。また、制御部20は、動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と同じ処理である場合には、動作変更処理を実行せずに、現在実行中の処理を継続させる(図7等参照)。
また、制御部20は、動作変更禁止処理中に複数の新たな作動要求を受けた場合には、動作変更禁止処理の後に、複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求に基づいて、電動アクチュエータ240を制御するように構成されている。さらに、制御部20は、動作変更禁止処理の後に動作変更処理を実行しない場合であって、かつ、動作変更禁止処理の終了から処理が完了するまでの間に新たな作動要求を受けた場合には、新たな作動要求に基づいて電動アクチュエータ240を制御するように構成されている。
具体的には、制御部20は、動作変更禁止処理の終了から処理が完了するまでの間に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理とは異なる処理である場合には、新たな作動要求を受け付けた直後に、新たな作動要求に基づく電動アクチュエータ240の動作変更を実行する。また、制御部20は、動作変更禁止処理の終了から処理が完了するまでの間に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と同じ処理である場合には、電動アクチュエータ240の動作変更を実行せずに、現在実行中の処理を継続させる。
次に、制御部20の処理について、図4~図6を参照して詳細に説明する。制御部20は、図4に示す処理を常時繰り返し実行している。
図4の処理において、制御部20は、まず、電動アクチュエータ240を作動させるための作動要求があるか否かを判定する(S1)。ステップS1において作動要求がないと判定した場合には(No)、制御部20は、本処理を終了する。
ステップS1において作動要求があると判定した場合には(Yes)、制御部20は、作動要求がアプライ処理の要求であるか否かを判定する(S2)。ステップS2においてアプライ処理の要求であると判定した場合には(Yes)、制御部20は、アプライ処理を実行する(S3)。
ステップS2においてアプライ処理の要求でないと判定した場合には(No)、制御部20は、リリース処理を実行する(S4)。ステップS3またはステップS4の後、制御部20は、本処理を終了する。
図5に示すように、アプライ処理において、制御部20は、まず、アプライ処理用の通電を開始する(S11)。詳しくは、ステップS11において、制御部20は、モータ241を正回転させるための電流をモータ241に供給する。
ステップS11の後、制御部20は、アプライ処理の開始から第1時間T13(図7参照)が経過した後の電流がアプライ閾値IA以上になったか否かを判定する(S12)。具体的に、制御部20は、ステップS12において、アプライ処理の開始から第1時間T13が経過したという条件と、電流がアプライ閾値IA以上になったという条件とが、ともに満たされているか否かを判定する。ここで、第1時間T13は、アプライ処理を開始してから、開始時に発生した突入電流が収束した後であって、電流がアプライ閾値IAより充分に小さくなるまでの時間であり、実験やシミュレーション等により適宜設定されている。
ステップS12において第1時間T13経過後の電流がアプライ閾値IA以上でないと判定した場合には(No)、制御部20は、アプライ処理の開始から第1所定時間T1が経過したか否かを判定する(S13)。ステップS13において第1所定時間T1が経過していないと判定した場合には(No)、制御部20は、新たな作動要求があるか否かを判定する(S14)。
ステップS14において新たな作動要求があると判定した場合には(Yes)、制御部20は、新たな作動要求を記憶する(S15)。ステップS15の後、または、ステップS14において新たな作動要求がないと判定した場合には(No)、制御部20は、ステップS12の処理に戻る。
ステップS13において第1所定時間T1が経過したと判定した場合には(Yes)、第1所定時間T1の間において新たな作動要求があったか否かを判定する(S16)。ステップS16において新たな作動要求があったと判定した場合には(Yes)、制御部20は、新たな作動要求がリリース処理の要求であるか否かを判定する(S17)。詳しくは、制御部20は、第1所定時間T1の間に受けた新たな作動要求が1つの場合には、当該作動要求がリリース処理の要求であるか否かを判定する(S17)。また、制御部20は、第1所定時間T1の間に複数の作動要求を受けた場合には、複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求がリリース処理の要求であるか否かを判定する(S17)。
なお、複数の新たな作動要求の中から最後に受けた作動要求を特定する方法としては、どのような方法であってもよい。例えば、ステップS15において、新たな作動要求と当該作動要求を受信した時刻を対応づけて複数記憶していき、時刻に基づいて最後に受けた作動要求を特定してもよい。また、ステップS15において、新たな作動要求を、前回記憶した新たな作動要求に上書きしていくことで、最後に受けた作動要求を特定してもよい。なお、記憶した新たな作動要求は、例えば、アプライ処理の開始時またはリリース処理の開始時にリセットすればよい。
ステップS17において新たな作動要求がリリース処理の要求であると判定した場合には(Yes)、制御部20は、リリース処理を実行して(S18)、本処理を終了する。また、ステップS16またはステップS17においてNoと判定した場合には、制御部20は、第1所定時間T1の経過後において、新たなリリース処理の要求を受けたか否かを判定する(S19)。
ステップS19において新たなリリース要求を受けたと判定した場合には(Yes)、制御部20は、リリース処理を実行して(S18)、本処理を終了する。ステップS19において新たなリリース要求を受けていないと判定した場合には(No)、制御部20は、ステップS12の処理に戻って、アプライ処理の完了の適否を判定する。
ステップS12において第1時間T13経過後の電流がアプライ閾値IA以上になったと判定した場合には(Yes)、制御部20は、通電をOFFにして(S20)、本処理を終了する。
図6に示すように、リリース処理において、制御部20は、まず、リリース処理用の通電を開始する(S31)。詳しくは、ステップS31において、制御部20は、モータ241を逆回転させるための電流をモータ241に供給する。
ステップS31の後、制御部20は、リリース処理の開始から第2時間T23(図10参照)が経過した後の電流がリリース閾値IR以上になったか否かを判定する(S32)。具体的に、制御部20は、ステップS32において、リリース処理の開始から第2時間T23が経過したという条件と、電流がリリース閾値IR以上になったという条件とが、ともに満たされているか否かを判定する。ここで、第2時間T23は、リリース処理を開始してから、開始時に発生した突入電流が収束した後であって、電流がリリース閾値IRより充分に小さくなるまでの時間であり、実験やシミュレーション等により適宜設定されている。
ステップS32において第2時間T23経過後の電流がリリース閾値IR以上でないと判定した場合には(No)、制御部20は、リリース処理の開始から第2所定時間T2が経過したか否かを判定する(S33)。ステップS33において第2所定時間T2が経過していないと判定した場合には(No)、制御部20は、新たな作動要求があるか否かを判定する(S34)。
ステップS34において新たな作動要求があると判定した場合には(Yes)、制御部20は、新たな作動要求を記憶する(S35)。ステップS35の後、または、ステップS34において新たな作動要求がないと判定した場合には(No)、制御部20は、ステップS32の処理に戻る。
ステップS33において第2所定時間T2が経過したと判定した場合には(Yes)、第2所定時間T2の間において新たな作動要求があったか否かを判定する(S36)。ステップS36において新たな作動要求があったと判定した場合には(Yes)、制御部20は、新たな作動要求がアプライ処理の要求であるか否かを判定する(S37)。詳しくは、制御部20は、第2所定時間T2の間に受けた新たな作動要求が1つの場合には、当該作動要求がアプライ処理の要求であるか否かを判定する(S37)。また、制御部20は、第2所定時間T2の間に複数の作動要求を受けた場合には、複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求がアプライ処理の要求であるか否かを判定する(S37)。
なお、複数の新たな作動要求の中から最後に受けた作動要求を特定する方法や新たな作動要求をリセットする方法は、アプライ処理と同様の方法で行えばよい。
ステップS37において新たな作動要求がアプライ処理の要求であると判定した場合には(Yes)、制御部20は、アプライ処理を実行して(S38)、本処理を終了する。また、ステップS36またはステップS37においてNoと判定した場合には、制御部20は、第2所定時間T2の経過後において、新たなアプライ処理の要求を受けたか否かを判定する(S39)。
ステップS39において新たなアプライ要求を受けたと判定した場合には(Yes)、制御部20は、アプライ処理を実行して(S38)、本処理を終了する。ステップS39において新たなアプライ要求を受けていないと判定した場合には(No)、制御部20は、ステップS32の処理に戻って、リリース処理の完了の適否を判定する。
ステップS32において第2時間T23経過後の電流がリリース閾値IR以上になったと判定した場合には(Yes)、制御部20は、通電をOFFにして(S40)、本処理を終了する。
次に、制御部20の動作の一例について、図7~図12を参照して詳細に説明する。
図7に示すように、制御部20は、アプライ処理の要求(A)を受けると、アプライ処理を開始する(時刻t1)。第1所定時間T1の間において、図に実線で示すように、複数の新たな作動要求を受け、最後に受けた作動要求がアプライ処理の要求(A)である場合には(時刻t11)、制御部20は、第1所定時間T1が経過しても(時刻t12)、新たなアプライ処理の要求(A)に基づく新たなアプライ処理を開始せずに、現在実行中のアプライ処理を継続する。また、第1所定時間T1の間において、図に2点鎖線で示すように、新たな作動要求としてアプライ処理(A)の要求を1つだけ受けた場合にも(時刻t13)、制御部20は、第1所定時間T1が経過しても(時刻t12)、新たなアプライ処理の要求(A)に基づく新たなアプライ処理を開始せずに、現在実行中のアプライ処理を継続する。なお、図示は省略するが、第1所定時間T1の間では新たな作動要求を受けずに、第1所定時間T1の経過後に新たなアプライ処理の要求を受けた場合にも、制御部20は、新たなアプライ処理の要求に基づく新たなアプライ処理を開始せずに、現在実行中のアプライ処理を継続する。
図8に示すように、第1所定時間T1の間において、図に実線で示すように、複数の新たな作動要求を受け、最後に受けた作動要求がリリース処理の要求(R)である場合には(時刻t21)、制御部20は、第1所定時間T1の経過後に、現在実行中のアプライ処理を中止してリリース処理を実行する(時刻t22)。また、第1所定時間T1の間において、図に2点鎖線で示すように、新たな作動要求としてリリース処理の要求(R)を1つだけ受けた場合にも(時刻t23)、制御部20は、第1所定時間T1の経過後に、現在実行中のアプライ処理を中止してリリース処理を実行する(時刻t22)。
図9に示すように、第1所定時間T1の間では新たな作動要求を受けずに、第1所定時間T1の経過後に新たなリリース処理の要求(R)を受けた場合には、制御部20は、即座にアプライ処理を中止してリリース処理を実行する(時刻t31)。
図10に示すように、制御部20は、リリース処理の要求(R)を受けると、リリース処理を開始する(時刻t51)。第2所定時間T2の間において、図に実線で示すように、複数の新たな作動要求を受け、最後に受けた作動要求がリリース処理の要求(R)である場合には(時刻t61)、制御部20は、第2所定時間T2が経過しても(時刻t62)、新たなリリース処理の要求(R)に基づく新たなリリース処理を開始せずに、現在実行中のリリース処理を継続する。また、第2所定時間T2の間において、図に2点鎖線で示すように、新たな作動要求としてリリース処理(R)の要求を1つだけ受けた場合にも(時刻t63)、制御部20は、第2所定時間T2が経過しても(時刻t62)、新たなリリース処理の要求(R)に基づく新たなリリース処理を開始せずに、現在実行中のリリース処理を継続する。なお、図示は省略するが、第2所定時間T2の間では新たな作動要求を受けずに、第2所定時間T2の経過後に新たなリリース処理の要求を受けた場合にも、制御部20は、新たなリリース処理の要求(R)に基づく新たなリリース処理を開始せずに、現在実行中のリリース処理を継続する。
図11に示すように、第2所定時間T2の間において、図に実線で示すように、複数の新たな作動要求を受け、最後に受けた作動要求がアプライ処理の要求(A)である場合には(時刻t71)、制御部20は、第2所定時間T2の経過後に、現在実行中のリリース処理を中止してアプライ処理を実行する(時刻t72)。また、第2所定時間T2の間において、図に2点鎖線で示すように、新たな作動要求としてアプライ処理の要求(A)を1つだけ受けた場合にも(時刻t73)、制御部20は、第2所定時間T2の経過後に、現在実行中のリリース処理を中止してアプライ処理を実行する(時刻t72)。
図12に示すように、第2所定時間T2の間では新たな作動要求を受けずに、第2所定時間T2の経過後に新たなアプライ処理の要求(A)を受けた場合には、制御部20は、即座にリリース処理を中止してアプライ処理を実行する(時刻t81)。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
図7に示すように、第1所定時間T1がアプライ処理を開始してからブレーキシューD2がドラムD1に接触するまでの時間T12よりも短い時間に設定されているので、新たな作動要求を受けてから新たな作動要求に基づく処理を実行するまでの時間を短くすることができ、アプライ処理中に受けた新たな作動要求に対する電動アクチュエータ240の応答性を高くすることができる。また、第1所定時間T1を、アプライ処理を開始してから、電動アクチュエータ240が動作し始めるまでの時間T11よりも長い時間に設定することで、電動アクチュエータ240の動作開始前において突入電流が発生している間は、新たな作動要求が実行されないので、アプライ処理開始時の突入電流に、新たな作動要求に基づくリリース処理開始時の突入電流が重なるのを抑制することができ、ひいては、電動アクチュエータ240の動作判定を正確に行うことができる。
図10に示すように、第2所定時間T2がリリース処理を開始してからブレーキシューD2がドラムD1から離れるまでの時間T22よりも短い時間に設定されているので、新たな作動要求を受けてから新たな作動要求に基づく処理を実行するまでの時間を短くすることができ、リリース処理中に受けた新たな作動要求に対する電動アクチュエータ240の応答性を高くすることができる。また、第2所定時間T2を、リリース処理を開始してから、電動アクチュエータ240が動作し始めるまでの時間T21よりも長い時間に設定することで、電動アクチュエータ240の動作開始前において突入電流が発生している間は、新たな作動要求が実行されないので、リリース処理開始時の突入電流に、新たな作動要求に基づくアプライ処理開始時の突入電流が重なるのを抑制することができ、ひいては、電動アクチュエータ240の動作判定を正確に行うことができる。
動作変更禁止処理中において、現在実行中の処理とは異なる処理を実行するための新たな作動要求がなされた場合には、現在実行中の処理が完了する前に動作変更処理が実行されるので、ユーザの要求に速やかに応えることができる。
動作変更禁止処理中において、現在実行中の処理と同じ処理を実行するための新たな作動要求がなされた場合には、動作変更処理を実行せずに、現在実行中の処理を継続させるので、新たに同じ処理を開始し直すことなく、実行中の処理を滞りなく完了させることができる。
動作変更禁止処理中において受けた複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求に基づいて電動アクチュエータ240が制御されるので、ユーザの意思に対応するように電動アクチュエータ240を制御することができる。
なお、前記実施形態は、以下に例示するように様々な形態に変形して実施することができる。
前記実施形態では、電動パーキングブレーキ制御装置として車両用ブレーキ液圧制御装置100の制御部20を例示したが、車両用ブレーキ液圧制御装置とは別の制御装置、例えば車両のECU(Electronic Control Unit)を電動パーキングブレーキ制御装置としてもよい。
前記実施形態では、ドラムブレーキDに設置されるパーキングブレーキ機構200を例示したが、例えば、ディスクブレーキに設置されるパーキングブレーキ機構であってもよい。この場合、車輪と一体に回転するロータが回転体に相当し、ロータに押し付けられるパッドが摩擦部材に相当する。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。

Claims (5)

  1. 車輪と一体に回転する回転体に対して摩擦部材を押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するアプライ処理と、前記回転体から前記摩擦部材を離す方向に移動させるように前記電動アクチュエータを制御するリリース処理と、を実行可能な電動パーキングブレーキ制御装置であって、
    前記アプライ処理を開始してから第1所定時間の間、前記電動アクチュエータを作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を実行しない動作変更禁止処理と、
    前記アプライ処理を開始してから前記第1所定時間の経過後に、前記新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を、前記新たな作動要求に応じて実行する動作変更処理と、を実行可能であり、
    前記第1所定時間は、前記アプライ処理を開始してから、前記電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長く、かつ、前記アプライ処理を開始してから前記摩擦部材が前記回転体に接触するまでの時間よりも短い時間に設定されていることを特徴とする電動パーキングブレーキ制御装置。
  2. 車輪と一体に回転する回転体に対して摩擦部材を押し付ける方向に移動させるように電動アクチュエータを制御するアプライ処理と、前記回転体から前記摩擦部材を離す方向に移動させるように前記電動アクチュエータを制御するリリース処理と、を実行可能な電動パーキングブレーキ制御装置であって、
    前記リリース処理を開始してから第2所定時間の間、前記電動アクチュエータを作動させるための新たな作動要求を受けても、当該新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を実行しない動作変更禁止処理と、
    前記リリース処理を開始してから前記第2所定時間の経過後に、前記新たな作動要求に基づく前記電動アクチュエータの動作変更を、前記新たな作動要求に応じて実行する動作変更処理と、を実行可能であり、
    前記第2所定時間は、前記リリース処理を開始してから、前記電動アクチュエータが動作し始めるまでの時間よりも長く、かつ、前記リリース処理を開始してから前記摩擦部材が前記回転体から離れるまでの時間よりも短い時間に設定されていることを特徴とする電動パーキングブレーキ制御装置。
  3. 前記動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と異なる処理である場合には、前記動作変更処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
  4. 前記動作変更禁止処理中に受けた新たな作動要求が、現在実行中の処理と同じ処理である場合には、前記動作変更処理を実行せずに、現在実行中の処理を継続させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
  5. 前記動作変更禁止処理中に複数の新たな作動要求を受けた場合には、前記動作変更禁止処理の後に、前記複数の新たな作動要求のうち最後に受けた作動要求に基づいて、前記電動アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
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