JP7352502B2 - 電動パーキングブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パーキングブレーキ機構を動作させる電動アクチュエータの駆動および停止を制御する電動パーキングブレーキ制御装置に関する。
従来、電動パーキングブレーキ制御装置として、車両の走行中に制動力を与えるためのアプライ制御をする場合に、制動部材と被制動部材の接触開始を検出するまで電動モータへ連続通電し、制動部材と被制動部材との接触開始を検出すると、電動モータの作動、停止を繰り返すことにより制動部材による被制動部材へのクランプ力を段階的に上げる段階上げ制御を行うものが知られている。
特許第6392895号公報
しかしながら、従来技術では、車両の走行中にアプライ制御をする場合に、制動部材と被制動部材の接触を検出すると、電動モータを停止させるため、速やかに車両に制動力を与えることができないという問題があった。
そこで、本発明は、車両の走行中に電動パーキングブレーキを作動させる場合に、速やかに車両に制動力を与えることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る電動パーキングブレーキ制御装置は、車輪と一体に回転する回転体と、回転体に押し付けられることで車輪に制動力を発生させる摩擦部材と、摩擦部材を回転体に押し付ける方向に移動させる操作力を与える電動アクチュエータとを備えるパーキングブレーキ装置を制御する電動パーキングブレーキ制御装置であって、電動アクチュエータの電流を監視する電流監視部を備える。
電動パーキングブレーキ制御装置は、車両の走行中に電動パーキングブレーキを作動させる指示が入力された場合に、電流監視部が、摩擦部材が回転体に接触し始めるときの第1電流よりも大きな第2電流を検出するまで、電動アクチュエータに連続的に給電する初期制動制御と、電流監視部が、第2電流以上の電流を検出すると、電動アクチュエータへの給電を所定時間停止する一時停止制御と、一時停止制御の後、電動アクチュエータへの給電、停止を繰り返すことにより、操作力を段階的に大きくする段階上げ制御と、を実行する。
このような構成によれば、車両の走行中に電動パーキングブレーキを作動させる指示が入力された場合に、電流監視部が、摩擦部材が回転体に接触し始めるときの第1電流よりも大きな第2電流を検出するまで、電動アクチュエータに連続的に給電する初期制動制御を実行するので、電動パーキングブレーキを作動させ始める初期に、大きな制動力を発生させ、速やかに車両に制動力を与えることができる。
前記した第2電流は、少なくとも1つの車輪がスリップをしはじめる制動力よりも小さな制動力となる操作力に対応する電流であることが望ましい。
このような構成によれば、車両の車輪がスリップしにくいので、車両の挙動を安定させることができる。
前記した初期制動制御において増加させる操作力は、段階上げ制御において、電動アクチュエータを1回動作させることにより増加させる操作力よりも大きいことが望ましい。
このような構成によれば、より速やかに車両に制動力を与えることができる。
本発明によれば、電動パーキングブレーキを作動させ始める初期に、大きな制動力を発生させ、速やかに車両に制動力を与えることができる。
本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。 ドラムブレーキとパーキングブレーキ機構を示す図であり、ブレーキがかかっていない状態を示す図(a)と、パーキングブレーキ機構によりブレーキがかかっている状態を示す図(b)である。 パーキングブレーキ機構の電動アクチュエータを示す断面図である。 制御部のブロック図である。 走行中に電動パーキングブレーキをアプライ制御する場合の処理を示すフローチャートである。 走行中にアプライ要求があった場合のタイミングチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、車両CRは、ドラムブレーキDと、パーキングブレーキ機構200と、車両用ブレーキ液圧制御装置100とを備えている。
ドラムブレーキDは、4つの車輪Wにそれぞれ設けられている。パーキングブレーキ機構200は、ドラムブレーキDを機械的に動作させる機構であり、後側の2つの車輪Wに設けられたドラムブレーキDに対して設けられている。
車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御するためのものであり、油路(液圧路)や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部20とを主に備えている。液圧ユニット10は、ブレーキペダルBPの踏み込みによりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダMCに油路を介して接続されるとともに、各ドラムブレーキDのホイルシリンダD4に油路を介して接続されている。液圧ユニット10は、ホイルシリンダD4に付与されるブレーキ液圧を制御するための弁やポンプなどを備えている。
制御部20は、電動パーキングブレーキ制御装置の一例である。制御部20は、パーキングブレーキ機構200を動作させる電動アクチュエータ240の駆動および停止を制御する機能を有する他、液圧ユニット10内の弁やポンプを制御する機能を有している。制御部20には、車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ91と、パーキングブレーキ機構200の状態をアプライ状態とリリース状態とに切り替えるためのパーキングスイッチ92とが接続されている。ここで、アプライ状態とは、パーキングブレーキ機構200が制動力を発生させる状態をいう。また、リリース状態とは、パーキングブレーキ機構200が制動力を解除する状態をいう。具体的に、リリース位置は、図3に示す位置であり、アプライ位置は、図3に示すネジ軸244が図の位置よりも図示右側に移動した位置である。
パーキングスイッチ92は、アプライ位置とリリース位置とに切替可能となっている。パーキングスイッチ92は、アプライ位置に位置するときにパーキングブレーキ機構200をアプライ状態にするためのアプライ信号を制御部20に出力し、リリース位置に位置するときにパーキングブレーキ機構200をリリース状態にするためのリリース信号を制御部20に出力する。
制御部20は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、車輪速センサ91やパーキングスイッチ92などからの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。
図2(a),(b)に示すように、ドラムブレーキDは、回転体の一例としてのドラムD1と、摩擦部材の一例としてのブレーキシューD2と、リターンスプリングD3と、ホイルシリンダD4とを備えている。ドラムD1は、車輪Wと一体に回転する円筒状の部位を有する部材である。
ブレーキシューD2は、ドラムD1の内周面に沿って延びる円弧状の部材であり、ドラムD1の内周面に押し付けられることで、車輪Wに制動力を与える。ブレーキシューD2は、ドラムD1の内周面に沿って2つ設けられている。2つのブレーキシューD2は、それぞれ一端部が支持部材D5によって回動可能に支持されることで、互いに近づく方向と離れる方向に回動可能となっている。
リターンスプリングD3は、2つのブレーキシューD2の他端部を互いに近づける方向に付勢している。ホイルシリンダD4は、液圧ユニット10から供給されるブレーキ液圧によって、2つのブレーキシューD2をドラムD1の内周面に向けて付勢する。
パーキングブレーキ機構200は、ストラット210と、パーキングレバー220と、ワイヤ230と、図3に示す電動アクチュエータ240とを備えている。ストラット210は、2つのブレーキシューD2のそれぞれの他端部に係合している。
パーキングレバー220の一端部は、一方のブレーキシューD2にピン221によって回動可能に支持されている。パーキングレバー220の他端部には、ワイヤ230が連結されている。パーキングレバー220の一端部と他端部の間の部位であって、一端部寄りの部位は、ストラット210に係合している。
ワイヤ230が図示右方向に引っ張られると、パーキングレバー220がピン221を中心に回動することで、パーキングレバー220がストラット210を介して他方のブレーキシューD2をドラムD1の内周面に押し付ける。さらに、ワイヤ230が引っ張られると、パーキングレバー220がストラット210との係合部分を中心に回動することで、パーキングレバー220がピン221を介して一方のブレーキシューD2をドラムD1の内周面に押し付ける。
これにより、ワイヤ230の引張動作によって、各ブレーキシューD2がドラムD1の内周面に押し付けられる。なお、ワイヤ230を図示左方向に緩めると、リターンスプリングD3の付勢力によって、各ブレーキシューD2がドラムD1の内周面から離れる。
図3に示すように、電動アクチュエータ240は、ワイヤ230を牽引するための装置である。電動アクチュエータ240は、ワイヤ230を介してブレーキシューD2を移動させてブレーキシューD2をドラムD1に押し付ける方向に移動させる操作力を与えることが可能である。電動アクチュエータ240は、モータ241と、複数のギヤ242と、ナット243と、ネジ軸244と、ハウジング245とを備えている。
ナット243は、複数のギヤ242を介してモータ241に連結されている。ナット243は、ネジ軸244の雄ネジ部244Aと噛み合う雌ネジ部243Aを有している。ネジ軸244は、ハウジング245に軸方向に移動可能に支持されており、先端にワイヤ230が固定されている。
この電動アクチュエータ240では、モータ241を正回転させると、ネジ軸244がハウジング245内に収容される方向に移動することで、ワイヤ230が引っ張られ、パーキングブレーキ機構200が、パーキングブレーキの効いたアプライ状態となる。また、モータ241を逆回転させると、ネジ軸244がハウジング245から突出する方向に移動することで、ワイヤ230が緩められて、パーキングブレーキ機構200が、パーキングブレーキが解除されたリリース状態となる。
図4に示すように、制御部20は、処理部21と、記憶部22と、各モータ241を駆動する回路であるモータ駆動部23A,23Bと、モータ駆動部23A,23Bのそれぞれに対応して設けられた電流センサ24A,24Bとを備えている。なお、制御部20が、液圧ユニット10を動作させるための構成の説明は省略する。
電流センサ24A,24Bは、モータ駆動部23A,23Bとモータ241の間に介装されており、各モータ241に流れる電流を監視する電流監視部の一例である。電流センサ24A,24Bが検出した電流は処理部21に入力される。
また、制御部20は、パーキングスイッチ92が接続され、パーキングスイッチ92からのアプライ要求(アプライ信号の出力)が処理部21に入力されるようになっている。
制御部20は、パーキングスイッチ92からの信号に基づいて、モータ241の正回転・逆回転・停止を制御している。具体的に、制御部20は、車両CRの走行中にパーキングスイッチ92からアプライ要求があった場合に、初期制動制御と、一時停止制御と、段階上げ制御とを実行する。
初期制動制御は、電流センサ24A,24Bが、ブレーキシューD2がドラムD1に接触し始めるときの第1電流Ath1よりも大きな第2電流Ath2を検出するまで、電動アクチュエータ240に連続的に給電する制御である(図6参照)。第2電流Ath2は、車両CRの少なくとも一輪がスリップをしはじめる制動力よりも小さな制動力となる操作力に対応する電流である。これにより、車両CRの車輪Wがスリップすることを抑制することができる。車両CRの少なくとも一輪がスリップをし始める制動力は、車両CRおよび路面状況によって異なるが、路面としては比較的路面の摩擦係数が低い路面とし、車両CRに応じてテストにより決定することができる。
初期制動制御で発生する制動力を大きくして、速やかに車両CRに制動力を与えるため、第2電流Ath2は、車両CRを減速させるのに適した電流であることが望ましい。
一時停止制御は、電流センサ24A,24Bが、第2電流Ath2以上の電流を検出すると、電動アクチュエータ240への給電を所定時間TS1、停止する制御である(図6参照)。ここでの所定時間TS1は、車両CRの安定し易さなどの挙動や、運転者に与える印象(ブレーキフィーリング)などを考慮してテストにより決定することができる。
段階上げ制御は、一時停止制御の後、電動アクチュエータ240への給電、停止を繰り返すことにより、操作力を段階的に大きくする制御である。本実施形態においては、給電は、TA1の時間実行し、停止は、TS2の時間実行することとする(図6参照)。時間TS2は、所定時間TS1と同じでも、短くてもよいが、本実施形態においては、所定時間TS1よりも短い。
本実施形態においては、段階上げ制御において電流センサ24A,24Bが検出した電流が第3電流Ath3以上となった場合には、最大の操作力が発生したものとして、モータ241の回転を停止させる。
また、本実施形態においては、初期制動制御において増加させる操作力は、段階上げ制御において、電動アクチュエータ240を1回動作させることにより増加させる操作力よりも大きい。ここで、電動アクチュエータ240を1回動作させるとは、モータ241を連続的に1回動かすことをいい、モータ241が停止している状態から、正回転させ、その後回転を停止させるまでのことをいう。本実施形態のように、ブレーキがドラムブレーキである場合には、操作力は、ワイヤを引く牽引力である。また、ブレーキがディスクブレーキの場合には、操作力は、ブレーキパッドを押す押圧力である。
次に、制御部20の処理の一例について詳細に説明する。
図5のフローチャートの処理は、車両CRの走行中に制御部20により繰り返し実行される。また、この処理は、2つの車輪Wに設けられた各ドラムブレーキDおよび各電流センサ24A,24Bについて行われる。図5のフローチャートの処理は、パーキングスイッチ92の操作によるアプライ要求に対して行われるもので、パーキングスイッチ92の操作によるリリース要求は、別途、処理部21によって常時監視されている。リリース要求があった場合には、処理部21は、モータ241を逆回転させてパーキングブレーキ機構200をリリース状態へと動作させる。なお、車両CRの停止中におけるアプライ要求に対しては、図5とは別のパーキングブレーキ制御が行われる。車両CRが停止中であるか、走行中であるかは、車輪速センサ91の信号に基づいて判定することができる。
図5に示すように、制御部20は、車両CRの走行中にアプライ要求があったか否かを判定し(S11)、アプライ要求がないと判定した場合には(S11,No)、処理を終了する。
制御部20は、車両CRの走行中にアプライ要求があったと判定した場合(S11,Yes)、モータ241を正回転させ(S21)、初期制動制御に入る(S21~S22)。そして、電流センサ24A,24Bが検知した検知電流Aが第2電流Ath2以上であるかを判定する(S22)。制御部20は、検知電流Aが第2電流Ath2以上でないと判定した場合(S22,No)、モータ241の正回転を続け、第2電流Ath2以上となるまで待ち、検知電流Aが第2電流Ath2以上になったと判定した場合(S22,Yes)、モータ241を停止して(S31)、一時停止制御に入る(S31~S34)。
一時停止制御において、制御部20は、タイマTをカウントし(S32)、タイマTが所定時間TS1以上か否かを判定する(S33)。制御部20は、タイマTが所定時間TS1以上でないと判定した場合(S33,No)、ステップS32に戻って、タイマTのカウントと、ステップS33の判定を繰り返す。制御部20は、タイマTが所定時間TS1以上になったと判定すると(S33,Yes)、タイマTをリセットして(S34)、モータ241を正回転させ(S41)、段階上げ制御(S41~S54)に入る。
段階上げ制御において、制御部20は、タイマTをカウントし(S42)、タイマTが時間TA1以上か否かを判定する(S43)。制御部20は、タイマTが時間TA1以上でないと判定した場合(S43,No)、さらに、検知電流Aが第3電流Ath3以上であるかを判定する(S44)。制御部20は、検知電流Aが第3電流Ath3以上でないと判定した場合(S44,No)、モータ241の正回転を続け、ステップS43に戻ってタイマTの判定を繰り返す。一方、制御部20は、検知電流Aが第3電流Ath3以上であると判定した場合(S44,Yes)、モータ241を停止させ(S61)、処理を終了する。
ステップS43において、制御部20は、タイマTが時間TA1以上であると判定した場合(S43,Yes)、タイマTをリセットして(S45)、モータ241を停止させる(S51)。その後、時間TS2の間、モータ241を停止させるため、制御部20は、タイマTをカウントし(S52)、タイマTが時間TS2以上か否かを判定する(S53)。制御部20は、タイマTが時間TS2以上でないと判定した場合(S53,No)、ステップS52に戻って、タイマTのカウントと、ステップS53の判定を繰り返す。制御部20は、タイマTが時間TS2以上になったと判定すると(S53,Yes)、タイマTをリセットして(S54)、ステップS41に戻って処理を繰り返す。すなわち、再度、モータ241を正回転させて、操作力をさらに徐々に上げ、制動力を上げていく。
以上のような処理による、走行中におけるアプライ制御の動作について、図6を参照して説明する。
走行中に、運転者がパーキングスイッチ92を操作することでアプライ要求が制御部20に入力されると(t1)、制御部20は、モータ241を正転させるようにモータ241に電流を流す。モータ241に電流を流していない状態から流し始めるとき、モータ241には突入電流が流れるが、この突入電流は、公知のフィルタによって除去されるので、制御には影響しない(時刻t4,t6,t8,t10においても同様である)。
モータ241を正回転させ始めた後、ブレーキシューD2がドラムD1の内周面に接触すると、モータ電流が上昇し始め、第1電流Ath1となる(t2)。そして、モータ241をさらに正回転させると、モータ電流がさらに上昇し、第2電流Ath2に到達する(t3)。モータ電流が第2電流Ath2以上になると、制御部20は、所定時間TS1の間、モータ241を停止させる(t3~t4)。このとき、ドラムブレーキDのワイヤ230には、F1の大きさの操作力が与えられる。操作力F1が与えられた場合、車輪Wがスリップしないが、車両CRを制動させるのに十分に大きな制動力が発生する。
そして、制御部20は、所定時間TS1の間、モータ241を停止した後、時間TA1が経過するまでモータ241を正回転させる(t4~t5)。これにより、さらに操作力および制動力が大きくなり、時間TA1が経過した後(t5)は、操作力がF2となる。ブレーキシューD2をドラムD1の内周面に押し付ける負荷は、大きくなるので、時刻t5におけるモータ電流は、時刻t3のときよりも大きくなる。
そして、制御部20は、時刻t5においてモータ241を停止させ、時間TS2の間、モータ241を停止させる(t5~t6)。制御部20は、時間TS2が経過した後、再度、時間TA1の間、モータ241を正回転させる動作(t6~t7)と、時間TA1が経過した後、時間TS2の間、モータ241を停止させる動作(t7~t8)を繰り返す。
モータ241を正回転させるのに伴い、モータ電流と、操作力は大きくなり、時刻t7では、操作力は、F3となる。
そして、制御部20は、時刻t8において、再度、時間TA1の間、モータ241を正回転させる動作を試みるが(t8)、モータ電流が第3電流Ath3となると、最大の操作力および制動力が発生したものとして、モータ241を停止させる(t9)。これにより、操作力は、F4となる。
このようにして、操作力は、F1→F2→F3→F4と徐々に大きくなるが、初期制動制御において増加させる操作力F1は、段階上げ制御において電動アクチュエータ240を1回動作させることにより増加させる操作力(F2-F1、F3-F2、および、F4-F3のそれぞれ)よりも大きい。
時刻t10において、運転者がパーキングスイッチ92を操作することにより、アプライ位置からリリース位置に移動させると、制御部20は、モータ241を逆転させる(t10~t11)。これにより、操作力および制動力は減少し、最終的には0になる。
このようにして、本実施形態の制御部20によれば、車両CRの走行中に電動パーキングブレーキを作動させる指示であるアプライ要求が入力された場合に、電流センサ24A,24Bが、ブレーキシューD2がドラムD1に接触し始めるときの第1電流Ath1よりも大きな第2電流Ath2を検出するまで、電動アクチュエータ240に連続的に給電する初期制動制御を実行するので、パーキングブレーキ機構200を作動させ始める初期に、大きな制動力を発生させ、速やかに車両CRに制動力を与えることができる。
また、第2電流Ath2は、車両CRの少なくとも一輪がスリップをしはじめる制動力よりも小さな制動力に対応する電流であるので、車両CRの車輪Wがスリップしにくく、車両CRの挙動を安定させることができる。
また、初期制動制御において増加させる操作力F1は、段階上げ制御において、電動アクチュエータ240を1回動作させることにより増加させる操作力(F2-F1、F3-F2、および、F4-F3のそれぞれ)よりも大きいことで、より速やかに車両CRに制動力を与えることができる。
以上に、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
例えば、図5に示したフローチャートは、処理の一例であり、他の処理により、本発明を実現することもできる。例えば、段階上げ制御において、モータの正回転の開始と終了を、時間で管理するのではなく、電流の絶対値または変化量で管理しても構わない。
前記実施形態では、電動パーキングブレーキ制御装置として車両用ブレーキ液圧制御装置100の制御部20を例示したが、本発明はこれに限定されず、車両用ブレーキ液圧制御装置とは別の制御装置、例えばECU(Electronic Control Unit)を電動パーキングブレーキ制御装置としてもよい。
前記実施形態では、ドラムブレーキDに設置されるパーキングブレーキ機構200を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ディスクブレーキに設置されるパーキングブレーキ機構であってもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
20 制御部
24A,24B 電流センサ
92 パーキングスイッチ
100 車両用ブレーキ液圧制御装置
200 パーキングブレーキ機構
240 電動アクチュエータ
241 モータ
CR 車両
D ドラムブレーキ
D1 ドラム
D2 ブレーキシュー

Claims (3)

  1. 車輪と一体に回転する回転体と、前記回転体に押し付けられることで車輪に制動力を発生させる摩擦部材と、前記摩擦部材を前記回転体に押し付ける方向に移動させる操作力を与える電動アクチュエータとを備えるパーキングブレーキ装置を制御する電動パーキングブレーキ制御装置であって、
    電動アクチュエータの電流を監視する電流監視部を備え、
    車両の走行中に電動パーキングブレーキを作動させる指示が入力された場合に、前記電流監視部が、前記摩擦部材が前記回転体に接触し始めるときの第1電流よりも大きな第2電流を検出するまで、前記電動アクチュエータに連続的に給電する初期制動制御と、
    前記電流監視部が、前記第2電流以上の電流を検出すると、前記電動アクチュエータへの給電を所定時間停止する一時停止制御と、
    前記一時停止制御の後、前記電動アクチュエータへの給電、停止を繰り返すことにより、操作力を段階的に大きくする段階上げ制御と、を実行することを特徴とする電動パーキングブレーキ制御装置。
  2. 前記第2電流は、少なくとも1つの車輪がスリップをしはじめる制動力よりも小さな制動力となる操作力に対応する電流であることを特徴とする請求項1に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
  3. 前記初期制動制御において増加させる操作力は、前記段階上げ制御において、前記電動アクチュエータを1回動作させることにより増加させる操作力よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動パーキングブレーキ制御装置。
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