JP7422444B1 - 電解水生成装置および電解水生成方法 - Google Patents

電解水生成装置および電解水生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成装置を提供することを目的とする。【解決手段】電解水生成装置1は、制御部7と、制御部7に信号接続されて原料液43に通電する直流電源3と、制御部7に信号接続されて主水33の流量Rを検出する流量計2bと、直流電源3からの通電によって原料液43を電気分解することで生成体44を生成する無隔膜電解槽4と、主水33に生成体44を合流させることで微酸性電解水45を生成する電解水生成部19を備える。制御部7は、微酸性電解水45における規定値の範囲内で塩素濃度目標値C1に適合させるために必要な指令電流値I1を流量Rに応じて設定し、流量Rと指令電流値I1に基づいて原料液43の供給量を設定し、流量Rと実測電流値I2に基づいて塩素濃度目標値C1に適合するように直流電源3の電圧値Vを調整する構成である。【選択図】図1

Description

本発明は、微酸性電解水の生成装置および微酸性電解水の生成方法に関する。
原料液である塩酸または塩酸+塩化ナトリウム水溶液を電気分解することによって生成された生成体(塩素ガスや次亜塩素酸)を水に混合し、水素イオン指数(pH)が5.0~6.5、かつ、塩素濃度が10~80ppmに調整した微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)が知られている。微酸性電解水は衛生管理が必要な食材や食材加工器具等の除菌および洗浄に用いられており、微酸性電解水を安定して生成するための各種取り組みがなされている(特許文献1:特開2011-104519号公報、特許文献2:特開2019-093327号公報)。
特開2011-104519号公報 特開2019-093327号公報
電解槽の中では、電圧値、電流値および原料液の供給量が相互に影響しながら電気分解が行われている。特許文献1に記載の電解水生成装置は、電圧値を一定にして制御するので原料液の供給量が変動した場合に電流値の変化が緩やかになり、主水の流量変動に対する応答性が悪い。特許文献2に記載の電解水生成装置は、原料液の供給量に応じて電圧値と電流値を制御しており、主水の流量変動に対応し難い。これら従来技術を用いた装置は、微酸性電解水の使用量の増減に対応させるために、生成した微酸性電解水を貯留する貯留タンクと貯留した微酸性電解水を吐水する吐水ポンプを付設している。そのため、電解水生成装置に加えて前記貯留タンクや前記吐水ポンプを設置可能な大面積の設置場所を確保する必要があった。これら課題の解決策として、例えば、電流値を一定にして電圧値を調整する方法が考えられる。しかし、主水の流量が変動することで塩素濃度を規定値に適合させるために必要となる電流値や電圧値が変動し電解効率も変動するので塩素濃度が不安定になってしまうという新たな課題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成装置、並びに、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成方法を提供することを目的とする。
一実施形態として、以下に開示する解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る電解水生成装置は、制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、原水を送液する第1管と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、前記原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記原料液生成部に接続されて前記原料液を送液する第2管と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記無隔膜電解槽に接続されて前記生成体を送液する第3管と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備え、前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整し、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整し、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成であることを特徴とする。
この構成によれば、制御部が、塩素濃度を規定値である10~80ppmの範囲内で目標値に適合させることが速やかにできるので、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる。また、流量変動に対する応答性を高めたことで、生成した微酸性電解水を貯留する貯留タンクや貯留した微酸性電解水を吐水する吐水ポンプを省くことができる。よって、小型・省スペースで使い勝手の良い構成にできる。
前記塩素濃度の目標値は10~80ppmの範囲内で設定される。一例として、前記塩素濃度の目標値は20~70ppmの範囲内で設定される。
前記制御部は、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成である。この構成によれば、塩素濃度演算値を用いて、速やかに塩素濃度目標値に適合させることができる。また、塩素濃度演算値を用いることで、塩素濃度を計測する塩素濃度計を省くことができる。よって、簡易で使い勝手の良い構成にできる。
一例として、前記分岐水を送液する第1ポンプと、前記原料を送液する第2ポンプと、前記規定値が10~80ppmに適合する範囲内で前記塩素濃度目標値を操作者が設定可能な調整部を備え、前記制御部は、前記調整部の調整値に基づいて前記塩素濃度目標値を設定し、前記第1ポンプと前記第2ポンプを駆動制御して前記原料液の供給量を調整する構成である。この構成によれば、原料の供給量を高精度で簡便に制御できるので、速やかに所望の塩素濃度に適合させることができる。
前記制御部は、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成である。
本願発明者は、後述する無隔膜電解槽における電圧値Vと電解効率ηとの関係から、電解効率ηが電圧値Vに対して負の比例傾向があることを突きとめた。上述の数式1によれば、電圧値Vをデータ入力することで、電解効率ηを演算することができる。ここで、上述の数式1における符号aと符号bは、いずれも電解効率ηと電圧値Vとの関係式を得るための実施データに基づく定数である。
電解槽で発生する塩素ガスや次亜塩素酸の発生量は、ファラデーの電気分解の法則に従う。上述の数式2によれば、流量Rと電解効率ηと塩素濃度目標値C1をデータ入力することで、指令電流値I1を演算することができる。そして、上述の数式3によれば、流量Rと電解効率ηと実測電流値I2をデータ入力することで、塩素濃度演算値C2を演算することができる。ここで、上述の数式2と数式3における、数値「52.5」は次亜塩素酸(HOCL)の分子量であり、数値「96485」はファラデー定数である。
本発明に係る電解水生成方法は、制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備えた電解水生成装置において、前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整し、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整し、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整することを特徴とする。
この構成によれば、制御部が、塩素濃度を規定値である10~80ppmの範囲内で目標値に適合させることが速やかにできるので、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる。また、流量変動に対する応答性を高めたことで、生成した微酸性電解水を貯留する貯留タンクや貯留した微酸性電解水を吐水する吐水ポンプを省くことができる。よって、小型・省スペースで使い勝手の良い構成にできる。
本発明によれば、塩素濃度目標値を基準として塩素濃度演算値が適正であるか否かを判断し、電圧値を調整する制御を行うことで主水の流量変動に対する応答性を高めることができる。そして、所定の制御フローを繰り返すことで塩素濃度を安定させることができる。
図1は、本実施形態に係る電解水生成装置の回路構成の例を示す概略の回路構成図である。 図2は、本実施形態に係る電解水生成装置の外観の例を示す概略の斜視図である。 図3は、本実施形態に係る微酸性電解水の生成手順の例を示す概略のフローチャート図である。 図4は、無隔膜電解槽における電圧値と電解効率との関係を示すグラフ図である。 図5は、実施例における流量の時間変動に対する実測電流値の追従性を示すグラフ図である。 図6は、比較例における流量の時間変動に対する実測電流値の追従性を示すグラフ図である。 図7は、生成した塩素濃度の安定性を実施例と比較例とで対比して示すグラフ図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る電解水生成装置1の回路構成の例を示す概略の回路構成図である。図中の一点鎖線は筐体2を示している。電解水生成装置1は、水源30から原水31を給水する給水口9aが上流側に配されており、生成した微酸性電解水45を吐水する吐水口9bが下流側に配されている。一例として、手動バルブ29が給水口9aの上流側に配されており、減圧弁23が給水口9aの下流側に配されている。操作者は、手動バルブ29を手動で開閉して原水31の流量を調整する。上記構成以外に、例えば、吐水口9bの下流側に手動バルブ29を配した構成としてもよい。また例えば、手動バルブ29に代えて、電磁式の流量制御弁にすることもできる。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
電解水生成装置1は、制御部7と、制御部7に信号接続された流量計2bと、制御部7に信号接続された調整部2aおよび表示部25と、制御部7に信号接続された第1ポンプ21および第2ポンプ22と、制御部7に信号接続された直流電源3を有する。直流電源3の出力側には電圧計3aと電流計3bが配されている。図中の破線は電気信号の接続を示している。一例として、制御部7は、ワンチップマイコンからなるCPUである。調整部2aは、微酸性電解水45における塩素濃度Cを規定値である10~80ppmに適合する範囲内で操作者が塩素濃度目標値C1を設定する。表示部25は、塩素濃度目標値C1を含む設定条件を表示する。一例として、表示部25は、液晶ディスプレイパネルである。上記構成以外に、例えば、調整部2aと表示部25の両方の機能を備え、データ入出力が可能なタッチパネルを用いてもよい。
制御部7は、調整部2aの調整値に基づいて塩素濃度目標値C1を設定する。そして、微酸性電解水45における規定値の範囲内で塩素濃度目標値C1に適合させるために必要な指令電流値I1を流量Rに応じて設定し、指令電流値I1に基づいて直流電源3の電圧値Vを調整する。また、制御部7は、流量Rと指令電流値I1に基づいて無隔膜電解槽4への原料液43の供給量を調整する。制御部7は、第1ポンプ21と第2ポンプ22を駆動制御することで原料液43の供給量を調整する。
電解水生成装置1は、塩酸を主原料とした原料42を貯留する原料タンク41と、直流電源3からの通電によって原料液43を電気分解することで生成体44を生成する無隔膜電解槽4を有する。無隔膜電解槽4は、陽極4aと陰極4bが所定間隔で液中に配されている。
電解水生成装置1は、第1管11、分岐管11a、第2管12、第3管13および第4管14を有するとともに、分岐部17、原料液生成部18および電解水生成部19を有する。第1管11は、減圧弁23を介して給水口9aに接続されて原水31を送液する。分岐管11aは、分岐部17に接続されて分岐水32を送液する。第2管12は、原料液生成部18に接続されて原料液43を送液する。第3管13は、電解水生成部19に接続されて生成体44を送液する。第4管14は、原料液生成部18に接続されて原料42を送液する。第1管11は、分岐部17の下流側に流量計2bが配されており、流量計2bの下流側に逆止弁24が配されており、逆止弁24の下流側に電解水生成部19が配されており、電解水生成部19の下流側に吐水口9bが配されている。分岐部17は、原水31を主水33と分岐水32とに分岐する。原料液生成部18は、原料42を分岐水32に合流させ混合させることで原料液43を生成する。電解水生成部19は、生成体44を主水33に合流させ混合させることで微酸性電解水45を生成する。図中の白色矢印は液体の進行方向を示している。生成体44は、無隔膜電解槽4における電気分解によって生成された塩素ガスや次亜塩素酸である。
図2は、電解水生成装置1の外観の例を示す概略の斜視図である。図2の例では、電解水生成装置1は、正面側に調整部2aと表示部25が配されており、側面側に主電源26が配されている。電解水生成装置1は、箱型の筐体2を有し、筐体2における正面側の下側に給水口9aと吐水口9bとが所定間隔で配されている。一例として、電解水生成装置1は、流量Rが毎分2~18リットルで吐水口9bから微酸性電解水45を吐出可能な構成である。この構成により、従来装置が付設していた微酸性電解水の貯留タンクや送水ポンプを省くことができるので、小型・省スペースで使い勝手の良い構成にできる。また、従来装置が付設していた微酸性電解水の貯留タンクや送水ポンプをなくす省くことができるので、大幅なコストダウンができる。
一例として、調整部2aは、塩素濃度目標値C1を設定可能であるとともに、水素イオン指数(pH)の目標値を設定可能である。一例として、制御部7は、調整部2aの調整値に基づいて第2ポンプ22の回転数を段階的に調整することで、微酸性電解水45を、塩素濃度が10~80ppm、かつ、pHが5.0~6.5の範囲内で調整する。電解水生成装置1は、原水31の水質に応じて、原料42における塩酸濃度の変更や原料42への食塩の添加を行う構成にすることも可能である。
続いて、本発明に係る電解水生成方法について、以下に説明する。
図3は、本実施形態に係る微酸性電解水45の生成手順の例を示す概略のフローチャート図である。操作者は、電解水生成装置1の主電源26をONにし、手動バルブ29を開いて原水31の流量を調整する。手動バルブ29が開くと、流量計2bが主水33の流量Rを検出する。操作者は、調整部2aの調整値を調整もしくはデータ入力して塩素濃度目標値C1を設定する。操作者によって塩素濃度目標値C1が設定され、スタートすると、制御部7は、ステップS1、ステップS2、・・ステップS8の順に遷移し、微酸性電解水45を生成するための制御動作を行う。
図4は、無隔膜電解槽4における電圧値Vと電解効率ηとの関係を示すグラフ図である。本願発明者は、図4に示された実施データの結果から、電解効率ηが電圧値Vに負の比例傾向があることを突きとめて、上述の数式1を導き出した。上述の数式1によれば、電圧値Vをデータ入力することで、電解効率ηを演算することができる。
無隔膜電解槽4で発生する塩素ガスや次亜塩素酸の発生量は、ファラデーの電気分解の法則に従う。ファラデーの電気分解の法則に基づく上述の数式2によれば、流量Rと電解効率ηと塩素濃度目標値C1をデータ入力することで、指令電流値I1を演算することができる。そして、上述の数式3によれば、流量Rと電解効率ηと実測電流値I2をデータ入力することで、塩素濃度演算値C2を演算することができる。
操作者によって塩素濃度目標値C1が設定され、スタートすると、ステップS1にて、制御部7は、主水33の流量Rが検出されるか否かを判断する。流量Rが検出されるとステップS2に遷移する。流量Rが検出されないときは、制御部7は、一定時間待機した後、制御動作を終了する。
ステップS2にて、制御部7は、直流電源3に指令を送信し、前記指令を受信した直流電源3は、標準電圧もしくは初期電圧にて通電することで原料液43の電気分解を開始する。原料液43の電気分解を開始するとステップS3に遷移する。
ステップS3にて、制御部7は、上述の数式1を用いて、電圧計3aが計測した電圧値Vに基づいて電解効率ηを算出する。次に、上述の数式2を用いて、流量計2bが計測した流量Rと、演算した電解効率ηと、塩素濃度目標値C1に基づいて指令電流値I1を算出する。指令電流値I1が演算されるとステップS4に遷移する。
ステップS4にて、制御部7は、流量Rと指令電流値I1に基づいて原料液43の供給量を設定する。原料液43の供給量が設定されるとステップS5に遷移する。
ステップS5にて、制御部7は、原料液43の供給量が適正であるか否かを判断する。制御部7は原料液43の供給量が適正ではないと判断するとステップS5Aに遷移する。ステップS5Aにて、制御部7は、第1ポンプ21と第2ポンプ22を駆動制御することで原料液43の供給量を調整し、ステップS5に戻る。ステップS5にて、制御部7は、原料液43の供給量が適正であると判断したときは、ステップS6に遷移する。流量Rは刻々と変化するので、図3に示す制御フローを繰り返すことで塩素濃度を安定させることができる。
ステップS6にて、制御部7は、上述の数式3を用いて、流量Rと、電解効率ηと、電流計3bが計測した実測電流値I2に基づいて塩素濃度演算値C2を算出する。塩素濃度演算値C2が演算されるとステップS7に遷移する。
ステップS7にて、制御部7は、塩素濃度演算値C2が適正であるか否かを判断する。制御部7は塩素濃度演算値C2が適正ではないと判断するとステップS7Aに遷移する。ステップS7Aにて、制御部7は、電圧値Vを調整する。電圧値Vを調整するとステップS7に戻る。制御部7は、塩素濃度演算値C2が適正であると判断したときは、ステップS8に遷移する。指令電流値I1は流量Rの変動に応じて刻々と変化する。一方で、塩素濃度目標値C1は操作者が設定した固定値である。よって、塩素濃度目標値C1を基準として塩素濃度演算値C2が適正であるか否かを判断し、制御する構成であり、図3に示す制御フローを繰り返すことで塩素濃度を安定させることができる。
ステップS8にて、制御部7は、流量Rが変動したか否かを判断する。制御部7は流量Rが変動したと判断するとステップS3に戻る。制御部7は流量Rが変動していないと判断するとステップS6に戻る。
上述のステップS5Aにて、制御部7が原料液43の供給量を調整することで、無隔膜電解槽4における電解液の導電率は徐々に変化する。この現象に対して、制御部7は、上述のステップS7Aにて、塩素濃度演算値C2が塩素濃度目標値C1に適合するように電圧値Vを調整するので、速やかに塩素濃度目標値C1に到達できる。そして、上述の制御フローを繰り返すことで、流量Rの変動に対して、微酸性電解水45の塩素濃度を安定させることができる。
続いて、本発明に係る電解水生成装置1の実施例と比較例について、以下に説明する。
[実施例]
実施例の電解水生成装置1は、水道水を原水31として用いて、塩素濃度目標値C1を35ppmに設定し、上述の制御フローを繰り返して、微酸性電解水45を生成した。
図5は、実施例における流量Rの時間変動に対する実測電流値I2の追従性を示すグラフ図である。指令電流値I1と実測電流値I2とは概ね一致しており、流量Rの時間変動に伴う指令電流値I1の時間変動に対して実測電流値I2が高い応答性で追従していることを確認した。上述のステップS7にて、制御部7は、塩素濃度目標値C1を基準として塩素濃度演算値C2が適正であるか否かを判断し、電圧値Vを調整する制御を行っており、この制御方法によって、指令電流値I1を基準として実測電流値I2が適正であるか否かを判断し、電圧値Vを調整する制御と同様の結果が得られたと判断でき、上述の制御フローを繰り返すことで塩素濃度を安定させることができる。
[比較例]
比較例の電解水生成装置は、実施例と同じ水道水を原水として用いて、塩素濃度目標値を35ppmに設定し、指令電圧値を設定して定電圧制御を行い、微酸性電解水を生成した。
図6は、比較例における流量の時間変動に対する実測電流値の追従性を示すグラフ図である。実測電流値は、理論電流値に対してタイムラグが生じて変化が緩やかになり、実施例に比べて、流量の時間変動に対する応答性が悪いことを確認した。
[塩素濃度の比較]
図7は、生成した塩素濃度の安定性を実施例と比較例とで対比して示すグラフ図である。グラフ図の縦軸は塩素濃度である。グラフ図の横軸は時間であり、観測点P1、観測点P2、観測点P3、観測点P4の順に時間が経過している。図7において、流量が増加する5秒前の観測点P1における流量は毎分8リットルであった。その後、流量が増加した10秒後の観測点P2における流量は毎分16リットルであった。その後、流量が減少する5秒前の観測点P3における流量は毎分16リットルであった。その後、流量が減少した10秒後の観測点P4における流量は毎分8リットルであった。
図7に示すとおり、実施例の塩素濃度は31~40ppmで変動幅が小さい。一方、比較例の塩素濃度は26~78ppmで変動幅が大きい。よって、実施例は、比較例に比べて、流量変動に対する塩素濃度の安定性に優れていることが確認できた。
上述した本実施形態によれば、操作者は、塩素濃度の規定値が10~80ppmに適合する範囲内で任意の塩素濃度目標値C1を設定できる。本発明は上述した実施形態に限られず、例えば、塩素濃度目標値C1をプリセットした簡易構成にすることも可能である。また例えば、吐水する流量は毎分18リットルまたはそれ以上にすることも可能である。或いは、吐水する流量は毎分2リットルまたはそれ以下にすることも可能である。本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
1 電解水生成装置
2 筐体、2a 調整部、2b 流量計
3 直流電源、3a 電圧計、3b 電流計
4 無隔膜電解槽、4a 陽極、4b 陰極
7 制御部
9a 給水口、9b 吐水口
11 第1管、11a 分岐管
12 第2管
13 第3管
14 第4管
17 分岐部
18 原料液生成部
19 電解水生成部
21 第1ポンプ
22 第2ポンプ
23 減圧弁
24 逆止弁
25 表示部
26 主電源
29 手動バルブ
30 水源
31 原水
32 分岐水
33 主水
41 原料タンク
42 原料
43 原料液
44 生成体
45 微酸性電解水
1 塩素濃度目標値
2 塩素濃度演算値
1 指令電流値
2 実測電流値
R 流量
V 電圧値
η 電解効率

Claims (3)

  1. 制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、原水を送液する第1管と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、前記原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記原料液生成部に接続されて前記原料液を送液する第2管と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記無隔膜電解槽に接続されて前記生成体を送液する第3管と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備え、前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整し、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整し、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成であること
    を特徴とする電解水生成装置。
  2. 前記分岐水を送液する第1ポンプと、前記原料を送液する第2ポンプと、前記規定値が10~80ppmに適合する範囲内で前記塩素濃度目標値を操作者が設定可能な調整部を備え、
    前記制御部は、前記調整部の調整値に基づいて前記塩素濃度目標値を設定し、前記第1ポンプと前記第2ポンプを駆動制御して前記原料液の供給量を調整する構成であること
    を特徴とする請求項に記載の電解水生成装置。
  3. 制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備えた電解水生成装置において、
    前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整し、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整し、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整すること
    を特徴とする電解水生成方法。
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