JP7416286B2 - 脱気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、脱気装置に関し、特に複数の脱気モジュールを備えた脱気装置に関する。
特許文献1及び特許文献2には、液体クロマトグラフィ装置等に用いられる脱気装置が開示されている。
国際公開第2007/094242号
特許文献1に記載の脱気装置は、脱気モジュール内の減圧空間と真空ポンプとの間にバルブを備えており、装置の運転停止後に脱気モジュール内の減圧空間を徐々に大気圧に戻すように構成されている。しかしながら、脱気装置が複数の脱気モジュールを備えた場合、1つのバルブだけを用いて徐々に大気圧開放をしようとすると、各脱気モジュール間での減圧度に差が生じる時間が長くなることから、気化したガスが他の脱気モジュール内で混合してしまうクロスコンタミネーションが起きやすいという問題がある。一方、このような時間差を無くすため、各脱気モジュールに個別のバルブを設けると、装置構成が複雑になる又は部品点数の増加により製造コストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明の一側面は、クロスコンタミネーションを防止することができる脱気装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る脱気装置は、流体流通空間と減圧空間との間を仕切るガス透過膜を各々が有する第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールと、第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールの各排出口に連なる排出配管部及び排出配管部を集合させる排出集合部を有し、第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールの各減圧空間に連通される真空配管と、真空配管に連通され、真空配管を介して各減圧空間内の気体を外部に排出するように構成された排出装置と、第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールの各開放口に連なる開放配管部及び開放配管部を集合させる開放集合部を有し、第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールの各減圧空間に連通される大気開放配管と、大気開放配管に連通され、大気開放配管を介して各減圧空間に大気を導入可能な大気開放弁と、排出装置及び大気開放弁の動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールの少なくとも一方において脱気処理を行っている場合には大気開放弁を閉じて排出装置による各減圧空間内の気体の排出処理を行うように制御すると共に、脱気処理を終了した後には大気開放弁を開放して各減圧空間を一気に大気開放するように制御する。
この脱気装置では、各脱気モジュールの減圧空間から大気を排出するための真空配管と、当該減圧空間を大気開放するための大気開放配管とを別々に設け、脱気モジュールでの脱気処理を終了した後には大気開放弁を開放して各減圧空間を一気に大気開放するようになっている。この構成によれば、大気開放した際の各脱気モジュール間での減圧度に差が生じる時間がほとんどなくなり、いわゆるクロスコンタミネーションの発生を抑制することが可能となる。
上記の脱気装置は、減圧空間の減圧度を検出するための検出器を更に備え、真空配管は、検出器に連通される検出配管部を更に有してもよい。この構成によれば、各脱気モジュールの減圧空間の減圧度をより正確に検出することが可能となり、制御部による安定した脱気処理を実現することが可能となる。なお、この構成において、検出器は、減圧度を検出するためのダイアフラムを有し、ダイアフラムの検出面が下方を向くように検出器が設置されていることが好ましい。真空配管には気化したガスが混入することがあるが、ダイアフラムの検出面が下方を向いていることにより、真空配管からの混入ガスが検出面に付着したままの状態を防止することができる。特にガスが腐食性媒体のガスである場合、かかる構成を採用することにより、検出面の劣化を抑制し、減圧度を長期に渡って安定して検出することができるようになる。
上記の脱気装置は、当該脱気装置の底部を画定する底板を更に備え、排出装置は、防振手段を介して底板上に配置されていることが好ましい。排出装置は、ポンプ機構等により振動を生成させることがあるが、かかる振動により脱気装置内の脱気モジュールを構成するガス透過膜(例えば中空糸膜)を破損させてしまうことがある。また、振動により脱気モジュール内を流れる流体にマイクロバブルを生成させてしまい、検査等に影響を与えてしまうことがある。しかしながら、かかる防振手段を設けることにより、排出装置の振動が他の構成に伝達してしまうことを抑制し、ガス透過膜の破損や検査流体でのマイクロバブルの成長を抑制することが可能となる。なお、排出装置は、複数の脚部によって底板上に支持されており、底板の面から所定の高さに位置していてもよい。この構成によれば、排出装置からの振動が他の構成に伝達してしまうことをより一層抑制できることに加え、脱気装置で脱気処理を行う流体が脱気モジュールから漏れ出した場合であっても、当該流体による排出装置への浸食を防ぐことが可能となる。また、このような液漏れが生じた場合であっても、廃液処理を容易に行うことが可能である。防振手段は、複数の脚部と排出装置との間に設けられていてもよい。
上記の脱気装置は、当該脱気装置の底部を画定する底板を更に備え、制御部及び大気開放弁の少なくとも一方は、底板の面から所定の高さとなるように配置されていることが好ましい。この構成によれば、脱気装置で脱気処理を行う流体が脱気モジュールから漏れ出した場合であっても、当該流体による制御部や大気開放弁への浸食を防ぐことが可能となる。また、このような液漏れが生じた場合であっても、廃液処理を容易に行うことが可能となる。
上記の脱気装置では、真空配管及び大気開放配管の少なくとも一方の少なくとも一部は樹脂チューブから構成され、樹脂チューブのゴム硬度は70±30度の範囲であり、且つ、樹脂チューブの酸素透過性は6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下であることが好ましい。この構成によれば、気化したガスによる各配管の浸食を防ぐことができ(耐薬品性)、配管の配置をしやすくなり(柔軟度)、また、排出装置による減圧度を容易に高め又は安定化させることが可能となる(ガス透過性)。
上記の脱気装置では、第1脱気モジュールは、開口部を含み、チューブ状のガス透過膜を収納するハウジングと、開口部を気密密封すると共にチューブ状のガス透過膜がハウジングの内から外に向けて貫通するように構成された蓋部と、貫通領域において減圧空間の気密性を維持したままチューブ状のガス透過膜を蓋部に接続固定するコネクタ部と、を有し、コネクタ部は、チューブ状のガス透過膜の内側に配置されて蓋部への接続固定の際にチューブ状のガス透過膜を内側から支持する支持部材を含んでもよい。この構成によれば、脱気モジュールの固定接続部での膜折れを防止することができ、特にガス透過膜がチューブ状の中空糸膜である場合、輸送時や振動によって膜折れが生じやすいが、かかる構成により膜折れ等を防止することができる。その結果、ガス透過膜によって仕切られる減圧空間をより確実に閉じた状態とすることができるため、排出装置による減圧をより安定化させることが可能となる。
上記の脱気装置では、大気開放配管は、真空配管よりも上方に配置されていることが好ましい。この構成によれば、上方から導入される大気により減圧空間が大気開放されるため、気化したガスが他の領域に移動しづらくなり、その結果、クロスコンタミネーションを更に抑制することが可能となる。
上記の脱気装置は、脱気モジュールと排出装置との間に配置され、減圧空間の減圧度を調整するための調整弁を更に備え、制御部は、減圧空間の減圧度が所定の範囲内である場合に、調整弁を閉めると共に排出装置の動作を停止する制御を行ってもよい。この構成によれば、排出装置の動作を必要に応じて停止することにより、振動による破損やマイクロバブルの成長等をより一層抑制することが可能となる。
上記の脱気装置では、制御部は、脱気処理を終了した後に、排出装置による気体の排出動作を所定時間継続させつつ、大気開放弁を開放して各減圧空間を一気に大気開放するように制御してもよい。この制御によれば、大気開放弁による減圧空間の大気開放をスムーズに行うことが可能となる。
本発明の一側面によれば、クロスコンタミネーションを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る脱気装置を示す模式的な概略平面図である。 図2は、図1に示す脱気装置の模式的な概略側面図である。 図3は、図1に示す脱気装置に搭載される脱気モジュールの一例を示す概略断面図である。 図4は、図3に示す脱気モジュールのコネクタ部の付近を拡大して示す拡大断面図である。 図5は、図1に示す脱気装置による排気処理及び大気開放の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、実施形態の脱気装置について詳細に説明する。なお、全図中、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る脱気装置を示す模式的な概略平面図である。図2は、図1に示す脱気装置の模式的な概略側面図である。図1及び図2に示すように、脱気装置1は、底板2、前板3及び後板4を有するハウジング5と、脱気モジュール10,20,30(第1脱気モジュール、第2脱気モジュール)と、真空配管40と、排出装置50と、大気開放配管60と、大気開放弁70と、調整弁75と、制御部80と、を備えている。脱気装置1は、例えば、液体クロマトグラフィ用の脱気装置であり、液体クロマトグラフィの検査対象となる流体に対して脱ガス処理を行う。脱気装置1は、ガスクロマトグラフィー、生化学分析装置、インクジェット充填装置等に用いてももちろんよい。
脱気モジュール10,20,30は、例えば図3に示す構成を有している。図3は、図1に示す脱気装置に搭載される脱気モジュールの一例を示す概略断面図である。図4は、図3に示す脱気モジュールのコネクタ部の付近を拡大して示す拡大断面図である。図3は、一例として、脱気モジュール10の構成を示しているが、他の脱気モジュール20及び30も同様の構成である。図3及び図4に示すように、脱気モジュール10は、内部に流体流通空間S1を画定する複数のチューブ11が両端部において結束されたチューブユニット12と、チューブユニット12を収容するハウジング13と、ハウジング13の開口部13aを気密密封する蓋部14と、蓋部14を貫通するチューブユニット12を接続固定するコネクタ部15及び16と、減圧空間S2に連通している排出口17及び開放口18と、を備えている。
脱気モジュール10は、ガス透過膜であるチューブユニット12により、ハウジング13内が、チューブユニット12のチューブ11それぞれの内部空間である流体流通空間S1と、チューブユニット12の外側の空間である減圧空間S2と、に仕切られている。流体流通空間S1は、液体が供給される領域であり、チューブユニット12の流入口12aから導入された液体を排出口12bまで供給する。減圧空間S2は、内部の大気が吸気される領域である。そして、脱気モジュール10では、複数のチューブ11のそれぞれの内部空間である流体流通空間S1に液体が供給されるとともに、複数のチューブ11の外側の減圧空間S2から吸気されることで、チューブユニット12に供給された液体を脱気する。
チューブユニット12を構成する各チューブ11は、気体を透過するが液体を透過しないチューブ状の膜である(図4を参照)。チューブ11の素材、膜形状、膜形態等は、特に制限されない。チューブ11の素材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(エチレン共重合樹脂)(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、アモルファスフロロポリマ(非晶性弗素樹脂;AF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、シリコン、ポリイミド、ポリアミドが挙げられる。アモルファスフロロポリマとしては、例えば、テフロン(登録商標)AFが挙げられる。
脱気装置1には、このような脱気モジュール10,20,30が3つ配置されているが、2つの脱気モジュールが配置されていてもよいし、4つ以上の脱気モジュールが配置されていてもよい。
図1及び図2に戻り、説明を続ける。真空配管40は、図1及び図2に示すように、脱気モジュール10,20,30の各減圧空間S2に連通され、各減圧空間S2を排出装置50に繋げるための部材である。真空配管40は、脱気モジュール10,20,30の各排出口17に連なる排出配管部41~43と、排出配管部41~43を集合させる排出集合部44と、排出集合部44を排出装置に繋げる配管45と、排出集合部44を検出器85に連通させる検出配管部46と、を有している。検出器85は、後述するように、脱気モジュール10,20,30の各減圧空間S2内の減圧度を検出する気圧センサであり、制御部80に設けられている。
真空配管40を構成する排出配管部41~43、排出集合部44、配管45及び検出配管部46の少なくとも一部は、例えば樹脂系のチューブから構成されている。真空配管40のすべて又は略すべて(例えば連結部分を除く)の構成部材が樹脂系のチューブから構成されていてもよい。つまり、複数のチューブを連結部材等を使って連結して真空配管40を構成してもよい。このようなチューブは、液体クロマトグラフィの使用溶媒に耐性があり、例えば、そのゴム硬度が好ましくは70±30度の範囲内であり、及び、その酸素透過性が6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下である配管から構成される。前記ゴム硬度は、好ましくは70±30度の範囲内であるが、連結部分での緩みや外れを防止する適切な可撓性と、チューブの変形、潰れ、閉塞を抑制する適切な耐久性を両立する観点から、その下限値が、50度以上であることがより好ましく、55度以上であることがさらに好ましくは、60度以上であることが特に好ましく、そして、上限値が、95度以下であることがより好ましく、80度以下であることがさらに好ましく、75度以下の範囲であることが特に好ましい。ただし、ゴム硬度はショアAを表し、例えば、JIS K7312(1996)に準拠した方法でデュロメータ(タイプA)で測定することができる。また、前記酸素透過性は、耐久性に優れる観点から、好ましくは6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下であるが、より好ましくは3000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下、さらに好ましくは1000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下、特に好ましくは500cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下であり、そして、好ましくは0.1cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以上、より好ましくは10cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以上であってよい。ただし、酸素透過性は酸素透過速度を意味し、例えば、ASTM D 1434圧力法に準拠した方法で測定することができる。
真空配管40を構成するチューブの材質は、上述した性質を有するものであれば特に限定されないが、例えば、塩化ビニル、シリコーンゴム;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド(ナイロン);ポリウレタン;低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;FEP、PFA、ETFE、PTFEなどのフッ素樹脂;ポリエステル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。真空配管40を構成するチューブの材質としては、上述した材質のうち、ポリオレフィン及び熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物がより好ましいものとして挙げられ、ポリオレフィン及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物がさらに好ましいものとして挙げられる。
真空配管40は、上述したポリオレフィン及び熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物で構成されることで、耐溶剤性に優れるだけでなく、気体透過性を低くすることができる。また、真空配管40は、上述したポリオレフィン及び熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物で構成されることで、適切な可撓性を有しており、脱気動作時の排出集合部44の連結部分での緩みや外れを防止しつつ、またチューブの変形、潰れ、閉塞を抑制することもできることから、耐久性にも優れる。さらに、本実施形態に係る脱気装置1は、複数の脱気モジュールを備え、真空配管40と脱気モジュール10,20,30との連結部や排出集合部44の他の部分との連結部など多くの連結構成を備えているが、かかる可撓性や耐久性を備えるチューブから構成されることで、脱気装置としての長期信頼性を向上することもできる。
なお、真空配管40に用いられるスチレン系熱可塑性エラストマーとは、少なくとも1つのスチレンブロック(ハードセグメント)と少なくとも1つのエラストマーブロックとを有する共重合体である。エラストマーブロックとしては、ビニル-ポリジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリクロロプレンまたはポリ2,3-ジメチルブタジエンなどを好ましくは用いることができる。エラストマーブロックは、水素添加したものを用いることもできる。エラストマーブロックが水素添加されていると、耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能がより良好となる傾向があり好ましい。スチレン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、スチレン-ビニルイソプレン-スチレントリブロック共重合体(SIS)、スチレン-イソブチレンジブロック共重合体(SIB)、スチレン-ブタジエン-スチレントリブロック共重合体(SBS)、スチレン-エチレン・ブテン-スチレントリブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン・プロピレン-スチレントリブロック共重合体(SEPS)、スチレン-エチレン・エチレン・プロピレン-スチレントリブロック共重合体(SEEPS)、スチレン-ブタジエン・ブチレン-スチレントリブロック共重合体(SBBS)などが挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能がより優れることから、スチレン-ビニルイソプレン-スチレントリブロック共重合体を用いることが好ましい。このようなスチレン-ビニルイソプレン-スチレントリブロック共重合体の好適な例としては、クレイトン社製の「FG1901 G Polymer」、「FG1924 G Polymer」、(株)クラレ製のハイブラー5127などが挙げられる。また、ビニルイソプレンブロックを水素添加した、(株)クラレ製のハイブラー7311も好適に使用することができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー中のスチレンブロックの含有率(スチレン含有率)の範囲は、その下限値が、スチレンブロックとエラストマーブロックの合計に対し、好ましくは1質量%であり、より好ましくは5質量%であり、さらに好ましくは10質量%であり、当該範囲で、より良好な耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能が得られる傾向がある。一方、その上限値は、スチレンブロックとエラストマーブロックの合計に対し、好ましくは30質量%であり、より好ましくは20質量%であり、当該範囲で、耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能がより優れる傾向がある。
ポリオレフィン及びスチレン系熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物におけるスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量の範囲は、その下限値が、ポリオレフィン及びスチレン系熱可塑性エラストマーの合計に対し、好ましくは3質量%であり、より好ましくは5質量%であり、さらに好ましくは10質量%であり、当該範囲で良好な耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能が得られる傾向がある。一方、その上限値は、ポリオレフィン及びスチレン系熱可塑性エラストマーの合計に対し、好ましくは30質量%であり、より好ましくは25質量%であり、さらに好ましくは20質量%であり、当該範囲で、良好な耐溶剤(耐溶媒)、耐薬品性能が得られる傾向がある。
なお、排出集合部44において、各チューブを相互に連結する連結部分は、硬質プラスチック(ポリプロピレン)等から構成されていてもよい。
排出装置50は、真空配管40を介して脱気モジュール10,20,30の減圧空間S2に連通されており、制御部80からの制御指示に基づいて、各減圧空間S2内の気体を外部に排出する。排出装置50は、ポンプ等を含んで構成されており、例えば、ダイアフラム型ドライ真空などが用いられる。排出装置50は、複数の脚部51(例えば4本の脚部51)によりハウジング5の底板2の上面に支持されており、底板2の上面から所定の高さを有するように配置されている。また、排出装置50と脚部51との間には、防振ゴム又は防振ゲル等の防振手段52が配置されており、排出装置50によって生成される振動を減衰するようになっている。防振手段52は、例えば振動周波数として50Hz以上の振動を減衰できるように設定されていることが好ましい。なお、排出装置50は、脚部51によって、底板2から離れるように嵩上げされている。
大気開放配管60は、脱気モジュール10,20,30の各減圧空間S2に連通され、各減圧空間S2を大気開放弁70に繋げるための部材である。大気開放配管60は、脱気モジュール10,20,30の各開放口18に連なる開放配管部61~63と、開放配管部61~63を集合させる開放集合部64と、開放集合部64を大気開放弁70に繋げる配管65と、を有している。大気開放配管60の開放集合部64の配管65と逆側の端部66は閉じられている。大気開放配管60は、真空配管40と同様の材料、例えば、樹脂系のチューブから構成されている。より具体的には、大気開放配管60を構成する開放配管部61~63、開放集合部64及び配管65の少なくとも一部は、例えば上述したような樹脂系のチューブから構成されている。大気開放配管60のすべて又は略すべて(例えば連結部分を除く)の構成部材が樹脂系のチューブから構成されていてもよい。つまり、複数の樹脂チューブを連結部材等を使って連結して大気開放配管60を構成してもよい。このような樹脂チューブは、液体クロマトグラフィの使用溶媒に耐性があり、そのゴム硬度が70±30度の範囲であり、且つ、その酸素透過性が6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下である配管から構成されている。なお、開放集合部64の連結部分は、排出集合部44の連結部分と同様に、硬質プラスチック(例えば、ポリプロピレン)等から構成されていてもよい。
大気開放弁70は、大気開放配管60の一端に連通され、制御部80からの制御指示に基づいて、大気開放配管60を介して脱気モジュール10,20,30の各減圧空間S2に一気に大気を導入可能な電磁弁である。大気開放弁70は、例えば、脱気モジュール10,20,30での脱ガス処理が終了すると、制御部80からの制御指示に基づいて、電磁弁を5秒以内で閉状態(CLOSE)から開状態(OPEN)に開放し、各減圧空間S2(例えば1Lの容器)を1分以内に大気開放する。
調整弁75は、脱気モジュール10,20,30と排出装置50との間に配置され、減圧空間S2の減圧度を調整するための電磁弁である。調整弁75は、排出装置50による減圧空間S2の減圧処理を行っている場合には弁を開放し、一方、減圧空間S2の減圧度が所定の範囲内となった場合に、制御部80からの制御指示に基づいて弁を閉める。この際、排出装置50は、その排出動作を停止することができる。その後、一方、減圧空間S2の減圧度が所定の範囲外となった場合に、制御部80からの制御指示に基づいて弁を開ける。大気開放弁70及び調整弁75のいずれも複数の脚部71及び76により、ハウジング5の底板2から所定の高さとなるように嵩上げされている。
制御部80は、減圧空間S2の減圧度を検出する検出器85を有し、検出した減圧度に基づいて、排出装置50及び調整弁75の動作を制御する。この制御では、検出器85で検出される減圧度が所定の値となるように排出装置50による大気の排出を行うと共に、減圧空間S2の減圧度が所定の範囲内になった場合には、調整弁75を閉めると共に排出装置50の動作を停止する。調整弁75を閉めた後に検出器85で検出した減圧度が所定の範囲外となった場合には、制御部80は、排出装置50を再度、可動させて排出処理を行う。
一方、制御部80は、脱気モジュール10,20,30により脱ガス処理が終了すると、外部等からの停止指示に基づいて、排出装置50及び大気開放弁70の動作を制御する。この制御では、脱気処理を終了した後に大気開放弁70を開放して各減圧空間S2を一気に大気開放する。脱気処理を終了した後に、排出装置50による気体の排出動作を所定時間(例えば数秒)継続させつつ、大気開放弁70を開放して各減圧空間S2を一気に大気開放するように制御してもよい。
ここで、脱気装置1での排気処理及びその後の大気開放について図5を参照して説明する。図5に示すように、まず、脱気装置1のスイッチをONにすると(ステップS1)、排出装置50である真空ポンプが排気を始める(ステップS2)と共に、電磁弁である大気開放弁70が閉じる(ステップS3)。その後、真空配管40内が負圧になる(ステップS4)。一方、大気開放弁70は閉じたままであり、負圧を保持する。その後、真空ポンプによる排気を継続すると、脱気モジュール10,20,30内の減圧空間S2が負圧になる。検出器85により減圧空間S2内の減圧度が所定の範囲内となった場合、脱気モジュール10,20,30による脱ガス処理を実行する。
続いて、脱気モジュール10,20,30による脱ガス処理が終了すると、排出装置50である真空ポンプによる排気を停止(ステップS8)すると共に、大気開放弁70の電磁弁を開き、すべての減圧空間S2を一気に、例えば1分以内に、大気開放する(ステップS9)。これにより、各脱気モジュール10,20,30の減圧空間S2内が大気圧に瞬時に戻ることになる(ステップS10)。
以上、本実施形態に係る脱気装置1では、各脱気モジュール10,20,30の減圧空間S2から大気を排出するための真空配管40と、減圧空間S2を大気開放するための大気開放配管60とを別々に設け、脱気モジュール10,20,30での脱気処理を終了した後に大気開放弁70を開放して各減圧空間S2を一気に大気開放するようになっている。このため、脱気装置1によれば、大気開放した際の各脱気モジュール10,20,30間での減圧度に差が生じる時間がほとんどなくなり、いわゆるクロスコンタミネーションの発生を抑制することが可能となる。
また、脱気装置1は、減圧空間S2の減圧度を検出するための検出器85を更に備え、真空配管40は、検出器85に連通される検出配管部46を更に有している。この構成によれば、各脱気モジュール10,20,30の減圧空間S2の減圧度をより正確に検出することが可能となり、制御部80による安定した脱気処理を実現することが可能となる。なお、この構成において、検出器85は、減圧度を検出するためのダイアフラムを有し、ダイアフラムの検出面が下方を向くように検出器85が制御部80に設置されていてもよい。真空配管40には気化したガスが混入することがあるが、検出器85のダイアフラムの検出面が下方を向いていることにより、真空配管40からの混入ガスが検出面に付着したままの状態を防止することができる。特にガスが腐食性媒体のガスである場合、かかる構成を採用することにより、検出面の劣化を抑制し、減圧度を長期に渡って安定して検出することができるようになる。
また、脱気装置1は、脱気装置1の底部を画定する底板2を更に備え、排出装置50は、防振手段52を介して底板2上に配置されている。排出装置50は、ポンプ機構等により振動を生成させることがあるが、かかる振動により脱気装置1内の脱気モジュール10,20,30を構成するガス透過膜(例えば中空糸膜)を破損させてしまうことがある。また、振動により脱気モジュール10,20,30内を流れる検査流体にマイクロバブルを生成させてしまい、検査等に影響を与えてしまうことがある。しかしながら、かかる防振手段52を設けることにより、排出装置50の振動が他の構成に伝達してしまうことを抑制し、ガス透過膜であるチューブ11の破損や検査流体でのマイクロバブルの成長を抑制することが可能となる。なお、排出装置50は、複数の脚部51によって底板2上に支持されており、底板2の面から所定の高さに位置していてもよい。この構成によれば、排出装置50からの振動が他の構成に伝達してしまうことをより一層抑制できることに加え、脱気装置1で脱気処理を行う流体が脱気モジュール10,20,30から漏れ出した場合であっても、当該流体による排出装置50への浸食を防ぐことが可能となる。またこのような液漏れが生じた場合であっても、廃液処理を容易に行うことが可能である。なお、防振手段52は、複数の脚部51と排出装置50との間に設けられていてもよい。
また、脱気装置1は、脱気装置1の底部を画定する底板2を更に備え、制御部80、大気開放弁70及び調整弁75が、底板2の面から所定の高さとなるように配置されていてもよい。この構成によれば、脱気装置1で脱気処理を行う検査流体が脱気モジュール10,20,30から漏れ出した場合であっても、当該流体による制御部80や大気開放弁70、調整弁75への浸食を防ぐことが可能となる。またこのような液漏れが生じた場合であっても、廃液処理を容易に行うことが可能となる。
また、脱気装置1では、真空配管40及び大気開放配管60は、所定の耐薬品性、所定の柔軟度、及び、所定のガス(酸素)透過性を有する配管から構成されていることが好ましい。より具体的には、真空配管40及び大気開放配管60は、例えばポリオレフィン及び熱可塑性エラストマーを含む樹脂組成物からなる樹脂チューブから構成され、その樹脂チューブは、そのゴム硬度が70±30度の範囲であり、且つ、その酸素透過性が6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下である配管である。この構成によれば、気化したガスによる各配管の浸食を防ぐことができ(耐薬品性)、配管の配置をしやすくなり(柔軟度)、また、排出装置による減圧度を容易に高め又は安定化させることが可能となる(ガス透過性)。
また、脱気装置1では、各脱気モジュール10,20,30は、開口部13aを含み、ガス透過膜であるチューブユニット12を収納するハウジング13と、開口部13aを気密密封すると共にガス透過膜であるチューブユニット12がハウジング13の内から外に向けて貫通するように構成された蓋部14と、貫通領域において減圧空間S2の気密性を維持したままチューブユニット12を蓋部14に接続固定するコネクタ部15及び16と、を有する。そして、コネクタ部15及び16は、チューブ状のガス透過膜の内側に配置されて蓋部14への接続固定の際にチューブ状のガス透過膜を内側から支持する支持部材を含んでもよい。支持部材は、例えば、SUS、セラミック又はフッ素樹脂等から構成れる支持パイプであってもよい。また、パイプ内部に更に強度向上のための構造があってもよい。この構成によれば、脱気モジュール10,20,30の固定接続部でのチューブユニット12の膜折れを防止することができ、特にガス透過膜がチューブ状の中空糸膜である場合、輸送時や振動によって膜折れが生じやすいが、かかる構成により膜折れ等を防止することができる。その結果、ガス透過膜によって仕切られる減圧空間S2をより確実に閉じた状態とすることができるため、排出装置50による減圧処理をより安定化させることが可能となる。
また、脱気装置1では、大気開放配管60は、真空配管40よりも上方に配置されている。この構成によれば、上方から導入される大気により減圧空間が大気開放されるため、気化したガスが他の領域に移動しづらくなり、その結果、クロスコンタミネーションを更に抑制することが可能となる。
また、脱気装置1は、脱気モジュール10,20,30と排出装置50との間に配置され、減圧空間S2の減圧度を調整するための調整弁75を更に備え、制御部80は、減圧空間S2の減圧度が所定の範囲内である場合に、調整弁75を閉めると共に排出装置50の動作を停止する制御を行うようになっている。この構成によれば、排出装置50の動作を必要に応じて停止することにより、振動による破損やマイクロバブルの成長等をより一層抑制することが可能となる。
また、脱気装置1では、制御部80は、脱気処理を終了した後に、排出装置50による気体の排出動作を所定時間継続させつつ、大気開放弁70を開放して各減圧空間S2を一気に大気開放するように制御してもよい。この制御によれば、大気開放弁70による減圧空間の大気開放をスムーズに行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更または修正することが可能である。
以下、試験例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の試験例に限定されるものではない。
[振動試験]
最初の試験(試験例1)として、脱気装置1の振動試験を行った。振動試験の概要としては、脱気装置1に振動発生装置により振動を加えた際の不具合を確認した。図1及び図2に示す構成の脱気装置1を用い、真空配管40の排出配管部41~43、配管45及び検出配管部46と、大気開放配管60の開放配管部61~63及び配管65には、以下のP1に示す材質の樹脂チューブを用いた。また、排出集合部44及び開放集合部64には硬質プラスチック(ポリプロピレン)を用いた。
振動試験条件は、周波数50~60Hzの直線掃引とし、加速度を1G、振動時間を100時間とし、振動の際の温度を30℃または60℃とした。また、判定基準は、以下の通りとした。なお、判定基準での接合部は、排出配管部41~43、配管45及び検出配管部46それぞれを構成する樹脂チューブを排出集合部44に接合させた箇所、又は、開放配管部61~63及び配管65それぞれを構成する樹脂チューブを開放集合部64に接合させた箇所を意味する。
[判定基準]
判定基準A 異常なし
判定基準B1 接合部でのチューブの緩み(1か所以上)
判定基準B2 接続部でのチューブの外れ(1か所以上)
判定基準B3 接続部でのチューブの緩み及び外れ(各1か所以上)
判定基準C 接続部の破損(使用不可)
P1:スチレン系熱可塑性エラストマー製チューブ(外径6mm、内径4mmの単層チューブ、酸素透過係数200cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10、ゴム硬度65度)
ただし、P1のチューブは、以下の製造方法で製造した。
(製造例) ポリプロピレン(フリント ヒルズ社製ランダムコポリマー「13T25A」)30質量部とスチレン系熱可塑性エラストマー(クレイトン社製スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン(SEBS)ブロック共重合体「FG1924 G Polymer」)とを内径30mmの二軸ベント式押出機(設定温度200℃)で溶融混練後、ペレット化して製造した。可塑化シリンダー(内径20mm、一軸押出しスクリュー)を有し、チューブ用ダイを有する単層チューブ作製装置を用いて、該可塑化シリンダーにペレットを投入し、温度200℃でチューブを押出し、巻き取り速度を調整して、外径6mm、内径4mmの単層チューブを作製した。
上述した振動試験の結果、試験例1に係る脱気装置1において、判定基準がAであることが確認された。
[真空試験]
次の試験(試験例2)として、脱気装置1の真空試験を行った。真空試験の概要としては、脱気装置1を稼働させた際の不具合を確認した。前述した振動試験と同様の脱気装置を用いた。
真空試験の条件としては、図5のS1~S10を1サイクルとし5000サイクル繰り返し行った。この際の真空度は、0(ゼロ)KPa(絶対圧)であり、真空試験の温度は23℃または82℃であった。判定基準は、以下の通りとした。また、目視観察として、動作中の樹脂チューブの変形、潰れまたは閉塞の「有」又は「無」を観察した。
[判定基準]
判定基準A 異常なし
判定基準B1 接合部でのチューブの緩み(1か所以上)
判定基準B2 接続部でのチューブの外れ(1か所以上)
判定基準B3 接続部でのチューブの緩み及び外れ(各1か所以上)
判定基準C 接続部の破損(使用不可)
上述した真空試験の結果、試験例2に係る脱気装置1において、真空試験の判定基準がAであることが確認された。また、試験例2に係る脱気装置1において、目視観察で動作中のチューブの変形、潰れ又は閉塞がないことが確認された。
1…脱気装置、2…底板、10,20,30…脱気モジュール、11…チューブ、12…チューブユニット、13…ハウジング、14…蓋部、17…排出口、18…開放口、40…真空配管、41~43…排出配管部、44…排出集合部、46…検出配管部、50…排出装置、51…脚部、52…防振手段、60…大気開放配管、61~63…開放配管部、64…開放集合部、70…大気開放弁、71,76…脚部、75…調整弁、80…制御部、85…検出器、S1…流体流通空間、S2…減圧空間。

Claims (12)

  1. 流体流通空間と減圧空間との間を仕切るガス透過膜を各々が有する第1脱気モジュール及び第2脱気モジュールと、
    前記第1脱気モジュール及び前記第2脱気モジュールの各排出口に連なる排出配管部及び前記排出配管部を集合させる排出集合部を有し、前記第1脱気モジュール及び前記第2脱気モジュールの前記各減圧空間に連通される真空配管と、
    前記真空配管に連通され、前記真空配管を介して前記各減圧空間内の気体を外部に排出するように構成された排出装置と、
    前記第1脱気モジュール及び前記第2脱気モジュールの各開放口に連なる開放配管部及び前記開放配管部を集合させる開放集合部を有し、前記第1脱気モジュール及び前記第2脱気モジュールの前記各減圧空間に連通される大気開放配管と、
    前記大気開放配管に連通され、前記大気開放配管を介して前記各減圧空間に大気を導入可能な大気開放弁と、
    前記排出装置及び前記大気開放弁の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1脱気モジュール及び前記第2脱気モジュールの少なくとも一方において脱気処理を行っている場合には前記大気開放弁を閉じて前記排出装置による前記各減圧空間内の気体の排出処理を行うように制御すると共に、前記脱気処理を終了した後には前記大気開放弁を開放して前記各減圧空間を一気に大気開放するように制御する、
    脱気装置。
  2. 前記減圧空間の減圧度を検出するための検出器を更に備え、
    前記真空配管は、前記検出器に連通される検出配管部を更に有する、
    請求項1に記載の脱気装置。
  3. 前記検出器は、前記減圧度を検出するためのダイアフラムを有し、
    前記ダイアフラムの検出面が下方を向くように前記検出器が設置されている、
    請求項2に記載の脱気装置。
  4. 前記脱気装置の底部を画定する底板を更に備え、
    前記排出装置は、防振手段を介して前記底板上に配置されている、
    請求項1~3の何れか一項に記載の脱気装置。
  5. 前記排出装置は、複数の脚部によって前記底板上に支持されており、前記底板の面から所定の高さに位置している、
    請求項4に記載の脱気装置。
  6. 前記防振手段は、前記複数の脚部と前記排出装置との間に設けられている、
    請求項5に記載の脱気装置。
  7. 前記脱気装置の底部を画定する底板を更に備え、
    前記制御部及び前記大気開放弁の少なくとも一方は、前記底板の面から所定の高さとなるように配置されている、
    請求項1~6の何れか一項に記載の脱気装置。
  8. 前記真空配管及び前記大気開放配管の少なくとも一方の少なくとも一部は樹脂チューブから構成され、
    前記樹脂チューブのゴム硬度は70±30度の範囲であり、前記樹脂チューブの酸素透過性は6000cc(STP)cm/cm/sec/cmHg×10-10以下である、
    請求項1~7の何れか一項に記載の脱気装置。
  9. 前記第1脱気モジュールは、開口部を含み、チューブ状の前記ガス透過膜を収納するハウジングと、前記開口部を気密密封すると共に前記チューブ状のガス透過膜が前記ハウジングの内から外に向けて貫通するように構成された蓋部と、前記貫通領域において前記減圧空間の気密性を維持したまま前記チューブ状のガス透過膜を前記蓋部に接続固定するコネクタ部と、を有し、
    前記コネクタ部は、前記チューブ状のガス透過膜の内側に配置されて前記蓋部への接続固定の際に前記チューブ状のガス透過膜を内側から支持する支持部材を含む、
    請求項1~8の何れか一項に記載の脱気装置。
  10. 前記大気開放配管は、前記真空配管よりも上方に配置されている、
    請求項1~9の何れか一項に記載の脱気装置。
  11. 前記脱気モジュールと前記排出装置との間に配置され、前記減圧空間の減圧度を調整するための調整弁を更に備え、
    前記制御部は、前記減圧空間の減圧度が所定の範囲内である場合に、前記調整弁を閉めると共に前記排出装置の動作を停止する制御を行う、
    請求項1~10の何れか一項に記載の脱気装置。
  12. 前記制御部は、前記脱気処理を終了した後に、前記排出装置による気体の排出動作を所定時間継続させつつ、前記大気開放弁を開放して前記各減圧空間を一気に大気開放するように制御する、
    請求項1~11の何れか一項に記載の脱気装置。
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