JP7411452B2 - 回路形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱により導電性を発現する導電性流体を用いて形成される配線を含む回路の回路形成方法に関する。
下記特許文献に記載されているように、加熱により導電性を発現する導電性流体を用いて配線を形成する回路の回路形成方法に関する技術が、近年、開発されている。
国際公開第2014/041670号
導電性流体により形成される配線の保護などの目的で、その配線が硬化性樹脂により覆われる場合がある。このような場合には、配線への導通を確保するべく、硬化性樹脂により形成される樹脂層には、開口が形成されており、その開口において配線の一部が露出している。そこで、本発明は、開口において適切に配線の一部を露出させることを課題とする。
上記課題を解決するために、本明細書は、加熱により導電性を発現する導電性流体を基材の上に塗布し、配線を形成する配線形成工程と、前記配線の一部が露出するように硬化性樹脂を前記基材の上に塗布し、前記配線の一部が露出する開口を有する樹脂層を前記基材の上に形成する樹脂層形成工程とを含み、前記樹脂層形成工程は、前記配線と前記硬化性樹脂との濡れ性が、前記基材と前記硬化性樹脂との濡れ性より高い場合に、前記配線を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁が、前記基材を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁より、前記開口から離れるように、前記硬化性樹脂を吐出する工程であり、前記基材と前記硬化性樹脂との濡れ性が、前記配線と前記硬化性樹脂との濡れ性より高い場合に、前記基材を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁が、前記配線を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁より、前記開口から離れるように、前記硬化性樹脂を吐出する工程である回路形成方法を開示する。
本開示では、配線と硬化性樹脂との濡れ性及び、基材と硬化性樹脂との濡れ性を考慮して、硬化性樹脂が吐出される。これにより、硬化性樹脂が濡れ広がった場合であっても、開口において適切に配線の一部を露出させることが可能となる。
回路形成装置を示す図である。 制御装置を示すブロック図である。 樹脂積層体が形成された状態の回路を示す断面図である。 樹脂積層体の上に配線が形成された状態の回路を示す断面図である。 樹脂積層体の上に配線が形成された状態の回路を示す平面図である。 樹脂積層体及び配線の上に樹脂積層体が積層された状態の回路を示す断面図である。 樹脂積層体及び配線の上に樹脂積層体が積層された状態の回路を示す平面図である。 電子部品が装着された状態の回路を示す断面図である。 電子部品が装着された状態の回路を示す平面図である。 従来の回路形成方法により吐出された紫外線硬化樹脂を示す平面図である。 実施例の回路形成方法により吐出された紫外線硬化樹脂を示す平面図である。 実施例の回路形成方法により形成された樹脂積層体を示す平面図である。 変形例の回路形成方法により吐出された紫外線硬化樹脂を示す平面図である。 変形例の回路形成方法により形成された樹脂積層体を示す平面図である。
図1に回路形成装置10を示す。回路形成装置10は、搬送装置20と、第1造形ユニット22と、第2造形ユニット24と、装着ユニット26と、制御装置(図2参照)28とを備える。それら搬送装置20と第1造形ユニット22と第2造形ユニット24と装着ユニット26とは、回路形成装置10のベース29の上に配置されている。ベース29は、概して長方形状をなしており、以下の説明では、ベース29の長手方向をX軸方向、ベース29の短手方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向の両方に直交する方向をZ軸方向と称して説明する。
搬送装置20は、X軸スライド機構30と、Y軸スライド機構32とを備えている。そのX軸スライド機構30は、X軸スライドレール34とX軸スライダ36とを有している。X軸スライドレール34は、X軸方向に延びるように、ベース29の上に配設されている。X軸スライダ36は、X軸スライドレール34によって、X軸方向にスライド可能に保持されている。さらに、X軸スライド機構30は、電磁モータ(図2参照)38を有しており、電磁モータ38の駆動により、X軸スライダ36がX軸方向の任意の位置に移動する。また、Y軸スライド機構32は、Y軸スライドレール50とステージ52とを有している。Y軸スライドレール50は、Y軸方向に延びるように、ベース29の上に配設されており、X軸方向に移動可能とされている。そして、Y軸スライドレール50の一端部が、X軸スライダ36に連結されている。そのY軸スライドレール50には、ステージ52が、Y軸方向にスライド可能に保持されている。さらに、Y軸スライド機構32は、電磁モータ(図2参照)56を有しており、電磁モータ56の駆動により、ステージ52がY軸方向の任意の位置に移動する。これにより、ステージ52は、X軸スライド機構30及びY軸スライド機構32の駆動により、ベース29上の任意の位置に移動する。
ステージ52は、基台60と、保持装置62と、昇降装置64とを有している。基台60は、平板状に形成され、上面に基板が載置される。保持装置62は、基台60のX軸方向の両側部に設けられている。そして、基台60に載置された基板のX軸方向の両縁部が、保持装置62によって挟まれることで、基板が固定的に保持される。また、昇降装置64は、基台60の下方に配設されており、基台60を昇降させる。
第1造形ユニット22は、ステージ52の基台60に載置された基板の上に配線を造形するユニットであり、第1印刷部72と、加熱部74とを有している。第1印刷部72は、インクジェットヘッド(図2参照)76を有しており、インクジェットヘッド76が金属インクを線状に吐出する。金属インクは、ナノメートルサイズの金属の微粒子が溶剤中に分散されたものである。なお、金属微粒子の表面は分散剤によりコーティングされており、溶剤中での凝集が防止されている。また、インクジェットヘッド76は、例えば、圧電素子を用いたピエゾ方式によって複数のノズルから金属インクを吐出する。
加熱部74は、ヒータ(図2参照)78を有している。ヒータ78は、インクジェットヘッド76により吐出された金属インクを加熱する装置である。金属インクは、ヒータ78により加熱されることで焼成し、配線が形成される。なお、金属インクの焼成とは、エネルギーを付与することによって、溶媒の気化や金属微粒子の保護膜、つまり、分散剤の分解等が行われ、金属微粒子が接触または融着をすることで、導電率が高くなる現象である。そして、金属インクを焼成することで、金属製の配線が形成される。
また、第2造形ユニット24は、ステージ52の基台60に載置された基板の上に樹脂層を造形するユニットであり、第2印刷部84と、硬化部86とを有している。第2印刷部84は、インクジェットヘッド(図2参照)88を有しており、インクジェットヘッド88は紫外線硬化樹脂を吐出する。紫外線硬化樹脂は、紫外線の照射により硬化する樹脂である。なお、インクジェットヘッド88は、例えば、圧電素子を用いたピエゾ方式でもよく、樹脂を加熱して気泡を発生させ複数のノズルから吐出するサーマル方式でもよい。
硬化部86は、平坦化装置(図2参照)90と照射装置(図2参照)92とを有している。平坦化装置90は、インクジェットヘッド88によって吐出された紫外線硬化樹脂の上面を平坦化するものであり、例えば、紫外線硬化樹脂の表面を均しながら余剰分の樹脂を、ローラもしくはブレードによって掻き取ることで、紫外線硬化樹脂の厚みを均一させる。また、照射装置92は、光源として水銀ランプもしくはLEDを備えており、吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。これにより、吐出された紫外線硬化樹脂が硬化し、樹脂層が形成される。
また、装着ユニット26は、ステージ52の基台60に載置された基板の上に電子部品を装着するユニットであり、供給部110と、装着部112とを有している。供給部110は、テーピング化された電子部品を1つずつ送り出すテープフィーダ(図2参照)114を複数有しており、供給位置において、電子部品を供給する。なお、供給部110は、テープフィーダ114に限らず、トレイから電子部品をピックアップして供給するトレイ型の供給装置でもよい。また、供給部110は、テープ型とトレイ型との両方、あるいはそれ以外の供給装置を備えた構成でもよい。
装着部112は、装着ヘッド(図2参照)116と、移動装置(図2参照)118とを有している。装着ヘッド116は、電子部品を吸着保持するための吸着ノズル(図示省略)を有する。吸着ノズルは、正負圧供給装置(図示省略)から負圧が供給されることで、エアの吸引により電子部品を吸着保持する。そして、正負圧供給装置から僅かな正圧が供給されることで、電子部品を離脱する。また、移動装置118は、テープフィーダ114による電子部品の供給位置と、基台60に載置された基板との間で、装着ヘッド116を移動させる。これにより、装着部112では、テープフィーダ114から供給された電子部品が、吸着ノズルにより保持され、その吸着ノズルによって保持された電子部品が、基板に装着される。
また、制御装置28は、図2に示すように、コントローラ120と、複数の駆動回路122とを備えている。複数の駆動回路122は、上記電磁モータ38,56、保持装置62、昇降装置64、インクジェットヘッド76、ヒータ78、インクジェットヘッド88、平坦化装置90、照射装置92、テープフィーダ114、装着ヘッド116、移動装置118に接続されている。コントローラ120は、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータを主体とするものであり、複数の駆動回路122に接続されている。これにより、搬送装置20、第1造形ユニット22、第2造形ユニット24、装着ユニット26の作動が、コントローラ120によって制御される。
回路形成装置10では、上述した構成によって、基板(図3参照)70の上に樹脂積層体が形成され、その樹脂積層体の上面に配線が形成される。そして、配線の一部が露出するように、樹脂積層体の上に、更に樹脂積層体が形成され、その露出する配線の一部と通電するように電子部品が装着される。
具体的には、ステージ52の基台60に基板70がセットされ、そのステージ52が、第2造形ユニット24の下方に移動される。そして、第2造形ユニット24において、図3に示すように、基板70の上に樹脂積層体130が形成される。樹脂積層体130は、インクジェットヘッド88からの紫外線硬化樹脂の吐出と、吐出された紫外線硬化樹脂への照射装置92による紫外線の照射とが繰り返されることにより形成される。
詳しくは、第2造形ユニット24の第2印刷部84において、インクジェットヘッド88が、基板70の上面に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。続いて、紫外線硬化樹脂が薄膜状に吐出されると、硬化部86において、紫外線硬化樹脂の膜厚が均一となるように、紫外線硬化樹脂が平坦化装置90によって平坦化される。そして、照射装置92が、その薄膜状の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する。これにより、基板70の上に薄膜状の樹脂層132が形成される。
続いて、インクジェットヘッド88が、その薄膜状の樹脂層132の上に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。そして、平坦化装置90によって薄膜状の紫外線硬化樹脂が平坦化され、照射装置92が、その薄膜状に吐出された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射することで、薄膜状の樹脂層132の上に薄膜状の樹脂層132が積層される。このように、薄膜状の樹脂層132の上への紫外線硬化樹脂の吐出と、紫外線の照射とが繰り返され、複数の樹脂層132が積層されることで、樹脂積層体130が形成される。
上述した手順により樹脂積層体130が形成されると、ステージ52が第1造形ユニット22の下方に移動される。そして、第1造形ユニット22の第1印刷部72において、インクジェットヘッド76が、図4に示すように、樹脂積層体130の上面に金属インク134を、回路パターンに応じて線状に吐出する。なお、本説明では、図5に示すように、2本の線状の金属インク134が1直線上に対向した状態で吐出され、それら2本の線状の金属インク134が並列的に3組、吐出される。つまり、6本の線状の金属インク134が樹脂積層体130の上面に吐出される。続いて、樹脂積層体130の上面に吐出された金属インク134が、第1造形ユニット22の加熱部74において、ヒータ78により加熱される。これにより、金属インク134が焼成し、樹脂積層体130の上に配線136が形成される。
続いて、樹脂積層体130の上に配線136が形成されると、ステージ52が、第2造形ユニット24の下方に移動される。そして、第2造形ユニット24において、図6及び図7に示すように、樹脂積層体130の上に更に樹脂積層体150が形成される。樹脂積層体150は、配線136の端部を露出するためのキャビティ152を有しており、樹脂積層体130と略同じ手法により作成される。
つまり、第2造形ユニット24の第2印刷部84において、インクジェットヘッド88が、樹脂積層体130の上面に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。この際、インクジェットヘッド88は、樹脂積層体130の上面の6本の配線136の端部を含む所定の部分が概して矩形に露出するように、紫外線硬化樹脂を吐出する。続いて、紫外線硬化樹脂が薄膜状に吐出されると、硬化部86において、薄膜状に吐出された紫外線硬化樹脂が平坦化装置90により平坦化され、照射装置92により紫外線が照射される。これにより、樹脂積層体130の上に薄膜状の樹脂層154が形成される。
続いて、インクジェットヘッド88が、その薄膜状の樹脂層154の上の部分にのみ紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。つまり、インクジェットヘッド88は、樹脂積層体130の上面の6本の配線136の端部を含む所定の部分が概して矩形に露出するように、薄膜状の樹脂層154の上に紫外線硬化樹脂を薄膜状に吐出する。そして、薄膜状に吐出された紫外線硬化樹脂が平坦化装置90により平坦化され、照射装置92により紫外線が照射されることで、薄膜状の樹脂層154の上に薄膜状の樹脂層154が積層される。このように、樹脂積層体130の上面の概して矩形の部分を除いた薄膜状の樹脂層154の上への紫外線硬化樹脂の吐出と、紫外線の照射とが繰り返され、複数の樹脂層154が積層されることで、キャビティ152を有する樹脂積層体150が形成される。
そして、キャビティ152を有する樹脂積層体150が形成されると、ステージ52が装着ユニット26の下方に移動される。装着ユニット26では、テープフィーダ114により電子部品が供給され、その電子部品が装着ヘッド116の吸着ノズルによって、保持される。なお、図8及び図9に示すように、電子部品160は、所謂、SMD(Surface Mount Deviceの略)であり、部品本体162と、部品本体162の対向する1対の側面から延び出す6本の端子164とにより構成されている。そして、装着ヘッド116が、移動装置118によって移動され、吸着ノズルにより保持された電子部品160が、樹脂積層体150のキャビティ152の内部において、樹脂積層体130の上面に装着される。この際、電子部品160の6本の端子164が、キャビティ152の内部において露出している6本の配線136の端部に接触するように、電子部品160は樹脂積層体130の上面に装着される。
このように、回路形成装置10では、紫外線硬化樹脂により形成された樹脂積層体130の上面に配線136が形成され、その配線136と導通するように電子部品160が樹脂積層体130の上面に装着されることで、回路が形成される。また、樹脂積層体130の上面に、その樹脂積層体130の原材料と同じ原材料、つまり、紫外線硬化樹脂により樹脂積層体150が形成され、配線136が樹脂積層体150により覆われている。これにより、配線136と樹脂積層体130との密着性を高めることで、配線136の剥離などを防止するとともに、配線136の露出をできる限り少なくすることで、配線136の酸化、イオンマイグレーション等をも防止することができる。
しかしながら、樹脂積層体130の上に樹脂積層体150が形成される際に、樹脂積層体130の上面に配線の端部を除いて紫外線硬化樹脂が吐出されるが、樹脂積層体130と紫外線硬化樹脂との濡れ性と、配線136と紫外線硬化樹脂との濡れ性との相違により、配線全体が樹脂積層体150により覆われる虞がある。詳しくは、樹脂積層体130の上に樹脂積層体150が形成される際に、従来の手法では、図7に示すように、紫外線硬化樹脂は、樹脂積層体130の上面に、キャビティ152への縁が直線的になるように吐出されていた。つまり、樹脂積層体130の上面には配線136が形成されているが、樹脂積層体130を覆う紫外線硬化樹脂のキャビティ152への縁と、配線136を覆う紫外線硬化樹脂のキャビティ152への縁とが1直線上に位置するように、紫外線硬化樹脂が樹脂積層体130の上面に吐出されていた。そして、紫外線硬化樹脂への紫外線の照射により、紫外線硬化樹脂が硬化して、樹脂積層体150が形成されるが、理想として、樹脂積層体150のキャビティ152への縁は、図7に示すように、直線的になることが望ましい。しかしながら、配線136と紫外線硬化樹脂との濡れ性、つまり、金属製の配線136の上に吐出される紫外線硬化樹脂の濡れ性は、非常に高い。一方、樹脂積層体130と紫外線硬化樹脂との濡れ性、つまり、原材料を同じとする樹脂積層体130の上に吐出される紫外線硬化樹脂の濡れ性は、配線136と紫外線硬化樹脂との濡れ性より低い。
ここで、濡れ性は、固体の表面での液体の親和性を示すものである。そして、濡れ性が高くなると親和性が良くなり、液体は固体の表面で濡れ広がり易くなる。一方、濡れ性が低くなると親和性が悪くなり、液体は固体の表面で濡れ広がり難くなる。また、別の言い方をすれば、濡れ性が高くなると、固体の表面に滴下された液滴の外縁部の接線と、個体の表面との為す角度、所謂、接触角が小さくなり、液体は個体の表面で濡れ広がり易くなる。一方、濡れ性が高くなると、接触角が大きくなり、液体は個体の表面で濡れ広がり難くなる。
このため、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂は、樹脂積層体130の上に吐出された紫外線硬化樹脂より濡れ広がり易いため、図10に示すように、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170は、樹脂積層体130の上に吐出された紫外線硬化樹脂170よりキャビティ152の内部にまで入り込む。つまり、配線136を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁は、キャビティ152に対して凸部となり、樹脂積層体130を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁は、キャビティ152に対して凹部となる。このように、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170が、キャビティ152の内部にまで入り込み、キャビティ152に対して凸部となると、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170が、配線136の全体を覆ってしまう虞がある。そして、その状態で紫外線硬化樹脂170が紫外線の照射により硬化すると、樹脂積層体150が配線全体を覆い、キャビティ152において、配線136の端部が露出していない状態となる。このような状態では、キャビティ152の内部に電子部品160を装着しても、配線136に電子部品160の端子164を接触させることができず、電子部品160と配線136とを導通させることができない。
そこで、回路形成装置10では、樹脂積層体130と紫外線硬化樹脂170との濡れ性と、配線136と紫外線硬化樹脂170との濡れ性との相違を考慮して、紫外線硬化樹脂170が樹脂積層体130及び配線136の上に吐出される。つまり、配線136と紫外線硬化樹脂170との濡れ性が、樹脂積層体130と紫外線硬化樹脂170との濡れ性より高いため、紫外線硬化樹脂170が配線136の上で樹脂積層体130の上より濡れ広がることを考慮して、紫外線硬化樹脂170が樹脂積層体及び配線の上に吐出される。具体的には、図11に示すように、配線136を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁が、樹脂積層体130を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁より、キャビティ152から離れるように、紫外線硬化樹脂170が吐出される。つまり、配線136を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁は、キャビティ152に対して凹部となり、樹脂積層体130を覆う紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁は、キャビティ152に対して凸部となるように、紫外線硬化樹脂170が吐出される。このため、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170が、キャビティ152の内部からへこみ、キャビティ152に対して凹部となる。
そして、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170は、配線136の端部に向って濡れ広がるが、図12に示すように、配線136の全体を覆う位置まで濡れ広がらない。つまり、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂170は、キャビティ152の内部から凹んでいるため、紫外線硬化樹脂170が配線136の上で濡れ広がっても、配線136の端部にまで至らない。なお、配線136の上に吐出された紫外線硬化は、キャビティ152に対して、樹脂積層体130の上に吐出された紫外線硬化樹脂170と同程度の位置まで濡れ広がる。このため、配線136の上で濡れ広がった紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁は、樹脂積層体130の上で濡れ広がった紫外線硬化樹脂170のキャビティ152への縁と概ね1直線状に位置する。
そして、このように、濡れ広がった紫外線硬化樹脂170に紫外線が照射されることで、樹脂積層体150が生成され、その樹脂積層体150のキャビティ152では、配線136の端部が露出している。これにより、その露出する配線136の端部に、端子164が接触するように、電子部品160がキャビティ152に装着されることで、電子部品160と配線136とが導通する回路を形成することができる。このように、回路形成装置10では、紫外線硬化樹脂170が配線136の上において、樹脂積層体130の上よりも濡れ広がり易いことを考慮して、紫外線硬化樹脂170が樹脂積層体130及び配線136の上に吐出されることで、キャビティ152での配線136の露出が担保されている。
また、回路形成装置10のコントローラ120は、図2に示すように、配線形成部180と樹脂層形成部182と載置部184とを備えている。配線形成部180は、樹脂積層体130の上に配線136を形成するための機能部である。樹脂層形成部182は、樹脂積層体130の上に、キャビティ152を有する樹脂積層体150を形成するための機能部である。載置部184は、キャビティ152の内部に電子部品160を載置するための機能部である。
なお、上記実施例において、樹脂積層体130は、基材の一例である。金属インク134は、導電性流体の一例である。配線136は、配線の一例である。樹脂積層体150は、樹脂層の一例である。キャビティ152は、開口の一例である。電子部品160は、電子部品の一例である。端子164は、端子の一例である。紫外線硬化樹脂170は、硬化性樹脂の一例である。配線形成部180により実行される工程は、配線形成工程の一例である。樹脂層形成部182により実行される工程は、樹脂層形成工程の一例である。載置部184により実行される工程は、載置工程の一例である。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記実施例では、樹脂積層体130の上に配線が形成されているが、樹脂積層体130と別の基材、例えば、ガラス板の上に配線が形成されてもよい。このように、ガラス板の上に配線が形成される場合には、配線と紫外線硬化樹脂との濡れ性及び、ガラス板と紫外線硬化樹脂との濡れ性を考慮して、紫外線硬化樹脂がガラス板の上に吐出される。具体的には、図13に示すように、ガラス板190の上に配線136が形成され、その配線136の端部がキャビティ202において露出するように、ガラス板190の上に紫外線硬化樹脂200が吐出される。この際、例えば、ガラス板190と紫外線硬化樹脂200との濡れ性が、配線136と紫外線硬化樹脂200との濡れ性より高い場合について説明する。このような場合には、ガラス板190を覆う紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁が、配線136を覆う紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁より、キャビティ202から離れるように、紫外線硬化樹脂200が吐出される。つまり、ガラス板190を覆う紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁は、キャビティ202に対して凹部となり、配線136を覆う紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁は、キャビティ202に対して凸部となるように、紫外線硬化樹脂200が吐出される。このため、ガラス板190の上に吐出された紫外線硬化樹脂200が、キャビティ202の内部からへこみ、キャビティ202に対して凹部となる。このように、紫外線硬化樹脂200が吐出されることで、図14に示すように、ガラス板190の上に吐出された紫外線硬化樹脂200は、キャビティ202に対して、配線136の上に吐出された紫外線硬化樹脂200と同程度の位置まで濡れ広がる。このため、ガラス板190の上で濡れ広がった紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁は、配線136の上で濡れ広がった紫外線硬化樹脂200のキャビティ202への縁と概ね1直線状に位置する。これにより、概して直線により区画されるキャビティ202を形成することができるため、外観のよい回路を形成することが可能となる。
また、上記実施例では、配線136が金属インク134により形成されているが、導電性樹脂ペーストにより配線が形成されてもよい。なお、導電性ペーストは、加熱により硬化する樹脂に、マイクロメートルサイズの金属粒子が分散されたものである。そして、導電性ペーストが加熱され、樹脂が硬化することで収縮し、その樹脂に分散された金属粒子が接触する。これにより、導電性ペーストが導電性を発揮する配線となる。
130:樹脂積層体(基材) 134:金属インク(導電性流体) 136:配線 150:樹脂積層体(樹脂層) 152:キャビティ(開口) 160:電子部品 164:端子 170:紫外線硬化樹脂(硬化性樹脂) 180:配線形成部(配線形成工程) 182:樹脂層形成部(樹脂層形成工程) 184:載置部(載置工程)

Claims (3)

  1. 加熱により導電性を発現する導電性流体を基材の上に塗布し、配線を形成する配線形成工程と、
    前記配線の一部が露出するように硬化性樹脂を前記基材の上に塗布し、前記配線の一部が露出する開口を有する樹脂層を前記基材の上に形成する樹脂層形成工程と
    を含み、
    前記樹脂層形成工程は、
    前記配線と前記硬化性樹脂との濡れ性が、前記基材と前記硬化性樹脂との濡れ性より高い場合に、前記配線を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁が、前記基材を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁より、前記開口から離れるように、前記硬化性樹脂を吐出する工程であり、
    前記基材と前記硬化性樹脂との濡れ性が、前記配線と前記硬化性樹脂との濡れ性より高い場合に、前記基材を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁が、前記配線を覆う硬化性樹脂の前記開口への縁より、前記開口から離れるように、前記硬化性樹脂を吐出する工程である回路形成方法。
  2. 前記基材は、前記硬化性樹脂により形成されたものである請求項1に記載の回路形成方法。
  3. 前記開口から露出する配線の一部に、電子部品の端子が接触するように、当該電子部品を前記開口の内部に載置する載置工程を含む請求項1または請求項2に記載の回路形成方法。
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