JP7400580B2 - 正極活物質層、それを用いた正極および二次電池 - Google Patents

正極活物質層、それを用いた正極および二次電池 Download PDF

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Description

本開示は、正極活物質層、それを用いた正極および二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、充放電容量が高く、高出力化が可能な二次電池である。リチウムイオン二次電池は、現在、主として携帯電子機器用の電源として用いられており、更に、今後普及が予想される電気自動車用の電源として期待されている。しかしながら、これらの用途に用いる場合、特に、自動車用電源として用いる場合には、コストダウンと省スペース化が求められている。また、現在の主要用途である携帯電子機器用としては、更なる短小軽薄化が要望されている。
現在使用されているリチウムイオン二次電池では、正極活物質として、コバルト、ニッケルなどのリチウム金属酸化物を用いるものが主流である。一方、硫黄を正極活物質に用いるという試みもなされている。硫黄は資源的に豊富で安価な材料であり、しかも理論的には既知の正極活物質の中で最大の電気容量(1675mAh/g)を有する材料である。現在主流のコバルト酸リチウム正極材料に比べて、約6倍の電気容量が得られるとされている。そのため、硫黄の正極活物質としての実用化が望まれている。
しかしながら、正極中において充放電過程で生成される、硫黄とリチウムとの化合物は、リチウムイオン二次電池用の非水系電解液に可溶性である。そのため、硫黄を正極活物質として用いると、上記化合物が電解液へ溶出することにより正極が次第に劣化し、電池容量が低下するという問題点がある。
硫黄に比べて若干電気容量は劣るものの、上記溶出を抑制する試みとして、テトラチオナフタレン重合体や、硫黄変性ポリアクリロニトリルを活物質に用いた硫黄系ポリマー正極が提案されている(特許文献1、2参照)。
一般的に、上記正極は、正極活物質、導電助剤、および集電体―活物質間や活物質同士の結着性を向上させるためのバインダーを含むスラリーを集電体上に塗布、乾燥することで作製される。硫黄元素の化学的ポテンシャルにより電極電位が低く、セル電圧が2V程度(現行のリチウムイオン電池は3.6~3.8V程度)にとどまるため、エネルギー密度(セル電圧×容量)を高めるには、電池構成部材全体に対する正極活物質層の割合を高める必要がある。その有効な手段の一つが正極活物質層の厚膜化であり、言い換えれば、正極容量面密度の向上である。しかし、厚膜化はクラックの発生や正極集電体からの剥離を引き起こす。その場合、バインダーを増量することで改善の余地はあるものの、正極全体の正極活物質濃度が低下するため、結果として高容量化が実現できていないのが現状である。
特開2008-66125公報
WO2011/129103公報
特許文献1~2に記載の正極活物質層では、厚膜化による正極容量面密度の向上は困難であった。本開示は上記問題に鑑みてなされたものであり、厚膜化による正極容量面密度に優れた正極活物質層およびそれを用いた正極および二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示のある観点によれば、正極活物質と、正極導電助剤と、正極バインダーと、を含み、正極活物質は、炭素―硫黄結合を有する活物質を含み、正極バインダーは、フルオロ系共重合体骨格と、骨格に結合されたペンダント鎖と、を含み、バインダー中の原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)が、5~60である、正極活物質層が提供される。
この観点によれば、正極バインダーと正極活物質表面の炭素―硫黄結合との非常に高い相互作用が生じることで正極活物質同士の凝集確率が低減し、厚膜化によるクラックの発生や正極集電体からの剥離を抑制することができ、容量面密度に優れた正極活物質層が実現可能となる。
正極活物質層中のバインダー比率が、3~15質量%である、正極活物質層が提供される。
この観点によれば、正極容量面密度が更に向上する。
正極活物質層の厚さが151~300μmである、正極活物質層が提供される。
この観点によれば、正極容量面密度が更に向上する。
正極活物質が硫黄変性ポリアクリロニトリルである、正極活物質層が提供される。
この観点によれば、正極容量面密度およびレート特性比に優れた正極活物質層が実現可能となる。
上記の何れかに記載の正極活物質層と、正極集電体と、を含む正極、が提供される。
この観点によれば、正極容量面密度に優れた正極が実現可能となる。
上記に記載の正極と、負極と、セパレータと電解液と、を含む二次電池が提供される。
この観点によれば、正極容量面密度に優れた二次電池が実現可能となる。
以上説明したように本開示によれば、正極活物質層およびそれを用いた正極および二次電池の正極容量面密度が大幅に向上する。
本開示の実施形態に係る二次電池を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[二次電池の構成]
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る二次電池100の構成について説明する。
二次電池100は、正極20と、負極30と、セパレータ層10とを備える。二次電池100の形態は、特に限定されない。即ち、二次電池100は、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等のいずれであってもよい。
正極20は、正極集電体22と、その一面に設けられた正極活物質層24とを有する。正極集電体22は、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス、またこれらの合金系材料などの金属薄板を用いることができる。
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオンの吸蔵及び放出を可逆的に進行させることが可能な炭素―硫黄結合を有する活物質を用いることができる。
例えば、特開平7-29599公報に記載の(CSx )n (式中xは1.2~2.3の値であり、nは2以上の値である)のポリ(カーボンジサルファイド)や、特開2008-66125公報に記載のテトラチオナフタレンの硫黄原子架橋ポリマーや、WO2011/129103公報に記載の硫黄変性ポリアクリロニトリル等が挙げられる。中でも、レート特性比の観点から、硫黄変性ポリアクリロニトリルが好ましい。
また正極活物質層24は、正極導電助剤を有していてもよい。正極導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極活物質層24は正極導電助剤を含んでいなくてもよい。
また正極活物質層24は、正極バインダーを含む。正極バインダーは、正極活物質同士を結合すると共に、正極活物質と正極集電体22とを結合する。正極バインダーとしては、フルオロ系共重合体骨格と、前記骨格に結合されたペンダント鎖とを有する。
正極バインダー中のフッ素原子数と酸素原子数との原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)は、5~60であることが好ましい。上記範囲内であると、厚膜化によるクラックの発生や正極集電体からの剥離を効果的に抑制できる。
本開示者らは本実施形態のメカニズムについて以下のように推定している。炭素―硫黄結合を持つ正極活物質は、正極活物質同士における表面での相互作用により非常に凝集しやすい。したがって、正極活物質層の成膜過程において、溶媒が揮発するにつれて上記凝集が進み、最終的には、体積収縮によりクラック、ひいては正極集電体から正極活物質の剥離が発生する。これは、厚膜化により、正極活物質同士の凝集確率が高まるほどより顕著となる。
上記課題は、正極バインダー中の原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)を5~60とすることで正極活物質表面の炭素―硫黄結合と非常に高い相互作用が生じ、正極活物質同士の凝集を抑制できる。その結果、厚膜化によるクラックの発生や正極集電体からの剥離を効果的に防止できる。前記原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)が、5未満の場合は酸素原子同士の相互作用によって、正極バインダー同士が凝集してしまい、上記効果を奏しない。また、60を超える場合は、フッ素原子の高い表面エネルギーによって正極活物質との相互作用が失われ、上記効果を奏しない。
なお、前期比率が5~60の場合であっても、ペンダント鎖を有しないフルオロ系共重合体骨格からなるポリマーと、ペンダント鎖に相当するポリマー(例えば、ポリオキシアルキレンポリマー)との単純なブレンドでは、両者が相分離を起こし、上記効果は得られない。
本実施形態のフルオロ系共重合体骨格としては、フッ化モノマーと(メタ)アクリルモノマーとの共重合体が挙げられる。
フッ化モノマーとしては、テトラフルオロエチレン、およびヘキサフルオロプロペンなどのC3~C8パーフルオロオレフィンや、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、1,2-ジフルオロエチレンおよびトリフルオロエチレンなどのC2~C8含水素フルオロオレフィンや、式CH=CH-R(式中、Rは、C1~C6パーフルオロアルキルである)で示されるパーフルオロアルキルエチレンや、クロロトリフルオロエチレンのような、クロロ-および/またはブロモ-および/またはヨード-のC2~C6フルオロオレフィンや、式CF=CFOR(式中、Rは、C1~C6のフルオロ-またはパーフルオロアルキル、例えばCF、C、Cである)で示される(パー)フルオロアルキルビニルエーテルや、式CF=CFORで示される(パー)フルオロ-オキシアルキルビニルエーテル(式中、Rは、C1~C12アルキル、またはC1~C12オキシアルキル、またはパーフルオロ-2-プロポキシ-プロピルのような、1つもしくは複数のエーテル基を有するC1~C12(パー)フルオロオキシアルキルである)や、式CF=CFOCFOR(式中、Rは、C1~C6フルオロ-もしくはパーフルオロアルキル基、例えばCF、C、Cまたは-C-O-CFのような、1つもしくは複数のエーテル基を有するC1~C6(パー)フルオロオキシアルキル基である)で示される(パー)フルオロアルキルビニルエーテルや、式CF=CFOR(式中、Rは、C1~C12アルキルもしくは(パー)フルオロアルキル、またはC1~C12オキシアルキル、または1つもしくは複数のエーテル基を有するC1~C12(パー)フルオロオキシアルキルであり、Rは、その酸、酸ハライドもしくは塩の形態での、カルボン酸もしくはスルホン酸を含む)で示される官能性(パー)フルオロ-オキシアルキルビニルエーテルや、フルオロジオキソール、特にパーフルオロジオキソールなどが挙げられる。
(メタ)アクリルモノマーとしては、ペンダント鎖を形成するための官能基を有する。官能基としては、ヒドロキシル基、カルボン酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基などが挙げられる。(メタ)アクリルモノマーの具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート、ヒドロキシプロピルメタアクリレート、アミノエチルアクリレート、2-イソシアネートエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。
フッ化モノマーと(メタ)アクリルモノマーとの共重合体を合成する方法としては、任意の方法を用いることができるが、具体的には、水性懸濁重合や水性乳化重合法が挙げられる。
フッ化モノマーと(メタ)アクリルモノマーとの比率は、ポリマー成分中の(フッ素原子数/酸素原子数)が5~60となるよう、ペンダント鎖の導入量を考慮しながら適宜決定すればよい。具体的には、60モル%~99.9モル%のフッ化モノマーと0.1モル%~40モル%の(メタ)アクリルモノマーが含まれる範囲が好ましい。
ペンダント鎖を形成するための化合物としては、フルオロ系共重合体骨格と結合させるための官能基と、酸素原子を複数含む化合物が好ましい。官能基としては、ヒドロキシル基、カルボン酸基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基などが挙げられる。具体的には、上記官能基を1~2個有する、分子量80~10000程度のポリオキシアルキレンが好ましい。
正極活物質層24中の正極バインダーの構成比率は、質量比で1~20質量%、より好ましくは、3~15質量%の範囲であることが好ましい。正極活物質層中の正極バインダー比率が、3~15質量%の場合、成膜性と、正極容量面密度とのバランスを特に確保できる。3質量%未満の場合、正極バインダーが少なすぎて成膜性が劣り、15質量%を超える場合は、正極全体の正極活物質濃度が低下するため、正極容量面密度が低下する。また、必要以上に正極バインダーが正極活物質を被覆することで、レート特性比が悪化する。
正極活物質層24は、例えば、正極活物質、正極導電助剤、及び正極バインダーを適当な有機溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させることで塗工液を形成し、この塗工液を正極集電体22上に塗工、乾燥し、必要に応じて圧延することで形成される。
また、正極活物質層の膜厚は、70μm以上、さらには、100μm以上、より好ましくは151~300μmの範囲であることが好ましい。この範囲であると、正極容量面密度が十分確保できる。正極容量面密度としては、5mAh/cm以上が好ましい。300μmを超えると、正極活物質層への電解液の浸透性が困難となり、正極容量面密度やレート特性比が悪化する傾向にある。
負極30は、負極集電体32と、負極活物質層34とを有する。
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス、またこれらの合金系材料の金属薄板を用いることができる。
負極活物質層34は、負極活物質を有し、必要に応じて負極バインダーや負極導電助剤を有する。
負極活物質としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、黒鉛などの炭素系材料、ケイ素、SiOx(0<x<2)で表されるケイ素酸化物などのケイ素含有化合物、銅-スズやコバルト-スズなどの合金系材料を使用することが出来る。
なお、負極活物質として、アルカリ金属を含まない材料、例えば、上記した負極活物質の内で、炭素系材料、シリコン系材料、合金系材料等を用いる場合には、デンドライドの発生による正負極間の短絡を生じ難い点が有利である。
ただし、これらのアルカリ金属を含まない負極の活物質材料を用いる場合には、本開示の正極と組み合わせて用いると、正極及び負極がいずれもアルカリ金属を含まないため、負極にあらかじめアルカリ金属をプリドープする処理が必要となる。
例えば、リチウムのプリドープ法としては、対極に金属リチウムを用いて半電池を組み、電気化学的にリチウムをドープする電解ドープ法によってリチウムを挿入する方法、金属リチウムを負極表面または負極中に入れたあと、負極を電解液の中に放置し負極へのリチウムの拡散を利用してドープする貼り付けプリドープ法によりリチウムを挿入する方法、などの方法を用いることが出来る。
負極導電助剤としては、正極導電助剤と同等のものを用いることが出来る。負極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、負極活物質層34は負極導電助剤を含んでいなくてもよい。
負極バインダーは、負極活物質同士を結合すると共に、負極活物質と負極集電体32とを結合する。負極バインダーとしては、正極バインダーと同等のものや、その他にも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFPTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
負極活物質層34中の負極活物質、負極導電助剤及び負極バインダーの含有量は特に限定されない。
負極活物質層34は、例えば、負極活物質、導電助剤、及びバインダーを適当な有機溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させることで塗工液を形成し、この塗工液を負極集電体32上に塗工、乾燥し、必要に応じて圧延することで形成される。
また、箔状の負極活物質を用いる場合は、厚さ0.01~200μmの箔状の負極活物質を負極集電体32上に貼り付け、負極シートを作製する。
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布があげられる。
また、上記のセパレータ材料には無機粒子やポリマー成分がコートされていてもよい。無機粒子としては、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウムなどの酸化物やチタン酸バリウムなどの誘電材料があげられる。ポリマー成分としては、負極用のバインダー類、正極用のバインダー類、高分子電解質類(ポリエチレングリコールやポリエチレンカーボネートなどの高分子材料とリチウム塩の複合物)、イオン交換樹脂類(ポリジメチルジアリルアンモニウム塩、ポリスチレンスルホン酸塩等)、その他には、ポリビニルアルコール、CMC、ポリブチラール、ポリアクリル酸などがあげられる。
非水電解液は、電解質であるアルカリ金属塩と、溶媒とを含む。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiSOCF、LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SOF)(SOCF)、LiN(SOCFCF、LiC(SOCFCF、LiC(SOCF、LiI、LiCl、LiF、LiPF(SOCF)、LiPF(SOCF等が挙げられる。ナトリウム塩としては、NaN(SOF)、NaN(SOCF等が挙げられる。カリウム塩としては、KN(SOF)、KN(SOCF等が挙げられる。
アルカリ金属塩の濃度は、0.8~5.0mol/L程度であることが好ましい。
溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、メチル-n-プロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、3-フルオロプロピルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4-クロロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-トリフルオロメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル等のカルボン酸エステル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン等の環状エステル、ジメチルスルホキシド、亜硫酸ジメチル等の鎖状スルホン酸エステル、スルホラン、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3-メトキシプロピオニトリル、スクシノニトリル等のニトリル化合物、1,2-ジメトキシエタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、トリグライム、テトラグライム等の鎖状エーテル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン等の環状エーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル等のハイドロフルオロエーテル、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル等のリン酸エステル類、メチルホスホン酸ジメチル等のホスホン酸エステル類、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタンなどのフッ素化エーテル類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。アルカリ金属塩の溶解性の観点から、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2―ジメトキシエタン、トリグライム、テトラグライム、アセトニトリルが好ましい。
また、溶媒としてイオン液体が含まれていてもよい。イオン液体としては、-30℃~120℃で液体であるカチオン種とアニオン種とを含む化合物が使用できる。
カチオン種としては、窒素を含む窒素系カチオン、リンを含むリン系カチオン、硫黄を含む硫黄系カチオンを用いることができる。これらのカチオン成分は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。窒素系カチオンの例としては、イミダゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、アゾニアスピロカチオンなど鎖状または環状のアンモニウムカチオンを挙げることができる。リン系カチオンの例としては、鎖状または環状のホスホニウムカチオンが挙げられる。硫黄系カチオンの例としては、鎖状または環状のスルホニウムカチオンが挙げられる。
アニオン種としては、AlCl 、NO 、NO 、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、NbF 、TaF 、F(HF)2.3 、CHCO 、CFCO 、CHSO 、CFSO 、(CFSO、CCO 、CSO 、(CFSO)(CFCO)N、(CN)、次式で表されるイミドアニオン((SO(CF)xF)(SO2(CF2)yF)N(ただし、xとyはそれぞれ独立しており、0~5の整数を示す。))、等が挙げられる。これらのアニオン種は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ金属塩の溶解性の観点から、カチオン成分としては、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンが好ましく、アニオン成分としては、イミドアニオン、PF 、BF のアニオンが好ましく、さらに、(SOF)、(SOCF、(SOCF)(SOF)N、がより好ましい。
なお、非水電解液には、各種の添加剤(負極SEI(Solid Electrolyte Interface)形成剤、界面活性剤等)を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば、炭酸ビニレン、炭酸ビニルエチレン、炭酸フェニルエチレン、コハク酸無水物、リチウムビスオキサラート、テトラフルオロホウ酸リチウム、ジニトリル化合物、プロパンスルトン、ブタンスルトン、プロペンスルトン、3-スルフォレン、フッ素化アリルエーテル、フッ素化アクリレート等が挙げられる。
外装体50は、その内部に積層体40及び電解液を密封するものである。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からの二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
リード60、62は、アルミ等の導電助剤料から形成されている。そして、公知の方法により、リード60、62を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極30の保護膜31との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールすることで二次電池100が製造される。
以下、本開示を実施例により具体的に説明する。実施例1~27として、下記に記載の通りに正極活物質層を作製し膜質評価を行った。また、二次電池を作製し、正極容量面密度とレート特性比の測定を行った。比較のために、比較例1~3を作製し、同様に評価を行った。その結果を表3に示す。なお、実施例1~27および比較例1~3で用いたフルオロ系共重合体骨格およびペンダント鎖形成化合物としては、それぞれ表1のNo.F-1~F-2、および表2のNo.M-1~M-18で示した。
Figure 0007400580000001
Figure 0007400580000002
(実施例1)
[正極バインダーの合成]
フルオロ系共重合体骨格(F-1)を以下のように合成した。
1000rpmの速度で作動するメカニカルスタラーを備えた2リットル反応器内に、500gの純水と0.2gのMETHOCEL(登録商標)K100GR沈殿防止剤を順に導入した。反応器内を減圧してから、窒素で1バールまで加圧し、75容量%のt-アミルパーピバレート/イソドデカン溶液2gを反応器に導入した後、220gのフッ化ビニリデンを導入した。次に、55℃まで徐々に加熱した。さらに、メタクリル酸の10質量%水溶液150mlを添加し、圧力を110バールとして5時間反応した。室温まで冷却後、大気圧に開放し、得られたポリマーを回収した。純水、メタノールで順に洗浄した後、50℃のオーブンで乾燥した(収量208g)。このようにして得られたフルオロ系共重合体骨格は、NMR測定より、98.8モル%のフッ化ビニリデンおよび1.2モル%のメタクリル酸を含有していた。
次に、得られたフルオロ系共重合体骨格(F-1)とペンダント鎖形成化合物(M-2)との反応を行った。20gのF-1と、2.0gのM-2を100mlのN-メチル-2-ピロリドンに溶解し、さらに触媒として0.15gのトリフェニルホスフィンを添加した。これを80℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を1リットルのメタノールに滴下し、析出したポリマー成分を回収した。さらに2回、メタノールで洗浄した。得られたポリマー成分を60℃のオーブンで乾燥した(収量19.8g)。
1H-NMRより、ポリマー成分のフルオロ系共重合体骨格の-CH-部分(約2.5および3ppm)と、ペンダント鎖形成化合物由来の約3.5~3.6ppmのオキシアルキレン繰り返し単位に関係するシグナルが観測されたことにより、フルオロ系共重合体骨格に対しペンダント鎖が導入されていることを確認した。
正極バインダー中の原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)は、XPS表面分析装置を用いて測定することができる。XPS表面分析装置としては、いかなる機種も使用することができるが、本実施例においてはVGサイエンティフィック社製のESCALAB-200Rを用いた。なお、(フッ素原子数/酸素原子数)は45であった。
[正極活物質層および正極の作製]
正極活物質として硫黄変性ポリアクリロニトリル(商品名SPAN(登録商標),ADEKA製)90質量%、正極導電助剤としてケッチェンブラック5質量%、および上記の正極バインダー5質量%をN-メチル-2-ピロリドンに分散させることで、塗工液を調整した。塗工液中の全固形分濃度は35質量%とした。次いで、塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に450μmのギャップを有するドクターブレードで塗工し、100℃で2時間真空乾燥させることで、正極活物質層24を形成した。乾燥後の正極活物質層の厚さを接触式膜厚計で測定したところ、163μmであった。
[膜質評価]
正極活物質層24の様子を目視で観察し、クラックや正極集電体からの剥離が無い場合は〇、若干のクラックは見られるが正極集電体からの剥離が無い場合は△、クラックや正極集電体からの剥離がある場合は×と評価した。結果を表3に示す。
[負極の作製]
厚さ10μmの銅箔上に厚さ20μmのリチウム箔を圧着し、これから、φ13サイズの負極30を作製した。
[電解液の調整]
ジメチルカーボネート、及びフッ素化エーテルとして1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルを80:20の体積比で混合した溶媒に、リチウム塩としてLiN(SOF)を4.2mol/Lの濃度となるように溶解することで、電解液を調整した。
[二次電池の作製]
厚さ13μmのポリプロピレンセパレータを準備し、φ15サイズのセパレータ10を作製した。正極20、セパレータ10、負極30の順に重ね、コインセルの外装体に載置した。さらに上記電解液を添加して封口し、二次電池100を作製した。
[正極容量面密度測定]
正極容量面密度の測定は、以下に示す手順により行った。25℃において、0.1Cに相当する定電流で、終止電圧1.0Vまで放電し、その後0.1Cに相当する定電流で3.0Vまで充電した。さらに、0.1Cに相当する定電流で、終止電圧1.0Vまで放電し、その時の放電容量(0.1Cでの放電容量)を正極面積で除することで正極容量面密度(mAh/cm)を算出した。結果を表3に示す。
[レート特性比測定]
レート特性比の測定は、以下に示す手順により行った。正極容量面密度の測定後、再度0.1Cに相当する定電流で3.0Vまで充電した。さらに、1.0Cに相当する定電流で、終止電圧1.0Vまで放電し、その時の放電容量を1.0Cでの放電容量とした。1.0Cでの放電容量を0.1Cでの放電容量で除することでレート特性比を算出した。値としては、1に近いほど好ましい。結果を表3に示す。
(実施例2)
ペンダント鎖形成化合物をM-3と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
フルオロ系共重合体骨格の合成において、メタクリル酸をヒドロキシエチルアクリレートに変更し、ペンダント鎖形成化合物をM-6と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
ペンダント鎖形成化合物をM-7と変更する以外は実施例3と同様に行った。
(実施例5)
ペンダント鎖形成化合物をM-4と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例6)
ペンダント鎖形成化合物をM-8と変更する以外は実施例3と同様に行った。
(実施例7)
ペンダント鎖形成化合物をM-10に変更し、フルオロ系共重合体骨格(F-1)とM-10とを反応させる際の触媒をトリヘキシルアミンに変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例8)
ペンダント鎖形成化合物をM-11に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例9)
ペンダント鎖形成化合物をM-12に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例10)
ペンダント鎖形成化合物をM-13に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例11)
ペンダント鎖形成化合物をM-14に変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例12)
ペンダント鎖形成化合物をM-15に変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例13)
ペンダント鎖形成化合物をM-16に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例14)
ペンダント鎖形成化合物をM-17に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例15)
ペンダント鎖形成化合物をM-18に変更する以外は実施例7と同様に行った。
(実施例16)
正極活物質および正極の作製を以下に示す方法に変更する以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
[正極活物質層および正極の作製]
正極活物質として以下のようにポリ(カーボンジサルファイド)を合成した。1.7gのナトリウム(パラフィン中50%)をヘキサンで洗った。このナトリウムを50mlのDMSO中に加え、ナトリウムが溶解するまで撹拌した。次にDMSO中に同モルの二硫化炭素を滴加し、窒素雰囲気中で48時間還流加熱した。ナトリウムジカーボンジサルファイド塩を水に溶解し、6NのHClで酸性にしたところ暗褐色の沈澱が生じた。反応混合物を室温で24時間撹拌した。次に溶液をその元の容量の1/4まで濃縮した。次に沈澱を分離し、水及びアセトンで洗浄し、得られた固体を24時間50℃で真空乾燥した。
次に、上記の正極活物質を85質量%、正極導電助剤としてケッチェンブラック5質量%、および実施例1で用いた正極バインダー10質量%をN-メチル-2-ピロリドンに分散させることで、塗工液を調整した。塗工液中の全固形分濃度は35質量%とした。次いで、塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に500μmのギャップを有するドクターブレードで塗工し、100℃で2時間真空乾燥させることで、正極活物質層24を形成した。これから、φ12サイズの正極20を作製した。
(実施例17)
正極活物質を以下に示すテトラチオナフタレン重合体に変更する以外は、実施例16と同様に行った。結果を表3に示す。
[正極活物質の合成]
正極活物質として以下のようにテトラチオナフタレン重合体を合成した。オクタクロロナフタレン15gと硫黄6gを200mlフラスコに入れ、窒素気流下で310℃まで昇温した。310℃で約20分間保持した後、放冷した。室温まで冷却した後、二硫化炭素での還流および洗浄を2度繰り返した。ろ過後、真空乾燥を行った。得られた固体を1.1gと硫黄0.27gと炭酸ナトリウム0.85gを粉砕混合し、耐熱ガラス管に入れた。この管内を、真空ポンプを用いて減圧し、そのまま、バーナーで封入して反応管とした。この封管にリボンヒーターを巻き付けて、320℃まで昇温し、12時間経過後、放冷した。封管内の黒褐色粉末を、蒸留水、アセトン、熱DMFで、ろ液が着色しなくなるまで、還流および洗浄を繰り返した。ろ過後、真空乾燥を行い、テトラチオナフタレン重合体を得た。
(実施例18)
正極活物質を実施例1で用いた硫黄変性ポリアクリロニトリルに変更し、正極バインダーの比率を2質量%、正極活物質の比率を93質量%に変更する以外は、実施例16と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例19)
正極バインダーの比率を3質量%、正極活物質の比率を92質量%に変更する以外は、実施例18と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例20)
正極バインダーの比率を10質量%、正極活物質の比率を85質量%に変更する以外は、実施例18と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例21)
正極バインダーの比率を15質量%、正極活物質の比率を80質量%に変更する以外は、実施例18と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例22)
正極バインダーの比率を18質量%、正極活物質の比率を77質量%に変更する以外は、実施例18と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例23)
塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に塗工する際のドクターブレードのギャップを420μmに変更する以外は、実施例20と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例24)
塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に塗工する際のドクターブレードのギャップを450μmに変更する以外は、実施例23と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例25)
塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に塗工する際のドクターブレードのギャップを600μmに変更する以外は、実施例23と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例26)
塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に塗工する際のドクターブレードのギャップを670μmに変更する以外は、実施例23と同様に行った。結果を表3に示す。
(実施例27)
塗工液を正極集電体であるアルミニウム箔上に塗工する際のドクターブレードのギャップを700μmに変更する以外は、実施例23と同様に行った。結果を表3に示す。
(比較例1)
ペンダント鎖形成化合物をM-1と変更する以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
(比較例2)
ペンダント鎖形成化合物をM-5と変更する以外は実施例3と同様に行った。結果を表3に示す。
(比較例3)
ペンダント鎖形成化合物をM-9と変更する以外は実施例3と同様に行った。結果を表3に示す。
Figure 0007400580000003
実施例1~27および比較例1~3の結果より、正極バインダーが、フルオロ系共重合体骨格と、前記骨格に結合されたペンダント鎖とを有し、(フッ素原子数/酸素原子数)を5~60とすることでクラックや正極集電体からの剥離のない良好な正極活物質層および正極容量面密度とレート特性比が得られることが分かる。
10…セパレータ、20…正極、22…正極集電体、24…正極活物質層、30…負極、31…保護膜、32…負極集電体、34…負極活物質層、40…積層体、50…外装体、60,62…リード、100…二次電池

Claims (4)

  1. 正極活物質と、
    正極導電助剤と、
    正極バインダーと、を含み、
    前記正極活物質は、炭素-硫黄結合を含む活物質を含み、
    前記正極バインダーは、フルオロ系共重合体骨格と、前記骨格に結合されたペンダント鎖と、を含み、
    前記ペンダント鎖は、オキシアルキレンを含み、
    前記正極バインダー中の原子量比率(フッ素原子数/酸素原子数)が、5~60であり、
    前記正極活物質層の厚さが151~300μmであり、
    前記正極活物質層中の前記正極バインダー比率が、3~15質量%である、
    正極活物質層。
  2. 前記正極活物質が硫黄変性ポリアクリロニトリルである、
    請求項1に記載の正極活物質層。
  3. 請求項1又は2に記載の正極活物質層と、
    正極集電体と、を含む正極。
  4. 請求項に記載の正極と、
    負極と、
    セパレータと、
    電解液と、を含む二次電池。
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