JP7384774B2 - ターボ圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ターボ圧縮機に関する。
下記の非特許文献1には、従来技術に係るターボ圧縮機が開示されている。非特許文献1に開示された従来技術に係るターボ圧縮機について、図8および図9を用いて説明する。
ターボ圧縮機9は、インペラ90と、ケーシング91と、ケーシングカバー92と、駆動軸93と、ケース部94とを備える。ケーシング91は、内方にインペラ90を収容するインペラ収容部91aと、インペラ収容部91aよりも径方向外側に設けられたスクロール部91bとを有する。スクロール部91bの内部には、渦巻状のスクロール室9bが設けられている。スクロール部91bの端部には、ケーシングカバー92への取付けのための取付部91cが設けられている。
なお、図8および図9を用いた説明において「径方向」とは、駆動軸93の軸芯Ax93に直交する方向を指す。
ケーシングカバー92は、径方向外側の部分に、ケーシング91の取付部91cにおける取付面91dと当接するように設けられた取付面92cを有する。そして、ケーシング91とケーシングカバー92とは、取付面91dと取付面92cとが密接されて、スタッドボルト97とナット98との螺結により固定されている。ケーシング91における取付部91cを除く部分とケーシングカバー92との間には、スクロール室9bを含むガス流路9aが形成されている。
図8に示すように、駆動軸93は、ケーシングカバー92を挿通している。駆動軸93の先端部分には、インペラ90が固定されている。ケーシングカバー92における駆動軸93が挿通する部分の周囲には、軸シール920が設けられている。
ケース部94は、箱型形状を有する本体部940と、本体部940の一部に固定された軸受942とを有する。駆動軸93は、本体部940の内部空間94aから本体部940を挿通して、ケーシングカバー92側に向けて延出されている。そして、軸受942は、駆動軸93が本体部940を挿通する部分において、駆動軸93を軸支するように本体部940に固定されている。ケース部94における駆動軸93が延出する側の外面(取付面)94bには、ケーシングカバー92におけるケース部94側の外面92bが密接がされている。
ケーシングカバー92は、ケース部94に対してスタッドボルト95とナット96との螺結により固定されている。ここで、ケーシングカバー92にはフランジ92aが設けられており、ケース部94に植え込まれたスタッドボルト95は、フランジ92aに設けられた貫通孔を挿通してケーシングカバー92に向けて突出している。そして、当該突出した部分にナット96が螺結されている。
なお、図9に示すように、ケーシングカバー92におけるナット98が締め込まれる外面92dと、フランジ部92aにおけるナット96が締め込まれる外面92fとの間には、空間SP2が空けられている。また、外面92dにおけるスタッドボルト97が挿通する部分と、ケース部94との間にも、空間SP3が空けられている。これらの空間SP2,SP3は、ナット96,98を締める際に工具を入れるための空間である。外面92dと外面92fとを接続する外面92eは、ナット96を締める際に工具が干渉しないように軸芯Ax93側に引っ込んだ状態で設けられている。
R&D神戸製鋼技報 Vol.49,No.1/Apr.1999 通巻191号 「圧縮機特集」,pp.4-7
ターボ圧縮機に対しては、駆動軸93の軸芯Ax93に沿った方向(軸方向)でのサイズの更なる小型化が要望されている。即ち、ターボ圧縮機では、回転時に駆動軸が振れる場合があるが、駆動軸の軸端での振幅は、駆動軸の長さに比例して大きくなる。このため、振動軽減という観点から、ターボ圧縮機には、軸方向でのサイズの更なる小型化が要望される。
上記要望に対して、ターボ圧縮機9では、改良の余地がある。具体的には、ターボ圧縮機9では、図8に示すように、フランジ92aの厚みH92aと、空間SP2の高さ(軸方向での寸法)H92bとを確保するために、ケーシングカバー92の厚みH9が厚肉となっている。このため、ターボ圧縮機9では、フランジ92aの厚みH92aおよび空間SP2の高さH92bを確保するために駆動軸93の長さも長くなってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、駆動軸の軸方向でのサイズの小型化が可能なターボ圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るターボ圧縮機は、インペラと、ケーシングと、ケーシングカバーと、駆動軸と、ケース部と、締結部とを備える。前記ケーシングは、前記インペラを収容する。前記ケーシングカバーは、前記ケーシングに取付けられるとともに、前記ケーシングとの間に流体の流路を形成する。前記駆動軸は、前記ケーシングカバーを貫通し、前記インペラに固定される。前記ケース部は、前記駆動軸を保持する軸受を有するとともに、外面に前記ケーシングカバーが固定される。前記締結部は、前記ケース部と前記ケーシングカバーとを固定する。
前記ケーシングカバーは、前記流路側の主面から前記ケース部側の主面まで前記駆動軸の軸方向に沿って延びるように当該ケーシングカバーを貫通する貫通孔を有する。前記ケース部は、前記貫通孔に連続するように前記軸方向に設けられたネジ穴部を有する。前記締結部は、前記ケーシングカバーの前記貫通孔に挿入されるとともに、前記ケース部の前記ネジ穴部における雌ネジの少なくとも一部である螺合部に螺合され、前記軸方向における全長が前記貫通孔の長さと前記螺合部の長さとの和よりも短いボルト部を有する。前記ボルト部の頭部と前記貫通孔の前記ケーシング側の開口部との間に詰められ、前記流路を前記貫通孔における前記ボルト部が収容された部分に対して封止する封止部材をさらに備える。前記封止部材は、金属材料を用いて形成され、前記貫通孔の内周面に沿う外周面を有する柱状のコア部材と、前記コア部材の前記外周面と前記貫通孔の前記内周面との間を封止するOリングと、を有する。前記コア部材の前記ボルト部側の面が前記ボルト部の頭部に当接する。
上記態様に係るターボ圧縮機では、ケーシングカバーに設けられた貫通孔と、ケース部に設けられたネジ穴部とにボルト部が通され、ボルト部がネジ穴部の螺合部に螺合することによりケーシングカバーとケース部とが固定されている。このため、従来技術のようにケーシングカバーにケース部との締結のためのフランジを設ける必要がない。よって、上記態様に係るターボ圧縮機では、ケーシングカバーの上記軸方向における肉厚を薄く抑えることができる。
また、上記態様に係るターボ圧縮機では、上記のように駆動軸の軸方向でのサイズを小さく抑えることができるので、駆動軸の長さも短く抑えることができる。よって、上記態様に係るターボ圧縮機では、回転時に駆動軸が振れた場合においても、駆動軸の軸端での振幅を小さく抑え、振動を低減することができる。
また、上記態様に係るターボ圧縮機では、貫通孔におけるボルト部の頭部とケーシング側の開口部との間に封止部材が詰められているので、流路を前記貫通孔における前記ボルト部が収容された部分に対して封止することができる。よって、上記態様に係るターボ圧縮機では、流路から貫通孔を介してケース部などに流体の漏れが生じるのを抑制することができる。
さらに、上記態様に係るターボ圧縮機では、封止部材をコア部材とOリングとで構成するので、簡易な構成で確実に流体の漏れを抑制することができる。
上記態様に係るターボ圧縮機において、前記コア部材は、炭素鋼またはステンレス鋼であってもよい。
上記態様に係るターボ圧縮機において、前記締結部は、前記インペラよりも径方向外側に設けられてもよい。
上記態様に係るターボ圧縮機において、前記インペラの回転により生じた圧縮ガスの流れを整えるディフューザをさらに備えてもよく、前記封止部材は、前記流路側の面が前記ディフューザにより覆われていてもよい。
上記態様に係るターボ圧縮機では、封止部材における流路側の面をディフューザで覆うので封止部材が動いてしまうことがより抑制される。
上記態様に係るターボ圧縮機において、前記締結部と同じ構造の1又は2以上の締結部が前記駆動軸を中心に周方向に設けられてもよい。
上記態様に係るターボ圧縮機では、複数の締結部が駆動軸を中心とする周方向に設けられるので、ケーシングカバーをケース部に対してより強固に固定することができる。
上記態様に係るターボ圧縮機において、前記2以上の締結部を含む複数の締結部は、前記周方向に等間隔に設けられていてもよい。
上記態様に係るターボ圧縮機では、ケーシングカバーとケース部との間での締付力に上記周方向での偏りを生じ難くすることができる。
上記の各態様に係るターボ圧縮機では、駆動軸の軸方向でのサイズの小型化が可能である。
実施形態に係るターボ圧縮機の構造の一部を示す断面図である。 図1のB部を拡大して示す断面図である。 ケーシングカバーに設けられた貫通孔とケース部に設けられたネジ穴とを示す断面図である。 封止部材の構成を示す断面図である。 図1のC部を拡大して示す断面図である。 複数のボルト部の配置を示す平面図である。 封止部材とディフューザとの関係を示す断面図である。 従来技術に係るターボ圧縮機の構造の一部を示す断面図である。 図8のG部を拡大して示す断面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一例であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
1.ターボ圧縮機1の概略構造
本実施形態に係るターボ圧縮機1の概略構造について、図1から図3を用いて説明する。
図1に示すように、ターボ圧縮機1は、インペラ10と、ケーシング11と、ケーシングカバー12と、駆動軸13と、ケース部14とを備える。ケーシング11は、内方にインペラ10を収容するインペラ収容部11aと、インペラ収容部11aよりも径方向外側に設けられたスクロール部11bとを有する。スクロール部11bの内部には、渦巻状のスクロール室1bが設けられている。スクロール部11bの外周端部には、ケーシングカバー12への取付けのための取付部11cが設けられている。
なお、本実施形態において「径方向」とは、駆動軸13の軸芯Ax13に直交する方向を指す。
ケーシングカバー12は、径方向外側の部分に、ケーシング11の取付部11cにおける取付面11dと当接するように設けられた取付面12cを有する。そして、ケーシング11とケーシングカバー12とは、取付面11dと取付面12cとが密接されて、スタッドボルト16とナット17との螺結により固定されている。ケーシング11における取付部11cを除く部分とケーシングカバー12との間には、スクロール室1bを含むガス流路(流体の流路)1aが形成されている。
図1に示すように、駆動軸13は、板状部材であるケーシングカバー12を板厚方向に挿通している。駆動軸13の先端部分には、インペラ10が固定されている。ケーシングカバー12における駆動軸13が挿通する部分の周囲には、軸シール120が設けられている。
ケース部14は、箱型形状を有する本体部140と、本体部140の一部に固定された軸受142とを有する。駆動軸13は、本体部140の内部空間14aから本体部140を挿通して、ケーシングカバー12側に延出している。そして、軸受142は、駆動軸13が本体部140を挿通する部分において、駆動軸13を軸支するように本体部140に固定されている。ケース部14における駆動軸13が延出する側の外面(取付面)14bには、ケーシングカバー12におけるケース部14側の外面12bが密接されている。
ケーシングカバー12は、ケース部14に対して締結部であるボルト部15により固定されている。本実施形態に係るターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12とケース部14とが複数のボルト部15により固定されている。複数のボルト部15のそれぞれは、ケーシングカバー12において駆動軸13の軸芯Ax13に沿った方向(以下では、「軸方向」と記載する。)に形成された貫通孔121を挿通している。なお、複数のボルト部15は、軸方向と直交する方向において、インペラ10の外周縁LOEよりもインペラ10の径方向外側(図1の矢印Aで示す領域)に配置されている。
図3に示すように、ケーシングカバー12における貫通孔121は、ケーシングカバー12においてガス流路1aを挟んでケーシング11の一部と対向する流路側主面12aと、軸方向において流路側主面12aと反対側の主面であるケース部側主面12bとの間を軸方向に貫通するように設けられている。貫通孔121は、互いに連続する通し孔部121aとザグリ部121bとにより形成されている。通し孔部121aは、軸方向において、ケーシングカバー12におけるケース部側主面12bの側の部分に形成されており、ボルト部15の軸部に対応する内径をもって形成されている。ザグリ部121bは、軸方向において、ケーシングカバー12における流路側主面12aの側の部分に形成されており、通し孔部121aよりも大きい内径をもって形成されている。
なお、図2に示すように、貫通孔121は、インペラ10の径方向において、スクロール室1bの周囲の内面の最も内側となる箇所11eよりも内側(矢印Dで示す領域)に設けられている。即ち、貫通孔121は、インペラ10の径方向において、インペラ10の外周縁LOEよりも外側(図1の矢印Aで示す領域)であって、且つ、スクロール室1bの内面における上記箇所11eよりも内側(図2の矢印Dで示す領域)に設けられている。
図3に戻って、ケース部14には、ケーシングカバー12に設けられた貫通孔121に連続するように、軸方向にネジ穴部141が設けられている。ネジ穴部141は、ケース部14の外面14bから所定の深さで形成されており、内周面に雌ネジ141aが刻まれている。
なお、ネジ穴部141についても、インペラ10の径方向において、インペラ10の外周縁LOEよりもインペラ10の径方向外側(図1の矢印Aで示す領域)で、且つ、スクロール室1bの内面における上記箇所11eよりも径方向内側(図2の矢印Dで示す領域)に設けられている。
図2に示すように、ケーシングカバー12は、径方向外側の部分において、ナット17が締め込まれる外面12dと、外面12dと軸芯Ax13側で連続し、軸方向に沿うように形成された外面12eとを有する。即ち、ケーシングカバー12の径方向外側の部分は、ナット17が締め込まれる部分から軸芯Ax13側に向けて引っ込んだ状態に形成されている。そして、外面12eは、外面12bと連続している。なお、上記従来技術に係るターボ圧縮機9のケーシングカバー92と異なり、フランジ部は設けられておらず、ケーシングカバー12の外面12eにおけるケース部14側の端部がケース部14の外面14bに当接している。
また、ケース部14の本体部140におけるナット17と対向する部分は、ケーシングカバー12の外面12bと当接する外面14bよりもケーシングカバー12の外面12dから離間する外面14cが形成されている。そして、インペラ10の径方向において、外面14bと外面14cとを繋ぐ外面14dは、ナット17が締め込まれる部分よりも軸芯Ax13側であって、且つ、ケーシングカバー12の外面12eよりも外側に形成されている。
上記のように、ターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12の外面12d,12e、およびケース部14の外面14c,14dの形成により、ナット17が配置される部分の周辺に空間SP1が設けられる。空間SP1は、ナット17を締める際に工具を挿入するための空間である。即ち、ターボ圧縮機1では、空間SP1を設けることによりナット17を示す際に、工具がケーシングカバー12やケース部14に干渉するのが抑制される。
なお、ターボ圧縮機1では、上記従来技術に係るターボ圧縮機9におjける空間SP2に相当する空間を設けていない。これは、ターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12とケース部14との固定のためのボルト部15を図2の矢印Dで示す領域に配置しているためである。
図1および図2に示すように、貫通孔121におけるボルト部15が挿入された部分と開口部121e(図3を参照。)との間には、封止部材18が詰められている。封止部材18の構成については、後述する。
さらに、ターボ圧縮機1は、ガス流路1aに面するように配置されたディフューザ19を備える。ディフューザ19は、インペラ10の回転によりガス流路1a内で生じた圧縮ガスの流れを整えるデバイスである。そして、ディフューザ19は、貫通孔121の開口部121eを覆っている。
2.封止部材18の構成
封止部材18の構成について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る封止部材18は、コア部材180とOリング181との組み合わせにより構成されている。コア部材180は、外径がD180であり、高さH180である円柱状の部材である。コア部材180は、金属材料(例えば、鉄、炭素鋼、ステンレス鋼)を用いて形成されている。
Oリング181は、コア部材180の外周面180aに取付けられている。Oリング181は、中心がコア部材180の軸芯Ax180と合致するように配置されている。そして、Oリング181は、は、外方から圧力を受けていない状態での外周径D181が、貫通孔121におけるザグリ部121bの内径D121b(図3を参照。)よりも大径となるよう形成されている。
3.貫通孔121および封止部材18とその周辺構造
ターボ圧縮機1における貫通孔121および封止部材18とその周辺構造について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、ボルト部15は、貫通孔121およびネジ穴部141に挿入されている。そして、ボルト部15の雄ネジ15cは、ネジ穴部141における雌ネジ141aの一部である螺合部141bと螺合されている。
ボルト部15の軸部15bは、貫通孔121の通し孔部121aに収容されている。なお、ボルト部15の頭部15aの外径については、貫通孔121におけるザグリ部121bの内径D121bよりも若干小径となるように形成されている。そして、ボルト部15の頭部15aは、貫通孔121におけるザグリ部121bと通し孔部121aとの境界部分の段差面に当接している。
ボルト部15の頭部15aは、貫通孔121のザグリ部121bに収容されている。ザグリ部121bにボルト部15の頭部15aが収容された状態において、当該頭部15aと貫通孔121におけるガス流路1a側の開口部121eとの間には、空間が空く。ターボ圧縮機1においては、ボルト部15の頭部15aと貫通孔121の開口部121eとの間の空間に封止部材18が収容されている。
以下では、軸方向において、貫通孔121のザグリ部121bの内、ボルト部15の頭部15aが収容された領域をボルト頭収容部121cと呼称し、封止部材18が収容されている領域を封止部材収容部121dと呼称する。
封止部材18は、封止部材収容部121dに収容され、ボルト部15側の面18bがボルト部15の頭部15aに当接している。そして、封止部材18におけるガス流路1a側の面18aは、軸方向において、貫通孔121におけるガス流路1a側の開口部121eと略同レベルの位置に配されている。上述のように、ディフューザ19は、貫通孔121の開口部121eを覆っている。このため、封止部材18は、ディフューザ19によりガス流路1aと隔てられている。
なお、封止部材18のOリング181は、封止部材18が貫通孔121のザグリ部121bへと挿入されることにより、径方向に圧縮される。これにより、封止部材18は、ガス流路1aを貫通孔121におけるボルト頭収容部121cに対して気密に封止する。
ここで、ボルト部15の全長をL15とし、貫通孔121の全長をL121とし、螺合部141bの長さをL141bとするとき、貫通孔121は、次の関係式(1)を満足するように形成されている。
L15<(L121+L141b) ・・(1)
上記関係式(1)から、ターボ圧縮機1では、((L121+L141b)-L15)が封止部材収容部121dの長さとなる。
ここで、ケーシングカバー12は、インペラ10の径方向において、貫通孔121が形成された部分よりも外側の部分にガス流路1aに面する外面12fを有する。外面12fは、流路側主面12aよりもガス流路1a側に膨出している。そして、外面12fは、ディフューザ19における板状部分の面(ガス流路1a側の面)19aと略面一となるように設けられている。
また、インペラ10の径方向において、ディフューザ19よりも内側には、インペラ10が近接配置されている。ディフューザ19の面19aは、インペラ10におけるケーシング11と対向する面(外面)10aと、当該インペラ10の外周縁の箇所10bと軸方向で同レベルの位置となるように設けられている。ターボ圧縮機1では、上記のようにディフューザ19の面19aと、ケーシングカバー12の外面12fおよびインペラ10の外面10aとの軸方向でのレベルを設定することにより、圧縮されたガスがガス流路1a内をスムーズに流れる。
なお、図5に示すように、貫通孔121は、インペラ10の径方向において、ケーシングカバー12の外面12eよりも内側(図5の矢印Eで示す領域)に設けられている。即ち、貫通孔121は、インペラ10の径方向において、インペラ10の外周縁LOEよりも外側(図1の矢印Aで示す領域)であって、且つ、ケーシングカバー12の外面12eよりも内側(図5の矢印Eで示す領域)に設けられている。
4.複数のボルト部15の平面視での配置
複数のボルト部15の平面視での配置について、図6を用いて説明する。
図6に示すように、本実施形態に係るターボ圧縮機1は、一例として10個のボルト部15を備える。10個のボルト部15は、駆動軸13の軸芯Ax13を中心とする周方向に分散して配置されている。具体的に、10個のボルト部15は、軸芯13を中心とする周方向において、等間隔に配置されている。
5.ディフューザ19による封止部材18の押圧
ターボ圧縮機1の駆動時におけるディフューザ19による封止部材18の押圧メカニズムについて、図7を用いて説明する。
図7に示すように、ターボ圧縮機1の駆動時においては、ガス流路1aには圧縮された高圧ガスが流通する。このため、ディフューザ19の面(ガス流路1a側の面)19aには、ガス流路1a側からケーシングカバー12側に向けての押圧力F1が作用する。
ディフューザ19では、当該ディフューザ19の板厚方向に押圧力F1が伝達される。そして、そして、封止部材18の面18aはディフューザ19の面19bと当接しているので、封止部材18に対しては、ディフューザ19の面19bから押圧力F2を受ける。
封止部材18は、ディフューザ19の面19bから押圧力F2を受けることにより、ディフューザ19とボルト部15の頭部15aとの間で挟持される。これにより、封止部材18は、動きが制限される。
6.効果
本実施形態に係るターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12に設けられた貫通孔121と、ケース部14に設けられたネジ穴部141とにボルト部15が通され、ボルト部15の雄ネジ15cがネジ穴部141の螺合部141bに螺合している。ケーシングカバー12とケース部14とは、螺合部141bにおけるボルト部15の雄ネジ15cとネジ穴部141の雌ネジ141aとの螺合により固定されている。このため、上記従来技術のようにケーシングカバー92にケース部94との締結のためのフランジ92aを設ける必要がない。
よって、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12の軸方向における肉厚を、従来技術のH9(図8を参照。)よりも薄いH1(図1を参照。)に抑えることができる。
また、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、上記のように駆動軸の軸方向でのケーシングカバー12のサイズをH1に抑えることができるので、駆動軸13の全長も短く抑えることができる。よって、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、駆動時に駆動軸13が振れた場合においても、駆動軸13の先端部分(インペラ10が取り付けられた軸端の部分)での振動を低減することができる。
また、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、ケーシングカバー12の貫通孔121における封止部材収容部121dに封止部材18が詰められているので、ガス流路1aを貫通孔121におけるボルト頭収容部121cに対して封止することができる。よって、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、ガス流路から貫通孔121を介してケース部14の内部空間14aなどにガスが漏れるのを抑制することができる。
また、本実施形態に係るターボ圧縮機1では、封止部材18をコア部材180とOリング181との組み合わせで構成しているので、簡易な構成で確実にガスの漏れを抑制することができる。
本実施形態に係るターボ圧縮機1では、封止部材18におけるガス流路1a側の面18aをディフューザ19で覆っているので封止部材18の動きが抑制される。
本実施形態に係るターボ圧縮機1では、10個(複数)のボルト部(締結部)15が駆動軸13の軸芯Ax13を中心とする周方向に等間隔に設けられているので、1つのボルト部で締結する場合に比べてケーシングカバー12をケース部14により強固に固定することができる。また、ケーシングカバー12とケース部14との間での締付力に上記周方向での偏りを生じ難くすることができる。
[変形例]
上記実施形態では、ボルト部15の数は10に限定されない。
上記実施形態では、貫通孔のザグリ部に対して気密に詰めることができるのであれば、Oリング181を省略し、コア部材だけで封止部材を構成することもできる。
また、上記実施形態では、コア部材180の形成材料として、鉄、炭素鋼、あるいはステンレス鋼などの金属材料をあげたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、樹脂材料やセラミックス材料などを採用することも可能である。
上記実施形態では、それぞれのボルト部15に対応して個別にザグリ部121bを設け、各ザグリ部121bに封止部材18を詰めることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、複数の通し孔部に対して連続する1つのザグリ部を設けておき、当該ザグリ部の形状に対応する封止部材を詰める構成を採用することもできる。
上記実施形態では、封止部材18におけるガス流路1a側の面18aをディフューザ19で覆ってなる構成を採用したが、本発明では、封止部材18におけるガス流路1a側の面18aをディフューザ19で覆わなくてもよい。この場合には、ケーシングカバー12における流路側主面12aと外面12fとが面一となるように形成される。
上記実施形態では、ボルト部15により締結部を構成したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、ボルト部とワッシャなどとの組み合わせをもって締結部を構成してもよい。
上記実施形態では、複数のボルト部15が、インペラ10の外周縁LOEよりもインペラ10の径方向外側(図1の矢印Aで示す領域)に配置されてなる構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。即ち、複数のボルト部をインペラの外周よりも当該インペラの径方向内側に配置してもよい。
同様に、本発明では、複数のボルト部をスクロール室1bの内面における上記箇所11eよりも内側(図2の矢印Dで示す領域)に設けなくてもよい。さらに、本発明では、複数のボルト部をケーシングカバー12の外面12eよりも内側(図5の矢印Eで示す領域)に設けなくてもよい。
上記実施形態では、ケーシングカバー12の外面12e(図2を参照。)を、ケース部14の外面14dよりも軸芯Ax13側に引っ込んだ位置に設けることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。ケーシングカバー12の外面12eをケース部14の外面14dと面一とすることもできる。
上記実施形態では、ボルト部15の軸部15bにOリング用溝を設け、そこにOリングを埋め込んでもよい。ケ-シングカバー12およびケース部14の接触面である外面12bと外面14bとの間にOリングが取り付けられてもよい。
1 ターボ圧縮機
10 インペラ
11 ケーシング
12 ケーシングカバー
13 駆動軸
14 ケース部
15 ボルト部
18 封止部材
121 貫通孔
140 軸受
141 ネジ穴部
141b 螺合部
180 コア部材
181 Oリング

Claims (6)

  1. ターボ圧縮機であって、
    インペラと、
    前記インペラを収容するケーシングと、
    前記ケーシングに取付けられるとともに、前記ケーシングとの間に流体の流路を形成するケーシングカバーと、
    前記ケーシングカバーを貫通し、前記インペラに固定される駆動軸と、
    前記駆動軸を保持する軸受を有するとともに、外面に前記ケーシングカバーが固定されるケース部と、
    前記ケース部と前記ケーシングカバーとを固定する締結部と、
    を備え、
    前記ケーシングカバーは、前記流路側の主面から前記ケース部側の主面まで前記駆動軸の軸方向に沿って延びるように当該ケーシングカバーを貫通する貫通孔を有し、
    前記ケース部は、前記貫通孔に連続するように前記軸方向に設けられたネジ穴部を有し、
    前記締結部は、前記ケーシングカバーの前記貫通孔に挿入されるとともに、前記ケース部の前記ネジ穴部における雌ネジの少なくとも一部である螺合部に螺合され、前記軸方向における全長が前記貫通孔の長さと前記螺合部の長さとの和よりも短いボルト部を有し、
    前記ボルト部の頭部と前記貫通孔の前記ケーシング側の開口部との間に詰められ、前記流路を前記貫通孔における前記ボルト部が収容された部分に対して封止する封止部材をさらに備え
    前記封止部材は、
    金属材料を用いて形成され、前記貫通孔の内周面に沿う外周面を有する柱状のコア部材と、
    前記コア部材の前記外周面と前記貫通孔の前記内周面との間を封止するOリングと、
    を有し、
    前記コア部材の前記ボルト部側の面が前記ボルト部の頭部に当接する、
    ターボ圧縮機。
  2. 前記コア部材は、炭素鋼またはステンレス鋼である、請求項に記載のターボ圧縮機。
  3. 前記締結部は、前記インペラよりも径方向外側に設けられる、請求項1または2に記載のターボ圧縮機。
  4. 前記インペラの回転により生じた圧縮ガスの流れを整えるディフューザをさらに備え、
    前記封止部材は、前記流路側の面が前記ディフューザにより覆われている、請求項1ないし何れかに記載のターボ圧縮機。
  5. 前記締結部と同じ構造の1又は2以上の締結部が前記駆動軸を中心に周方向に設けられる、請求項1ないしの何れかに記載のターボ圧縮機。
  6. 前記2以上の締結部を含む複数の締結部は、前記周方向に等間隔に設けられている、請求項に記載のターボ圧縮機。
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