JP7383520B2 - 吊具 - Google Patents

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Description

本発明は、トロリからロープにより懸吊される吊具に関するものであり、詳しくはトロリを大型化することなく吊具の短辺方向における振止効果を向上できる吊具に関するものである。
トロリからロープにより懸吊される吊具を有するクレーンが種々提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のクレーンは、吊具の長辺方向に沿ってロープがW字形状に張設されるとともに、吊具の短辺方向に沿ってロープがV字形状に張設される構成を備えていた。
V字形状やW字形状に張設されるロープは、傾斜部分から張力に応じた水平方向の力が発生する。長辺方向および短辺方向における吊具の振れが、この水平方向の力により抑制されていた。特許文献1に記載のクレーンは、トロリと吊具との間に張設されるロープにより、吊具の振止効果を得ることができていた。
特許文献1に記載のクレーンにおいて例えば短辺方向における振止効果の向上を検討した場合、短辺方向に沿ってV字形状に張設されるロープの上方側の間隔を広げる必要があった。この場合は短辺方向に沿ってトロリを大きくする必要があった。
日本国特開2015-193462号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的はトロリを大型化することなく吊具の短辺方向における振止効果を向上できる吊具を提供することである。
上記の目的を達成するための吊具は、平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成されていて少なくとも四つの下方シーブを設置された吊具において、軸方向が前記長辺の延長方向である長辺方向と平行であり、長辺方向において前記吊具の一端側に設置される下方シーブSax1および下方シーブSax2と、前記吊具の他端側に設置される下方シーブSax3および下方シーブSax4と、平面視で軸方向が前記短辺の延長方向である短辺方向と長辺方向との間となる状態であり平面視で前記吊具の四隅よりも内側に配置される下方シーブSa1および下方シーブSa2および下方シーブSa3および下方シーブSa4と、前記吊具に設置されて前記下方シーブSa1および前記下方シーブSa2および前記下方シーブSa3および前記下方シーブSa4をそれぞれ支持する支持台とを備えていて、前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4が軸方向に沿って前記支持台ごと傾動可能とする状態に支持する構成を前記支持台が備えていて、四つの前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4が、平面視で前記吊具の内側に形成される略長方形の各頂点に対応する位置にそれぞれ配置されて、長辺方向に間隔をあけて配置される前記下方シーブSa1、Sa3の軸心どうしの間隔L1は、前記吊具の長辺の長さL0の20~80%の大きさに設定されていて、平面視で四つの前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4により形成される前記略長方形の外側で、平面視で隣り合う前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4の軸方向が交差する構成を有することを特徴とする。
本発明によれば、トロリに設置される上方シーブと吊具に設置される下方シーブとにロープを張設する際に、短辺方向および長辺方向のいずれの方向においても上下方向から傾斜する状態となるようにロープを張設することが可能となる。長辺方向に沿って張設されるロープを短辺方向に傾斜させることができるので、吊具の短辺方向の振止効果を向上するには有利である。
吊具を平面視で例示する説明図である。 図1のAA矢視を例示する説明図である。 図1を模式的に例示する説明図である。 図3の吊具にロープを張設した状態を例示する説明図である。 図4の短辺方向に張設されるロープの状態を例示する説明図である。 図4の長辺方向に張設されるロープの状態を例示する説明図である。 図6のBB矢視を例示する説明図である。 図6のCC矢視を例示する説明図である。 図6の下方シーブを拡大して例示する説明図である。 図3の変形例を例示する説明図である。 図10の吊具にロープを張設した状態を例示する説明図である。 図11のDD矢視を例示する説明図である。
以下、吊具を図に示した実施形態に基づいて説明する。図中では吊具の短辺の延長方向である短辺方向を矢印x、この短辺方向xを直角に横断する方向であり吊具の長辺の延長方向でもある長辺方向を矢印y、上下方向を矢印zで示している。
図1および図2に例示するように吊具1は、平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成されている。吊具1は例えばコンテナを荷役するスプレッダや鉱石等のバラ荷を荷役するバケット等で構成される。吊具1はスプレッダの上面に連結されるヘッドブロックで構成されてもよい。この実施形態では吊具1は20ftコンテナを荷役するスプレッダで構成されている。このスプレッダは長辺方向にスライドして40ftコンテナを荷役することも可能である。
吊具1は例えば門型クレーンに設置されて、門型クレーンの水平梁に沿って移動するトロリからロープを介して懸吊される。クレーンは門型クレーンに限らず、トロリと吊具とを備えているクレーンであればよく、例えば岸壁クレーンやアンローダや天井クレーンで構成されてもよい。
例えばクレーンの走行方向に長辺方向yが平行となり、トロリの移動方向である横行方向に短辺方向xが平行となる状態に、吊具1はクレーンに設置される。吊具1の上面には複数の下方シーブSaが設置されている。
図1および図2に例示するように四つの下方シーブSax(Sax1、Sax2、Sax3、Sax4)は、軸方向が長辺方向yと平行となる状態で吊具1に設置されている。長辺方向yにおいて吊具1の両端近傍となる位置に下方シーブSax1、Sax2と下方シーブSax3、Sax4とがそれぞれ設置されている。短辺方向xにおいて吊具1の略中央部となる位置に下方シーブSaxは設置されている。
四つの下方シーブSa(Sa1、Sa2、Sa3、Sa4)は、平面視で軸方向が短辺方向xと長辺方向yとの間となる状態で吊具1に設置されている。つまり下方シーブSaの軸方向は例えば短辺方向xから上下方向zを中心軸として所定の角度傾く方向である。下方シーブSaの軸方向は短辺方向xおよび長辺方向yのいずれとも平行とならない方向である。短辺方向xにおいて吊具1の両端近傍となる位置に下方シーブSa1、Sa3と下方シーブSa2、Sa4とがそれぞれ設置されている。下方シーブSa1と下方シーブSa3とは長辺方向yにおいて吊具1の両端部より内側となる位置であり且つ長辺方向yに間隔をあけて設置されている。同様に下方シーブSa2と下方シーブSa4とは長辺方向yに間隔をあけて設置されている。
図3に例示するように四つの下方シーブSa1-Sa4は、長辺方向yにおいて内側に寄る位置に配置される。長辺方向yにおける一対の下方シーブSa1と下方シーブSa3との軸心どうしの間隔L1は、吊具1の長辺の長さL0の20~80%の範囲に設定される。間隔L1は、長辺の長さL0の20~50%の範囲に設定されることが望ましい。なお吊具1の長辺の長さL0は20ftコンテナを荷役するスプレッダの大きさを基準としている。40ftコンテナを荷役するために伸長させたスプレッダの場合は長辺の長さがL0の約2倍となるので、間隔L1は吊具1の長辺の長さの10~40%、望ましくは10~25%の範囲に設定される。
四つの下方シーブSa1-Sa4は、平面視で吊具1の内側に形成される略長方形の各頂点に対応する位置にそれぞれ設置されることが望ましい。図3では説明のため前述の略長方形を破線で示している。破線で示す長方形の面積は、平面視における吊具1の面積よりも小さくなる状態に設定されている。破線で示す長方形の長辺は吊具1の長辺と平行であり、破線で示す長方形の短辺は吊具1の短辺と平行となっている。破線で示す長方形の各頂点に下方シーブSaの軸心が一致する状態で下方シーブSaは配置されている。
図3に例示するように下方シーブSaの軸方向は、長辺方向yおよび短辺方向xのいずれとも平行とならない略水平方向に設定されている。図3では説明のため下方シーブSaの軸方向を一点鎖線で示している。下方シーブSaの軸方向と短辺方向xとのなす角θは例えば10度~60度または-10度~-60度の範囲に設定することができる。このなす角θはこれに限らず適宜変更することができる。
図3に例示する実施形態では、下方シーブSaの一点鎖線で示す軸方向が破線で示す長方形の外側で交差する状態に各下方シーブSaが吊具1に設置されている。つまり四つの下方シーブSaにより形成される四角形の外側で、隣り合う下方シーブSaの軸方向が交差する。
図4に例示するように吊具1をクレーン2に設置する場合には、吊具1の上方に配置されるトロリ3からロープRを介して吊具1が懸吊される。図4では説明のためトロリ3を破線で示している。トロリ3はクレーン2の水平梁に沿って短辺方向xに横行する構成を有している。トロリ3には複数の上方シーブSbが設置されている。トロリ3の上方シーブSbと吊具1の下方シーブSaとの間にはロープRが掛け回されている。
トロリ3の上面にはロープRの繰り出しおよび巻取りを行うドラム4が設置されている。この実施形態ではドラム4は、その軸方向が長辺方向yと平行となる状態であり且つ短辺方向xにおいてトロリ3の略中央部となる位置に配置されている。トロリ3には二つのドラム4が設置されている。この二つのドラム4の間にはモータから受ける回転力をドラム4に伝達する減速機5が設置されている。この減速機5により二つのドラム4は同一方向に且つ同一速度で回転する構成を有している。
ドラム4の構成は上記に限定されない。二つのドラム4がそれぞれ減速機5を有していて、回転する方向や回転速度をそれぞれ制御される構成にしてもよい。またドラム4は、長辺方向yを軸方向として短辺方向xにおいてトロリ3の略中央部に配置される一つのドラムで構成されてもよく、短辺方向xを軸方向とする一つまたは二つのドラムで構成されてもよい。
この実施形態ではトロリ3に四つの傾転機構Jが設置されている。傾転機構Jは、長辺方向yにおいてトロリ3の略中央部であり短辺方向xにおいてトロリ3の両端近傍にそれぞれ設置されている。傾転機構Jは長辺方向yに沿って伸縮可能な電動ジャッキで構成される。傾転機構Jはこれに限らず連結されるロープRの張力を変動させる機能を有していればよい。傾転機構Jは、例えばシーブとリンク機構とを組み合わせた構造や、伸縮シリンダや、伸縮シリンダとシーブとを組み合わせた構造で構成できる。
図5に例示するように四つの上方シーブSbx(Sbx1、Sbx2、Sbx3、Sbx4)は、軸方向が短辺方向xとなる状態でトロリ3に設置されている。長辺方向yにおいてトロリ3の両端近傍となる位置に上方シーブSbx1、Sbx2と上方シーブSbx3、Sbx4とがそれぞれ設置されている。上方シーブSbx1と上方シーブSbx2とは短辺方向xにおいてトロリ3の両端近傍となる位置にそれぞれ設置されている。同様に上方シーブSbx3と上方シーブSbx4とは短辺方向xにおいてトロリ3の両端近傍となる位置にそれぞれ設置されている。
一方のドラム4から繰り出されて短辺方向xに沿って張設されるロープRx1は下方シーブSax1と上方シーブSbx1とに掛け回されて端部を傾転機構J1に連結される。このドラム4から繰り出されるロープRx2は下方シーブSax2と上方シーブSbx2とに掛け回されて端部を傾転機構J2に連結される。
上記と同様に他方のドラム4から繰り出されて短辺方向xに沿って張設されるロープRx3は下方シーブSax3と上方シーブSbx3とに掛け回されて端部を傾転機構J1に連結される。このドラム4から繰り出されるロープRx4は下方シーブSax4と上方シーブSbx4とに掛け回されて端部を傾転機構J2に連結される。
図6に例示するように四つの上方シーブSb(Sb1、Sb2、Sb3、Sb4)は、軸方向が短辺方向xとなる状態でトロリ3に設置されている。四つの上方シーブSbは、長辺方向yおよび短辺方向xにそれぞれ間隔をあけて設置されている。例えば平面視でトロリ3の長辺方向yの両端近傍および短辺方向xの両端近傍にそれぞれ上方シーブSbが設置されている。
一方のドラム4から繰り出されて長辺方向yに沿って張設されるロープR1は下方シーブSa1と上方シーブSb1とに掛け回されて端部を傾転機構J3に連結される。他方のドラム4から繰り出されるロープR3は下方シーブSa3と上方シーブSb3とに掛け回されて端部を傾転機構J3に連結される。
上記と同様に一方のドラム4から繰り出されるロープR2は下方シーブSa2と上方シーブSb2とに掛け回されて端部を傾転機構J4に連結される。他方のドラム4から繰り出されるロープR4は下方シーブSa4と上方シーブSb4とに掛け回されて端部を傾転機構J4に連結される。
図7に例示するように一方のドラム4から繰り出されるロープR1は、トロリ3に設置されるドラム4から下方シーブSa1に至る第一部分6と、下方シーブSa1から上方シーブSb1に至る第二部分7とを有している。
図7に例示するように短辺方向xに見通したとき、第一部分6は上下方向zと略平行となる。以下この第一部分6のように略鉛直に張設されるロープRの状態を鉛直状態ということがある。第二部分7は第一部分6に対して傾く状態となる。以下この第二部分7のように上下方向zに対していずれかの方向に傾いて張設されるロープRの状態を傾斜状態ということがある。本明細書において鉛直状態とは、上下方向zに対して例えば±5度などロープRが若干傾いている状態も含む。傾斜状態とは、上下方向zに対して例えば±45度などロープRが傾いている状態に加えて、鉛直状態のロープRよりも傾いている状態も含む。例えば鉛直状態のロープRの傾きが±0度のとき、傾斜状態のロープRの傾きを例えば±3度の範囲とすることができる。
図7に例示するようにロープR1およびロープR3において、傾斜状態となるそれぞれの第二部分7から張力に応じた水平方向の力が発生する。この力は長辺方向yに沿って互いに打ち消し合う方向に発生するので、長辺方向yにおける吊具1の振れを抑制できる。
図8に例示するように長辺方向yに見通したとき、第二部分7は上下方向zと略平行であり、鉛直状態となる。第一部分6は第二部分7に対して傾く傾斜状態となる。傾斜状態となる第一部分6から張力に応じた水平方向の力が発生する。この力は短辺方向xに沿って互いに打ち消し合う方向に発生するので、短辺方向xにおける吊具1の振れを抑制できる。
短辺方向xに沿って張設されるロープRx1-Rx4(図5参照)に加えて、長辺方向yに沿って張設されるロープR1-R4(図8参照)からも短辺方向xにおける振止効果を得られる。短辺方向xにおける振止効果を向上するには有利である。
第一部分6と第二部分7とで規定される面は三角形のトラス構造を構成する。この三角形はそれぞれのロープR1-R4で形成されていて、互いに合同となる。四つの合同な三角形が水平方向に互いに打ち消し合う力を発生させるため、吊具1の振止効果を向上するには有利である。
軸方向が水平方向であり且つ短辺方向xおよび長辺方向yのいずれに対しても傾斜する状態で下方シーブSa1-Sa4は吊具1に設置されている。吊具1の採用によりトラス構造を構成する三角形の面は短辺方向xおよび長辺方向yのいずれとも平行とならない。そのため短辺方向xおよび長辺方向yのいずれにおいても振止効果を発揮することができる。
経年劣化等によりロープRを交換することがある。吊具1が水平であるときロープR1-R4は同じ長さであるため、ロープ交換後の張力の調整を容易に行うことができる。ロープの交換作業の作業性を向上するには有利である。
傾転機構Jが両端に連結されるロープRの張力をそれぞれ独立して制御できる場合は、吊具1のシフト制御、トリム制御およびスキュー制御を行うことができる。
図6に例示されるように例えば傾転機構Jが両端の伸縮量を独立して制御できる電動ジャッキで構成される場合は、長辺方向yにおいて同一方向に傾転機構J3、J4を伸長させると、伸長させた方向に吊具1がシフトする。図7において傾転機構J3、J4の右方側を伸長させると吊具1が右方に平行移動して、傾転機構J3、J4の左方側を伸長させると吊具1が左方に平行移動する。このシフト制御は上記に限らず、ロープR1とロープR3との間、およびロープR2とロープR4との間にそれぞれ張力差を生じさせれば相対的に張力の小さい方向に吊具1がシフトする。
図4において四つの傾転機構Jのすべてを同一方向に伸長させると、伸長させた側のロープRの張力が減少して吊具1が下がる。長辺方向yにおける吊具1の両端部のうち、傾転機構Jを伸長させた側の端部が下がる。短辺方向xを中心軸とする吊具1の傾きを制御するトリム制御が可能となる。
二つのドラム4が独立して回転方向や回転速度を制御される構成の場合は、ドラム4によりロープRの張力を調整することでトリム制御を行うことができる。トリム制御のみ行える構成とする場合には、傾転機構Jを備えない構成としてもよい。
図5において傾転機構J1、J2を互いに逆方向に伸長させると、短辺方向xにおいて伸長させた側に吊具1がそれぞれ移動する。一対の短辺がそれぞれ逆方向に移動するので、上下方向zを中心軸とする吊具1の回転を制御するスキュー制御が可能となる。
クレーン2はシフト制御、トリム制御およびスキュー制御のいずれも行える構成とすることが望ましい。しかしクレーン2の種類や荷役作業の内容によっては、シフト制御、トリム制御またはスキュー制御のうち少なくとも一つの制御を行えるクレーン2としてもよい。またいずれの制御も行う必要がない場合は傾転機構Jを備えないクレーン2としてもよい。
吊具1の四隅よりも下方シーブSaが内側に配置されるので、上下方向zを中心軸とする吊具1の回転に対する抵抗を小さくできる。吊具1のスキュー制御に対してロープRが抵抗しにくくなるので、スキュー制御の効果を得やすくなる。
図9に例示するように下方シーブSaが、下方シーブSaの軸方向に沿って傾動する支持台8に設置される構成にしてもよい。この実施形態では支持台8は、下方シーブSaを一方向(図9右方)にのみ傾動可能に支持する。図9では説明のため下方シーブSaの傾動方向を矢印で示している。同様に図3において下方シーブSaの傾動方向を矢印で示している。支持台8は上下方向zに対して例えば0度~10度の範囲で下方シーブSaを傾動させることができる。図3に例示するように短辺方向xに間隔をあけて配置される下方シーブSaは、互いに接近する方向に傾動する。下方シーブSaは掛け回されているロープRの張力により受動的に傾動する。
図7に例示するようにロープR1がドラム4から繰り出される位置は、ロープR1の繰り出し量に応じてドラム4の軸方向に移動する。そのためロープR1の第一部分6が長辺方向yに沿って傾く。これに応じて下方シーブSa1が傾くので、下方シーブSaに対するロープR1の角度がフリートアングルの範囲を超える不具合を回避しやすくなる。ドラム4から直接下方シーブSaにロープRを張設できるので、シーブの数を削減できる。クレーン2の製造コストを抑制するには有利である。
ロープRがドラム4から繰り出される位置は、ドラム4の直径が小さいほどドラム4の軸方向に移動しやすくなる。このロープRの移動に応じて下方シーブSaを傾動させることができるので、ドラム4の直径を比較的小さくすることも可能である。ドラム4の減速比を小さくできるので減速機5の小型化には有利である。
本発明において支持台8は必須の構成要件ではない。ドラム4の直径を比較的大きくすればドラム4の軸方向におけるロープRの移動量が小さくなるので、傾動しない下方シーブSaを利用できる。またトロリ3にシーブを設置してこのシーブを経由して下方シーブSaにロープRを掛け回す構成とすることで、ドラム4の軸方向におけるロープRの移動の影響を下方シーブSaが受けない状態とすることができる。この場合も傾動しない下方シーブSaを利用できる。
図9に例示する下方シーブSaは、軸方向が略水平方向となる立設状態から図9の右方にのみ傾き左方には傾かない構成を有している。下方シーブSaが一方向にのみ傾く構成であるため、吊具1に振れが発生した際に下方シーブSaが他方向に傾いて振動が増幅する等の不具合を抑制しやすくなる。下方シーブSaがその軸方向の両側に傾く構成とすることは、本発明において除外されるものではない。
図10に例示するように下方シーブSaの一点鎖線で示す軸方向が破線で示す長方形の内側で交差する状態に各下方シーブSaが設置される構成にしてもよい。つまり四つの下方シーブSaにより形成される四角形の内側で、隣り合う下方シーブSaの軸方向が交差する構成にしてもよい。
図11および図12に例示するように吊具1をクレーン2に設置する場合には、下方シーブSa1から上方シーブSb1に掛け回した後に、上下方向zを軸方向とするもう一つの上方シーブSb1’を掛け回して傾転機構J3にロープR1が張設される。
図12に例示するように長辺方向yにおいて一対の第一部分6の間に一対の第二部分7の全部または一部が配置される構成となる。長辺方向yに沿って張設されるロープR1-R4が平面視において吊具1の中心に寄った状態で張設される。傾転機構Jによるスキュー制御に対してロープRが抵抗しにくくなるのでスキュー制御の効果を更に得やすくなる。
例えば門型クレーンなどトロリ3の近傍に運転室が設置される場合には、図7に例示する実施形態の方が運転席の前方でロープRが交差しないので運転席から視界を良好に維持しやすくなる。そのためトロリ3の近傍に運転席が設置されるクレーン2の場合は、図12に例示する実施形態より図7に例示する実施形態の方が望ましい。また図7に例示する実施形態の方がシーブSの数を少なくできるので、クレーン2の製造コストを抑制するには有利である。
第一部分6はドラム4から下方シーブSaに延びる構成に限定されない。ドラム4から繰り出されて上方シーブSbに掛け回されて、この上方シーブSbから下方シーブSaに延びる部分で第一部分6が構成されてもよい。つまり第一部分6はトロリ3から下方シーブSaに向かって延びるロープRの部分であればよい。第一部分6の上端はドラム4または上方シーブSbのいずれに延びていてもよい。
1 吊具
2 クレーン
3 トロリ
4 ドラム
5 減速機
6 第一部分
7 第二部分
8 支持台
x 短辺方向
y 長辺方向
z 上下方向
Sa 下方シーブ
Sax,Sax1-4 下方シーブ(短辺方向)
Sa1-4 下方シーブ(長辺方向)
R ロープ
Rx1-4 短辺方向ロープ
R1-4 長辺方向ロープ
Sb 上方シーブ
Sb1-4、Sb1’-Sb4’ 上方シーブ(長辺方向)
Sbx,Sbx1-4 上方シーブ(短辺方向)
J、J1-4 傾転機構

Claims (3)

  1. 平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成されていて少なくとも四つの下方シーブを設置された吊具において、
    軸方向が前記長辺の延長方向である長辺方向と平行であり、長辺方向において前記吊具の一端側に設置される下方シーブSax1および下方シーブSax2と、前記吊具の他端側に設置される下方シーブSax3および下方シーブSax4と、
    平面視で軸方向が前記短辺の延長方向である短辺方向と長辺方向との間となる状態であり平面視で前記吊具の四隅よりも内側に配置される下方シーブSa1および下方シーブSa2および下方シーブSa3および下方シーブSa4と、
    前記吊具に設置されて前記下方シーブSa1および前記下方シーブSa2および前記下方シーブSa3および前記下方シーブSa4をそれぞれ支持する支持台とを備えていて、
    前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4が軸方向に沿って前記支持台ごと傾動可能とする状態に支持する構成を前記支持台が備えていて、
    四つの前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4が、平面視で前記吊具の内側に形成される略長方形の各頂点に対応する位置にそれぞれ配置されて、長辺方向に間隔をあけて配置される前記下方シーブSa1、Sa3の軸心どうしの間隔L1は、前記吊具の前記長辺の長さL0の20~80%の大きさに設定されていて、
    平面視で四つの前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4により形成される前記略長方形の外側で、平面視で隣り合う前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4の軸方向が交差する構成を有することを特徴とする吊具。
  2. 平面視で一対の長辺と一対の短辺とを有する略長方形に形成されていて少なくとも四つの下方シーブを設置された吊具において、
    軸方向が前記長辺の延長方向である長辺方向と平行であり、長辺方向において前記吊具の一端側に設置される下方シーブSax1および下方シーブSax2と、前記吊具の他端側に設置される下方シーブSax3および下方シーブSax4と、
    平面視で軸方向が前記短辺の延長方向である短辺方向と長辺方向との間となる状態であり平面視で前記吊具の四隅よりも内側に配置される下方シーブSa1および下方シーブSa2および下方シーブSa3および下方シーブSa4と、
    前記吊具に設置されて前記下方シーブSa1および前記下方シーブSa2および前記下方シーブSa3および前記下方シーブSa4をそれぞれ支持する支持台とを備えていて、
    前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4が軸方向に沿って前記支持台ごと傾動可能とする状態に支持する構成を前記支持台が備えていて、
    前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4の軸方向が略水平方向となる立設状態から軸方向の一方向にのみ傾動可能となる状態に、前記下方シーブSa1、Sa2、Sa3、Sa4を支持する構成を前記支持台が備えることを特徴とする吊具。
  3. 前記下方シーブSa1を支持する前記支持台と前記下方シーブSa2を支持する前記支持台とは、短辺方向に間隔をあけて配置される前記下方シーブSa1および前記下方シーブSa2が互いに接近する方向に傾動可能とする構成を有していて、
    前記下方シーブSa3を支持する前記支持台と前記下方シーブSa4を支持する前記支持台とは、短辺方向に間隔をあけて配置される前記下方シーブSa3および前記下方シーブSa4が互いに接近する方向に傾動可能とする構成を有する請求項2に記載の吊具。
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Citations (3)

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