JP7379822B2 - パレット搬送割付情報生成装置、生成方法及び生成プログラム - Google Patents

パレット搬送割付情報生成装置、生成方法及び生成プログラム Download PDF

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Description

本開示は、パレット搬送割付情報生成装置、生成方法及び生成プログラムに関する。
荷の入出庫を行う自動倉庫は、棚、クレーン、入庫コンベア、出庫コンベア、ピッキングコンベア、クレーン側コンベア及び各コンベアを連携させる搬送台車システムを備える構成が一般的である。
搬送台車システムは、入庫時においては搬送台車に載置されたパレットを入庫コンベアから棚側に搬送する。また、出庫時においては棚から出庫されたパレットを搬送台車に載置して、出庫コンベア又はピッキングコンベアに搬送する。搬送台車システムにおけるパレット取り、パレット降ろしは、搬送台車システム上に設定されたホームポジションHPからの搬送指示によって実行される。
パレットの搬送指示は、パレット取り側に搬送対象となるパレットが有り、かつ、パレットの行先であるパレット降ろし側のコンベアに空がある(搬送中のパレットの降ろしも考慮される)ことを搬送条件として出力される。
パレットを搬送台車に割り付ける「パレット搬送割付」は、パレット取り側のコンベア、及びパレット降ろし側のコンベア共に、搬送台車が走行する下流側から順番(サイクリック)に見て搬送条件を確認することで行われる。
特開2010-218380号公報 特開2017-128402号公報
従来、パレット搬送割付と搬送台車システムの能力との関係が不明であり、搬送台車システムの能力を最大化させるためのパレット搬送割付の最適化については確立されていないという課題がある。例えば、入出庫されるパレットの単位時間当たりの数、搬送台車が走行する台車レールの長さ、入出庫コンベアの数、搬送台車の数等によってパレット搬送割付と搬送台車システムの能力との関係は様々な態様をなし、最適な関係を見い出すことは困難であった。
本開示は、パレット搬送割付を最適化して搬送台車システムの能力向上を図ることができる自動倉庫におけるパレット搬送割付情報生成装置、生成方法及び生成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の態様は、シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定する実物件レイアウト設定部と、パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定するシミュレーション条件設定部と、パレットの時系列データを設定する時系列データ設定部と、前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成するパレット搬送割付パターン作成部と、作成されたパレット搬送割付パターンのそれぞれについて、パレットの搬送完了までの時間を計算し、計算されたパレット搬送完了時間に基づきパレット搬送割付情報を生成するパレット搬送割付部と、を備えるパレット搬送割付情報生成装置である。
また、第2の態様は、シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定し、パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定し、パレットの時系列データを設定し、前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データとに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成し、作成されたパレット搬送割付パターンの中から搬送完了までの時間が最小となるパターンを求めてパレット搬送割付情報とする、パレット搬送割付情報生成方法である。
また、第3の態様は、シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定する機能と、パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定する機能と、パレットの時系列データを設定する機能と、前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データとに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成する機能と、作成されたパレット搬送割付パターンの中から搬送完了までの時間が最小となるパターンを求めてパレット搬送割付情報とする機能と、をコンピュータに実行させるためのパレット搬送割付情報生成プログラムである。
本開示によれば、パレット搬送割付を最適化でき、搬送台車システムの能力向上を図ることができる。
実施形態における自動倉庫の構成例を示す説明図である。 実施形態における自動倉庫制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態におけるパレット搬送割付情報生成装置の構成を示すブロック図である。 パレット搬送割付情報生成装置で実行されるパレット搬送割付最適化のシミュレーション時に使用される自動倉庫システムのレイアウトを示す説明図である。 パレット搬送割付情報生成装置で実行されるパレット搬送割付最適化のシミュレーションの処理手順を示すフローチャートである。 パレット搬送割付最適化のボトルネックとなる部分を可視化した説明図である。
以下に、実施形態に係るパレット搬送割付情報生成装置、生成方法及び生成プログラムについて説明する。
初めに、図1を参照して本実施形態が対象とする自動倉庫の構成を説明する。図1(A)は、自動倉庫1を上から見た平面図である。自動倉庫1は、棚2と、クレーン3と、搬送台車システム4と、入出庫エリア5とから構成される。
棚2は、入庫された荷を保管するもので、実施形態では、8つの棚列T1~T8が配置されている。各棚列T1~T8は奥行き方向及び上下方向にマトリックス状に複数個の保管棚を有している。
クレーン3は、例えば、スタッカークレーンであり、クレーンレール上を棚の奥行き方向に沿って往復走行するとともに、昇降台により棚の縦方向に上下移動して、目的の棚に対してパレットの入出庫を行う。
実施形態では、クレーン3は4台設けられている。第1クレーン31は棚列T1とT2の入出庫を行う。第2クレーン32は棚列T3とT4の入出庫を行う。第3クレーン33は棚列T5とT6の入出庫を行う。第4クレーン34は棚列T7とT8の入出庫を行う。
搬送台車システム4は、入庫コンベアから入庫されたパレットを棚2側(クレーン3側)に搬送し、棚2から出庫されたパレットを後述するピッキングコンベア又は出庫コンベアに搬送するシステムである。搬送台車システム4は、ループ状に形成された台車レール6と、台車レール6上を時計回りに走行する1又は複数の搬送台車7を備える。
搬送台車システム4の入出庫エリア5側には、入庫コンベア8と、出庫コンベア9と、ピッキングコンベア10とが配置されている。各コンベア8,9,10は、それぞれ3台のパレットを搬送可能なスペースを有している。“コンベア使用中”とは、コンベア上に3台のパレットが載置されて空スペースが無い状態を指す。
入庫コンベア8は、トラックバース11に停車したトラックから降ろされ、パレットに積載された荷を搬送する。トラックバース11は、荷捌場とも称され、入出庫エリア5とトラックとの間で荷の積卸しをするためのスペースである。
出庫コンベア9は、棚2から出庫され、搬送台車7によって運ばれたパレットを出庫するためにトラックバース11まで搬送する。
ピッキングコンベア10は、棚2から出庫され、搬送台車7によって運ばれたパレットから作業者が所望の荷を手作業によって取り出し(ピッキング作業)、再び入庫させるためにパレットを搬送する。このピッキングコンベア10は、第1ピッキングコンベア21と第2ピッキングコンベア22を備え、出庫される荷のピッキング量や荷の種類等に応じて、第1ピッキングコンベア21又は第2ピッキングコンベア22の何れか空いている方が選択される。また、第1ピッキングコンベア21は、出庫側ピッキングコンベア21Aと、再入庫側ピッキングコンベア21Bとを備える。再入庫側ピッキングコンベアとは、荷の一部がピッキングされたパレットを再入庫させるためのコンベアを指す。同様に、第2ピッキングコンベアは、出庫側ピッキングコンベア22Aと、再入庫側ピッキングコンベア22Bとを備える。
搬送台車システム4には、クレーン側コンベア12が設置されている。クレーン側コンベア12は、クレーン31に対応するクレーン側出庫コンベアC1及びクレーン側入庫コンベアC2を備える。また、クレーン側コンベア12は、クレーン32に対応するクレーン側出庫コンベアC3及びクレーン側入庫コンベアC4を備える。さらに、クレーン側コンベア12は、クレーン33に対応するクレーン側出庫コンベアC5及びクレーン側入庫コンベアC6を備える。さらに、クレーン側コンベア12は、クレーン34に対応する棚クレーン側出庫コンベアC7及びクレーン側入庫コンベアC8を備える。また、クレーン側コンベア12も、それぞれ3台のパレットを搬送可能なスペースを有している。1台のコンベアに3台のパレットが搬送のために載置されているとき、又は搬送途中であるとき、コンベアは空スペースが無い状態となる。
搬送台車システム4には、2つのホームポジションHP1,HP2が設置されている。ホームポジションHP1は、入庫時における搬送台車7の原点位置となり、パレット取り、パレット降ろしの搬送指示を出力する。ホームポジションHP2は、出庫時における搬送台車7の原点位置となり、パレット取り、パレット降ろしの搬送指示を出力する。また、ホームポジションHP1の近傍には第1位置センサ13が設置され、ホームポジションHP2の近傍には、第2位置センサ14が設置されている。
図2で後述するように、ホームポジションHP1は、制御部15を備えている。すなわち、入庫コンベア8経由で荷が積み付けられたパレット又はピッキングコンベア10で荷の一部がピッキングされた後の再入庫パレットを搭載した搬送台車7は第1位置センサ13で検出される。検出時点で搬送台車7は一時停止される。その後、ホームポジションHP1は、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8の準備状況、混雑状態等に応じて搬送台車7を出発させるか否か等、搬送台車7の走行を制御する。
図2で後述するように、ホームポジションHP2は、制御部16を備えている。すなわち、クレーン側コンベア12の出庫コンベアC1,C3,C5,C7から出庫されたパレットは、搬送台車7に搭載される。この搬送台車7が第2位置センサ14で検出されると、搬送台車7は一時停止される。その後、ホームポジションHP2は、出庫コンベア9又はピッキングコンベア10の準備状況、混雑状態等に応じて搬送台車7を出発させるか否か等、搬送台車7の走行を制御する。
また、実施形態の自動倉庫1は、図1(B)に示すように、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8のパレット降ろしカウンタ41を備えている。さらに、図1(C)に示すように、出庫側ピッキングコンベア21A,22Aのパレット降ろしカウンタ42と、出庫コンベア9のパレット降ろしカウンタ43を備えている。これらパレット降ろしカウンタ41,42,43については後述する。
図2に示すように、実施形態における自動倉庫1は、コンピュータで構成される自動倉庫制御装置100によって統括制御されている。この自動倉庫制御装置100には、入庫端末200と、コンベア用コントローラ300と、搬送台車用コントローラ400と、クレーン用コントローラ500と、クレーン側コンベア用コントローラ600とが接続されている。また、自動倉庫制御装置100には、ホームポジションHP1の制御部15及びホームポジションHP2の制御部16が接続されている。
自動倉庫制御装置100のハードウェア構成は、1又は複数のプロセッサ、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等の主記憶装置、ハードディスク装置等の補助記憶装置を備える。また、キーボード等の入力装置、ディスプレイ等の出力装置、並びに、データ送受信デバイスである通信装置等を備える。自動倉庫制御装置100の図2に示される各機能は、主記憶装置等のハードウェアに1又は複数の所定のコンピュータプログラムを読み込ませることにより実現される。すなわち、読み込まれたコンピュータプログラムにより、1又は複数のプロセッサの制御のもとで各ハードウェアを動作させるとともに、主記憶装置及び補助記憶装置におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
ホームポジションHP1の制御部15は、入庫時における搬送台車7の入庫制御を実行する。また、ホームポジションHP2の制御部16は、出庫時における搬送台車7の出庫制御を実行する。
入庫端末200は、トラックバース11で荷降ろしされた荷に関するパレット単位の情報(荷の種類、数、パレットNo.等)を入庫情報として自動倉庫制御装置100に出力する。
コンベア用コントローラ300は、プログラマブル・ロジック・コントローラ(以下、PLCと称する)で構成されている。コンベア用コントローラ300は、入庫コンベア8を制御する入庫コンベア用コントローラ301と、出庫コンベア9を制御する出庫コンベア用コントローラ302と、ピッキングコンベア10を制御するピッキングコンベア用コントローラ303とを備えている。コンベア用コントローラ300は、自動倉庫制御装置100と連携してそれぞれのコンベアの駆動制御を実行する。
搬送台車用コントローラ400は、ホームポジションHP1の制御部15及びホームポジションHP2の制御部16からの制御指令を受けて、台車レール6上を走行する搬送台車7の走行制御を実行する。また、搬送台車用コントローラ400は、自動倉庫制御装置100からの制御指令によっても搬送台車7の走行制御を実行できる。
クレーン用コントローラ500は、各クレーン3の走行制御及び昇降制御を実行する。本実施形態では、第1クレーン31を制御する第1クレーン用コントローラ501と、第2クレーン32を制御する第2クレーン用コントローラ502とを備える。また、第3クレーン33を制御する第3クレーン用コントローラ503と、第4クレーン34を制御する第4クレーン用コントローラ504とを備える。
クレーン側コンベア用コントローラ600は、各クレーン側コンベア12の出庫制御又は入庫制御を実行する。本実施形態では、第1クレーン側コンベア12(C1及びC2)を制御する第1コンベア用コントローラ601と、第2クレーン側コンベア12(C3及びC4)を制御する第2コンベア用コントローラ602とを備える。また、第3クレーン側コンベア12(C5及びC6)を制御する第3コンベア用コントローラ603と、第4クレーン側コンベア12(C1及びC2)を制御する第4コンベア用コントローラ604とを備える。
自動倉庫制御装置100は、入出力部101と、入出庫制御部102と、在庫データベース部103と、入庫履歴データベース部104と、出庫履歴データベース部105と、表示部108とを備える。
入出力部101は、ホームポジションHP1の制御部15及びホームポジションHP2の制御部16との間でデータ及び各種指令の入出力を実行する。また、入出力部101は、入庫端末200、コンベア用コントローラ300、搬送台車用コントローラ400、クレーン用コントローラ500及びクレーン側コンベア用コントローラ600との間でデータ及び各種指令の入出力を実行する。さらに、入出力部101は、入出庫制御部102、在庫データベース部103、入庫履歴データベース部104及び出庫履歴データベース部105と接続され、データ及び各種指令の入出力を実行する。
入出庫制御部102は、自動倉庫制御装置100の制御中枢となる。入出庫制御部102は、入庫履歴データベース部104及び出庫履歴データベース部105への入出力制御を実行する。また、入出庫制御部102は、コンベア用コントローラ300、搬送台車用コントローラ400及びクレーン用コントローラ500への制御等を実行する。さらに、入出庫制御部102は、クレーン側コンベア用コントローラ600の制御及び表示部108に対する表示制御も実行する。
在庫データベース部103は、棚2内に保管されている荷の種類、その数量等の在庫データを記録して保存する。
入庫履歴データベース部104は、入庫端末200から入庫指示、再入庫指示があると入庫履歴データとして記録して保存する。
出庫履歴データベース部105は、入出庫制御部102から出庫指示が出力されると出庫履歴データとして記録して保存する。
本実施形態における自動倉庫制御装置100には、パレット搬送割付情報生成装置700が接続されている。
パレット搬送割付情報生成装置700は、離散系のシミュレーションソフトウェアを備えている。また、パレット搬送割付情報生成装置700は、搬送台車7上に新たにパレットが載置される状態を模したパレット発生機能と、搬送台車7上のパレットの搬送が完了する時間であるパレット搬送処理完了時間を計測する機能とを有する。図3に示すように、パレット搬送割付情報生成装置700は、実物件レイアウト設定部701と、シミュレーション条件設定部702とを備える。また、パレット搬送割付情報生成装置700は、パレットの時系列データ設定部703と、パレットの搬送割付パターン作成部704と、パレット搬送割付部705とを備える。パレット搬送割付情報生成装置700は、パレット搬送割付情報生成プログラムをコンピュータにインストールすることで構成できる。
実物件レイアウト設定部701は、パレット搬送割付最適化パターンを生成するためのシミュレーションを実行する際のシミュレーション対象となる自動倉庫1のレイアウトデータを設定する。本実施形態では、図1及び図4に示すような自動倉庫1のレイアウトデータを設定する。
シミュレーション条件設定部702は、パレット搬送割付のシミュレーションを実行する際の種々の条件を設定する。例えば、パレットが発生するコンベアの位置、パレットが消滅するコンベアの位置、パレットが搬送される経路、搬送台車のパレット取りやパレット降ろしの各作業指示がどの場所で出力されるか等をシミュレーション条件として設定する。ここで、「パレットの発生」とは、コンベアの先端にパレットが到着した時点であり、コンベア上から搬送台車7にパレットが載置されたことを搬送台車7側から見た状態を指す。「パレットの消滅」とは、搬送台車7からコンベアにパレットが移されたことを搬送台車7側から見た状態を指す。
パレットの時系列データ設定部703は、各コンベア8,10,12に発生するパレットの時系列データを設定入力する。具体的には、出庫履歴データ、入庫履歴データに基づいて、搬送台車7の台数、及び搬送速度を決定する際に利用される。この時系列データは、パレット搬送割付パターンを比較するための入力データ(固定データ)である。すなわち、時系列データは、シミュレーションのための入力データである。
具体的な入力データとしては、
(ア)パレットNo.
(イ)コンベア先端到着時刻等の時刻データ、
(ウ)パレットの発生と行先の各場所データ
例えば、発生:クレーン側出庫コンベアC1,C3,C5,C7
→行先:出庫コンベア9、出庫側ピッキングコンベア21A,22A
発生:入庫コンベア8、再入庫側ピッキングコンベア21B,22B
→行先:クレーン側入庫コンベアC2,C4,C6,C8
行先は入庫履歴データ、出庫履歴データから取得する。
シミュレーション実施時においては、入力データは固定として、条件を変えてシミュレーションを実施する。シミュレーションの出力としては、各パレットの消滅時のデータとなる。
ここで、パレット消滅時データとしては、
(ア)パレットNo.
(イ)時刻、搬送台車から該当するコンベアへのパレットの乗り移り完了時刻
(ウ)場所
行先:出庫コンベア9、出庫側ピッキングコンベア21A,22A、クレーン側入庫コンベアC2,C4,C6,C8
シミュレーションを実行して、パレットの最後の消滅時刻が最も早いものが、一番良いシミュレーション結果であり、最適な条件となる。
パレットの搬送割付パターン作成部704は、レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データに基づき、パレット搬送割付パターンを作成する。
パレット搬送割付部705は、パレットの搬送割付パターン作成部704によって作成された各パレット搬送割付パターンの搬送完了までの時間を演算し、パレットの搬送完了までの時間が最小となるパターンを求めて最適なパレット搬送割付情報とする。
<実施形態における自動倉庫の動作>
次に、実施形態における自動倉庫の動作について説明する。
搬送台車システム4は、入庫コンベア8から入庫されたパレットを搬送台車7によって棚2側に搬送し、棚2から出庫されたパレットを搬送台車7によって出庫コンベア9又はピッキングコンベア10に搬送する。搬送台車システム4のパレット取り、パレット降ろしはホームポジションHP1の制御部15、ホームポジションHP2の制御部16からの搬送指示により実行される。
次に、パレットをクレーン側コンベア12から、ピッキングコンベア21,22又は出庫コンベア9に搬送する方法を説明する。
ホームポジションHP1では、空台車が到着した場合、クレーン側コンベア12の出庫コンベアC1,C3,C5,C7の何れかからパレットを取り出す指示を出力する。そして、パレットの行先である、出庫側ピッキングコンベア21A又は22A、出庫コンベア9の何れかにパレットを降ろす搬送指示を出力する。搬送指示の出力は、パレット取りの条件とパレット降ろし条件の両方が成立した場合とする。
パレット取りの条件は、クレーン側コンベア12の出庫コンベアC1,C3,C5,C7の先端にパレットが在席していること、かつ、他の空台車のパレット取りが割り付けられていないことが条件である。
パレットの選択方法は、クレーン側コンベア12の出庫コンベアC1,C3,C5,C7を下流側からサイクリックに見る。すなわち、出庫コンベアC7→C5→C3→C1→C7→・・・の順に見る。パレット取り条件が成立しない場合はスキップする。次回のパレットの選択方法は、割り付けた次の出庫コンベアから見るものとする。
パレット降ろしの条件は、パレットの行先である、出庫側ピッキングコンベア21A又は22Aのパレット降ろしカウンタ42(図1(C)参照)が最大値未満の場合である。又は、出庫コンベア9のパレット降ろしカウンタ43(図1(C)参照)が最大値未満の場合である。
パレットの行先は、事前に出庫側ピッキングコンベア21A又は22A行き、出庫コンベア9行きが決まっているものとする。
ここで、出庫側ピッキングコンベア21A,22Aのパレット降ろしカウンタ42とは、パレットが出庫側ピッキングコンベア21A又は22Aの何れかに降ろせるか否かを判断するためのカウンタである。ホームポジションHP1で、空台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットが出庫側ピッキングコンベア21A又は22Aの何れかから出て、再入庫側ピッキングコンベア21B又は22Bに移動した場合、-1にする。最大値は6とする。出庫側ピッキングコンベア21Aと22Aにパレットが置ける場所が両方合わせて6個であるためである。
出庫コンベア9のパレット降ろしカウンタ43とは、パレットが出庫コンベア9に降ろせる否か判断するためのカウンタである。ホームポジションHP1で、空台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットが出庫コンベア9から払い出された場合、-1にする。最大値は3とする。出庫コンベア9にパレットが置ける場所が3個であるためである。
ホームポジションHP2では、実台車(パレットを載せた台車)が到着した場合、パレットの行先を見て、パレットの行先が出庫側ピッキングコンベア21A又は22A、出庫コンベア9か判断する。
パレットの行先が出庫コンベア9の場合は、出庫コンベア9の個別のパレット降ろしカウンタを見て最大値(=3)未満かを確認するが、個別のパレット降ろしカウンタの最大値で割り付けができない事象は発生しない。これは、上記の出庫コンベア9のパレット降ろしカウンタ43で制御されている。
出庫コンベア9の個別のパレット降ろしカウンタ43とは、出庫コンベア9が複数ある場合の制御カウンタである。本実施形態の場合は省略可である。
出庫コンベア9の個別のパレット降ろしカウンタ43は、ホームポジションHP2で、出庫コンベア9行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットが出庫コンベア9から払い出された場合、-1にする。最大値は3とする。出庫コンベア9のパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、出庫コンベア9行きの搬送指示が出力される。
パレットの行先が出庫側ピッキングコンベア21A又は22Aの場合は、出庫側ピッキングコンベア21Aと22Aの個別のパレット降ろしカウンタ42を見て、カウンタ値の少ない方に行先を割り付ける。カウンタ値が同値の場合はサイクリックに割り付ける。
個別のパレット降ろしカウンタ42の片方が最大値の場合は、もう片方を割り付ける。この場合、両方のカウンタが最大値で割り付けができない事象は発生しない。これは、上記の出庫側ピッキングコンベア21A,22Aのパレット降ろしカウンタ42で制御されている。
個別のパレット降ろしカウンタ42とは、出庫側ピッキングコンベア21A又は22Aのどちらかに行先を決める場合に使用するカウンタである。
出庫側ピッキングコンベア21Aの個別のパレット降ろしカウンタ42は、ホームポジションHP2で、出庫側ピッキングコンベア21A行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットが出庫側ピッキングコンベア21Aから出て、入庫側ピッキングコンベア21Bに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。出庫側ピッキングコンベア21Aのパレットが置ける場所が3個であるためである。
出庫側ピッキングコンベア22Aの個別のパレット降ろしカウンタ42は、ホームポジションHP2で、出庫側ピッキングコンベア22A行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットが出庫側ピッキングコンベア22Aから出て、再入庫側ピッキングコンベア22Bに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。出庫側ピッキングコンベア22Aのパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、出庫側ピッキングコンベア21A又は22A行きの搬送指示が出力される。
次に、パレットを入庫コンベア8又はピッキングコンベア21,22からクレーン側コンベア12に搬送する方法を説明する。
ホームポジションHP2では、空台車が到着した場合、入庫コンベア8、再入庫側ピッキングコンベア21B又は22Bの何れかからパレットを取り出す指示を出力する。また、パレットの行先である、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8の何れかにパレットを降ろす搬送指示を出力する。搬送指示の出力は、パレット取りの条件とパレット降ろし条件の両方が成立した場合とする。
パレット取りの条件は、入庫コンベア8、再入庫側ピッキングコンベア21B又は22Bの先端にパレットが在席していること、かつ、他の空台車のパレット取りが割り付いていないことが条件である。
パレットの選択方法は、入庫コンベア8、再入庫側ピッキングコンベア21B又は22Bを下流からサイクリックに見る。入庫コンベア8→再入庫側ピッキングコンベア21B→再入庫側ピッキングコンベア22B→入庫コンベア8→・・・、パレット取り条件が成立しない場合はスキップする。次回のパレットの選択方法は、割り付いた次のコンベアから見るものとする。
パレット降ろしの条件は、パレットの行先である、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8のパレット降ろしカウンタ41が最大値未満の場合である。
パレットの行先は、事前にクレーン側コンベア12行きが決まっているものとする。
クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8のパレット降ろしカウンタ41とは、パレットがクレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8の何れかに降ろせるか判断するためのカウンタである。ホームポジションHP2で、空台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。パレットがクレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8の何れかから出て、クレーンに移動した場合、-1にする。最大値は12とする。入庫コンベアC2,C4,C6,C8にパレットが置ける場所が合わせて12個であるためである。
ホームポジションHP1では、実台車(パレットを載せた台車)が到着した場合、パレットの行先を見て、パレットがクレーン側コンベアの入庫コンベア行きを確認する。この事例の場合、他の行先はないものとする。
パレットの行先がクレーン側コンベアの入庫コンベアの場合は、入庫コンベアC2,C4,C6,C8の個別のパレット降ろしカウンタを見て、カウンタ値の少ない方に行先を割り付ける。カウンタ値が同値の場合はサイクリックに割り付ける。
個別のパレット降ろしカウンタのうち最大値未満のコンベアに割り付ける。この場合、割付不可の事象は発生しない。これは、上記のクレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8のパレット降ろしカウンタ41で制御されている。
個別のパレット降ろしカウンタ41とは、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2,C4,C6,C8の何れかの行先を決める場合に使用するカウンタである。
例えば、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2の個別のパレット降ろしカウンタ41は、ホームポジションHP1で、入庫コンベアC2行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。また、パレットが入庫コンベアC2から出て、クレーンに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。入庫コンベアC2にパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC2行きの搬送指示が出力される。
同様に、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC4の個別のパレット降ろしカウンタ41は、ホームポジションHP1で、入庫コンベアC4行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。また、パレットが入庫コンベアC4から出て、クレーンに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。入庫コンベアC4にパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC4行きの搬送指示が出力される。
同様に、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC6の個別のパレット降ろしカウンタ41は、ホームポジションHP1で、入庫コンベアC6行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。また、パレットが入庫コンベアC6から出て、クレーンに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。入庫コンベアC6にパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC6行きの搬送指示が出力される。
同様に、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC8の個別のパレット降ろしカウンタ41は、ホームポジションHP1で、入庫コンベアC8行きの実台車の搬送指示が出力された場合、+1にする。また、パレットが入庫コンベアC2から出て、クレーンに移動した場合、-1にする。最大値は3とする。入庫コンベアC8にパレットが置ける場所が3個であるためである。
上述のような制御の下で、クレーン側コンベア12の入庫コンベアC8行きの搬送指示が出力される。
また、入庫、出庫の量に応じて搬送台車7を適切な台数、設定する必要がある。例えば、搬送台車システム4を走行する搬送台車7に渋滞は発生していないか、空台車が走行していないか等の検証をする必要がある。また、搬送台車7の数は、例えば、5台が良いのか6台が良いのか等、最適な搬送台車7の台数を設定する必要がある。
<実施形態におけるパレット搬送割付の最適化>
実施形態では、搬送台車システム4のシミュレーションによる能力最大化の検証を実行することで、「パレット搬送割付」と搬送台車システム4の能力との関係を明確化して、搬送台車システム4の能力を最大化する方法を確立する。
この場合、
(1)実物件のレイアウト、各コンベアに発生するパレットの時系列データ、「パレット搬送割付」を入力としたシミュレーションを実施する。
(2)「パレット搬送割付」を複数パターン作成し、各パターンによる搬送台車7の作業時間をパレット搬送完了時間として計測する。パレット搬送完了時間が最小となるものを最適な「パレット搬送割付」とする。
以上の手法により、最適な「パレット搬送割付」を搬送台車システム4に組み込むことができ、搬送台車能力の最大化が可能となる。
<実施形態の処理手順>
次に、パレット搬送割付情報生成装置で実行される処理手順を図5のフローチャートを参照して説明する。
先ず、実物件レイアウト設定部701は、実物件のレイアウトデータを入力する(ステップST1)。実施形態では、図4に示す自動倉庫システムを想定している。すなわち、搬送台車7の経路として、台車レール6の長さ、ホームポジションHP1,HP2の位置、入庫コンベア8、出庫コンベア9、ピッキングコンベア10、クレーン側コンベア12の設置位置、クレーン3の台数等を入力する。これらのデータは、シミュレーションに必要な自動倉庫のレイアウトデータである。
次いで、シミュレーション条件設定部702は、シミュレーション条件を設定入力する(ステップST2)。図4中、△は搬送台車7上のパレット発生を示す。すなわち、パレットがコンベアから搬送台車7に載置された状態である。図4中、○は搬送台車上のパレット消滅を示す。すなわち、パレットが搬送台車7からコンベアに降ろされた状態である。また、図4中、■はパレットが載置された搬送台車7を意味する実台車(パレット有台車)、□はパレットを搭載していない搬送台車7を意味する空台車(パレット無台車)である。また、図4中、矢印はコンベアの移動方向を示す。
図4に示す例では、
(ア)パレットは△で示すコンベアで発生し、〇で示すコンベアで消滅する。具体的には、
(イ)パレットは、△(パレット発生)から○(パレット消滅)に搬送される。
(ウ)搬送台車7のパレット取り、パレット降ろしはホームポジションHP1,HP2にて作業指示を与える。以上の3つの条件をシミュレーションの条件設定とする。
次に、パレットの時系列データ設定部703は、各コンベアに発生するパレットの時系列データを設定入力する(ステップST3)。前述したように、時系列データは、搬送割付パターンを比較するための入力データ(固定データ)である。
パレットの発生データ(時系列データ)として、入庫の場合は、入庫履歴データ及び出庫履歴データに基づき、入庫コンベア8の先端にパレットが発生する。また、出庫の場合は、入庫履歴データ及び出庫履歴データに基づき、クレーン3側の出庫コンベアC1,C3,C5,C7の先端にパレットが発生するものとする。発生したパレットの行先は、入庫の場合は、クレーン側コンベア12であり、出庫の場合は、出庫コンベア9又はピッキングコンベア10である。
また、再入庫の場合は、ピッキングコンベア10の再入庫側ピッキングコンベア21B又は22Bの先端にパレットが発生する。出庫されたパレットがピッキングコンベア10に到着してからランダム時間で発生する。ランダム時間は入庫履歴データ及び出庫履歴データから実時間を取得する。
上述のようにして、実物件のレイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの入力データ(時系列データ)が設定されると、パレットの時系列データ設定部703は、パレット搬送割付パターンを作成する(ステップST4)。この処理では、複数のパターンを作成する。パターン数は、搬送台車の数に応じて、以下のように計算される。
パターン数=(PHP1A+PHP1N+PHP2A+PHP2N)×搬送台車数
ここで、PHP1A:HP1におけるパレット有台車に対する搬送割付の内容
PHP1N:HP1におけるパレット無台車に対する搬送割付の内容
PHP2A:HP2におけるパレット有台車に対する搬送割付の内容
PHP2N:HP2におけるパレット無台車に対する搬送割付の内容
各搬送台車7について上述の4つの搬送割付の内容PHP1A~PHP2Nを作成し、全搬送台車分のパターンを作成する。
ここで、ホームポジションHP1におけるパレット有台車に対する搬送割付の内容であるPHP1Aについて、以下に採用できるロジック例を示す。
パレット有台車のパレット降ろし側を割り付ける。例えば、(1)~(4)の何れかに基づいて割り付ける。
(1)下流から
(2)上流から
(3)個別のパレット降ろしカウンタが最少のもの
(4)クレーンごとのパレット在庫数を見てパレット数が少ない方から
また、ホームポジションHP1におけるパレット無台車に対する搬送割付の内容であるPHP1Nについて、以下に採用できるロジック例を示す。
パレット無台車のパレット取り側を割り付ける。例えば、(1)~(3)の何れかに基づいて割り付ける。
(1)下流から
(2)上流から
(3)クレーンごとのパレット在庫数を見てパレット数が多い方から
ホームポジションHP2におけるパレット有台車に対する搬送割付の内容であるPHP2A、ホームポジションHP2におけるパレット無台車に対する搬送割付の内容であるPHP2Nについて:PHP1A、PHP1Nと同じである。
以上のロジックに対して、搬送台車数1~Nの条件を加える。
<割付方法の例>
ホームポジションHP1、及びホームポジションHP2に割り付けられる割付方法の一例を以下に示す。
(1)ホームポジションHP1の割付(図4参照)
<パレット無台車のパレット搬送割付>
図4では△で示すクレーン側出庫コンベアC1,C3,C5,C7からのパレット取り順番として、一般的には、出庫コンベア9又はピッキングコンベア10に最も近い下流側から順番に(クレーンサイクリックに)割り付ける。すなわち、ホームポジションHP1から見て最下流であるクレーン側出庫コンベアC7を最初に割り付け、次に、クレーン側出庫コンベアC5→C3→C1とクレーンサイクリックに割り付けていく。出庫コンベア9又はピッキングコンベア10に最も近いクレーン側出庫コンベアC1,C3,C5,C7にパレットの搬送割付を行うことで、効率的で短時間の搬送が可能になる。なお、上流側から順番にクレーン側出庫コンベアC1→C3→C5→C7と割り付ける場合もある。
<パレット有台車のパレット搬送割付>
図4では○で示すクレーン側入庫コンベアC2,C4,C6,C8へのパレット降ろし順番も同様、一般的には、下流側からクレーンサイクリックに割り付ける。すなわち、ホームポジションHP1から見て最下流であるクレーン側入庫コンベアC8を最初に割り付け、次に、クレーン側入庫コンベアC6→C4→C2とクレーンサイクリックに割り付けていく。なお、上流側から順番にクレーン側入庫コンベアC2→C4→C6→C8と割り付ける場合もある。
(2)ホームポジションHP2(図4参照)の割付
<パレット無台車のパレット搬送割付>
ピッキングコンベア10において荷がピッキングされた後、ピッキングコンベア10の再入庫側ピッキングコンベア21B,22Bで発生したパレット及び入庫コンベア8で発生したパレットのパレット取りの順番は以下の通りである。
一般的には、下流側からサイクリックに割り付ける。最下流である入庫コンベア8に割り付け、次にピッキングコンベア10に割り付ける。ピッキングコンベア10の場合、ホームポジションHP2から見て下流側である第1ピッキングコンベア21に割り付け、次に、第2ピッキングコンベア22に割り付ける。すなわち、ピッキングコンベア10が2台の場合には、交互に割り付けていく。なお、ホームポジションHP2から見て上流側である第2ピッキングコンベア22に割り付け、次に、第1ピッキングコンベア21に割り付ける場合もある。
<パレット有台車のパレット搬送割付>
パレット有台車の場合には、パレットの行先に対応して割り付ける。ピッキング指示の場合には、ピッキングコンベア10では、一般的には、下流からクレーンサイクリックに割り付ける。すなわち、ホームポジションHP2から見て下流側である第1ピッキングコンベア21に割り付け、次に、第2ピッキングコンベア22に割り付ける。なお、上流側からクレーンサイクリックに割り付ける場合もある。出庫指示の場合には、出庫コンベア9に搬送するように割り付ける。
上述のようにしてホームポジションHP1,HP2に対するパレット搬送割付が終了すると、次に、パレット搬送割付部705は、各搬送割付パターンにおける搬送完了時間を計算する(ステップST5)。この処理では、各パターンによるパレットがすべて搬送完了となる時間を求める。
最後に、パレット搬送割付部705は、搬送完了時間が最小となるパターンを抽出する。この処理では、全ての搬送割付パターンごとにシミュレーションを行って求められた各搬送完了時間が最小となるパターンを抽出して、最適なパレット搬送割付情報とする(ステップST6)。
生成されたパレット搬送割付情報は、自動倉庫制御装置100の入出庫制御部102に組み込まれる。ホームポジションHP1,HP2は、組み込まれたパレット搬送割付情報による作業指示を自動倉庫制御装置100から受け取り、搬送台車用コントローラ400に対する搬送指示を出力する。
このように、本実施形態によれば、最適なパレット搬送割付情報を作成することができ、搬送台車システムの能力を最大化することができる。
<他の実施形態>
パレット搬送割付部705は、作成されたパレット搬送割付パターンの中からパレットの搬送完了までの時間を考慮したパターンを求めて最適なパレット搬送割付パターンとする。上記実施形態では、搬送完了時間が最小となるパターンを抽出して、最善の「パレット搬送割付」とする。他の例として、搬送台車の渋滞によるロス時間が少ないパターン、又はパレットを搭載しないパレット無し台車の走行距離が少ないパターンを最善の「パレット搬送割付」とするようにしてもよい。
また、パレット搬送割付パターン作成部704で作成された搬送割付パターン、及びパレット搬送割付部705で求められた最適なパレット搬送割付パターンを表示する表示部を備えるように構成してもよい。
図6は、作成された搬送割付パターンの一例をグラフ化して示す説明図である。図示の例は、3台の搬送台車がスタートしてからの時間と、距離との関係を示している。なお、図6中、3台の台車をカーNo.1台車、カーNo.2台車、カーNo.3台車と称する。
図示の例は、カーNo.1台車がホームポジションHP1をスタート後、t1時点でカーNo.2台車がスタートし、カーNo.2台車がスタート後、t2時点でカーNo.3台車がスタートする搬送割付パターンである。
カーNo.1台車が所定のクレーン側コンベア12でパレット降ろしを実行したとする。t3時点からt4時点までがカーNo.1台車のパレット降ろし時間である。
カーNo.1台車のスタート後、t1時点でカーNo.2台車がスタートし、所定のコンベアに到着してパレット取りを実行したとする。t5時点からt6時点までがカーNo.2台車のパレット取り時間である。t2時点でカーNo.3台車がスタートした場合、渋滞が発生することが分かる。このとき、車間距離が2.1m以内であり、渋滞しているものと判断される。また、図示の例から、t8時点からt9時点までに渋滞によるロス時間が発生していることが分かる。そして、t7時点からt9時点までは、渋滞による影響がある渋滞影響範囲であることが分かる。なお、渋滞影響範囲は、搬送台車7の減速開始時点から走行が再開されて定速走行に以降した時点までの時間をいう。
このように、作成された搬送割付パターンを表示部に表示させることにより、作業者に対してパレット搬送割付の最適化のボトルネックとなる部分を可視化することができ、パレット搬送割付情報の生成作業を効率的に実行することができる。
以上、各実施形態を用いて本開示を詳細に説明したが、本開示は本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではない。本開示の範囲は、特許請求の範囲の記載及び特許請求の範囲の記載と均等の範囲により決定されるものである。
1…自動倉庫、2…棚、3…クレーン、4…搬送台車システム、5…入出庫エリア、6…台車レール、7…搬送台車、8…入庫コンベア、9…出庫コンベア、10…ピッキングコンベア、11…トラックバース、12…クレーン側コンベア、21…第1ピッキングコンベア、21A…出庫側ピッキングコンベア、21B…再入庫側ピッキングコンベア、22…第2ピッキングコンベア、22A…出庫側ピッキングコンベア、22B…再入庫側ピッキングコンベア、31…第1クレーン、32…第2クレーン、33…第3クレーン、34…第4クレーン、41…クレーン側コンベアの入庫コンベアのパレット降ろしカウンタ、42…出庫側ピッキングコンベアのパレット降ろしカウンタ、43…出庫コンベアのパレット降ろしカウンタ、100…自動倉庫制御装置、101…入出力部、102…入出庫制御部、103…在庫データベース部、104…入庫履歴データベース部、105…出庫履歴データベース部、108…表示部、200…入庫端末、300…コンベア用コントローラ、301…入庫コンベア用コントローラ、302…出庫コンベア用コントローラ、303…ピッキングコンベア用コントローラ、400…搬送台車用コントローラ、500…クレーン用コントローラ、501…第1クレーン用コントローラ、502…第2クレーン用コントローラ、503…第3クレーン用コントローラ、504…第4クレーン用コントローラ、600…クレーン側コンベア用コントローラ、601…第1コンベア用コントローラ、602…第2コンベア用コントローラ、603…第3コンベア用コントローラ、604…第4コンベア用コントローラ、700…パレット搬送割付情報生成装置、701…実物件レイアウト設定部、702…シミュレーション条件設定部、703…パレットの時系列データ設定部、704…パレットの搬送割付パターン作成部、705…パレット搬送割付部、C1,C3,C5,C7…クレーン側出庫コンベア、C2,C4,C6,C8…クレーン側入庫コンベア、T1~T8…棚列、HP1,HP2…ホームポジション。

Claims (6)

  1. シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定する実物件レイアウト設定部と、
    パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定するシミュレーション条件設定部と、
    パレットの時系列データを設定する時系列データ設定部と、
    前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成するパレット搬送割付パターン作成部と、
    作成されたパレット搬送割付パターンのそれぞれについて、パレットの搬送完了までの時間を計算し、計算されたパレット搬送完了時間に基づきパレット搬送割付情報を生成するパレット搬送割付部と、
    前記パレット搬送割付パターン作成部で作成された搬送割付パターン、及び前記パレット搬送割付部で求められたパレット搬送割付パターンを表示する表示部を備え、
    前記表示部は、各搬送台車がスタートしてからの時間と、各時間における各搬送台車の移動距離を表示し、各搬送台車のパレット降ろし時間、パレット取り時間を表示するとともに、渋滞発生場所、搬送台車間での渋滞発生の車間距離、渋滞によるロス時間、及び渋滞影響範囲の少なくとも何れかを表示する、パレット搬送割付情報生成装置。
  2. 前記パレット搬送割付部では、前記パレット搬送完了時間が最小であるパレット搬送割付パターン、搬送台車の渋滞によるロス時間が少ないパレット搬送割付パターン、及びパレットを搭載しないパレット無し台車の走行距離が少ないパレット搬送割付パターンの少なくとも何れかのパレット搬送割付パターンをパレット搬送割付情報とする、請求項1に記載のパレット搬送割付情報生成装置。
  3. 前記実物件レイアウト設定部は、搬送台車が走行する経路、入庫コンベア、出庫コンベア及びクレーン側コンベアの設置位置を前記レイアウトデータとして少なくとも設定する、請求項1に記載のパレット搬送割付情報生成装置。
  4. 前記シミュレーション条件設定部は、パレットが発生するコンベアの位置、パレットが消滅するコンベアの位置、パレットが搬送される経路、搬送台車のパレット取り及びパレット降ろしの各作業指示がどの場所で出力されるかを前記シミュレーション条件として少なくとも設定する、請求項1に記載のパレット搬送割付情報生成装置。
  5. シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定し、
    パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定し、
    パレットの時系列データを設定し、
    前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データとに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成し、
    作成されたパレット搬送割付パターンの中から搬送完了までの時間が最小となるパターンを求めてパレット搬送割付情報とし、
    前記作成された搬送割付パターン、及び前記パレット搬送割付パターンを表示部に表示し、
    前記表示部は、各搬送台車がスタートしてからの時間と、各時間における各搬送台車の移動距離を表示し、各搬送台車のパレット降ろし時間、パレット取り時間を表示するとともに、渋滞発生場所、搬送台車間での渋滞発生の車間距離、渋滞によるロス時間、及び渋滞影響範囲の少なくとも何れかを表示する、パレット搬送割付情報生成方法。
  6. シミュレーション対象となる自動倉庫のレイアウトデータを設定する機能と、
    パレット搬送割付情報の生成に必要なシミュレーション条件を設定する機能と、
    パレットの時系列データを設定する機能と、
    前記レイアウトデータ、シミュレーション条件、及びパレットの時系列データに基づき、パレットの搬送割付パターンを作成する機能と、
    作成されたパレット搬送割付パターンの中から搬送完了までの時間が最小となるパターンを求めてパレット搬送割付情報とする機能と、
    前記作成された搬送割付パターン、及び前記求められたパレット搬送割付パターンを表示部に表示させる機能と、
    前記表示部に、各搬送台車がスタートしてからの時間と、各時間における各搬送台車の移動距離を表示し、各搬送台車のパレット降ろし時間、パレット取り時間を表示するとともに、渋滞発生場所、搬送台車間での渋滞発生の車間距離、渋滞によるロス時間、及び渋滞影響範囲の少なくとも何れかを表示する機能と、
    をコンピュータに実行させるためのパレット搬送割付情報生成プログラム。
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