JP7379092B2 - 光学系およびそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学系に関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等に好適なものである。
従来、短焦点距離の撮像光学系(広角レンズ光学系)として、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力のレンズ群、正の屈折力のレンズ群から成るレンズタイプ(いわゆるレトロフォーカスタイプ)の撮像光学系が知られている。
広角レンズ光学系では、焦点距離が短くなるほど、諸収差のうち、特に倍率色収差および像面湾曲などの収差が多く発生する。それらを補正するためには、レンズ全長を長くしたり、構成するレンズ枚数を多くしたりする必要があるが、光学系が大型化してしまう。そのため、広角レンズ光学系では、高い光学性能と光学系の軽量化を両立させることが課題となっている。
特許文献1,2には、物体側に低分散で高屈折率のレンズを配置する構成が開示されている。
特開2017-161847号公報 特開2017-219599号公報
しかしながら、特許文献1,2の構成では、部分分散比が比較的小さいため色収差補正効果が充分ではない。
本発明は、小型で高い光学性能を有する光学系およびそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学系は、最も物体側のレンズ面を通過する近軸軸上光線の光軸からの高さが、光軸と瞳近軸光線との交点より像側で近軸軸上光線がレンズ面を通過する光軸からの高さの最大値よりも小さい光学系であって、該光学系は、物体側から像側へ順に配置された、絞りを含む正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群から成り、フォーカシングに際して前記第1レンズ群および前記第2レンズ群の間隔は変化し、前記第1レンズ群は、前記絞りより物体側に配置された負レンズを有し、負レンズの屈折率をnd、負レンズのアッベ数をνd、負レンズのg線とF線の部分分散比をθgF、前記光学系の焦点距離をf、前記負レンズの物体側の面の頂点と前記絞りとの光軸上の距離をD_Gn、前記第2レンズ群の焦点距離をf_B2とするとき、
0.0<θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10-5×νd
-5.656×10-3×νd+0.737)<0.1
50.0<νd<78.9
1.464<nd<1.765
1.4<|D_Gn|/f<2.9
0.2<|f_B2|/f<10.0
なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、小型で高い光学性能を有する光学系およびそれを有する撮像装置を提供することができる。
実施例1の光学系の無限遠合焦時におけるレンズ断面図である。 実施例1の無限遠合焦時の縦収差図である。 実施例2の光学系の無限遠合焦時におけるレンズ断面図である。 実施例2の無限遠合焦時の縦収差図である。 実施例3の光学系の無限遠合焦時におけるレンズ断面図である。 実施例3の無限遠合焦時の縦収差図である。 絞り前方における近軸軸上光線の光軸からの高さと、絞り後方における近軸軸上光線の光軸からの高さの関係の説明図である。 本発明の撮像装置の要部概略図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1,3,5はそれぞれ、実施例1乃至3の光学系の無限遠合焦時におけるレンズ断面図である。各実施例の光学系は、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等の撮像装置に用いることができる。また、各実施例の光学系は、投写装置(プロジェクタ)用の投写光学系として用いることもできる。
各レンズ断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。各実施例の光学系は複数のレンズ群を有して構成されている。本願明細書においてレンズ群とは、フォーカシングに際して一体的に移動または静止するレンズのまとまりである。すなわち、各実施例の光学系では、無限遠から近距離へのフォーカシングに際して隣接するレンズ群同士の間隔が変化する。なお、レンズ群は1枚のレンズから構成されていてもよいし、複数のレンズから成っていてもよい。また、レンズ群は、開口絞りを含んでいてもよい。
各実施例の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2を有する。第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の間隔はフォーカシングに際して変化する。
各実施例の光学系に用いるレンズ材料の部分分散比やアッベ数は、フラウンホーファ線のg線(波長435.835nm)、F線(波長486.13nm)、d線(波長587.56nm)、C線(波長656.27nm)に対して定義される。g線、F線、d線、C線に対する屈折率をそれぞれNg、NF、Nd、NCとするとき、アッベ数νd、g線とF線の部分分散比θgFはそれぞれ、以下の式(1),(2)で表される。
νd=(Nd-1)/(NF-NC) (1)
θgF=(Ng-NF)/(NF-NC) (2)
このとき、以下の式(3)で表されるΔθgFは、低分散材料から高分散材料まで、ほとんどの材料でゼロ近傍になる。ΔθgFがゼロから正または負に離れた材料のことを、異常分散材料と呼ぶことがある。
ΔθgF=θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10
-5×νd-5.656×10-3×νd+0.737) (3)
各レンズ断面図において、SPは開口絞りである。IPは像面であり、各実施例の光学系をデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が配置される。各実施例の光学系を銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際には像面IPにはフィルム面に相当する感光面が置かれる。また、各レンズ断面図に示した矢印は無限遠から近距離へのフォーカシングに際してのレンズ群の移動方向を表している。なお、像面IPの物体側には、光学フィルター、フェースプレート、ローパスフィルター、赤外カットフィルター等に相当する光学ブロックを配置してもよい。
図2,4,6はそれぞれ、実施例1乃至3の光学系の無限遠合焦時における収差図である。各収差図において、FnoはFナンバー、ωは半画角(度)であり、近軸光線による画角である。球面収差図において、d線、g線に対する球面収差量を示している。非点収差図においてSはサジタル像面におけるd線に対する非点収差量、Mはメリディオナル像面におけるd線に対する非点収差量を示している。歪曲収差図において、d線に対する歪曲収差量を示している。色収差図において、g線に対する色収差量を示している。
広角レンズ光学系において、絞りより物体側のレンズは近軸軸上光線高が低く瞳近軸光線高が高いため、倍率色収差や像面湾曲への寄与が大きい。すなわち、絞りより物体側の負の屈折力のレンズとして、低分散で部分分散比θgFが高く、高屈折率の硝材を選択することで光学系全体での小型化が達成できる。
本発明の光学系について図7を用いて説明する。各実施例の光学系では、光軸と瞳近軸光線との交点をPとしたとき、最も物体側のレンズ面を通過する近軸軸上光線の光軸からの高さが、交点Pより後方で近軸軸上光線がレンズ面を通過する光軸からの高さの最大値よりも小さい。ここで、近軸軸上光線とは、光学系全系の焦点距離を1に正規化したときに、光学系の最も物体側の面における光軸からの高さが1である位置に入射する軸上光線である。また、瞳近軸光線とは、光学系全系の焦点距離を1に正規化したときに、光軸に対して-18°の角度で入射する光線のうち、光学系OLの入射瞳と光軸との交点Pを通過する近軸光線である。
また、各実施例の光学系は、絞りSPより物体側に配置され、屈折率をnd、アッベ数をνd、g線とF線の部分分散比をθgFとしたとき、以下の条件式(4)乃至(6)を満足する負の屈折力のレンズGnを少なくとも1枚以上有する。
0.0<θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10-5×νd
-5.656×10-3×νd+0.737)<0.1 (4)
50.0<νd<78.9 (5)
1.464<nd<1.765 (6)
条件式(4)は、レンズGnの異常分散性を規定している。条件式(4)を満足することで2次の倍率色収差(g線の倍率色収差)の補正効果を高めることができる。一般に、瞳近軸光線高の絶対値(|h^|)が大きいレンズほど、または異常分散性が高い材料を使用するほど、2次の倍率色収差の補正効果を高めることができる。すなわち、異常分散性が高い材料を使用するほど、瞳近軸光線高を低くしても十分な倍率色収差の補正効果を得ることができる。そのため、レンズGnのレンズ径を小さくして光学系を軽量化することが容易になる。
条件式(4)の上限値を上回ると、レンズGnにおけるg線の倍率色収差の発生量(補正量)が過剰となり、高い光学性能を有することが困難になる。条件式(4)の下限値を下回ると、レンズGnにおけるg線の倍率色収差の発生量(補正量)が不足し、高い光学性能を有することが困難になる。
条件式(5)は、レンズGnのアッベ数νdを規定している。レンズGnに低分散の硝材を選択することで軸上色収差や倍率色収差を良好に補正できる。
条件式(5)の上限値を上回ると、分散が低くなり過ぎてしまい、軸上色収差や倍率色収差をレンズGnで補正することが困難になる。これを補正するためには、レンズGnの径を大きく(瞳近軸光線高の絶対値|h^|を大きく)して補正効果を高める必要があり、光学系の小型化が困難になる。条件式(5)の下限値を下回ると、分散が高くなり過ぎ、倍率色収差が過剰に発生してしまう。
条件式(6)は、レンズGnの屈折率ndを規定している。一般的に像面湾曲を補正するためには、各レンズの屈折率に依存するペッツバール和を適切な値に設定することが有効である。また、光学系を小型化するためには、屈折率を上げることが有効である。
条件式(6)の上限値を上回ると、レンズGnによるペッツバール和の補正効果が弱まり、像面湾曲が悪化してしまう。条件式(6)の下限値を下回ると、レンズGnの屈折率が弱くなり過ぎ、屈折力を維持するため曲率を大きくしてしまうと、高い光学性能を有することが困難になる。また、光学性能を確保するためにはレンズ径を大きくする必要があり、結果として光学系の重量化を招く。
以上説明したように、レンズ群の配置を適切にすると共に、絞りSPより物体側に条件式(4)乃至(6)を満足する負の屈折力のレンズを1枚以上有することで、軽量であり、かつ、高い光学性能を有する光学系を得ることが容易になる。
さらに好ましくは、条件式(4)乃至(6)の数値範囲を以下の条件式(4a)乃至(6a)の範囲とすることがよい。
0.001<θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10-5×νd
-5.656×10-3×νd+0.737)<0.030 (4a)
52.3<νd<73.0 (5a)
1.507<nd<1.708 (6a)
特に好ましくは、条件式(4)乃至(6)の数値範囲を以下の条件式(4b)乃至(6b)の範囲とすることがよい。
0.002<θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10-5×νd
-5.656×10-3×νd+0.737)<0.019 (4b)
54.5<νd<70.0 (5b)
1.530<nd<1.670 (6b)
また、各実施例の光学系は、無限遠合焦時の全系の焦点距離をf、レンズGnの焦点距離をf_Gnとするとき、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.3<|f_Gn|/f<5.0 (7)
条件式(7)は、レンズGnの屈折力を規定している。条件式(7)の上限値を上回ると、レンズGnによる色収差の補正効果が充分に得ることができない。条件式(7)の下限値を下回ると、レンズGnで発生する歪曲収差や像面湾曲を補正することが困難となる。
また、各実施例の光学系は、レンズGnの物体側の面における近軸軸上光線の高さをh、レンズGnの物体側の面における瞳近軸光線の高さをh^とするとき、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
0.8<|h^|/h (8)
条件式(8)は、レンズGnの近軸配置を規定している。条件式(8)の下限値を下回ると、レンズGnによる倍率色収差補正効果が弱まると共に、軸上色収差を悪化させてしまう。
また、各実施例の光学系は、レンズGnの物体側の面の頂点と絞りSPとの距離をD_Gnとするとき、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
1.4<|D_Gn|/f<2.9 (9)
条件式(9)は、レンズGnの配置を規定している。条件式(9)の上限値を上回ると、負の屈折力のレンズと絞りSPとの距離が広がり過ぎてしまい、光学系全系が大型化してしまう。条件式(9)の下限値を下回ると、瞳近軸光線高の絶対値|h^|が小さくなり、レンズGnによる倍率色収差補正効果が弱まると共に、軸上色収差を悪化させてしまう。
また、各実施例の光学系は、第2レンズ群L2の焦点距離をf_B2とするとき、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
0.2<|f_B2|/f<10.0 (10)
条件式(10)は、第2レンズ群L2の屈折力を規定している。条件式(10)を満たさない場合、第2レンズ群L2の屈折力が適切ではなくなり、フォーカシング時の収差変動を抑制できなくなる。
さらに好ましくは、条件式(7)乃至(10)の数値範囲を以下の条件式(7a)乃至(10a)の範囲とすることがよい。
0.9<|f_Gn|/f<4.1 (7a)
0.8<|h^|/h<1.3 (8a)
1.6<|D_Gn|/f<2.6 (9a)
0.5<|f_B2|/f<8.0 (10a)
特に好ましくは、条件式(7)乃至(10)の数値範囲を以下の条件式(7b)乃至(10b)の範囲とすることがよい。
1.2<|f_Gn|/f<3.7 (7b)
0.9<|h^|/h<1.3 (8b)
1.7<|D_Gn|/f<2.5 (9b)
0.9<|f_B2|/f<6.9 (10b)
また、各実施例の光学系では、レンズGnは光学系に含まれる負の屈折力のレンズのうち最も物体側に配置されることが好ましい。一般的な広角レンズ光学系の配置において、最も物体側のレンズは瞳近軸光線高の絶対値(|h^|)が最も大きくなる傾向があり、2次の倍率色収差(g線の倍率色収差)の補正効果を高めることが可能となる。
また、各実施例の光学系は、絞りSPより像側に配置され、条件式(4)乃至(6)を満足する正の屈折力のレンズを少なくとも1枚以上有することが好ましい。広角レンズ光学系では、像側に配置された正の屈折力のレンズにおいても低分散で部分分散比θgFが高く、高屈折率の硝材を使用した方が倍率色収差の補正効果が大きいため、高い光学性能を得ることができる。
また、各実施例の光学系では、フォーカシングに際しては、少なくとも第1レンズ群L1が光軸上を移動することが好ましい。これにより、有限距離の被写体にフォーカスしたときの収差変動、特に像面湾曲収差の変動が抑制され、高い光学性能を得ることが容易になる。
また、各実施例の光学系では、第2レンズ群L2は物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズで構成されていることが好ましい。これにより、有限距離の被写体にフォーカスしたときの収差変動、特に像面湾曲収差の変動が抑制され、高い光学性能を得ることが容易になる。
また、各実施例の光学系では、第2レンズ群L2はフォーカシングに際し固定されていることが好ましい。これにより、有限距離の被写体にフォーカスしたときの第1レンズ群L1の繰り出し量が抑制され、全系の小型化が容易となる。
また、各実施例の光学系では、絞りSPより物体側のレンズの全ての面が球面で構成され、非球面を含まないことが好ましい。これにより、製造に関わるコスト、および製造誤差による性能劣化を抑制することができる。
また、各実施例の光学系では、レンズGnを複数有し、複数のレンズGnは連続して配置されることが好ましい。
また、各実施例の光学系は、防振機能(手振れ補正機能)を有していてもよい。このとき、第1レンズ群L1の少なくとも一部のレンズを光軸と垂直方向へ移動可能な防振群とすることが好ましい。防振群は、正の屈折力のレンズ1枚から構成されることが好ましい。これにより、防振機能全体の質量が抑制され、装置全系の小型化が容易となる。
各実施例の光学系では、光学系を構成するレンズは屈折レンズであることが好ましい。すなわち、光学系は回折光学素子を含まないことが好ましい。
次に、各実施例の光学系について詳細に述べる。
実施例1の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2から構成されている。無限遠物体から至近物体へのフォーカシングに際して第1レンズ群L1が物体側に移動する。最も物体側のレンズG1は、条件式(4)乃至(6)を満足する負の屈折力のレンズである。
実施例2(参考例)の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2から構成されている。無限遠物体から至近物体へのフォーカシングに際して第1レンズ群L1が物体側に移動する。物体側から2番目のレンズG2は、条件式(4)乃至(6)を満足する負の屈折力のレンズである。また、接合レンズを1つのレンズと数えないとき、物体側から10番目のレンズG10は条件式(4)乃至(6)を満足する正の屈折力のレンズである。
実施例3(参考例)の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2で構成されている。無限遠物体から至近物体へのフォーカシングに際しては第1レンズ群L1が物体側に移動する。最も物体側のレンズG1および物体側から2番目のレンズG2は、条件式(4)乃至(6)を満足する負の屈折力のレンズである。
以下に、実施例1乃至3にそれぞれ対応する数値実施例1乃至3の具体的な数値データを示す。各数値実施例において、iは物体側から数えた順序を示し、riは第i番目の光学面(第i面)の曲率半径、diは第i面と第(i+1)面との間の軸上間隔を示す。また、ndi,νdiはそれぞれd線に対する第i番目の光学部材の材料の屈折率、アッベ数である。
なお、各数値実施例において、面間隔d(mm)、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(度)は全て各実施例の光学系が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。「BF(バックフォーカス)」は、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。「レンズ全長」は、ズームレンズの最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。「レンズ群」は、複数のレンズから構成される場合に限らず、1枚のレンズから構成される場合も含むものとする。
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10を各次数の非球面係数とするとき、
x=(h2/R)/[1+{1-(1+K)(h/R)21/2 +A4×h4+A6×h6
+A8×h8+A10×h10
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
また、各実施例のレンズGnの材料に関する数値を表1に、各条件式に相当する数値を表2に示す。

(数値実施例1)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 76.409 1.60 1.59410 60.5
2 20.272 9.03
3 304.050 1.30 1.51633 64.1
4 45.788 10.23
5 32.343 4.31 1.91082 35.3
6 -926.832 3.01
7 -59.953 1.00 1.72151 29.2
8 26.327 4.23 1.83481 42.7
9 -62.969 7.23
10(絞り) ∞ 1.00
11 55.303 1.62 1.91082 35.3
12 163.390 4.73
13* -38.876 3.37 1.88202 37.2
14 -13.728 1.00 1.85478 24.8
15 152.631 4.41
16 115.203 6.36 1.85150 40.8
17 -28.570 1.00
18 4478.576 6.46 1.43700 95.1
19 -26.774 4.22
20 -20.617 1.50 1.54072 47.2
21 -800.000 10.00
22 ∞ 2.00 1.51633 64.1
23 ∞ 0.40
像面 ∞

非球面データ
第13面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.05625e-005 A 6= 1.27450e-007 A 8=-3.82972e-009 A10= 2.39356e-011

焦点距離 23.40
Fナンバー 1.85
半画角(度) 42.76
像高 21.64
レンズ全長 89.32
BF 11.72

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 22.84
2 18 -135.97

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -46.94
2 3 -104.58
3 5 34.39
4 7 -25.23
5 8 22.73
6 11 91.13
7 13 22.64
8 14 -14.69
9 16 27.44
10 18 60.93
11 20 -39.16

(数値実施例2)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 218.902 3.13 1.49700 81.6
2 ∞ 0.15
3 59.112 1.60 1.64000 66.1
4 17.131 9.79
5 679.733 1.30 1.48749 70.2
6 47.026 9.01
7 34.100 3.72 1.95375 32.3
8 -1250.901 3.01
9 -55.706 1.00 1.80518 25.4
10 40.863 4.07 1.83481 42.7
11 -41.975 9.30
12(絞り) ∞ 1.73
13 30.834 1.32 1.88300 40.8
14 34.138 2.89
15* -47.239 3.08 1.85400 40.4
16 -15.703 1.00 1.75520 27.5
17 -2668.681 4.90
18 59.662 6.68 1.62000 0.0
19 -26.371 1.00
20 -140.388 5.68 1.43700 95.1
21 -25.711 4.85
22 -18.603 1.40 1.51633 64.1
23 -1601.701 11.00
24 ∞ 2.00 1.51633 64.1
25 ∞ 0.40
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.63474e-005 A 6=-2.02781e-008 A 8=-8.10358e-010

焦点距離 23.28
Fナンバー 1.85
半画角(度) 42.90
像高 21.64
レンズ全長 93.32
BF 12.72

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 21.07
2 20 -84.76

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 440.45
2 3 -37.68
3 5 -103.70
4 7 34.85
5 9 -29.14
6 10 25.37
7 13 304.03
8 15 26.36
9 16 -20.92
10 18 30.40
11 20 70.96
12 22 -36.46

(数値実施例3)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 41.554 1.60 1.55000 56.8
2 18.955 5.25
3 26.759 1.30 1.55000 57.9
4 17.573 8.85
5 106.150 1.50 1.43875 94.7
6 22.089 7.08
7 30.873 5.18 1.91082 35.3
8 -94.079 1.05
9 -47.299 1.00 1.78472 25.7
10 69.513 4.25 1.59282 68.6
11 -30.967 9.75
12(絞り) ∞ 1.00
13 53.347 1.22 1.91082 35.3
14 79.366 4.28
15* -33.982 2.84 1.85135 40.1
16 -15.585 1.00 1.78470 26.3
17 -51.312 2.06
18 46.848 6.90 1.49700 81.6
19 -20.660 1.00
20 -128.350 4.12 1.45860 90.2
21 -24.014 4.48
22 -17.057 1.30 1.77250 49.6
23 -800.000 10.00
24 ∞ 2.00 1.51633 64.1
25 ∞ 0.40
像面 ∞

非球面データ
第15面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.96674e-005 A 6=-1.62750e-008 A 8=-2.39410e-009 A10= 5.09996e-012

焦点距離 20.60
Fナンバー 1.85
半画角(度) 46.40
像高 21.64
レンズ全長 88.73
BF 11.72

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 16.31
2 20 -38.59

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -65.00
2 3 -98.00
3 5 -63.92
4 7 26.04
5 9 -35.73
6 10 36.72
7 13 174.75
8 15 31.57
9 16 -28.88
10 18 29.86
11 20 63.63
12 22 -22.58
[撮像装置]
次に、本発明の光学系を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例に関して図8を用いて説明する。図8は、本発明の撮像装置の要部概略図である。図7において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至3で説明したいずれかの光学系によって構成された撮像光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮像光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体10はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでもよいし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでもよい。
このように本発明の光学系をデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、全長とレンズ系が小型で、高いフォーカス性能を有する撮像装置を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
SP 開口絞り
Gn レンズ

Claims (13)

  1. 最も物体側のレンズ面を通過する近軸軸上光線の光軸からの高さが、光軸と瞳近軸光線との交点より像側で前記近軸軸上光線がレンズ面を通過する光軸からの高さの最大値よりも小さい光学系であって、
    該光学系は、物体側から像側へ順に配置された、絞りを含む正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群から成り、
    フォーカシングに際して前記第1レンズ群および前記第2レンズ群の間隔は変化し、
    前記第1レンズ群は、前記絞りより物体側に配置された負レンズを有し、
    前記負レンズの屈折率をnd、前記負レンズのアッベ数をνd、前記負レンズのg線とF線の部分分散比をθgF、前記光学系の焦点距離をf、前記負レンズの物体側の面の頂点と前記絞りとの光軸上の距離をD_Gn、前記第2レンズ群の焦点距離をf_B2とするとき、
    0.0<θgF-(-1.665×10-7×νd+5.213×10-5×νd
    -5.656×10-3×νd+0.737)<0.1
    50.0<νd<78.9
    1.464<nd<1.765
    1.4<|D_Gn|/f<2.9
    0.2<|f_B2|/f<10.0
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  2. 記負の屈折力のレンズの焦点距離をf_Gnとするとき、
    0.3<|f_Gn|/f<5.0
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 前記負レンズの物体側の面における前記近軸軸上光線の高さをh、前記負レンズの物体側の面における前記瞳近軸光線の高さをh^とするとき、
    0.8<|h^|/h
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学系。
  4. 前記負レンズは、前記光学系に含まれる負の屈折力のレンズのうち最も物体側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  5. ォーカシングに際して少なくとも前記第1レンズ群が光軸上を移動することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  6. 記第2レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ、負の屈折力の第2レンズより構成されることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  7. ォーカシングに際して前記第2のレンズ群は固定されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  8. 記第1のレンズ群は、光軸と垂直方向へ移動する防振群を有することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  9. 前記防振群は、正の屈折力のレンズより構成されることを特徴とする請求項に記載の光学系。
  10. 前記絞りより物体側に配置されたレンズの全ての面は球面であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の光学系。
  11. 前記光学系は、前記負レンズを複数有し、
    複数の前記負レンズは、連続して配置されていることを特徴とする請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系。
  12. 前記光学系は回折光学素子を含まないことを特徴とする請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系。
  13. 請求項1乃至1の何れか一項に記載の光学系と、前記光学系によって形成される像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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