以下に本願に係る情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理システム、情報処理装置、及び情報処理方法が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.実施形態〕
(1-1.システム構成)
以下、実施形態に係る情報処理について具体的に説明する。まず、実施形態に係る情報処理の説明に先駆けて、図1を参照しつつ、情報処理システムSYSの構成の一例について説明する。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、利用者端末10、決済サーバ100、及びクレジットカードサーバ200を含んで構成される。利用者端末10、決済サーバ100、及びクレジットカードサーバ200は、有線または無線により、ネットワークN(たとえば、図4参照)に接続される。利用者端末10、決済サーバ100、及びクレジットカードサーバ200は、ネットワークNを介して、他の装置との間で相互に通信できる。ネットワークNは、たとえば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
図1に示す利用者端末10は、決済サーバ100を運営および管理する事業者により提供される電子決済サービスの利用者であるサービス利用者UAにより使用される情報処理端末である。利用者端末10は、たとえば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。また、利用者端末10は、決済サーバ100によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1では、利用者端末10がスマートフォンである場合が例示されている。
また、利用者端末10には、電子決済サービスによりキャッシュレス決済手段としてサービス利用者UAに提供されるコード決済(「スマートフォン決済」とも称される。)を利用するための利用者用のアプリケーションプログラム(以下、適宜「決済アプリ」と称する。)がインストールされる。利用者端末10は決済アプリを通じた所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ100から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、たとえばJavaScript(登録商標)などのスクリプト言語や、CSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語、Java(登録商標)などのプログラミング言語や、HTML(HyperText Markup Language)などのマークアップ言語などにより記述される。なお、決済サーバ100から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
図1に示す決済サーバ100は、電子決済サービスを提供する事業者により運営および管理される情報処理装置である。たとえば、電子決済サービスは、後述するように、所定のコード情報を用いて、利用者が保有する電子マネーの残高であるマネー残高により取引対象の代金を即時決済することが可能なコード決済の利用環境を、キャッシュレス決済手段の1つとしてサービス利用者に提供するサービス(コード決済による電子マネーのやり取りを制御する所定の取引手段を提供するサービスともいえる。)である。
また、決済サーバ100は、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。また、決済サーバ100がサーバ装置で構成される場合、単独のサーバ装置により実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
また、決済サーバ100は、利用者端末10で動作する決済アプリと連動して、たとえば、専用のオンラインシステムを通じて提供する電子決済サービスに関する各種の処理を実行する。たとえば、決済サーバ100は、電子決済サービスの利用希望者に対して決済アプリを配布し、決済アプリにおける所定の手続の完了を条件に、電子決済サービスを提供する。また、決済サーバ100は、決済アプリ専用のインターフェイス(たとえば、決済サプリの機能により利用者端末10に表示される各種操作画面)を介して、決済アプリからの取引要求を受け付けた場合は、その取引要求に従って、口座間における電子マネーの送金処理などを含む情報処理を実行する。決済アプリは、決済先、決済元、及び決済額などの情報を含む取引情報を決済サーバ100に送信する。なお、取引情報には、上述の各情報の他、取引を個別に特定するための取引コードや、取引が行われた日時を特定するための日時情報(すなわち、タイムスタンプ)などの情報が含まれていてもよい。
また、決済サーバ100は、電子決済サービスに付帯するサービスの1つとして、所定のコード情報を用いて、利用者が予め利用登録するクレジットカードにより取引対象の代金を後払いで決済することが可能なキャッシュレス決済の利用環境をサービス利用者に提供する。また、決済サーバ100は、後述するように、実施形態に係る情報処理として、クレジットカードサーバ200と連携し、キャッシュカードを用いた後払いのキャッシュレス決済に関する各種の処理を実行する。
クレジットカードサーバ200は、クレジットカードのサービスを提供する事業者により運営および管理される情報処理装置である。クレジットカードサーバ200は、サービス利用者UAがクレジットカードを用いて行った決済に関する処理を実行する。たとえば、クレジットカードサーバ200は、所定期間ごとに、各利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)のクレジットカードの利用額を集計してクレジットカードの利用代金を算出し、算出した利用代金の請求に関する処理を実行する。所定期間について一例をあげれば、毎月月末を締切日する各々の月の1ヶ月間が想定される。この場合、クレジットカードサーバ200が実行する利用代金の請求に関する処理として、毎月月末を締切日としてクレジットカードの利用額の集計を行い、翌月の27日に請求対象月である先月の利用代金を利用者に請求する処理が想定される。
クレジットカードサーバ200は、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。また、クレジットカードサーバ200がサーバ装置で構成される場合、単独のサーバ装置により実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
(1-2.利用者端末10を用いた決済について)
ここで、利用者端末10を用いたコード決済の一例について説明する。以下の説明では、たとえば、所定の店舗に配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、所定の店舗を識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、所定の店舗から取引対象の提供を受けるサービス利用者UAが利用者端末10を用いた決済を行う例について説明する。なお、以下に説明するコード決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末10を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報を示す2次元コードは、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号などであってもよい。また、2次元コードは、紙などの媒体に印字された印刷物により物理的に構成される例に限られず、任意の端末に表示される画像情報により構成されていてもよい。
たとえば、サービス利用者UAが所定の店舗にて各種の商品やサービスといった取引対象の購入や利用に伴う決済を行う場合、サービス利用者UAは、利用者端末10に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、サービス利用者UAは、決済アプリを介して、所定の店舗に設置された2次元コードを撮影する。このような場合、利用者端末10は、取引対象の価格を入力するための画面を表示し、サービス利用者UAあるいは所定の店舗の店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末10は、サービス利用者UAを識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(もしくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、所定の店舗を示す情報(たとえば、店舗ID))と、決済額とを含む取引情報を決済サーバ100へと送信する。
決済サーバ100は、利用者端末10から取引情報を受け付けると、利用者識別情報が示すサービス利用者UAの口座から、店舗識別情報が示す所定の店舗の口座へと、決済額に相当する分の電子マネーを移行させる。このとき、決済サーバ100は、決済額に相当する分の電子マネーから所定の店舗に課金する所定の手数料を差し引いてから、所定の店舗の口座へ移行させてもよい。そして、決済サーバ100は、取引が完了した旨の通知を利用者端末10へと送信する。このような場合、利用者端末10は、取引が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる取引が完了した旨をサービス利用者UAに通知する。あるいは、決済サーバ100は、利用者識別情報が示すサービス利用者UAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出して所定の店舗の売り上げ情報として管理し、所定のタイミングで売上に相当する額の現金を所定の店舗が保有する銀行口座に振り込んでもよい。この場合、決済サーバ100は、サービス利用者UAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出したタイミングで、電子マネーによる取引が完了した旨をサービス利用者UAに通知してもよい。
なお、利用者端末10を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。たとえば、利用者端末10を用いた決済は、所定の店舗に設置された端末装置(以下、「店舗端末」と称する。)を用いたものであってもよい。具体的には、まず、利用者端末10は、サービス利用者UAを識別するための利用者識別情報を示すコード情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗端末は、利用者端末10に表示されたコード情報から利用者識別情報を読み取り、読み取った利用者識別情報(もしくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、サービス利用者UAを示す情報(たとえば、利用者ID))と、決済額と、所定の店舗を識別する情報とを含む取引情報を決済サーバ100へと送信する。
決済サーバ100は、店舗端末から取引情報を受け付けると、利用者識別情報が示すサービス利用者UAの口座から、所定の店舗の口座へと、決済額に相当する分の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ100は、店舗端末あるいは利用者端末10に対し、取引が完了した旨の通知を送信する。店舗端末あるいは利用者端末10は、取引が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる取引が完了した旨をサービス利用者UAに通知する。また、決済サーバ100は、利用者識別情報が示すサービス利用者UAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出して所定の店舗の売り上げ情報として管理し、所定のタイミングで売上に相当する額の現金を所定の店舗が保有する銀行口座に振り込んでもよい。この場合、決済サーバ100は、サービス利用者UAの口座から決済額に相当する分の電子マネーを引き出したタイミングで、電子マネーによる取引が完了した旨を店員あるいはサービス利用者UAに通知してもよい。
また、利用者端末10を用いた決済は、サービス利用者UAが予め電子マネーをチャージした口座から所定の店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、たとえば、サービス利用者UAが予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、たとえば、利用者端末10は、所定の店舗の口座に対して決済金額が示す額の電子マネーを移行させるとともに、サービス利用者UAのクレジットカードの運用会社に対し、決済金額が示す額を請求してもよい。
また、利用者端末10を用いた決済は、サービス利用者UAの口座から所定の店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、たとえば、サービス利用者UAの口座から他のユーザの口座へと電子マネーを移行させる決済(すなわち、ユーザ間での送金)であってもよい。たとえば、送金元のサービス利用者UAが利用する利用者端末10は、送金先のユーザを識別する利用者識別情報(たとえば、送金先の利用者が利用する端末装置に表示される利用者識別情報)を読み取り、サービス利用者UAから送金金額の入力を受け付け、読み取った識別情報と、送金金額と、サービス利用者UAを識別する利用者識別情報とを示す情報を決済サーバ100へと送信する。このような場合、決済サーバ100は、サービス利用者UAの口座から、送金先のユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させ、利用者端末10または送金先のユーザが利用する端末装置に対し、送金が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、送金が行われた旨を通知してもよい。
なお、利用者端末10を用いた送金は、上述した処理に限定されるものではない。たとえば、利用者端末10を用いた送金は、送金先のユーザの電話番号や、送金先のユーザを示す情報(たとえば、利用者ID)を利用者端末10に入力することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、利用者端末10は、送金先のユーザの電話番号または利用者IDと、送金金額との入力をサービス利用者UAから受け付け、入力された電話番号または利用者IDと、送金金額と、サービス利用者UAを識別する利用者識別情報とを決済サーバ100へと送信する。そして、決済サーバ100は、サービス利用者UAの口座から、送信された電話番号または利用者IDに紐づけられたユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させる。
ここで、送金先のユーザの電話番号や利用者IDは、当該ユーザに関する情報と紐付けて決済アプリに予め登録されていてもよい。この場合、利用者端末10は、決済アプリに登録されたユーザ(送金先)の指定と、当該ユーザへの送金金額の入力とをサービス利用者UAから受け付け、指定されたユーザに紐付けられた電話番号または利用者IDと、送金金額と、サービス利用者UAを識別する利用者識別情報とを決済サーバ100へと送信する。
また、たとえば、利用者端末10を用いた送金は、送金金額を受け取るためのリンク情報を送金先のユーザに提供することにより行われてもよい。具体的な例を挙げると、利用者端末10は、サービス利用者UAから送金金額の入力を受け付けて送金金額を受け取るためのリンク情報を生成し、リンク情報を含む電子メールを送信したり、リンク情報を含む投稿情報をSNS(Social Networking Service)に投稿したりすることで、送金先のユーザが利用する端末装置にリンク情報を提供する。そして、送金先のユーザがリンク情報を選択して受け取り操作を行った場合、決済サーバ100は、サービス利用者UAの口座から、送金先のユーザの口座へと、送金金額が示す額の電子マネーを移行させる。
なお、上述した決済手段や決済サービスは、商品の購入や役務の提供に対する対価の提供(債務の精算)のためのものに限定されるものではない。例えば、上述したように、決済手段や決済サービスは、複数のユーザが有する口座間の送金に関する機能を有していてもよい。すなわち、上述した決済手段や決済サービスは、ユーザや店舗等、電子マネーの所有者と紐づく任意の所有者の口座間における電子マネーの送受信を制御するサービスであればよい。すなわち、実施形態に係る決済手段や決済サービスは、電子マネーのやり取りを実現するための各種制御(電子マネーを介した各種の口座間送金制御のみならず、電子マネー口座と銀行口座間のやり取りに関する制御や、分割、ボーナス払いに伴う処理といった各種債権処理、その他電子マネーを含む財産のやり取りに関する各種制御)を実行する取引手段や取引サービスであれば、任意の態様で提供されるものであってもよい。また、このような取引手段や取引サービスが実現する各種の制御には、決済に関する制御と送金に関する制御の両方が含まれていてもよく、いずれか一方のみが含まれていてもよい。すなわち、「取引」とは、電子マネーに関する「決済」のみならず、電子マネーの「送金」やその他各種の処理をも含む概念である。すなわち、決済サーバ100は、任意の所有者間における電子マネーのやり取りを制御する取引手段を実現する情報処理装置であってもよい。
(1-3.実施形態に係る情報処理)
(1-3-1.請求期日延期処理の概要)
以下、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の概要について説明する。図1は、実施形態に係る請求期日延期処理の概要を説明するための図である。なお、以下の説明において、サービス利用者UAと利用者端末10とを同一視できる場合がある。すなわち、サービス利用者UAを利用者端末10と読み替えることができる。
図1に示す情報処理の前提として、サービス利用者UAは、利用者端末10を操作して決済アプリを起動する。そして、サービス利用者UAは、決済アプリに搭載されている機能を用いて、後払いを利用したクレジットカード利用代金の請求が行われる請求期日の先送りを要求するための操作を行う。たとえば、利用者端末10は、サービス利用者UAによる操作に従って、決済アプリを操作し、請求期日を1ヶ月後に先送りする請求期日延期要求を決済サーバ100に送信する(ステップS01)。なお、請求期日の延期期間は1ヶ月である場合に限定される必要はなく、その他の期間であってもよい。
決済サーバ100は、利用者端末10から請求期日延期要求を受信すると、サービス利用者UAによる請求期日の延期の利用状況に応じた所定の延期手数料を決定する(ステップS02)。たとえば、決済サーバ100は、サービス利用者UAが所定の対象期間において請求期日の延期を実施した回数に応じて、延期手数料を決定してもよい。また、たとえば、決済サーバ100は、サービス利用者UAが所定の対象期間において請求期日の延期により支払が延期された利用代金の累計金額に応じて、延期手数料を決定してもよい。なお、決済サーバ100は、上述の方法の他、利用代金に対して所定の割合を乗じた金額や、サービス利用者UAのクレジットカードの取引履歴に基づく信用情報や、電子決済サービスの利用履歴などに基づいて、延期手数料を決定してもよい。
また、決済サーバ100は、サービス利用者UAに対して、請求期日の延期に関する延期関連情報を送信する(ステップS03)。たとえば、決済サーバ100は、所定の延期手数料の支払を条件に、請求期日の延期要求を受け付ける旨の情報を含む延期関連情報を利用者端末10に送信することにより、サービス利用者UAに提示する。
サービス利用者UAは、利用者端末10に表示される延期関連情報を確認し、請求期日の延期の実施を希望する旨の意思表示と、請求期日の延期の申込を確定させるための操作を実行する。たとえば、利用者端末10は、サービス利用者UAによる操作に従って、請求期日延期指示を決済サーバ100に送信する(ステップS04)。
決済サーバ100は、利用者端末10から請求期日延期指示を受信すると、サービス利用者UAに対応する所定の延期手数料の決済を実行する(ステップS05)。たとえば、決済サーバ100は、サービス利用者UAにより指定される支払方法により、所定の延期手数料の決済を行う。決済サーバ100は、所定の延期手数料の支払方法としてマネー残高による支払がサービス利用者UAにより指定されている場合、サービス利用者UAが電子決済サービスにおいて保有する電子マネーの残高であるマネー残高により、所定の延期手数料を清算する。また、決済サーバ100は、所定の延期手数料の支払方法としてクレジットカードによる支払がサービス利用者UAにより指定されている場合、サービス利用者UAが電子決済サービスにおいて設定するクレジットカードにより、所定の延期手数料を清算する。
決済サーバ100は、所定の延期手数料の決済を完了すると、請求期日延期要求をクレジットカードサーバ200に送信する(ステップS06)。たとえば、決済サーバ100は、請求期日延期要求の要求元であるサービス利用者UAのクレジットカードを特定するための情報、及び請求期日の延期対象を特定するための情報を含む請求期日延期要求をクレジットカードサーバ200に送信する。
クレジットカードサーバ200は、決済サーバ100から請求期日延期要求を受信すると、受信した請求期日延期要求に基づいて、請求期日を先送りする延期処理を実行する(ステップS07)。決済サーバ100は、クレジットカードサーバ200から、請求期日の延期が完了した旨の応答を受信すると、請求期日の延期完了をサービス利用者UAに提示する。たとえば、決済サーバ100は、決済アプリを通じて、請求期日を延期した旨とともに、延期後の請求予定日の情報をサービス利用者UAに提供する。
(1-3-2.利用者端末10における画面遷移例(その1))
以下、図2を用いて、実施形態に係る利用者端末10における画面遷移例(その1)について説明する。図2は、実施形態に係る利用者端末10における画面遷移例(その1)を示す図である。図2は、サービス利用者UAが、請求期日延期要求を行うまでに利用者端末10に表示される画面の一例を示している。
図2に示すように、利用者端末10は、サービス利用者UAからの操作に応じて、決済アプリのトップ画面G1-1を表示する(表示例EX1-1)。また、利用者端末10は、トップ画面G-1に設けられている「あと払い」アイコンOB-1に対するサービス利用者UAの操作を検出すると、あと払いに関する各種処理を実行するためのあと払い画面G1-2を表示する(表示例EX1-2)。「あと払い」アイコンOB-1は、決済アプリにミニアプリとして搭載される後払いに関する各種処理の機能を起動するためのオブジェクトである。
また、利用者端末10は、あと払い画面G1-2に表示されているお知らせ一覧の中から、「2023年4月お支払額のお知らせ」の項目OB-2に対するサービス利用者UAの操作を検出すると、支払額詳細画面G1-3を表示する(表示例EX1-3)。図2に示す支払額詳細画面G1-3には、「請求日スキップ」アイコンOB-3が設けられている。「請求日スキップ」アイコンOB-3は、所定期間ごとに確定されるクレジットカードの利用代金の総額について、利用代金の請求期日である請求日の先送りを要求する延期要求をサービス利用者UAから受け付けるために設けられている。図2において、サービス利用者UAにより「請求日スキップ」アイコンOB-3が操作された場合、2023年4月におけるクレジットカードの利用代金の総額について、請求期日の延期が要求される。
また、利用者端末10は、2023年4月におけるクレジットカードの利用明細の中から、「Aマート ギンザテン」における取引情報を示す項目OB-4に対するサービス利用者UAの操作を検出すると、取引詳細画面G1-4を表示する(表示例EX1-4)。図2に示す取引詳細画面G1-4には、「請求日スキップ」アイコンOB-5が設けられている。「請求日スキップ」アイコンOB-5は、所定期間ごとに確定されるクレジットカードの利用代金を構成する取引単位で、利用代金の請求が行われる請求期日である請求日の先送りを要求する延期要求をサービス利用者UAから受け付けるために設けられている。図2において、サービス利用者UAにより「請求日スキップ」アイコンOB-5が操作された場合、2023年4月におけるクレジットカードの利用代金のうち、「Aマート ギンザテン」における取引に対応する金額「1,439円」について、請求期日の延期が個別に要求される。
また、決済サーバ100は、クレジットカードの利用代金が確定されるまでの間、請求期日の延期要求を受け付けてもよい。この場合、図2に示す「請求日スキップ」アイコンOB-3、OB-5は、クレジットカードの利用代金が確定されるまでの間、利用者端末10に表示される。
(1-3-3.利用者端末10における画面遷移例(その2))
以下、図3を用いて、実施形態に係る利用者端末10における画面遷移例(その2)について説明する。図3は、実施形態に係る利用者端末10における画面遷移例(その2)を示す図である。図3は、サービス利用者UAが、請求期日の延期要求を行った後、請求期日の延期要求の申込が確定されるまでに利用者端末10に表示される画面の一例を示している。
図3に示すように、利用者端末10は、取引詳細画面G1-4において、「請求日スキップ」アイコンOB-5に対するサービス利用者UAの操作が検出されると(表示例EX1-4)、延期手続画面G1-5を表示する(表示例EX1-5)。延期手続画面G1-5には、所定の延期手数料の支払を条件に延期要求を受け付ける旨の情報が表示される。たとえば、図3に示す例では、現在の請求予定日を示す情報と、延期が行われた場合の請求予定日を示す情報が表示される。また、図3に示す例では、延期要求を受け付けるために必要となる所定の延期手数料の情報が表示される。また、図3に示す延期手続画面G1-5には、請求期日の延期の実施を希望する旨の意思表示をサービス利用者UAから受け付けるためのチェックボックスOB-6と、請求期日の延期の申込を確定させるための操作をサービス利用者UAから受け付けるための申込アイコンOB-7とが設けられている。なお、申込アイコンOB-7は、チェックボックスOB-6に対するチェックが行われた場合、操作が有効になるように制御されてもよい。
また、利用者端末10は、延期手続画面G1-5において、申込アイコンOB-7に対するサービス利用者UAの操作が検出されると、情報の一部を変更した取引詳細画面G1-4を再表示する(表示例EX1-6)。たとえば、図3に示す例では、「請求日スキップ」アイコンOB-5の表示が変更され、支払い月の情報が延期後の請求予定日に変更される。
上述してきたように、実施形態に係る情報処理システムSYSによれば、サービス利用者UAからの要求に応じて、クレジットカードの利用代金の請求期日を、たとえば、1ヶ月延期する。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日を1ヶ月延長するだけのシンプルな方法により、サービス利用者UAにとって明快で使い勝手の良い減額スキームを提供でき、後払いタイプのキャッシュレス決済について、ユーザビリティを改善できる。
〔2.装置構成〕
(2-1.決済サーバ100の構成)
以下、図4を用いて、実施形態に係る情報処理システムSYSの装置構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理システムSYSの装置構成例を示す図である。まず、図4を参照しつつ、実施形態に係る情報処理システムSYSが有する決済サーバ100の機能構成の一例を説明する。図4に示すように、決済サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
(通信部110について)
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末10やクレジットカードサーバ200などの他の装置との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、残高情報記憶部122と、手数料情報記憶部123とを有する。
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、電子決済サービスの利用者に関する利用者情報を記憶する。図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部121に記憶される利用者情報の一例を示す図である。
図5に示すように、利用者情報記憶部121が記憶する利用者情報は、「利用者ID」の項目や、「取引履歴」の項目や、「登録カード情報」の項目や、「引落し口座情報」の項目や、「延期手数料支払方法」の項目や、「延期利用状況」の項目などといった複数の項目を有している。利用者情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
「利用者ID」の項目には、電子決済サービスの利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)を一意に特定するために各利用者に対して個別に割り振られる固有の識別情報である利用者IDが記憶される。
「取引履歴」の項目には、後払いを利用した取引履歴を示す情報が記憶される。取引履歴には、利用日や、利用者や、支払区分や、手数料や、支払総額や、当該支払金額や、支払月や、翌月以降繰越残高などの情報が含まれていてもよい。
「登録カード情報」の項目には、後払いに用いるクレジットカードとしてサービス利用者が登録を行ったクレジットカードに関する情報が記憶される。登録カード情報には、カード名義や、有効期限や、カード番号などの情報が含まれていてもよい。
「引落し口座情報」の項目には、クレジットカードの利用代金を支払うための引落し用の口座としてサービス利用者が登録した銀行口座を特定するための情報が記憶される。銀行口座を特定するための情報には、銀行名や、支店名や、口座名義や、口座番号などの情報が含まれていてもよい。
「延期手数料支払方法」の項目には、請求期日の延期を行った場合に支払いが必要となる所定の延期手数料の支払方法として、サービス利用者が登録を行った支払方法を示す情報が記憶される。たとえば、サービス利用者が利用可能な支払方法として、電子決済サービスにより提供されるコード決済の支払原資として利用者が保有する電子マネーの残高であるマネー残高による支払や、後払い用のクレジットカードによる支払などが想定される。
「延期利用状況」の項目には、後払いを利用した利用代金に対する請求期日の延期の利用状況を示す情報が記憶される。利用状況には、所定の対象期間において利用代金の延期が実施された回数や、所定の対象期間において請求期日の延期により支払が延期された利用代金の累計金額などが想定される。
(残高情報記憶部122について)
残高情報記憶部122は、利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)が保有するマネー残高を示す残高情報を記憶する。図6は、実施形態に係る残高情報記憶部122に記憶される残高情報の一例を示す図である。
図6に示すように、残高情報記憶部122が記憶する残高情報は、「利用者ID」の項目や、「マネー残高」の項目などといった複数の項目を有している。残高情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
「利用者ID」の項目には、電子決済サービスの利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)を一意に特定するために各利用者に対して個別に割り振られる固有の識別情報である利用者IDが記憶される。
「マネー残高」の項目には、電子決済サービスにより提供されるコード決済の支払原資として利用者が保有する電子マネーの残高であるマネー残高を示す情報が記憶される。
(手数料情報記憶部123について)
手数料情報記憶部123は、クレジットカードの利用代金の請求が行われる請求期日の延期の利用状況に対応する所定の延期手数料に関する手数料情報が記憶される。図7は、実施形態に係る手数料情報記憶部123に記憶される手数料情報の一例を示す図である。
図7に示すように、手数料情報記憶部123が記憶する手数料情報は、「利用状況」の項目と、「手数料額」の項目とを有している。手数料情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
「利用状況」の項目には、請求期日の延期の利用状況を特定するための情報が記憶される。たとえば、利用状況には、所定の対象期間において請求期日の延期が実施された回数や、利用代金の後払いを利用した利用者が所定の対象期間において請求期日の延期により支払が延期された利用代金の累計金額などが想定される。
「手数料額」の項目には、利用状況に応じて予め規定された手数料を示す情報が記憶される。たとえば、手数料は、電子決済サービスを提供する事業者や、クレジットカードのサービスを提供する事業者により任意に決定されてもよい。
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、決済サーバ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現され得る。
図4に示すように、制御部130は、受付部131と、決定部132と、決済処理部133とを有し、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130には、決済サーバ100が実行する各種処理の拡張などに応じて、図4に示す各部とは異なる新たな機能部が導入されてもよい。
(受付部131について)
受付部131は、クレジットカードの利用者から、利用代金の請求が行われる請求期日の先送りを要求する延期要求を受け付ける。
たとえば、受付部131は、所定期間ごとに確定される利用代金の総額について延期要求を受け付けてもよい。たとえば、受付部131は、所定期間ごとに確定される利用代金を構成する取引単位で延期要求を受け付けてもよい。
また、たとえば、受付部131は、利用代金が確定するまでの間、クレジットカードの利用代金の請求が行われる請求期日の延期要求を受け付けてもよい。
また、たとえば、受付部131は、所定の延期手数料の支払を条件に、クレジットカードの利用代金の請求が行われる請求期日の延期要求を受け付ける旨を利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)に通知してもよい。
また、たとえば、受付部131は、クレジットカードの利用状況に対応する所定の延期手数料の支払を条件に、請求期日の延期要求を受け付ける旨を利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)に通知してもよい。
また、たとえば、受付部131は、利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)が利用登録を行って利用している所定の電子決済サービスを利用するための第1アプリケーション(たとえば、決済サプリ)をプラットフォームとして動作するプログラムであって、利用者が使用する端末装置(たとえば、図1に示す利用者端末10など)で動作する第2アプリケーション(たとえば、「あと払い」のミニアプリ)を通じて、クレジットカードの利用代金の請求が行われる延期要求を受け付けてもよい。
なお、受付部131は、クレジットカードサーバ200から伝送されたクレジットカード決済に関する売上データを受け付けてもよい。受付部131は、クレジットカードサーバ200から受け付けた売上データを、対応する利用者の利用者情報に含まれている取引履歴に反映する。
また、受付部131は、通信部110を通じて、クレジットカードサーバ200から請求期日の延期が完了した旨の応答を受け付けると、請求期日の延期完了をサービス利用者UAに提示してもよい。たとえば、受付部131は、通信部110を通じて、請求期日を延期した旨ととともに、延期後の請求予定日の情報を利用者端末10に送信することにより、サービス利用者UAに提供する。
(決定部132について)
決定部132は、クレジットカードの利用代金の請求が行われる請求期日の延期の利用状況に応じて所定の延期手数料を決定する。
(決済処理部133について)
決済処理部133は、クレジットカードの利用代金の請求が行われる請求期日の延期について申込があった場合、申込元の利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)が登録する支払方法に従って、所定の延期手数料の決済を行う。決済処理部133は、所定の延期手数料の決済が完了した場合、通信部110を通じて、請求期日の延期要求をクレジットカードサーバ200に送信する。
(2-2.クレジットカードサーバ200の構成)
次に、図4を参照しつつ、実施形態に係る情報処理システムSYSが有するクレジットカードサーバ200の機能構成の一例を説明する。図4に示すように、クレジットカードサーバ200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
(通信部210について)
通信部210は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末10や決済サーバ100などの他の装置との間で情報の送受信を行う。
(記憶部220について)
記憶部220は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。図8に示すように、記憶部220は、売上情報記憶部221と、請求情報記憶部222とを有する。
(売上情報記憶部221について)
売上情報記憶部221は、クレジットカードの売上情報を記憶する。図8は、実施形態に係る売上情報記憶部221に記憶される売上情報の一例を示す図である。
図8に示すように、売上情報記憶部221が記憶する売上情報は、「売上ID」の項目や、「売上情報」の項目などといった複数の項目を有している。売上情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
「売上ID」の項目には、売上情報を特定するために売上情報ごとに個別に割り振られる識別情報である売上IDが記憶される。
「売上情報」の項目には、クレジットカードの売上情報が記憶される。たとえば、売上情報には、利用日(決済日)や、利用者や、利用店舗(加盟店)や、利用額(決済額)や、カード番号などの情報が含まれていてもよい。
(請求情報記憶部222について)
請求情報記憶部222は、クレジットカードの請求情報を記憶する。図9は、実施形態に係る請求情報記憶部222に記憶される請求情報の一例を示す図である。
図9に示すように、請求情報記憶部222が記憶する請求情報は、「請求ID」の項目や、「請求先」の項目や、「利用明細」の項目や、「利用金額」の項目や、「請求日」の項目や、「引落し口座情報」の項目や、「延期対象」の項目などといった複数の項目を有している。請求情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
「請求ID」の項目には、請求情報を特定するために請求情報ごとに個別に割り振られる識別情報である請求IDが記憶される。
「請求先」の項目には、請求先を特定するための情報が記憶される。たとえば、請求先を特定するための情報には、利用者の情報や、カード番号の情報などが含まれていてもよい。「利用明細」の項目には、所定期間におけるクレジットカードの利用内容を示す情報が記憶される。「利用金額」の項目には、所定期間におけるクレジットカードの利用金額の総額を示す情報が記憶される。「請求日」の項目には、クレジットカードの利用代金の請求日を示す情報が記憶される。「引落し口座情報」の項目には、クレジットカードの利用代金の引落し口座に関する情報が記憶される。「延期対象」の項目には、請求期日の延期の対象を示す情報が記憶される。たとえば、延期の対象として、利用代金の総額や、利用代金を構成する個別の取引に対応する利用額などが想定される。
(制御部230について)
制御部230は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、決済サーバ100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現され得る。
図4に示すように、制御部230は、売上伝送部231と、延期処理部232とを有し、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230には、クレジットカードサーバ200が実行する各種処理の拡張などに応じて、図4に示す各部とは異なる新たな機能部が導入されてもよい。
(売上伝送部231について)
売上伝送部231は、クレジットカードの加盟店から売上情報を取得すると、取得した売上情報を、通信部210を通じて決済サーバ100に送信する。
(延期処理部232について)
延期処理部232は、決済サーバ100により請求期日の延期要求が受け付けられた場合、請求期日を先送りする延期処理を実行する。たとえば、延期処理部232は、請求期日(請求日)を1ヶ月後に先送りする延期処理を実行する。
また、延期処理部232は、所定の延期手数料の支払に対する利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)の同意が得られることを条件に、請求期日の延期処理を実行する。
また、延期処理部232は、請求期日の延期の利用状況に対応する所定の延期手数料の支払に対する利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)の同意が得られることを条件に、請求期日の延期処理を実行する。
また、延期処理部232は、利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UAなど)が使用する端末装置(たとえば、図1に示す利用者端末10)で動作する第2アプリケーション(たとえば、「あと払い」ミニアプリ)を通じて、所定の延期手数料の支払に対する利用者の同意が得られることを条件に、請求期日の延期処理を実行する。
〔3.処理手順例〕
以下、図10を用いて、実施形態に係る情報処理システムSYSにより実行される情報処理の流れについて説明する。図10は、実施形態に係る情報処理システムSYSにより実行される情報処理の処理手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図10に示す処理手順において、決済サーバ100に対応する処理は、決済サーバ100が有する制御部130により実行される。制御部130は、決済サーバ100の稼働中、図10に示す処理手順を繰り返し実行する。図10に示す処理手順においてクレジットカードサーバ200に対応する処理は、クレジットカードサーバ200が有する制御部230により実行される。制御部230は、クレジットカードサーバ200の稼働中、図10に示す処理手順を繰り返し実行する。
図10に示すように、サービス利用者UAは、利用者端末10を操作し、電子決済サービスを導入する店舗である加盟店において、物品購入またはサービス利用申請に関するクレジットカード決済を実行する(ステップS101)。
加盟店(たとえば、加盟店に設置されている店舗端末)は、物品購入またはサービス利用申請に関する決済を受け付けると、アクワイアラを通じて、クレジットカードサーバ200との間でオーソリゼーション(たとえば、クレジットカード決済に関するオンライン処理)を実行する(ステップS102)。
また、加盟店は、オーソリゼーションが正常に完了すると、サービス利用者UAに対して、物品またはサービスを提供する(ステップS103)。
また、加盟店(たとえば、加盟店に設置されている店舗端末)は、アクワイアラを通じて、所定のタイミングでスケジューリングされたバッチ処理などにより、サービス利用者UAのクレジットカードに関する売上データをクレジットカードサーバ200に伝送する(ステップS104)。
クレジットカードサーバ200の売上伝送部231は、加盟店から提供される売上データを決済サーバ100に伝送する(ステップS105)。
決済サーバ100の受付部131は、クレジットカードサーバ200から売上データを受信すると、受信した売上データを、対応する利用者の利用者情報に含まれている取引履歴に反映する(ステップS106)。
また、サービス利用者UAは、任意のタイミングで、決済アプリに表示される取引履歴を確認して、決済アプリを通じて、クレジットカードの利用代金が請求される請求期日の延期を要求する(ステップS201)。たとえば、利用者端末10は、支払額詳細画面G1-3に設けられている「請求日スキップ」アイコンOB-3(図2参照)や、取引詳細画面G1-4に設けられている「請求日スキップ」アイコンOB-5に対するサービス利用者UAによる操作を検出すると、請求期日を1ヶ月後に先送りする請求期日延期要求を決済サーバ100に送信する。
決済サーバ100は、請求期日の延期要求を受け付けると、所定の延期手数料を決定し、決定した所定の延期手数料の手数料額と、延期後の請求日とを、決済アプリを通じてサービス利用者UAに提示する(ステップS202)。たとえば、決済サーバ100は、所定の延期手数料の手数料額、及び延期後の請求日を示す情報を利用者端末10に送信し、決済アプリに表示される利用者端末10に送信し、決済アプリの延期手続画面G1-5(図3参照)を通じて、所定の延期手数料の手数料額と、延期後の請求日とをサービス利用者UAに提示する。
また、サービス利用者UAは、所定の延期手数料の手数料額、及び延期後の請求日を確認し、請求期日の延期の申込を行う。たとえば、利用者端末10は、決済アプリの延期手続画面G1-5(図3参照)に表示される申込アイコンOB-7に対するサービス利用者UAの操作が検出されると、請求期日延期指示を決済サーバ100に送信する(ステップS203)。
決済サーバ100の決済処理部133は、サービス利用者UAから、請求期日の延期確定指示を受け付けると、所定の延期手数料の決済を実行する(ステップS204)。また、決済サーバ100の決済処理部133は、請求期日の延期要求をクレジットカードサーバ200に送信する(ステップS205)。
クレジットカードサーバ200の延期処理部232は、決済サーバ100から、請求期日の延期要求を受け付けると、請求期日の延期処理を実行して(ステップS206)、請求期日の延期処理が完了した旨の応答を決済サーバ100に送信する(ステップS207)。
決済サーバ100の受付部131は、クレジットカードサーバ200から請求期日の延期が完了した旨の応答を受信すると、請求期日の延期完了をサービス利用者UAに提示する(ステップS208)。たとえば、決済サーバ100は、「請求日スキップ」アイコンOB-5の表示、及び支払い月の情報を延期後の請求予定日に変更した取引詳細画面G1-4(図3参照)を利用者端末10に表示させることにより、サービス利用者UAに提示する。
〔4.変形例〕
上述の実施形態では、実施形態に係る情報処理システムSYSは、決済サーバ100とクレジットカードサーバ200とを含んで構成される例を説明したが、このような例には特に限定される必要はない。たとえば、決済サーバ100と、クレジットカードサーバ200とが機能的または物理的に統合された単独のサーバであってもよい。この場合、たとえば、決済サーバ100の制御部130が、実施形態に係る処理機能としてクレジットカードサーバ200が備える延期処理部232の処理機能を有していてもよい。
また、上述の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理システムSYSは、所定期間ごとに利用額を集計して算出されるクレジットカードの利用代金の請求に関する処理を実行するコンピュータシステムであり、受付部131と、延期処理部232とを有する。受付部131は、クレジットカードの利用者から、利用代金の請求が行われる請求期日の先送りを要求する延期要求を受け付ける。延期処理部232は、受付部131により延期要求が受け付けられた場合、請求期日を先送りする延期処理を実行する。
このようにして、実施形態に係る情報処理システムSYSは、たとえば、請求期日を1ヶ月延長するだけのシンプルな方法により、サービス利用者UAにとって明快で使い勝手の良い減額スキームを提供でき、後払いタイプのキャッシュレス決済について、ユーザビリティを改善できる。
また、受付部131は、所定期間ごとに確定される利用代金の総額について前記延期要求を受け付けてもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、電子決済サービスの利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UA)の個別の要求に応じて柔軟な対応を行うことができる。
また、受付部131は、所定期間ごとに確定される利用代金を構成する取引単位で前記延期要求を受け付けてもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、電子決済サービスの利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UA)の個別の要求に応じて柔軟な対応を行うことができる。
また、受付部131は、利用代金が確定するまでの間、延期要求を受け付けてもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、クレジットカードの請求に関する既存の請求スキームを援用しつつ、後払いタイプのキャッシュレス決済について、ユーザビリティの向上を図ることができる。
また、受付部131は、所定の延期手数料の支払を条件に延期要求を受け付ける旨を利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UA)に通知してもよく、延期処理部232は、所定の延期手数料の支払に対する利用者の同意が得られることを条件に、延期処理を実行してもよい。また、実施形態に係る情報処理システムSYSは、所定の延期手数料の支払に対する利用者の同意が得られた場合、延期手数料の決済を行う決済処理部133をさらに有してもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日の延期スキームを持続可能なサービスとして利用者に提供できる。
また、決済処理部133は、利用者が保有するマネー残高により、所定の延期手数料の決済を行ってもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日の延期に関する手続を円滑に進めることができる。
また、決済処理部133は、利用者により登録されるクレジットカードにより、所定の延期手数料の決済を行ってもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日の延期に関する手続を円滑に進めることができる。
また、実施形態に係る情報処理システムSYSは、利用者(たとえば、図1に示すサービス利用者UA)による請求期日の延期の利用状況に応じて所定の延期手数料を決定する決定部132をさらに有していてもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日の延期の申込を行う利用者に対して適切な手数料を請求できる。
また、受付部131は、利用者が利用登録を行って利用している所定の電子決済サービスを利用するための第1アプリケーションをプラットフォームとして動作するプログラムであって、利用者が使用する端末装置で動作する第2アプリケーションを通じて、延期要求を受け付けてもよい。延期処理部232は、第2アプリケーションを通じて、所定の延期手数料の支払に対する利用者の同意が得られることを条件に、延期処理を実行してもよい。これにより、実施形態に係る情報処理システムSYSは、請求期日の延期の申込を行う利用者のユーザビリティのさらなる向上を図ることができる。
また、実施形態に係る決済サーバ100は、受付部131を有する。受付部131は、クレジットカードの利用者から、利用代金の請求が行われる請求期日の先送りを要求する延期要求を受け付ける。また、実施形態に係るクレジットカードサーバ200は、延期処理部232を有する。延期処理部232は、受付部131により延期要求が受け付けられた場合、請求期日を先送りする延期処理を実行する。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態または変形例に係る決済サーバ100、及びクレジットカードサーバ200は、たとえば、図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図11は、実施形態または変形例に係る情報処理システムを構成する決済サーバ100、及びクレジットカードサーバ200の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
たとえば、コンピュータ1000が実施形態または変形例に係る決済サーバ100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。すなわち、CPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、実施形態または変形例に係る決済サーバ100による処理を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ100の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、たとえば、コンピュータ1000が実施形態または変形例に係るクレジットカードサーバ200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。すなわち、CPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、実施形態または変形例に係るクレジットカードサーバ200による処理を実現する。また、HDD1400には、クレジットカードサーバ200の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、たとえば、コンピュータ1000が実施形態または変形例に係る決済サーバ100およびクレジットカードサーバ200の双方の処理機能を有する情報処理装置として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、情報処理装置が有する制御部の機能を実現する。すなわち、CPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、決済サーバ100およびクレジットカードサーバ200の双方の処理機能を有する情報処理装置による処理を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ100およびクレジットカードサーバ200の双方の処理機能を有する情報処理装置の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した決済サーバ100およびクレジットカードサーバ200は、機能によっては外部のプラットフォームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。