以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される設定処理について説明する。図1は、実施形態に係る設定処理の一例を示す図である。なお、図1では、本実施形態に係る情報処理装置の一例である決済サーバ10によって、実施形態に係る設定処理等が実現されるものとする。
ここで、図1に示す情報処理システム1は、設定処理に加え付与処理を実現する。図1を用いて設定処理を説明した後、図3を用いて付与処理について説明する。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、決済サーバ10と、利用者端末100と、店舗端末200と、外部装置300と、設定者端末400と、を含む。決済サーバ10、利用者端末100、店舗端末200、外部装置300及び設定者端末400は、ネットワークN(例えば、図5参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台の決済サーバ10、複数台の利用者端末100、複数台の店舗端末200、複数台の外部装置300及び複数台の設定者端末400が含まれていてもよい。
図1に示す決済サーバ10は、実施形態に係る設定処理及び付与処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
また、決済サーバ10は、電子決済サービスにおいて利用者に付与され、電子決済サービスにおいて利用可能なクーポンに関するクーポン情報(例えば、クーポンの適用対象である取引対象(商品)を識別する識別情報(取引対象識別情報)、クーポンにより利用者に付与される利益の内容(所定の金額のキャッシュバック等)、利用者がクーポンを獲得するための獲得条件等)を、クーポンの提供者(言い換えると、クーポンの企画、設定等を行い、クーポンの原資を出資(提供)する者)から受け付け、自装置の記憶部で管理する。例えば、決済サーバ10は、取引対象識別情報として、取引対象に添付されるバーコード(JANコードや、インストアコード等のバーコード)が示す情報を管理する。
また、決済サーバ10は、利用者と、利用者が獲得したクーポンとを紐付け、自装置の記憶部で管理する。
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
なお、利用者端末100は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
図1に示す店舗端末200は、利用者に取引対象を提供する店舗において利用される情報処理装置である。店舗端末200は、例えば、POS(Point of Sales)端末や、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、店舗端末200は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
なお、図1に示す例では、店舗端末200が店舗に設置されたPOS端末であり、店舗において提供する取引対象に関する取引対象情報を管理するものとする。例えば、店舗端末200は、取引対象の価格を、取引対象に添付されるバーコードが示す情報(取引対象識別情報)に紐付けて管理する。
図1に示す外部装置300は、店舗が提供する取引対象に関する情報や、利用者が店舗に対して行った決済に関する情報等を管理する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、外部装置300は、JANコードが示す取引対象識別情報や、JANコードに紐付けられた取引対象の情報(名称等)、取引対象の価格等の情報を、取引対象に関する情報として所定のサーバ(JANコード統合商品情報データベース等)や、店舗を管理する事業者が利用する事業者端末等から取得し、取得した情報を自装置の記憶部に記憶する。また、外部装置300は、店舗を管理する事業者が独自に採番したインストアコードが示す取引対象識別情報や、取引対象の名称、取引対象の価格等の情報を、取引対象に関する情報として事業者M1が利用する事業者端末から取得し、自装置の記憶部に記憶する。また、外部装置300は、後述する利用者端末100を用いた決済を識別する識別情報(決済番号)や、当該決済の対象である取引対象の取引対象識別情報等の情報を、利用者が店舗に対して行った決済に関する情報として店舗端末200から受け付け、自装置の記憶部に記憶する。
図1に示す設定者端末400は、クーポンに関する設定を行う設定者によって利用される情報処理装置である。設定者端末400は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現される。また、設定者端末400は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、図1に示す例では、設定者端末400がノート型PCである場合を示す。
なお、設定者端末400は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML等のマークアップ言語等により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
〔1-1.利用者端末100を用いた決済について〕
ここで、決済サーバ10が実行する付与処理に先立ち、利用者端末100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに配置された2次元コード(QRコード(登録商標))であって、店舗Aを識別する店舗識別情報を示す2次元コードを用いて、利用者U1が利用者端末100を用いた決済を行う例について説明するが、実施形態は、これに限定されるものではない。以下に説明する決済の一例は、任意の利用者が任意の利用者端末100を用いて、任意の店舗にて決済を行う場合においても適用可能である。また、店舗識別情報は、QRコードのみならず、バーコードや所定のマーク、番号等であってもよい。
例えば、利用者U1が店舗Aにて各種の商品やサービスといった決済対象(取引対象)の利用や購入に伴う決済を行う場合、利用者U1は、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動する。そして、利用者U1は、決済アプリを介して、店舗Aに設置された店舗識別情報を撮影する。このような場合、利用者端末100は、決済対象の価格を入力するための画面を表示し、利用者U1或いは店舗Aの店員から決済金額の入力を受け付ける。そして、利用者端末100は、利用者U1を識別する利用者識別情報と、店舗識別情報(若しくは、店舗識別情報が示す情報、すなわち、店舗A(若しくは店舗Aの事業者M1)を示す情報(例えば、店舗ID))と、決済金額とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。
このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗識別情報が示す店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、決済が完了した旨の通知を利用者端末100へと送信する。このような場合、利用者端末100は、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力することで、電子マネーによる決済が行われた旨を通知する。ここで、決済サーバ10は、店舗Aの口座へ電子マネーを移行させる際、若しくは、所定のタイミングで、所定の手数料(管理手数料等)を店舗Aの口座から減算してもよい。
なお、利用者端末100を用いた決済は、上述した処理に限定されるものではない。例えば、利用者端末100を用いた決済は、店舗Aに設置された店舗端末200を用いたものであってもよい。例えば、利用者端末100は、利用者U1を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗Aに設置された店舗端末200は、利用者端末100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者U1を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗Aを識別する情報とを示す決済情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者U1の口座から、店舗Aの口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗Aの店舗端末200或いは利用者端末100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者U1が予め電子マネーをチャージした口座から店舗Aの口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者U1が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末100は、店舗Aの口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者U1のクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者U1の口座から店舗Aの口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、決済サーバ10が、利用者U1の口座から決済金額分の電子マネーを引き出し、決済金額から所定の手数料(管理手数料等)を減算した額の現金を店舗Aの銀行口座に入金する処理が行われてもよい。このような場合、例えば、決済サーバ10は、各利用者から店舗Aに対する決済金額を、店舗Aの売上情報として管理し、所定のタイミングで、売上情報に基づき、店舗Aの銀行口座に、売り上げ(売上情報が示す決済金額の合計額)から所定の手数料を減算した額の現金を入金する。
なお、決済サーバ10は、決済の際に利用されたクーポンの原資が店舗Aの負担するものである場合、店舗Aの銀行口座に現金を入金する際、若しくは、店舗Aの口座に電子マネーを移行する際等に、決済金額から負担分の現金を減算して銀行口座に入金、若しくは、決済金額から担分の電子マネーを減算して店舗Aの口座に移行させる処理を実行してもよい。
なお、クーポンの原資は、店舗Aではなく、決済対象の提供者(例えば、商品のメーカ)が負担する場合がある。その場合、決済サーバ10は、上記の減算する処理を行わない。
なお、上述した決済手段や決済サービスは、商品の購入や役務の提供に対する対価の提供(債務の精算)のためのものに限定されるものではない。例えば、上述したように、決済手段や決済サービスは、複数のユーザが有する口座間の送金に関する機能を有していてもよい。すなわち、上述した決済手段や決済サービスは、ユーザや店舗等、電子マネーの所有者と紐づく任意の所有者の口座間における電子マネーの送受信を制御するサービスであればよい。すなわち、実施形態に係る決済手段や決済サービスは、電子マネーのやり取りを実現するための各種制御(電子マネーを介した各種の口座間送金制御のみならず、電子マネー口座と銀行口座間のやり取りに関する制御や、分割、ボーナス払いに伴う処理といった各種債権処理、その他電子マネーを含む財産のやり取りに関する各種制御)を実行する取引手段や取引サービスであれば、任意の態様で提供されるものであってもよい。また、このような取引手段や取引サービスが実現する各種の制御には、決済に関する制御と送金に関する制御の両方が含まれていてもよく、いずれか一方のみが含まれていてもよい。すなわち、「取引」とは、電子マネーに関する「決済」のみならず、電子マネーの「送金」やその他各種の処理をも含む概念である。すなわち、決済サーバ10は、任意の所有者間における電子マネーのやり取りを制御する取引手段を実現する情報処理装置であってもよい。
〔1-2.実施形態の概要について〕
ここで、従来、所定の取引対象を購入する利用者に対して所定の利益を付与する技術の一例として、任意の商品に対するクーポンを発行し、レジでの精算の際に該当商品の割引決済を行う技術が提案されている。しかしながら、従来の技術では、クーポンの運用(設定及び付与)を効率良く行うことができない場合がある。例えば、1つのメーカが製造した複数の種類の商品に対し、利用可能な店舗を指定してクーポンを設定する場合、各店舗で対象の商品が取り扱われているか否かを確認する作業が必要になる。また、クーポンの原資の負担が店舗である場合、各店舗それぞれで異なるクーポンを発行する作業が必要になる。
そこで、決済サーバ10は、実施形態に係る設定処理及び付与処理を実行する。以下、図1を用いて決済サーバ10が実行する設定処理について説明した後、図3を用いて決済サーバ10が実行する付与処理について説明する。なお、以下の説明では利用者端末100が利用者U1により利用され、店舗端末200が店舗Aに設置される例を示す。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
また、以下の説明では、設定者端末400を設定者A1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、設定者A1を設定者端末400と読み替えることもできる。例えば、設定者A1は、商品を製造するメーカの従業員、又はメーカから依頼を受けた決済サーバ10の管理者等である。
また、以下の説明では、利用者U1が、利用者端末100に予めインストールされた決済アプリを起動し、上述の決済アプリを用いた決済において利用可能なクーポンを獲得するための所定の操作を行っているものとする。そして、決済サーバ10は、利用者U1を示す利用者IDと、利用者U1が獲得したクーポンとを紐付け、自装置の記憶部で管理しているものとする。
図1を用いて、設定処理の流れを説明する。図1に示すように、設定者端末400は、クーポンの設定内容を決済サーバ10に送信する(ステップS11)。例えば、設定者端末400は、決済サーバ10によって提供される画面を介して設定内容の送信を行う。
図2を用いて、設定画面について説明する。図2は、実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。決済サーバ10は、設定者端末400に設定画面401を提供する。設定画面401は、例えばウェブブラウザにより表示可能なウェブサイトとして提供される。また、設定画面401は、専用のアプリケーションにより表示されるものであってもよい。決済サーバ10は、設定者端末400からのリクエストに応じて設定画面401を提供することで、クーポンに関する設定を支援する。
図2に示すように、設定画面401には、「クーポン対象」、「クーポン内容」及び「クーポン条件」というタブが設けられる。設定画面401は、選択されたタブに応じたページを表示し、各ページにおいて設定内容の入力を受け付ける。
設定画面401は、タブ「クーポン対象」が選択された場合、クーポンの対象となる商品及び対象店舗の情報の入力を受け付ける。また、設定画面401は、タブ「クーポン内容」が選択された場合、利用者がクーポンを利用することで得られる利益(決済金額の割引額、還元されるポイント等)の入力を受け付ける。また、設定画面401は、タブ「クーポン条件」が選択された場合、クーポンを利用可能な利用者、クーポンを利用可能な期間等の条件の入力を受け付ける。
図2に示すように、タブ「クーポン対象」が選択された場合、設定画面401には、テキストボックス401a、ラベル401b、チェックリスト401c、チェックリスト401d及びボタン401eが表示される。
テキストボックス401aは、メーカIDが入力されるフィールドである。また、ラベル401bは、テキストボックス401aに入力されたメーカIDに対応するメーカ名が表示される。
チェックリスト401cは、クーポンの対象商品(取引対象)を複数選択可能なフィールドである。チェックリスト401cには、テキストボックス401aに入力されたメーカIDにあらかじめ対応付けられた商品(例えば、当該メーカが製造する商品)の名称がチェックボックスとともに一覧表示される。
チェックリスト401dは、クーポンを利用可能な店舗を複数選択可能なフィールドである。チェックリスト401dには、店舗の名称がチェックボックスとともに一覧表示される。なお、ここでいう店舗は、店舗を運営するグループ(例えば、小売りチェーン)を意味するものであってもよいし、実在する個別の店舗を意味するものであってもよい。また、店舗は適宜加盟店等と言い換えられる。
また、設定画面401に表示されるボタン401eが操作(例えば、クリック又はタップ)されると、設定者端末400は、設定画面401に入力された内容を決済サーバ10に送信する。
図2の例では、ボタン401eが操作されると、設定者端末400は、メーカID「MIC#1」とともに、チェック済みの対象商品「Xシャンプー,Y洗顔料,Z洗濯洗剤(詰め替え用)」及びチェック済みの対象店舗「Kmart,XY商店,L薬局」を送信する。
なお、設定者端末400は、対象商品と対象店舗については、それぞれ商品及び店舗の名称ではなく、商品及び店舗を識別するための情報(例えば、後述する取引対象識別情報及び店舗識別情報)を送信してもよい。その場合、設定者端末400には、決済サーバ10によって、商品及び店舗の名称と識別情報が対応付けられて提供されるものとする。
図1に戻り、決済サーバ10は、設定者端末400から受信した情報を基にクーポンの設定可否を判定する(ステップS12)。このとき、決済サーバ10は、設定者端末400から受信した1つ以上の対象商品と、1つ以上の対象店舗との組み合わせのそれぞれについて、クーポンの設定可否を判定する。
例えば、決済サーバ10は、過去の決済履歴を参照し、各店舗で各商品の決済履歴があるか否かによってクーポンの設定可否を判定する。なお、決済履歴には、決済が行われた日時、決済対象(例えば、商品)を識別する情報、決済が行われた店舗を識別する情報、決済を行った利用者を識別する情報、決済金額等が含まれる。
例えば、決済サーバ10は、店舗において商品を決済した履歴がある場合、当該店舗と当該商品を組み合わせたクーポンの設定が可能であると判定する。この場合、一方、決済サーバ10は、店舗において商品を決済した履歴がない場合、当該店舗と当該商品を組み合わせたクーポンの設定が不可であると判定する。
決済サーバ10は、過去の全ての決済履歴を参照してもよいし、過去の一定期間(例えば、3か月)の決済履歴を参照してもよい。また、決済サーバ10は、設定画面401を介して指定された期間の決済履歴を参照するようにしてもよい。
なお、決済サーバ10がクーポンの設定可否を判定する方法は、ここで説明した方法に限られない。例えば、決済サーバ10は、あらかじめ用意された各店舗で取り扱う商品を記載したリストを参照し、リストに存在する組み合わせについてはクーポンの設定が可能と判定し、リストに存在しない組み合わせについてはクーポンの設定が不可と判定してもよい。
続いて、決済サーバ10は、設定者端末400に、クーポンの設定可否に関する判定結果を提供する(ステップS13)。また、決済サーバ10は、設定画面401に入力されたクーポンに関する情報を、クーポンIDに対応付けてデータベースに登録する(ステップS14)。このとき、決済サーバ10は、1つのクーポンIDに対し、複数の商品及び複数の店舗を対応付けることができる。
なお、決済サーバ10は、判定を行った店舗と商品の全ての組み合わせについてクーポンの設定が可能と判定した場合、ステップS13を省略してクーポンの設定を実行(ステップS14)してもよい。また、決済サーバ10は、クーポンの設定が可能と判定した組み合わせについてはクーポンの設定を実行し、クーポンの設定が不可と判定した組み合わせについてはクーポンの設定を実行せずに判定結果を設定者端末400に提供してもよい。
決済サーバ10は、クーポンの設定が不可と判定した場合、判定結果をエラーとして設定者端末400に提供する。例えば、決済サーバ10は、「クーポンの設定が不可である商品と店舗の組み合わせが含まれています。」、又は「商品「Xシャンプー」は店舗「Kmart」では取り扱われていないため、クーポンの設定は不可です。」といったエラーメッセージを設定画面401に表示させる。
また、決済サーバ10が判定及び判定結果の提供を行うタイミングは、ボタン401eが操作された時に限られない。例えば、決済サーバ10は、設定画面401において商品又は店舗が選択されたタイミング、すなわちチェックリスト401c及びチェックリスト401dのチェックボックスがチェックされたタイミングで判定を行い、判定結果に応じてエラーメッセージを設定画面401に表示させてもよい。
また、例えば、決済サーバ10は、チェックリスト401cのチェックボックスがチェックされたタイミングで、当該チェックされた商品と組み合わせてクーポンを設定することが不可である店舗に対応する、チェックリスト401dにおけるチェックボックスを選択できないようにしてもよい。
また、決済サーバ10は、事前に商品ごとのクーポンを設定可能な店舗のリストを作成しておき、設定画面401を介して当該リストを設定者端末400に提供してもよい。
また、決済サーバ10はクーポンの設定内容を受け付ける方法は、設定画面401を介した入力に限られない。例えば、決済サーバ10は、メーカID、商品を識別する情報、及び店舗を識別する情報が対応付けられて記載されたCSV形式等のファイルの入力を受け付け、当該ファイルを基にクーポンの設定可否の判定及び設定の実行を行ってもよい。
図3を用いて、付与処理の流れを説明する。付与処理の開始前に、決済サーバ10は利用者U1についてクーポンの獲得処理を実行済みであるものとする。獲得処理は、利用者端末100に表示されるクーポン獲得画面を介して行われる。
図4は、実施形態に係るクーポン獲得画面の一例を示す図である。決済サーバ10は、利用者端末100において実行される決済アプリにクーポン獲得画面101を表示させる。
図4に示すように、クーポン獲得画面101には、図1のステップS14で設定されたクーポンIDに対応するクーポンに関する情報が表示される。
領域101aには、クーポンの対象である1つ又は複数の商品(以下、取引対象群)の全部又は一部の画像が表示される。領域101bには、取引対象群のメーカが表示される。なお、領域101bに表示される取引対象群のメーカは、クーポンと紐付けられているものとする。例えば、図2の設定画面401において入力されたメーカIDによって識別されるメーカがクーポンに紐付けられる。領域101cには、クーポンの内容(例えば、付与ポイントの割合)が表示される。領域101dには、取引対象群に含まれる各商品の画像が表示される。また、領域101dの「さらに表示」と記載されたリンクが操作(クリップ又はタップ)されると、領域101dに未表示の商品を含む、取引対象群の一覧画面に遷移する。領域101eには、クーポンを利用可能な1つ又は複数の店舗(以下、対象店舗群)を示すアイコンが表示される。
図4に示すクーポン獲得画面101は、図2に示す内容がクーポンに関する情報として設定された場合の例である。すなわち、取引対象群のメーカは「ABC工業」である。また、取引対象群には、「Xシャンプー」、「Y洗顔料」、「Z洗濯洗剤(詰め替え用)」が含まれる。また、対象店舗群には、「Kmart」、「XY商店」、「L薬局」が含まれる。
決済サーバ10は、クーポン獲得画面101のボタン101fが操作されると、データベース上で利用者U1とクーポン獲得画面101に表示されたクーポンの情報とを対応付ける処理を行う。これにより、クーポン獲得画面101に表示されたクーポンが、ユーザU1に適用可能となる。なお、決済サーバ10は、クーポン獲得画面101又は利用者端末100によって表示される他の画面に、利用者UIと対応付ける処理が行われた後のクーポン、すなわち利用者UIによって獲得済みのクーポンの情報を表示させることができる。決済サーバ10は、利用者端末100を介した利用者U1からの要求に応じて獲得済みのクーポンを表示させてもよい。また、決済サーバ10は、獲得済みのクーポンの情報と、獲得済みでないクーポンの情報とを、メッセージ等により区別して表示させてもよい。
図3に戻り、まず、店舗端末200は、店舗Aに来店した利用者U1が、上述した決済アプリを用いた決済により購入する各取引対象のバーコードと、利用者U1を識別する利用者IDとを読み取る(ステップS21)。例えば、店舗端末200は、会計の際にバーコードリーダ等により、取引対象に添付されたバーコードが示す取引対象識別情報と、利用者端末100に表示される利用者IDとを読み取る。
続いて、店舗端末200は、バーコードが示す取引対象識別情報と、決済を識別する決済番号とを外部装置300に送信する(ステップS22)。例えば、店舗端末200は、ステップS21において読み取った各取引対象のバーコードが示す取引対象識別情報と、店舗Aに対する利用者U1の決済を識別する決済番号#1とを外部装置300に送信する。そして、外部装置300は、店舗端末200から送信された取引対象識別情報と、決済番号#1とを紐付けて自装置の記憶部で管理する。
続いて、店舗端末200は、ステップS21における決済に関する決済情報#1を決済サーバ10に送信する(ステップS23)。例えば、店舗端末200は、利用者U1を識別する利用者IDと、店舗Aを識別する店舗IDと、ステップS21において読み取った各取引対象のバーコードが示す取引対象識別情報に紐付けられた価格の合計額(決済金額)と、決済番号#1とを含む決済情報#1を決済サーバ10に送信する。
続いて、決済サーバ10は、決済番号#1を外部装置300に送信する(ステップS24)。続いて、決済サーバ10は、決済番号#1に基づいて、ステップS21における決済の対象である取引対象に関する取引対象情報#1を外部装置300から取得する(ステップS25)。例えば、決済サーバ10は、外部装置300において決済番号#1に紐付けて管理されている取引対象識別情報と、取引対象識別情報に紐付けられた価格とを含む取引対象情報#1を取得する。なお、決済サーバ10は、外部装置300からAPI(Application Programming Interface)を介して提供される取引対象情報#1を取得してもよい。
続いて、決済サーバ10は、利用者U1が予め獲得したクーポンのうち、取引対象情報#1が示す取引対象について、店舗Aで利用可能なクーポンを特定する(ステップS26)。例えば、決済サーバ10は、上述のクーポン獲得処理でユーザU1に対応付けたクーポンであって、取引対象群に取引対象が含まれ、対象店舗群に店舗Aが含まれるクーポンであるクーポン#1を特定する。
続いて、決済サーバ10は、決済情報#1に基づく決済処理を実行し、クーポン#1に基づく利益を利用者U1に付与する(ステップS27)。例えば、決済サーバ10は、決済情報#1に基づき、利用者IDが示す利用者U1の口座から、店舗IDが示す店舗Aの口座へと決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。そして、決済サーバ10は、クーポン#1により利用者U1に付与される所定の金額分の電子マネーを、利用者U1の口座に入金する。例えば、クーポン#1の利益が「15%付与」である場合、決済サーバ10は、決済金額の15%に相当する電子マネーを利用者U1の口座に入金する。
なお、決済サーバ10は、ステップS23において決済情報#1を受け付けた後に、決済情報#1に基づく決済処理を実行してもよい。この場合、決済サーバ10は、決済処理を実行した後に、ステップS24及びステップS25の処理を行い、利用者U1に適用可能なクーポンを特定し、特定したクーポンに基づく利益を利用者U1に付与する。
続いて、決済サーバ10は、決済が完了したことを示す通知を店舗端末200に送信する(ステップS28)。続いて、店舗端末200は、決済が完了した旨の画面を表示する(ステップS29)。例えば、店舗端末200は、決済情報#1に基づく決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力する。
決済サーバ10は、図3で説明した付与処理と同じタイミング又は異なるタイミングで、原資負担に関する処理を行う。例えば、決済サーバ10は、毎月の決まったタイミングで、その月に付与された利益の総量(総額)を算出する。決済サーバ10によって算出された利益の総量に相当する費用が、クーポンに紐づけられた負担者に請求される。これにより、負担者はクーポンの原資を負担する。例えば、負担者は、クーポンに紐付けられたメーカである。なお、決済サーバ10は、決済の場合と同様に、口座間での電子マネーの移行により費用の請求及び清算を実現することができる。例えば、決済サーバ10は、クーポンによって利益が付与された利用者の口座に、負担者の口座から当該利益に相当する電子マネーを移行させる。
以上のように、実施形態に係る決済サーバ10は、利用者の決済の対象に関する取引対象情報を外部装置300から取得し、取得した取引対象情報に基づいて特定したクーポンに基づく利益を利用者に付与する。これにより、実施形態に係る決済サーバ10は、決済アプリを用いた決済において利用者に適用可能なクーポンを自動的に適用することができる。すなわち、実施形態に係る決済サーバ10は、決済における利用者の利便性を向上させることができる。
〔2.決済サーバの構成〕
次に、図5を用いて、決済サーバ10の構成について説明する。図5は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。図5に示すように、決済サーバ10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
なお、取引対象はメーカによって製造される商品であってもよいし、サービス提供者によって提供されるサービスであってもよい。取引対象がサービスである場合、以降の説明における「メーカ」は、適宜「サービス提供者」に置き換えられる。また、メーカ及びサービス提供者は、事業者に含まれる。
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、店舗端末200、外部装置300等との間で情報の送受信を行う。
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図7に示すように、記憶部30は、口座データベース31と、取引対象情報データベース32と、クーポン情報データベース33と、利用者情報データベース34とを有する。
(口座データベース31について)
口座データベース31は、利用者や店舗(事業者)等が電子決済サービスにおいて所有する口座に関する各種の情報を記憶する。ここで、図6を用いて、口座データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。図6の例において、口座データベース31は、「口座ID」、「所有者情報」、「口座残高」といった項目を有する。
「口座ID」は、口座を識別するための識別情報を示す。「所有者情報」は、口座を所有する所有者に関する情報を示し、例えば、所有者を識別するための識別情報が格納される。「口座残高」は、口座の残高を示す。
すなわち、図6では、口座ID「AID#1」によって識別される口座の保有者の情報が「利用者#1」であり、口座残高が「7,800円」である例を示す。
(取引対象情報データベース32について)
取引対象情報データベース32は、取引対象に関する各種の情報を記憶する。例えば、決済サーバ10は、JANコードが示す取引対象識別情報や、JANコードに紐付けられた取引対象の情報、取引対象の価格等の情報を、取引対象に関する情報として所定のサーバや、店舗を管理する事業者が利用する事業者端末等から取得し、取得した情報を取引対象情報データベース32に記憶する。また、決済サーバ10は、店舗を管理する事業者が独自に採番したインストアコードが示す取引対象識別情報や、取引対象の名称、取引対象の価格等の情報を、取引対象に関する情報として事業者が利用する事業者端末から取得し、取引対象情報データベース32に記憶する。
ここで、図7を用いて、取引対象情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係る取引対象情報データベースの一例を示す図である。図7の例において、取引対象情報データベース32は、「取引対象識別情報」、「名称」、「価格」、「取引対象識別情報」、「メーカID」、「メーカ名」といった項目を有する。
「取引対象識別情報」は、取引対象(商品)を識別する情報である。「名称」は、取引対象の名称である。「価格」は、取引対象の価格である。「メーカID」は、取引対象のメーカを識別する情報である。「メーカ名」は、メーカの名称である。
すなわち、図7では、取引対象識別情報が「取引対象識別情報#1」であり、名称が「Xシャンプー」である取引対象の価格が「850円」であり、メーカIDが「MID#1」である「ABC工業」というメーカによって製造される例を示す。
(クーポン情報データベース33について)
クーポン情報データベース33は、利用者に適用されるクーポンに関する各種の情報を記憶する。ここで、図8を用いて、クーポン情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。図8は、実施形態に係るクーポン情報データベースの一例を示す図である。図8の例において、クーポン情報データベース33は、「メーカID」、「クーポン情報」といった項目を有する。
「メーカID」は、利用者へのクーポンの配信を依頼するメーカ(言い換えると、クーポンの原資を提供するメーカ)を識別するための識別情報を示す。「クーポン情報」は、クーポンに関する情報を示し、「クーポンID」、「取引対象識別情報」、「店舗識別情報」、「負担者情報」、「利益内容」、「獲得条件」といった項目を有する。「クーポンID」は、クーポンを識別するための識別情報を示す。
「取引対象識別情報」は、クーポンの適用対象である取引対象に添付されるバーコードが示す情を示し、例えば、取引対象の製造元が商品に添付するJANコードや、電子決済サービスの加盟店のそれぞれが独自に採番したインストアコード等が示す情報を格納する。「取引対象識別情報」に示される1つ又は複数の取引対象は、取引対象群である。
「店舗識別情報」は、クーポンを利用可能な店舗を識別する情報である。「店舗識別情報」に示される1つ又は複数の店舗は、対象店舗群である。
「負担者情報」は、クーポンの原資を負担する負担者を識別する情報である。負担者は、例えばメーカである。「負担者情報」は、決済サーバ10又は他の装置によって原資の請求に関する処理が行われる際に参照される。
「利益内容」は、クーポンにより利用者に付与される利益の内容を示す。「獲得条件」は、利用者がクーポンを獲得するための条件(例えば、デモグラフィック属性や、サイコグラフィック属性、決済履歴)を示す。
すなわち、図8では、メーカID「MID#1」により識別されるメーカにより提供されるクーポンがクーポンID「CID#1」により識別され、取引対象識別情報が「取引対象識別情報#1,取引対象識別情報#2,取引対象識別情報#3,…」に含まれる取引対象に対して適用され、店舗識別情報が「店舗識別情報#1,店舗識別情報#2,店舗識別情報#3,…」に含まれる店舗で利用可能であり、原資の負担者が「MID#1」であり、利益内容が「利益内容#1」、獲得条件が「獲得条件#1」である例を示す。
(利用者情報データベース34について)
利用者情報データベース34は、決済サーバ10が提供する電子決済サービスの利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図9を用いて、利用者情報データベース34が記憶する情報の一例を説明する。図9は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。図9の例において、利用者情報データベース34は、「利用者ID」、「決済履歴」、「獲得済クーポン」といった項目を有する。
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「決済履歴」は、電子決済サービスを利用して行った決済の履歴を示し、例えば、決済先や、決済金額等といった情報が格納される。「獲得済クーポン」は、クーポン情報データベース33に格納されたクーポン情報が示すクーポンのうち、利用者が獲得したクーポンを示し、例えば、クーポンを識別するための識別情報が格納される。
すなわち、図9では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者の決済履歴が「決済履歴#1」、獲得済クーポンが「CID#1」である例を示す。
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図5に示すように、提供部41と、判定部42と、設定部43、受付部44と、取得部45と、特定部46と、決済処理部47と、付与部48とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
(提供部41について)
提供部41は、クーポンの設定に関する情報を提供する。提供部41は、設定者端末400に対し、設定画面401を提供する。また、提供部41は、設定者端末400に対し、判定部42によるクーポンの設定可否の判定結果を提供する。
提供部41は、利用者からの要求であって、クーポンを識別する情報を含む要求に応じて、クーポン情報データベース33における利用者に紐づけられたクーポンの情報を表示するクーポン獲得画面101を提供する。また、提供部41は、クーポン獲得画面101を介して、取引対象及び店舗のそれぞれについて、クーポン情報データベース33におけるクーポンとの対応付けが無効化されたか否かを示す情報を提供する。
(判定部42について)
判定部42は、店舗と取引対象とを対応付けた情報を基に、指定された複数の取引対象に対して利用可能であり、かつ指定された複数の店舗で利用可能なクーポンを設定可能であるか否かを判定する。すなわち、判定部42は、図1のステップS12に相当する処理を実行する。
判定部42は、実行済みの電子決済の対象であった取引対象を識別する情報と、電子決済が行われた店舗を識別する情報と、の組み合わせに、指定された複数の取引対象に含まれる取引対象を識別する情報と、指定された複数の店舗に含まれる店舗を識別する情報と、の組み合わせの全てが含まれる場合、指定された複数の取引対象に対して利用可能であり、かつ指定された複数の店舗で利用可能なクーポンを設定可能であると判定する。
判定部42は、実行済みの電子決済の対象であった取引対象を識別する情報と、電子決済が行われた店舗を識別する情報と、の組み合わせを、利用者情報データベース34の決済履歴から取得することができる。
例えば、指定された複数の取引対象が「Xシャンプー,Y洗顔料,Z洗濯洗剤(詰め替え用)」の3つであるものとする。また、指定された複数の対象店舗が「Kmart,XY商店,L薬局」の3つであるものとする。なお、取引対象を識別する情報及び店舗を識別する情報は、それぞれ取引対象識別情報及び店舗識別情報であるが、ここでは説明のため、名称により取引対象及び店舗を識別する。
この場合、判定部42は、取引対象と店舗の組み合わせである(Xシャンプー,Kmart),(Xシャンプー,XY商店),…,(Z洗濯洗剤(詰め替え用),L商店)という9通りの組み合わせについて、過去の全期間又は一定期間に、電子決済による決済の履歴が存在するか否かを判定する。
9通りの全てについて電子決済による決済の履歴が存在する場合、判定部42は、指定された複数の取引対象に対して利用可能であり、かつ指定された複数の店舗で利用可能なクーポンを設定可能であると判定する。
また、判定部42は、メーカの指定を受け付け、当該メーカが製造する取引対象と店舗との組み合わせの全てについて判定を行い、電子決済による決済の履歴が存在する組み合わせの一覧を提供部41に受け渡してもよい。この場合、提供部41は、判定結果を基に、クーポンを設定可能と判定されるような取引対象と店舗との組み合わせを示す情報を提供することができる。
(設定部43について)
設定部43は、クーポンに関する設定処理を実行する。例えば、設定部43は、図1に示すステップS14において、1つ以上の取引対象及び複数の店舗に対応付けられたクーポンの情報を、利用者を識別する情報に紐付けてクーポン情報データベース33に登録する。また、設定部43は、上述のクーポンの獲得処理において、利用者情報データベース34の更新(獲得済クーポンの追加)を行う。
設定部43は、図8のクーポンID「CID#1」に示すように、クーポンを識別する1つのIDに対して、クーポンに対応する複数の取引対象を識別する情報と、クーポンを利用可能な複数の店舗を識別する情報と、を紐付けてクーポン情報データベース33に登録することができる。
例えば、設定部43は、クーポンを識別する1つのIDに対して、製造するメーカが共通の複数の取引対象を識別する情報と、クーポンを利用可能な複数の店舗を識別する情報と、を紐付けてクーポン情報データベース33に登録することができる。すなわち、設定部43は、あるメーカが製造する複数の商品を1まとめにして、複数の店舗で利用可能なクーポンを設定することができる。
さらに、設定部43は、利益内容の一部として、複数の店舗のそれぞれについて、クーポンの利用を制限する互いに異なる条件を設定することができる。クーポンの利用を制限する条件は、クーポンの利用回数の上限、及び付与される利益(ポイント還元、割引等)の量の上限等を含む。例えば、設定部43は、店舗ごとに異なるクーポンの利用回数の上限を設定することができる。
特に、設定部43は、複数の店舗のそれぞれについて、メーカが製造する取引対象の過去の決済回数に応じて、クーポンの利用に関する条件を設定してもよい。例えば、設定部43は、あるメーカの商品をより多く販売した店舗ほど、当該メーカの商品を1まとめにしたクーポンの利用を制限する条件を、有利(例えば、利用回数の上限が多い)にすることができる。
また、設定部43は、取引対象の決済時にユーザに付与される利益の、メーカ、店舗、及び決済サーバ10を使った電子決済サービスの運営者を含む各者が分担する割合を設定することができる。例えば、設定部43は、あるメーカの商品をより多く販売した店舗ほど、利益を負担する割合を小さくしてもよい。なお、設定部43は、小さくした店舗の負担する割合を、決済サーバ10を使った電子決済サービスの運営者に割り当てることで補填することができる。
また、設定部43は、クーポンの情報に対応付けて、クーポンを発行する発行者をクーポン情報データベース33に登録する。このとき、設定部43は、複数の店舗のいずれでもない事業者を、発行者としてクーポン情報データベース33に登録することができる。例えば、設定部43は、クーポン情報データベース33の「負担者情報」に、クーポンの発行者を登録する。すなわち、発行者は前述の負担者に相当する。
(受付部44について)
受付部44は、利用者が利用する利用者端末を用いる決済を識別する決済識別情報を含む決済情報を受け付ける。例えば、図3の例において、受付部44は、利用者U1を識別する利用者IDと、店舗Aを識別する店舗IDと、各取引対象のバーコードが示す取引対象識別情報に紐付けられた価格の合計額(決済金額)と、決済番号#1とを含む決済情報#1を受け付ける。
また、受付部44は、取引対象を提供する店舗が利用する店舗端末から送信される決済情報を受け付けてもよい。例えば、図3の例において、受付部44は、決済情報#1を店舗端末200から受け付ける。
(取得部45について)
取得部45は、受付部44により受け付けられた決済情報が示す決済識別情報に基づいて、情報処理装置とは異なる外部装置から、決済の対象である取引対象を識別する取引対象識別情報を含む取引対象情報を取得する。例えば、図3の例において、取得部45は、決済サーバ10とは異なる外部装置300から、決済番号#1に紐付けて管理されている取引対象識別情報と、取引対象識別情報に紐付けられた価格とを含む取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、取引対象を提供する店舗が利用する店舗端末から送信される取引対象識別情報と、決済識別情報とを紐付けて管理する外部装置から、取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、店舗端末200から送信された取引対象識別情報と、決済番号#1とを紐付けて管理する外部装置300から、取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、APIを介して外部装置から取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、APIを介して外部装置300から提供される取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、取引対象を提供する店舗が利用する店舗端末により読み取られる取引対象識別情報を含む取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、店舗端末200により読み取られた取引対象識別情報を含む取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、取引対象に添付されるバーコードが示す取引対象識別情報を含む取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、取引対象に添付されたバーコードが示す取引対象識別情報を含む取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、提供者が独自に設定した取引対象識別情報を含む取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、インストアコードが示す取引対象識別情報を含む取引対象情報#1を取得する。
また、取得部45は、取引対象を識別する情報として所定の機関により規格化された取引対象識別情報を含む取引対象情報を取得してもよい。例えば、図3の例において、取得部45は、JIS規格のバーコードが示す取引対象識別情報を含む取引対象情報#1を取得する。
(特定部46について)
特定部46は、利用者によって利用される電子決済の対象である取引対象を識別する情報と、電子決済が実行される店舗を識別する情報と、に対応付けられたクーポンの情報であって、利用者に紐づけられたクーポンの情報を、クーポン情報データベース33に登録されたクーポンの情報の中から特定する。
ここで、店舗Aの店舗識別情報を店舗識別情報#1とする。図3の例において、特定部46は、クーポン情報データベース33及び利用者情報データベース34を参照し、ユーザU1が獲得済みであり、取引対象群に取引対象情報#1を含み、かつ対象店舗群に店舗識別情報#1を含むクーポン#1(CID#1)を特定する。
(決済処理部47について)
決済処理部47は、決済情報に基づいて利用者から当該店舗に対する決済処理を実行する。例えば、図3の例において、決済処理部47は、決済情報#1に基づき、利用者IDが示す利用者U1の口座から、店舗IDが示す店舗Aの口座へと決済金額が示す額の電子マネーを移行させる。
決済処理部47は、負担者(発行者)に対して、クーポンに応じて付与された利益に応じた費用を請求する。例えば、決済処理部47は、口座間の電子マネーの移行により請求処理を行う。
(付与部48について)
付与部48は、特定部46によって特定されたクーポンの情報に基づき、利用者に利益を付与する。例えば、図3の例において、付与部48は、クーポン#1により利用者U1に付与される所定の金額分の電子マネーを、利用者U1の口座に入金する処理を実行する。
さらに、設定部43は、クーポンの利用に伴う利益の付与状況に応じて、取引対象又は店舗ごとに、クーポンの利用を制限(無効化)していってもよい。
例えば、設定部43は、店舗において行われた電子決済に関して、クーポンの情報に基づき付与部48によって付与された利益の量が条件を満たした場合、クーポン情報データベース33におけるクーポンの情報と店舗との対応付けを無効化する。これにより、取引対象「Xシャンプー」に対するクーポンの利用が、店舗「Kmart」では有効であり、店舗「XY商店」では無効になるといったことが起こり得る。
また、例えば、設定部43は、取引対象を対象として行われた電子決済に関して、クーポンの情報に基づき付与部48によって付与された利益の量が条件を満たした場合、クーポン情報データベース33におけるクーポンの情報と取引対象との対応付けを無効化する。これにより、店舗「Kmart」において、取引対象「Xシャンプー」に対するクーポンの利用が有効であり、取引対象「Y洗顔料」に対するクーポンの利用が無効になるといったことが起こり得る。
例えば、設定部43は、クーポンの利用回数又は付与される利益(ポイント還元、割引等)が上限に達した場合に、付与された利益の量が条件を満たしたと判定する。
設定部43は、クーポン情報データベース33の取引対象識別情報及び店舗識別情報を削除することにより、取引対象及び店舗の無効化を行ってもよい。また、無効化された取引対象及び店舗は、クーポン獲得画面101に表示されない。例えば、設定部43が店舗「XY商店」を無効化した場合、図4に示すクーポン獲得画面101の領域101eから、「XY商店」と記載されたアイコンが削除される。
また、前述の通り、決済サーバ10は、クーポン獲得画面101に獲得済みのクーポンの情報を表示させることができる。その場合であっても、無効化された取引対象及び店舗は、クーポン獲得画面101に表示されない。例えば、設定部43が店舗「XY商店」を無効化した場合、獲得済みのクーポンの情報を示すクーポン獲得画面101の領域101eから、「XY商店」と記載されたアイコンが削除される。これにより、クーポンが獲得済みであっても、一部取引対象又は一部の店舗については当該クーポンが利用できなくなったことを通知することができる。
〔3.処理のフロー〕
〔3-1.設定処理のフロー〕
図11を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の設定処理の手順について説明する。図11は、実施形態に係る設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、決済サーバ10は、クーポンを付与する対象商品と対象店舗の情報を受け付ける(ステップS101)。対象商品と対象店舗は、いずれも複数であってもよい。また、複数の対象商品は、メーカが同一であってもよい。
次に、決済サーバ10は、クーポンの設定可否を判定する(ステップS102)。例えば、決済サーバ10は、過去の決済履歴から、各店舗で取引対象の取り扱いがあるか否かを確認することにより、クーポンの設定可否を判定する。
クーポンを設定可能である場合(ステップS103、Yes)、決済サーバ10は、クーポンを設定する(ステップS104)。
クーポンを設定可能でない場合(ステップS103、No)、決済サーバ10は、クーポンを設定できないことを通知する(ステップS105)。クーポンを設定できないことを通知することは、判定結果を提供することの一例である。
〔3-2.付与処理のフロー〕
図12を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の付与処理の手順について説明する。図12は、実施形態に係る付与処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図12に示すように、決済サーバ10は、決済サーバ10は、利用者による決済を識別する情報を受け付ける(ステップS201)。次に、決済サーバ10は、決済を識別する情報を基に、取引対象の情報を取得する(ステップS202)。
ここで、決済サーバ10は、利用者に適用可能かつ、取引対象に対して店舗で利用可能なクーポンを特定する(ステップS203)。そして、決済サーバ10は、特定したクーポンに基づく利益を利用者に付与する(ステップS204)。
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
〔4-1.クーポンの生成について〕
上記実施形態において、決済サーバ10は、事業者からクーポンの設定に関する設定情報を受け付け、当該設定情報と、取引対象情報とに基づいてクーポンを生成し、利用者に配信してもよい。例えば、決済サーバ10は、取引対象情報データベース32を参照し、事業者端末から受け付けたインストアコードに紐付けられた取引対象情報と、JANコードに紐付けられた取引対象情報とを示すコンテンツを事業者端末に提供し、当該コンテンツを介して受け付けた設定情報に基づいて、所定の取引対象に対し適用可能なクーポンを生成する。
また、決済サーバ10は、複数の取引対象に対し適用可能なクーポンの設定に関する設定情報を受け付けてもよい。例えば、決済サーバ10は、複数の取引対象に対し適用可能な一のクーポンの設定に関する設定情報を受け付ける。具体的な例を挙げると、決済サーバ10は、おにぎり10%還元クーポンを設定するとした場合に、一つのクーポンIDに対して梅干しおにぎりや、明太子おにぎり等、クーポンの適用対象となる複数の取引対象の指定を含む設定情報を受け付ける。そして、決済サーバ10は、一つのクーポンIDに対して、梅干しおにぎりや明太子おにぎり等の複数の各取引対象の識別情報を関連付けたクーポンを生成する。
〔4-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔4-3.負担者の設定について〕
これまで、クーポンの原資がメーカによって負担される例について説明してきた。一方で、クーポンの原資を負担する負担者はメーカでなくてもよい。例えば、負担者は、店舗及び利用者等であってもよい。
また、図10に示すように、クーポンの負担者は、設定画面401を介して設定可能であってもよい。図10は、実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。図10に示すように、設定画面401には、図2で示した「クーポン対象」、「クーポン内容」及び「クーポン条件」というタブに加え、「負担者」というタブが設けられるものとする。
タブ「負担者」が選択された場合、設定画面401には、チェックボックス401f、チェックボックス401g及びテキストボックス401hが表示される。チェックボックス401fには「メーカ」というラベルが付される。また、チェックボックス401gには、「その他」というラベルが付される。また、チェックボックス401gとチェックボックス401gは、排他関係にあり、一方がチェックされている場合は他方はチェック不可となる。
チェックボックス401fがチェックされた状態でボタン401eが操作されると、決済サーバ10は、クーポン情報データベース33の「負担者情報」に、タブ「クーポン対象」で指定されたメーカIDを設定する。この場合、メーカが負担者になる。
チェックボックス401gがチェックされた状態でボタン401eが操作されると、決済サーバ10は、クーポン情報データベース33の「負担者情報」に、テキストボックス401hに入力された値を設定する。テキストボックス401hには、店舗等の事業者又は利用者を識別する情報(ID等)が入力される。この場合、テキストボックス401hに入力された値によって識別される事業者又は利用者が負担者になる。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ10は、提供部41と、判定部42と、設定部43、受付部44と、取得部45と、特定部46と、決済処理部47と、付与部48とを有する。
判定部42は、店舗と取引対象とを対応付けた情報を基に、指定された複数の取引対象に対して利用可能であり、かつ指定された複数の店舗で利用可能なクーポンを設定可能であるか否かを判定する。提供部41は、判定部42による判定結果を提供する。また、提供部41は、判定結果を基に、クーポンを設定可能と判定されるような取引対象と店舗との組み合わせを示す情報を提供してもよい。
これにより、決済サーバ10によれば、設定者A1は、提供部41によって提供された情報を利用して、クーポンの設定を効率良く行うことができる。
判定部42は、実行済みの電子決済の対象であった取引対象を識別する情報と、電子決済が行われた店舗を識別する情報と、の組み合わせに、指定された複数の取引対象に含まれる取引対象を識別する情報と、指定された複数の店舗に含まれる店舗を識別する情報と、の組み合わせの全てが含まれる場合、指定された複数の取引対象に対して利用可能であり、かつ指定された複数の店舗で利用可能なクーポンを設定可能であると判定する。
これにより、決済サーバ10は、対象商品を取り扱っている可能性が高い店舗で利用できるように、当該対象商品のクーポンを設定することができる。
設定部43は、クーポンを識別する1つのIDに対して、クーポンに対応する複数の取引対象を識別する情報と、クーポンを利用可能な複数の店舗を識別する情報と、を紐付けてクーポン情報データベース33に登録する。
これにより、決済サーバ10は、複数の取引対象に対する複数の店舗で利用できるクーポンを、効率良く管理することができる。
設定部43は、複数の店舗のそれぞれについて、クーポンの利用を制限する互いに異なる条件を設定する。また、設定部43は、クーポンを識別する1つのIDに対して、製造するメーカが共通の複数の取引対象を識別する情報と、クーポンを利用可能な複数の店舗を識別する情報と、を紐付けてクーポン情報データベース33に登録する。また、設定部43は、複数の店舗のそれぞれについて、メーカが製造する取引対象の過去の決済回数に応じて、クーポンの利用に関する条件を設定する。
これにより、決済サーバ10は、同じメーカの商品であっても、店舗ごとに適した方針でクーポンを設定することができる。
設定部43は、1つ以上の取引対象及び複数の店舗に対応付けられたクーポンの情報を、利用者を識別する情報に紐付けてクーポン情報データベース33に登録する。特定部46は、利用者によって利用される電子決済の対象である取引対象を識別する情報と、電子決済が実行される店舗を識別する情報と、に対応付けられたクーポンの情報であって、利用者に紐づけられたクーポンの情報を、クーポン情報データベース33に登録されたクーポンの情報の中から特定する。
これにより、決済サーバ10は、複数の取引対象に対する複数の店舗で利用できるクーポンを、効率良く管理することができる。
付与部48は、特定部46によって特定されたクーポンの情報に基づき、利用者に利益を付与してもよい。設定部43は、店舗において行われた電子決済に関して、クーポンの情報に基づき付与部48によって付与された利益の量が条件を満たした場合、クーポン情報データベース33におけるクーポンの情報と店舗との対応付けを無効化する。設定部43は、取引対象を対象として行われた電子決済に関して、クーポンの情報に基づき付与部48によって付与された利益の量が条件を満たした場合、クーポン情報データベース33におけるクーポンの情報と取引対象との対応付けを無効化する。
これにより、決済サーバ10は、店舗ごと又は取引対象ごとに、クーポンが有効であるか無効であるかを細かく管理することができる。
提供部41は、利用者からの要求であって、クーポンを識別する情報を含む要求に応じて、クーポン情報データベース33における利用者に紐づけられたクーポンの情報を表示するクーポン獲得画面101を提供する。また、提供部41は、クーポン獲得画面101を介して、取引対象及び店舗のそれぞれについて、クーポン情報データベース33におけるクーポンとの対応付けが無効化されたか否かを示す情報を提供する。
これにより、決済サーバ10は、利用者に有効なクーポンを容易に把握させることができる。
設定部43は、クーポンの情報に対応付けて、クーポンを発行する発行者をクーポン情報データベース33に登録する。決済処理部は、発行者に対して、クーポンに応じて付与された利益に応じた費用を請求する。設定部43は、複数の店舗のいずれでもない事業者を、発行者としてクーポン情報データベース33に登録する。
これにより、決済サーバ10は、店舗ではないメーカによるクーポンの発行及び清算処理を実現することができる。
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る決済サーバ10は、例えば、図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ10を例に挙げて説明する。図13は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現する等、構成は柔軟に変更できる。
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。