JP7367155B1 - エレベータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 乗りかごを安全な位置に停止することが可能なエレベータシステムを提供する。
【解決手段】 実施形態のエレベータシステムは、乗りかごに設けられ、乗り場に設けられた着床検出板の位置を検出し、複数の着床スイッチを含む着床検出センサと、巻上機の回転に同期してパルス信号を生成する回転検出器と、回転検出器からのパルス信号に基づいて、乗りかごを運転し、着床検出センサの検出結果に基づいて、乗りかごを乗り場に停止させる運転制御部と、複数の着床スイッチの信号の遷移に基づいて、着床検出センサの故障を判定する判定部と、着床検出センサが故障した場合に、回転検出器からのパルス信号を補正する補正部とを含む。運転制御部は、補正部により補正されたパルス信号に基づいて、乗りかごを停止させる。
【選択図】 図4

Description

本発明の実施形態は、エレベータシステムに関する。
エレベータは、乗りかごと、乗りかごを上下に移動するためのロープを巻き上げる巻上機とを備える。巻上機に含まれるモータの回転軸にはエンコーダが取り付けられ、このエンコーダは、巻上機の回転に同期してパルス信号を発生する。エレベータは、エンコーダから出力されるパルス信号をカウントすることで、乗りかごの位置を認識する。
乗りかごを乗り場の適正な位置に停止させるために着床制御が行われる。この着床制御は、乗りかごに取り付けられた着床検出センサと、昇降路の各乗り場の位置に取り付けられた着床検出板とを用いて行われる。エレベータは、着床検出センサに含まれる複数の着床スイッチにより着床検出板を検出し、複数の着床スイッチの信号に基づいて、着床制御を行う。また、複数の着床スイッチの信号に基づいてドアゾーンを判定し、乗りかごがドアゾーンにいる場合に、ドアを開けることが可能となる。
複数の着床スイッチの少なくとも1つが故障した場合、故障していない着床スイッチの信号を用いて乗りかごをドアゾーンに停止させてドアを開ける。故障した着床スイッチの位置、及び乗りかごの移動方向によっては、乗りかごの床と乗り場の床との段差が大きくなってしまう。この場合、車いす使用者や高齢者が乗りかごから降りることが難しくなる。
特許第6591660号公報
本発明が解決しようとする課題は、乗りかごを安全な位置に停止することが可能なエレベータシステムを提供することである。
実施形態に係るエレベータシステムは、乗りかごに設けられ、乗り場に設けられた着床検出板の位置を検出し、複数の着床スイッチを含む着床検出センサと、巻上機の回転に同期してパルス信号を生成する回転検出器と、前記回転検出器からの前記パルス信号に基づいて、前記乗りかごを運転し、前記着床検出センサの検出結果に基づいて、前記乗りかごを前記乗り場に停止させる運転制御部と、前記複数の着床スイッチの信号の遷移に基づいて、前記着床検出センサの故障を判定する判定部と、前記着床検出センサが故障した場合に、前記回転検出器からの前記パルス信号を補正する補正部とを具備する。前記運転制御部は、前記補正部により補正された前記パルス信号に基づいて、前記乗りかごを停止させる。
図1は、第1実施形態に係るエレベータシステムの全体構成を説明する模式図である。 図2は、着床検出センサ及び着床検出板の構成を説明する斜視図である。 図3は、ドアゾーンを説明する模式図である。 図4は、エレベータ制御装置のブロック図である。 図5は、着床スイッチ故障時におけるエレベータシステムの動作を説明する図である。 図6Aは、着床スイッチ異常テーブルを説明する図である。 図6Bは、着床スイッチ異常テーブルを説明する図である。 図7は、エレベータ制御装置の動作を説明するフローチャートである。 図8は、第1実施形態に係る速度指令値及び着床スイッチのタイミング図である。 図9は、比較例に係る速度指令値及び着床スイッチのタイミング図である。 図10は、第2実施形態に係るエレベータシステムの全体構成を説明する模式図である。 図11は、エレベータ制御装置の動作を説明するフローチャートである。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す幾つかの実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための装置および方法を例示したものであって、構成部品の形状、構造、配置等によって、本発明の技術思想が特定されるものではない。各機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアのいずれかまたは両者を組み合わせたものとして実現することができる。各機能ブロックが以下の例のように区別されていることは必須ではない。例えば、一部の機能が例示の機能ブロックとは別の機能ブロックによって実行されてもよい。さらに、例示の機能ブロックがさらに細かい機能サブブロックに分割されていてもよい。なお、以下の説明において、同一の機能及び構成を有する要素については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
[1] 第1実施形態
[1-1] エレベータシステム1の構成
図1は、第1実施形態に係るエレベータシステム1の全体構成を説明する模式図である。
エレベータシステム1は、巻上機2、乗りかご3、及び釣り合い錘4を備える。釣り合い錘4は、カウンタウエイトとも呼ばれる。エレベータシステム1が設置される建物(ビル及びマンションを含む)は、昇降路5を備える。乗りかご3、及び釣り合い錘4は、昇降路5内に設けられる。乗りかご3は、かご用ガイドレール(図示せず)にガイドされ、釣り合い錘4は、ウエイト用ガイドレールにガイドされ、それぞれが昇降可能となっている。
建物には、複数の階にそれぞれ設けられた複数の乗り場6が設けられる。乗り場6は、エレベータホールとも呼ばれる。乗りかご3は、昇降路5内を昇降し、複数の乗り場6の間を移動する。
乗りかご3の上部には、例えば複数のかご上シーブ7が設けられる。釣り合い錘4の上部には、ウエイトシーブ8が設けられる。かご上シーブ7及びウエイトシーブ8には、ロープ9が架設される。ロープ9の両端は、昇降路5の頂上部に設けられた固定部10-1、10-2に固定される。
巻上機2は、モータ(図示せず)によって回転する回転軸11と、この回転軸11に取り付けられたトラクションシーブ12とを備える。ロープ9は、トラクションシーブ12にも架設される。
巻上機2が回転軸11を回転駆動することで、トラクションシーブ12が回転する。これにより、トラクションシーブ12に巻回されたロープ9が移動し、乗りかご3及び釣り合い錘4がつるべ式に昇降する。なお、昇降路5の最上部に機械室が設けられている場合もあり、この場合、巻上機2は機械室内に設置される。
図1の例では、2:1ローピンク方式のエレベータの構成を示しているが、本実施形態はこの構成に限定されるものではなく、1:1ローピンク方式など、他の方式であってもよい。
巻上機2の回転軸11には、回転検出器13が取り付けられる。回転検出器13は、巻上機2の回転情報を検出する。回転検出器13は、例えばパルスジェネレータ(PG)で構成される。回転検出器13をパルスジェネレータで構成した場合、パルスジェネレータは、巻上機2の回転軸11の回転に同期してパルス信号を生成する。
乗りかご3は、開閉可能なかごドア14、かごドア開閉装置(図示せず)、及びかご内操作盤(図示せず)などを備える。昇降路5の各階の乗り場6には、開閉可能な乗り場ドア15、及び乗り場操作盤(図示せず)が設けられる。乗りかご3が乗り場6に移動して停止する(着床する)場合、かごドア14の位置と、乗り場ドア15の位置とがほぼ一致する。
乗り場ドア15は、ロック機構(図示せず)により閉状態になっている。乗りかご3が目的階に到着すると、かごドア開閉装置によりかごドア14が閉状態から開状態になる。乗り場ドア15は、かごドア14の動作に連動して、ロック機構が解除されるとともに、閉状態から開状態になる。
乗りかご3の例えば底部には、各階の乗り場6の着床位置を検出するための着床検出センサ16が設けられる。また、各階において、乗りかご3が着床した際に昇降路5の壁面の着床検出センサ16と対向する位置には、着床検出板17が設けられる。
図2は、着床検出センサ16及び着床検出板17の構成を説明する斜視図である。
着床検出センサ16は、例えば3個の着床スイッチLSA、LSB、LSCを備える。着床スイッチは、例えば、光を射出する投光部と、光を受ける受光部とを備え、投光部と受光部とが対向配置されたU字型の光電センサで構成される。着床スイッチは、受光部に到達する光の量の変化を検出し、検出結果を電気信号に変換する。着床スイッチは、投光部から射出されて受光部で受光される光を着床検出板17が遮る場合に、オン信号を出力し、上記光を着床検出板17が遮らない場合に、オフ信号を出力する。
着床スイッチLSA、LSBは、乗りかご3の昇降方向に所定の間隔を空けて配置される。着床スイッチLSAが上側、LSBが下側に配置される。着床スイッチLSCは、着床スイッチLSA、LSBから水平方向に間隔を空けて配置されるとともに、着床スイッチLSA、LSBの中間に配置される。
着床検出板17は、例えば2個の着床検出板17A、17Bを備える。着床検出板17A、17Bは、それぞれが昇降方向に延び、水平方向に所定の間隔を空けて配置される。
着床検出板17Aは、着床スイッチLSA、LSBの投光部と受光部との間(U字型の光電センサの内側の領域)を通過可能なように配置される。着床検出板17Bは、着床スイッチLSCの投光部と受光部との間を通過可能なように配置される。着床検出板17A、17Bの長さ、及び着床スイッチLSA、LSB、LSCの位置は、後述するドアゾーン及びレベリングゾーンの長さ応じて適宜設定される。
乗りかご3がアップ方向(上方向)に移動しているときは、着床スイッチLSA、LSC、LSBの順でオン信号が出力される。乗りかご3がダウン方向(下方向)に移動しているときは、着床スイッチLSB、LSC、LSAの順にオン信号が出力される。
乗りかご3が乗り場6付近に停止している場合においてドア開が可能な範囲をドアゾーンと称する。乗りかご3に取り付けられた着床スイッチLSA、LSB、LSCと、乗り場6に取り付けられた着床検出板17A、17Bとを用いてドアゾーンが判定される。
図3は、ドアゾーンを説明する模式図である。乗り場6の床のレベルが0mmである。乗りかご3の床のレベルが乗り場6の床のレベルより高い場合がプラス側であり、低い場合がマイナス側である。
検出範囲ZAは、着床スイッチLSAによって検出される範囲であり、着床スイッチLSAがオンしている期間(着床検出板17Aが着床スイッチLSAを通過している期間)における乗りかご3の移動距離である。検出範囲ZAは、例えば、-200mm~10mmである。
検出範囲ZBは、着床スイッチLSBによって検出される範囲であり、着床スイッチLSBがオンしている期間(着床検出板17Aが着床スイッチLSBを通過している期間)における乗りかご3の移動距離である。検出範囲ZBは、例えば、-10mm~200mmである。
ドアゾーンは、着床スイッチLSA又は着床スイッチLSBがオンしている範囲である。ドアゾーンは、検出範囲ZAと検出範囲ZBとの和集合“LSA ∪ LSB”で算出される。ドアゾーンは、例えば±200mmである。
レベリングゾーンは、乗りかご3が乗り場6に正常に停止した場合の範囲である。レベリングゾーンは、着床スイッチLSA及び着床スイッチLSBがオンしている範囲である。レベリングゾーンは、検出範囲ZAと検出範囲ZBとの積集合“LSA ∩ LSB”で算出される。ドアゾーンは、例えば±10mmである。
検出範囲ZCは、着床スイッチLSCによって検出される範囲であり、着床スイッチLSCがオンしている期間(着床検出板17Bが着床スイッチLSCを通過している期間)における乗りかご3の移動距離である。検出範囲ZCは、例えば±75mmである。
ソフトドアゾーンSDZは、エレベータ制御装置18がデータとして格納しているドアゾーンである。ソフトドアゾーンSDZは、回転検出器13が出力するパルス信号に基づいて算出される。ソフトドアゾーンSDZは、例えば±300mmである。
なお、着床スイッチの構成、及び着床検出板の構成は、図2の構成に限定されるものではない。さらに多くの着床スイッチの組み合わせで所望のドアゾーン及びレベリングゾーンを検出してもよい。
(エレベータ制御装置18の構成)
エレベータシステム1の全体の制御は、昇降路5の壁面、又は昇降路5の最上部に設けられた機械室に設置されたエレベータ制御装置18によって実行される。エレベータ制御装置18は、制御盤とも呼ばれる。図1では、エレベータ制御装置18が昇降路5の壁面に設けられる例を示している。
エレベータ制御装置18は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、所定の制御プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)、CPUの演算結果を一時的に格納するRAM(Random Access Memory)、及びセンサなどの外部装置の信号を処理する入出力インターフェースなどを備える。
エレベータ制御装置18は、種々のセンサ、種々の検出器、及びエレベータシステム1の各部と配線を介して電気的に接続され、エレベータシステム1の動作を統括的に制御する。エレベータ制御装置18は、巻上機2の駆動制御、乗りかご3の運行制御、かごドア14の開閉制御、並びに乗りかご3内に設けられたかご内登録装置及び各乗り場6に設けられた乗り場登録装置の操作に対応する呼び登録に基づく制御などを行う。
図4は、エレベータ制御装置18のブロック図である。エレベータ制御装置18は、運転制御部22、かご位置検出部20、階床パルステーブル25、着床位置検出部21、スイッチ異常判定部23、着床スイッチ異常テーブル26、及びパルス補正部24を備える。
階床パルステーブル25は、予めPD(ポジションデータ)セット時に乗りかご3を各階床に着床させたときに得られるパルス数を記憶する。
かご位置検出部20は、回転検出器13から出力されるパルス信号のパルスをカウントし、このカウント値に基づいて、乗りかご3の位置を連続的に検出する。また、かご位置検出部20は、上記カウント値と階床パルステーブル25とを比較し、乗りかご3が走行中の階床を検出する。
着床位置検出部21は、乗りかご3の移動に伴って着床検出センサ16から送信される検出信号に基づいて、乗りかご3の着床位置を検出する。例えば、着床位置検出部21は、着床検出センサ16の着床スイッチLSA、LSB、LSCが全てオン信号を出力している場合に、乗りかご3が予め定められた着床位置に正しく着床していることを示す検出結果を出力する。
運転制御部22は、かご位置検出部20によって検出されたかご位置に基づいて乗りかご3を所定の速度で目的階まで移動させたる。運転制御部22は、着床位置検出部21によって検出された着床位置に乗りかご3を着床させる。また、運転制御部22は、パルス補正部24により補正されたパルス信号(パルス信号のカウント値)に基づいて、乗りかご3の停止位置を補正する。
着床スイッチ異常テーブル26は、着床スイッチLSA、LSB、LSCの信号における遷移(前回値と今回値)と、正常であるか異常であるかを示す判定コードとの対応関係を記憶する。着床スイッチ異常テーブル26は、エレベータ制御装置18の記憶部に格納される。
スイッチ異常判定部23は、着床スイッチ異常テーブル26を参照して、着床スイッチLSB、LSC、LSAが故障したか否かを判定する。また、スイッチ異常判定部23は、乗りかご3の移動方向と、着床スイッチLSB、LSC、LSAの故障の種類とに基づいて、着床スイッチ異常時の所定の動作パターンであるか否かを判定する。所定の動作パターンの詳細については後述する。
パルス補正部24は、スイッチ異常判定部23により所定の動作パターンであると判定された場合に、乗りかご3の位置に対応するパルスを補正する。また、パルス補正部24は、所定段差(最大段差+75mm)だけ乗りかご3が移動するように、かご位置検出部20におけるパルス信号のカウント値を補正する。
[1-2] 動作
上記のように構成されたエレベータシステム1の動作について説明する。
[1-2-1] 着床スイッチ故障時の動作
まず、着床スイッチ故障時におけるエレベータシステム1の動作について説明する。着床スイッチの故障は、基本的には電気的及び機械的な故障であり、着床スイッチがスイッチング動作しない状態である。着床スイッチの故障は、着床スイッチが常時オフしている(オフ信号を出力している)状態と、常時オンしている(オン信号を出力している)状態とを含む。さらに、着床スイッチの故障は、ゴミ(ほこりを含む)などが投光部又は受光部に一時的に付着して着床スイッチがスイッチング動作をしない状態も含む。この場合、ゴミが除かれると、着床スイッチは正常状態に復帰する。
図5は、着床スイッチ故障時におけるエレベータシステム1の動作を説明する図である。図5において、“アップ(UP)運転時”とは、乗りかご3が上昇している場合である。“ダウン(DN)運転時”とは、乗りかご3が下降している場合である。“停止時”とは、乗りかご3が目的階に停止している場合である。
着床検出センサ16が正常に動作している場合、エレベータ制御装置18は、レベリングゾーンを検出して目的階に乗りかご3を着床させる。着床検出センサ16に含まれる着床スイッチが故障している場合、故障している着床スイッチに応じて、エレベータシステム1の動作が異なる。
図5に示すように、着床スイッチ故障の形態には、LSAオン故障、LSAオフ故障、LSBオン故障、LSBオフ故障、LSCオン故障、及びLSCオフ故障の6個の形態がある。LSAオン故障は、着床スイッチLSAが常時オンしている故障である。LSAオフ故障は、着床スイッチLSAが常時オフしている故障である。LSBオン故障は、着床スイッチLSBが常時オンしている故障である。LSBオフ故障は、着床スイッチLSBが常時オフしている故障である。LSCオン故障は、着床スイッチLSCが常時オンしている故障である。LSCオフ故障は、着床スイッチLSCが常時オフしている故障である。
以下に、LSAオン故障、LSAオフ故障、LSBオン故障、LSBオフ故障、LSCオン故障、及びLSCオフ故障の順に、エレベータシステム1の動作を説明する。
(LSAオン故障)
LSAオン故障かつアップ運転時、目的階で着床スイッチLSBがオンする。エレベータ制御装置18は、LSBオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける(戸開と称する)。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。
LSAオン故障かつダウン運転時、目的階で着床スイッチLSCがオンする。エレベータ制御装置18は、LSCオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。LSAオン故障かつダウン(DN)運転時の動作を、動作パターン(1)と呼ぶ。
LSAオン故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、エラー検出しない。この場合、次回走行時にエラーが検出される。
(LSAオフ故障)
LSAオフ故障かつアップ運転時、目的階で着床スイッチLSCがオンする。エレベータ制御装置18は、LSCオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、着床スイッチLSAの故障が回復すると(LSA復帰ともいう)、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。リレベルとは、乗りかご3が一旦停止した後に、乗りかご3の床のレベルを乗り場6の床のレベルに再度合わせる動作である。LSAオフ故障かつアップ運転時の動作を、動作パターン(2)と呼ぶ。
LSAオフ故障かつダウン運転時、目的階で着床スイッチLSBがオフする。エレベータ制御装置18は、LSBオフに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、着床スイッチLSAの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。
LSAオフ故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、DNリレベルし、着床スイッチLSBがオフすると、乗りかご3を停止させる。その後、着床スイッチLSAの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。
(LSBオン故障)
LSBオン故障かつアップ運転時、目的階で着床スイッチLSCがオンする。エレベータ制御装置18は、LSCオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。LSBオン故障かつアップ運転時の動作を、動作パターン(3)と呼ぶ。
LSBオン故障かつダウン運転時、目的階で着床スイッチLSAがオンする。エレベータ制御装置18は、LSAオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。
LSBオン故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、エラー検出しない。この場合、次回走行時にエラーが検出される。
(LSBオフ故障)
LSBオフ故障かつアップ運転時、目的階で着床スイッチLSAがオフする。エレベータ制御装置18は、LSAオフに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、着床スイッチLSBの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。
LSBオフ故障かつダウン運転時、目的階で着床スイッチLSCがオンする。エレベータ制御装置18は、LSCオンに応答して乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、着床スイッチLSBの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。LSBオフ故障かつダウン運転時の動作を、動作パターン(4)と呼ぶ。
LSBオフ故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、UPリレベルし、着床スイッチLSAがオフすると、乗りかご3を停止させる。その後、着床スイッチLSBの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリレベルする。
(LSCオン故障)
LSCオン故障かつアップ運転時、エレベータ制御装置18は、目的階レベルで乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。
LSCオン故障かつダウン運転時、エレベータ制御装置18は、目的階レベルで乗りかご3を停止させ、かごドアを開ける。その後、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートしない。
LSCオン故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、エラー検出しない。この場合、次回走行時にエラーが検出される。
(LSCオフ故障)
LSCオフ故障かつアップ運転時、エレベータ制御装置18は、目的階レベルで乗りかご3を停止させる。エレベータ制御装置18は、乗りかご3を停止させて所定時間(例えば25秒)後にエラー検出し、かごドアを開ける。その後、所定時間(例えば25秒)以内に着床スイッチLSCの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートする。
LSCオフ故障かつダウン運転時、エレベータ制御装置18は、目的階レベルで乗りかご3を停止させる。エレベータ制御装置18は、乗りかご3を停止させて25秒後にエラー検出し、かごドアを開ける。その後、25秒以内に着床スイッチLSCの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートする。
LSCオフ故障かつ乗りかご3が停止時、エレベータ制御装置18は、その場でエラー検出する。その後、例えば25秒以内に着床スイッチLSCの故障が回復すると、エレベータ制御装置18は、乗りかご3をリスタートする。
前述した動作パターン(1)~(4)では、着床スイッチLSCがオンして、乗りかご3が停止する。よって、動作パターン(1)~(4)では、乗りかご3の床のレベルと乗り場6の床のレベルとの最大段差が±75mmが発生する。
[1-2-2] 着床スイッチ異常テーブル26について
図6A及び図6Bは、着床スイッチ異常テーブル26を説明する図である。着床スイッチ異常テーブル26は、項目として、アドレス、“LSB1 OLD”、“LSC1 OLD”、“LSA1 OLD”、LSB1、LSC1、LSA1、判定コード“OK:0/NG:1,2,4”を有する。“LSB1 OLD”は、着床スイッチLSBの前回値である。“LSC1 OLD”は、着床スイッチLSCの前回値である。“LSA1 OLD”は、着床スイッチLSAの前回値である。LSB1は、着床スイッチLSBの今回値である。LSC1は、着床スイッチLSCの今回値である。LSA1は、着床スイッチLSAの今回値である。着床スイッチの状態値は、“0”がオフ状態、“1”がオン状態である。判定コードは、“0”が正常(OK)を意味し、“0”以外、すなわち“1”、“2”、“4”が異常(NG)を意味する。
着床スイッチ異常テーブル26は、アドレス“EAF00h”~“EAF77h”と、これらアドレスに対応するデータとを含む。“h”は、16進数を意味する。項目“LSB1 OLD:LSC1 OLD:LSA1 OLD”のデータは、“000”~“111”の順に並んでいる。“LSB1 OLD:LSC1 OLD:LSA1 OLD=000”のテーブルにおいて、項目“LSB1:LSC1:LSA1”のデータは、“000”~“111”の順に並んでいる。LSB1 OLD:LSC1 OLD:LSA1 OLD=001~111についても、同様である。すなわち、アドレス“EAF00h”~“EAF77h”は、LSB1 OLD:LSC1 OLD:LSA1 OLD:LSB1:LSC1:LSA1”の全てのパターンを含む。
上記動作パターン(1)(LSAオン故障かつダウン運転時)は、アドレス“EAF15h”のパターンで検出される。アドレス“EAF15h”のパターンでは、着床スイッチLSB、LSC、LSAの前回値が“001”で今回値が“101”である場合、判定コードが“1(=NG)”となる。すなわち、アドレス“EAF15h”のパターンでは、着床スイッチLSBが“0”から“1”に遷移したにも関わらず、着床スイッチLSAが“1”のままである。スイッチ異常判定部23は、着床スイッチLSB、LSC、LSAの遷移がアドレス“EAF15h”のパターンである場合、LSAオン故障であると判定する。さらに、スイッチ異常判定部23は、アドレス“EAF15h”のパターンであり、かつダウン運転である場合、動作パターン(1)であると判定する。
上記動作パターン(2)(LSAオフ故障かつアップ運転時)は、アドレス“EAF02h”のパターンで検出される。アドレス“EAF02h”のパターンでは、着床スイッチLSB、LSC、LSAの前回値が“000”で今回値が“010”である場合、判定コードが“2(=NG)”となる。すなわち、アドレス“EAF02h”のパターンでは、着床スイッチLSCが“0”から“1”に遷移したにも関わらず、着床スイッチLSAが“0”のままである。スイッチ異常判定部23は、着床スイッチLSB、LSC、LSAの遷移がアドレス“EAF02h”のパターンである場合、LSAオフ故障であると判定する。さらに、スイッチ異常判定部23は、アドレス“EAF02h”のパターンであり、かつアップ運転である場合、動作パターン(2)であると判定する。
上記動作パターン(3)(LSBオン故障かつアップ運転時)は、アドレス“EAF45h”のパターンで検出される。アドレス“EAF45h”のパターンでは、着床スイッチLSB、LSC、LSAの前回値が“100”で今回値が“101”である場合、判定コードが“1(=NG)”となる。すなわち、アドレス“EAF45h”のパターンでは、着床スイッチLSAが“0”から“1”に遷移したにも関わらず、着床スイッチLSBが“1”のままである。スイッチ異常判定部23は、着床スイッチLSB、LSC、LSAの遷移がアドレス“EAF45h”のパターンである場合、LSBオン故障であると判定する。さらに、スイッチ異常判定部23は、アドレス“EAF45h”のパターンであり、かつアップ運転である場合、動作パターン(3)であると判定する。
上記動作パターン(4)(LSBオフ故障かつダウン運転時)は、上記動作パターン(2)と同様に、アドレス“EAF02h”のパターンで検出される。アドレス“EAF02h”のパターンでは、着床スイッチLSB、LSC、LSAの前回値が“000”で今回値が“010”である場合、判定コードが“2(=NG)”となる。すなわち、アドレス“EAF02h”のパターンでは、着床スイッチLSCが“0”から“1”に遷移したにも関わらず、着床スイッチLSBが“0”のままである。スイッチ異常判定部23は、着床スイッチLSB、LSC、LSAの遷移がアドレス“EAF02h”のパターンである場合、LSBオフ故障であると判定する。さらに、スイッチ異常判定部23は、アドレス“EAF02h”のパターンであり、かつダウン運転である場合、動作パターン(4)であると判定する。
[1-2-3] エレベータ制御装置18の動作
図7は、エレベータ制御装置18の動作を説明するフローチャートである。
運転制御部22は、通常運転を実行している(ステップS100)。通常運転では、運転制御部22は、ユーザによる呼び登録に応答して、乗りかご3を昇降させ、乗りかご3を目的階に着床させる。運転制御部22は、かご位置検出部20によって検出されたかご位置に基づいて乗りかご3を目的階まで移動させ、さらに、着床位置検出部21によって検出された目的階の着床位置に乗りかご3を着床させる。かご位置検出部20は、回転検出器13から出力されるパルス信号のパルスをカウントし、このカウント値に基づいて、乗りかご3の位置を連続的に検出する。また、かご位置検出部20は、上記カウント値と階床パルステーブル25とを比較し、乗りかご3が走行中の階床を検出する。着床位置検出部21は、乗りかご3の移動に伴って着床検出センサ16から送信される検出信号に基づいて、乗りかご3の着床位置を検出する。
続いて、スイッチ異常判定部23は、着床検出センサ16に含まれる着床スイッチが異常であるか否かを監視している(ステップS101)。すなわち、スイッチ異常判定部23は、着床スイッチLSB、LSC、LSAの前回値と今回値との遷移状態が、着床スイッチ異常テーブル26の異常(NG)に該当するか否かを判定する。
着床スイッチが異常でない場合(S101=No)、運転制御部22は、通常運転を継続する。
一方、着床スイッチが異常である場合(S101=Yes)、スイッチ異常判定部23は、乗りかご3の運転方向(昇降方向)を判定する(ステップS102)。
乗りかご3がアップ方向に移動している場合(S102=UP)、スイッチ異常判定部23は、LSAオフ故障、又はLSBオン故障であるか否かを判定する(ステップS103)。LSAオフ故障かつアップ運転は、上記動作パターン(2)に該当する。LSBオン故障かつアップ運転は、上記動作パターン(3)に該当する。上記動作パターン(2)、(3)では、乗りかご3の床のレベルと乗り場6の床のレベルとの最大段差が-75mmとなる。
LSAオフ故障、又はLSBオン故障である場合(S103=Yes)、パルス補正部24は、乗りかご3の位置に対応するパルスを補正する(ステップS105)。具体的には、パルス補正部24は、+75mmだけ乗りかご3が上昇するように、かご位置検出部20におけるパルス信号のカウント値を補正する。
続いて、運転制御部22は、パルス補正部24により補正されたカウント値に基づいて乗りかご3の停止位置を補正し、補正した位置で乗りかご3を停止させる(ステップS106)。すなわち、運転制御部22は、着床スイッチLSCがオンしてから+75mmだけ乗りかご3を上昇させた後、乗りかご3を停止させる。続いて、運転制御部22は、かごドアを開ける(ステップS107)。
ステップS103においてLSAオフ故障、又はLSBオン故障でない場合(S103=No)、運転制御部22は、着床スイッチ故障に応じた運転を実行する(ステップS108)。すなわち、運転制御部22は、図5で説明した運転を実行する。
ステップS102において乗りかご3がダウン方向に移動している場合(S102=DN)、スイッチ異常判定部23は、LSAオン故障、又はLSBオフ故障であるか否かを判定する(ステップS104)。LSAオン故障かつダウン運転は、上記動作パターン(1)に該当する。LSBオフ故障かつダウン運転は、上記動作パターン(4)に該当する。上記動作パターン(1)、(4)では、乗りかご3の床のレベルと乗り場6の床のレベルとの最大段差が+75mmとなる。
LSAオン故障、又はLSBオフ故障である場合(S104=Yes)、パルス補正部24は、乗りかご3の位置に対応するパルスを補正する(ステップS105)。具体的には、パルス補正部24は、-75mmだけ乗りかご3が下降するように、かご位置検出部20におけるパルス信号のカウント値を補正する。
続いて、運転制御部22は、パルス補正部24により補正されたカウント値に基づいて乗りかご3の停止位置を補正し、補正した位置で乗りかご3を停止させる(ステップS106)。すなわち、運転制御部22は、着床スイッチLSCがオンしてから-75mmだけ乗りかご3を下降させた後、乗りかご3を停止させる。続いて、運転制御部22は、かごドアを開ける(ステップS107)。
ステップS104においてLSAオン故障、又はLSBオフ故障でない場合(S104=No)、運転制御部22は、着床スイッチ故障に応じた運転を実行する(ステップS108)。すなわち、運転制御部22は、図5で説明した運転を実行する。
以上のようにして、動作パターン(1)~(4)が発生した場合に、乗りかご3の床のレベルと乗り場6の床のレベルとの段差がほぼゼロになるように、乗りかご3の停止位置を補正することができる。
次に、第1実施形態に係るエレベータ制御装置18の動作タイミングについて説明する。図8は、第1実施形態に係る速度指令値及び着床スイッチのタイミング図である。速度指令値は、モータの回転角速度を指令する値である。速度指令値は、運転制御部22により生成される。巻上機2は、運転制御部22から送信される速度指令値に基づいて、モータの回転角速度を設定する。図8には、着床スイッチLSA、LSB、LSCの動作を示している。図8は、動作パターン(1)、すなわちLSAオン故障かつダウン運転時の例である。着床スイッチのオンが“1”、オフが“0”である。着床スイッチLSAは、オンしたままである。
運転制御部22は、速度指令値に基づいて乗りかご3を下降させるとともに、目的階に向けて乗りかご3を減速させる。LSAオン故障かつダウン運転であるため、パルス補正部24は、-75mmに対応するパルスのカウント値を補正するように運転制御部22に指示する。
時刻t1において、着床スイッチLSBがオンする。
時刻t2において、着床スイッチLSCがオンする。
時刻t3において、着床スイッチLSCがオンした場合でも、運転制御部22は、所定の速度(例えば所定の最低速度)で乗りかご3を下降させるとともに、乗りかご3を75mm走行させる。
時刻4において、運転制御部22は、乗りかご3を停止させる。これにより、運転制御部22は、乗りかご3をレベリングゾーンで停止させることができる。
次に、比較例に係るエレベータ制御装置18の動作タイミングについて説明する。比較例は、パルス補正部24によるパルス補正動作を行わない例である。
図9は、比較例に係る速度指令値及び着床スイッチのタイミング図である。図9には、着床スイッチLSA、LSB、LSCの動作を示している。図9は、動作パターン(1)の例である。着床スイッチLSAは、オンしたままである。
時刻t1において、着床スイッチLSBがオンする。
時刻t2において、着床スイッチLSCがオンする。
時刻t3において、着床スイッチLSCのオンに応答して、運転制御部22は、乗りかご3を停止させる。よって、比較例では、乗りかご3の床のレベルと乗り場6の床のレベルとの最大段差が±75mmとなる。
このように、本実施形態では、着床スイッチの故障が発生した場合でも、最大段差±75mmで乗りかご3が目的階に停止するのを防ぐことができる。
[1-3] 第1実施形態の効果
第1実施形態によれば、乗りかご3の移動方向と着床スイッチの故障とのパターンに応じて、乗りかご3を乗り場6に停止させるためのパルス信号のカウント値を補正することができる。また、最大段差となる故障パターンが発生した場合でも、乗りかご3を目的階のレベリングゾーンに停止させることができる。
また、着床スイッチの故障が発生した場合でも、乗りかご3の床と乗り場6の床との段差がほぼ無い状態で、乗りかご3を停止させることができる。これにより、乗客を乗り場6に安全に降ろすことができる。
また、エレベータシステム1に新規な機器を追加せずに、乗りかご3を安全に目的階に停止させることができる。
[2] 第2実施形態
着床スイッチが故障した状態で乗りかご3を走行させることは、エレベータシステム1にとって非常に危険な状態である。そこで、第2実施形態は、着床スイッチが故障した場合かつ乗りかごに乗客がいない場合に、前述したパルス補正動作を行わずに、乗りかごを停止するようにしている。
図10は、第2実施形態に係るエレベータシステム1の全体構成を説明する模式図である。
乗りかご3の底部には、荷重検知装置19が設けられる。荷重検知装置19は、乗りかご3にかかる荷重を検知する。荷重検知装置19は、配線を用いてエレベータ制御装置18に接続される。
図11は、エレベータ制御装置18の動作を説明するフローチャートである。
運転制御部22は、通常運転を実行している(ステップS100)。
続いて、スイッチ異常判定部23は、着床検出センサ16に含まれる着床スイッチが異常であるか否かを監視している(ステップS101)。
着床スイッチが異常でない場合(S101=No)、運転制御部22は、通常運転を継続する。
一方、着床スイッチが異常である場合(S101=Yes)、運転制御部22は、乗りかご3内に乗客がいるか否かを判定する(ステップS200)。具体的には、運転制御部22は、荷重検知装置19の検出結果に基づいて、乗りかご3の乗客の有無を判定する。
乗りかご3内に乗客がいない場合(S200=No)、運転制御部22は、乗りかご3を停止する(ステップS201)。運転制御部22は、乗りかご3を即時停止してもよいし、最寄り階まで乗りかご3を走行した後に停止してもよい。
一方、乗りかご3内に乗客がいる場合(S200=Yes)、図7のステップS102に移行する。ステップS102以降の動作は、第1実施形態と同じである。
第2実施形態によれば、着床スイッチが故障した危険な状態で、乗りかご3を走行させるのを防ぐことができる。よって、エレベータシステム1の危険な運転を回避することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…エレベータシステム、2…巻上機、3…乗りかご、4…釣り合い錘、5…昇降路、6…乗り場、7…かご上シーブ、8…ウエイトシーブ、9…ロープ、10-1,10-2…固定部、11…回転軸、12…トラクションシーブ、13…回転検出器、14…かごドア、15…乗り場ドア、16…着床検出センサ、17…着床検出板、18…エレベータ制御装置、19…荷重検知装置、20…かご位置検出部、21…着床位置検出部、22…運転制御部、23…スイッチ異常判定部、24…パルス補正部、25…階床パルステーブル、26…着床スイッチ異常テーブル。

Claims (6)

  1. 乗りかごに設けられ、乗り場に設けられた着床検出板の位置を検出し、複数の着床スイッチを含む着床検出センサと、
    巻上機の回転に同期してパルス信号を生成する回転検出器と、
    前記回転検出器からの前記パルス信号に基づいて、前記乗りかごを運転し、前記着床検出センサの検出結果に基づいて、前記乗りかごを前記乗り場に停止させる運転制御部と、
    前記複数の着床スイッチの信号の遷移に基づいて、前記着床検出センサの故障を判定する判定部と、
    前記着床検出センサが故障した場合に、前記回転検出器からの前記パルス信号を補正する補正部と、
    を具備し、
    前記判定部は、前記乗りかごの運転方向と、前記複数の着床スイッチの信号のパターンとに基づいて、前記乗りかごと前記乗り場との所定段差が発生する動作パターンを判定し、
    前記補正部は、前記動作パターンである場合に、前記所定段差だけ前記乗りかごが移動するように、前記パルス信号を補正し、
    前記運転制御部は、前記補正部により補正された前記パルス信号に基づいて、前記乗りかごを停止させる
    エレベータシステム。
  2. 前記補正部は、前記乗りかごがアップ運転である場合、前記所定段差だけ前記乗りかごが上昇するように、前記パルス信号を補正し、前記乗りかごがダウン運転である場合、前記所定段差だけ前記乗りかごが下降するように、前記パルス信号を補正する
    請求項1に記載のエレベータシステム。
  3. 前記運転制御部は、前記乗りかごを、前記所定段差だけ所定速度で走行させる
    請求項に記載のエレベータシステム。
  4. 前記複数の着床スイッチの信号の全てのパターンと、信号のパターンが正常であるか故障であるかを示す判定結果との対応関係を示すテーブルをさらに具備し、
    前記判定部は、前記テーブルを参照して判定動作を行う
    請求項に記載のエレベータシステム。
  5. 前記複数の着床スイッチは、第1乃至第3着床スイッチを含み、
    前記第1乃至第3着床スイッチは、前記着床検出板を検出可能なように配置され、
    前記第1着床スイッチは、昇降方向において最上部に配置され、
    前記第2着床スイッチは、前記昇降方向において最下部に配置され、
    前記第3着床スイッチは、前記第1着床スイッチと前記第2着床スイッチとの間に配置される
    請求項に記載のエレベータシステム。
  6. 前記判定部は、前記第1着床スイッチがオン故障かつダウン運転時、前記第1着床スイッチがオフ故障かつアップ運転時、前記第2着床スイッチがオン故障かつアップ運転時、及び前記第2着床スイッチがオフ故障かつダウン運転時である4つの動作パターンを判定する
    請求項に記載のエレベータシステム。
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