JP7363876B2 - 多段逆浸透膜処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、多段逆浸透膜処理システムに関し、特に運転エネルギーを抑制しつつ所定のレベルの水質の処理水を得ることが可能な多段逆浸透膜処理システムに関する。
従来から半導体装置の製造工程や液晶表示装置の製造工程における洗浄水等の用途として、有機物、イオン成分、微粒子、細菌等が高度に除去された超純水等の純水が用いられる。このような純水の製造には、汎用性が高く所定の水質が容易に得られることから、逆浸透膜(RO膜)を2段以上直列に接続した多段逆浸透膜処理システムの後段にイオン交換装置を配置した純水製造装置が使用されている。しかしながら、逆浸透膜は消費電力が大きいので、近年の省エネルギーの要求には必ずしも好適でない。
この逆浸透膜には、それぞれ膜面有効圧力や透過流束(フラックス)などにより各種性能のものがあり、異なる性能の逆浸透膜を組み合わせることが試みられている。例えば、特許文献1には、被処理水を第一逆浸透膜に通水して第一透過水および第一濃縮水を得る第一の逆浸透膜処理手段と、少なくとも、前記第一透過水を第二逆浸透膜に通水して第二透過水および第二濃縮水を得る第二の逆浸透膜処理手段と、を備え、前記第二逆浸透膜の有効圧力1MPaあたりの透過流束が前記第一逆浸透膜の有効圧力1MPaあたりの透過流束より低く、かつ、前記第二逆浸透膜の有効圧力1MPaあたりの透過流束が0.5m/m/d以下である逆浸透膜処理システムが提案されている。
特開2018-79451号公報
しかしながら、特許文献1に記載された逆浸透膜処理システムは、透過水中のIPAの除去による水質向上を目的とするものであり、運転エネルギーの抑制の効果は低い、という問題点がある。そこで、運転エネルギーの少ない逆浸透膜を組み合わせて用いることが考えられるが、それではホウ素やシリカといった弱酸性のイオン種を十分に除去した処理水を得ることが困難である、という問題点が生じる。
このように従来は、運転エネルギーを抑制しつつホウ素やシリカといった弱酸性のイオン種を十分に除去可能な逆浸透膜処理システム、すなわち運転エネルギーの抑制と水質を両立した逆浸透膜処理システムはなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、運転エネルギーを抑制しつつ所定のレベルの水質の処理水を得ることが可能な多段逆浸透膜処理システムを提供することを目的とする。
上記目的に鑑み本発明は、逆浸透膜を2段以上直列に配置した多段逆浸透膜処理システムであって、前記2段以上の逆浸透膜の少なくともいずれかは、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束2.0m/(m・日)以上の逆浸透膜(以下、第一の逆浸透膜とする)であり、前記第一の逆浸透膜の被処理水のpHをアルカリ側に調整して処理する多段逆浸透膜処理システムを提供する。
かかる発明(発明1)によれば、イオン交換装置を備えた純水製造システムにおいて、給水由来のホウ素やシリカといった弱酸性のイオン種は、イオン交換装置での除去が難しく、ホウ素やシリカのリークを発生しやすい。そこで、このイオン交換装置の前で逆浸透膜を多段に設けるが、そのため純水製造システムの運転エネルギーが大きくなってしまう。そこで、この発明1においては、膜面有効圧力1MPaあたりの透過流束が大きい(同一透過流束における膜面有効圧力の小さい)逆浸透膜(第一の逆浸透膜)を使用することにより、透過流束がこれよりも小さい逆浸透膜のみで多段逆浸透膜処理システムを構成した場合と比べて運転エネルギーを大幅(例えば20%以上)に削減することが可能となる。そして、この第一の逆浸透膜の給水(被処理水)のpHをアルカリ側に調整して処理することで、ホウ素やシリカ除去率を所定のレベル以上に維持することができる。これらにより、運転エネルギーの抑制と水質とを両立することが可能となる。
上記発明(発明1)においては、前記第一の逆浸透膜を2段直列に配置し、該第一の逆浸透膜のいずれかの被処理水のpHをアルカリ側に調整して処理することが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、膜面有効圧力の低い第一の逆浸透膜を2段直列に接続して多段逆浸透膜処理システムを構成することにより、運転エネルギーをさらに削減することができる。
また、上記発明(発明1)においては、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束0.8m/(m・日)以上の逆浸透膜(以下、第二の逆浸透膜とする)と、前記第一の逆浸透膜とを直列に配置し、該第一の逆浸透膜の被処理水のpHをアルカリ側に調整して処理するようにしてもよい(発明3)。
上記発明(発明3)によれば、膜面有効圧力1MPaあたりの透過流束が大きい第一の逆浸透膜と、透過流束がこれよりも小さい逆浸透膜とを組み合わせることにより、運転エネルギーをある程度抑制しつつ、ホウ素やシリカの除去率を向上させることができる。
また、上記発明(発明1~3)においては、前記多段逆浸透膜処理システムの被処理水の水質がホウ素濃度1~500μg/L及び/又はシリカ濃度1~50mg/Lであることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明4)によれば、上記ホウ素濃度、シリカ濃度の被処理水を多段逆浸透膜処理システムで処理することにより、処理水中のホウ素やシリカを95%以上の高いレベルで除去することができる。
本発明の多段逆浸透膜処理システムによれば、有効圧力1MPaあたりの透過流束が汎用的な逆浸透膜よりも非常に大きい第一の逆浸透膜を使用することにより、透過流束がこれよりも低い逆浸透膜のみを組み合わせた場合と比べて運転エネルギーを大幅(例えば20%以上)に削減することが可能となる。さらに、この第一の逆浸透膜の給水のpHをアルカリ側に調整して処理することで、ホウ素やシリカ除去率を所定のレベル以上に維持することができる。これらにより、運転エネルギーの抑制と水質とを両立した多段逆浸透膜処理システムを提供することが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。 本発明の第二の実施形態に係る多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。 本発明の第三の実施形態に係る多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。 比較例1の多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。 比較例2の多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。 比較例3の多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示すフロー図である。
以下、本発明の多段逆浸透膜処理システムについて添付図面を参照して説明する。
〔第一の実施形態〕
(純水製造装置)
図1は、本発明の第一の実施形態による多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示している。図1において、純水製造装置1は、原水としての被処理水W0を貯留する貯槽2と、この貯槽2に接続した通水配管3とを備え、この通水配管3には、送液ポンプ4と、第二の逆浸透膜5と、第一の逆浸透膜6と、イオン交換装置7とが順次設けられている。この第一の逆浸透膜6の前段には、アルカリ添加機構としてのNaOH水溶液添加手段8が接続していて、図示しない制御機構により、通水配管3の流量と被処理水W0のpHとに応じて、第一の逆浸透膜6の被処理水がアルカリ領域となるようにNaOH溶液の添加量を制御可能となっている。そして、第二の逆浸透膜5、第一の逆浸透膜6及びNaOH水溶液添加手段8により多段逆浸透膜処理システムが構成される。
(逆浸透膜)
本明細書中において、第一の逆浸透膜~第三の逆浸透膜とは、それぞれ以下のような性能を有するものとする。なお、上記第一逆浸透膜~第三の逆浸透膜よりも膜面有効圧力1MPaあたりの透過流束が小さい逆浸透膜も存するが、これについては、一般的な逆浸透膜となる。
<第一の逆浸透膜>
・膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下における透過流束(フラックス)0.6m/(m・日)以上、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束2.0m/(m・日)以上
・塩除去率:95%以上(膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、給水500mg/L at NaCl)
・IPA除去率:60%以上(膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、給水500mg/L at IPA)
<第二の逆浸透膜>
・膜面有効圧力0.75MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下における透過流束(フラックス)0.6m/(m・日)以上、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束0.8以上2.0未満m/(m・日)
・塩除去率:98%以上(膜面有効圧力0.75MPa(水温25℃、給水500mg/L at NaCl)
・IPA除去率:80%以上(膜面有効圧力0.75MPa(水温25℃、給水500mg/L at IPA)
<第三の逆浸透膜>
・膜面有効圧力2.0MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下における透過流束(フラックス)0.6m/(m・日)以上、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束0.3以上0,8未満m/(m・日)
・塩除去率:99%以上(膜面有効圧力2.0MPa(水温25℃、給水500mg/L at NaCl)
・IPA除去率:90%以上(膜面有効圧力2.0MPa(水温25℃、給水500mg/L at IPA)
(イオン交換装置)
本実施形態において、イオン交換装置7としては、被処理水中のイオン性の成分(アニオン及びカチオン)を除去する性能を有するものであれば特に制限はなく、電気脱イオン装置(EDI)、再生式イオン交換装置、非再生式混床式イオン交換装置など用いることができるが、本実施形態においては、再生式イオン交換装置を用いることとする。
(純水製造装置の運転方法)
上述したような純水製造装置の運転方法について以下説明する。
まず、送液ポンプ4を駆動して貯槽2に貯留した被処理水W0を第二の逆浸透膜5に供給する。本実施形態の処理には被処理水W0はホウ素濃度1~500μg/L及び/又はシリカ濃度1~50mg/Lであることが好適である。この第二の逆浸透膜5でイオン性の不純物をある程度除去して、一次処理水W1を得る。なお、このときの送液ポンプ4からの被処理水W0の給水圧力は、逆浸透膜の構成と所望とする透過流束(フラックス)に基づいて設定すればよい。
例えば、第二の逆浸透膜5として、膜面有効圧力0.75MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下における透過流束(フラックス)1.0m/(m・日)、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束1.00m/(m・日)の逆浸透膜を用い、第一の逆浸透膜6として、膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下における透過流束(フラックス)0.76m/(m・日)以上、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束2.53m/(m・日)の逆浸透膜を用いた場合において、第二の逆浸透膜5と第一の逆浸透膜6とにそれぞれ透過流束(フラックス)1.00m/(m・日)で通水するときには、送液ポンプ4からの給水圧力は、当該フラックスにおけるそれぞれの膜面有効圧力の和に近似させればよい。具体的には、第二の逆浸透膜5の透過流束(フラックス)1.00m/(m・日)における膜面有効圧力は0.75MPa、第一の逆浸透膜6の膜面有効圧力は0.39MPaとなるので、1.1(≒0.75+0.39)MPaに設定すればよい。
続いて、この一次処理水W1にNaOH水溶液添加手段8によりNaOH水溶液を添加して、第一の逆浸透膜6で処理する一次処理水W1のpHをアルカリ側に調整する。具体的には一次処理水W1のpHを8~11とすることが好ましい。一次処理水W1のpHを8~11とすることで一次処理水W1に残存するホウ素やシリカなどの弱酸性のイオン種の除去率を向上することができる。そして、この第一の逆浸透膜6で処理することにより、残存するイオン性の不純物、特にホウ素やシリカを除去して、二次処理水W2を得る。
さらに、この二次処理水W2をイオン交換装置7で処理して、残存するイオン性の不純物をさらに除去することで、純水Wを製造することができる。
このような本実施形態の多段逆浸透膜処理システムによれば、有効圧力1MPaあたりの透過流束2.0m/(m・日)以上の第一の逆浸透膜6を用いるとともに、この第一の逆浸透膜6で処理する一次処理水W1のpHをアルカリ側に調整しているので、得られる純水Wのホウ素及びシリカの除去率を高いレベル(例えば、95%以上)に維持することができる。また、多段逆浸透膜処理システムの運転エネルギーは、送液ポンプ4からの被処理水W0の給水圧力、すなわち送液ポンプ4の出力にほぼ比例するので、これをもって運転エネルギーの大小を比較することができる。例えば、前述した送液ポンプ4からの給水圧力の設定と同じ条件であれば、第二の逆浸透膜を2段直列に設けた場合には送液ポンプ4の給水圧力は理論上1,5(≒0.75×2)MPaとなるので、運転エネルギーの削減率は、約27%((1.5-1.1)/1.5×100≒27)となる。
〔第二の実施形態〕
(純水製造装置)
図2は、本発明の第二の実施形態による多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示しており、基本的には前述した第一の実施形態と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態の純水製造装置は、通水配管3には、第一の逆浸透膜6A,6B,6Cを3段直列に設け、2段目の第一の逆浸透膜6Bの前段にNaOH水溶液添加手段8を設けた構成を有する。そして、第一の逆浸透膜6A,6B,6C及びNaOH水溶液添加手段8により多段逆浸透膜処理システムが構成される。
(純水製造装置の運転方法)
上述したような純水製造装置の運転方法について以下説明する。
まず、送液ポンプ4を駆動して貯槽2に貯留した被処理水W0を第一の逆浸透膜6Aに供給する。本実施形態の処理には被処理水W0はホウ素濃度1~500μg/L及び/又はシリカ濃度1~50mg/Lであることが好適である。この第一の逆浸透膜6Aでイオン性の不純物をある程度除去して、一次処理水W1を得る。なお、このときの送液ポンプ4からの被処理水W0の給水圧力は、逆浸透膜6A,6B,6Cの構成を考慮して設定すればよい。例えば、第一の逆浸透膜6A,6B,6Cに、透過流束(フラックス)1.00m/(m・日)で通水するときには、前述した第一の実施形態と同様にそれぞれの膜面有効圧力に基づいて1.2(≒0.39×3)MPaに設定すればよい。
次に、この一次処理水W1にNaOH水溶液添加手段8によりNaOH水溶液を添加して、一次処理水W1のpHをアルカリ側に調整する。具体的には一次処理水W1のpHを8~11とすることが好ましい。一次処理水W1のpHを8~11とすることで一次処理水W1に残存するホウ素やシリカなどの弱酸性のイオン種の除去率を向上することができる。このような一次処理水W1を2段目の第一の逆浸透膜6Bで処理することにより、残存するイオン性の不純物、特にホウ素やシリカを除去して、二次処理水W2を得る。そして、この二次処理水W2を、3段目の第一の逆浸透膜6Cで処理することで、さらに残存するイオン性の不純物を除去して、三次処理水W3を得る。
続いて、この三次処理水W3をイオン交換装置7で処理することで、残存するイオン性の不純物をさらに除去することで、純水Wを製造することができる。
このような本実施形態の多段逆浸透膜処理システムによれば、膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下において、有効圧力1MPaあたりの透過流束2.0m/(m・日)以上の第一の逆浸透膜6A,6B,6Cを三段直列に組合せるとともに2段目の第一の逆浸透膜6Bで処理する一次処理水W1のpHをアルカリ側に調整しているので、得られる純水Wのホウ素及びシリカの除去率を95%以上に維持することができる。また、同じ条件で第二の逆浸透膜を2段直列に設けた場合と比較すると、例えば、前述した送液ポンプ4からの給水圧力の設定条件であれば、第二の逆浸透膜を2段直列に設けた場合には送液ポンプ4の給水圧力は理論上1,5(≒0.75×2)MPaとなるので、運転エネルギーの削減率は、約20%((1.5-1.2)/1.5×100=20)となる。
〔第三の実施形態〕
(純水製造装置)
図3は、本発明の第三の実施形態による多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置を示しており、基本的には前述した第一の実施形態と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。本実施形態の純水製造装置は、通水配管3には、第一の逆浸透膜6D,6Eを2段直列に設け、1段目の第一の逆浸透膜6Dの前段にアルカリ添加機構としてのNaOH水溶液添加手段8を設けた構成を有する。そして、第一の逆浸透膜6D,6E及びNaOH水溶液添加手段8により多段逆浸透膜処理システムが構成される。
(純水製造装置の運転方法)
上述したような純水製造装置の運転方法について以下説明する。
まず、送液ポンプ4を駆動して貯槽2に貯留した被処理水W0を第一の逆浸透膜6Dに供給する。本実施形態の処理には被処理水W0はホウ素濃度1~500μg/L及び/又はシリカ濃度1~50mg/Lであることが好適である。なお、このときの送液ポンプ4からの被処理水W0の給水圧力は、逆浸透膜6D,6Eの構成を考慮して設定すればよい。例えば、第一の逆浸透膜6D,6Eに、透過流束(フラックス)1.00m/(m・日)で通水するとすれば、前述した第一の実施形態と同様にそれぞれの膜面有効圧力に基づいて0.8(≒0.39×2)MPaに設定すればよい。
この際、被処理水W0にNaOH水溶液添加手段8からNaOH水溶液を添加して、被処理水W0のpHをアルカリ側に調整する。具体的には被処理水W0のpHを8~11とすることが好ましい。被処理水W0のpHを8~11とすることで被処理水W0に存在するホウ素やシリカなどの弱酸性のイオン種の除去率を向上することができる。このような被処理水W0を1段目の第一の逆浸透膜6Dで処理することにより、残存するイオン性の不純物、特にホウ素やシリカを除去して、一次処理水W1を得る。そして、一次処理水W1を3段目の第二の逆浸透膜6Eで処理することで、さらに残存するイオン性の不純物を除去して、二次処理水W2を得る。
続いて、この二次処理水W2をイオン交換装置7で処理することで、残存するイオン性の不純物をさらに除去することで、純水Wを製造することができる。
このような本実施形態の多段逆浸透膜処理システムによれば、膜面有効圧力0.3MPa(水温25℃、純水(RO透過水))の条件下において、有効圧力1MPaあたりの透過流束2.00m/(m・日)以上の第一の逆浸透膜6のみを組み合わせるとともに1段目の第一の逆浸透膜6Dで処理する一次処理水W1のpHをアルカリ側に調整しているので、得られる純水Wのホウ素及びシリカの除去率を95%以上に維持することができる。また、同じ条件で第二の逆浸透膜を2段直列に設けた場合と比較すると、例えば、前述した送液ポンプ4からの給水圧力の設定条件であれば、第二の逆浸透膜を2段直列に設けた場合には送液ポンプ4の給水圧力は理論上1,5(≒0.75×2)MPaとなるので、運転エネルギーの削減率は、約47%((1.5-0.8)/1.5×100≒47)となる。
以上、本発明について、上記各実施形態に基づき説明してきたが、本発明は上記実施形態に限らず種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態においては、第一の逆浸透膜と第一の逆浸透膜とを直列に接続した例、及び第二の逆浸透膜と第一の逆浸透膜とを直列に接続した例、について説明してきたが、本発明は複数段直列に逆浸透膜を接続した多段逆浸透膜処理システムにおいて、いずれかの逆浸透膜として第一の逆浸透膜を用い、その前段で被処理液のpHをアルカリ側に調整すればよく、第一の逆浸透膜と第三の逆浸透膜とを組み合わせてもよい。
以下、具体的実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔逆浸透膜のホウ素除去率の確認試験〕
第一の逆浸透膜~第三の逆浸透膜として、以下の逆浸透膜を使用し、これらの逆浸透膜単体で、純水にホウ素を500μg/L添加するとともにpHを調整した2種類の被処理水W0を処理した場合のホウ素濃度を測定し、ホウ素除去率を算出した。結果を使用した逆浸透膜の膜面有効圧、フラックスとともに表1に示す。
Figure 0007363876000001
〔実施例1〕
図1に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給するとともに、第一の逆浸透膜6の前段でpHを11に調整して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜の出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
〔実施例2〕
図2に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給するするとともに、第一の逆浸透膜6Bの前段でpHを11に調整して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
〔実施例3〕
図3に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給するするとともに、第一の逆浸透膜6Dの前段でpHを11に調整して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
〔比較例1〕
図4に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0(pH6~7)を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
〔比較例2〕
図5に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0(pH6~7)を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
〔比較例3〕
図6に示す多段逆浸透膜処理システムを用いた純水製造装置において、純水にホウ素を500μg/L添加した被処理水W0を所定の単位水量(フラックス=1.0m/(m・日)at25℃)となるように供給するするとともに、第二の逆浸透膜12Dの前段でpHを11に調整して純水製造装置1を運転した。この際のイオン交換装置7の前段(最後段の逆浸透膜出口)のホウ素濃度の測定結果に基づきウ素除去率を算出した。結果をフラックス、同等のフラックスを得るのに必要な膜面有効圧力とともに表2にあわせて示す。
Figure 0007363876000002
表2から明らかなように、実施例1~3の多段逆浸透膜処理システムによれば、膜面有効圧力を1.5MPa未満で運転することができ、しかもホウ素除去率を99%以上と高い除去率を維持することができた。膜面有効圧力はポンプ4の出力(運転エネルギー)とほぼ比例する。すなわち膜面有効圧力が最も高い実施例である実施例2と、膜面有効圧力が最も低く、ホウ素除去率が最も高いい比較例である比較例3とを対比しても、膜面有効圧力は比較例3では1.5MPaであるのに対し、実施例2は1.2MPaであることから、運転エネルギーを以下の計算により20%削減できることがわかる。
運転エネルギー削減率=(1.5-1.2)/1.5×100=20(%)
1 純水製造装置
2 貯槽
3 通水配管
4 送液ポンプ
5 第二の逆浸透膜
6,6A,6B,6C,6D,6E 第一の逆浸透膜
7 イオン交換装置
8 NaOH水溶液添加手段(アルカリ添加機構)
W0 被処理水
W1 一次処理水
W2 二次処理水
W3 三次処理水
W 純水

Claims (3)

  1. 逆浸透膜を2段直列に配置した多段逆浸透膜処理システムであって、
    前記2段の逆浸透膜のうち後段の逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束2.0m/(m・日)以上の第一の逆浸透膜であり、
    前記2段の逆浸透膜のうち前段の逆浸透膜は、膜面有効圧力1MPa(水温25℃、純水(RO透過水))あたりの透過流束0.8m/(m・日)以上2.0m /(m ・日)未満の第二の逆浸透膜であり、
    前記第一の逆浸透膜の被処理水のpHをアルカリ側に調整して処理する多段逆浸透膜処理システム。
  2. 前記多段逆浸透膜処理システムの被処理水の水質がホウ素濃度1~500μg/L及び/又はシリカ濃度1~50mg/Lである、請求項1に記載の多段逆浸透膜処理システム。
  3. 前記第一の逆浸透膜の後段にイオン交換装置をさらに配置した、請求項1又は2に記載の多段逆浸透膜処理システム。
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