JP7342601B2 - 車両のカウルグリル構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のカウルグリル構造に関し、詳しくは、フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間に配設されるカウルボックスの上部を形成するカウルグリルを備える車両のカウルグリル構造に関する。
一般に、フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間に配設されるカウルボックスの上部を形成するカウルグリルの前面部の形状は、上方からの荷重入力に対して初期荷重を下げる目的で、屈曲形状に形成されている。そして、上方からの荷重入力時に屈曲部を折るように構成されている。
しかしながら、カウルグリルの上記前面部の車幅方向の側端は、後方に延びる側面部との合い沿いの関係上、屈曲部を形成することが困難であり、一般的に側面視で上下方向に延びる直線形状に形成されることが多く、このためカウルグリルの前面部の側端部においては、荷重入力時の初期荷重が大きくなる懸念があり、初期荷重低減の観点で改善の余地があった。
ところで、特許文献1には、カウルグリルの前側縦壁部に、車両上方からの衝撃荷重入力時に対する変形促進用として車幅方向に水平方向に延び後方に向けて屈曲した屈曲部が形成された構成が開示されている。
特許文献1に開示された従来構造においては、特に記載がないことから側端においても屈曲形状を保ち後方に延びる側面部を形成しているものと推察される。
製造工程を複雑すれば可能であるが、そのような構造をとったとしても、今度は屈曲部真横の側面部が側端における上方から荷重入力時の突っ張りとして作用し、側端の屈曲部の折れの妨げとなり、やはり、上方からの荷重入力時に充分な初期荷重の低減を図ることができないという問題点があった。
特開2013-091423号公報
そこで、この発明は、上方からの荷重入力時に、カウルグリルの車幅方向の全領域における初期荷重の低減と、カウルグリルの側端からの異物混入防止とを両立できる車両のカウルグリル構造の提供を目的とする。
この発明による車両のカウルグリル構造は、フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間にカウルボックスが配設され、該カウルボックスの上部を形成するカウルグリルの前面部に、水平方向に延びる側面視で前方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面屈曲部が形成され、該屈曲部は、前記カウルグリルの車幅方向の両側端まで形成され、前記屈曲部の車幅方向の外側に側壁部が設けられ、前記側壁部は、上下方向の剛性が前記前面部より低く設定されたものである。
上記構成によれば、上方からの荷重入力時に、カウルグリルの車幅方向の全領域における初期荷重を低減できるとともに、カウルグリルの側端からの異物の混入を防止することができる。
詳述すると、水平方向に延びる側面視で前方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面となる屈曲部が形成されたカウルグリルの側端を側壁部との合い沿いから直線形状にすると側壁部の影響を受け、上方からの荷重入力時における側端部の初期荷重が高くなる懸念がある。これに対し、該屈曲部は、前記カウルグリルの車幅方向の両側端まで形成されているため、上方からの荷重入力時に側壁部が支障することなく、屈曲部を起点とする変形によって荷重吸収が可能になり、側端部における初期荷重を低減することができる。
しかしながら、側面視で前方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面となる屈曲部が前記カウルグリルの車幅方向の両側端まで形成されると、前方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面である屈曲部における側端に形成される開口から水等の異物が混入するおそれがある。これに対し、前記屈曲部の車幅方向の外側に側壁部が設けられているため、曲形状断面である屈曲部における側端に形成された開口からの水等の異物が混入することを防止できる。
また、前記側壁部が、上下方向の剛性が前記前面部より低く設定されているため、上方からの荷重入力時に側壁部が支障することなく、屈曲部を起点とする変形によって荷重吸収が可能になり、上方からの荷重入力時における側壁部の初期荷重を低減することができる。したがって、カウルグリルの車幅方向の全領域における初期荷重を低減することができるとともに、カウルグリルの側端部における荷重吸収性能と水等の異物混入防止の両立を図ることができる。
なお、側壁部は、カウルグリルに対して別体構成された他の部位と一体で構成されてもよいし、別体で構成されてもよい。
この発明の一実施態様においては、前記屈曲部を中間屈曲部とし、前記前面部に、前記側面視で後方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面の上部屈曲部と下部屈曲部とが形成され、前記上部屈曲部、前記中間屈曲部及び前記下部屈曲部が上方から下方に向かってこの順で配置されたものである。
この発明の一実施態様においては、前記カウルグリルの前面部の上面に、上記ボンネットの後端部に対するウェザーストリップが配置され、該ウェザーストリップに、上記カウルグリルの両端部に配置される型成形部が一体形成されており、該型成形部に、前記側壁部が形成されたものである。
上記構成によれば、部品点数及び組付け工数を増加させることなく、カウルグリルの側端部における荷重吸収性能と水等の異物混入防止の両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、前記型成形部の下端に、後方に延びる下壁部が形成され、該下壁部の車幅方向の内側端が前記側壁部の下端と連結されたものである。
上記構成によれば、側壁部における下端の形状安定性を向上することができる。したがって、カウルグリルの側端に形成された開口からの異物の混入をより防止することができる。
この発明の一実施態様においては、前記型成形部の後面側に、上端から前記下壁部まで上下方向に延びる縦リブが設けられ、前記側壁部における上下方向の中間部と前記縦リブとを連結する横リブが設けられたものである。
この発明の一実施態様においては、前記型成形部の後面側にのみ、上端から前記下壁部まで上下方向に延びる縦リブが設けられ、前記側壁部における上下方向の中間部と前記縦リブとを連結する横リブが設けられたものである。
上記構成によれば、側壁部を有する型成形部の形状安定性を向上することができる。したがって、カウルグリルの側端部における荷重吸収性能を図る側壁部によってより確実に異物混入を防止することができる。
この発明の一実施態様においては、前記カウルグリルの前記前面部の側端に、下端から後方に延びる延出壁部が備えられ、前記延出壁部に、前記型成形部の下端及び前記カウルグリルの側壁部の下端が取り付けられたものである。
上記構成によれば、型成形部の側壁部とカウルグリルの側壁部との間に生じる隙間の管理性を向上することができる。
この発明によれば、上方からの荷重入力時に、カウルグリルの車幅方向の全領域における初期荷重の低減と、カウルグリルの側端からの異物混入防止とを両立できる効果がある。
本発明の車両のカウルグリル構造を備えた前部車体構造の斜視図。 カウルグリル構造の車両右側部を示す正面図。 (a)はカウルグリル構造の側面図、(b)はウェザーストリップを取り外した状態のカウルグリル構造の側面図。 (a)はカウルグリル構造の後方斜視図、(b)はウェザーストリップを取り外したカウルグリル構造の後方斜視図。 図4(a)における要部拡大図。 図1のA-A線矢視断面図。 図2のB-B線矢視断面図。 図3(a)のC-C線矢視断面図。
上方からの荷重入力時に、カウルグリルの車幅方向の全領域における初期荷重の低減と、カウルグリルの側端からの異物混入防止とを両立するという目的を、フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間に配設されるカウルボックスを設け、該カウルボックスの上部を形成するカウルグリルの前面部に、水平方向に延びる側面視で屈曲形状断面となる屈曲部を形成するとともに、該屈曲部を、前記カウルグリルの車幅方向の両側端まで形成し、前記屈曲部の車幅方向の外側に側壁部が設け、前記側壁部を、上下方向の剛性が他の部位より低く設定することで実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のカウルグリル構造を示し、図1は当該カウルグリル構造を備えた前部車体構造の斜視図、図2はカウルグリル構造の車両右側部を示す正面図、図3(a)はカウルグリル構造の側面図、図3(b)はウェザーストリップを取り外した状態のカウルグリル構造の側面図を図示している。また、図4(a)はカウルグリル構造の後方斜視図、図4(b)はウェザーストリップを取り外したカウルグリル構造の後方斜視図、図5は図4(a)における要部拡大図を図示している。さらに、図6は図1のA-A線矢視断面図、図7は図2のB-B線矢視断面図、図8は図3(a)のC-C線矢視断面図である。なお、図5においてウェザーストリップ30を透過状態で図示している。
また、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示している。
車両のカウルグリル構造の説明に先立って、まず、図1を参照して前部車体構造について説明する。
図1に示すように、前部車体構造は、エンジンルームEと車室とを車両前後方向に仕切るダッシュロアパネル1を設け、ダッシュロアパネル1の車幅方向中央下部には、フロントフロアパネル側のフロアトンネルと連続するトンネル部2が形成されている。
上述のダッシュロアパネル1の車幅方向における左右両側部には、車両の上下方向に延びる左右のヒンジピラー3が立設されている(但し、図1においては車両左側のヒンジピラー3のみを示す)。このヒンジピラー3は、ヒンジピラーインナとヒンジピラーアウタとを接合固定して、車両の上下方向に延びるヒンジピラー閉断面部を有する車体強度部材である。
上述のヒンジピラー3の下端部には、下端部から車両後方に延びるサイドシル4が設けられている。このサイドシル4はサイドシルインナとサイドシルアウタとを接合固定して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面部を備えた車体強度部材である。
また、上述のヒンジピラー3の上端部には、上端部から後方かつ上方へ斜め方向に延びるフロントピラー5が設けられている。このフロントピラー5はフロントピラーインナとフロントピラーアウタとを接合固定して、車両の後上方向に斜めに延びるフロントピラー閉断面部を備えた車体強度部材である。
一方、上述のヒンジピラー3の上端前部には、上端前部から車両前方に延びるエプロン6が設けられている。このエプロン6はエプロンアッパ7とエプロンロアとを接合固定して、エンジンルームEのサイド部上側を車両の前後方向に延びるエプロン閉断面部を備えた車体強度部材である。
また、上述のダッシュロアパネル1の前部には、ダッシュロアパネル1の下部に沿って車幅方向に延びるダッシュクロスメンバ9を接合固定している。このダッシュクロスメンバ9とダッシュロアパネル1との間には、車幅方向に延びるダッシュクロス閉断面部が形成されている。
図1に示すように、上述のエプロン6を構成するエプロンアッパ7と、図示しないフロントサイドフレームとの間には、フロントホイールハウス10が設けられており、フロントホイールハウス10の前端部にはエプロンフロントパネルが接合固定されている。
さらに、上述のフロントホイールハウス10の上部には、フロントサスペンションタワー部12が立設固定されている。このフロントサスペンションタワー部12の頂部に位置するサスタワー上部パネル13は、フロントサスペンションタワー部12の上部とエプロンアッパ7とに接合固定されている。このサスタワー上部パネル13は、フロントサスペンションのダンパ支持部を有するものである。
さらにまた、左右一対のフロントピラー5と、車両上部前側に位置するフロントヘッダと、後述するカウルボックス21とで囲繞形成されたフロントウインドパネル配置用の開口部14には、フロントウインドパネル15(いわゆる、フロントウインドガラス)が設けられている。
次に、車両のカウルグリル構造について詳述する。
図6に示すように、上述のダッシュロアパネル1の上端には、上端から車両前方に延びる折曲げ部1aが一体形成されており、折曲げ部1a上には、側面視で略S字形状のダッシュアッパパネル16が取付けられている。
図6に示すように、このダッシュアッパパネル16は上部から下部にかけて、前低後高状に傾斜する上面部161と、車両前方に膨出する膨出部162及びコーナアール部163を有する縦壁部164と、縦壁部164の下端から車両前方へ延びる下面部165とを一体形成したものである。
そして、ダッシュアッパパネル16の下面部165が上述のダッシュロアパネル1の折曲げ部1aにスポット溶接手段にて接合固定されるとともに、ダッシュアッパパネル16の上面部161に、接着剤17を介して、フロントウインドパネル15の傾斜下部が接合固定されている。
図6に示すように、上述のダッシュアッパパネル16の下面部165とダッシュロアパネル1の上端の折曲げ部1aとの接合固定部には、カウルクロス18が取付けられている。
このカウルクロス18は、下壁部181と、下壁部181の前端から上方に延びる前側縦壁部182と、前側縦壁部182の上端から車両前方に延びる前側上面部183と、上述の下壁部181の後端から後上方向に延びる後側縦壁部184と、後側縦壁部184の上端から車両後方に延びる後側上面部185とを一体に折曲げ形成したものである。
図6に示すように、上述のカウルクロス18における前側上面部183と下壁部181との下部相互間には、カウルクロスレイン19を取付けている。
このカウルクロスレイン19は、縦壁部191と、縦壁部191の上端から車両前方に延びる上面部192と、上述の縦壁部191の下端から車両後方に延びる下面部193とを一体に折曲げ形成したものである。カウルクロスレイン19の上面部192をカウルクロス18の前側上面部183にスポット溶接手段にて接合固定するとともに、カウルクロスレイン19の下面部193をカウルクロス18の下壁部181にスポット溶接手段にて接合固定している。これにより、カウルクロスレイン19とカウルクロス18との間には、車幅方向に延びるカウルクロス閉断面部20が形成されている。
図6に示すように、上述のダッシュアッパパネル16とカウルクロス18との両者により、オープンカウル構造のカウルボックス21が形成されている。このカウルボックス21は、フロントウインドパネル15の傾斜下端部と、図示しないボンネットの後端部と、ダッシュパネルとしてのダッシュロアパネル1の上端部との間に配設されたものである。
図6に示すように、カウルボックス21を覆うカウルグリル22を設けている。
このカウルグリル22は、カウルボックス21の上方を覆う上面部23と、上面部23の前端から下方に向けて延び下端が車体(カウルクロスレイン19参照)に取付けられる前面部24と、図3及び図4に示すようにカウルボックス21の側方を覆うとともに、上述の上面部23と一体的に形成された側面部27とを備えている。
図1に示すように、この実施例においては、カウルグリル22の上面部23は車幅方向中央において車両左側の上面部23Lと、車両右側の上面部23Rとに左右2分割形成されており、同様に、前面部24も車幅方向中央において車両左側の前面部24Lと、車両右側の前面部24Rとに左右2分割されている。つまり、カウルグリル22を構成する上面部23及び前面部24は、車幅方向中央において分割部PLにて左右に2分割されたものである。
車両右側の上面部23Rと、車両左側の上面部23Lとは、異なる構造に形成されている。
すなわち、図1に示すように、車両右側の上面部23Rには外気導入孔を一切設けることなく、車両右側の上面部23Rにおける車幅方向外側寄りの部位には、上方に膨出する膨出部25を一体形成して、この膨出部25の下方にワイパモータ(図示せず)を配置すべく構成している。
一方で、車両左側の上面部23Lには、車幅方向及び車両前後方向に離間して複数のメッシュ構造の外気導入孔26を開口形成しており、これら外気導入孔26から取入れた外気を空気調和装置に導入すべく構成している。
上述のカウルグリル22の前面部24は、左右略対称形状に構成されているため、以下、車両右側の構造について説明し、車両左側には同一符号を付す。
この実施例のカウルグリル22の前面部24は、図1のA-A線に相当する車幅方向中央側(図6参照)から、図2のB-B線に相当する車幅方向側部(図8参照)にかけて、その車両側面視における断面形状が漸次変化するように形成されている。
図6に示すように、前面部24は、前面部24の上面に形成された取付け座241(ウエザストリップ配置用の取付け座)と、この取付け座241の後端部から後下に延びる第1スラント部242と、この第1スラント部242の下端から前下に延びる第2スラント部243と、この第2スラント部243の下端から後下に延びる連結壁244と、この連結壁244の下端から下方に延びる縦壁部245と、この縦壁部245の下端から車両前方に延びる底面部246とを一体形成している。
ここで、上述の取付け座241は、ボンネットの後端部に対するウェザーストリップ30を配置するための取付け座であって、取付け座241には車幅方向に延びるウェザーストリップ30が取付けられている。
上述の第1スラント部242と第2スラント部243との間には、車両後方へ向けて屈曲する側面視で屈曲形状断面の上部屈曲部b1が形成されている。この上部屈曲部b1は前面部24の車幅方向中央側において車幅方向の全幅に亘って水平方向に延びるものである。
図6に示すように、上述の第2スラント部243と連結壁244との間には、車両前方へ向けて屈曲する側面視で屈曲形状断面の中間屈曲部b2が形成されている。
図6に示すように、上述の連結壁244と縦壁部245との間には、車両後方へ向けて屈曲する側面視で屈曲形状断面の下部屈曲部b3が形成されている。つまり、図6に示す車幅方向中央側においては、前面部24は、屈曲部b(b1,b2,b3)により側面視でジグザグ断面形状に形成されている。
図2に示すように、上述の屈曲部bは前面部24の車幅方向の側端まで連続しているため、図3(b),図4(b)に示すように、上面部23と前面部24との間の側端に屈曲部bによって開口Hが形成される。
これにより、上方からの荷重入力時における前面部24の車幅方向側端部の屈曲方向への変形について、車幅方向に延びる屈曲部bを起点として変形させ、上方からの荷重入力時には、カウルグリル22の車幅方向の全領域における初期荷重の低減を図るよう構成したものである。
なお、図3(b),図4(b)に示すように、前面部24における車幅方向の側端に形成された開口Hの下方には側面部248が設けられ、側面部248の下端から車両後方に延びる延出壁部249が設けられている。
また、上述のカウルグリル22は、前面部24の車幅方向における左右両端部から車両後方に延びる側面部27を有している(図3、図4参照)。
図4、図6、図7で示したように、カウルグリル22の前面部24の上面における上述の取付け座241には、ボンネットの後端部との間をシールするウェザーストリップ30が配置される。
ウェザーストリップ30は、図4(b)に示すように、車幅方向に延びる筒状のストリップ本体31と、ストリップ本体31の両端に設けた型成形部32とで構成している。
図2に示すように、ストリップ本体31は、取付け座241に配置され、カウルグリル22より車幅方向側方まで延びる長さで形成されている。
このように構成されたストリップ本体31の両端には、ストリップ本体31から下方に突出するように型成形部32が一体構成されている。
型成形部32は、図2,図3(b),図4(b)に示すように、主面部321、側壁部322、下壁部323及び上壁部324で、車両前方から視て車幅方向に長い略長方形状かつ、車両前方の主面部321が略垂直状となる側面視略直角台形状の車体後方側が開放された略箱型に形成されている。
型成形部32を構成する主面部321は、図2に示すように、車両前方から視て車幅方向に長い略長方形状に形成されている。側壁部322は、図3(a)に示すように、主面部321の両側端においてそれぞれ車両後方に延びる側面視略直角台形状に形成されている。
図4に示すように、下壁部323は主面部321及び側壁部322の下部と連結され、上壁部324は主面部321及び側壁部322の上部と連結されている。したがって、下壁部323は、上壁部324より車両後方に突出する態様となる。
このように、主面部321、側壁部322、下壁部323及び上壁部324で略箱型に構成された型成形部32の車両後方側、つまり主面部321の後面側の内部には、上下方向に延びる縦リブ325,326と、車幅方向に延びる横リブ327が設けられている(図4参照)。
図4,図8に示すように、第1縦リブ325は、型成形部32における車幅方向の中央付近に配置され、主面部321、下壁部323及び上壁部324を上下方向に連結している。なお、第1縦リブ325は、側壁部322と同様に側面視直角台形状に形成されている。
図4,図8に示すように、第2縦リブ326は、側壁部322と第1縦リブ325との略中央付近において、主面部321、下壁部323及び上壁部324を上下方向に連結している。なお、第2縦リブ326は、主面部321に対して上壁部324と同程度の突出量で形成され、側面視縦長長方形状に形成されている。
図4に示すように、横リブ327は、型成形部32の高さ方向中央付近において、主面部321と両側の側壁部322とを車幅方向に連結している。横リブ327は、主面部321に対して第2縦リブ326と同程度の突出量で形成され、平面視横長長方形状に形成されている。
このように構成された横リブ327は、縦リブ325,326の高さ方向中央付近を跨ぐ態様で車幅方向に延びており、縦リブ325,326と連結されている。
このように構成された型成形部32を有するウェザーストリップ30は、図2,図4に示すように、取付け座241にストリップ本体31を配設することでカウルグリル22に取付けられる。このとき、カウルグリル22より車幅方向に長く形成されたストリップ本体31の両端部に設けられた型成形部32は、カウルグリル22の側端の外側に配置される。
具体的には、図5に示すように、側端に開口Hが形成されたカウルグリル22の車幅方向外側に型成形部32が配置され、型成形部32における両方の側壁部322のうち車幅方向内側の側壁部322が開口Hに隣接する。つまり、型成形部32の側壁部322はカウルグリル22に形成された開口Hと車幅方向に対面するように立設する。そのため、車幅方向外側から開口Hは型成形部32によって覆われ、露出することを防止できる。
また、型成形部32の下壁部323は、前面部24の下端部に設けられた延出壁部249の上に載置されることとなる。
なお、型成形部32はストリップ本体31と一体構成され、止水性が求められるウェザーストリップ30としては、適宜の反発力を有する弾性変形可能に構成されているため、屈曲部bによって屈曲変形可能な前面部24に比べて低剛性である。しかしながら、型成形部32は開放された車体後方側に縦リブ325,326及び横リブ327を設けているため、型成形部32は形状保持性に優れている。
このように、実施例の車両のカウルグリル構造は、フロントウインドパネル15の下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュロアパネル1の上端部との間にカウルボックス21が配設され、図6に示すように、カウルボックス21の上部を形成するカウルグリル22の前面部24に、水平方向に延びる側面視で屈曲形状断面となる屈曲部bが形成され、屈曲部bは、図2に示すように、カウルグリル22の車幅方向の両側端まで形成され、図2,図5に示すように、屈曲部bの車幅方向の外側に側壁部322が設けられ、側壁部322は、上下方向の剛性が他の部位より低く設定されたものである。
これにより、上方からの荷重入力時に、カウルグリル22の車幅方向の全領域における初期荷重を低減できるとともに、カウルグリル22の側端に形成される開口Hからの異物の混入を防止することができる。
詳述すると、水平方向に延びる側面視で屈曲形状断面となる屈曲部bが形成されたカウルグリル22の側端を側壁部322との合い沿いから直線形状にすると側壁部322の影響を受け、上方からの荷重入力時における側端部の初期荷重が高くなる懸念がある。これに対し、屈曲部bは、図2に示すように、カウルグリル22の車幅方向の両側端まで形成されているため、上方からの荷重入力時に側壁部322が支障することなく、屈曲部bを起点とする変形によって荷重吸収が可能になり、側端部における初期荷重を低減することができる。
しかしながら、側面視で屈曲形状断面となる屈曲部bがカウルグリル22の車幅方向の両側端まで形成されると、屈曲形状断面である屈曲部bにおける側端に形成される開口Hから水等の異物が混入するおそれがある。これに対し、図2,図5に示すように、屈曲部bの車幅方向の外側に側壁部322が設けられているため、曲形状断面である屈曲部bにおける側端に形成された開口Hからの水等の異物が混入することを防止できる。
また、側壁部322が、上下方向の剛性が他の部位より低く設定されているため、上方からの荷重入力時に側壁部322が支障することなく、屈曲部bを起点とする変形によって荷重吸収が可能になり、上方からの荷重入力時における側壁部322の初期荷重を低減することができる。したがって、カウルグリル22の車幅方向の全領域における初期荷重を低減することができるとともに、カウルグリル22の側端部における荷重吸収性能と水等の異物混入防止の両立を図ることができる。
また、図4,図6に示すように、カウルグリル22の前面部24の取付け座241に、ボンネットの後端部に対するウェザーストリップ30が配置され、ウェザーストリップ30に、カウルグリル22の両端部に配置される型成形部32が一体形成されており、図4,図5に示すように、型成形部32に側壁部322が形成されたことにより、部品点数及び組付け工数を増加させることなく、カウルグリル22の側端部における荷重吸収性能と開口Hからの水等の異物混入防止の両立を図ることができる。
また、図5に示すように、型成形部32の下端に、後方に延びる下壁部323が形成され、下壁部323の車幅方向の内側端が側壁部322の下端と連結されているため、側壁部322における下端の形状安定性を向上することができる。したがって、カウルグリル22の側端に形成された開口Hからの異物の混入をより防止することができる。
また、型成形部32の後面側に、図4,図6に示すように、上壁部324から下壁部323まで上下方向に延びる縦リブ325,326が設けられ、側壁部322における上下方向の中間部と縦リブ325,326とを連結する横リブ327が設けられているため、側壁部322を有する型成形部32の形状安定性を向上することができる。したがって、カウルグリル22の側端部における荷重吸収性能を図る側壁部322によってより確実に異物混入を防止することができる。
また、カウルグリル22の前面部24の側端に、図4,図5に示すように、下端から後方に延びる延出壁部249が備えられ、延出壁部249に、型成形部32の下端及びカウルグリル22の側面部248の下端が取り付けられているため、型成形部32の側壁部322とカウルグリル22の側面部248との間に生じる隙間の管理性を向上することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のフロントウインドパネルはフロントウインドパネル15に対応し、以下同様に、
ダッシュパネルはダッシュロアパネル1に対応し、
カウルボックスはカウルボックス21に対応し、
カウルグリルはカウルグリル22に対応し、
前面部は前面部24に対応し、
屈曲部は屈曲部bに対応し、
側壁部は側壁部322に対応し、
カウルグリルの前面部の上面はカウルグリルの前面部の取付け座241に対応し、
ウェザーストリップはウェザーストリップ30に対応し、
型成形部は型成形部32に対応し、
下壁部は下壁部323に対応し、
縦リブは縦リブ325,326に対応し、
横リブは横リブ327に対応し、
延出壁部は延出壁部249に対応し、
側壁部の下端は側面部248の下端に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、実施例においては、屈曲部b(b1,b2,b3)の屈曲方向を代えた屈曲部を採用してもよい。
また、側壁部322は、カウルグリル22に対して別体構成されたウェザーストリップ30に設けたが、ウェザーストリップ30とは異なる部材で構成してもよい。
1…ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)
15…フロントウインドパネル
21…カウルボックス
22…カウルグリル
24…前面部
30…ウェザーストリップ
32…型成形部
241…取付け座
249…延出壁部
322…側壁
323…下壁部
325,326…縦リブ
327…横リブ
b…屈曲部

Claims (7)

  1. フロントウインドパネルの下端部と、ボンネットの後端部と、ダッシュパネルの上端部との間にカウルボックスが配設され、
    該カウルボックスの上部を形成するカウルグリルの前面部に、水平方向に延びる側面視で前方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面屈曲部が形成され、
    該屈曲部は、前記カウルグリルの車幅方向の両側端まで形成され、
    前記屈曲部の車幅方向の外側に側壁部が設けられ、
    前記側壁部は、上下方向の剛性が前記前面部より低く設定された
    車両のカウルグリル構造。
  2. 前記屈曲部を中間屈曲部とし、
    前記前面部に、前記側面視で後方に向かって凸状に屈曲する屈曲形状断面の上部屈曲部と下部屈曲部とが形成され、
    前記上部屈曲部、前記中間屈曲部及び前記下部屈曲部が上方から下方に向かってこの順で配置された
    請求項1に記載の車両のカウルグリル構造。
  3. 前記カウルグリルの前面部の上面に、上記ボンネットの後端部に対するウェザーストリップが配置され、
    該ウェザーストリップに、上記カウルグリルの両端部に配置される型成形部が一体形成されており、
    該型成形部に、前記側壁部が形成された
    請求項1又は請求項2に記載の車両のカウルグリル構造。
  4. 前記型成形部の下端に、後方に延びる下壁部が形成され、
    該下壁部の車幅方向の内側端が前記側壁部の下端と連結された
    請求項に記載の車両のカウルグリル構造。
  5. 前記型成形部の後面側に、上端から前記下壁部まで上下方向に延びる縦リブが設けられ、
    前記側壁部における上下方向の中間部と前記縦リブとを連結する横リブが設けられた
    請求項に記載の車両のカウルグリル構造。
  6. 前記型成形部の後面側のみに、上端から前記下壁部まで上下方向に延びる縦リブが設けられ、
    前記側壁部における上下方向の中間部と前記縦リブとを連結する横リブが設けられた
    請求項に記載の車両のカウルグリル構造。
  7. 前記カウルグリルの前記前面部の側端に、下端から後方に延びる延出壁部が備えられ、
    前記延出壁部に、前記型成形部の下端及び前記カウルグリルの側壁部の下端が取り付けられた
    請求項乃至のうちいずれかに記載の車両のカウルグリル構造。
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