JP7332571B2 - 二酸化炭素還元システム、及び二酸化炭素還元方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二酸化炭素を還元するための二酸化炭素還元システム、及び二酸化炭素還元方法に関する。
従来、発電設備、製鉄設備などにおいて石油、石炭などの化石燃料を使用することで、二酸化炭素を含む大量の排気ガスが排出されている。また、焼却炉でも、廃棄物などの可燃物を焼却することで、二酸化炭素を含む大量の排気ガスが排出される。近年、地球温暖化を抑え、持続可能な社会を構築するために、二酸化炭素の排出量を抑えることが重要となってきており、二酸化炭素を含む排気ガスを有効活用する試みがなされている。
例えば、特許文献1では、逆シフト反応により排気ガス中の二酸化炭素及び水素の少なくとも一部を一酸化炭素と水蒸気に改質したうえで、改質されたガスを微生物発酵させることにより有機物質を生成することが開示されている。
特開2015-77120号公報
二酸化炭素は、熱エネルギーが低く、一酸化炭素などの有用物質に還元するには加熱が必要である。しかし、二酸化炭素を加熱することでも、通常は二酸化炭素が発生するので、二酸化炭素を有用物質に還元しても、二酸化炭素削減に寄与しにくい。
そこで、本発明は、二酸化炭素削減に寄与することが可能な二酸化炭素還元システム、及び二酸化炭素還元方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、二酸化炭素を再生利用エネルギー又は排熱により加熱することで、二酸化炭素削減に寄与できること見出し、以下の本発明を完成させた。本発明の要旨は、以下の[1]~[12]に示すとおりである。
[1]二酸化炭素を還元させる還元装置と、
二酸化炭素を前記還元装置に輸送する輸送経路とを備え、
前記輸送経路において、再生利用エネルギーおよび排熱の少なくともいずれかにより二酸化炭素を加熱させる、二酸化炭素還元システム。
[2]前記再生利用エネルギーが、太陽光発電、風力発電、水力発電、波力発電、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽熱、および地中熱からなる群から選択される少なくとも1つを利用したものである、上記[1]に記載の二酸化炭素還元システム。
[3]前記排熱が、燃焼炉で発生した熱である、上記[1]又は[2]に記載の二酸化炭素還元システム。
[4]さらに二酸化炭素分離装置を備え、
前記輸送経路の二酸化炭素が、前記二酸化炭素分離装置により二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離されたものである、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[5]さらに燃焼炉を備え、
前記排気ガスが前記燃焼炉で発生した排気ガスであり、
前記輸送経路が、二酸化炭素を前記燃焼炉で発生した熱により加熱されるように循環させる循環経路である上記[4]に記載の二酸化炭素還元システム。
[6]前記燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する熱交換器を備え、
前記循環経路が、二酸化炭素を前記熱交換器に送り、
前記熱交換器において前記排気ガスと熱交換させて前記二酸化炭素を加熱させる、上記[5]に記載の二酸化炭素還元システム。
[7]前記燃焼炉が、被燃焼物が燃焼される燃焼室と、前記燃焼室に接続されるガス排出路とを備え、前記熱交換器が前記ガス排出路に取り付けられる上記[6]に記載の二酸化炭素還元システム。
[8]前記還元装置が、二酸化炭素を一酸化炭素に還元させる、上記[1]~[7]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[9]前記還元装置が、二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる逆シフト反応装置である、上記[1]~[8]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[10]前記還元装置が、ケミカルルーピング型反応装置である、上記[1]~[9]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[11]再生利用エネルギーおよび排熱の少なくともいずれかにより二酸化炭素を加熱させる工程と、
前記加熱された二酸化炭素を還元させる工程と
を備える二酸化炭素還元方法。
[12]二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離する工程をさらに含む、上記[11]に記載の二酸化炭素還元方法。
また、本発明は、さらに以下の[13]~[19]を提供する。
[13]燃焼炉と、
前記燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスから、二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離装置と、
前記二酸化炭素分離装置で分離された二酸化炭素を、前記燃焼炉で発生した熱により加熱されるように循環させる循環経路と、
前記加熱された二酸化炭素を還元させる還元装置と
を備える二酸化炭素還元システム。
[14]前記還元装置が、二酸化炭素を一酸化炭素に還元させる上記[13]に記載の二酸化炭素還元システム。
[15]前記還元装置が、二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる逆シフト反応装置である上記[13]又は[14]に記載の二酸化炭素還元システム。
[16]前記還元装置が、ケミカルルーピング型反応装置である上記[13]~[15]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[17]前記燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する熱交換器を備え、
前記循環経路が、前記二酸化炭素分離装置で分離された二酸化炭素を前記熱交換器に送り、前記熱交換器において前記排気ガスと熱交換させて、前記二酸化炭素を加熱させる上記[13]~[16]のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
[18]前記燃焼炉が、被燃焼物が燃焼される燃焼室と、前記燃焼室に接続されるガス排出路とを備え、前記熱交換器が前記ガス排出路に取り付けられる上記[17]に記載の二酸化炭素還元システム。
[19]燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離する工程と、
前記分離された二酸化炭素を、前記焼却炉で発生した熱により加熱させる工程と、
前記加熱された二酸化炭素を還元させる工程と
を備える二酸化炭素還元方法。
本発明では、二酸化炭素削減に寄与することが可能になる。
本発明の二酸化炭素還元システムを示す概略図である。 本発明の二酸化炭素還元システムの一実施形態を示す模式図である。 本発明の二酸化炭素還元システムで使用される燃焼炉の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の二酸化炭素還元システム、及び二酸化炭素還元方法を説明する。図1に示すように、本発明の二酸化炭素還元システム1は、輸送経路4と、還元装置5とを備える。
好ましい一実施形態において、本発明の二酸化炭素還元システム1は二酸化炭素分離装置3をさらに含む。二酸化炭素を含む排気ガスは、一般的に二酸化炭素濃度が十分に高いとはいえず、そのまま利用しても効率的に有用物質が生成できるとはいえない。しかし、二酸化炭素分離装置3により排気ガスに含まれる二酸化炭素を分離したうえで加熱し、その加熱された二酸化炭素を還元することで、排気ガスに含まれる二酸化炭素を効率よく還元を行うことができる。
以下、好ましい一実施形態について詳細に説明する。
二酸化炭素(CO)分離装置3は、二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離する装置である。二酸化炭素を分離する装置は、特に限定されないが、分離方式としては、化学吸収法、固体吸収法、膜分離法などが挙げられ、その詳細は後述する一実施形態で説明する通りである。二酸化炭素を含む排気ガスは、特に限定されないが、燃焼炉から排出された排気ガス、セメント工場から排出された排気ガス、発電所(火力)から排出された排気ガス、製鉄所から排出された排気ガス、製油工場から排出された排気ガスなどが挙げられる。
輸送経路4は、二酸化炭素分離装置3で分離された二酸化炭素を還元装置5に輸送する経路である。分離された二酸化炭素は、輸送経路4において、加熱手段2により加熱される。輸送経路4にて二酸化炭素を加熱することで、加熱した二酸化炭素を還元装置5に少ない放熱ロスで導入することが可能になる。
輸送経路4は、二酸化炭素分離装置3と還元装置5を接続させる経路であれば特に限定されないが、パイプ、管などにより構成されるとよい。パイプはいかなる形状でもよく、例えばプレート状であってもよい。また、輸送経路4は、その経路の途中で容器、タンクなどを備え、例えば分離された二酸化炭素はその容器、タンクなどにおいて加熱手段2により加熱されてもよい。分離された二酸化炭素は、例えば上記容器、タンクなどにおいて一旦停留させてもよい。
なお、輸送経路4は、後述する実施形態で示すように循環経路であることが好ましい。循環経路とは、二酸化炭素分離装置3で分離された二酸化炭素を、排気ガスの発生源である燃焼炉などで発生した熱によって加熱されるように、循環させる経路である。
加熱手段2は、再生利用エネルギーおよび排熱の少なくともいずれかにより、分離された二酸化炭素を加熱する。再生利用エネルギーは、太陽光発電、風力発電、水力発電、波力発電、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽熱、および地中熱から選択される少なくとも1つを利用したものである。また、排熱は、還元装置で発生する熱、還元装置以外の装置で発生する熱が挙げられる。前記還元装置以外の装置で発生する熱としては、例えば燃焼炉で発生した熱、セメント工場で発生した熱、発電所(火力)で発生した熱、製鉄所で発生した熱、製油工場で発生した熱などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
加熱手段2は、分離された二酸化炭素を輸送経路4において加熱できれば特に限定されないが、熱交換器により構成されることが好ましい。熱交換器は、例えば上記再生利用エネルギー又は排熱の少なくともいずれかによって加熱された加熱媒体と、輸送経路4において輸送される二酸化炭素とを熱交換させることで、二酸化炭素を加熱する。加熱媒体としては、液体、気体などの流体が挙げられる。
熱交換器は、特に限定されないが、輸送経路4の一部となる管、パイプなどを上記加熱媒体に接触させるもの、加熱媒体が内部に通される構造体の外周面に管、パイプなどを取り付けたもの、上記加熱媒体内部に管、パイプなどを配置させたものなどが挙げられる。
加熱手段2は、再生利用エネルギーや排熱などからなる熱線でもよく、熱線は、例えば、輸送経路4を構成するパイプ、管、容器、タンクなどに外周面から照射させるとよい。また、例えば、太陽光をパイプ、管、容器、タンクなどの外周面に直接照射させてもよい。加熱手段2は、各種発電により加熱されたヒーターでもよく、輸送経路4を構成する管、パイプ、容器、タンクの内部にヒーターを配置してもよく、これらの外部からヒーターで加熱してもよい。また、例えば、パイプ、管などの輸送経路4の少なくとも一部が地中に埋められることで地中熱により加熱されてもよい。
還元装置5は、輸送経路4から導入され、かつ加熱手段2によって加熱された二酸化炭素を還元する。還元装置は、二酸化炭素を還元できる限り特に限定されないが、後述するように逆シフト反応装置、メタン化装置、メタノール合成装置、エタノール製造装置、アクリル酸合成装置であることが好ましく、より好ましくは逆シフト反応装置であり、さらに好ましくはケミカルルーピング型反応装置である。還元装置5の詳細、還元装置5において行われる二酸化炭素還元の詳細、生成される物質などについては後述する通りである。
以上で説明したとおり、本発明では、二酸化炭素は、再生利用エネルギー又は排熱により加熱され、二酸化炭素の加熱のために、新たに二酸化炭素が排出されない。したがって、二酸化炭素削減に十分に寄与することが可能である。
以下、本発明について一実施形態を用いてより詳細に説明する。以下で説明する一実施形態に係る二酸化炭素還元システム及び二酸化炭素還元方法では、二酸化炭素分離装置に供給される排気ガスが燃焼炉で発生した排気ガスであり、かつ燃焼炉で発生した熱(排熱)により二酸化炭素が加熱される。したがって、以下の一実施形態に係る二酸化炭素還元方法は、二酸化炭素を利用して排熱を回収する熱回収プロセスも含む。
図2は、本発明の一実施形態に係る二酸化炭素還元システム10を示す。
二酸化炭素還元システム10は、燃焼炉11、熱交換器20、二酸化炭素(CO)分離装置30、循環経路40、及び還元装置50を備える。
(燃焼炉)
二酸化炭素還元システム10における燃焼炉11は、例えば廃棄物などを焼却する焼却炉が挙げられる。焼却炉の種類は、特に限定されないが、ストーカー式焼却炉、流動床式焼却炉、キルン式焼却炉、ガス化溶融炉など公知のものが使用される。焼却炉は、これらの方式の2以上を組み合わせたものであってもよい。燃焼炉11は、これらの中ではストーカー式焼却炉が好ましい。また、燃焼炉11は、廃棄物を焼却するものに限定されず、被燃焼物を燃焼させることで発生する排気ガスに、二酸化炭素が含有されるものであれば、高炉など、コークスなどの廃棄物以外を燃焼させるものであってもよい。燃焼炉11としては、廃棄物を焼却する焼却炉が好ましい。
図3は、燃焼炉11がストーカー式焼却炉である場合の模式図である。ストーカー式焼却炉は、図3に示すように、廃棄物などの被燃焼物が投入される投入口12と、投入された被燃焼物を燃焼させるストーカー13と、ストーカー13における燃焼により生成された焼却灰が排出される灰排出口14とを備える。
ストーカー13は、一般的に、階段状又は傾斜状になっており、投入口12からストーカー13の上段に投入された被燃焼物は、ストーカー13の上段で乾燥され、その後中段に送られて中段で被燃焼物が燃焼される。次いで、燃焼された被燃焼物は、後段に送られて後段で後燃焼されて、焼却灰となって灰排出口14から排出される。また、ストーカー13には、被燃焼物を燃焼させるために、ストーカー13の下方などから酸素、空気などが送られる。
燃焼炉11において、被燃焼物が燃焼される燃焼室17は、ストーカーが設けられる下段燃焼室15と、下段燃焼室15の上方に接続されたガス燃焼室16とからなり、ストーカー13における燃焼により発生したガスは、ガス燃焼室16でさらに燃焼される。ガス燃焼室16でさらに燃焼されたガスは、排気ガスとして、ガス燃焼室16(すなわち、燃焼室17)に接続されるガス排出路18を通って燃焼炉11の外部に出され、後述するように二酸化炭素分離装置30に送られる。
排気ガスは、被燃焼物の燃焼により生じた二酸化炭素が含まれる。また、燃焼炉11の燃料方式によっては、例えば二酸化炭素、一酸化炭素、水素を含む合成ガスであってもよい。また、排気ガスには、一般的に二酸化炭素以外にも、窒素、酸素、及び水(水蒸気)が含まれてもよいし、これらに加えさらに一酸化炭素、水素が含まれてもよい。
排気ガスは、例えば、二酸化炭素が2~30質量%、一酸化炭素が15~45%、水素が10~50%、窒素が25~67質量%、酸素が0.5~20質量%、水が5~40質量%含まれるものであってもよい。また、例えば、二酸化炭素が2.5~25質量%、窒素が35~70質量%、酸素が4~18質量%、水が10~35質量%含まれるものであってもよい。
ガス排出路18に燃焼室17から送られる排気ガスの温度T1は、燃焼直後のガスであるため高温である。具体的には、例えば200~1300℃、好ましくは300~900℃である。
なお、上記では燃焼室17は、下段燃焼室15とガス燃焼室16とからなる構成が示されるが、ガス焼却室16は省略され、下段燃焼室15がガス排出路18に直接接続されてもよい。また、以上では、燃焼炉がストーカー式焼却炉である場合を例に説明したが、燃焼炉は、いかなるものでもよく、燃焼室と、ガス排出路とを備える公知の燃焼炉を適宜使用すればよい。
(熱交換器)
二酸化炭素還元システム10は、上記のように熱交換器20を備える。本実施形態において熱交換器20はガス排出路18に取り付けられる。熱交換器20は、燃焼室17から送られた、ガス排出路18内部の排気ガスを冷却する。
なお、熱交換器20の内部に通される媒体は、後述するように、二酸化炭素分離装置30によって分離された二酸化炭素である。熱交換器20内部の二酸化炭素は、燃焼室17から送られた、ガス排出路18内部の高温にされた排気ガスと熱交換することで加熱される。
熱交換器20は、いかなる形態でもよく、管式、プレート式のいずれでもよいし、これらを組み合わせたものでもよい。また、管式は、例えば、伝熱管がコイル状、コンデンサー状に巻かれたものでもよいし、複数の管が束ねられたものでもよい。また、熱交換器20は、図3に示すようにガス排出路18内部に設けられてもよいし、ガス排出路18の外周面に沿うように設けられてもよいが、ガス排出路18内部に設けられることが好ましい。
また、ガス排出路18内部には、熱交換器20以外にも熱交換器(図示しない)が設けられ、その熱交換器によってもガス排出路18内部の排気ガスが冷却されてもよい。そのような熱交換器は、例えば、ボイラーの一部を構成し、排気ガスによって加熱された熱交換器内部の媒体が、ボイラーを駆動させるために使用されてもよい。
熱交換器20で冷却された排気ガスは、ガス排出路18から燃焼炉11の外部に出されて、図2に示すように、二酸化炭素分離装置30に送られる。ここで、排気ガスは、二酸化炭素分離装置30に直接送られてもよいが、様々な処理をした後、二酸化炭素分離装置30に送られることが好ましい。
例えば、図2に示すように、ガス排出路18と二酸化炭素分離装置30の間の経路上には、冷却装置21が設けられ、熱交換器20で冷却された排気ガスは、冷却装置21でさらに冷却された上で二酸化炭素分離装置30に送られてもよい。冷却装置21としては、特に限定されないが、熱交換器、冷却塔などが挙げられる。冷却塔は、水噴霧式、空冷式など、焼却炉で一般的に使用されるものを使用すればよい。
また、ガス排出路18と二酸化炭素分離装置30の間の経路上には、清浄装置22が設けられ、熱交換器20で冷却された排気ガスは、清浄装置22で清浄された後、二酸化炭素分離装置30に送られるとよい。清浄装置22としては、バグフィルタなどの煤塵除去装置、活性炭フィルタなどの各種吸着フィルタ、脱硝反応塔などの窒素酸化物除去装置、酸性ガス除去装置などが挙げられ、これら清浄装置で煤塵、ダイオキシン、塩化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物、有機物などを除去される。
なお、二酸化炭素還元システム10には、冷却装置21と清浄装置22のいずれか一方が設けられてもよいし、両方が設けられてもよいし、両方とも設けられなくてもよい。また、冷却装置21及び清浄装置22以外の処理装置が設けられてもよい。また、冷却装置21及び清浄装置22は、それぞれ単数であってもよいし、複数設けられてもよい。
二酸化炭素分離装置30に送られる排気ガスは、上記のように熱交換器20で冷却され、また、上記したように必要に応じてさらに冷却装置21により冷却されることで低温となる。ただし、耐熱性を有する二酸化炭素分離装置30など、二酸化炭素分離装置30の種類によっては、冷却装置21によって冷却されずに二酸化炭素分離装置30に送られてもよい。さらに、排気ガスは、後述するように熱交換器20によって冷却されず、又は熱交換器20及び冷却装置21のいずれによっても冷却されずに二酸化炭素分離装置30に送られてもよい。
二酸化炭素分離装置30に送られる排気ガスの温度T2は、例えば0~500℃であることが好ましく、好ましくは5~450℃である。温度T2を上記範囲内にすることで、二酸化炭素分離装置30に負荷をかけることなく、排気ガスから二酸化炭素を適切に分離することが可能になる。
なお、ガス排出路18から排出された排気ガスは、ブロワー(図示しない)などにより圧力が付与された状態で、二酸化炭素分離装置30に送られるとよい。
(二酸化炭素分離装置)
二酸化炭素分離装置30は、燃料炉11から送られてきた排気ガスから二酸化炭素を分離する。二酸化炭素分離装置30の分離方式としては、特に限定されないが、化学吸収法、固体吸収法、膜分離法などが挙げられる。化学吸収法に使用する装置としては、例えば、排気ガス中の二酸化炭素をアミン溶液などからなる溶液に吸収させて分離する装置、圧力変動吸着法(PSA法)などを利用した装置などが挙げられる。固体吸収法に使用する装置としては、二酸化炭素を吸収可能な固体吸収剤を多孔質支持体に担持させたものなどが挙げられる。また、TSA(Thermal Swing adsorption)法を利用した装置などでもよい。膜分離法に使用する装置としては、二酸化炭素分離膜が挙げられる。二酸化炭素分離膜としては、PBI系(ポリペンゾイミダゾール系)の分離膜などが挙げられる。PBI系分離膜は耐熱性を有し、比較的高温の排気ガスでも二酸化炭素を分離することが可能である。これらの中では、二酸化炭素分離膜を使用することが好ましい。
本発明において二酸化炭素分離装置30における二酸化炭素の分離とは、厳密に排気ガスから二酸化炭素を単離する必要はなく、二酸化炭素の含有率が高められたガスと、その他のガスとに分離されればよい。二酸化炭素の含有率が高められたガスにおける二酸化炭素の含有率は、好ましくは30~100質量%、より好ましくは55~99質量%である。なお、本明細書では、このように二酸化炭素の含有率が高められたガスも、説明を簡略化するために、単に分離された二酸化炭素として説明する。
分離された二酸化炭素は、循環経路40により、上記した熱交換器20に送られ、熱交換器20内部を通る媒体として使用される。ここで、分離された二酸化炭素の温度T3は、例えば、0~550℃、好ましくは5~450℃である。したがって、熱交換器20内部において、分離された二酸化炭素は、燃焼炉11内部で発生した排気ガスと熱交換され加熱される。これにより、燃焼炉11内部の燃焼により発生した熱エネルギーが効率的に利用される。
熱交換器20において加熱された二酸化炭素は、循環経路40を通って、還元装置50に送られる。一方で、燃焼炉11で発生した排気ガスは、熱交換器20内部を通る二酸化炭素により冷却され、上記したとおり、燃焼炉11の外部に出されて、二酸化炭素分離装置30に送られる。
二酸化炭素分離装置30において分離された二酸化炭素は、例えばブロワーなどにより、圧力が付与された状態で、循環経路40を通って、還元装置50に送られてもよい。ここで、循環経路40の内部の圧力は、例えば、101.35~999kPaが好ましく、101.50~500kPaがより好ましい。二酸化炭素は、圧力を付与したうえで循環経路40を通すことで、熱交換器20において効率良く熱交換される。
なお、二酸化炭素分離装置30において分離された二酸化炭素は、上記した熱交換器20内部を通るように循環させられればよいが、例えば、上記した冷却装置21に使用される熱交換器の内部も通るように循環させられてもよい。すなわち、分離された二酸化炭素は、冷却装置21の熱交換器内部、及び熱交換器20内部をこの順に通って、還元装置50に送られてもよい。このような態様によれば、分離された二酸化炭素は、燃焼炉11で発生した熱エネルギーによってより効率的に加熱される。
(還元装置)
上記のように還元装置50には、熱交換器20などで加熱された二酸化炭素が供給される。ここで、還元装置50に供給される二酸化炭素の温度T4は、200~900℃が好ましく、300~700℃がより好ましい。二酸化炭素の温度T4を上記範囲内とすることで、還元装置50における追加的な加熱を少なくすることができ、また、加熱をしなくても、二酸化炭素を還元することが可能になる。
還元装置50では、供給された二酸化炭素が還元される。ここで、二酸化炭素の還元により得られる物質は、一酸化炭素でもよいし、メタン、メタノール、酢酸、エタン、エチレンなどの有機物質でもよいが、一酸化炭素が好ましい。還元装置50は、吸熱反応により還元を行うとよいが、好ましくは逆シフト反応を行う逆シフト反応装置であることが好ましく、より好ましくはケミカルルーピング型反応装置である。
また、二酸化炭素の還元によって上記物質を得るために、還元装置50には二酸化炭素以外のガス成分が供給されることが好ましく、具体的には、図2に示すように、水素ガスが供給されることが好ましい。水素ガスが供給されると、以下の式(1)で表される逆シフト反応により、二酸化炭素と水素から、一酸化炭素と水が生成される。
CO2 + H2 → CO +H2O (1)
還元装置50に供給される水素は、加熱されていることが好ましい。具体的には、供給される水素は、例えば、200℃以上に加熱されているとよいが、後述する1ポット型反応である場合には、例えば300~900℃以上、より好ましくは350~750℃に加熱されるとよい。また、ケミカルルーピング反応では、好ましくは200~700℃、より好ましくは200~650℃である。
水素の加熱方法は、特に限定されないが、二酸化炭素と同様に、燃焼炉(ガス排出路)に取り付けられた熱交換器の内部や、冷却装置21の熱交換器内部に媒体として通すことで加熱してもよいし、他の方法で加熱してもよい。
逆シフト反応装置は、例えば、上記(1)の反応を促進させる逆シフト反応用触媒を内部に充填した反応器であり、同じ反応器内部で二酸化炭素の還元と、水素の酸化の両方を行うものである。なお、このように同じ反応器内部で二酸化炭素の還元と、水素の酸化の両方を行う逆シフト反応は、本明細書では1ポット型反応ともいう。
1ポット型反応では、二酸化炭素と水素を、同じ反応器内部を通過させることで、その反応器内部で一酸化炭素と水(水蒸気)が生成され、その反応器から一酸化炭素と水(水蒸気)が排出される。
1ポット型反応における反応器内部のガス温度は、例えば、300~1000℃、好ましくは450~850℃である。上記のように、還元装置50に供給される二酸化炭素、又は二酸化炭素及び水素は予め加熱される。したがって、反応器は、加熱されなくてもよいが、ガス温度が上記温度に到達しない場合などには、加熱されてもよい。
上記した1ポット型反応に使用される逆シフト用反応用触媒としては、ルテニウム(Ru)やロジウム(Ru),等の貴金属触媒、Mn、Fe、Co,などの金属触媒を含有したものなどが挙げられる。
また、逆シフト反応は、より好ましい態様として、ケミカルルーピング型反応がある。ケミカルルーピング型反応で使用する反応装置(ケミカルルーピング型反応装置)は、第1及び第2の反応器を備え、上記した式(1)で表される反応が、第1及び第2の反応として、第1及び第2の反応器それぞれに分割して行われる。具体的には、第1及び第2の反応器それぞれに金属酸化物触媒を充填して、一方の反応器にて二酸化炭素を一酸化炭素に還元する第1の反応を、他方の反応器にて水素を水に酸化する第2の反応を行う。上記第1及び第2の反応は、それぞれ、以下の式(2)、(3)の反応式で表される。
一方の反応器には二酸化炭素が、他方の反応器には水素が供給されることで、それぞれ第1及び第2の反応が行われ、一方の反応器から一酸化炭素が、他方の反応器から水(水蒸気)を含むガスが排出される。
CO2(ガス) + MOx-1(固体) →CO(ガス) + MO(固体) (2)
2(ガス) + MO(固体) →H2O(ガス)+MOx-1(固体) (3)
(なお、式(2)、(3)において、Mは金属を表し、xは正の整数を表す。)
ケミカルルーピング型反応装置としては、金属酸化物触媒を2つの反応器間で循環させる触媒循環経路を有するものが挙げられる。このケミカルルーピング型反応装置では、第1の反応器に二酸化炭素が供給され還元反応が行われ一酸化炭素が排出されるとともに、第2の反応器に水素が供給され酸化反応が行われ水が排出される。また、第1の反応器で酸化させた金属酸化物触媒が第2の反応器に送られ、かつ第2の反応器で還元された金属酸化物触媒が第1の反応器に送られることで、金属酸化物触媒が循環させられる。このように金属酸化物触媒を循環させることで、第1及び第2の反応器それぞれで還元及び酸化それぞれを繰り返し行っても、金属酸化物触媒は、失活することなく、長期間使用し続けることが可能になる。
また、ケミカルルーピング型反応装置としては、触媒を固定して各反応器に供給されるガスを切り替えるタイプのものでもよい。このタイプのケミカルルーピング型反応装置は、それぞれに金属酸化物触媒が充填された第1及び第2の反応器を備え、第1及び第2の反応器には、いずれも二酸化炭素、及び水素が供給されるラインが取り付けられる。そして、二酸化炭素が一方の反応器に供給され、その反応器で還元反応が行われ、一酸化炭素が排出されるとともに、水素が他方の反応器に供給され、その反応器で酸化反応が行われ、水が排出される。
二酸化炭素が供給される反応器、及び水素が供給される反応器が、時間経過と共に適宜切り替えられ、それにより、各反応器では、金属酸化物触媒の酸化と還元が繰りされ、金属酸化物触媒は、失活することなく、長期間使用し続けることが可能になる。
ケミカルルーピング型反応装置において、第1の反応器(すなわち、二酸化炭素の還元が行われる反応器)の内部のガス温度は、例えば450~1000℃、好ましくは500~850℃である。また、第2の反応器(すなわち、水素の酸化が行われる反応器)の内部のガス温度は、例えば300~800℃、好ましくは300~750℃である。
第1及び第2の反応器は、加熱されなくてもよいが、これらに供給される二酸化炭素、及び水素のガス温度が上記温度に到達しない場合などには、加熱されてもよい。
ケミカルルーピング型反応装置における金属酸化物触媒は、公知の金属酸化物触媒が使用されればよいが、例えば、La、Sr、Co、Ce、Zr、Y及びFeから選択される1種又は2種以上の金属の酸化物などが挙げられる。酸化物としては、ペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物などであってもよい。
還元装置50で得られた一酸化炭素は、さらに微生物発酵などにより有機物質などに変換されてもよい。また、還元装置50で得られた水は、適宜液化などされて除去されるとよい。
以上のように、本実施形態によれば、二酸化炭素分離装置で分離された二酸化炭素を、燃焼炉で生じた熱エネルギーを利用して加熱した上で還元することで、燃焼炉で発生した排気ガスに含まれる二酸化炭素を効率的に還元することができる。また、本実施形態では、熱容量が大きく、かつ不活性である二酸化炭素を熱回収媒体としたことにより、燃焼炉で発生した熱を安全かつ効率的に回収することができる。
なお、以上の実施形態では、燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する熱交換器が設けられたが、熱交換器は設けられなくてもよく、燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスは、熱交換器で冷却されずに二酸化炭素分離装置に送られてもよい。
ただし、この場合も、分離された二酸化炭素は、燃焼炉で発生した熱により加熱される必要があるので、例えば、燃焼室にパイプなどを通し、そのパイプ中に二酸化炭素分離装置で分離された二酸化炭素を通過させることで二酸化炭素を加熱するとよい。
1 二酸化炭素還元システム
2 加熱手段
3 二酸化炭素分離装置
4 輸送経路
5 還元装置
10 二酸化炭素還元システム
11 燃焼炉
12 投入口
13 ストーカー
14 灰排出口
15 下段燃焼室
16 ガス燃焼室
17 燃焼室
18 ガス排出路
20 熱交換器
21 冷却装置
22 清浄装置
30 二酸化炭素分離装置
40 循環経路
50 還元装置

Claims (11)

  1. 二酸化炭素を還元させる還元装置と、
    二酸化炭素を前記還元装置に輸送する輸送経路と、
    二酸化炭素分離装置と、
    被燃焼物を燃焼させて二酸化炭素を生じさせ、かつ前記還元装置とは別の装置である燃焼炉とを備え、
    前記輸送経路において、再生利用エネルギーおよび排熱の少なくともいずれかにより二酸化炭素を加熱させ、
    前記排熱が、前記燃焼炉で発生した熱であり、
    前記輸送経路の二酸化炭素が、前記二酸化炭素分離装置により二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離されたものであり、
    前記排気ガスが前記燃焼炉で発生した排気ガスであり、前記輸送経路が、分離された前記二酸化炭素を前記燃焼炉で発生した熱により加熱されるように循環させる循環経路であり、かつ
    前記還元装置が、二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる逆シフト反応装置である、二酸化炭素還元システム。
  2. 前記再生利用エネルギーが、太陽光発電、風力発電、水力発電、波力発電、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽熱、および地中熱からなる群から選択される少なくとも1つを利用したものである、請求項1に記載の二酸化炭素還元システム。
  3. 前記燃焼炉で発生した二酸化炭素を含む排気ガスを冷却する熱交換器を備え、
    前記循環経路が、二酸化炭素を前記熱交換器に送り、
    前記熱交換器において前記排気ガスと熱交換させて前記二酸化炭素を加熱させる、請求項1又は2に記載の二酸化炭素還元システム。
  4. 前記燃焼炉が、被燃焼物が燃焼される燃焼室と、前記燃焼室に接続されるガス排出路とを備え、前記熱交換器が前記ガス排出路に取り付けられる請求項3に記載の二酸化炭素還元システム。
  5. 前記還元装置が、ケミカルルーピング型反応装置である、請求項1~4のいずれか1項に記載の二酸化炭素還元システム。
  6. 二酸化炭素を還元させる還元装置と、
    二酸化炭素を前記還元装置に輸送する輸送経路とを備え、
    前記輸送経路において、少なくとも再生利用エネルギーにより二酸化炭素を加熱させ、
    前記再生利用エネルギーが、太陽光発電、風力発電、水力発電、波力発電、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽熱、および地中熱からなる群から選択される少なくとも1つを利用したものであり、
    前記還元装置が、二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる逆シフト反応装置である、二酸化炭素還元システム。
  7. さらに二酸化炭素分離装置を備え、
    前記輸送経路の二酸化炭素が、前記二酸化炭素分離装置により二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離されたものである、請求項6に記載の二酸化炭素還元システム。
  8. 前記還元装置が、ケミカルルーピング型反応装置である、請求項6又は7に記載の二酸化炭素還元システム。
  9. 再生利用エネルギーおよび排熱の少なくともいずれかにより二酸化炭素を加熱させる工程と、
    前記加熱された二酸化炭素を還元装置で還元させる工程と、
    輸送経路により二酸化炭素を前記還元装置に輸送する工程と、
    二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離する工程とを備え、
    前記排熱が、被燃焼物を燃焼させて二酸化炭素を生じさせ、かつ前記還元装置とは別の装置である燃焼炉で発生した熱であり、
    前記輸送経路の二酸化炭素が、前記二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離されたものであり、
    前記排気ガスが前記燃焼炉で発生した排気ガスであり、前記輸送経路が、分離された前記二酸化炭素を前記燃焼炉で発生した熱により加熱されるように循環させる循環経路であり、かつ
    前記還元装置において、前記二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる、二酸化炭素還元方法。
  10. 少なくとも再生利用エネルギーにより二酸化炭素を加熱させる工程と、
    前記加熱された二酸化炭素を還元装置で還元させる工程とを備え、
    前記再生利用エネルギーが、太陽光発電、風力発電、水力発電、波力発電、潮力発電、バイオマス発電、地熱発電、太陽熱、および地中熱からなる群から選択される少なくとも1つを利用したものであり、
    前記還元装置において、前記二酸化炭素と水素から逆シフト反応により一酸化炭素と水を生成させる、二酸化炭素還元方法。
  11. 二酸化炭素を含む排気ガスから二酸化炭素を分離する工程をさらに含む、請求項10に記載の二酸化炭素還元方法。
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