JP2018096616A - 火力発電プラント、ボイラ及びボイラの改造方法 - Google Patents

火力発電プラント、ボイラ及びボイラの改造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつNOx濃度の低減を図ることができる火力発電プラント、ボイラ又はボイラの改造方法を提供する。【解決手段】ボイラは、火炉と、アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置と、火炉と第1アンモニア分解装置とに接続された水素含有燃料供給ラインと、を備える。ボイラは、第1アンモニア分解装置で生成された水素を含み、且つ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が水素含有燃料供給ラインを介して火炉に供給され、該火炉内で燃焼されるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、火力発電プラント、ボイラ及びボイラの改造方法の分野に関する。
従来、火力発電プラントにおいては、地球環境への影響を考慮して、二酸化炭素排出量を削減することが課題となっており、化石燃料の消費量削減や化石燃料に代わるエネルギー資源への転換が図られている。このような低炭素社会に向けた環境に優しい新たなエネルギー資源として、炭素を含有しないため燃焼時に二酸化炭素を生じることがないアンモニア及び水素が注目されている。この中でもアンモニアは、貯蔵や輸送技術が確立されているため、将来のエネルギーのキャリア媒体として有望とされており、将来産ガス国で天然ガスからアンモニアを製造して発生する二酸化炭素を、例えば、石油増進回収技術(EOR)や二酸化炭素回収貯留技術(CCS)で地中に貯留することができれば二酸化炭素を排出しないエネルギーとして注目される。
かかるアンモニアを用いた技術として、特許文献1には尿素を燃料とするカーボンフリーの水素リッチアンモニアの製造方法や次世代カーボンフリーボイラに関する技術が開示されている。具体的には、尿素水を供給する尿素水供給源、尿素水を加水分解してアンモニアを生成するとともにアンモニアの一部を水素と窒素とに転化して水素リッチガスを生成する水素リッチアンモニア生成リアクター、燃焼用空気と高温の水素リッチアンモニアとを燃焼させてボイラ本体で高圧蒸気を発生させる水素リッチアンモニア燃焼バーナ、及び、アンモニアの残部と水素リッチガスとの混合ガスを水素リッチアンモニア燃焼バーナに供給する水素リッチアンモニア供給ライン、等を用いて燃焼用空気と水素リッチアンモニアとを燃焼させる。そして、発生した熱により生成した高圧蒸気により蒸気タービンを作動させて発電機を駆動する。
また、ボイラではないが、アンモニアを燃料とし、内燃機関の燃焼排ガスの熱エネルギーを回収して燃焼性を改善する技術が特許文献2に開示されている。また、特許文献3にはアンモニアを燃料として外部からの熱供給によらずに分解する方法としてオートサーマル法や未反応のアンモニアを分離する方法として吸脱着による方法が開示されている。
特許第5315492号公報 特開平5−332152号公報 特開2015−59075号公報
しかし、アンモニアは難燃性で燃焼速度が遅く、ボイラの燃料として使用する場合は未燃アンモニアが排出されたり、排ガス中のNOx濃度が増加したりすることが知られている。
この点、特許文献1に記載のボイラは、火炉内に水素リッチアンモニアを供給するように構成されているが、水素リッチアンモニアが未転化分のアンモニアを含んでいる可能性があり、その程度によっては必ずしも火炉出口における実際の未燃アンモニアやNOx排出量を好適に低減し切れないという問題がある。このため、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出の抑制やNOx濃度の低減を図ることができる火力発電プラント又はボイラの開発が望まれていた。
上記事情に鑑み、本発明における幾つかの実施形態では、上述した課題の少なくとも一つを解決することを目的とし、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつNOx濃度の低減を図ることができる高効率かつ経済的な火力発電プラント、ボイラ又はボイラの改造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るボイラは、
火炉と、
アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置と、
前記火炉と前記第1アンモニア分解装置とに接続された水素含有燃料供給ラインと、
を備え、
前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を含み、且つ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が前記水素含有燃料供給ラインを介して前記火炉に供給され、該火炉内で燃焼されるように構成される。
なお、ここでの「アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値」は、アンモニア分解装置に供給したアンモニアのモル流量に対する、アンモニア分解装置出口のアンモニアのモル流量(リークアンモニア)とNOxのモル流量の合計の比率を意味する。
「アンモニア分解装置出口におけるアンモニア及びNOxのモル比率」は、例えば、アンモニア分解装置に供給するアンモニアの供給速度(流速)やアンモニア分解装置内での滞留時間と該アンモニア分解装置の性能から予め算出された相関関係に基づき求めてもよいし、アンモニア分解装置の出口側にアンモニアセンサ及び/又はNOxセンサを設けることで検出してもよい。
上記(1)の構成によれば、第1アンモニア分解装置においてアンモニアを予め分解して得られる水素を含む水素含有燃料を、水素含有燃料供給ラインを介して火炉に供給するようにしたので、アンモニアの燃料としての使用に起因する未燃アンモニアの排出やNOx濃度の増加を抑制できる。これにより、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度の低減を図ることができる。特に、火炉に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下(望ましくは1%以下)にすることで、水素含有燃料中に残留するアンモニアの火炉内での燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOxの発生を抑制できるから、NOx濃度を効果的に低減できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載のボイラにおいて、
前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かうガス中の残留アンモニアを分離するためのアンモニア分離装置をさらに備えてもよい。
上記(2)の構成によれば、第1アンモニア分解装置のみでは十分にアンモニアを分解できない場合であっても、アンモニア分離装置により残留アンモニアを分離することで、火炉への供給前に水素含有燃料中のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下に低減することができる。よって、アンモニアの燃焼に起因した未燃アンモニアの排出やNOxの発生を抑制できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載のボイラにおいて、
前記水素含有燃料供給ラインにおける前記アンモニア分離装置の下流側と前記第1アンモニア分解装置の入口側とに接続され、前記アンモニア分離装置で分離された前記残留アンモニアを前記第1アンモニア分解装置の入口側に戻すためのリサイクル流路をさらに備えてもよい。
上記(3)の構成によれば、リサイクル流路を介してアンモニア分離装置で分離したアンモニアを第1アンモニア分解装置の入口側に戻すことで、アンモニアの全量を燃料として有効活用できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)又は(3)に記載のボイラにおいて、
前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第1アンモニアセンサと、
前記アンモニア分離装置をバイパスするように前記アンモニア分離装置の上流と下流とに接続されたバイパス流路と、
前記バイパス流路に設けられ、前記アンモニア分離装置をバイパスするガス流量を調節するためのバイパス弁と、
前記第1アンモニアセンサ及び前記バイパス弁と電気的に接続され前記第1アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するための第1コントローラと、を備えてもよい。
上記(4)の構成によれば、火炉に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度が第1アンモニアセンサで検出され、検出結果が第1コントローラに入力される。そして、第1アンモニアセンサからの検出結果に基づき、第1コントローラがバイパス弁の開度を制御し、アンモニア分離装置のバイパス流量が調整される。このため、例えば、第1アンモニア分解装置から水素含有燃料供給ラインに供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度が十分に低い場合は、アンモニア分離装置を通すことなくバイパス流路を介して水素含有燃料を火炉に供給することができる。これによって、アンモニア分離装置の負荷を低減できるとともに、水素含有燃料を効率良く火炉に供給することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか1つに記載のボイラにおいて、
前記火炉は、
前記火炉で生成された燃焼ガスを導くための煙道をさらに備え、
前記第1アンモニア分解装置は、前記煙道内に設けられてもよい。
上記(5)の構成によれば、第1アンモニア分解装置におけるアンモニアの分解に必要な熱源として煙道を流れる高温の燃焼ガスを利用することができるので、アンモニアの分解反応を促進することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れか1つに記載のボイラにおいて、
前記第1アンモニア分解装置は、
アンモニアを含む燃料の一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第1燃焼部と、
前記第1燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記アンモニアを分解するように構成された第1分解部と、を含んでもよい。
上記(6)の構成によれば、第1アンモニア分解装置におけるアンモニアの分解に必要な熱源をボイラから得るのではなく、例えば、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料の燃焼により得ることができるので、既存のボイラに対して第1アンモニア分解装置を小規模な工事で追加設置することができる。また、第1アンモニア分解装置の第1燃焼部では、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料を部分酸化条件下で燃焼させるため、第1燃焼部におけるアンモニアの分解を促進すると共に、NOxの発生を抑制できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載のボイラにおいて、
前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かうガス中の残留アンモニアをさらに分解するための第2アンモニア分解装置をさらに備え、
前記第2アンモニア分解装置は、
前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かう前記ガスの一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第2燃焼部と、
前記第2燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記残留アンモニアを分解するように構成された第2分解部と、を含んでもよい。
上記(7)の構成によれば、第1アンモニア分解装置だけでは十分にアンモニアを分解できない場合であっても、第2アンモニア分解装置において、第1アンモニア分解装置から火炉に向かうガスの部分燃焼により生じる熱を利用して残留アンモニアを分解することができる。これにより、火炉への供給前に水素含有燃料中のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下に低減し、火炉内でのアンモニアの燃焼に起因した未燃アンモニアやNOxの発生を抑制できる。また、第2アンモニア分解装置の第2燃焼部では、第1アンモニア分解装置から火炉に向かうガスを部分酸化条件下で燃焼させるため、第2燃焼部におけるアンモニアの分解反応を促進すると共にNOxの発生を抑制できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れか1つに記載のボイラにおいて、
燃料を前記火炉内で燃焼させるためのバーナと、
前記バーナに化石燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、をさらに備え、
前記水素含有燃料供給ラインは、前記第1アンモニア分解装置および前記第1燃料供給ラインに接続され、前記第1燃料供給ライン内の前記化石燃料に前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を混入させるように構成されてもよい。
上記(8)の構成によれば、既存の化石燃料焚きボイラに対して第1アンモニア分解装置及び水素含有燃料供給ラインを追加設置することで、化石燃料とアンモニア燃料との混焼ボイラを容易に実現することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載のボイラにおいて、
前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第2アンモニアセンサと、
前記第1アンモニア分解装置に供給されるアンモニア燃料の流量を調節するための燃料流量調節部と、
前記第2アンモニアセンサ及び前記燃料流量調節部と電気的に接続され、前記第2アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記燃料流量調節部を制御するための第2コントローラと、を備えてもよい。
上記(9)の構成によれば、火炉に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度が第2アンモニアセンサで検出され、検出結果が第2コントローラに入力される。そして、第2アンモニアセンサからの検出結果に基づき、第2コントローラが燃料流量調節部を制御することで、火炉に供給される化石燃料とアンモニア濃度が調整される。幾つかの実施形態では、例えば、第2アンモニアセンサで検出されたアンモニア濃度より導出されたアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下でない場合、燃料流量調節部により、全燃料に対するアンモニア燃料の燃料比率を低下させる。こうすることで、火炉に供給される水素含有燃料中におけるアンモニア濃度を適切な範囲とすることができるため、排ガス中における未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度をより適切に低減することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れか1つに記載のボイラにおいて、
前記第1アンモニア分解装置から流出したガスの一部を前記第1アンモニア分解装置の入口に再循環させるための再循環流路と、
前記再循環流路に設けられ、前記第1アンモニア分解装置の前記入口への前記ガスの再循環量を調節するための流量調節弁と、
前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第3アンモニアセンサと、
前記流量調節弁及び前記第3アンモニアセンサと電気的に接続され、前記第3アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記流量調節弁の開度制御を行う第3コントローラと、を備えてもよい。
上記(10)の構成によれば、火炉に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度が第3アンモニアセンサで検出され、その検出結果が第3コントローラに入力される。そして、第3アンモニアセンサからの検出結果に基づき導出されたアンモニア濃度とNOx濃度との合計値が適切な濃度範囲(例えば、3%以下)でない場合、第3コントローラが流量調節弁の開度を開方向に制御することで、第1アンモニア分解装置から供給された水素含有燃料を再び第1アンモニア分解装置に供給することができる。こうすることで、火炉に供給される水素含有燃料中におけるアンモニア濃度を適切な範囲とすることができるため、排ガス中における未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度をより適切に低減することができる。
(11)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るボイラは、
アフターエアポートを備えた火炉と、
アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置と、
前記火炉と前記第1アンモニア分解装置とに接続された水素含有燃料供給ラインと、
を備え、
前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を含む水素含有燃料が前記水素含有燃料供給ラインを介して前記火炉に供給され、該火炉内で燃焼されるように構成されてもよい。
上記(11)の構成によれば、第1アンモニア分解装置においてアンモニアを予め分解して得られる水素を含む水素含有燃料を、水素含有燃料供給ラインを介して火炉に供給するようにしたので、アンモニアの燃料としての使用に起因する未燃アンモニアの排出やNOx濃度の増加を抑制できる。これにより、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度の低減を図ることができる。
(12)本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る火力発電プラントは、
上記(1)乃至(11)の何れか1つに記載のボイラと、
前記ボイラで生成された蒸気により駆動される蒸気タービンと、
を備える。
上記(12)の構成によれば、アンモニア燃料(厳密には、アンモニア由来の水素含有燃料)を用いたボイラを備えた火力発電プラントを実現することができる。また、上記(1)で述べたように、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度の低減を図ることができる。
(13)本発明の少なくとも幾つかの実施形態にかかるボイラの改造方法は、
火炉と、化石燃料を前記火炉内で燃焼させるためのバーナと、前記バーナに前記化石燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、を備えるボイラの改造方法であって、
アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置を設置するステップと、
前記水素及び前記化石燃料を含み、かつ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が前記火炉に供給されるように、前記第1アンモニア分解装置からのガスが流れる第2燃料供給ラインを前記第1燃料供給ラインに接続するステップと、を備える。
上記(13)の方法によれば、第1アンモニア分解装置を設置するとともに、第2燃料供給ラインを第1燃料供給ラインに接続する改造工事により、既存のボイラの構成要素を有効活用して改造工事を小規模にとどめることができる。また、この改造工事により、火炉に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下にすることが可能になるため、水素含有燃料中に残留するアンモニアの火炉内での燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOxの発生を抑制することが可能になる。よって、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出の抑制とNOx濃度の低減とを図ることができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(13)に記載の方法において、
前記第1アンモニア分解装置は、
アンモニアを含む燃料の一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第1燃焼部と、
前記燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記アンモニアを分解するように構成された第1分解部と、を含んでもよい。
上記(14)の方法によれば、第1アンモニア分解装置におけるアンモニアの分解に必要な熱源をボイラから得るのではなく、例えば、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料の燃焼により得ることができるので、既存のボイラに対して第1アンモニア分解装置を小規模な工事で追加設置することができる。また、第1アンモニア分解装置の第1燃焼部では、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料を部分酸化条件下で燃焼させるため、第1燃焼部における未燃アンモニアやNOxの発生を抑制できる。
本発明の幾つかの実施形態によれば、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出を抑制しつつ、NOx濃度の低減を図ることができる。
幾つかの実施形態に係る火力発電プラントの構成例を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す概略図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す概略図である。 アンモニア分解装置出口のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値と火炉出口におけるNOx濃度増加割合との関係を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。 幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、幾つかの実施形態に係る火力発電プラントの構成例を示す概略図であり、図2A乃至図2Dは、幾つかの実施形態に係るボイラの構成例を示す概略図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態において、火力発電プラント1は、ボイラ2と、ボイラ2で発生した熱により加熱されて生成された蒸気によって駆動される蒸気タービン3と、蒸気タービン3により駆動されて発電する発電機4と、発電に寄与し仕事を終えた蒸気を液相に戻す復水器5と、復水器5で液化された水を循環させるポンプ6と、ボイラ2からの排気を排出する煙突8と、を備えている。また、火力発電プラント1は、アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するアンモニア分解装置30を備えている。なお、火力発電プラント1は、上記構成以外にも必要に応じて種々の構成を備え得る。
蒸気タービン3は、ボイラ2からの高温ガスにより火炉伝熱管、節炭器及び過熱器等の熱交換器7を介して熱媒体としての水が加熱され、これにより得られた高圧蒸気(高圧ST)を利用して回転される高圧タービン3aと、高圧タービン3aを回転させた後の低圧蒸気(低圧ST)により回転されて駆動される低圧タービン3bと、を含む。
また、蒸気タービン3は、図1の例に限定されず、例えば、他のタンデムコンパウンド(くし形)やクロスコンパウンド(並列型)の構成を備えていてもよい。また、蒸気タービン3は、高圧、中圧、低圧の種々のタービンの組み合わせてなるユニットにより構成されていてもよい。この場合、高圧タービンを駆動した後の蒸気は、例えば、再熱器等の熱交換器によりボイラ2内で再度加熱された後に中圧タービンに供給されてもよい。
次に、本発明の幾つかの実施形態に係るボイラ2について詳しく説明する。
幾つかの実施形態において、ボイラ2は、アンモニア燃料を燃焼させるアンモニア燃焼ボイラとして構成される。幾つかの実施形態において、ボイラ2は、化石燃料として図示しないミルにより石炭を粉砕して生成した微粉炭(石炭の微粉)を燃焼させるように構成された微粉炭焚きボイラをベースとして構成されてもよく、燃料として化石燃料及びアンモニア燃料を用いて、該化石燃料とアンモニア燃料との混焼を行う混焼ボイラとして構成され得る。混焼を行う場合、化石燃料とアンモニア燃料とを含む全燃料に対するアンモニアの比率(混焼率)は、カロリー比で0〜100%の範囲において任意に設定し得る。
なお、化石燃料は微粉炭に限定されず、例えば、液化天然ガス(LNG)、液化石油ガス(LPG)、メタンハイドレート又はシェールガス等の天然ガス、重油や軽油等の石油、バイオマス等、他の種類や他の形態の化石燃料であってもよい。
また、本明細書において、「アンモニア燃料」とは、アンモニアを含有する燃料をいい、アンモニアとともに他の成分(例えば水素、水分、窒素等)を含有していてもよい。
幾つかの実施形態において、ボイラ2は、火炉20と、少なくとも化石燃料を火炉20内で燃焼させるためのバーナ21と、を備える。
火炉20は、燃料と燃焼用空気とを反応させて燃焼させる筒状の中空体であり、例えば、円筒形状や四角柱状等、種々の形態をとり得る。幾つかの実施形態において、火炉20は、炉壁部20a及び炉底部20bを含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、火炉20は、燃焼ガスの流れ方向Aの下流側、即ち、当該火炉20の上方側に煙道38を備えている。煙道38は、例えば、火炉20で生成された燃焼ガスを導くためのガス流路として構成される。
バーナ21は、火炉20外から火炉20内に化石燃料(本実施形態では微粉炭、即ち、固体粉末燃料)と搬送用ガスとの混合気体を供給可能に構成されている。搬送用ガスは例えば空気である。幾つかの実施形態において、バーナ21は、火炉20における燃焼ガスの流れ方向Aにおける上流側(例えば、上下方向に長尺な火炉20にあっては該火炉20の下部側)に配設される。幾つかの実施形態では、複数のバーナ21が設けられてもよく、これら複数のバーナ21はそれぞれ、火炉20内における燃焼ガスの流れ方向Aにおける異なる位置に設けられてもよい。即ち、バーナ21は、例えば、火炉20の上下方向において下部から中部或いは上部にかけて複数段に亘って設けられていてもよい。
幾つかの実施形態において、ボイラ2は、バーナ21に投入する化石燃料を供給する化石燃料供給部33と、この化石燃料供給部33からバーナ21に化石燃料を供給するための第1燃料供給ライン28とを備える。即ち、図1に示す化石燃料供給部33から第1燃料供給ライン28を介してバーナ21に微粉炭と搬送用ガスとの混合気体が供給され、バーナ21から火炉20内に化石燃料が噴出される。
幾つかの実施形態では、バーナ21に、化石燃料燃焼用及び/又はアンモニア燃料燃焼用の空気(1次空気)を供給する1次空気供給部22が接続される。この1次空気供給部22は、火炉20内に供給する空気量を任意に調節可能に構成される。こうして、1次空気供給部22から供給される空気量を調節することにより、火炉20内の下部領域、即ち、火炉20内におけるバーナ21の近傍に形成される燃焼領域35に供給される酸素量(Oの供給量)を規定範囲内に調節することができる。
幾つかの実施形態では、1次空気供給部22から火炉20内に供給される1次空気の量が、第1燃料供給ライン28を介して供給される化石燃料を完全燃焼させるために必要な空気量(酸素量)未満となるように設定されてもよい。つまり、火炉20内に形成される燃焼領域35は低酸素燃焼領域となり、この燃焼領域35で燃焼した化石燃料が不完全燃焼の状態で下流側(図1における上方側)に移動することで、該燃焼領域35の下流側となる炉内滞留エリアに還元領域(還元雰囲気)36が形成されてもよい。
1次空気供給部22は、送風機として、例えば、少なくとも1つのブロワ(図示省略)を備えていてもよく、このブロワ等によって空気を供給してもよい。1次空気供給部22からの空気供給流路には流量調節弁(図示省略)が設けられてもよく、流量調節弁は、全閉から全開の状態までとり得るように開度制御可能となっていてもよい。
幾つかの実施形態において、図2Aに示すように、ボイラ2は、アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するアンモニア分解装置30としての第1アンモニア分解装置30aと、この第1アンモニア分解装置30aにアンモニア燃料を供給するためのアンモニア燃料供給部25とを備えている。
なお、図2Aでは、上述した1次空気供給部22、化石燃料供給部33、第1アンモニア分解装置30a及びアンモニア燃料供給部25がそれぞれ1つの火炉20に対して1つずつ設置された状態を示しているが、これらの構成要素(22、33、30a、25)の少なくとも一つが1つの火炉20に対して複数(又は2箇所以上に)設けられていてもよい。
幾つかの実施形態において、第1アンモニア分解装置30aは、例えば、燃焼ガスの流れ方向Aの下流側で火炉20に連通する煙道38内に設けられる(図2A参照)。このようにすれば、第1アンモニア分解装置30aにおけるアンモニアの分解に必要な熱源として煙道38内を流れる高温の燃焼ガスを利用することができるので、アンモニアの分解反応を促進することができる。アンモニアの分解平衡は低圧ほど低温で分解しやすく、ボイラ2の場合、燃料は比較的低圧(1〜2BarG)で用いられるため、平衡上は300℃以上の温度でほとんど分解できる。そのため、ボイラ排ガス熱回収部における比較的温度の低い領域でアンモニアの分解が可能となる。アンモニアの分解は吸熱反応でアンモニアの発熱量の約15%程度の熱を要する。このため、ボイラ2の熱回収部における低温の熱を利用してアンモニアを分解し、これによって生成された水素を燃料として用いることで発電全体の効率を上昇させることが出来る。この場合、第1アンモニア分解装置30aでは、以下の化学式(1)に示す分解反応(吸熱反応)により、アンモニアが分解されて窒素と水素とが生成されるとともに煙道38内の熱が吸収(熱回収)される。
[化1]
2NH→N+3H−92[kJ/mol] ・・・(1)
幾つかの実施形態において、ボイラ2は、第1アンモニア分解装置30aおよび第1燃料供給ライン28に接続され、第1燃料供給ライン28内の化石燃料に第1アンモニア分解装置30aで生成された水素を混入させるための第2燃料供給ライン29をさらに備えていてもよい(図2A参照)。この場合、第1アンモニア分解装置30aで生成されたアンモニア燃料由来の水素が、第2燃料供給ライン29、第1燃料供給ライン28及びバーナ21を介して火炉20内に供給される。
このように構成すれば、既存の化石燃料焚きボイラに対して第1アンモニア分解装置30a及び第2燃料供給ライン29を追加設置することで、化石燃料とアンモニア燃料との混焼ボイラを容易に実現することができる。また、煙道38内における高温の燃焼ガスを利用してアンモニアを分解(吸熱反応)して生じた水素を、ボイラ2で燃焼させるべく火炉20内に投入するように構成することにより、火炉20内における燃焼で生じた高温ガス(燃焼ガス)から熱回収することができる。このため、ボイラ2を、所謂化学反応を用いて再生熱交換を行うケミカルレキュパレータボイラとして構成し得る。従って、熱効率、発電効率及びプラント効率の更なる向上を図ることができる。
なお、アンモニア燃料供給部25から供給されるアンモニア燃料中のアンモニアは、第1アンモニア分解装置30aでほぼ全量(例えば、99%以上)が窒素と水素とに分解されるように設定してもよい。
他の実施形態では、図2Bに示すように、第1アンモニア分解装置30aは、煙道38外に設けられてもよく、さらに、アンモニアを含む燃料の一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第1燃焼部31aと、第1燃焼部31aにおいて生成した燃焼熱を用いて、残留アンモニアを分解するように構成された第1分解部32aと、を含んでいてもよい。第1燃焼部31aには、例えば、軽油等の助燃燃料を供給する助燃燃料供給部26や、アンモニアの一部を部分的に燃焼するための部分燃焼用の空気を供給するための部分燃焼用空気供給部27をそれぞれ接続してもよい。このようにすれば、第1アンモニア分解装置30aにおけるアンモニアの分解に必要な熱源をボイラ2から得るのではなく、例えば、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料の燃焼により得ることができるので、既存のボイラに対して第1アンモニア分解装置30aを小規模な工事で追加設置することができる。また、第1アンモニア分解装置30aの第1燃焼部31aでは、アンモニアを含む燃料を部分酸化条件下で燃焼させるため、第1燃焼部31aにおけるNOxの発生を抑制できる。
なお、図2Bに示す第1燃焼部31aで行われる部分燃焼の場合、該第1燃焼部31aで燃焼されるアンモニアの量は第1燃焼部31aに供給される空気量で決まり、第1分解部32aで分解されるアンモニアの量は該第1分解部32aにおけるアンモニアの滞留時間により決定される。
上記第1アンモニア分解装置30aにはアンモニア分解触媒が好んで用いられる。アンモニア分解触媒としては、例えば、シリカや酸化ランタンなどの無機質担体にニッケルやコバルトを含浸担持法等により担持した触媒を使用し、加熱下でアンモニアを接触させ、水素と窒素に分解する方法を用いることができる。また、アンモニア分解触媒としては、ルテニウム系触媒が好んで用いられている。例えば、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウムなどの無機質担体に、含浸担持法等により白金族(ルテニウム)を担持した触媒を使用し、加熱下でアンモニアを接触させ、水素と窒素とに分解する方法等、種々の触媒及び方法を適用し得る。また、塩基性炭酸マグネシウムを含む酸化マグネシウム担体と該記担体に担持されたルテニウムを含有するアンモニア分解触媒等を用いてもよい。
幾つかの実施形態では、図2Cに示すように、水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するためのアンモニアセンサ40A(第2アンモニアセンサ)と、化石燃料と第1アンモニア分解装置30aに供給されるアンモニア燃料との流量を調節するための燃料流量調節部47と、アンモニアセンサ40A及び燃料流量調節部47と電気的に接続され、アンモニアセンサ40Aの検出結果に基づいて、燃料流量調節部47を制御するためのコントローラ44(第2コントローラ)と、を備えてもよい。燃料流量調節部47は、第1燃料供給ライン28に設けられた化石燃料用の流量調節弁47aと、アンモニア燃料供給部25から第1アンモニア分解装置30aに供給されるアンモニア燃料用の流量調節弁47bとを含んでもよい。
このようにすれば、火炉20に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度がアンモニアセンサ40Aで検出され、検出結果がコントローラ44に入力される。そして、アンモニアセンサ40Aからの検出結果に基づき、コントローラ44が流量調節弁47a及び/又は流量調節弁47bの開度を制御することで、火炉20に供給される化石燃料とアンモニア燃料との流量が調整される。幾つかの実施形態では、例えば、アンモニアセンサ40Aで検出されたアンモニア濃度より導出されるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下でない場合、例えば、流量調節弁47aを開方向に、又は、流量調節弁47bを閉方向に制御することにより、化石燃料とアンモニア燃料との比率を適切な範囲に変更することができる。
ここで、第1アンモニア分解装置30aの出口側でアンモニアリーク率が検出されると、該アンモニアリーク率に基づき、第1アンモニア分解装置30aで燃焼又は分解により反応したアンモニアの量が推定できる。アンモニアの反応には、酸素を含まない上記(1)式の分解反応の他に、酸素を含んでNOxが生成される反応を含み、各反応は周囲の温度や触媒の存在など、種々の条件に基づき予め推定できる。従って、例えば、アンモニアセンサ40Aにより検出されたアンモニアリーク率と、試験や試運転時に予め取得したデータとから、第1アンモニア分解装置30aの出口におけるNOxリーク率を導出することができる。
なお、コントローラ44は、上記の制御を実行するために用いる各種演算式やパラメータ、閾値等のデータを記録したROM等の記憶手段、この記憶手段に記憶されたデータを用いて演算処理を行うCPU、演算領域となるRAM等を含むように構成されてもよい(後述のコントローラ45、コントローラ46についても同様)。また、コントローラ44、後述するコントローラ45及びコントローラ46は、それぞれ別個独立に設けられていてもよいし、共通の制御部により統括的に制御されるように構成されていてもよい。
他の実施形態では、上記アンモニアセンサ40Aに加えて、コントローラ44と電気的に接続され、第1アンモニア分解装置30aの出口から送出される水素含有燃料中のNOx濃度を検出するNOxセンサ(図示省略)を設けてもよい。そして、アンモニアセンサ40Aで検出されたリークアンモニア(未燃アンモニア)の割合と、NOxセンサで検出されたNOxの割合とがコントローラ44に入力され、これらの検出結果に基づき、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計が3%以下でない場合に、流量調節弁47a及び/又は流量調節弁47bが適切な開度となるようにコントローラ44が制御するように構成してもよい。
幾つかの実施形態では、図2Dに示すように、第1アンモニア分解装置30aから流出したガスの一部を第1アンモニア分解装置30aの入口に再循環させるための再循環流路48と、再循環流路48に設けられ、第1アンモニア分解装置30aの入口へのガスの再循環量を調節するための流量調節弁49と、第1アンモニア分解装置30aの出口のアンモニア濃度を検出するためのアンモニアセンサ40B(第3アンモニアセンサ)と、流量調節弁49及びアンモニアセンサ40Bと電気的に接続され、アンモニアセンサ40Bの検出結果に基づいて、流量調節弁49の開度制御を行うコントローラ45(第3コントローラ)と、を備えていてもよい。
このようにすれば、火炉20に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度がアンモニアセンサ40Bで検出され、その検出結果がコントローラ45に入力される。そして、アンモニアセンサ40Bからの検出結果に基づき、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が適切な範囲(例えば、3%以下)でない場合、コントローラ45が流量調節弁49の開度を開方向に制御することで、第1アンモニア分解装置30aから供給された水素含有燃料を再び第1アンモニア分解装置30aに供給することができる。こうすることで、火炉20に供給される水素含有燃料中におけるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を適切な範囲とすることができるため、排ガス中におけるNOx濃度をより適切に低減することができる。
図3は、第1アンモニア分解装置30aの出口におけるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値と火炉20の出口におけるNOx濃度増加割合との関係を示す図である。同図から明らかなように、火炉20の出口におけるNOx濃度の増加割合は、第1アンモニア分解装置30aの出口におけるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値に比例して増加する。また、化石燃料に対するアンモニア燃料の割合、即ちアンモニア混焼率(カロリー比)が低いほど、火炉20の出口におけるNOx濃度の増加割合は低くなることがわかる。従って、同図に基づき、火炉20の出口におけるNOx濃度の増加割合を考慮して、第1アンモニア分解装置30aの出口におけるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が適切な範囲となるように設定することが可能となる。
幾つかの実施形態において、ボイラ2は、第1アンモニア分解装置30aで生成された水素を含み、且つ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が火炉20に供給され、該火炉20内で燃焼されるように構成されてもよい。なお、火炉20に供給される水素含有燃料におけるアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値は、3%以下(望ましくは1%以下)とすることが好ましい。このように、第1アンモニア分解装置30aにおいてアンモニアを予め分解して得られる水素を含む水素含有燃料を火炉20に供給するようにすることで、アンモニアの燃料としての使用に起因するNOx濃度の増加を抑制できる。これにより、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴うNOx濃度の低減を図ることができる。
特に、火炉20に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下にすることで、水素含有燃料中に残留するアンモニアの火炉20内での燃焼に伴うNOxの発生を抑制できるから、NOx濃度を効果的に低減できる。
続いて、図4Aに示すように、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガス中の残留アンモニアを分離するためのアンモニア分離装置34を備えていてもよい。
このアンモニア分離装置34は、第1アンモニア分解装置30aとバーナ21との間に配置され、該第1アンモニア分解装置30aとバーナ21とにそれぞれ接続される。
幾つかの実施形態において、アンモニア分離装置34に供給される第1アンモニア分解装置30aからのガスには、アンモニア燃料が分解されて生成された窒素及び水素に加え、未分解又は未燃のアンモニア(NH)が含まれている。アンモニア分離装置34は、こうして供給された未分解又は未燃のアンモニアを除去剤や吸着剤を用いて分離する。こうして、アンモニア分離装置34によって、火炉20に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下に維持されるようになっていてもよい。
なお、幾つかの実施形態において、分離には残留アンモニア(すなわち、未分解又は未反応のアンモニア)を除去又は吸着によって分離することを含み、分離手段としては物理的手法又は化学的手法等、種々の方法が考えられる。
例えば、公知のアンモニア吸着剤を充填させた吸着塔内を通過させることで、第1アンモニア分解装置30aから供給されるアンモニア燃料中のアンモニアを吸着除去してもよい。
アンモニア吸着剤としては、例えば、公知の粒状活性炭や繊維状活性炭を用いてもよいし、アクリレート系繊維を用いたセルファイン(登録商標)等を用いてもよいし、多孔質で構造中に負電荷をもつゼオライト等を用いてもよい。
このように構成すれば、第1アンモニア分解装置30aのみでは十分にアンモニアを分解できない場合であっても、アンモニア分離装置34により残留アンモニアを分離することで、火炉20への供給前に水素含有燃料中のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下に低減することができる。よって、アンモニアの燃焼に起因したNOxの発生を抑制できる。
図4Bに示すように、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するためのアンモニアセンサ40C(第1アンモニアセンサ)と、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガスを導くガス流路(第2燃料供給ライン29)と、アンモニア分離装置34をバイパスするようにガス流路に接続されるバイパス流路42と、バイパス流路42に設けられ、アンモニア分離装置34をバイパスするガス流量を調節するためのバイパス弁43と、アンモニアセンサ40C及びバイパス弁43と電気的に接続されアンモニアセンサ40Cの検出結果に基づいて、バイパス弁43の開度を制御するためのコントローラ46(第1コントローラ)と、を備えていてもよい。
このようにすれば、火炉20に供給される水素含有燃料中のアンモニア濃度がアンモニアセンサ40Cで検出され、検出結果がコントローラ46に入力される。そして、アンモニアセンサ40Cからの検出結果に基づき、コントローラ46がバイパス弁43の開度を制御し、アンモニア分離装置34のバイパス流量が調整される。このため、例えば、第1アンモニア分解装置30aからガス流路に供給される水素含有燃料中のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が、3%以下となる程度に十分に低い場合は、アンモニア分離装置34を通すことなくバイパス流路42を介して水素含有燃料を火炉20に供給することができる。これによって、アンモニア分離装置34の負荷を低減できるとともに、水素含有燃料を効率良く火炉20に供給することができる。
なお、幾つかの実施形態において、アンモニアセンサ40Cは、図4Bに例示するように、アンモニア分離装置34及びバイパス流路42の下流側に設けられていてもよい。他の実施形態において、アンモニアセンサ40Cは、例えば、アンモニア分離装置34及びバイパス流路42の上流側に設けられていてもよい。
続いて、図5に示すように、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、アンモニア分離装置34で分離された残留アンモニアを第1アンモニア分解装置30aの入口側に戻すためのリサイクル流路37をさらに備えていてもよい。
このように構成すれば、アンモニア分離装置34で分離したアンモニアを第1アンモニア分解装置30aの入口側に戻すことで、アンモニアの全量を燃料として有効活用できる。また、例えば、アンモニアを吸収塔(図示省略)にて吸収液に化学吸収させ、加熱することで吸収液からアンモニアを回収することができる。同様に、アンモニアを吸着させた場合、加熱により脱着させることでアンモニアを回収できる。そして、こうして回収したアンモニアを原料アンモニアとして再利用することができる。
続いて、図6に示すように、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガス中の残留アンモニアをさらに分解するための第2アンモニア分解装置30bをさらに備えていてもよい。即ち、アンモニア分解装置30は、第1アンモニア分解装置30a及び第2アンモニア分解装置30bのように複数のアンモニア分解装置を含んでいてもよい。例えば、図6に示す例示的な実施形態の場合、第1アンモニア分解装置30a及び第2アンモニア分解装置30bが共に、アンモニアを分解して水素と窒素とを生成するアンモニア分解装置30として機能する。この場合、第1アンモニア分解装置30aは、ボイラ2で生成された熱を利用して、アンモニアの分解を行うように構成されてもよい。
幾つかの実施形態において、第2アンモニア分解装置30bは、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガスの一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第2燃焼部31bと、第2燃焼部31bにおいて生成した燃焼熱を用いて、残留アンモニアを分解するように構成された第2分解部32bと、を含んでいてもよい。幾つかの実施形態において、第2分解部32bには、例えば、上記第1分解部32aと同様にアンモニア分解触媒を適用してもよい。また、幾つかの実施形態においてボイラ2は、第2燃焼部31bに、例えば、軽油等の助燃燃料を供給する助燃燃料供給部26を接続してもよい。また、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、アンモニアの一部を部分的に燃焼するためのアンモニア部分燃焼用の空気を第2燃焼部31bに供給する部分燃焼用空気供給部27を備えていてもよい。
このように構成された第1アンモニア分解装置30aにより、ボイラ2で生成された熱を利用してアンモニアの分解を行うだけでは十分にアンモニアを分解できない場合であっても、第2アンモニア分解装置30bにおいて、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガスの部分燃焼により生じる熱を利用して残留アンモニアを分解することができる。これにより、火炉20への供給前に水素含有燃料中のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下に低減し、火炉20内でのアンモニアの燃焼に起因したNOxの発生を抑制できる。また、第2アンモニア分解装置30bの第2燃焼部31bでは、第1アンモニア分解装置30aから火炉20に向かうガスを部分酸化条件下で燃焼させるため、第2燃焼部31bにおけるNOxの発生を抑制できる。
なお、図6に示す第2燃焼部31bで行われる部分燃焼の場合、該第2燃焼部31bで燃焼されるアンモニアの量は第2燃焼部31bに供給される空気量で決まり、第2分解部32bで分解されるアンモニアの量は該第2分解部32bにおけるアンモニアの滞留時間により決定される。
続いて、図7に示すように、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、煙道38から煙突8に向かう排ガスをバーナ21に再投入するための排ガスリサイクルライン39(GRライン)を備えていてもよい。この場合、排ガスリサイクルライン39を流れる再循環ガスと、第1アンモニア分解装置30aで窒素と水素とに一部が分解されたアンモニア燃料と、をバーナ21により火炉20内に供給してもよい。
なお、図7に示す例示的な実施形態では、1次空気供給部22からバーナ21に向かう空気供給流路に第2燃料供給ライン29を接続し、第1アンモニア分解装置30aから供給される水素含有燃料を、1次空気供給部22からバーナ21に向かう空気供給流路に混入させている。他の実施形態では、第2燃料供給ライン29が排ガスリサイクルライン39に接続され、第2燃料供給ライン29及び排ガスリサイクルライン39を介して、第1アンモニア分解装置30aからのアンモニア燃料が火炉20内に供給される。
また、上述したように、幾つかの実施形態では、火炉20、バーナ21及び第1燃料供給ライン28を備えるボイラの改造方法として、アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置30aを設置する。また、水素及び化石燃料を含み、かつ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が火炉20に供給されるように、第1アンモニア分解装置30aからのガスが流れる第2燃料供給ライン29を第1燃料供給ライン28に接続する。
このような改造方法により、既存のボイラの構成要素を有効活用して改造工事を小規模にとどめることができる。また、この改造工事により、火炉20に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下にすることが可能になるため、水素含有燃料中に残留するアンモニアの火炉20内での燃焼に伴うNOxの発生を抑制することが可能になる。よって、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴うNOx濃度の低減を図ることができる。
さらに、上述したように、幾つかの実施形態では、第1アンモニア分解装置30aは、第1燃焼部31aと第1分解部32aとを含んでいてもよく、この場合は、第1アンモニア分解装置30aにおけるアンモニアの分解に必要な熱源をボイラ2から得るのではなく、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料の燃焼により得ることができる。したがって、既存のボイラに対して第1アンモニア分解装置30aを小規模な工事で追加設置することができる。また、第1アンモニア分解装置30aの第1燃焼部31aでは、軽油等の助燃燃料及びアンモニアを含む燃料を部分酸化条件下で燃焼させるため、第1燃焼部31aにおけるアンモニアの分解反応を促進すると共にNOxの発生を抑制できる。
なお、上記何れかの実施形態に記載のボイラ2は、図8に例示するように、燃料を燃焼させるための追加空気(2次空気)を火炉20に供給するように構成された追加空気供給部23(AA:アフターエアポート)を備えていてもよい。つまり、幾つかの実施形態において、ボイラ2は、バーナ21では燃料に対して理論空気比よりも少ない空気量の燃焼用空気(1次空気)を火炉20に投入し、火炉20内の燃焼領域35よりも下流側を還元領域(還元雰囲気)36(図1参照)として排ガス中のNOx濃度の低減を図り、下流の追加空気供給部23から追加空気を投入する二段燃焼方式のボイラであってもよい。このようにすれば、二段燃焼による低NOx燃焼とアンモニア燃料の燃焼に伴う未燃アンモニアの排出とNOx濃度の低減とを図ることができる。
以上説明したように、本発明の幾つかの実施形態に係るボイラ2によれば、第1アンモニア分解装置30aにおいてアンモニアを予め分解して得られる水素を含む水素含有燃料を火炉20に供給するようにしたので、アンモニアの燃料としての使用に起因するNOx濃度の増加を抑制できる。これにより、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴うNOx濃度の低減を図ることができる。特に、火炉20に供給される水素含有燃料のアンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値を3%以下にすることで、水素含有燃料中に残留するアンモニアの火炉20内での燃焼に伴うNOxの発生を抑制できるから、NOx濃度を効果的に低減できる。
また、上記何れかの実施形態に記載のボイラ2と、このボイラ2で生成された蒸気により駆動される蒸気タービン3とを備えた火力発電プラント1によれば、アンモニア燃料(厳密には、アンモニア由来の水素含有燃料)を用いたボイラ2を備えた火力発電プラント1を実現することができる。また、燃焼時に二酸化炭素が発生せず、貯蔵や輸送技術が確立されているアンモニアの利点を享受しながら、アンモニア燃料の燃焼に伴うNOx濃度の低減を図ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 火力発電プラント
2 ボイラ
3 蒸気タービン
3a 高圧タービン(蒸気タービン)
3b 低圧タービン(蒸気タービン)
4 発電機
5 復水器
6 ポンプ
7 熱交換器
8 煙突
20 火炉
20a 炉壁部
20b 炉底部
21 バーナ
22 1次空気供給部(1次空気)
23 追加空気供給部(2次空気/AA)
25 アンモニア燃料供給部
26 助燃燃料供給部
27 部分燃焼用空気供給部
28 第1燃料供給ライン(化石燃料供給ライン)
29 第2燃料供給ライン(水素含有燃料供給ライン/ガス流路)
30 アンモニア分解装置
30a 第1アンモニア分解装置
30b 第2アンモニア分解装置
31a 第1燃焼部
31b 第2燃焼部
32a 第1分解部
32b 第2分解部
33 化石燃料供給部
34 アンモニア分離装置
35 燃焼領域(低酸素燃焼領域)
36 還元領域(還元雰囲気)
37 リサイクル流路
38 煙道
39 排ガスリサイクルライン(GRライン)
40A、40B、40C アンモニアセンサ
42 バイパス流路
43 バイパス弁
44、45、46 コントローラ
47 燃料比率調節部
47a,47b 流量調節弁(燃料比率調節部)
48 再循環流路
49 流量調節弁
A 燃焼ガスの流れ方向

Claims (14)

  1. 火炉と、
    アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置と、
    前記火炉と前記第1アンモニア分解装置とに接続された水素含有燃料供給ラインと、
    を備え、
    前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を含み、且つ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が前記水素含有燃料供給ラインを介して前記火炉に供給され、該火炉内で燃焼されるように構成されたボイラ。
  2. 前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かうガス中の残留アンモニアを分離するためのアンモニア分離装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記水素含有燃料供給ラインにおける前記アンモニア分離装置の下流側と前記第1アンモニア分解装置の入口側とに接続され、前記アンモニア分離装置で分離された前記残留アンモニアを前記第1アンモニア分解装置の入口側に戻すためのリサイクル流路をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のボイラ。
  4. 前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第1アンモニアセンサと、
    前記アンモニア分離装置をバイパスするように前記アンモニア分離装置の上流と下流とに接続されたバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられ、前記アンモニア分離装置をバイパスするガス流量を調節するためのバイパス弁と、
    前記第1アンモニアセンサ及び前記バイパス弁と電気的に接続され前記第1アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記バイパス弁の開度を制御するための第1コントローラと、
    を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のボイラ。
  5. 前記火炉は、
    前記火炉で生成された燃焼ガスを導くための煙道をさらに備え、
    前記第1アンモニア分解装置は、前記煙道内に設けられることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のボイラ。
  6. 前記第1アンモニア分解装置は、
    アンモニアを含む燃料の一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第1燃焼部と、
    前記第1燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記アンモニアを分解するように構成された第1分解部と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のボイラ。
  7. 前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かうガス中の残留アンモニアをさらに分解するための第2アンモニア分解装置をさらに備え、
    前記第2アンモニア分解装置は、
    前記第1アンモニア分解装置から前記火炉に向かう前記ガスの一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第2燃焼部と、
    前記第2燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記残留アンモニアを分解するように構成された第2分解部と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載のボイラ。
  8. 燃料を前記火炉内で燃焼させるためのバーナと、
    前記バーナに化石燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、をさらに備え、
    前記水素含有燃料供給ラインは、前記第1アンモニア分解装置および前記第1燃料供給ラインに接続され、前記第1燃料供給ライン内の前記化石燃料に前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を混入させるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のボイラ。
  9. 前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第2アンモニアセンサと、
    前記第1アンモニア分解装置に供給されるアンモニア燃料の流量を調節するための燃料流量調節部と、
    前記第2アンモニアセンサ及び前記燃料流量調節部と電気的に接続され、前記第2アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記燃料流量調節部を制御するための第2コントローラと、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載のボイラ。
  10. 前記第1アンモニア分解装置から流出したガスの一部を前記第1アンモニア分解装置の入口に再循環させるための再循環流路と、
    前記再循環流路に設けられ、前記第1アンモニア分解装置の前記入口への前記ガスの再循環量を調節するための流量調節弁と、
    前記水素含有燃料供給ラインに設けられ、前記水素含有燃料中のアンモニア濃度を検出するための第3アンモニアセンサと、
    前記流量調節弁及び前記第3アンモニアセンサと電気的に接続され、前記第3アンモニアセンサの検出結果に基づいて、前記流量調節弁の開度制御を行う第3コントローラと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のボイラ。
  11. アフターエアポートを備えた火炉と、
    アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置と、
    前記火炉と前記第1アンモニア分解装置とに接続された水素含有燃料供給ラインと、
    を備え、
    前記第1アンモニア分解装置で生成された前記水素を含む水素含有燃料が前記水素含有燃料供給ラインを介して前記火炉に供給され、該火炉内で燃焼されるように構成されたボイラ。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載のボイラと、
    前記ボイラで生成された蒸気により駆動される蒸気タービンと、
    を備えることを特徴とする火力発電プラント。
  13. 火炉と、化石燃料を前記火炉内で燃焼させるためのバーナと、前記バーナに前記化石燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、を備えるボイラの改造方法であって、
    アンモニアを分解して窒素と水素とを生成するための第1アンモニア分解装置を設置するステップと、
    前記水素及び前記化石燃料を含み、かつ、アンモニアリーク率とNOxリーク率との合計値が3%以下である水素含有燃料が前記火炉に供給されるように、前記第1アンモニア分解装置からのガスが流れる第2燃料供給ラインを前記第1燃料供給ラインに接続するステップと、を備える
    ことを特徴とするボイラの改造方法。
  14. 前記第1アンモニア分解装置は、
    アンモニアを含む燃料の一部を部分酸化条件下で燃焼させるための第1燃焼部と、
    前記第1燃焼部において生成した燃焼熱を用いて、前記アンモニアを分解するように構成された第1分解部と、
    を含む請求項13に記載のボイラの改造方法。
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