JP7331590B2 - 炭化珪素半導体装置 - Google Patents

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本発明は、炭化珪素(以下では、単にSiCという)単結晶基板上にエピタキシャル層が形成されたSiC半導体装置に関するものである。
従来より、SiC単結晶基板は、優れた半導体特性を有するため、車両用パワーデバイスを含む各種半導体装置を構成する材料として注目されている。しからながら、現状のSiC単結晶基板中には、基底面転位と呼ばれる(0001)面上に転位線を有する波状転位が含まれている。
そして、このようなSiC単結晶基板上にエピタキシャル層を成長させてMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略)等のスイッチング素子が形成されたSiC半導体装置を構成した場合、寄生ダイオードが構成される。この場合、寄生ダイオードがバイポーラ動作すると、基底面転位の近傍を通過する正孔により、基底面転位が積層欠陥へ拡張する可能性があることが知られている。そして、積層欠陥は、基底面転位よりもSiC半導体装置の電気特性を低下させ易い欠陥である。このため、基底面転位が積層欠陥へ拡張することを抑制できるSiC半導体装置が望まれている。
例えば、特許文献1には、SiC単結晶上にエピタキシャル層を形成した後、エピタキシャル層にライフタイムキラーを形成し、基底面転位の近傍を通過するホールを低減させたSiC半導体装置が提案されている。
特開2018-166196号公報
しかしながら、基底面転位は、SiC単結晶基板中に含まれるものであるため、上記SiC半導体装置の構成では、基底面転位が積層欠陥へ拡張することを十分に抑制できない可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、SiC単結晶基板に含まれる基底面転位が積層欠陥へ拡張することを抑制できるSiC半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1では、SiC単結晶基板(10)を有するSiC半導体装置であって、一面(10a)および一面と反対側の他面(10b)を有するSiC単結晶基板と、一面上に配置されたSiCで構成されるエピタキシャル層(12)と、を備え、SiC単結晶基板は、一面側に存在する基底面転位(10c)の周囲のみに、他面側よりも多い不純物元素(11a)が配置されている。
これによれば、不純物元素が一面側に存在する基底面転位を構成する炭素空孔欠損を終端させた場合、SiC単結晶基板の結晶性が向上する。したがって、基底面転位が積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーを大きくでき、基底面転位が積層欠陥へ拡張することを抑制できる。また、不純物元素がライフタイムキラーとして機能する場合、一面側の基底面転位の近傍を通過するホールを低減できる。したがって、基底面転位が積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーが供給されることを抑制でき、基底面転位が積層欠陥へ拡張することを抑制できる。このため、MOSFET等のスイッチング素子を形成した場合、電気特性が低下することを抑制できる。
請求項は、請求項1のSiC半導体装置に関する製造方法であり、SiC単結晶基板(10)を有するSiC半導体装置の製造方法であって、一面(10a)および一面と反対側の他面(10b)を有するSiC単結晶基板を用意することと、一面上にSiCで構成されるエピタキシャル層(12)を成長させることと、を行い、エピタキシャル層を成長させることの前に、一面側に存在する基底面転位(10c)の周囲のみに不純物元素(11a)が配置されるように、SiC単結晶基板の一面に対して不純物元素(11a)をイオン注入することにより、一面側に、他面側よりも多い不純物元素を配置する。
これによれば、一面側に、他面側よりも多い不純物元素が配置されたSiC単結晶基板を有するSiC半導体装置を製造できる。また、SiC単結晶基板の一面側から不純物をイオン注入するため、例えば、エピタキシャル層を成長させた後にエピタキシャル層側からSiC単結晶基板に達するように不純物元素をイオン注入する場合と比較して、大掛かりな装置を必要とせず、製造工程が大掛かりになることを抑制できる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態におけるSiC半導体装置の断面図である。 図1に示すSiC単結晶基板の斜視平面模式図である。 第2実施形態におけるSiC半導体装置の断面図である。 第3実施形態におけるSiC単結晶基板の斜視平面模式図である。 第4実施形態におけるSiC半導体装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態のSiC半導体装置について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、SiC単結晶基板10を用いてMOSFETが形成された半導体装置について説明する。つまり、SiC単結晶基板10を用いて寄生ダイオードが構成されるスイッチング素子が形成された半導体装置について説明する。なお、図1では、MOSFETを構成する1セル分しか記載されていないが、実際には、図1に示すMOSFETが複数セル隣合うように配置されてSiC半導体装置が構成されている。
図1に示されるように、半導体装置は、一面10aおよび一面10aと反対側の他面10bを有するSiC単結晶基板10を有している。本実施形態では、SiC単結晶基板10は、n型不純物(例えば、リンもしくは窒素等)が高濃度、例えば1×1019~1×1020cm-3の不純物濃度でドープされた厚さが300μm程度である4H型のSiC単結晶で構成されている。なお、SiC単結晶基板10には、図2に示されるように、基底面転位10cが導入されている。
SiC単結晶基板10の一面10a上には、n型不純物が、例えば、1×1015~1×1016cm-3の不純物濃度でドープされた厚さが5~15μm程度のSiCからなるn型のドリフト層12が形成されている。つまり、SiC単結晶基板10の一面10a上には、SiC単結晶基板10よりも低不純物濃度とされたドリフト層12が配置されている。なお、ドリフト層12は、SiC単結晶基板10上にエピタキシャル層を成長させることで構成される。そして、本実施形態では、ドリフト層12がエピタキシャル層に相当している。
ドリフト層12上には、p型のベース層13が形成されている。このベース層13は、MOSFETのチャネルを構成する層であり、後述するトレンチゲート構造を構成するトレンチ15の両側において、トレンチ15の側面に接するように形成されている。
ベース層13の表層部には、トレンチゲート構造に接するように、n型不純物が高濃度にドープされたn型のソース領域14が形成されている。本実施形態では、ソース領域14は、例えば、不純物濃度が1×1021cm-3程度、厚さが0.3μm程度とされている。
そして、ベース層13およびソース領域14を貫通してドリフト層12に達するように、トレンチ15が形成されている。これにより、トレンチ15の側面と接するように、ベース層13およびソース領域14が配置された構成となる。
トレンチ15の内壁面は、酸化膜等によって構成されたゲート絶縁膜16で覆われており、ゲート絶縁膜16の表面には、トレンチ15内が埋め尽くされるように、ドープトPoly-Siにて構成されたゲート電極17が形成されている。このように、トレンチ15内にゲート絶縁膜16およびゲート電極17が形成されることにより、トレンチゲート構造が構成されている。
なお、トレンチゲート構造は、例えば紙面垂直方向を長手方向とした短冊状となるように形成され、複数本のトレンチゲート構造が紙面左右方向に等間隔にストライプ状に並べられることで複数セルが備えられた構造とされている。
ソース領域14およびベース層13の表面には、ソース電極18が形成されている。ソース電極18は、複数の金属(例えば、Ni/Al等)にて構成されている。具体的には、ソース領域14に接続される部分は、n型SiCとオーミック接触可能な金属で構成され、ベース層13に接続される部分は、p型SiCとオーミック接触可能な金属で構成されている。なお、ソース電極18は、層間絶縁膜19により、ゲート電極17に電気的に接続される図示しないゲート配線と電気的に分離されている。そして、ソース電極18は、層間絶縁膜19に形成されたコンタクトホール19aを通じて、ソース領域14およびベース層13と電気的に接触させられている。
SiC単結晶基板10の他面10b側には、SiC単結晶基板10と電気的に接続されたドレイン電極20が形成されている。つまり、本実施形態では、SiC単結晶基板10によってドレイン層が構成されている。このような構造によってMOSFETが構成されている。
そして、本実施形態では、SiC単結晶基板10には、一面10a側に、SiCを構成する元素と異なる不純物元素11aが配置されている。具体的には、SiC単結晶基板10には、ホウ素、水素、ヘリウム、チタン、バナジウム、およびアルミニウムのうちの少なくとも1種類の不純物元素11aがイオン注入されることで配置されている。言い換えると、SiC単結晶基板10には、一面10a側に、不純物元素11aが注入されたイオン注入部11bが形成されている。そして、SiC単結晶基板10は、一面10a側に、他面10b側よりも多い不純物元素11aが配置された状態となっている。例えば、本実施形態では、SiC単結晶基板10には、1×1016~1×1018cm-3の程度のホウ素が不純物元素11aとしてイオン注入されている。
以上が本実施形態におけるSiC半導体装置の構成である。このようなSiC半導体装置では、ソース電極18とドレイン電極20との間において、n型半導体層であるドリフト層12とp型半導体層であるベース層13とが接続されていることにより、寄生ダイオードが形成されている。そして、SiC半導体装置では、寄生ダイオードが動作した場合には、この寄生ダイオードはバイポーラ動作であるため、電子だけではなくホールも湧き出し、ホール電流密度が増加する。そして、ホールが電子と再結合することにより、基底面転位10cが積層欠陥へと拡張することがある。
しかしながら、本実施形態では、SiC単結晶基板10には、一面10a側に、他面10b側よりも多い不純物元素11aが配置されている。
このため、SiC単結晶基板10の一面10a側では、不純物元素11aが一面10a側に存在する基底面転位10cを構成する炭素空孔欠損を終端させた場合、SiC単結晶基板10の結晶性が向上する。したがって、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーを大きくでき、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張することを抑制できる。
また、SiC単結晶基板10の一面10a側では、不純物元素11aがライフタイムキラーとして機能する場合、バイポーラ動作中にホールを補足するため、一面10a側の基底面転位10cの近傍を通過するホールを低減できる。したがって、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーが供給されることを抑制でき、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張することを抑制できる。
次に、上記SiC半導体装置の製造方法について説明する。まず、一面10aおよび他面10bを有するSiC単結晶基板10を用意する。なお、このようなSiC単結晶基板10は、SiCインゴットをスライスした後に必要に応じて研磨等することで用意される。
そして、SiC単結晶基板10の一面10a上にエピタキシャル層を成長させる前に、SiC単結晶基板10の一面10a側から上記不純物元素11aをイオン注入する。これにより、一面10a側に、他面10b側よりも多い不純物元素11aが配置されたSiC単結晶基板10が構成される。
次に、SiC単結晶基板10の一面10a上に、ドリフト層12を構成するエピタキシャル層を成長させる。その後、所定の半導体製造プロセスを行い、トレンチゲート構造やソース領域等を形成することにより、上記図1に示す半導体装置が製造される。
以上説明したように、本実施形態のSiC半導体装置では、SiC単結晶基板10は、一面10a側に、他面10b側よりも多い不純物元素11aが配置されている。
このため、SiC単結晶基板10の一面10a側では、不純物元素11aが一面10a側に存在する基底面転位10cを構成する炭素空孔欠損を終端させた場合、SiC単結晶基板10の結晶性が向上する。したがって、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーを大きくでき、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張することを抑制できる。
また、SiC単結晶基板10の一面10a側では、不純物元素11aがライフタイムキラーとして機能する場合、バイポーラ動作中にホールを補足するため、一面10a側の基底面転位10cの近傍を通過するホールを低減できる。したがって、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張するのに必要なエネルギーが供給されることを抑制でき、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張することを抑制できる。したがって、MOSFET等のスイッチング素子が形成された場合、電気特性が低下することを抑制できる。
そして、本実施形態では、SiC単結晶基板10を用意した後、一面10a側から不純物元素11aをイオン注入することで一面10a側に不純物元素11aを配置している。このため、例えば、SiC単結晶基板10上にエピタキシャル層を成長させた後にエピタキシャル層側からSiC単結晶基板10に達するように不純物元素11aをイオン注入する場合と比較して、大掛かりな装置を必要とせず、製造工程が大掛かりになることを抑制できる。
さらに、SiC単結晶基板10にイオン注入によって不純物元素11aを配置するため、不純物元素11aの濃度等の設定を容易に変更できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、ドリフト層12にも不純物元素11aが配置されるようにしたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のSiC半導体装置では、図3に示されるように、ドリフト層12のうちのSiC単結晶基板10側の部分にも不純物元素11aが配置されている。このため、SiC単結晶基板10の一面10a側に存在する基底面転位10cを囲むように、不純物元素11aが配置されることが期待される。
このようなSiC半導体装置は、SiC単結晶基板10に配置する不純物元素11aとして、SiC中での拡散係数が大きいTiやV等が多く含まれるようにすればよい。これにより、SiC単結晶基板10上にドリフト層12を成長させる等の高温状態の際、不純物元素11aがドリフト層12側にも拡散することで製造される。
以上説明したように、本実施形態では、ドリフト層12のうちのSiC単結晶基板10側の部分にも不純物元素11aが配置されており、基底面転位10cを囲むように不純物元素11aが配置されることが期待される。このため、基底面転位10cが積層欠陥へ拡張することをさらに抑制できる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、SiC単結晶基板10に存在する基底面転位10cの周囲にのみ不純物元素11aを配置するようにしたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のSiC半導体装置では、図4に示されるように、SiC単結晶基板10には、一面10a側における全体に不純物元素11aが配置されておらず、基底面転位10cの周囲のみに不純物元素11aが配置されている。
このようなSiC単結晶基板10は、次のように用意される。すなわち、まず、フォトルミネッセンスイメージング法等により、SiC単結晶基板10に存在する基底面転位10cの位置を特定する。そして、SiC単結晶基板10の一面10a上に、特定した基底面転位10cを含む所定領域が開口したマスクを配置する。続いて、SiC単結晶基板10の一面10a側から不純物元素11aをイオン注入する。これにより、基底面転位10cの周囲のみに不純物元素11aが配置されたSiC単結晶基板10が用意される。
以上説明したように、基底面転位10cの周囲のみに不純物元素11aを配置するようにしても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、基底面転位10cの周囲のみに不純物元素11aを配置するため、不純物元素11aにより、MOSFETを動作させた際のオン抵抗が高くなることを抑制できる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対し、SiC単結晶基板10の全体に不純物を配置するようにしたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態のSiC半導体装置では、図5に示されるように、SiC単結晶基板10には、全体的に不純物元素11aが配置されている。つまり、SiC単結晶基板10には、一面10aと他面10bとの間において、不純物元素11aが均等に配置されている。すなわち、SiC単結晶基板10は、一面10a側の不純物元素11aの量と他面10b側の不純物元素11aの量とがほぼ等しくされている。
このようなSiC単結晶基板10は、次のように用意される。例えば、SiC単結晶基板10を構成するSiCインゴットを昇華再結晶法により用意する際、昇華炉内をホウ素等の不純物元素11aが含まれる雰囲気とする。そして、この状態で昇華再結晶法を行ってSiCを結晶成長させることにより、不純物元素11aが全体的に含まれるSiCインゴットを製造する。その後、このSiCインゴットを切断することにより、全体的に不純物元素11aが配置されたSiC単結晶基板10が用意される。
以上説明したように、SiC単結晶基板10の全体に不純物元素11aを配置するようにしても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態では、SiCインゴットを用意する際に不純物元素11aを混入させるため、SiCインゴットを用意した後に特別な処理を行う必要がない。このため、不純物元素11aを含むSiC単結晶基板10を容易に用意することができ、製造工程が増加することを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、SiC単結晶基板10は、4H型とされている例について説明したが、3C型、6H型、15R型等とされていてもよい。
また、上記各実施形態において、SiC半導体装置は、トレンチゲート型のMOSFETではなく、プレーナゲート型のMOSFETや、スーパージャンクションMOSFET等が形成されていてもよい。また、SiC半導体装置は、MOSFETではなく、ショットキーバリアダイオードやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistorの略)等が形成されていてもよい。なお、SiC半導体装置は、IGBTが形成される場合には、SiC単結晶基板10がp型とされる。
さらに、上記第1~第3実施形態において、イオン注入ではなく、熱拡散によってSiC単結晶基板10に不純物元素11aを配置するようにしてもよい。すなわち、一面10a上に不純物元素11aを含む溶液を塗布した後、加熱炉で熱処理することで不純物元素11aをSiC単結晶基板10に配置するようにしてもよい。
また、上記第4実施形態において、不純物元素11aを全体的に含むSiCインゴットを製造する方法は、昇華再結晶法ではなく、溶液成長法やガスソース成長法等であってもよい。なお、溶液成長法によって不純物元素11aを全体的に含むSiCインゴットを製造する場合には、原料溶液中に不純物元素11aを混入させればよい。また、ガスソース成長法によって不純物元素11aを全体的に含むSiCインゴットを製造する場合には、原料ガス中に不純物元素11aを混入させればよい。
さらに、上記各実施形態を組み合わせてもよい。例えば、上記第2実施形態に第4実施形態を組み合わせ、SiC単結晶基板10の全体、およびドリフト層12のうちのSiC単結晶基板10側の部分に不純物元素11aが配置されるようにしてもよい。
10 SiC単結晶基板
10a 一面
10b 他面
10c 基底面転位
11a 不純物元素
12 ドリフト層(エピタキシャル層)

Claims (5)

  1. 炭化珪素単結晶基板(10)を有する炭化珪素半導体装置であって、
    一面(10a)および前記一面と反対側の他面(10b)を有する前記炭化珪素単結晶基板と、
    前記一面上に配置された炭化珪素で構成されるエピタキシャル層(12)と、を備え、
    前記炭化珪素単結晶基板は、前記一面側に存在する基底面転位(10c)の周囲のみに、前記他面側よりも多い不純物元素(11a)が配置されている炭化珪素半導体装置。
  2. 前記炭化珪素単結晶基板は、前記一面側に、前記不純物元素として、ホウ素、水素、ヘリウム、チタン、バナジウム、およびアルミニウムのうちの少なくとも1種類が配置されている請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 前記エピタキシャル層には、前記炭化珪素単結晶基板側に、前記不純物元素が配置されている請求項1または2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 炭化珪素単結晶基板(10)を有する炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    一面(10a)および前記一面と反対側の他面(10b)を有する前記炭化珪素単結晶基板を用意することと、
    前記一面上に炭化珪素で構成されるエピタキシャル層(12)を成長させることと、を行い、
    前記エピタキシャル層を成長させることの前に、前記一面側に存在する基底面転位(10c)の周囲のみに不純物元素(11a)が配置されるように、前記炭化珪素単結晶基板の一面に対して前記不純物元素をイオン注入することにより、前記一面側に、前記他面側よりも多い前記不純物元素を配置する炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記イオン注入することでは、前記不純物元素として、ホウ素、水素、ヘリウム、チタン、バナジウム、およびアルミニウムのうちの少なくとも1種類をイオン注入する請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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