JP7325183B2 - 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン - Google Patents
水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン Download PDFInfo
- Publication number
- JP7325183B2 JP7325183B2 JP2018242713A JP2018242713A JP7325183B2 JP 7325183 B2 JP7325183 B2 JP 7325183B2 JP 2018242713 A JP2018242713 A JP 2018242713A JP 2018242713 A JP2018242713 A JP 2018242713A JP 7325183 B2 JP7325183 B2 JP 7325183B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink composition
- ink
- group
- water
- surfactant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
この種のインキは、剪断応力が加わらない静置時には高粘度であり、機構内において安定的に保持されており、筆記時にあってはボールの高速回転によって生じる高剪断力によってボール近傍のインキが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙から吐出して紙面に転写されるものである。紙面に転写されたインキは剪断力から解放されると再び高粘度状態となり、従来の水性インキ組成物の欠点である筆跡の滲みの発生を改善できるものである。また、前述の剪断減粘性によって、インキを保持する所謂中綿を必要とせず、インキを最後まで使用可能であったり、インキ流量を調節する流量調節部材(例えば、櫛歯状部材等のインキ一時的保溜部材)を要しないので、簡易な構造の筆記具が得られる等、多くの利点を有するため広く適用されている。
(a)無機顔料、
(b)以下の式(i):
で示される繰り返し単位と、
以下の式(ii):
R2は、水素またはメチル基であり、かつ
R3は、炭素数1~5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
で示される繰り返し単位と
を含んでなるアクリル酸共重合体、
(c)以下の式(I)で示される有機溶剤:
RAは、メチル基またはエチル基であり、
RBは、ヒドロキシ基または-CO-N-RC 2(式中、RCはそれぞれ独立に水素またはメチル基である)であり、
Lは、メチル基によって置換されていてもよい、エチレン基(-CH2-CH2-)またはトリメチレン基(-CH2-CH2-CH2-)であり、
xは、1~5の整数である)、および
(d)水
を含んでなる。
さらに、インキ組成物が、無機顔料と、特定の有機溶剤との組み合わせを含むことで、筆跡表面の乾燥性を向上させることができる。このようなインキ組成物を用いることで、筆跡の汚れが防止される。
本発明による水性ボールペン用インキ組成物(以下、場合により「インキ組成物」と表す)は、(a)無機顔料、(b)アクリル酸共重合体、(c)特定の有機溶剤、および(d)水を含んでなる。
本発明に用いられる無機顔料としては、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられるが、好ましくは、カーボンブラックである。
これらの顔料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもよい。含有量は、インキ組成物の全質量を基準として、1~30質量%が好ましい。
また、従来、顔料はインキ組成物中で分散しているため、染料系と比較して、筆記対象への浸透性が劣りやすい傾向にあり、筆跡乾燥性を向上させにくい。しかしながら、本発明においては、後述する特定の有機溶剤や界面活性剤を用いることで、着色剤として顔料を用いた場合でもより筆跡乾燥性を向上することができる。さらに、顔料は、耐水性、耐光性に優れ、良好な発色が得られる。
本発明に用いられるアクリル酸共重合体は、以下の式(i):
で示される繰り返し単位と、
以下の式(ii):
R2は、水素またはメチル基であり、かつ
R3は、炭素数1~5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
で示される繰り返し単位と
を含んでなる。
なお、成分(b)として用いられるアクリル酸共重合体は、組成物中で、膨潤し、構造粘性を有するものである。
本発明に用いられる特定の有機溶剤は、以下の式(I)で示されるものである。
RAは、メチル基またはエチル基であり、
RBは、ヒドロキシ基または-CO-N-RC 2(式中、RCはそれぞれ独立に水素またはメチル基である)であり、好ましくはヒドロキシ基であり、
Lは、メチル基によって置換されていてもよい、エチレン基(-CH2-CH2-)またはトリメチレン基(-CH2-CH2-CH2-)であり、
xは、1~5の整数、好ましくは1~3の整数である。
なお、メチル基によって置換されているエチレン基としては、例えば-CH(CH3)-CH2-、-C(CH3)2-CH2-などが挙げられ、-CH(CH3)-CH2-が好ましい。
本発明の水性インキ組成物はその主溶媒は水であるが、水は強い水素結合で複数の水分子がクラスター構造をとる特徴的な溶媒として知られている。水は単純な化学構造の低分子物質であるが、強い水素結合やクラスター構造を持つことにより、高い表面張力や高い熱容量を有しており、低分子物質であるが浸透しづらく、揮発し難い溶媒として知られている。本発明に用いられる成分(c)は、構造に含まれる親水基が水の水素結合に介在し切断するように作用し、クラスター構造を微細化する効果があると考えられる。このため表面張力が低下し浸透性が向上するものと考えられる。また、クラスター構造の微細化により揮発性も向上し、より効果的に筆跡乾燥性が向上するものと考えられる。従来用いられているエチレングリコールやジエチレングリコールなどの有機溶媒ではこのような効果は得られない。一方で、式(I)においてRAがメチル基またはエチル基以外の化合物を用いた場合、カーボンブラックなどの無機顔料の分散性を損なう傾向にあり、インキの安定性が低下したり、顔料の凝集により筆記先端からのインキの吐出性が低下するなどの傾向が確認される。
本発明に用いられる水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。本発明におけるインキ組成物は、主たる溶媒として水を含む。水の含有量は、インキ組成物中の水、成分(b)、および必要に応じて含まれる後述する水溶性有機溶剤の総質量を基準として、50~95質量%、好ましくは、60~90質量%である。
本発明によるインキ組成物は、本発明の性能を損なわない範囲で、インキ物性や機能を向上させる目的で、水溶性有機溶剤、保湿剤、界面活性剤、潤滑剤、多糖類、剪断減粘性付与剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、有機樹脂粒子、水溶性樹脂などの各種添加剤を含んでもよい。
成分(b)を用いることで筆記時にインキ組成物の剪断時粘度が従来の架橋型アクリル酸重合体を用いたときよりも低粘度化する傾向があるため、従来よりもインキ組成物を紙繊維などで構成された筆記対象(例えば紙支持体)に対して速やかに浸透させることができる。インキ組成物が、さらにアセチレン結合を有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤を含むことにより、浸透促進効果により、成分(b)の効果と相乗効果を呈し、筆記対象への浸透性がさらに向上すると考えられる。この結果、インキ組成物中の前記した成分が、インキ組成物の粘度を低下させることと、浸透性を向上する働きをして、筆跡乾燥性が高いものとなる。
エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤とは、エチレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤であって、界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下であるものである。例えば、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤やエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレンアルコール系界面活性剤などが挙げられる。
このエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、筆記対象に対する浸透性を顕著に向上させることができる。このため、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなるインキ組成物は、紙に素早く浸透することができるようになり、よって、筆記対象の表面に形成された筆跡が完全に乾燥するまでの時間が短縮され、筆跡部分をこすった場合に、筆跡のなかった部分に組成物が付着したり、筆跡部分の組成物が除去されることを防止できる、筆跡乾燥性に優れたものとなる。
筆記後、インキ組成物が筆記対象に速やかに浸透するためには、筆記後のインキ組成物の表面張力を好適に制御する必要がある。筆記動作に伴う表面張力、いわゆる動的表面張力を瞬時に制御し、筆記対象への速やかな浸透性を得るためには界面活性剤分子のインキ中での挙動が重要である。動的条件において界面活性剤分子が気液界面に速やかに配列し、瞬時に、しかも効果的に表面張力を制御するためには、特定構造の界面活性剤を用いることで可能となることから、筆跡乾燥性に優れたインキ組成物を得ることができる。
なお、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなる本発明によるインキ組成物は、その他の潤滑剤を含ませることが可能であるが、特には、潤滑剤の中でも、後述するリン酸エステル系界面活性剤と併用することが好ましい。
エチレンオキシド付加モル数とプロピレンオキシド付加モル数の比は、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の疎水性と親水性のバランスを好適に保ち、筆跡乾燥性の更なる向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数:プロピレンオキシド付加モル数=1:1~5:1であることが好ましい。
さらに、筆跡乾燥性の向上や、インキ組成物の経時安定性を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数が5であり、プロピレンオキシド付加モル数が2であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることが、より好ましい。
なお、シリコーン系界面活性剤を含んでなる本発明によるインキ組成物は、その他の潤滑剤を含ませることが可能であるが、特には、潤滑剤の中でも、後述するリン酸エステル系界面活性剤と併用することが好ましい。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)、(Mw;親水基の分子量、Mo;親油基の分子量)
ボールペンは、ペン先において、ボールとボール座との間にインキ組成物が適切な被膜を形成することで優れた筆記性を実現できる。リン酸エステル系界面活性剤は、そのような被膜を形成するのに有効に作用するので、ボールペンに用いられるインキ組成物にリン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明によるインキ組成物がリン酸エステル系界面活性剤を用いると、リン酸エステル系界面活性剤が極圧剤として作用する。一般的に、極圧剤は、摩擦熱で温度が上昇すると金属表面に反応しやすく、固体状の柔らかい膜を形成し、潤滑性を高める作用を有する物質であり、高筆圧下での良好な筆感を得るために添加されるものである。リン酸エステル系界面活性剤であるリン酸エステルのリン酸基が金属表面に吸着し、極圧作用が働くので、高筆圧下でも良好な筆感が得られるのである。
すなわち、リン酸エステル系界面活性剤の潤滑効果は、リン酸基がチップのボール受け座およびボールのそれぞれの金属面に吸着し、疎水基がインキ中に伸び、ボールとボール座との物理的な接触を阻害することにより発生する為発現すると思われる。このため、チップ/ボール間で伸びた疎水基同士のクッション作用によりボールペンとして好ましい潤滑効果、すなわち滑らかで柔らかい筆感が得られるものと考えられる。
なお、上記のリン酸エステル系界面活性剤はアミン類やアルカリ金属類などのアルカリ性物質にて適宜中和して使用することもできる。
さらに、アミノ基またはイミノ基を有する窒素樹脂粒子の中でも、化学的に結合した三次元架橋構造を有する含窒素樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、化学的に結合した三次元架橋構造を有すると、強度、耐熱性、耐溶剤性などに特に優れるため水性インキ中での吸湿などもせずに安定しているため、経時安定性に優れるため好ましい。さらに含窒素樹脂粒子自体の安定性と、含窒素樹脂粒子間の相互的な水素結合性により、長期間凝集構造をとりやすく、インキ漏れを安定して抑制しやすいためある。特に、架橋構造を有する含窒素樹脂粒子中でも、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などの複素環構造を有する樹脂粒子は、より吸湿しづらく、安定しているため、好ましい。
架橋構造を有する含窒素樹脂粒子については、具体的には、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂粒子が挙げられる。また、アミド結合を有する含窒素樹脂粒子については、ナイロン6、ナイロン12などのナイロン樹脂やポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂などのウレタン樹脂粒子などが挙げられる。
本発明による水性ボールペンは、上記したインキ組成物を収容してなるものである。
水性ボールペンとしては、ボールノック式、回転式およびスライド式などの軸筒内にペン先を収容可能な出没式筆記具ボールペンが挙げられる。
ボールペンチップのボールの縦軸方向への移動可能量(クリアランス)とは、ボールがボールペンチップ本体の縦軸方向への移動可能な距離を示す。ここで、移動可能量は、ボールおよびボール座が使用によって摩耗するため、使用に応じて一般的に増大していく。そして、移動可能量はインク吐出量と関係する。したがって、一般的に、ボールペンの製造時または使用開始時における移動可能量は、上記の範囲に設定されるので、安定した筆記特性を達成するために、ボールペンの使用終了時まで、上記範囲内であることが好ましい。
クリアランスが大きいボールペンチップが用いられると、インキ吐出量が多くなり、筆跡濃度を高くできるが、筆跡乾燥性が優れていることが好ましい。よって、本発明によるインキ組成物は、クリアランスが大きいボールペンチップが用いられる場合にも、好適に用いられる。
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
下記の配合組成および方法により、インキ組成物を得た。
・無機顔料(成分(a)):カーボンブラック 6.0質量%
・アクリル酸共重合体(成分(b)):(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体(カルボン酸とメチルエステルのモル比1:2.1、アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.36 質量平均分子量49,000) 0.21質量%
・有機溶剤(成分(c)):3-メトキシ-3メチル-1-ブタノール 10.0質量%
・水(成分(d)):イオン交換水 77.09質量%
・リン酸エステル系界面活性剤:「プライサーフA215C」(第一工業製薬株式会社、HLB値11.5) 1.0質量%
・アセチレングリコール系界面活性剤:「サーフィノール2502」(日信化学工業株式会社製) 0.5質量%
・pH調整剤:トリエタノールアミン 3.0質量%
・防錆剤:ベンゾトリアゾール 0.5質量%
・防腐剤:1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン 0.2質量%
・多糖類:デキストリン(質量平均分子量30,000、サンデックシリーズ、三和デンプン工業株式会社) 1.5質量%
インキ組成物を表1および2に表される組成に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2~14および比較例1~9のインキ組成物を得た。なお、表中の組成の数値は、質量%を示す。
(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸メチル共重合体:(カルボン酸とメチルエステルのモル比1:2.1、アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.36 質量平均分子量49,000)
(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エチル共重合体:(カルボン酸とエチルエステルのモル比1:1、アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.82)
リン酸エステル系界面活性剤-1:「プライサーフA215C」(第一工業製薬株式会社、HLB値11.5)
アセチレングリコール系界面活性剤-1:「サーフィノール2502」(日信化学工業株式会社製)
アセチレングリコール系界面活性剤-2:「ダイノール604」(日信化学工業株式会社製)
シリコーン系界面活性剤-1:「BYK345」(ビックケミー株式会社製)
多糖類:デキストリン(質量平均分子量30,000、サンデックシリーズ、三和デンプン工業株式会社)
実施例および比較例のインキ組成物をそれぞれスライドガラスに採取し、目視により観察し、インキ安定性を評価した。得られた結果は表1および2のとおりであった。評価基準は以下である。
A:凝集体が確認されず、均一に分散されていた。
B:凝集体がわずかに確認されたが、良好な分散状態であった。
C:凝集体が確認され、実用上懸念の残るレベルであった。
上記で得られたインキ組成物(1.0g)を、直径0.7mmの超硬合金製ボールを回転自在に抱持したボールペンチップ(ボールの縦軸方向の移動量(クリアランス)30μm)を先端に有するインキ収容体の内部に充填させたレフィルを作製し、このレフィルを株式会社パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G-2)に装着し、ボールペンを得た。得られたボールペンを試験用ボールペンとし、以下の筆跡乾燥性評価を行った。
A:周囲を汚すことなく良好な筆跡を残した。
B:わずかに汚れが発生したが良好な筆跡を残した。
C:一部汚れが発生したが良好な筆跡を残した。
D:筆跡全体に汚れが発生した。
E:筆跡全体に著しい汚れが発生した。
Claims (12)
- (a)無機顔料、
(b)以下の式(i):
で示される繰り返し単位と、
以下の式(ii):
R2は、水素またはメチル基であり、かつ
R3は、炭素数1~5の、直鎖または側鎖を有するアルキル基である)
で示される繰り返し単位と
を含んでなる非架橋型アクリル酸共重合体、
(c)以下の式(I)で示される有機溶剤:
RAは、メチル基またはエチル基であり、
RBは、ヒドロキシ基または-CO-N-RC 2(式中、RCはそれぞれ独立に水素またはメチル基である)であり、
Lは、メチル基によって置換されていてもよい、エチレン基(-CH2-CH2-)またはトリメチレン基(-CH2-CH2-CH2-)であり、
xは、1~5の整数である)、および
(d)水
を含んでなる、水性ボールペン用インキ組成物であって、
前記共重合体の配合量が、前記組成物全質量に対して、0.1~2質量%である、水性ボールペン用インキ組成物。 - 前記RBがヒドロキシ基である、請求項1に記載の組成物。
- 前記xが1~3である、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記成分(c)が、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、およびトリプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記成分(a)がカーボンブラックである、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
- アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
- リン酸エステル系界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
- 多糖類をさらに含んでなる、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記多糖類がデキストリンである、請求項8に記載の組成物。
- R3が、メチル基またはエチル基である、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記共重合体において、式(i)の繰り返し単位と式(ii)の繰り返し単位の数の比は、個数比で、1:0.1~1:5である、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1~11に記載の組成物を収容してなる水性ボールペン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018242713A JP7325183B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018242713A JP7325183B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020105263A JP2020105263A (ja) | 2020-07-09 |
JP7325183B2 true JP7325183B2 (ja) | 2023-08-14 |
Family
ID=71448238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018242713A Active JP7325183B2 (ja) | 2018-12-26 | 2018-12-26 | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7325183B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012036255A (ja) | 2010-08-04 | 2012-02-23 | Ricoh Co Ltd | インクジェット用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 |
JP2013028789A (ja) | 2011-06-23 | 2013-02-07 | Pilot Corporation | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
JP2016102180A (ja) | 2014-11-28 | 2016-06-02 | ぺんてる株式会社 | 水性ボールペン用インキ |
JP2017106004A (ja) | 2015-11-30 | 2017-06-15 | ぺんてる株式会社 | ボールペン用水性インキ組成物 |
JP2018109114A (ja) | 2016-12-29 | 2018-07-12 | 株式会社パイロットコーポレーション | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
JP2018109116A (ja) | 2016-12-29 | 2018-07-12 | 株式会社パイロットコーポレーション | 水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペン |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0647662B2 (ja) * | 1986-06-28 | 1994-06-22 | ぺんてる株式会社 | ボ−ルペン用水性顔料インキ |
JPH06220390A (ja) * | 1993-01-26 | 1994-08-09 | Shiyachihata Kogyo Kk | 水性ボールペン用インキ |
-
2018
- 2018-12-26 JP JP2018242713A patent/JP7325183B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012036255A (ja) | 2010-08-04 | 2012-02-23 | Ricoh Co Ltd | インクジェット用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 |
JP2013028789A (ja) | 2011-06-23 | 2013-02-07 | Pilot Corporation | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
JP2016102180A (ja) | 2014-11-28 | 2016-06-02 | ぺんてる株式会社 | 水性ボールペン用インキ |
JP2017106004A (ja) | 2015-11-30 | 2017-06-15 | ぺんてる株式会社 | ボールペン用水性インキ組成物 |
JP2018109114A (ja) | 2016-12-29 | 2018-07-12 | 株式会社パイロットコーポレーション | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン |
JP2018109116A (ja) | 2016-12-29 | 2018-07-12 | 株式会社パイロットコーポレーション | 水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020105263A (ja) | 2020-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7254024B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP4766881B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
JP4919660B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
JP2023014347A (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP7412896B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP2018109114A (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP6998676B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 | |
JP6904702B2 (ja) | 水性ボールペン | |
JP7210264B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
JP7210265B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP7325183B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP6824033B2 (ja) | 水性ボールペン | |
JP6858556B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP7430105B2 (ja) | ボールペン用インキ組成物およびそれを用いたボールペン | |
JP7370241B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP2020180197A (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP7278142B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン | |
JP2019116578A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 | |
JP7007185B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 | |
JP2000080317A (ja) | 水性ボールペン用顔料インキ組成物 | |
JP6954757B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 | |
JP2022101101A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 | |
JP2023046507A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 | |
JP2007176994A (ja) | ボールペン用水性インキ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211206 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220930 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221102 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230303 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230406 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230707 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230801 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7325183 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |