JP2020180197A - 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】分散安定性および保存安定性を向上させることができる水性ボールペン用インキ組成物を提供すること。【解決手段】着色剤、アクリル樹脂、セルロース誘導体、および水を含んでなる水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン。【選択図】なし

Description

本発明は、水性ボールペン用インキ組成物および水性ボールペンに関する。
近年、筆記具用水性インキ組成物には、高い耐水性や耐光性が望まれており、それら特性を向上させるために顔料を用いたインキ組成物が提案されている。しかしながら、顔料はインキ組成物の主溶媒である水に不溶なため、均一に分散させて安定な状態にさせておかなければ、凝集、沈降が起こり易く、インキ組成物の発色性が低下したり、ペン先からのインキ吐出量が低下して線とびやかすれが生じたり、さらには筆記不能になるなど、筆記具用水性インキ組成物として十分な性能を得ることができなくなる場合がある。
そこで、顔料の分散性を改良するため、インキ組成物中に各種分散剤を添加したインキ組成物が多数提案されている。例えば、特許文献1には、N−ビニルピロリドンあるいはその誘導体とアルケン化合物を共重合して得られる高分子化合物を分散剤として含んでなるインキ組成物が、特許文献2には、カルボキシル基含有化合物のアルカリ塩を分散剤として含んでなるインキ組成物が提案されている。
しかしながら、これらの分散剤は分散性改良効果を発揮するものの十分とはいえないことがある。この結果、分散剤の添加量が少ないと、線とびやかすれが十分に解決できないことがあり、良好な分散効果を得ることを目的に多量の分散剤を添加すると、インキ組成物の粘度が過度に高くなってしまい、書き味が劣ってしまったり、経時保存後にはインキ組成物の成分が凝集、分離が生じてしまうことがあった。このため、これらの分散剤を用いる場合にはさらなる改良の余地があった。
特開平8−176488号公報 特開2004−018675号公報
本発明は、着色剤の分散安定性や、保存安定性に優れた水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペンを提供するものである。
本発明による水性ボールペン用インキ組成物は、
(a)着色剤、
(b)アクリル樹脂
(c)セルロース誘導体、および
(d)水
を含んでなる。
本発明による水性ボールペンは、上記したインキ組成物を収容してなるものである。
本発明による水性ボールペン用インキ組成物は、着色剤の分散安定性や、保存安定性に優れている。そして、このようなインキ組成物を透明なインキ収容体に収容した際には、インキ収容体から、インキ組成物の色がムラなく視認されるので、品質的にも優れる。
さらに、本発明による水性ボールペン用インキ組成物が、特定のアクリル酸共重合体を含むことで、剪断応力が加わった際に、インキ粘度が従来と比較して低下し、筆跡が掠れたり、線割れをおこすことが無く、良好な筆跡を保つことができる。一方で、前記共重合体は、アルキル基が分子間力により可逆性の物理結合を生じることにより、静止時のインキ粘度を高く保持することが可能となり、筆跡が滲み難く、インキの保存安定性が向上するなど優れた効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準で有り、含有率とは、インキ組成物の質量を基準としたときの構成成分の質量%である。
<水性ボールペン用インキ組成物>
本発明による水性ボールペン用インキ組成物(以下、場合により「インキ組成物」と表す)は、(a)着色剤、(b)アクリル樹脂、(c)セルロース誘導体、および(d)水を含んでなる。
(a)着色剤
本発明に用いられる着色剤としては、顔料、染料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。着色剤は、好ましくは顔料であり、特に、後述する特定の構造の顔料を用いると分散性がより向上する効果が得られる。顔料に、さらに染料を併用することもできる。
本発明において用いることができる顔料としては、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、アルミ顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、補色顔料等が挙げられる。その他、着色樹脂粒子体として顔料を媒体中に分散させてなる着色体を公知のマイクロカプセル化法などにより樹脂壁膜形成物質からなる殻体に内包又は固溶化させたマイクロカプセル顔料、液晶類、可逆熱変色性組成物、フォトクロミック材料などの機能性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用いてもよい。更に、顔料を透明、半透明の樹脂等で覆った着色樹脂粒子などや、また着色樹脂粒子や無色樹脂粒子を、顔料もしくは染料で着色したもの等も用いることもできる。これらの染料および顔料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもよい。含有量は、インキ組成物の全質量を基準として、1〜30質量%が好ましい。
また、従来、顔料はインキ組成物中で分散しているため、染料系と比較して、筆記対象への浸透性が劣りやすい傾向にあり、筆跡乾燥性を向上させにくい。しかしながら、本発明においては、後述する界面活性剤を用いることで、着色剤として顔料を用いた場合でもより筆跡乾燥性を向上することができる。さらに、顔料は、耐水性、耐光性に優れ、良好な発色が得られる。以上のことから、着色剤としては顔料を用いることが好ましい。さらに好ましくは、有機顔料である、よりさらに好ましくはフタロシアニン系の有機顔料である。特に好ましくは、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルーであり、フタロシアニングリーンとしては、例えばPigment Green7、36、58が挙げられ、フタロシアニンブルーとしては、例えばPigment Blue 16、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、75、79などが挙げられる。好ましくはPigment Blue 15、15:3、15:4、15:6である。
本発明において用いることができる染料としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能であれば特に制限されるものではない。例えば、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、直接染料、分散染料および食用色素など各種染料が挙げられ、これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。染料の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。
具体的には、酸性染料としては、C.I.アシッドレッド18、C.I.アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエロー7、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドグリーン3、C.I.アシッドグリーン16、C.I.アシッドブルー1、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー22、C.I.アシッドブルー90、C.I.アシッドブルー239、C.I.アシッドブルー248、C.I.アシッドバオレット15、C.I.アシッドバイオレット49、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブラック2、塩基性染料としては、C.I.ベーシックオレンジ2、C.I.ベーシックオレンジ14、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックブルー9、C.I.ベーシックブルー26、C.I.ベーシックバイオレット1、C.I.ベーシックバイオレット3、C.I.ベーシックバイオレット10、直接染料としては、C.I.ダイレクトレッド28、C.I.ダイレクトイエロー44、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー87、C.I.ダイレクトバイオレット51、C.I.ダイレクトブラック19、食用色素としては、C.I.フードイエロー3、C.I.フードブラック2などが挙げられる。
(b)アクリル樹脂
本発明に用いられるアクリル樹脂は、好ましくは、(b1)繰り返し単位に芳香環を有するポリマー(以下、成分(b1)ということがある)を含んでなる。ここで、芳香環とは、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の炭化水素芳香環、およびピリジン環、キノリン環等の含窒素芳香環を意味し、これらの芳香環は、アルキル基、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基によって、置換されていてもよい。より好ましくは、成分(b1)は、繰り返し単位に、フェニル基、ベンジル基またはスチリル基、さらに好ましくはスチリル基またはフェニル基、を有するポリマーである。
成分(b1)は、着色剤の分散安定性を向上させる機能を有する。
特に着色剤が顔料である場合に、成分(b1)は顔料の分散剤として機能する。また、顔料に対して、成分(b1)以外の界面活性剤を分散剤として含み、分散状態となっている顔料分散体に、成分(b1)をさらに加えることで、さらに分散安定性を向上させることもできる。
成分(b1)の含有量は、インキ組成物の総質量を基準としても0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜3質量%である。
成分(a)の質量に対する、成分(b1)の質量が、3〜50%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましい。
成分(b)は、2種以上のポリマーを含むことができる。
この場合に、アクリル樹脂は、(b2)特定のアクリル酸共重合体(以下、成分(b2)ということがある)をさらに含むことが好ましい。
成分(b2)は、以下の式(i):
Figure 2020180197
(式中、Rは、水素またはメチル基である)
で示される繰り返し単位と、
以下の式(ii):
Figure 2020180197
(式中、
は、水素またはメチル基であり、かつ
は、炭素数1〜5の、直鎖または分岐の、アルキル基である)
で示される繰り返し単位と
を含んでなる。
成分(b2)は、剪断減粘性付与剤として機能する。成分(b2)は、カルボン酸基とカルボン酸エステル基とを有しており、カルボン酸エステル基を構成する炭素数1〜5のアルキル基は、疎水性基である。このため、インキ組成物中で疎水基間の分子間力によるアルキル基の凝集により、可逆性の物理的な結合をしてネットワークを形成し、その部分が結合点のように働く。この結果、インキ組成物の静止時の粘度が高くなる。そして筆記時にインキ組成物が流動して、剪断応力がかかったとき、結合点のように働いている部分の物理的な結合が解離することで、インキ粘度が低下する。本発明によるインキ組成物は、前記の通り、アルキル基の凝集と解離の可逆的作用により、静止時と流動時の粘度勾配が従来と比較して大きくなるため、良好な安定性と筆記性が両立できる。すなわち、インキ組成物をボールペンに用いた際に、従来よりも筆記時の粘度が低下するため、掠れ、線割れなどをおこさずに、良好な筆記が可能となる。また、筆記時の粘度に対して静止時のインキ粘度が従来よりも高くなることから、筆記後のインキは静置粘度に回復したときに筆跡の滲みが抑えられる。さらにインキ組成物に顔料等の固形物を用いた際には、分散状態が安定的に保たれるため、顔料等の沈降を防ぐことができる。この結果、インキの保存安定性が向上する。一方、成分(b2)とは異なる架橋型アクリル酸は、架橋部が不可逆的な化学結合をしているため、静止時のインキ粘度は高いが、剪断応力がかかった際にも架橋部の結合が切れることがないので、成分(b2)を用いた場合と比較して、剪断応力がかかった際のインキ粘度が低くなりにくい。従って、インキ組成物をボールペンに用いた際に、その筆跡が掠れたり、線割れするなど、筆跡に影響を及ぼすことがある。
成分(b2)は、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体である。本発明において(メタ)アクリルは、アクリルとメタクリル両者を包含することを意味する。具体的には、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル−メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。成分(b2)は、ランダム、ブロック、などの共重合体を用いることができる。これらの非架橋型アクリル差共重合体は、単独でまたは2種以上用いることができる。
また、式(ii)中のRは、炭素数1〜5の、直鎖または分岐の、アルキル基であるが、炭素数が5より大きくなるとアルキル基の立体障害が大きくなり、アルキル基同士の凝集力が低下する。また、炭素数が5より大きくなるとアルキル基の疎水性が増大するため、一部で分離や沈殿などを生じやすくなり、不均一化する場合がある。このためインキ組成物中での安定性が劣る傾向にある。炭素数が1〜5の範囲にあると、アルキル基同士の凝集力が高く働き、物理的な結合をして分子間でのネットワークを形成するため、好ましい。さらにアルキル基が直鎖であると、側鎖を有するアルキル基と比較して立体障害が小さくなるため、好ましい。特にRが、炭素数1のメチル基、炭素数2のエチル基の場合、疎水力が大きくないため、分子中へのアルキル基の導入量を比較的多く設計することが可能となる。アルキル基の導入量を多くすることでアルキル基同士の物理的な結合点を多く配置することが可能となり、静置時粘度をより高く、剪断時粘度をより低くするなどの効果が得られるので、特に好ましい。
式(i)の繰り返し単位と式(ii)の繰り返し単位の数の比は、個数比で、1:0.05〜1:10、より好ましくは、1:0.1〜1:5、さらに好ましくは、1:0.3〜1:3である。式(ii)の繰り返し単位の比が小さ過ぎるとアルキル基の物理結合効果が不十分となり、増粘性や静置時と剪断時の粘度勾配が小さくなる傾向があり、カルボン酸エステルの比が大きすぎると、共重合体の疎水性が増大するため、一部の分離や沈殿を生じる恐れがある。この範囲にあると、高い静置粘度と低いせん断時粘度とを両立することができるので、特に好ましい。
成分(b2)は、式(i)および(ii)以外の繰り返し単位を含んでいてもよいが、式(i)および(ii)以外の繰り返し単位の比率は、少ないほど好ましい。具体的には、その割合は、好ましくは5%以下であり、より好ましくは式(i)および(ii)以外の繰り返し単位を実質的に含まない。理想的にはその割合はゼロである。
成分(b2)の質量平均分子量は、好ましくは1,000以上であり、より好ましくは、5,000以上であり、さらに好ましくは、20,000以上である。前記より小さいと十分な粘度を発現しにくくなる恐れがある。また、好ましくは1,000,000以下であり、より好ましくは700,000以下でありさらに好ましくは600,000以下である。前記より大きいと、高剪断時の粘度が高くなりすぎる恐れがある。ここで質量平均分子量とは、ポリスチレン換算質量平均分子量であり、ポリスチレンを基準としてゲル浸透クロマトグラフィにより測定することができる。
成分(b2)の含有量としては、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜10質量%の範囲で用いることができる。好ましくは、0.05〜5質量%の範囲であり、さらに好ましくは、0.1〜2質量%の範囲である。この範囲より大きいと、静置時の粘度が高くなり、インキ組成物の分散安定性が向上し、さらに筆跡が滲まないが、剪断時のインキ粘度が若干高くなる傾向があり、筆記性能が若干低下する傾向が見られる。この範囲より小さいと、剪断時のインキ粘度は低下し、筆跡が掠れたり、線割れをすることがないが、筆跡が滲む傾向が見られる。前記範囲にあると、インキ組成物の分散安定性を保ちつつ、筆記した際にかすれや線割れをおこすことが無く、筆跡が滲むことがなく、優れたインキ安定性と筆記性能が得られるため、好ましい。
なお、成分(b2)は、組成物中で、膨潤し、構造粘性を有するものである。
(c)セルロース誘導体
本発明に用いられるインキ組成物が、セルロース誘導体を含むことで、(a)成分が、嵩高い凝集体を形成することが可能になり、再分散性を向上させることができる。
本発明に用いられるセルロール誘導体としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロースおよびそれらの塩が挙げられる。より好ましくは、メチルセルロースである。
セルロース誘導体の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、好ましくは0.001〜1質量%であり、より好ましくは0.01〜0.2質量%である。
本発明において、成分(a)、成分(b)および成分(c)を組み合わせることにより、嵩高い凝集体を形成させ、それにより経時安定性もさらに向上させることができる。これは、以下の理由によるものと推定される。成分(a)、成分(b)、成分(c)を組み合わせると、これら3成分から成るネットワークを形成する。このネットワークは嵩高く、ゆるい凝集体として作用するため、系全体を沈降し難く、経時安定性に優れたインキ組成物とすることができる。本発明における成分(b)は、特に着色剤の分散安定性に寄与する成分(b1)と、剪断減粘性付与剤として機能する成分(b2)がある。成分(b1)を加えると、成分(a)表面に成分(b1)が吸着し、立体障害によって成分(a)の分散安定性を高めることができる。成分(b2)を加えると、静止時と流動時の粘度勾配が従来よりも大きいインキ組成物を得ることができ、筆記性能を維持しながら、インキ組成物の保存安定性を向上させることができる。成分(b1)と成分(b2)は、両方含むことでより経時安定性に優れたインキ組成物を得ることができる。
これらの成分(c)は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
(d)水
本発明に用いられる水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。本発明におけるインキ組成物は、主たる溶媒として水を含む。
(e)アミノカルボン酸
本発明によるインキ組成物は、さらにアミノカルボン酸を含むことが好ましい。ここで、本発明において、アミノカルボン酸には、アミノカルボン酸塩も含まれるものとする。本発明によるインキ組成物が、アミノカルボン酸をさらに含むことにより、分散性および経時安定性をさらに向上させることができる。
アミノカルボン酸としては、具体的に、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、L−アスパラギン酸(ASDA)、L−グルタミン酸二酢酸(GLDA)、シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)などや、それらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられる。好ましくはEDTAである。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
アミノカルボン酸またはその塩の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.001〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5質量%である。
(その他の添加剤)
本発明によるインキ組成物は、本発明の性能を損なわない範囲で、インキ物性や機能を向上させる目的で、水溶性有機溶剤、保湿剤、界面活性剤、潤滑剤、多糖類、剪断減粘性付与剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、有機樹脂粒子、水溶性樹脂などの各種添加剤を含んでもよい。
本発明によるインキ組成物は、溶解安定性、水分蒸発乾燥防止等を目的として、水溶性有機溶剤を含むことができる。水溶性有機溶剤としては、(i)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、またはグリセリンなどのグリコール類、(ii)メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、その他の高級アルコールなどのアルコール類等が挙げられ、水溶性有機溶剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜30質量%であることが好ましく、0.1〜20質量%であることがより好ましい。
本発明によるインキ組成物は、水分蒸発防止を目的として、上記した水溶性有機溶剤の他に、尿素、ソルビット等の保湿剤を含むことができる。なお、本明細書において、上記した水溶性有機溶剤は保湿剤に含めないこととする。保湿剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
本発明によるインキ組成物は、各種界面活性剤を含んでもいてもよく、ノニオン系、アニオン系、カチオン系界面活性剤などが挙げられる。また、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤、シリコーン系界面活性剤なども挙げられる。
アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤は、筆跡乾燥性をさらに向上させるために含むことができる。
成分(b2)を用いることで筆記時にインキ組成物の剪断時粘度が従来の架橋型アクリル酸重合体を用いたときよりも低粘度化する傾向があるため、従来よりもインキ組成物を紙繊維などで構成された筆記対象(例えば紙支持体)に対して速やかに浸透させることができる。インキ組成物が、さらにアセチレン結合を有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤を含むことにより、浸透促進効果により、成分(b2)の効果と相乗効果を呈し、筆記対象への浸透性がさらに向上すると考えられる。この結果、インキ組成物中の前記した成分が、インキ組成物の粘度を低下させることと、浸透性を向上する働きをして、筆跡乾燥性が高いものとなる。
また、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値は、3〜14であることが好ましく、6〜12であることがより好ましく、7〜9であることが特に好ましい。アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値が3以上であると、溶媒である水に溶け残ることなく安定に存在することができ、初期および経時的に効果得ることができるため好ましく、14以下であると疎水性により気液界面付近に配列しやすい状態となりやすく、少量でかつ瞬時に、筆跡乾燥性の向上などの界面活性剤がもたらす効果を得ることができるため、好ましい。
アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤の具体例としては、オルフィンシリーズ(日信化学工業株式会社製)、サーフィノールシリーズ、ダイノールシリーズ等(いずれもエアープロダクツジャパン株式会社製)が挙げられる。
また、シリコーン系界面活性剤は、筆跡乾燥性を向上させると同時に、滑らかな書き味をもたらすなど、書き味を向上させる効果を併せもつ。これは、インキ組成物が、シリコーン系界面活性剤を含んでなることで、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性が向上し、かつ、ボール座の摩耗を抑制することができるためである。
シリコーン系界面活性剤の溶解度パラメーター(以下SP値)については、筆跡乾燥性を考慮すれば、SP値が8〜13であることが好ましく、より考慮すれば、SP値が9〜12であることが好ましく、さらにSP値が10〜11が特に好ましい。溶媒の主成分である水のSP値は23.4であり、シリコーン系界面活性剤のSP値が近すぎると溶解状態で安定化してしまうため気液界面への活性剤分子の配列が速やかに成され難くなる傾向にある。SP値が上述の範囲にあると、活性剤分子が気液界面に速やかに配列しやすく、インキ組成物中での安定性も得られることから好ましい。
シリコーン系界面活性剤については、具体的には、シルフェイスシリーズ(日信化学工業株式会社製)、BYKシリーズ(ビックケミー株式会社製)、Silsoft Spreadシリーズ、Coatosilシリーズ(いずれもモメンティブパフォマンスマテリアルズ社製)などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤の総含有量について、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜3.0質量%がより好ましい。これは、アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤、またはシリコーン系界面活性剤の総含有量が、0.01質量%未満だと、所望の筆跡乾燥性が得られづらく、3.0質量%を越えると、インキ組成物の経時安定性に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.05〜2.0質量%が好ましく、0.1〜1.5質量%が特に好ましい。
また、本発明によるインキ組成物は、さらにリン酸エステル系界面活性剤を含むことができる。リン酸エステル系界面活性剤は、インキ組成物の分散性などを改良する効果の他、インキ組成物をボールペンに用いる場合、潤滑剤としても作用する。潤滑剤は、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性を向上して、ボールの回転をスムーズにすることで、ボール座の摩耗を抑制し、書き味を向上するものである。本発明において用いられる、リン酸基を有するリン酸エステル系界面活性剤は、リン酸基が金属に吸着しやすい性質にあることから、潤滑性を向上させ、ボール座の摩耗抑制や書き味を向上させやすい。このため、本発明によるインキ組成物をボールペンに適用する場合に、特に優れた書き味を実現できる。しかしながら、この界面活性剤は、潤滑性だけでは無く、分散性の改良にも寄与しているため、インキ組成物をボールペン以外の筆記具に利用する場合にも有効に作用する。
さらには、リン酸エステル系界面活性剤は表面張力を調整する効果も併せ持つ。このため、特に後述するくし溝状のインキ流量調節部材を備え、これを介在させ、インキ組成物をペン先に供給するような供給機構を有する筆記具において、インキ流量調節部材に対して優れた濡れ性を呈するので好ましい。したがって、本発明によるインキ組成物は、くし溝状のインキ流量調節部材を有する万年筆およびマーカー、サインペン、ボールペン等にも好ましい。
リン酸エステル系界面活性剤としては、直鎖アルコール系、スチレン化フェノール系、ノニルフェノール系、オクチルフェノール系等のリン酸エステル系界面活性剤が挙げられるが、中でも、直鎖アルコール系、スチレン化フェノール系のリン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明においてリン酸エステル系界面活性剤は、HLB値が5〜15であることが好ましく、6〜13であることが好ましい。また、本発明においてリン酸エステル系界面活性剤が有するアルキル基またはアルキルアリル基の炭素数が6〜30であることが好ましく、8〜18であることがより好ましく、10〜14であることが特に好ましい。これは、特定のHLB値および炭素数をもつ直鎖系のリン酸エステル系界面活性剤は、線とびやかすれなどが改善された良好な筆跡が安定して得られるなど優れた筆記安定性をもたらし、また、本発明に用いられる分散剤とともに分散効果を相乗的に改良し、同時に潤滑効果をもたらすことができるためである。
なお、本発明においてリン酸エステル系界面活性剤のHLB値とは、リン酸エステル系界面活性剤の原料非イオン性界面活性剤のHLB値を意味するものであり、川上法から算出される値であり、下記式によって算出される。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)、(Mw;親水基の分子量、Mo;親油基の分子量)
なお、リン酸エステル系界面活性剤の具体例としては、プライサーフシリーズ(第一工業製薬株式会社)などが挙げられ、直鎖アルコール系のリン酸エステル系界面活性剤としては、プライサーフA212C、同A208B、同A213B、同A208F、同A215C、同A219B、同A208Nが挙げられ、スチレン化フェノール系のリン酸エステル系界面活性剤としては、プライサーフALが挙げられ、ノニルフェノール系としては、プライサーフ207H、同A212E、同A217Eが挙げられ、オクチルフェノール系としては、プライサーフA210Gが挙げられる。
本発明によるインキ組成物がリン酸エステル系界面活性剤を含む場合、その含有量はインキ組成物の総質量を基準として0.1〜2.0質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%であることがより好ましい。
ボールペンは、ペン先において、ボールとボール座との間にインキ組成物が適切な被膜を形成することで優れた筆記性を実現できる。リン酸エステル系界面活性剤は、そのような被膜を形成するのに有効に作用するので、ボールペンに用いられるインキ組成物にリン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明によるインキ組成物がリン酸エステル系界面活性剤を用いると、リン酸エステル系界面活性剤が極圧剤として作用する。一般的に、極圧剤は、摩擦熱で温度が上昇すると金属表面に反応しやすく、固体状の柔らかい膜を形成し、潤滑性を高める作用を有する物質であり、高筆圧下での良好な筆感を得るために添加されるものである。リン酸エステル系界面活性剤であるリン酸エステルのリン酸基が金属表面に吸着し、極圧作用が働くので、高筆圧下でも良好な筆感が得られるのである。
すなわち、リン酸エステル系界面活性剤の潤滑効果は、リン酸基がチップのボール受け座およびボールのそれぞれの金属面に吸着し、疎水基がインキ中に伸び、ボールとボール座との物理的な接触を阻害することにより発生する為発現すると思われる。このため、チップ/ボール間で伸びた疎水基同士のクッション作用によりボールペンとして好ましい潤滑効果、すなわち滑らかで柔らかい筆感が得られるものと考えられる。
なお、上記のリン酸エステル系界面活性剤はアミン類やアルカリ金属類などのアルカリ性物質にて適宜中和して使用することもできる。
上記した界面活性剤以外に、潤滑剤として用いることができるものとして、アルキルベンゼンスルホン酸、アミノ酸、N−アシルアミノ酸、脂肪族アミドアルキレンオキサイド付加物、テルペノイド酸誘導体、およびそれらの塩などが挙げられる。より具体的には、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アラニン、グリシン、リジン、スレオニン、セリン、プロリン、サルコシン、N-アシルサルコシン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドおよびそれらの塩などが挙げられる。
本発明によるインキ組成物は、多糖類を含むことができる。多糖類は、種々の効果をもたらすが、主に、インキ粘度の調整、剪断減粘性の付与、耐ドライアップ性能向上などの効果をもたらす。具体的には、デキストリン、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、λ−カラギーナン、ダイユータンガム等が挙げられる。
インキ組成物が顔料などの主溶媒である水に不溶な状態で存在し得る成分を含む場合、そのインキを収容する筆記具のペン先などで水が蒸発し、インキが乾燥固化してインキ流路などが詰まってしまうことがある。このような現象が起きると、インキ吐出性に影響が出て、その筆記具はインキの残量はあるものの、再び筆記できなくなることがある。このため、耐ドライアップ性能を向上させることが好ましい。よって、例えばボールペンのチップ先端における耐ドライアップ性能の向上も考慮する必要がある。デキストリンは、ペン先に被膜を形成してその被膜によってインキ中の溶媒の蒸発を防ぐ効果を持つ。このため、デキストリンを用いることは、耐ドライアップ性能に優れたインキ組成物を得ることができるため効果的である。
デキストリンの質量平均分子量については、5,000〜120,000であることが好ましい。120,000以上であると、ペン先に形成される被膜が硬く、ドライアップ時の書き出しにおいて、筆跡がカスレやすくなる傾向がある。一方、5,000未満だと、経時的な分散安定性を向上させる程度の粘度変化を与えにくく、さらにデキストリンの吸湿性が高くなりやすく、ペン先に生ずる被膜が柔らかく、ペン先で安定して維持しにくく、インキ中の溶媒の蒸発が抑制しにくい傾向にある。上記効果の向上をさらに考慮すると、質量平均分子量が、20,000〜100,000であるデキストリンを用いることが好ましい。
デキストリンの含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜5質量%が好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、耐ドライアップ性能の向上効果が十分得られない傾向にあり、5質量%を越えると、インキ中で溶解しづらい傾向があるためである。よりインキ中の溶解安定性を考慮すれば、0.1〜3質量%が好ましく、より耐ドライアップ性能の向上を考慮すれば、1〜3質量%が最も好ましい。
本発明によるインキ組成物は、2種類以上の多糖類を含んでいてもよい。
本発明によるインキ組成物は架橋剤を含むことができる。本発明に用いられる架橋剤とは、本発明に用いられる成分(b2)と可逆性の物理的な架橋を形成することが可能な化合物であり、成分(b2)のエステルのアルキル基とファンデルワールスによる分子間凝集力を発現できる化合物である。インキ組成物が静止状態にある際には、架橋剤が本発明に用いられる共重合体のアルキル基と物理結合による架橋点を形成し、成分(b2)と架橋剤で強固なネットワークを形成することが可能であり、インキ組成物に剪断力が加えられた際には、架橋点の物理結合が簡単に外れる化合物である。
本発明に用いられる架橋剤としては、具体的には、アルキル変性グルコース、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキル変性ポリエチレンオキシド、フェニル変性ポリエチレンオキシド、フェニルアルキル変性ポリエチレンオキシドなどが挙げられる。架橋剤はアルキル基を含む高分子化合物、低分子化合物のいずれを用いても効果が得られるが、低分子化合物を用いた方が剪断時の粘度がより低い傾向にあり、静置時と剪断時の粘度勾配を大きくすることができるため好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜30が用いられ、好ましくは1〜22、より好ましくは1〜18である。特に、アルキル基の炭素数が同じ場合には、立体障害の少ない化合物を用いると、その効果が大きくなるので、好ましい。
pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどの水溶性のアミン化合物などの有機塩基性化合物、乳酸およびクエン酸などが挙げられる。pH調整剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜25質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、サポニン、またはジアルキルチオ尿素などが挙げられる。
防腐剤としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、MITということがある)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、OITということがある)、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3オン、N−(n−ブチル)−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール及びフェノールなどが挙げられる。これらの防腐剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として20〜200ppmであることが好ましい。また、これらのうちMITとOITとのを組み合わせて用いると抗菌性が向上するので好ましい。この場合、OITの含有量は、インキ組成物の総質量を基準として1〜50ppmであることが好ましく、OITとMITとの配合比が、質量基準で1:1〜10:1であることが好ましい。
本発明のインキ組成物には、有機樹脂粒子を用いることができる。有機樹脂粒子を用いるとインキの垂れさがりを抑制することができる。本発明で用いることができる有機樹脂粒子としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂粒子や、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ナイロン樹脂などの化学構造中に窒素原子を含む含窒素樹脂粒子や、アクリル系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子、セルロース樹脂粒子などが挙げられる。これらの有機樹脂粒子は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
有機樹脂粒子の中でも、オレフィン系樹脂粒子、含窒素樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、オレフィン系樹脂粒子が炭化水素化合物であり、無極性であるために水中で凝集が起こりやすく、この凝集構造と前記共重合体とが、相互に絡み合うことで、よりインキ漏れを抑制しつつ、インキ吐出量の不足などの不具合を起こさないような最適化された凝集構造を形成しやすいためと推定される。さらに、オレフィン系樹脂粒子は溶融温度が高いため、高温環境下であっても安定して存在しやすく、高圧環境にあった場合では、変形はしやすく変性はしにくいという特徴を持っており、インキ添加剤として好適に用いることが可能である。
オレフィン系樹脂粒子の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、インキ漏れ抑制や書き味を向上することを考慮すれば、ポリエチレンを用いることが好ましく、具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレン、変性高密度ポリエチレンなどが挙げられる。その中でもインキ漏れ抑制効果を考慮すれば、低密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレンが好ましく、特に低密度ポリエチレンは、他種のポリエチレンよりも融点が低く、柔らかい性質があるため、ポリエチレン粒子が密着しやすく、粒子間の隙間を生じづらく、インキ漏れしづらいため、低密度ポリエチレンが好ましく、さらに、低密度ポリエチレンは、柔らかいため、書き味を向上するなど、好適に用いることが可能である。オレフィン系樹脂粒子は、必要に応じてポリオレフィン以外の材料を含んでいてもよい。
含窒素樹脂粒子の中でも、アミノ基またはイミノ基を有することが好ましい、これは、アミノ基及またはイミノ基を有すると、安定な凝集構造を長期間とりやすく、インキ漏れを抑制しやすいためである。なお、アミノ基、イミノ基の官能基を有する含窒素樹脂粒子としては、3級アミン、4級アミンなども含むものとする。
さらに、アミノ基またはイミノ基を有する窒素樹脂粒子の中でも、化学的に結合した三次元架橋構造を有する含窒素樹脂粒子を用いることが好ましい。これは、化学的に結合した三次元架橋構造を有すると、強度、耐熱性、耐溶剤性などに特に優れるため水性インキ中での吸湿などもせずに安定しているため、経時安定性に優れるため好ましい。さらに含窒素樹脂粒子自体の安定性と、含窒素樹脂粒子間の相互的な水素結合性により、長期間凝集構造をとりやすく、インキ漏れを安定して抑制しやすいためある。特に、架橋構造を有する含窒素樹脂粒子中でも、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などの複素環構造を有する樹脂粒子は、より吸湿しづらく、安定しているため、好ましい。
架橋構造を有する含窒素樹脂粒子については、具体的には、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂粒子が挙げられる。また、アミド結合を有する含窒素樹脂粒子については、ナイロン6、ナイロン12などのナイロン樹脂やポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ウレタンウレア樹脂などのウレタン樹脂粒子などが挙げられる。
有機樹脂粒子の形状については、球状、もしくは異形の形状のものなどが使用できるが、摩擦抵抗を低減することを考慮すれば、球状樹脂粒子が好ましい。ここでいう球状樹脂粒子とは、真球状に限定されるものではなく、略球状の樹脂粒子や、略楕円球状の樹脂粒子などでも良い。
また、有機樹脂粒子の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜10.0質量%がより好ましい。これは、有機樹脂粒子の含有量が、0.01質量%未満だとインキ漏れを抑制しづらく、10.0質量%を越えると、凝集構造が強くなりやすく、書き味やドライアップ性能に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.02〜5.0質量%が好ましく、0.03〜1.0が特に好ましく、最も好ましくは、0.05〜0.5質量%が好ましい。
また、本発明によりインキ組成物は、筆跡の耐擦性改善などを目的として、水溶性樹脂を含むことができる。水溶性樹脂として、アルキッド樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。さらに、樹脂エマルジョンとして、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂など含むエマルジョンを添加することができる。
本発明によるインキ組成物の粘度勾配は、20℃における粘性指数nで表すことができる。ここで、粘性指数nは、S=αDnで示される粘性式中のnを指す。なお、Sは剪断応力(dyn/cm2=0.1Pa)、Dは剪断速度(s−1)、αは粘性係数を示す。粘性指数nは、E型回転粘度計(DV−II+Pro、コーン型ローターCPE−42、ブルックフィールド社製)を用いてインキ粘度を測定して、算出することができる。
<水性ボールペン>
本発明による水性ボールペンは、上記したインキ組成物を収容してなるものである。
水性ボールペンとしては、ボールノック式、回転式およびスライド式などの軸筒内にペン先を収容可能な出没式筆記具ボールペンが挙げられる。
本発明による筆記具用水性インキ組成物をボールペンに充填した場合のボールペンの仕様について検討したところ、水性ボールペンの100mあたりのインキ消費量をA(mg)、前記ボール径をB(mm)とした場合、150≦A/B≦500の関係とすることが好ましく、170≦A/B≦300の関係とすることが好ましい。これは、上記範囲とすることで、ボール径に対して、適正なインキ消費量とすることで、インキ流動性を良好とし、筆跡カスレなどを抑制することで、良好な筆跡が得られやすいためである。
なお、インキ消費量については、20℃、筆記用紙JIS P3201筆記用紙上に筆記角度65°、筆記荷重100gの条件にて、筆記速度4m/分の速度で、試験サンプル5本を用いて、らせん筆記試験を行い、その100mあたりのインキ消費量の平均値を、100mあたりのインキ消費量と定義する。また、ボール径については、特に限定されないが、一般に0.1〜2.0(mm)程度のボールを用いる。
また、ボールペンチップの仕様については、ボールペンチップ中のボールの縦軸方向の移動可能量(クリアランス)を、ボールペンの製造時または使用開始時に、20〜50μmとするのが好ましく、30〜45μmとすることが好ましい。これは、上記範囲であれば、インキ吐出量を適切に調整し、線とびやカスレなどを抑制することで、良好な筆跡が得られやすいためであり、さらにクリアランスが上記範囲内であれば、前記の比A/Bも調整しやすい。
ボールペンチップのボールの縦軸方向への移動可能量(クリアランス)とは、ボールがボールペンチップ本体の縦軸方向への移動可能な距離を示す。ここで、移動可能量は、ボールおよびボール座が使用によって摩耗するため、使用に応じて一般的に増大していく。そして、移動可能量はインク吐出量と関係する。したがって、一般的に、ボールペンの製造時または使用開始時における移動可能量は、上記の範囲に設定されるので、安定した筆記特性を達成するために、ボールペンの使用終了時まで、上記範囲内であることが好ましい。
クリアランスが大きいボールペンチップが用いられると、インキ吐出量が多くなり、筆跡濃度を高くできるが、筆跡乾燥性が優れていることが好ましい。よって、本発明によるインキ組成物は、クリアランスが大きいボールペンチップが用いられる場合にも、好適に用いられる。
<インキ組成物の製造方法>
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
また、本発明によるインキ組成物が(b1)成分を含む場合は、(a)成分と(b1)成分を混合させて、分散状態を形成させてから、その他の成分を添加させて、調製されることにより、分散安定性をさらに向上させることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例101>
下記の配合組成および方法により、インキ組成物を得た。
・着色剤(成分(a)):Pigment Blue 15(25質量%水分散体) 25質量%
・アクリル樹脂(成分(b1)):スチレンアクリル樹脂 1質量%
・アクリル樹脂(成分(b2)):(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸メチル共重合体(カルボン酸とメチルエステルのモル比1:2.1、アクリル酸由来の繰り返し単位とメタクリル酸由来の繰り返し単位のモル比1:0.36 質量平均分子量49,000)0.3質量%
・セルロース誘導体(成分(c)):メチルセルロース 質量平均分子量50,000、置換度1.8) 0.05質量%
・水溶性有機溶剤:ジエチレングリコール 15質量%
・リン酸エステル系界面活性剤:「プライサーフA215C」(第一工業製薬株式会社、HLB値11.5) 1質量%
・pH調整剤:トリエタノールアミン 2質量%
・防錆剤:ベンゾトリアゾール 0.3質量%
・防腐剤:1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.03質量%
・多糖類:デキストリン(質量平均分子量30000、サンデックシリーズ、三和デンプン工業株式会社) 2質量%
・湿潤剤:尿素 3質量%
・水(成分(d)):イオン交換水 残部
着色剤と、アクリル樹脂を混合させて、分散体を作製した。そして、その分散体に、アクリル樹脂(成分(b2))以外の成分を添加し、ディスパーで撹拌等し、ベースインキを作製した。作製したベースインキを加温しながら、成分(b2)を投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合攪拌して、実施例101のインキ組成物を得た。
<実施例102、103、比較例101、102>
実施例101の組成において、成分(b1)、成分(c)を、表1に表される量に変更した以外は同様にして実施例102、103および比較例101、102のインキ組成物を得た。表中の数値は、なお、表中の組成の数値は、質量%を示し、空欄は、含まれていないことを意味する。
Figure 2020180197
表中、
アクリル樹脂溶液1:スチレンアクリル樹脂
メチルセルロース1:メチルセルロース (質量平均分子量50,000、置換度1.8)
<実施例201〜204、比較例201、202>
実施例101の組成において、上記した成分(a)、成分(b1)、成分(c)を、表2に表される化合物および量に変更し、さらに、成分(e)を加えたこと以外は同様にして、実施例201〜204および比較例201、202のインキ組成物を得た。表中の数値は、なお、表中の組成の数値は、質量%を示し、空欄は、含まれていないことを意味する。
Figure 2020180197
表中、
顔料分散体2:Pigment Blue 15:3(27.5質量%水分散体) 20質量%
アクリル樹脂溶液1:スチレンアクリル樹脂
メチルセルロース1:メチルセルロース「メトローズSM−15」(信越化学工業株式会社、質量平均分子量50,000、置換度1.8)
アミノカルボン酸1:EDTA・H・3Na・2水和物 0.3質量%
得られたインキ組成物の粘度をE型回転粘度計(機種:DV−II+Pro、ローター:CPE−42、ブルックフィールド社製)により、20℃環境下、剪断速度1.92sec−1(回転数0.5rpm)にてインキ粘度を測定した。得られた結果は表1および2のとおりであった。
上記で得られたインキ組成物(1.0g)を、直径0.7mmの超硬合金製ボールを回転自在に抱持したボールペンチップ(ボールの縦軸方向の移動量(クリアランス)30μm)を先端に有するインキ収容体の内部に充填させたレフィルを作製し、このレフィルを株式会社パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:ジュース)に装着し、試験用ボールペンを得た。得られたボールペンを試験用ボールペンとし、筆記してみたところ、実施例の組成物は、全て、筆跡は発色良好で、線とびやカスレなどない、良好な筆跡が得られた。
さらに試験用ボールペンをペン先上向き、下向きの状態として50℃で4週間放置し、再び筆記した。得られた筆跡を比較し、上下の濃淡について観察し、下記の評価基準で評価した。得られた結果は表1および2のとおりであった。
A:濃淡差は確認されなかった。
B:濃淡差がわずかに確認されたが、実用上問題のないレベルであった。
C:濃淡差が確認されたが、筆記可能であり、視認可能であった。
D:濃淡差が確認され、下向きに放置したボールペンは筆記不可であった。
また、実施例201〜204のインキ組成物をそれぞれスライドガラスに採取し、光学顕微鏡を用いて観察したところ、実施例201および202は凝集体がわずかに確認されたが、実用上問題ない状態であった。実施例203および204は、凝集体が確認されず、均一に分散されている良好な状態であり、実施例201および202よりも、分散性が向上していることが確認された。

Claims (9)

  1. (a)着色剤、
    (b)アクリル樹脂
    (c)セルロース誘導体、および
    (d)水
    を含んでなる、水性ボールペン用インキ組成物。
  2. 前記アクリル樹脂が、繰り返し単位に芳香環を有するポリマーを含んでなる、請求項1に記載のインキ組成物。
  3. アミノカルボン酸をさらに含んでなる、請求項1または2に記載のインキ組成物。
  4. 前記アクリル樹脂が、以下の式(i):
    Figure 2020180197
    (式中、Rは、水素またはメチル基である)
    で示される繰り返し単位と、
    以下の式(ii):
    Figure 2020180197
    (式中、
    は、水素またはメチル基であり、かつ
    は、炭素数1〜5の、直鎖または分岐の、アルキル基である)
    で示される繰り返し単位と
    を含んでなるアクリル酸共重合体を含んでなる、請求項2または3に記載のインキ組成物。
  5. 前記Rが、メチル基またはエチル基である、請求項4のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  6. 前記着色剤が、顔料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  7. 多糖類をさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインキ組成物。
  8. 前記多糖類がデキストリンである、請求項7に記載のインキ組成物。
  9. 請求項1〜8に記載の組成物を収容してなる水性ボールペン。
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