JP6858556B2 - 水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペン - Google Patents

水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペン Download PDF

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Description

本発明は、水性ボールペン用インキ組成物に関し、さらに詳細としては、筆跡乾燥性に優れ、良好な書き味が得られ、さらには、インキ漏れを抑制する水性ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いた水性ボールペンに関するものである。
水性ボールペン用インキ組成物は、主溶媒を水としたインキ組成物である。このため、ペン先が暫く大気中に晒された状態にあると、主溶媒である水がペン先より蒸発し、インキ粘度が度高くなって筆跡がかすれてしまったり、水分の蒸発が進んでインキが乾燥固化し、筆記具のインキ流路が詰まって筆記不能になってしまうなどの現象が確認されている。特に、出没式のボールペンに用いられた場合には、ペン先が常に大気に晒されている状況にあるため、この現象が顕著に起こりやすい。そこで、インキ組成物中の水分蒸発を抑制ため、保湿剤として、グリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコール溶剤を添加することが、一般的に行われている。しかし、インキの水分蒸発を抑制できる傾向にあるものの、得られる筆跡は、完全に乾燥するまでに時間を必要とするため、乾燥していない筆跡に触れた場合、筆記面が汚れてしまったり、筆跡自体が汚れてしまうなどの課題を有している。
こうした課題を解決するため、特許文献1では、1,4−シクロヘキサンジメタノールとエチルアルコール、nープロピルアルコール、イソプロピルアルコールのうち一つまたは二つ以上を含有してなるインキ組成物が開示され、特許文献2では、ジオクチルスルフォコハク酸塩を含有してなるインキ組成物が開示され、さらに特許文献3では、フッ素系界面活性剤を含有してなるインキ組成物が開示されるなど、水性インキ組成物の表面張力を下げて紙面への浸透性を向上させたインキ組成物が多数提案されている。
しかしながら、特許文献1のインキ組成物は、筆跡の乾燥性は向上するものの、アルコール系溶剤の特有の異臭がしたり、揮発性が高いことから経時安定性に課題が残る。また、特許文献2、3のインキ組成物は、筆跡の乾燥性は改善傾向にあるものの、十分とは言い難く、良好な筆跡を得ることは難しかった。
また、特許文献2、3のようなインキ組成物をボールペンに用いた場合には、潤滑性の向上による書き味の向上が望まれる他、ボールペンチップに対する濡れ性が高まり、ペン先からインキが漏れやすいなどの課題も有している。
また、最近では、ボールペンを陳列ケースに並べることが多い。この場合、出没式ボールペンのような常にキャップオフ状態となり得るようなボールペンでは、ボールペンチップを突出させた状態で陳列ケースに戻された場合、ボールとチップ先端の内壁との間に隙間が生じ、その隙間からインキが垂れ下がり、インキ漏れが発生して陳列ケースが汚れ、同ケース内の他のボールペンも汚れてしまうという問題を抱えている。特に、特許文献2、3のような表面張力が抑えられたインキ組成物では、この問題が発生する可能性は高い。よって、水性ボールペン、特には出没式ボールペンにおいては、上記のようなインキ漏れを改善することが、同時に望まれている。
特開2000−319570号公報 特開2005−238672号公報 特開2004−224892号公報
本発明は、筆跡乾燥性に優れ、良好な書き味が得られ、さらに、インキ漏れを抑制する水性ボールペン用インキ組成物および、それを用いた水性ボールペンを提供するものである。
本発明による水性ボールペン用インキ組成物は、水と、着色剤と、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、を含んでなることを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物である。
また、本発明によるボールペンは、前記水性ボールペン用インキ組成物を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、筆跡乾燥性に優れながら、滑らかで良好な書き味が得られ、さらにボールとボールペンチップ先端の内壁との間の隙間からのインキ漏れを抑制する水性ボールペン用インキ組成物および、それを用いた水性ボールペンを提供することができる。
本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」などは特に断らない限り質量基準である。
<<水性ボールペン用インキ組成物>>
本発明による水性ボールペン用インキ組成物(以下、場合により、インキ組成物と表す。)は、水と、着色剤と、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、を含んでなることを一つの特徴とする。以下、本発明によるインキ組成物を構成する物性、各成分について説明する。
<エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤>
本発明のインキ組成物は、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなる。
エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤とは、エチレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤であって、該界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下であるものである。例えば、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤やエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレンアルコール系界面活性剤などが挙げられる。
このエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、紙面に対する浸透性を顕著に向上させることができる。このため、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなるインキ組成物は、紙に素早く浸透することができるようになり、よって、得られる筆跡が完全に乾燥するまでの時間が短縮され、紙面や筆跡自体がこすれて汚れることを防止できる筆跡乾燥性に優れたものとなる。
これは、理由は定かではないが、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、疎水性と親水性のバランスが好適に保たれるためである。
筆記後、インキ組成物が紙面に速やかに浸透するためには、筆記後のインキ組成物の表面張力を好適に制御する必要がある。筆記動作に伴う表面張力、いわゆる動的表面張力を瞬時に制御し、紙面への速やかな浸透性を得るためには界面活性剤分子のインキ中での挙動が重要である。動的条件において界面活性剤分子が気液界面に速やかに配列し、瞬時に、しかも効果的に表面張力を制御するためには、特定構造の界面活性剤を用いることで可能となることから、筆跡乾燥性に優れたインキ組成物を得ることができる。
アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の親水性が高すぎると、インキ組成物への溶解性が高くなりすぎ、気液界面に対する界面活性剤分子の配列が速やかに成され難く、紙面に対する浸透性が向上しにくい傾向にある。逆に、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の疎水性が高すぎると、インキ組成物への溶解性が低くなりすぎ、紙面への浸透性が向上しにくいだけでなく、分離などによるインキ組成物への安定性が劣る傾向にある。
エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、親水性と疎水性のバランスが保たれることから、該界面活性剤を用いると、活性剤分子は気液界面に適切に配列されるため、インキ組成物の表面張力はコントロールされ、インキ組成物の紙への浸透性が向上する。よって、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなるインキ組成物は、紙面に対する浸透性が向上し、優れた筆跡乾燥性が得られると推測する。
また、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、筆跡乾燥性を向上させると同時に、滑らかな書き味をもたらすなど、書き味を向上させる効果を併せもつ。これは、インキ組成物が、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなることで、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性が向上し、かつ、ボール座の摩耗を抑制することができるためである。
尚、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなる本発明のインキ組成物は、その他の潤滑剤を含ませることが可能であるが、特には、潤滑剤の中でも、後述するリン酸エステル系界面活性剤と併用することが好ましい。
尚、本発明において、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のエチレンオキシド付加モル数が10以下であることが必須であるが、これは、エチレンオキシド付加モル数が10を超えると、親水性が高くなりすぎて、溶解性が高くなり、界面活性剤の界面への速やかな配列を損なわれる傾向にあり、筆跡乾燥性の向上が限定される傾向にあるためである。さらに、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤による効果向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数は、8以下であることが好ましい。さらには、エチレンオキシド付加モル数は、4以上であることが好ましく、エチレンオキシド付加モル数が4以上であれば、溶解性が落ちて、インキ組成物中で安定して存在しにくい状態となって界面活性剤の効果の経時安定性が低下することを防止できる。
また、本発明に用いられるエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、さらにプロピレンオキシドが付加されていても良い。更なる筆跡乾燥性の向上やインキ経時安定性を考慮すると、本発明においては、エチレンレンオキシドとさらにプロピレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を選択して用いることが好ましい。
これは、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤が、エチレンレンオキシドとプロピレンオキシドの二つが付加された場合、疎水性と親水性のバランスがさらに好適に保たれるためである。
前述の通り、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の効果を得るためには、その親水性と疎水性のバランスが適切に保たれることが重要である。
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの両方が付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤は、親水性と疎水性のバランスが、さらに好適に保ちやすくなることから、該界面活性剤を用いると、インキ組成物中で非常に安定でありながら、活性剤分子は気液界面に速やかに配列される。このため、インキ組成物の表面張力は速やかにコントロールされ、インキ組成物の紙への浸透性が速やかに向上しやすい。よって、本発明において、エチレンオキシドとさらにプロピレンオキシドが付加されたアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることにより、筆跡乾燥性はさらに向上し、またインキ経時安定性にも優れたインキ組成物を提供することができるため、好ましい。
エチレンオキシド付加モル数とプロピレンオキシド付加モル数の比は、アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の疎水性と親水性のバランスを好適に保ち、筆跡乾燥性の更なる向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数:プロピレンオキシド付加モル数=1:1〜5:1であることが好ましい。
また、気液界面への配列性を考慮すれば、エチレンオキシド付加モル数とプロピレンオキシド付加モル数の合計が10以下であることが好ましい。付加モル数が多くなりすぎると、界面活性剤分子が長くなりすぎ、気液界面へ配列時に立体障害を生じやすくなる傾向があるが、付加モル数の合計が10以下であると界面活性剤の疎水性と親水性のバランスを好適に保ち、かつ気液界面への配列時の立体障害の影響も考慮された効果を得られるため特に好ましい。
さらに、筆跡乾燥性の向上や、インキの経時安定性を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数が5であり、プロピレンオキシド付加モル数が2である前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることが、より好ましい。
また、本発明においては、筆跡乾燥性やインキ経時安定性の更なる向上を考慮すると、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤を選択して用いることが好ましい。
前記エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤としては、下記一般式(化1)で表される界面活性剤などが挙げられる。
Figure 0006858556
筆跡乾燥性や、書き味の向上、さらにインキ組成物の経時安定性を考慮すると、上記一般式(化1)において、rおよびtは1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、さらに、r=tであることが好ましい。さらに、上記効果を考慮すると、上記一般式(化1)において、(n+m):(p+q)=5:2であることが好ましい。
特には、上記一般式(化1)において、rおよびtは、1または2であり、かつ、r=tであり、かつ、(n+m)=5であり、かつ(p+q)=2であるエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレングリコール系界面活性剤を用いることがより好ましい。
また、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値は、3〜14であることが好ましく、6〜12であることがより好ましく、7〜9であることが特に好ましい。前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値が3以上であると、溶媒である水に溶け残ることなく安定に存在することができ、初期および経時的に効果を得ることができるため好ましく、14以下であると疎水性により気液界面付近に配列しやすい状態となりやすく、少量でかつ瞬時に、筆跡乾燥性の向上などの前記界面活性剤がもたらす効果を得ることができるため、好ましい。
また、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の中でも、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んだ0.1%水溶液の動的表面張力が20〜45mN/mであることが好ましく、25〜40mN/mであることがより好ましい。
前記動的表面張力とは、液体が動きのある状態(流動状態)で示す表面張力(即ち、動きのある気液界面における表面張力)であり、本発明では最大泡圧法で測定することができる。前記最大泡圧法は、液中に挿した細管(プローブ)の先端から気泡を発生させたとき(即ち、新たな界面が形成されたとき)の最大圧力(最大泡圧)をミリ秒単位で測定することにより、液体の表面張力(mN/m)を求める方法である。
具体的には、気泡がプローブ先端から放出されて新しい気泡表面が生成され(t1)、次の気泡が成長していく際に曲率半径が最小かつ圧力が最大となる(t2)〔詳細には、気泡の曲率半径Rとプローブ先端の半径rが等しくなったときに圧力は最大となる〕。その後、気泡は更に成長し、再びプローブ先端から放出される(t3)。尚、t1〜t3は各状態における時間tである。前述の経過で気泡の発生を繰り返すことで圧力変化が繰り返されており、特に、経過時間において、新しい表面が生成されてから圧力が最大になるまでの時間(t1−t2間)をライフタイム(気泡の寿命)といい、t2−t3間をデッドタイムという。
前記ライフタイムが短いほど、液体に動きのある動的状態の表面張力が得られ、前記ライフタイムが長いほど、液体に動きのない静的状態の表面張力が得られるものである。
本発明においては、最も動的であるライフタイムが10msのときの表面張力値を動的表面張力と規定する。
前記アセチレン結合を構造に有した界面活性剤の水溶液の動的表面張力が上記数値範囲内であれば、ボールが回転しはじめてインキの界面が動き始めたような液体に動きのある状態(流動状態)で示す表面張力(即ち、動きのある気液界面における表面張力)を下げ、インキ組成物の紙面に対する濡れ性を劇的にかつ瞬時に向上させることができるため、該インキ組成物の筆跡乾燥性を効果的に、瞬時に向上させることができると推定する。
尚、 前記最大泡圧法による動的表面張力の測定は、動的表面張力測定機(協和界面科学社製、BP−D3やBP−D5)、バブルプレッシャー動的表面張力計(KRUSS社製、BP−2)等を用いて測定することができる。
本発明においては、協和界面科学社製のBP−D5を用いて、気泡発生用ガス:空気、測定温度:20℃、サンプル量75mLの条件で自動測定され、また、ブランクとして脱イオン水の動的表面張力を同条件で測定している。
インキ組成物におけるエチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜3質量%であることが好ましく、0.05〜2質量%であることがより好ましく、0.1〜1.5質量%であることが特に好ましい。前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の含有量が0.01質量%以上であれば、前記界面活性剤の効果を効率良く、十分に得ることができ、筆跡乾燥性を向上させることができる。また、3質量%以下であれば、インキ経時安定性に影響を与えることなく、優れた筆跡乾燥性を得ることができる。また、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤の含有量が上記数値範囲内であれば、ボールとボールペンチップの間の潤滑性をさらに向上させることができるため、より滑らかな書き味を得ることができる。
前記アセチレン結合を構造中に有する界面活性剤の具体例としては、オルフィンシリーズ(日信化学工業(株)社製)、ダイノールシリーズ(エアープロダクツ ジャパン(株)社製)、サーフィノールシリーズ(エアープロダクツ ジャパン(株)社製)が挙げられる。
<オレフィン系樹脂粒子>
さらに、本発明のインキ組成物は、オレフィン系樹脂粒子を含んでなる。
本発明のインキ組成物は、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤により、該インキ組成物の紙面に対する濡れ性が向上するため、紙への浸透性が向上し、良好な筆跡乾燥性と良好な書き味を得ることができるものの、ボールやボールペンチップとの濡れ性が高まり、ボールとボールペンチップ先端の内壁との隙間より、インキが漏れ出してしまう可能性を有する。特に、本発明のインキ組成物を出没式ボールペンのようなペン先が露出され、常時キャップオフ状態となり得るボールペンに用いた場合には、インキ漏れが起こり得る可能性は非常に高くなる。
このインキ漏れの課題に対し、インキ組成物のインキ粘度を高めるなどして防止することが考えられるが、この場合、得られる筆跡が完全に乾燥するまでの時間が増え、筆跡乾燥性能が劣り、さらには、インキ消費量が減少して書き味が劣る傾向となる。
そこで、本発明者らは鋭意検討した結果、インキ組成物中にオレフィン系樹脂粒子を含ませることにより、良好な筆跡乾燥性を維持しながらも、インキ漏れが防止でき、書き味を更に向上できることがわかった。
前記オレフィン樹脂粒子は、ボールとボールペンチップ先端の内壁との間の隙間に物理的な障害を起こして、インキ漏れを抑制することができるが、無機粒子と比較して硬度が低く、粒子同士が一部変形などして、お互い密着するため、微弱な凝集構造を形成することから、そのインキ漏れ抑制効果は非常に高い。
さらに、前記オレフィン樹脂粒子は、上述のようにインキ漏れを抑制するだけでなく、ボールとボール座との間に入り込み、直接接触しづらくすることができるため、ボールの回転抵抗を緩和してボール座の摩耗を抑制し、書き味を向上させることができる。
また、最近では、出没式ボールペンのような常にキャップオフ状態となり得るボールペンの場合、ボールペンチップを突出させた状態で陳列ケースに戻された場合には、試し書き等をしたボールペンを、同陳列ケースに戻すことを繰り返すうちに、最初に戻したボールペンの上に、何本ものボールペンが積まれることがある。その結果、積まれた複数のボールペンの重みにより、ボールペンチップ先端のボールが縦軸方向に移動することでボールとチップ先端の内壁の間に隙間が広がりインキ漏れが生じる場合がある。上述のようなインキ漏れ発生を抑制することを想定した場合でも、インキ漏れ抑制効果が格段に高いオレフィン系樹脂粒子を用いることは、好ましい。
これは、オレフィン系樹脂粒子は、炭化水素化合物であり無極性であるため水中で凝集が起こりやすく、インキ漏れを抑制しながらも、インキ消費量不足などの不具合を起こさない最適化された凝集構造を形成しやすいことから、オレフィン系樹脂粒子を用いることは、インキ漏れを効果的に抑制できるためと推定される。また、オレフィン系樹脂粒子は、インキ漏れを効果的に抑制しながらも、最適なインキ消費量を保ち、良好な筆跡をもたらすことができる。
さらには、オレフィン系樹脂粒子は溶融温度が高いため、高温環境下であっても安定して存在しやすく、高圧環境にあった場合では、変形はしやすく変性はしにくいという特徴を持つことから、ボールとボール座の間に挟まれても安定している。このため、クッション効果が得られ、書き味を更に向上し、さらに、ボール座の摩耗も抑制できることから、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と併用することにより、より潤滑性を向上することができる。
前記オレフィン系樹脂粒子の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン、ならびにそれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、書き味の向上やインキ漏れの抑制効果を考慮すれば、ポリエチレンを用いることが好ましい。前記ポリエチレンとして、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレン、変性高密度ポリエチレンなどが挙げられ、中でも、インキ漏れ抑制を考慮すれば、低密度ポリエチレン、低分子ポリエチレン、変性ポリエチレンが好ましく、その中でも、特に低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。低密度ポリエチレンは、他種のポリエチレンよりも融点が低く、柔らかい性質があるため、ボールとボール座の間でのクッション効果が得られやすく、書き味を向上させ、ボール座の摩耗を抑制できる上に、ポリエチレン粒子同士が密着しやすく、粒子間の隙間を生じづらくし、インキ漏れを抑制しやすいため、好適に用いることが可能である。
オレフィン系樹脂粒子は必要に応じて、ポリオレフィン以外の材料を含んでいても良い。
以上より、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、を含んでなる本発明のインキ組成物は、筆跡乾燥性に優れながらも、ペン先からのインキ漏れを効果的に防ぐことが可能であり、さらには優れた書き味をも得ることができる。
前記オレフィン系樹脂粒子の形状については、球状、もしくは異形の形状のものなどが使用できるが、摩擦抵抗を低減することを考慮すれば、球状樹脂粒子が好ましい。ここでいう球状樹脂粒子とは、真球状に限定されるものではなく、略球状の樹脂粒子や、略楕円球状の樹脂粒子などでも良い。
尚、オレフィン系樹脂粒子は、予め水などに分散したオレフィン分散体にして用いることが好ましいが、該オレフィン分散体のpH値については、7〜11であることが好ましい。これは、オレフィン系樹脂粒子の分散安定性や、着色剤、界面活性剤などのインキ成分に対する安定性を良好としやすいためである。より考慮すれば、pH値は7〜10であることがより好ましい。
インキ組成物における前記オレフィン系樹脂粒子の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜10質量%がより好ましい。これは、前記オレフィン系樹脂粒子の含有量が、0.01質量%未満だとインキ漏れを抑制しづらく、10質量%を越えると、凝集構造が強くなりやすく、書き味やペン先の耐ドライアップ性能に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%が特に好ましく、最も好ましくは、0.5〜2質量%が好ましい。
<着色剤>
本発明で用いる着色剤は、特に限定されないが、水性ボールペン用インキ組成物に用いられる顔料、染料などを使用することができる。
顔料については、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、マイクロカプセル、アルミ顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料、補色顔料等が挙げられる。
染料については、直接染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料、及び各種造塩タイプ染料等が採用可能である。これらの顔料および染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
染料はインキ中で溶解状態にあることに対し、顔料はインキ中で不溶状態で分散しているため、特に、顔料の方が染料よりも、紙面への浸透性が劣りやすく、筆跡乾燥性を向上させにくい。しかし、本発明では、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を用いることで、顔料を用いた場合でも好適に用いられるため、好ましい。また、耐水性、耐光性に優れ、良好な発色を得ること、さらに顔料の不溶性によるインキ漏れ抑制効果を考慮すると、顔料を用いることが好ましい。
顔料の中でも、一次平均粒子径が1〜100nmである顔料を用いることが好ましい。これは、上記範囲とすることで、前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤が紙面へ浸透する際、前記界面活性剤と一緒に前記顔料を紙面の繊維にひっかかることなく、紙面へ浸透しやすくし、筆記後の筆跡乾燥性を向上しやすいためで、前記界面活性剤との相乗効果をより得られやすくなり、効果的である。より考慮すれば、一次平均粒子径が5〜40nmである顔料を用いることが好ましく、より考慮すれば、10〜30nmである顔料を用いることが好ましく、10〜20nmである顔料を用いることが最も好ましい。
また、顔料の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機(商品名「MicrotracHRA9320−X100」、日機装株式会社)を用いてレーザー回折法で測定される粒度分布の体積累積50%時の粒子径(D50)により測定することができる。
特に、カーボンブラックを用いる場合は、カーボンブラック10質量%水分散体のpH値が5〜10の範囲のものを用いることが好ましい。これは、前記pH値が5未満だと、カーボンブラック表面に酸性基が多く存在するため、親水性を示し、水への分散性が高くなる。筆跡乾燥性を向上させる際には、筆記後に紙面に対して、一定以上の定着性が得られることで、耐擦性を向上し、筆跡乾燥性が向上しやすいため、好ましいが、前記pH値を5未満として、親水性が高すぎると紙面上に転写されたインキの水分の影響により定着性が得られるまでに時間を要する傾向が高くなり、筆跡乾燥性が劣りやすい。それに対し、前記pH値が5以上であると前記界面活性剤と相乗効果により比較的短時間で紙面への定着が得られ、耐擦性を向上し、筆跡乾燥性が向上やすいため、前記pH値が5以上であることが、好ましい。また、前記pH値が10を越えると、カーボンブラック表面の強い塩基性基が金属材のボールに影響したり、界面活性剤の配向性を阻害することがあり、書き味が劣りやすく、ボール座の摩耗がしやすくなるため、前記pH値が10以上であることが好ましい。そのため、カーボンブラック10質量%水分散体のpH値が5〜10の範囲にあると、定着性を向上することで、筆跡乾燥性が向上し、さらに界面活性剤の効果を阻害せず、ボール受け座が摩耗することなく、滑らかな書き味となるため好ましい。より考慮すれば、カーボンブラック10質量%水分散体のpH値が6〜10の範囲にあることが好ましい。
カーボンブラック10質量%の水分散体のpH値とは、カーボンブラックの濃度が10質量%の時のカーボンブラック水分散体を測定した値を用いる。
前記カーボンブラック10質量%の水分散体は、カーボンブラックを水中に攪拌などしながら分散することや、市販のカーボンブラック水分散体を希釈するなどして、調整することができる。
尚、本発明において、着色剤として顔料を用いる場合、予め、顔料分散剤を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等を用いてもよい。該顔料分散剤としては、水溶性樹脂、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤などが挙げられる。
インキ組成物における着色剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、1〜20質量%が好ましい。これは1質量%未満だと、発色良好な筆跡が得られにくい傾向があり、20質量%を越えると、インキ中での溶解性や、凝集による経時安定性に影響が出やすいためであり、よりその傾向を考慮すれば、3〜10質量%が最も好ましい。
<水>
水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。
また、本発明のインキ組成物は、潤滑剤を用いることが好ましい。
潤滑剤は、ボールペンが有するボールとボールペンチップの間の潤滑性を向上して、ボールの回転をスムーズにすることで、ボール座の摩耗抑制し、書き味を向上するようなものであり、本発明においては、リン酸エステル系界面活性剤や脂肪酸を用いることが好ましい。
中でも、本発明においては、リン酸基を有するリン酸エステル系界面活性剤を用いることが、より好ましい。これは、リン酸基は金属に吸着しやすい性質にあることから、潤滑性を向上させ、ボール座の摩耗抑制や書き味を向上しやすくできるためである。
前記リン酸エステル系界面活性剤の種類としては、スチレン化フェノール系、ノニルフェノール系、ラウリルアルコール系、トリデシルアルコール系、オクチルフェノール系、ヘキサノール系等が挙げられる。この中でも、フェニル骨格を有すると立体障害により潤滑性に影響が出やすいことから、フェニル骨格を有さないリン酸エステル系界面活性剤を用いることが、好ましい。更なる潤滑性の向上を考慮すれば、ラウリルアルコール系、トリデシルアルコール系のリン酸エステル系界面活性剤が好ましい。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
特に、本発明においては、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、リン酸エステル系界面活性剤とを併用することにより、より高い潤滑性が得られ、書き味やボール座の摩耗抑制を向上しやすくできるため、より効果的である。
前記リン酸エステル系界面活性剤の具体例としては、プライサーフシリーズ(第一工業製薬(株))の中から、プライサーフA212C(トリデシルアルコール系)、同A208B(ラウリルアルコール系)、同A213B(ラウリルアルコール系)、同A208F(短鎖アルコール系)、同A215C(トリデシルアルコール系)、同A219B(ラウリルアルコール系)等が挙げられる。
また、前記脂肪酸の具体例としては、OSソープ、NSソープ、FR−14、FR−25(花王(株))等が挙げられる。
これらのリン酸エステル系界面活性剤、脂肪酸塩は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明のインキ組成物は、インキ粘度調整剤を含んでなることが好ましい。前記インキ粘度調整剤としては、剪断減粘性付与剤を用いることが好ましい。
前記剪断減粘性付与剤としては、架橋型アクリル酸重合体や、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、λ−カラギーナン、セルロース誘導体、ダイユータンガムなどの多糖類や、会合型増粘剤が挙げられる。前記会合型増粘剤としては、会合性疎水性基によってポリエステル系、ポリエーテル系、ウレタン変性ポリエーテル系、ポリアミノプラスト系などの会合型増粘剤や、アルカリ膨潤会合型増粘剤、ノニオン会合型増粘剤などが挙げられ、これらの中でも、インキ経時安定性などを考慮すると、多糖類や会合型増粘剤を選択して用いることが好ましい。
これらの剪断減粘性付与剤は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
また、前記会合型増粘剤は、筆跡乾燥性、顔料分散性を向上しやすくする効果が得られるため、好ましい。前記会合型増粘剤は、親水性基を骨格とし、側鎖、または末端などに疎水性基を有するものであり、顔料を用いた場合、前記会合型増粘剤の疎水性基が顔料に吸着することにより、インキ中で顔料と会合型増粘剤の相互構造が形成される。筆記の際には前記アセチレン結合を構造中に有した界面活性剤により、相互構造を形成した顔料と会合型増粘剤は紙面に速やかに浸透するとともに相互構造は紙繊維と三次元的に一部絡み合った状態で紙面に定着すると推定される。インキ中の各成分が浸透剤および定着剤として働き、耐擦性を向上するため、筆跡乾燥性が向上しやすい。さらに会合型増粘剤は疎水基が顔料に吸着して分散剤としても機能して顔料分散性も向上しやすいため、会合型増粘剤を用いることが好ましい。より筆跡乾燥性、顔料分散性を向上することを考慮すれば、アルカリ膨潤会合型増粘剤を用いることが好ましい。
さらに、前記会合型増粘剤は、顔料を用いた場合、該会合型増粘剤の疎水性基が顔料およびオレフィン系樹脂粒子に吸着することにより、三次元構造が形成されるため、インキ粘度が低い状態にあっても、インキ漏れ抑制効果が得られやすい。さらに、上記効果向上を考慮すると、会合型増粘剤の中でも、アルカリ膨潤会合型増粘剤を用いることが好ましい。これは、アルカリ膨潤会合型増粘剤は、会合型増粘剤の中でもインキ粘度発現効率が高く、さらに顔料を用い場合は、顔料およびオレフィン系樹脂粒子に対する吸着性がより高く、より架橋構造を形成しやすく、三次元構造が形成されるため、インキ漏れ抑制を向上しやすいためである。
尚、前記アルカリ膨潤会合型増粘剤は、アルカリ膨潤性を示す機構としてアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、などのカルボキシル基を有する各種重合性モノマーを含む単量体または共重合体の重合性樹脂が挙げられるが、長期間安定した膨潤性を有することで、インキ漏れ抑制や、さらに、顔料分散性を向上してインキ経時安定性を向上しやすい効果が期待できるため好ましい。なかでも酢酸ビニル、メチルメタクリレート、及びメタクリル酸の3種の単量体から構成されるものが特に好ましい。
また、インキ組成物における前記インキ粘度調整剤の含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.01〜5質量%であることがより好ましい。これは、前記インキ粘度調整剤の含有量が、0.01質量%未満であると、筆跡乾燥性の向上効果やインキ漏れ抑制効果を得られにくく、5質量%を越えると、インキ粘度が高くなりやすく、ボール座の摩耗抑制、筆記時のインキ追従性、書き味、耐ドライアップ性に影響が出やすいためである。さらに、より考慮すれば、0.1〜2質量%が好ましく、最も好ましくは、0.1〜1質量%とする。
また、本発明のインキ組成物は、デキストリンを用いることが好ましい。
これは、デキストリンを用いることで、ペン先のインキが乾燥する際、皮膜を形成することから、ボールとチップ先端の内壁との間の隙間からのインキ漏れを抑制したり、ペン先の耐ドライアップ性能を向上したりする効果が得られやすいためである。特に、本発明においては、前記オレフィン樹脂粒子とデキストリンと併用することは、インキ漏れ抑制において、より効果的である。
前記デキストリンの重量平均分子量については、5000〜120000がより好ましい。デキストリンの重量平均分子量が120000を超えると、ペン先に形成される皮膜が硬く、ドライアップ時の書き出しにおいて、筆跡がカスレやすい傾向があり、一方、重量平均分子量が5000未満だと、吸湿性が高くなりやすく、ペン先に生ずる皮膜が柔らかくなりやすく、インキ漏れ抑制の効果を十分に得られづらい傾向があるためである。さらに、重量平均分子量が20000より小さいと、皮膜が薄くなりやすい傾向があるため、重量平均分子量が、20000〜120000が最も好ましい。
インキ組成物における前記デキストリンの含有量は、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜5質量%であることが好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、インキ漏れ抑制やペン先の耐ドライアップ性能の向上効果が十分得られない傾向にあり、5質量%を越えると、インキ中で溶解しづらい傾向にあるためである。よりインキ中の溶解性について考慮すれば、0.1〜3質量%であることが好ましく、よりインキ漏れ抑制や耐ドライアップ性能の向上について考慮すれば、1〜3質量%であることが、最も好ましい。
さらに、本発明のインキ組成物は、水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
前記水溶性有機溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール溶剤、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、アリルアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、等のグリコールエーテル系溶剤などが挙げられる。これらは、単独または2種以上混合して使用してもよい。
インキ組成物における前記水溶性有機溶剤の含有量は、溶解性、筆跡乾燥性の向上、筆跡の滲み抑制、さらには、インキ漏れ抑制等を考慮すると、インキ組成物の総質量を基準として、0.1〜25質量%が好ましく、優れた筆跡乾燥性とペン先の耐ドライアップ性能の両立と、インキ漏れ抑制の向上を考慮すれば、7〜20質量%以下がより好ましい。
また、本発明のインキ組成物の表面張力(静的表面張力)は、20℃環境下において、20〜60mN/mであることが好ましい。
筆跡乾燥性の向上には、インキ組成物の表面張力(静的表面張力)をも考慮することが好ましい。また、インキ漏れ抑制においても、適正な表面張力に調整することが好ましい。インキ組成物の表面張力が20mN/m以上であれば、ペン先からのインキ漏れを抑制しやすく、さらに筆跡滲みをも防止しやすい。60mN/m以下であれば、優れた筆跡乾燥性と、発色の良好な筆跡を得ることができる。より上記効果の向上を考慮すると、25〜40mN/mであることが好ましい。
尚、前記表面張力とは静的表面張力を表し、20℃環境下において、協和界面科学株式会社製の表面張力計測器を用い、白金プレートを用いて、垂直平板法によって測定して求められる。
また、本発明のインキ組成物は、所望により添加剤を含有することができる。
具体的には、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、コハク酸系界面活性剤などの濡れ剤、アクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン樹脂エマルジョンなどの定着剤、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の防菌剤、尿素、ソルビット等の保湿剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤、エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤などを添加することができる。これらは単独または2種以上組み合わせて使用することができる。
<<水性ボールペン>>
本発明のインキ組成物は、インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有した水性ボールペンに好適に用いることができる。
本発明において、滑らかで良好な書き味と、発色良好な筆跡を得ることをさらに考慮すると、水性ボールペンのインキ消費量を増やすことが考えられる。しかしながら、インキ消費量が増えると、得られる筆跡の乾燥性能は低下し、良好な筆跡が得られにくく、さらには、インキ漏れが生じやすい状況となる。
そこで、本発明者は、さらに鋭意検討した結果、ボールペンチップの仕様とインキ消費量の関係を、水性ボールペンの100mあたりのインキ消費量をA(mg)、前記ボール径をB(mm)とした場合、110≦A/B≦600とすることにより、発色良好な筆跡と良好な書き味が得られ、インキ漏れを抑制し、さらに筆跡乾燥性に優れるものとなることがわかった。また、ボテを抑制し、紙面への余剰なインキの転写を抑え、筆跡乾燥性の向上を考慮すれば、120≦A/B≦500とすることが好ましく、さらに、より上記効果の向上を考慮すれば、150≦A/B≦450とすることが好ましい。尚、水性ボールペンの100mあたりのインキ消費量とは、100mの筆記線を筆記するのに用いたインキの使用量であり、25℃、筆記用紙JIS P3201、筆記角度65°、筆記荷重100gの条件にて、筆記速度4m/minの速度で、25分間、試験サンプル5本を用いて、らせん筆記試験を行い、そのときに用いたインキの使用量(減少量)の平均値を、100mあたりのインキ消費量と定義する。
また、ボール径については、特に限定されないが、0.1〜2.0mm程度のボールを用いる。
よって、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、着色剤と、を含んでなる本発明のインキ組成物は、100mあたりのインキ消費量をA(mg)、前記ボール径をB(mm)とした場合、110≦A/B≦600の関係となる水性ボールペンに用いることで、さらに筆跡乾燥性は向上し、インキ漏れが抑制され、さらに良好な筆跡と滑らかな書き味を得ることが可能となる。
また、本発明の水性ボールペンは、ボールの表面の算術平均粗さ(Ra)は0.1〜5nmであることが好ましい。前記ボールの表面の算術平均粗さ(Ra)が0.1nm以上であると、ボールの表面に十分にインキがのり、発色良好な筆跡を得ることができる。5nm以下であれば、ボールの表面の凹凸による書き味の低下や、ボールとボール座の回転抵抗が大きくなって書き味が低下することを防止できる。
また、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤を含んでなる本発明のインキ組成物は、表面の算術平均粗さ(Ra)が上記数値範囲内であるボールの表面上にのりやすく、さらに均一にのることができる。このため、紙面に対して適正量のインキ組成物を転写することが可能となるため、発色性を十分に保ちながらも、過剰なインキ組成物が紙面に転写されにくく、筆跡乾燥性は向上する。
さらに、良好な筆跡乾燥性と良好な書き味を得ることを考慮すると、前記ボールの表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.5〜3nmとすることが好ましい。
尚、上記算術平均粗さ(Ra)は、表面粗さ測定器(セイコーエプソン社製、機種名SPI3800N)により測定することができ、測定された粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値である。
また、本発明の水性ボールペンのボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量(クリアランス)は、20〜45μmとすることが好ましい。これは、移動量(クリアランス)が上記数値範囲内であれば、適正量のインキ組成物を、一定間隔で紙面に転写させることができる。このため、ボテを抑制し、紙面への余剰なインキの転写を抑えることができることから、筆跡乾燥性に優れ、発色良好な筆跡を得ることができる。特に、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を有した界面活性剤により、優れた筆跡乾燥性が得られることから、本発明のインキ組成物を上記範囲内の移動量(クリアランス)をもつ水性ボールペンに収容して用いることは、より効果的である。
また、移動量(クリアランス)が上記数値範囲であれば、水性ボールペンの100mあたりのインキ消費量をA(mg)、ボール径をB(mm)としたときの、インキ消費量とボール径との関係を、110≦A/B≦600に設定しやすいため、優れた筆跡乾燥性が得られ、紙面や筆跡がこすれて汚れることなく、同時にインキ漏れも抑制でき、良好な筆跡と書き味が得られやすい。
上記効果の向上を考慮すれば、移動量(クリアランス)は、30〜45μmとするのが好ましく、さらに考慮すれば、30〜40μmとするのが好ましい。
ボールペンチップのボールの縦軸方向への移動量(クリアランス)とは、ボールがボールペンチップ本体の縦軸方向への移動可能な距離を示す。
<インキ組成物の製造方法>
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、前記各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
参考例1>
下記の配合組成および方法により、水性ボールペン用インキ組成物を得た。
・エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤(エチレンオキシド付加モル数=7、HLB値=8) 0.3質量%
・着色剤(顔料分散体:カーボンブラック、固形分25%、カーボンブラック10質量%の水分散体のpH値=9、一次平均粒子径=17nm) 20.0質量%
・オレフィン系樹脂粒子(低密度ポリエチレン分散体、固形分40%) 0.5質量%
・インキ粘度調整剤(アルカリ膨潤会合型増粘剤) 0.6質量%
・潤滑剤(リン酸エステル系界面活性剤) 1.0質量%
・デキストリン(重量平均分子量:100000) 1.0質量%
・pH調整剤(トリエタノールアミン) 2.0質量%
・水溶性有機溶剤(エチレングリコール) 10.0質量%
・防錆剤(ベンゾトリアゾール) 0.5質量%
・水残部
着色剤、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤、オレフィン系樹脂粒子、潤滑剤、デキストリン、pH調整剤、水溶性有機溶剤、防錆剤、水をマグネットホットスターラーで加温撹拌などして、ベースインキを作製した。
その後、上記作製したベースインキを加温しながら、インキ粘度調整剤を投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合撹拌した後、濾紙を用いて濾過を行い、参考例1の水性ボールペン用インキ組成物を得た。
尚、得られた水性ボールペン用インキ組成物の粘度をE型回転粘度計(機種:DV−II+Pro、ローター:CPE−42、ブルックフィールド社製)により、20℃環境下にて剪断速度1.92sec−1(回転数0.5rpm)の条件にてインキ粘度を測定したところ、480mPa・sであった。
さらに、IM−40S型pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて、20℃において水性インキ組成物のpH値を測定した結果、pH値は8.6であった。
参考例2〜参考例16、実施例17および18>
参考例2〜参考例16、実施例17および18は、インキ組成物に含まれる成分の種類や配合量を表1〜表4において表される組成に変更した以外は、参考例1と同様にして水性ボールペン用インキ組成物を得た。
<比較例1〜比較例5>
比較例1〜比較例5は、インキ組成物に含まれる成分の種類や配合量を表5において表される組成に変更した以外は、参考例1と同様にして水性ボールペン用インキ組成物を得た。
<試験用水性ボールペンの作製>
参考例1〜参考例16、実施例17および18及び比較例1〜比較例5で作製した水性ボールペン用インキ組成物を、インキ収容筒の先端にボール(ボール径:0.7mm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra):1nm)を回転自在に抱持したボールペンチップをチップホルダーに介して具備したインキ収容筒内(ポリプロピレン製)に充填したレフィル(1.0g)を(株)パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−2)に装着した。尚、ボールペンチップのボールの縦軸方向への移動量(クリアランス)は、表1〜表5で表す仕様とした。
これらの水性ボールペンを試験用水性ボールペンとし、以下の試験および評価を行った。尚、筆記性試験は、筆記試験用紙としてJISP3201筆記用紙Aを用いた。
また、参考例1の水性ボールペン用インキ組成物を用いて水性ボールペンとして、らせん筆記試験を行ったところ、水性ボールペンの100mあたりのインキ消費量をA(mg)、前記ボール径をB(mm)とした場合、A=197(mg)、ボール径をB=0.7(mm)となり、A/B=281であった。
<筆記性試験>
試験用水性ボールペンで、筆記試験用紙上に筆記し、その時の書き味を官能試験により、筆記性(書き味)を下記基準に従って評価した。得られた評価結果を表1〜表5にまとめた。
◎:極めて滑らかな書き味であった。
○:滑らかな書き味であった。
△:やや重い書き味を感じたが、実用上問題のないレベルであった。
×:重く、滑りが悪い書き味であった。
<筆跡乾燥性試験>
筆記性試験で得られた筆跡を、経時時間毎にティッシュペーパーで擦過させ、その筆跡の状態を下記基準に従って、筆跡乾燥性を評価した。得られた評価結果を表1〜表5にまとめた。
◎◎:筆記3秒未満で、筆跡が乾燥した。
◎:筆記3秒以上、5秒未満で、筆跡が乾燥した。
○:筆記5秒以上、10秒未満で、筆跡が乾燥した。
△:筆記10秒以上、20秒未満で、筆跡が乾燥した。
×:筆記20秒越えても、筆跡が乾燥しなかった。
<インキ漏れ試験>
40gの重りを、試験用水性ボールペンの軸筒部分に付けて、ボールペンチップを吐出させて下向きにし、ボールペンチップのボールがボールペン用陳列ケースの底部に当接させた状態を保ち、20℃、65%RHの環境下に1日放置し、ボールペンチップ先端からのインキ漏れ量を測定し、下記基準に従って、耐インキ漏れ性を評価した。得られた評価結果を表1〜表5にまとめた。
◎:インキ漏れ量が20mg未満であった。
○:インキ漏れ量が20〜50mgであった。
△:インキ漏れ量が50〜100mgであった。
×:インキ漏れ量が100mg以上であった。
Figure 0006858556
Figure 0006858556
Figure 0006858556
Figure 0006858556
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表1〜表4の結果より、参考例1〜16および実施例17および18のインキ組成物では、筆記性試験、筆跡乾燥性試験、インキ漏れ試験ともに良好レベルの性能が得られた。
一方、表5より、比較例1〜比較例5のインキ組成物は、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤または、オレフィン系樹脂粒子を用いていないことから、筆跡乾燥性試験、筆記性試験、インキ漏れ試験において、すべてを満足するものではなかった。
以上より、水と、着色剤と、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、を含んでなる水性ボールペン用インキ組成物は、筆記性、筆跡乾燥性、耐インキ漏れ性に優れており、前記インキ組成物を用いた水性ボールペンは、水性ボールペンとして優れたものであることがわかった。
一般的に水性ゲルボールペンのボールペンチップは、インキ漏れを抑制するため、ボールペンチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングなどの弾発部材により直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備し、チップ先端の微少な間隙も非使用時に閉鎖することが好ましい。
本発明の水性ボールペン用インキ組成物は、水性ボールペンに用いることができ、さらに詳細としては、キャップ式、出没式などの水性ボールペンなどに利用することができる。特には、出没式の水性ボールペンに好適に利用できる。さらには、ボールペンやマーカー、万年筆などに用いるインキ組成物としても、広く利用することができる。




Claims (5)

  1. 水と、着色剤と、エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤と、オレフィン系樹脂粒子と、を含んでなり、前記界面活性剤が、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの両方が付加されたものであり、エチレンオキシド付加モル数: プロピレンオキシド付加モル数=1:1〜5:1であることを特徴とする、水性ボールペン用インキ組成物。
  2. 前記界面活性剤が、下記一般式(化1):
    Figure 0006858556
    (式中、
    rおよびtは1〜4であり、
    (n+m):(p+q)=5:2である)
    で表される、請求項1に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  3. 前記着色剤が、顔料である、請求項1または2に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  4. 前記エチレンオキシド付加モル数が10以下であるアセチレン結合を構造中に有した界面活性剤のHLB値が、3〜14である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
  5. インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に請求項1〜のいずれか一項に記載の水性インキ組成物を収容してなることを特徴とする、水性ボールペン。
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