JP7324814B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、レゾネータの支持に伴う部品点数の増大を回避しながら、レゾネータを含むエンジン周辺部品の振動を低減し易くすることを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両10の側面図である。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されるパワーユニット12と、前輪13を操舵自在に支持するフロントフォーク14と、後輪15を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17とを備える車両である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。シート17は、車体フレーム11の後部の上方に設けられる。
シート17は、リアフレーム20に支持される。
後輪15は、スイングアーム16の後端部に設けられる車軸15aに支持される。
パワーユニット12は、内燃機関である。パワーユニット12は、クランクケース23と、往復運動するピストンを収容するシリンダー部24とを備える。シリンダー部24の排気ポートには、排気装置25が接続される。
パワーユニット12の出力は、パワーユニット12と後輪15とを接続する駆動力伝達部材によって後輪15に伝達される。
フロントフェンダー26は、フロントフォーク14に取り付けられる。リアフェンダー27及びステップ28は、シート17よりも下方に設けられる。燃料タンク29は、車体フレーム11に支持される。
本構成の鞍乗り型車両10は、舗装路等のオンロード走行と、不整地等のオフロード走行の両方に対応したデュアルパーパスモデルであり、サスペンションストローク長を、いわゆるオンロード車よりも多く確保している。
図2及び図3に示すように、パワーユニット12は、フロントフレーム19の下方に位置し、クランクケース23の前部からシリンダー部24が前上方に向けて立ち上がる前傾タイプ又は直立タイプと称されるエンジン(内燃機関)である。シリンダー部24は、下方から上方に向けて、シリンダーブロック24A、シリンダーヘッド24B及びシリンダーヘッドカバー24Cを順に備えている。シリンダーヘッド24Bの背面には、パワーユニット12の吸気系を構成する吸気装置41が配置されている。
シリンダーヘッド24Bの背面には、燃料タンク29内の燃料を、シリンダーヘッド24B内に設けられた吸気ポートに噴射するインジェクタ51(図2)が設けられている。
シリンダー部24の背面には、インシュレータ41Aを介してスロットルボディ42が接続される。このスロットルボディ42に、コネクティングチューブ43を介してエアクリーナ44が接続される。スロットルボディ42及びコネクティングチューブ43は、シリンダーヘッド24B内の吸気ポートと、エアクリーナ44とをつなぐ吸気通路を形成する。エアクリーナ44は、エアクリーナユニット、又は、エアクリーナボックスとも称され、外部の空気を清浄化して吸気通路に供給する。本構成のエアクリーナ44は、シート17の下方、かつ、リアクッション37の後方に配置されている。エアクリーナ44の側方には、電装部品の一つを構成するバッテリー52が配置されている。
より具体的には、コネクティングチューブ43は、エアクリーナ44の前面から、リアクッション37の車幅方向外側(本構成では右側)に向けて凸の湾曲形状で湾曲しながら車体前後方向に延出する筒状の湾曲部43Aを有している。この湾曲部43Aによって、コネクティングチューブ43は、リアクッション37と左右一方のフロントフレーム19との間の車幅方向に空くスペースを利用しながら、車幅中心線C1寄りを前後方向に延びる吸気通路が形成される。
車体側面視では、スロットルボディ42及びコネクティングチューブ43からなる吸気通路は、エアクリーナ44側から斜め下方に延出している。つまり、吸気通路は、前下がりに延出している。スロットルボディ42及びコネクティングチューブ43は、燃料タンク29の下方に配置されている。
図4に示すように、スロットルボディ42は、車体上面視で、前部が車幅中心線C1と重なり、後部が車幅中心線C1から車幅方向外側に離間した斜めの姿勢で配置される。スロットルボディ42は、内部にスロットル弁等を備えるスロットルボディ本体42Aを備えている。
スロットルボディ本体42Aの車幅方向一方側(本構成では右側)には、スロットル弁と一体に回転するスロットルドラム42Bが設けられる。スロットルドラム42Bには、ハンドル21に設けられたスロットルから延出するスロットルケーブル61が連結され、乗員のスロットル操作に応じてスロットル弁が回動する。
スロットルボディ42に設けられる各センサにはそれぞれケーブルが接続され、スロットルボディ42近傍のインジェクタ51にはケーブル及び燃料ホースが接続される。また、車両の各部に配策されるケーブル及びホースの中には、スロットルボディ42周囲に配策されるものがある。
より具体的には、本構成では、スロットルボディ42の上方に、後述するケーブル62,63(図参照)が配策される。これらケーブル62,63を含む各種のケーブルや、燃料ホース等の各種のホースが配策される。これらのケーブル及びホースは、本発明の「配策部材」に相当する。
図6に示すように、スロットルボディ42の上方には、少なくとも複数(本構成では2本)のケーブル62,63が配策されており、ケーブル62,63のいずれか一方が、負圧センサーのソケット56にコネクタ接続される。なお、他方のケーブルは、スロットルボディ42に設けられたセンサー等の電装部品につながるケーブル、又は、スロットルボディ42以外の箇所に設けられた電装部品につながるケーブルである。但し、ケーブル62,63の接続先は特に限定されるものではない。これらケーブル62,63は、クランプ部材57を介して後述する支持部品58に支持されている。
図2及び図5に示すように、レゾネータ45は、コネクティングチューブ43に接続され、吸気通路の延出方向に沿って延出した中空箱形状に形成されることによって、吸気通路の延出方向を長手方向とする形状に形成されている。
レゾネータ45は、中空箱形状を有するレゾネータ本体45Aと、レゾネータ本体45Aの長手方向一端部から側方に突出する管状の接続部45Bとを一体に備えている。レゾネータ本体45Aは、平面視では略長方形の矩形形状である。このレゾネータ45は、共鳴の原理を利用して吸気音を小さくする共鳴器として機能するように、接続部45Bからレゾネータ本体45Aの端部までの長さが設定されている。
レゾネータ本体45Aの右側には、スロットルボディ42上方に配策されるケーブル62,63が位置し、レゾネータ本体45Aの左側には、車体左側にて車体前後方向に配策され、バッテリー52等に接続される他のケーブル64,65が配策されている。
上述したように、スロットルボディ42及びコネクティングチューブ43を含む吸気通路は、前下がりで延出するので、スロットルボディ42上方かつ燃料タンク29下方に相対的に空きスペースが形成される。本構成では、この空きスペースを効率良く利用してレゾネータ45をコンパクトに配置している。
クランプ部材57には、広く流通する差し込み式のケーブルクランプが使用される。より具体的には、クランプ部材57には、矢じり状構造を有する差し込み式のケーブルクランプ(矢じり状クランプとも称される)が使用される。矢じり状構造により、クランプ部材57の差し込み部を孔部58Yに差し込むと孔部58Yからクランプ部材57が抜け難くなる。また、クランプ部材57の取り付け性にも優れる。
本構成では、これらレゾネータ45とケーブル62,63とを同じ支持部品58に支持するので、一方の振動を他方の振動によって減衰する効果を得やすくなり、振幅等を低減することが可能になる。その結果、レゾネータ45、ケーブル62,63、及びスロットルボディ42を含む各部品の振動を低減し易くなる。さらに、レゾネータ45とケーブル62,63の支持に要する部品を別々に設ける場合と比べ、部品点数を低減することができる。
これらにより、本構成では、レゾネータ45に支持に伴う部品点数の増大を回避しながら、レゾネータ45、ケーブル62,63及び吸気通路等のパワーユニット周辺部品の振動を低減し易くなる。
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
この構成によれば、レゾネータの支持に伴う部品点数の増大を回避しながら、レゾネータを含むエンジン周辺部品の振動を低減し易くなる。
この構成によれば、レゾネータの着脱が容易で、かつ、支持対象に応じた支持構造を採用できる。
この構成によれば、スロットルボディを利用して、レゾネータ及び配策部材を支持できる。
この構成によれば、保持部材の取り付け性が向上すると共に、広く流通するケーブルクランプ及びホースクランプの中から適切な部材を採用できる。
この構成によれば、左右のフレーム間で、リアクッションを避けたスペースを有効利用して、コネクティングチューブ、及びレゾネータをコンパクトに配置できる。
この構成によれば、スロットルボディ周囲に空くスペースを有効利用して、レゾネータを配置できる。
11 車体フレーム
12 パワーユニット(エンジン)
19 フロントフレーム(左右のフレーム)
37 リアクッション
41 吸気装置
42 スロットルボディ
43 コネクティングチューブ
44 エアクリーナ
45 レゾネータ
45A レゾネータ本体
45B レゾネータの接続部
45C レゾネータの前側の端部(離間部)
45T 爪部
51 インジェクタ
52 バッテリー
56 ソケット
57 クランプ部材(保持部材)
58 支持部品
58A 固定部
58B 第1支持部
58C 第2支持部
58X 係合孔
58Y 孔部
61 スロットルケーブル
62,63,64,65 ケーブル
Claims (7)
- 車体フレームに支持されるエンジン(12)と、前記エンジン(12)につながる吸気通路を有する吸気装置(41)とを備える鞍乗り型車両において、
前記吸気装置(41)は、前記吸気通路に接続されるレゾネータ(45)を備え、
前記レゾネータ(45)は、前記吸気通路の延出方向を長手方向とする形状を有し、
前記吸気通路への接続部(45B)と、前記接続部(45B)から前記長手方向に離間した離間部(45C)とを含む少なくとも2箇所で、少なくとも前記吸気通路に支持され、
前記離間部(45C)を前記吸気通路に支持する支持部品(58)には、前記エンジン(12)の周辺に配策されるケーブル及びホースの少なくともいずれからなる配策部材(61,62)が支持されていることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記支持部品(58)は、前記レゾネータ(45)を着脱自在に支持する第1支持部(58B)と、前記配策部材(61,62)を保持するための保持部材(57)を支持する第2支持部(58C)とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。 - 前記吸気装置(41)は、前記吸気通路の一部を構成するスロットルボディ(42)を備え、
前記支持部品(58)は、前記スロットルボディ(42)に取り付けられる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。 - 前記保持部材(57)は、差し込み式のケーブルクランプ、及び、差し込み式のホースクランプのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両。
- 前記レゾネータ(45)は、前記吸気通路よりも上方に位置し、かつ、前記レゾネータ(45)の前記接続部(45B)に対応する部分が、その部分から離れた前記離間部(45C)よりも下方に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記車体フレーム(11)に含まれる左右のフレーム(19)の間に、リアクッション(37)を備え、
前記吸気装置(41)は、前記リアクッション(37)に対して前記スロットルボディ(42)の反対側にエアクリーナ(44)を備え、
前記吸気通路は、前記左右のフレーム(19)の一方と、前記リアクッション(37)との間を通って、前記エアクリーナ(44)と前記スロットルボディ(42)とをつなぐコネクティングチューブ(43)を備え、
前記レゾネータ(45)は、車体平面視で、前記リアクッション(37)に対して前記スロットルボディ(42)側、かつ、前記左右のフレーム(19)の間に位置することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両。 - 前記レゾネータ(45)は、前記スロットルボディ(42)寄りの位置で前記コネクティングチューブ(43)に接続され、前記スロットルボディ(42)側に延出していることを特徴とする請求項6に記載の鞍乗り型車両。
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