JP7320545B2 - 建物 - Google Patents

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JP7320545B2 JP2021025903A JP2021025903A JP7320545B2 JP 7320545 B2 JP7320545 B2 JP 7320545B2 JP 2021025903 A JP2021025903 A JP 2021025903A JP 2021025903 A JP2021025903 A JP 2021025903A JP 7320545 B2 JP7320545 B2 JP 7320545B2
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Description

本発明は、建物に関する。
従来、病院等の施設では、圧力をコントロールした専用の病室に感染症患者を入院させることで、院内感染を予防している。
また、可搬式の居室用箱体の内部空間を3つの部屋に仕切って、一端側の部屋を医療スタッフ室、他端側の部屋を患者待機室、中間側の部屋を対処室として構成し、患者待機室内が陰圧に維持されるように設計された可搬式感染症対策室装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1の装置においては、医療スタッフが待機する医療スタッフ室に対しての対処室内の空気の侵入を防止できるとともに、医療スタッフが出入りして患者の診察や治療等の対処を行う対処室に対しての患者待機室内の空気の侵入を防止できるので、これらの空気に含まれる感染症原因物質による感染を確実に防止することができる。
特開2011-041765号公報
空気感染のおそれのある感染症の患者であっても軽症患者である場合には自宅療養の対象となることがある。そのため、家族等の住人のいずれかが自宅療養の対象になった場合を想定してプランニングされた住宅の需要が高まっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、快適な居住環境を形成するとともに、住人のいずれかが感染症に罹患した非常時には特別な設備を導入することなく家庭内感染の発生を防止することである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図5に示すように、建物1であって、
平常時はデスクワークが可能な寝室として使用され、非常時は療養者が使用する療養エリア32(部屋32)と、
非常時は主に療養者以外の者が使用する生活エリアZ(スペースZ)と、
前記療養エリア32及び前記生活エリアZの双方から行き来が可能な中間エリア32a(中間室32a)と、を備えており、
前記療養エリア32及び前記中間エリア32aは、同一の外壁に沿って設けられており、
前記中間エリア32aには、当該中間エリア32aを換気する局所換気装置38と、前記外壁に形成された自然給気口38aと、トイレ及び洗面台と、が設けられており、
前記中間エリア32aと前記生活エリアZとの間に位置して前記外壁に直交する壁に形成された開口部には、開閉可能な戸32b(引戸32b)が設けられており、
前記療養エリア32には、当該療養エリア32を換気する空調換気装置37が設けられており、
前記生活エリアZには、当該生活エリアZを換気する換気システムが設けられており、
前記換気システムは、前記生活エリアZを陽圧にする陽圧運転モードで運転可能であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、非常時は療養者が使用する療養エリア32(部屋32)と、非常時は主に療養者以外の者が使用する生活エリアZ(スペースZ)と、療養エリア32及び生活エリアZの双方から行き来が可能な中間エリア32a(中間室32a)と、を備えており、中間エリア32aには、当該中間エリア32aを換気する局所換気装置38が設けられており、療養エリア32には、当該療養エリア32を換気する空調換気装置37が設けられており、生活エリアZには、当該生活エリアZを換気する換気システムが設けられている。したがって、住人の中に感染症に罹患した者がいない平常時と、住人の中に感染症に罹患した者がいる非常時と、のいずれの時にも、生活エリアZ、中間エリア32a及び療養エリア32の3つのエリアそれぞれを換気できるので、快適な居住環境を形成することができる。
また、生活エリアZを換気する換気システムは、生活エリアZを陽圧にする陽圧運転モードで運転可能であるので、当該換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、療養エリア32及び中間エリア32aが陰圧室として機能することとなる。すなわち、換気システムのモードを陽圧運転モードに切り替えるだけで、療養エリア32内の空気が、生活エリアZ内に流入することを抑制することができる。したがって、非常時には、特別な設備を導入しなくても、感染症患者を療養エリア32に隔離して、換気システムのモードを陽圧運転モードに切り替えるだけで、家庭内感染の発生を防止することができる。
さらに、中間エリア32aは、療養エリア32から直接行き来が可能であり、当該中間エリア32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。したがって、療養エリア32で療養する療養者は、陰圧室として機能する空間から出ることなくトイレ及び洗面台を使用できるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、中間エリア32aは、療養エリア32及び生活エリアZの双方から直接行き来が可能であるので、療養エリア32を通過しなくても中間エリア32aのトイレ及び洗面台を使用することができる。したがって、平常時には、中間エリア32aのトイレを、住人全員の共用トイレとして使用できるので、使い勝手が良く、快適な居住環境を形成することができる。
また、中間エリア32a(中間室32a)と生活エリアZ(スペースZ)との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な戸32b(引戸32b)が設けられているので、当該開口部を閉塞することができる。換気システムが陽圧運転モードで稼働しているときに、中間エリア32aと生活エリアZとを連通する開口部を閉塞することで、生活エリアZの内部と、療養エリア32(部屋32)及び中間エリア32aの内部と、の圧力差が増大する。すなわち、戸32bを閉めることで、生活エリアZ内の陽圧度が高くなるので、家庭内感染の発生を効率よく防止することができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1~図5に示すように、請求項1に記載の建物1において、
前記生活エリアZ(スペースZ)のうち前記療養エリア32(部屋32)と同じフロアには、前記中間エリア32a(中間室32a)との間で行き来が可能であり、非常時に療養者及び療養者以外の者の双方が使用する共用空間29(ホール29)が設けられており、
前記共用空間29には、エレベーター25と、階段26と、が設置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、非常時に療養者及び療養者以外の者の双方が使用する共用空間29(ホール29)は、生活エリアZ(スペースZ)内の空間であるとともに中間エリア32a(中間室32a)から直接行き来が可能な空間であり、当該共用空間29には、エレベーター25及び階段26が設置されている。したがって、非常時には、エレベーター25及び階段26のうち、一方を療養者が使用して、他方を療養者以外の者が使用するといったように、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることができるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1~図5に示すように、請求項1又は2に記載の建物1において、
前記生活エリアZ(スペースZ)のうち前記療養エリア32(部屋32)と同じフロアには、前記中間エリア32a(中間室32a)との間で行き来が可能でなく、非常時に療養者以外の者が使用する専用空間30,31(主寝室30、居室31)が設けられており、
前記生活エリアZのうち前記療養エリア32と異なるフロアには、浴室が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、非常時に療養者以外の者が使用する専用空間30,31(主寝室30、居室31)と、浴室と、が異なるフロアに設けられている。したがって、浴室が1つしか設けられていない場合(浴室を療養者と療養者以外の者とで共用する場合)であっても、療養者以外の者が、浴室に居る療養者と同じフロアに滞在する状態となることを回避できるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1~図5に示すように、請求項1から3のいずれか一項に記載の建物1において、
前記生活エリアZ(スペースZ)のうち前記療養エリア32(部屋32)と異なるフロアには、トイレ及び洗面台が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、トイレ及び洗面台は、中間エリア32a(中間室32a)だけでなく、生活エリアZ(スペースZ)にも設けられている。したがって、非常時には、中間エリア32aのトイレ及び洗面台を療養者が使用して、生活エリアZのトイレ及び洗面台を療養者以外の者が使用するといったように、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることができるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、中間エリア32aのトイレ及び洗面台と、生活エリアZのトイレ及び洗面台と、は異なるフロアに設けられている。したがって、平常時には、住人は、どちらを使用するか選択できるので、使い勝手が良く、快適な居住環境を形成することができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1~図5に示すように、請求項1からのいずれか一項に記載の建物1において、
前記生活エリアZ(スペースZ)の容積は、前記療養エリア32(部屋32)の容積と前記中間エリア32a(中間室32a)の容積との和よりも大きく設定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、生活エリアZ(スペースZ)の容積が、療養エリア32(部屋32)の容積と中間エリア32a(中間室32a)の容積との和よりも大きいので、生活エリアZの容積が、療養エリア32の容積と中間エリア32aの容積との和以下である場合に比べて、換気システムが陽圧運転モードで稼働しているときの、生活エリアZの内部と、療養エリア32及び中間エリア32aの内部と、の圧力差が大きくなる。すなわち、生活エリアZの容積を、療養エリア32の容積と中間エリア32aの容積との和よりも大きくすることで、生活エリアZ内の陽圧度が高くなるので、家庭内感染の発生を効率よく防止することができる。
本発明によれば、快適な居住環境を形成するとともに、住人のいずれかが感染症に罹患した非常時には特別な設備を導入することなく家庭内感染の発生を防止することができる。
建物の正面を示す斜視図である。 建物の西側側面を示す立面図である。 建物の1階及び1.5階を示す断面図である。 建物の2階を示す断面図である。 建物の要部を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
図1~図5において符号1は建物を示す。この建物1は、2階建てであり、1階の一部、1.5階及び2階が住人用スペースとして、1階の一部が事務所や店舗として貸し出すことが可能なテナントスペースとして、1階の更に他の一部が、テナントスペースの従業者と住人が使用する共用スペースとして用いられている。
建物1は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
また、パネルとは、建築用パネルであり、図示はしないが、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。その内部中空部(面材の裏側)には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
建物1の上には屋根が設けられ、屋根の直下であって建物1正面の2階にはバルコニー2が設けられている。バルコニー2には、図4に示すように、建物1正面から東側にかけて手摺壁3が設けられている。
手摺壁3における西側端部の西側には、横長のルーバー材が上下に連なる格子壁部4が設けられている。また、手摺壁3の下端部には、手摺壁3よりも前方及び側方に張り出す庇5が設けられている。
建物1正面の東側コーナーには、窓が設けられた他の外周壁よりも厚みのある状態に形成された第一厚型壁体6が、1階から屋根の高さまで設けられている。第一厚型壁体6の正面には、手摺壁3及び庇5の端部が接続されている。
第一厚型壁体6は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第一厚型壁体6自体には開口部が形成されていない。
手摺壁3における格子壁部4の西側には、第一厚型壁体6よりも厚みのある状態に形成された第二厚型壁体7が、1階から屋根の高さまで設けられている。この第二厚型壁体7の上端部は、北側部分が屋根に達する高さとなっており、南側部分は、北側部分よりも高さが低く、屋根との間に隙間が形成された状態となっている。
第二厚型壁体7は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものである。そして、第二厚型壁体7には、複数の開口部7a,7bが形成されており、これら複数の開口部7a,7bから第二厚型壁体7の内部中空部HPを利用できるようになっている。当該内部中空部HPには、例えばライフライン設備として充電制御装置40や雨水タンク設備41が収納されている(図3参照)。
なお、雨水タンク設備41への雨水の供給は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部HPに通される配管を通じて行われる。
建物1正面の西側コーナーには、第一厚型壁体6と同等の厚み寸法に設定された第三厚型壁体8が、1階から2階床よりも上方に突出する程度の高さまで設けられている。
第三厚型壁体8は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第三厚型壁体8自体には開口部が形成されていない。
バルコニー2の中央には、2階からバルコニー2側に突出した位置に配置されたインナーテラス部9の外壁9aが設けられている。
なお、手摺壁3における西側端部は、インナーテラス部9の外壁9aの正面に接続されている。そのため、バルコニー2は、インナーテラス部9を境界に、西側と東側に分割されている。なお、西側のバルコニー2を、以下、第一バルコニー2aと称し、東側のバルコニー2を、以下、第二バルコニー2bと称する。
また、建物1の1階において、第二厚型壁体7の両側にはポーチ10,11がそれぞれ設けられており、本実施形態においては、西側のポーチが第一ポーチ10とされ、東側のポーチが第二ポーチ11とされている。
すなわち、第二厚型壁体7を境にして東側と西側に位置する領域は、この第二厚型壁体7によって概略的に分けられることになる。例えば東側と西側の領域のうち、一方をプライベート性の強い領域とし、他方をパブリック性の強い領域とすれば、第二厚型壁体7による領域分けの特性が際立ち、建物1における外観性を向上できるので好ましい。
第一ポーチ10は、駐車スペースであり、テナントスペースの従業者と住人が使用する共用スペースとされている。また、第一ポーチ10は、建物1の正面から奥(北側)に伸びて設けられている。第二厚型壁体7と第三厚型壁体8との間に形成された開口部を通じて車両の出し入れを行うことができ、屋外に向かって開放されていることが常態とされている。
第一ポーチ10の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
また、第一ポーチ10の床は、玄関21(北側)から屋外(南側)に向かって下り勾配となるスロープ状に形成されている。そのため、屋外から玄関21に向かうルート上のバリアフリー化が可能となり、人の通行や、車椅子での通行がしやすく、車両も駐車しやすい。
第一ポーチ10の上方には、建物1の外周壁と一体的に形成されたポーチ屋根12が設けられている。また、第一ポーチ10の西側には、第三厚型壁体8と南北方向に連続して配置されて共にポーチ屋根12を支持するポーチ壁13が設けられている。
ポーチ壁13には、建物1の西側に位置し、かつ第一ポーチ10と屋外とを連通する西側開口部13a(第四開口部)が形成されている。そして、この西側開口部13aには、横長の冷却ルーバー材が上下に連なる冷却ルーバー装置14が設置されている。
冷却ルーバー装置14は、保水した複数の冷却ルーバー材間を空気が流通したときの気化熱によって周囲の温度を下げるための装置であり、屋外から第一ポーチ10内に空気を取り込むのに合わせて第一ポーチ10内を冷却できるようになっている。
本実施形態における冷却ルーバー装置14は、上端部の高さ位置が、第一ポーチ10の天井付近までの高さに設定されているが、これに限られるものではなく、この上端部の高さ位置は適宜変更可能とする。すなわち、冷却ルーバー装置14の上端部と、第一ポーチ10の天井との間に、図2に示すよりも大きな隙間を形成し、より多くの空気を取り込めるようにしてもよい。
また、冷却ルーバー装置14に水を供給する給水源は、水道であってもよいし、雨水を利用してもよい。
雨水を利用する場合は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部HPに通され、ポーチ屋根12の内部中空部に通される配管を通じて行われる。すなわち、冷却ルーバー装置14に雨水を供給するための配管は、雨水タンク設備41に雨水を供給するための配管から分岐するものであってもよいし、別々の配管でもよい。また、ポーチ屋根12に降り注いだ雨水も利用することができる。
このように冷却ルーバー装置14への給水に雨水を利用できれば、例えば災害等により水道の断水が発生しても、雨さえ降れば、冷却ルーバー装置14に水を供給することができるので、たとえ断水が発生しても冷却ルーバー装置14に対して給水できるようにしたいという要望に応えることができて災害対応力の向上を図ることができる。
また、建物1の屋根の面積を広くしたり、片流れ式の屋根にしたりすれば、効率よく雨水を収集できるので好ましい。
第二ポーチ11は、建物1の南側面から東側面にかけて設けられたポーチであり、テナントスペースの従業者と住人が使用する共用スペースとされている。また、第二ポーチ11は、建物1の1階における部屋の南側及び東側に位置する外周壁に面している。
第二ポーチ11の床面は、床タイルによって仕上げられており、第一ポーチ10の床面よりも高さ位置が高く設定されている。
また、第二ポーチ11の南側縁部には、第二ポーチ11と地面とを繋ぐポーチ階段15と、箱型に形成されて上面が開口した花壇部16と、が設けられている。なお、ポーチ階段15も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
花壇部16は、ポーチ階段15の東側端部から第二ポーチ11の東側端部にかけて長尺に形成されている。すなわち、花壇部16は、ポーチ階段15と共に、第二ポーチ11の南側縁部に沿って並んで設けられている。また、この花壇部16は、その上面の高さ位置が、第二ポーチ11の床面の高さ位置よりも上方に位置している。
さらに、花壇部16は、第二ポーチ11の南側縁部に沿って設けられた花壇部16における本体部の東側端部から、建物1の東側面に回り込んで設けられた第二ポーチ11の縁部に沿って配置された延長壁部16aを有する。なお、この延長壁部16aの上面の高さ位置は、花壇部16の本体部の上面の高さ位置と等しく、第二ポーチ11の床面の高さ位置よりも上方に位置している。
第二ポーチ11のうち、ポーチ階段15の北側に位置する部分であって、かつ第二厚型壁体7の東側に位置する部分は、平面視において東西方向よりも南北方向に長く伸びている。そして、このような第二ポーチ11のうちの南北方向に長い部分の北側には、第二ポーチ11と床面が連続する半屋外空間としてのラウンジ17が設けられている。なお、ラウンジ17の床面も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
第二ポーチ11とラウンジ17との間の開口部(出入口)には、扉が設けられている。本実施形態において扉は、自動ドアとされている。
ラウンジ17は、テナントスペースの従業者と住人が使用する共用スペースとされており、待合室として用いられるだけでなく、住人用スペース又はテナントスペースの前室としても用いられる。
ラウンジ17の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
ラウンジ17の西側には、駐車スペースである第一ポーチ10が設けられ、東側には、テナントスペースである大空間室18が設けられている。ラウンジ17と第一ポーチ10との間には、開閉可能なガラス窓を含む複数のガラス窓が設けられた中央第一開口部17a(第一開口部)が形成されている。ラウンジ17と大空間室18との間には、開閉可能なガラス戸と、固定されたガラス壁と、が設けられた中央第二開口部17b(第二開口部)が形成されている。
すなわち、建物1には、当該建物1の1階を東西方向に貫通する連通空間Sが形成されており、この連通空間S内には、西側から、駐車スペースとしての第一ポーチ10、半屋外空間としてのラウンジ17、テナントスペースとしての大空間室18が連続して配置されている。
中央第一開口部17aに設けられたガラス窓は、複数の地窓と、その上方に位置する複数の窓と、を備えており、これらの窓のうち少なくとも一つの窓が開閉可能に構成されている。中央第一開口部17aにおける開閉可能な窓は、単に空気の流通だけが可能な程度に開閉するものとしてもよいし、物品の受け渡しが可能な程度に開閉するものとしてもよいし、人の行き来が可能な程度に開閉するものとしてもよい。
中央第二開口部17bに設けられたガラス戸は、複数の折戸を備えている。ただし、これに限られるものではなく、引戸や引き違い戸でもよいし、開き戸でもよい。更には、自動開閉式でもよいし、手動開閉式でもよい。中央第二開口部17bにおけるガラス戸は、人の行き来が可能なものであり、ガラス戸を開け放てば、当然、空気の流通や物品の受け渡しも可能となっている。
さらに、ラウンジ17は、2階の天井まで吹き抜けた吹抜部17Vを有している。すなわち、上記の連通空間Sは、東西方向だけでなく、部分的に2階まで連通しており、逆T字型の空間となっている。
大空間室18は、建物1における1階中央から東側にかけて幅広に、かつ、南北方向にも長く形成されている。より詳細には、大空間室18は、建物1における間口寸法の半分以上の幅寸法に設定されている。南北方向においては、北側に位置する収納室19を含めると、建物1の南端部から北端部にかけて設けられている。つまり、大空間室18は、建物1の奥行き寸法いっぱいに設けられていることになる。収納室19を除いても、建物1における奥行き寸法の3分の2程度の奥行き寸法に設定されている。したがって、建物1の1階部分に対して大きな割合でテナントスペースを確保することができる。
大空間室18の東側の壁には、建物1の東側に位置し、大空間室18と屋外(第二ポーチ11)とを連通する東側開口部18a(第三開口部)が形成されている。また、東側の壁には、東側開口部18aを開閉する窓が設けられており、窓を開けて、大空間室18と第二ポーチ11との間を行き来できるようになっている。なお、大空間室18の東側の壁には、東側開口部18aを開閉する窓としての複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓と、が設けられている。
東側開口部18aは、第一厚型壁体6の北端部から収納室19の東側に位置する外周壁にかけて幅広に形成されている。
そして、このような東側開口部18aと、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17bは、開口幅が等しく設定されている。さらに、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、上端部の高さ位置も等しく設定されている。また、下端部の高さ位置については、西側開口部13aは他よりも上方に位置しているが、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、下端部の高さ位置も等しく設定されている。
上記の連通空間Sは、東西方向に並び、かつ互いに平行に配置された各開口部13a,17a,17b,18aと、各開口部13a,17a,17b,18a間に位置する第一ポーチ10、ラウンジ17、大空間室18と、を備えている。そして、上記のように吹抜部17Vを含んで、逆T字型の空間となっている。
収納室19は、大空間室18のうち中央第二開口部17bと東側開口部18aとの間に位置するメイン空間の北側に位置し、かつ、建物1背面の東側コーナーに位置している。
この収納室19は、天井高が0.8~1.4メートルに設定された低天井収納空間である。この0.8m~1.4mの天井高とは、人が収納室19に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲であり、かつ、このように天井高を必要最小限に抑えることで、建物1の高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照減少等の影響を極力少なくすることができる高さ範囲である。
大空間室18のうち中央第二開口部17bと東側開口部18aとの間に位置するメイン空間の南側には、第一厚型壁体6側に位置するサブ空間と、第二厚型壁体7側に位置する小部屋20と、が設けられている。
サブ空間は、壁によってメイン空間と区切られない空間である。すなわち、大空間室18は、メイン空間と、このメイン空間と連続するサブ空間と、を有して平面視略L字型に形成されている。なお、サブ空間の南側に位置する壁には、複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓が設けられた大開口部が形成されている。
小部屋20は、壁20a,20bによって大空間室18におけるメイン空間及びサブ空間と区切られており、大空間室18に付属している。一方の壁20aは、平面視においてL字型に形成され、メイン空間に面するとともに第二厚型壁体7に対向して設けられている。他方の壁20bは、第一厚型壁体6に対向して設けられている。
なお、大空間室18のうちメイン空間の天井は、部分的に天井高の高い折り上げ天井とされており、サブ空間や小部屋20の天井高よりも高く設定されている。
大空間室18は、本実施形態においては、テナントスペースとして用いられているが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、店舗として用いられてもよいし、賃貸住宅として用いられてもよい。
なお、テナントスペースとは、従業者が仕事を行う場所を指し、大空間室18のメイン空間だけでなく、サブ空間、収納室19、小部屋20もテナントスペースに含まれるものとする。
また、大空間室18のメイン空間における北側の壁面には、壁付けの複数の家具が設けられているが、これら複数の家具の間に位置する壁面には鏡18bが設けられている。大空間室18の内部の景色を鏡18bに映し出すことにより、大空間室18を更に広い空間に見せることができる。
そして、建物1における1階部分のうち、第一ポーチ10、ラウンジ17、大空間室18よりも北側に位置する領域は、収納室19を除き、住人用スペースとされている。
建物1における1階部分のうち住人用スペースとされた領域には、第一ポーチ10及びラウンジ17の北側に位置する上記の玄関21が設けられている。
玄関21は、南北方向よりも東西方向に長く形成されている。そして、玄関21は、第一ポーチ10との間を行き来するための第一玄関開口部21aと、ラウンジ17との間を行き来するための第二玄関開口部21bと、を有する。これら第一玄関開口部21a及び第二玄関開口部21bは、第一ポーチ10及びラウンジ17との間に位置する壁に形成されている。
第一玄関開口部21aには、引戸又は引き違い戸が設けられ、第二玄関開口部21bには引戸が設けられている。
玄関21の床面は、第一ポーチ10の床面よりも上方に位置するとともに、ラウンジ17の床面と連続し、ラウンジ17の床面と同様の床タイルによって仕上げられている。
玄関21の西側には宅配ボックス22が設けられている。
宅配ボックス22の北側には、玄関21の北側を回り込むようにしてシューズクローク23が設けられている。
玄関21の北側であって、かつシューズクローク23の東側には、ホール24が設けられ、このホール24は、東側に伸びている。
そして、ホール24の先には、1.5階及び2階に上がるためのエレベーター25と、1.5階及び2階に上がるための階段26と、エレベーター25及び階段26の裏側(東側)に回り込む収納室27と、が設けられている。収納室27は、開口していない壁を介して上記の収納室19と東西に隣接し、当該収納室19と同様、天井高が0.8~1.4メートルに設定されている。
エレベーター25及び階段26を半階上がった位置には、図3(b)に示すように、トイレ・洗面脱衣所・浴室からなる水廻り室28が設けられている。この水廻り室28は、収納室19の上方に位置している。なお、階段26の踊り場が、収納室27の上方に位置している。
エレベーター25及び階段26を更に上がって2階に到達するとホール29があり、ホール29の東側には、二段分の階段を上った位置に主寝室30が設けられている。主寝室30の東側には、ウォークインクローゼット30aが設けられている。
ホール29及び主寝室30の南側には、リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋(以下、居室)31が設けられている。居室31は、ホール29との間に設けられた出入口と、主寝室30との間に設けられた出入口と、を有する。
居室31の南側には、上記のバルコニー2及びインナーテラス部9が設けられている。インナーテラス部9は、居室31からバルコニー2側に突出した位置に配置されており、居室31と連続する屋内空間として用いられている。
インナーテラス部9の西側に形成された出入口の屋外側には、バルコニー2における第一バルコニー2aが設けられている。インナーテラス部9の東側に形成された出入口の屋外側には、バルコニー2における第二バルコニー2bが設けられている。
第一バルコニー2aは、上記の格子壁部4の内側に位置しており、屋外からの空気を取り込みやすくなっている。なお、格子壁部4に替えて、冷却ルーバー装置を設置してもよいものとする。
また、第一バルコニー2aの西側には、上記の第二厚型壁体7が設けられており、更にその西側には、ドローンの発着場となるドローンポートDPが設けられている。
また、ホール29の西側には、部屋32が設けられている。この部屋32は、例えば住人用スペースにおける仕事部屋兼寝室として用いられている。なお、通信設備等を導入することによってテレワークを行うことも可能となっている。
部屋32とホール29との間に位置する中間室32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。この中間室32aは、部屋32の前室として用いられている。
そして、上記のラウンジ17上方における吹抜部17Vは、ポーチ屋根12よりも上方に位置しており、かつ、第一バルコニー2aと居室31と部屋32に囲まれた位置に設けられた状態となっている。
吹抜部17Vの西側に位置し、かつポーチ屋根12の上方空間に面して設けられた壁33には、開閉可能なガラス窓を含む複数のガラス窓が設けられた排気用の開口部33a(第五開口部)が形成されている。そして、排気用の開口部33aからは吹抜部17V内の空気を屋外に排出することができるようになっている。
すなわち、ポーチ屋根12の上方である屋外空間と吹抜部17Vとの間に設けられた壁33は、排気用壁33とされている。
第一バルコニー2aの北側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁34には開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓が設けられている。すなわち、第一バルコニー2aと吹抜部17Vとの間に設けられた壁34は、ガラス壁34となっている。そのため、第一バルコニー2aからは、ガラス壁34を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
居室31の西側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁35には開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓が設けられている。すなわち、居室31と吹抜部17Vとの間に設けられた壁35は、ガラス壁35となっている。そのため、居室31からは、ガラス壁35を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
なお、ガラス壁35に採用されたガラスには、透明モードと不透明モードの切り替えを行うことが可能な調光ガラスが採用されている。透明モードにおいては、吹抜部17V及びラウンジ17の様子を視認できるだけでなく、平行する排気用壁33の開口部33aから屋外の様子も視認できる。不透明モードにおいては、ラウンジ17からの視線を遮断したり、居室31で使用されるプロジェクターからの画像を投影したりすることができる。
部屋32の南側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁36には開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓が設けられている。部屋32からは、壁36の窓を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
以上の実施形態において、住宅等の建物における厚みの厚い上記の厚型壁体(第一厚型壁体6、第二厚型壁体7、第三厚型壁体8)とは、例えば浸水時における漂流物、強風時における飛来物から建物を保護する機能を発揮する。
このような厚型壁体は、外周壁の一部として、開口を有する外壁(例えば東側開口部18aが形成された壁など)よりも外方に位置して設けられている。
また、厚型壁体は、建物から敷地外に向かって突出し、上記の開口を有する外壁よりも開口が少なく、かつ厚さが厚く形成されている。さらに、平面視においては建物の間口方向と直交する方向に長く形成されている。
なお、本実施形態においては、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8を含む、建物1の東西側面に位置する外周壁(東側開口部18aが形成された壁を除く)が、厚みが厚く形成されている。
また、玄関21周りの壁と、小部屋20の一方の壁20aも、平面視において厚みが厚く形成されている。
〔換気設備について〕
建物1は、住人用スペースを換気する換気設備として、部屋32を換気する空調換気装置37と、中間室32aを換気する局所換気装置38と、住人用スペースのうち部屋32及び中間室32aを除くスペースZ(以下、単に「スペースZ」ともいう)を換気する図示しないセントラル換気システムと、を備えている。なお、テナントスペースやラウンジ17は、上記のセントラル換気システムで換気するようにしてもよいし、専用の換気システムで換気するようにしてもよい。
空調換気装置37は、外気を部屋32に取り入れるとともに、部屋32内の空気を屋外に排出するための装置であり、部屋32を形成する壁のうちの外壁(部屋32の北側に位置する外周壁)に設置されている。具体的には、空調換気装置37は、例えば、屋外から外気を吸引して室内へ導入する方向に回転する第一ファンと、室内空気を吸引して屋外へ排出する方向に回転する第二ファンと、第一ファン及び第二ファンを一体的に回転させる駆動部と、を備えている。
さらに、空調換気装置37は、室内から屋外へ排出される室内空気と、屋外から室内へ導入される外気と、を全熱交換させる全熱交換器を備えている。これにより、部屋32を換気することによる部屋32内の温度変化を抑制可能となっている。
局所換気装置38は、中間室32a内の空気を屋外に排出するための装置であり、中間室32aのトイレに設置されている。具体的には、局所換気装置38は、例えば、図示しない排気用ダクトに接続されており、中間室32aから上記の排気用ダクト側へ空気を送出する方向に回転するファンと、ファンを回転させる駆動部と、を備えている。中間室32aを形成する壁のうちの外壁(部屋32の北側に位置する外周壁)には、自然給気口38aが設けられており、局所換気装置38のファンが回転することで、自然給気口38aを介して外気が中間室32aへと取り入れられるとともに、上記の排気用ダクトを介して中間室32a内の空気が屋外へと排出されるようになっている。
中間室32aは、東西方向よりも南北方向に長く形成されている。そして、局所換気装置38が設置されているトイレは、中間室32a内における南側部分に設けられており、自然給気口38aは、中間室32aを形成する壁のうちの北側の壁に設けられている。したがって、局所換気装置38を稼働させると、中間室32a内において、空気が北側から南側へと中間室32aの長尺方向に沿って流れることとなる。
なお、自然給気口38aは設けられていなくてもよい。その場合、局所換気装置38のファンが回転することで、ホール29や部屋32から中間室32aへと空気が移動するとともに、上記の排気用ダクトを介して中間室32a内の空気が屋外へと移動することとなる。
また、中間室32aとホール29との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な引戸32bが設けられている。この引戸32bを閉めることで、中間室32aとホール29(スペースZ)との間を空気が出入りしにくくなるので、中間室32aを換気することによるスペースZ内の温度変化を抑制することができる。
なお、中間室32aとホール29とを連通する開口部を開閉する戸として、引戸32bを設けたが、これに限られるものではなく、引き違い戸でもよいし、開き戸でもよいし、折戸でもよい。
また、中間室32aと部屋32との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な引戸32cが設けられている。この引戸32cを閉めることで、中間室32aと部屋32との間を空気が出入りしにくくなるので、中間室32aを換気することによる部屋32内の温度変化を抑制することができる。
なお、中間室32aと部屋32とを連通する開口部を開閉する戸として、引戸32cを設けたが、これに限られるものではなく、引き違い戸でもよいし、開き戸でもよいし、折戸でもよい。
上記のセントラル換気システムは、外気をスペースZに取り入れるとともに、スペースZ内の空気を屋外に排出するためのシステムである。具体的には、上記のセントラル換気システムは、例えば、屋内と屋外との間や屋内の各室同士を連通する各種配管と、この配管の内部における強制的な空気の流れを形成する換気ユニット本体と、を備えている。
さらに、このセントラル換気システムは、室外に排出される空気と、室内に供給される空気と、の間で熱交換をする熱交換部を備えている。これにより、スペースZを換気することによるスペースZ内の温度変化を抑制可能となっている。すなわち、室内(スペースZ内)を暖房した状態においては、熱交換部によって、室外に排出される暖かい空気から、室内に吸い込まれる冷たい空気へと熱が移動するので、室内には、室外よりも温度が高い空気が送られることとなり、暖房状態における熱効率の低下を抑えることができる。これとは逆に、室内(スペースZ内)を冷房した状態においては、熱交換部によって、室内に吸い込まれる暖かい空気から、室外に排出される冷たい空気へと熱が移動するので、室内には、室外よりも温度が低い空気が送られることとなり、冷房状態における熱効率の低下を抑えることができる。
また、このセントラル換気システムは、通常運転モードと、陽圧運転モードと、を選択可能に構成されている。通常運転モードは、給気量と排気量とが同一になるモードである。一方、陽圧運転モードは、スペースZの内部を陽圧にするためのモードであり、具体的には給気量が排気量よりも多くなるモードである。したがって、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させると、スペースZ内の空気は、一部がセントラル換気システムによってスペースZから屋外へと排出され、一部が局所換気装置38によって中間室32aから屋外へと排出(局所換気装置38が稼働していない場合には自然給気口38aを介して中間室32aから屋外へと排出)され、他の一部が空調換気装置37を介して部屋32から屋外へと排出されるので、空気がスペースZから中間室32aや部屋32へ(東側から西側へ)と流れることとなる。
このように、本実施形態において、建物1は、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32及び中間室32aが陰圧室として機能するように設計されている。すなわち、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32内の空気が、スペースZ内に流入することを抑制することができる。したがって、住人のいずれかが空気感染のおそれのある感染症に罹患して(あるいは空気感染のおそれのある感染症に罹患している可能性があって)自宅療養することになった場合には、その住人を部屋32に隔離して、セントラル換気システムのモードを通常運転モードから陽圧運転モードに切り替えるだけで、部屋32で療養する療養者以外の者(家族等の同居者)が使用するスペースZ(家族の居住ゾーン)への、ウイルス等の病原体の侵入を防ぐことが可能となるので、家庭内での感染リスクが低減する。
また、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させるとともに、中間室32aの局所換気装置38を稼働させると、スペースZ内の空気が中間室32aから屋外へと強制的に排出されることとなる。したがって、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることに加えて、中間室32aの局所換気装置38を常時運転することで、スペースZから中間室32aへの空気の流れを促進することができるので、療養者が使用する部屋32内の空気が、療養者以外の者が使用するスペースZ内に流入することを効果的に抑制することができる。
また、中間室32aとホール29との間を連通する開口部には、開閉可能な引戸32bが設けられているが、この引戸32bを閉めると、中間室32aとスペースZとの間を空気が移動しにくくなる。したがって、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることに加えて、引戸32bを閉めることで、引戸32bを閉めない場合に比べて、陽圧ゾーン(スペースZ)の内部と、陰圧ゾーン(部屋32及び中間室32a)の内部と、の圧力差が大きくなる。すなわち、引戸32bを閉めることで、スペースZ内の陽圧度が高くなるので、療養者が使用する部屋32内の空気が、療養者以外の者が使用するスペースZ内に流入することを効率よく抑制することができる。
また、中間室32aと部屋32との間を連通する開口部には、開閉可能な引戸32cが設けられているが、この引戸32cを閉めると、部屋32とスペースZとの間を空気が移動しにくくなる。したがって、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることに加えて、引戸32cを閉めることで、引戸32cを閉めない場合に比べて、陽圧ゾーン(スペースZ)の内部と、陰圧ゾーン(部屋32及び中間室32a)の内部と、の圧力差が大きくなる。すなわち、引戸32cを閉めることで、スペースZ内の陽圧度が高くなるので、療養者が使用する部屋32内の空気が、療養者以外の者が使用するスペースZ内に流入することを効率よく抑制することができる。
また、部屋32の空調換気装置37を稼働させると、部屋32が換気されて、療養室である部屋32内の病原体濃度が下がるので、家庭内での感染リスクを効果的に低減することができる。
また、療養者が中間室32aのトイレを利用する等して、中間室32aに病原体が侵入しても、局所換気装置38によって中間室32aを換気することで、中間室32a内の病原体濃度が下がるので、家庭内での感染リスクを効果的に低減することができる。
また、建物1においては、スペースZの容積が、部屋32の容積と中間室32aの容積との和よりも大きい。陽圧ゾーン(スペースZ)の容積に対して陰圧ゾーン(部屋32及び中間室32a)の容積が小さいほど、陽圧ゾーン内の空気の逃げ場が小さくなるので、陽圧ゾーンと陰圧ゾーンとの圧力差が大きくなる。したがって、陽圧ゾーンの容積を陰圧ゾーンの容積よりも大きくすることで、スペースZ内の陽圧度が高くなるので、療養者が使用する部屋32内の空気が、療養者以外の者が使用するスペースZ内に流入することを効率よく抑制することができる。
また、建物1においては、2階の中間室32aと、1.5階の水廻り室28と、の2か所にトイレが設けられている。したがって、例えば、療養者は中間室32a(陰圧ゾーンの一部)のトイレを使用して、療養者以外の者は水廻り室28(陽圧ゾーンの一部)のトイレを使用するといったように、療養者が使用するトイレと、療養者以外の者が使用するトイレと、を分けることが可能であるので、家庭内での感染リスクを更に低減することができる。
また、中間室32aは、部屋32及びホール29の双方から行き来が可能である。したがって、中間室32aのトイレは、部屋32を通過しなくても使用できるので、部屋32の使用者でない者も、部屋32の使用者に気兼ねすることなく、中間室32aのトイレを使用することができる。すなわち、平常時(住人の中に療養者がいない時)には、中間室32aのトイレを、住人全員の共用トイレとして使用することができる。
また、中間室32aは、居室31や主寝室30と同じフロアに配置されている。したがって、平常時には、中間室32aのトイレを、住人全員の共用トイレとして使用することで、エレベーター25や階段26を使うことなく、居室31からトイレへと行くことが可能となるので、使い勝手が良い。
また、建物1において、浴室は、1.5階の水廻り室28のみに設置されている。したがって、浴室は、療養者と療養者以外の者とで共用することとなる。
浴室は陽圧ゾーン(家族の居住ゾーン)の一部であるので、療養者が浴室を使用しているときは、療養者は、陰圧ゾーンに居ない状態となる。例えば、療養者が浴室を使用しているときに、療養者以外の者が浴室に近づかないように気を付けても、浴室が、居室31や主寝室30と同じフロアにある場合には、療養者以外の者が、陰圧ゾーンに居ない状態の療養者と同じフロアに滞在することとなる時間が長くなり、家庭内での感染リスクが高くなる。これに対し、本実施形態のように、浴室が、療養者以外の者が比較的長時間滞在する空間(居室31や主寝室30)と異なるフロアにある場合には、療養者以外の者が、浴室に居る療養者(陰圧ゾーンに居ない状態の療養者)と同じフロアに滞在する状態となることを回避することができるので、家庭内での感染リスクが低減する。
また、図3(b)に示すように、水廻り室28の浴室には、開閉可能な窓28aが設けられている。したがって、療養者が浴室を使用した場合には、窓28aを開けて水廻り室28を換気することができるので、家庭内での感染リスクを低減することができる。なお、水廻り室28は、上記のセントラル換気システムで換気することに加えて(あるいは替えて)、専用の換気システム(例えば局所換気装置)で換気するようにしてもよい。
ホール29も、療養者と療養者以外の者とで共用する空間であるが、ホール29は通過するだけの空間である。したがって、ホール29を、療養者以外の者が比較的長時間滞在する空間(居室31や主寝室30)と同じフロアに配置しても、療養者以外の者が、陰圧ゾーンに居ない状態の療養者と同じフロアに滞在することとなる時間が短くて済むので、家庭内での感染リスクは抑えられる。
建物1においては、療養者と療養者以外の者とで共用する空間(以下「共用エリア」ともいう)のうち、ホール29のみが陰圧ゾーン(部屋32、中間室32a)と同じフロアに配置されている。前述したように、陰圧ゾーンと同じフロアに配置する共用エリアが、ホール29以外の共用エリア(浴室等)である場合に比べて、ホール29である場合の方が、家庭内での感染リスクは抑えられる。また、ホール29は、他階へ移動するために必要な空間であり、特に本実施形態の場合は陰圧ゾーンが2階にあるので、ホール29を陰圧ゾーンと同じフロアに配置することは必須がある。
このように、本実施形態では、陰圧ゾーンと同じフロアに配置する共用エリアを必要最低限に抑えることで、家庭内での感染リスクの更なる低減を図っている。
また、建物1は、2階から1.5階や1階へ下りるための移動手段として、エレベーター25と、階段26と、の2つの移動手段を備えている。さらに、スペースZのうち陰圧ゾーン(部屋32、中間室32a)との間で直接行き来が可能な空間は、ホール29のみとなっている。したがって、例えば、療養者はエレベーター25を使用して、療養者以外の者は階段26を使用するといったように、療養者が使用する移動手段と、療養者以外の者が使用する移動手段と、を分けることが可能である。すなわち、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることが可能であるので、家庭内での感染リスクを更に低減することができる。
本実施形態において、建物1の浴室は、1.5階の水廻り室28(陽圧ゾーンの一部)のみに設置されている。したがって、療養者がお風呂に入る際には、部屋32を出て中間室32a及びホール29を通ってエレベーター25まで移動し、エレベーター25で1.5階に下りて水廻り室28に入って浴室を使用する。そして、お風呂から上がると、水廻り室28を出てエレベーター25まで移動し、エレベーター25で2階に上がってホール29及び中間室32aを通って部屋32に戻ることができる。
一方、療養者以外の者がお風呂に入る際には、居室31を出てホール29を通って階段26まで移動し、階段26で1.5階に下りて水廻り室28に入って浴室を使用する。そして、お風呂から上がると、水廻り室28を出て階段26まで移動し、階段26で2階に上がってホール29を通って居室31や主寝室30に戻ることができる。
また、本実施形態において、建物1の出入口は、1階の玄関21のみとなっている。したがって、療養者が外出する際には、部屋32を出て中間室32a及びホール29を通ってエレベーター25まで移動し、エレベーター25で1階に下りてホール24を通って玄関21から出る。そして、療養者が帰宅した際には、玄関21から入ってホール24を通ってエレベーター25まで移動し、エレベーター25で2階に上がってホール29及び中間室32aを通って部屋32に戻ることができる。
一方、療養者以外の者が外出する際には、居室31を出てホール29を通って階段26まで移動し、階段26で1階に下りてホール29を通って玄関21から出る。そして、療養者以外の者が帰宅した際には、玄関21から入ってホール24を通って階段26まで移動し、階段26で2階に上がってホール29を通って居室31や主寝室30に戻ることができる。
本実施形態によれば、非常時は療養者が使用する療養エリア32(部屋32)と、非常時は主に療養者以外の者が使用する生活エリアZ(スペースZ)と、療養エリア32及び生活エリアZの双方から行き来が可能な中間エリア32a(中間室32a)と、を備えており、中間エリア32aには、当該中間エリア32aを換気する局所換気装置38が設けられており、療養エリア32には、当該療養エリア32を換気する空調換気装置37が設けられており、生活エリアZには、当該生活エリアZを換気する換気システム(セントラル換気システム)が設けられている。したがって、住人の中に感染症に罹患した者がいない平常時と、住人の中に感染症に罹患した者がいる非常時と、のいずれの時にも、生活エリアZ、中間エリア32a及び療養エリア32の3つのエリアそれぞれを換気できるので、快適な居住環境を形成することができる。
また、生活エリアZを換気する換気システム(セントラル換気システム)は、生活エリアZを陽圧にする陽圧運転モードで運転可能であるので、当該換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、療養エリア32及び中間エリア32aが陰圧室として機能することとなる。すなわち、換気システムのモードを陽圧運転モードに切り替えるだけで、療養エリア32内の空気が、生活エリアZ内に流入することを抑制することができる。したがって、非常時には、特別な設備を導入しなくても、感染症患者を療養エリア32に隔離して、換気システムのモードを陽圧運転モードに切り替えるだけで、家庭内感染の発生を防止することができる。
さらに、中間エリア32aは、療養エリア32から直接行き来が可能であり、当該中間エリア32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。したがって、療養エリア32で療養する療養者は、陰圧室として機能する空間から出ることなく(すなわち生活エリアZを通過することなく)トイレ及び洗面台を使用できるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、中間エリア32aは、療養エリア32及び生活エリアZの双方から直接行き来が可能であるので、療養エリア32を通過しなくても中間エリア32aのトイレ及び洗面台を使用することができる。したがって、平常時には、中間エリア32aのトイレを、住人全員の共用トイレとして使用できるので、使い勝手が良く、快適な居住環境を形成することができる。
また、非常時に療養者及び療養者以外の者の双方が使用する共用空間29(ホール29)は、生活エリアZ(スペースZ)内の空間であるとともに中間エリア32a(中間室32a)から直接行き来が可能な空間であり、当該共用空間29には、エレベーター25及び階段26が設置されている。したがって、非常時には、エレベーター25及び階段26のうち、一方(例えばエレベーター25)を療養者が使用して、他方(例えば階段26)を療養者以外の者が使用するといったように、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることができるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、非常時に療養者以外の者が使用する専用空間30,31(主寝室30、居室31)と、浴室(水廻り室28の浴室)と、が異なるフロアに設けられている。したがって、浴室が1つしか設けられていない場合(浴室を療養者と療養者以外の者とで共用する場合)であっても、療養者以外の者が、浴室に居る療養者(陰圧ゾーンに居ない状態の療養者)と同じフロアに滞在する状態となることを回避できるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
なお、浴室は、複数か所に設けられていてもよい。具体的には、例えば、浴室は、水廻り室28と中間室32aとの2か所に設けられていてもよい。この場合、非常時には、中間室32aの浴室を療養者が使用して、生活エリアの浴室(水廻り室28の浴室)を療養者以外の者が使用するといったような使い分けができ、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることが可能となるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、トイレ及び洗面台は、中間エリア32a(中間室32a)だけでなく、生活エリアZ(スペースZ)にも設けられている。したがって、非常時には、中間エリア32aのトイレ及び洗面台を療養者が使用して、生活エリアZのトイレ及び洗面台を療養者以外の者が使用するといったように、療養者の生活動線と療養者以外の者の生活動線とを分けることができるので、家庭内感染の発生を防止することができる。
また、中間エリア32aのトイレ及び洗面台と、生活エリアZのトイレ及び洗面台(水廻り室28のトイレ及び洗面台)と、は異なるフロアに設けられている。したがって、平常時には、住人は、どちらを使用するか選択できるので、使い勝手が良く、快適な居住環境を形成することができる。
また、中間エリア32a(中間室32a)と生活エリアZ(スペースZ)との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な戸32b(引戸32b)が設けられているので、当該開口部を閉塞することができる。換気システム(セントラル換気システム)が陽圧運転モードで稼働しているときに、中間エリア32aと生活エリアZとを連通する開口部を閉塞することで、生活エリアZの内部と、療養エリア32(部屋32)及び中間エリア32aの内部と、の圧力差が増大する。すなわち、戸32bを閉めることで、生活エリアZ内の陽圧度が高くなるので、家庭内感染の発生を効率よく防止することができる。
なお、中間室32aと生活エリアZとの間に設けられた戸32bは、引戸に限定されず、引き違い戸でもよいし、開き戸でもよいし、折戸でもよい。
また、生活エリアZ(スペースZ)の容積が、療養エリア32(部屋32)の容積と中間エリア32a(中間室32a)の容積との和よりも大きいので、生活エリアZの容積が、療養エリア32の容積と中間エリア32aの容積との和以下である場合に比べて、換気システム(セントラル換気システム)が陽圧運転モードで稼働しているときの、生活エリアZの内部と、療養エリア32及び中間エリア32aの内部と、の圧力差が大きくなる。すなわち、生活エリアZの容積を、療養エリア32の容積と中間エリア32aの容積との和よりも大きくすることで、生活エリアZ内の陽圧度が高くなるので、家庭内感染の発生を効率よく防止することができる。
本実施形態では、住人用スペースのうち、療養エリア32と異なるフロアに配置されている空間(1.5階の空間(水廻り室28等)、1階の一部の空間(ホール24、玄関21等))も、生活エリアZ(スペースZ)に含めることとしたが、これに限定されない。すなわち、生活エリアZ(スペースZ)と称する空間は、住人用スペースのうち、療養エリア32及び中間エリア32aを除く空間であって、療養エリア32と同じフロアに配置されている空間(ホール29、主寝室30、居室31)のみであってもよい。
なお、本実施形態においては、療養エリア32(部屋32)を形成する壁36の開口部には嵌め殺しの窓が設けられるものとしたが、開閉可能な窓が設けられてもよい。これにより、部屋32とラウンジ17との間で人が声を交わしたり、ラウンジの様子を確認しやすくなったりする。
また、壁36の開口部に開閉可能な窓を設ける場合には、当該窓の外(ラウンジ17側)に、例えば螺旋階段や梯子等の昇降手段を設けてもよい。これにより、住人は、当該昇降手段を用いることで、部屋32と住人用スペース外(ラウンジ17)との間を直接行き来できることとなる。さらに、非常時には、療養者は、当該昇降手段を用いることで、生活エリアZ(スペースZ)を通過することなく外出できることとなるので、家庭内感染の発生を効率よく防止することが可能となる。
1 建物
25 エレベーター
26 階段
29 ホール:共用空間
30 主寝室:専用空間
31 居室:専用空間
32 部屋:療養エリア
32a 中間室:中間エリア
32b 引戸:戸
37 空調換気装置
38 局所換気装置
Z スペース:生活エリア

Claims (5)

  1. 平常時はデスクワークが可能な寝室として使用され、非常時は療養者が使用する療養エリアと、
    非常時は主に療養者以外の者が使用する生活エリアと、
    前記療養エリア及び前記生活エリアの双方から行き来が可能な中間エリアと、を備えており、
    前記療養エリア及び前記中間エリアは、同一の外壁に沿って設けられており、
    前記中間エリアには、当該中間エリアを換気する局所換気装置と、前記外壁に形成された自然給気口と、トイレ及び洗面台と、が設けられており、
    前記中間エリアと前記生活エリアとの間に位置して前記外壁に直交する壁に形成された開口部には、開閉可能な戸が設けられており、
    前記療養エリアには、当該療養エリアを換気する空調換気装置が設けられており、
    前記生活エリアには、当該生活エリアを換気する換気システムが設けられており、
    前記換気システムは、前記生活エリアを陽圧にする陽圧運転モードで運転可能であることを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、
    前記生活エリアのうち前記療養エリアと同じフロアには、前記中間エリアとの間で行き来が可能であり、非常時に療養者及び療養者以外の者の双方が使用する共用空間が設けられており、
    前記共用空間には、エレベーターと、階段と、が設置されていることを特徴とする建物。
  3. 請求項1又は2に記載の建物において、
    前記生活エリアのうち前記療養エリアと同じフロアには、前記中間エリアとの間で行き来が可能でなく、非常時に療養者以外の者が使用する専用空間が設けられており、
    前記生活エリアのうち前記療養エリアと異なるフロアには、浴室が設けられていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の建物において、
    前記生活エリアのうち前記療養エリアと異なるフロアには、トイレ及び洗面台が設けられていることを特徴とする建物。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の建物において、
    前記生活エリアの容積は、前記療養エリアの容積と前記中間エリアの容積との和よりも大きく設定されていることを特徴とする建物。
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