JP7316647B2 - カテプシンv活性促進剤及びgata-3産生抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の抽出物を含有することを特徴とするカテプシンV活性促進剤、GATA-3産生抑制剤に関し、又、カテプシンV活性促進剤、GATA-3産生抑制剤が関与する症状や疾患に対する予防、改善又は治療用薬剤組成物に関する。
カテプシンVとは、システインプロテアーゼに属するタンパク質分解酵素である。皮膚表皮細胞、毛包中の内毛根鞘、角栓などに局在している。角質の落屑に関与する酵素として同定されたことから、角質層、内毛根鞘、角栓中の角化細胞間の接着分子を切断する作用があると考えられている(非特許文献1、2)。また、細胞内のリソソーム中にも局在し、タンパク質分解に関与していることが示されている(非特許文献3)。皮膚色とカテプシンVとの関連性についての指摘がされており、美白化粧品などへの応用が期待されている(非特許文献4)。さらに、血管新生抑制作用を持つエンドスタチンやアンジオスタチンの生成に関与することから(非特許文献5)、血管新生が関与するがん、眼内血管新生病、関節リウマチ、強皮症疾患に対する予防や治療への応用が期待されており、又、毛穴の詰まりなどによって起きる角栓などが関与する症状や疾患に対しても、カテプシンVの酵素活性を促進することで角栓分解を促進して予防や治療が可能であり、カテプシンVは医療と産業の両面から注目されている。
GATA-3遺伝子とは、細胞の核内に存在する転写因子をコードする遺伝子であり、免疫細胞であるT細胞、血管内皮細胞、毛包の内毛根鞘細胞などの細胞分化に関与することが報告されており、この遺伝子の欠損、遺伝子産物の機能不全は上記細胞への分化能が損なわれる。例えば、毛包におけるGATA-3の抑制は、内毛根鞘形成が障害を受けるため毛成長が抑制される。また、花粉症などで見られるアレルギー症状に関与するヘルパーT細胞の一種であるTh2細胞の分化にはGATA-3が必要である(非特許文献6)。以上のことから、抑毛剤としての応用や、花粉症などに代表されるアレルギー症状などの予防や治療へも応用することが可能であり、毛穴の詰まりなどによって起きる角栓などが関与する症状や疾患に対しても、GATA-3の産生を抑制することで、角栓形成に関与する毛包の内毛根鞘形成を抑制して予防や治療が可能なため、GATA-3は医療と産業の両面から注目されている。
ミカンとは、ミカン科ミカン属の常緑低木である。ミカンの果実は食用に利用されている。ミカンの果皮は、漢方ではチンピと呼ばれ、芳香性健胃、鎮咳薬として、食欲不振、嘔吐、疼痛などに対して用いられ、血圧降下作用もある。また、美白剤や保湿剤などとして化粧品に配合して使用できることが示されている(特許文献1,2)。
ヘチマとは、ウリ科ヘチマ属の1年草である。ヘチマ水など美容目的に使用され、ミトコンドリアトランスファー促進作用(特許文献3)、プロトンポンプ阻害作用(特許文献4)などを有することが知られている。
しかし、これらミカンの抽出物及びヘチマの抽出物の角栓除去作用、毛穴の目立ち改善作用、カテプシンV活性促進作用、GATA-3産生抑制作用及び体毛抑制作用については知られていない。
特開2005-132793 特開2012-184180 特開2018-123130 特開2013-1659
D.Bernard,et al. J.Invest.Dermatol.120, 592-600(2003) Patrick L.J.M.Zeeuwen,et al. J.Invest.Dermatol.127,120-128(2007) Y.Miwa,et al. FEBS Lett.586,3601-3607(2012) N.Chen,et al.J.Invest.Dermatol.126,2345-2347(2006) S.Noda,et al. Rheumatology 52, 790-799(2013) W.Zheng & R.A.Flavell Cell 89,587-596(1997)
かかる状況に鑑み、本願発明の課題は、有効で、且つ、副作用の少ないカテプシンV活性促進作用及び/又はGATA-3産生抑制作用を有する植物成分を配合したカテプシンV活性促進剤、GATA-3産生抑制剤を提供することにある。
本願発明者らは、カテプシンV活性促進作用及び/又はGATA-3産生抑制作用を有する有効成分の探索を行った結果、ミカン抽出物及びヘチマ抽出物に当該作用を併せ持つことを見出し、本願発明を完成するに至った。
発明の作用
本願発明のミカン抽出物及び/又はヘチマ抽出物は、優れたカテプシンV活性促進作用、GATA-3産生抑制作用、角栓除去作用を有しており、医薬品、医薬部外品、化粧品、食品の分野において利用できるものである。
以下に、本願発明について詳細に述べる。
本願発明に用いるミカン抽出物とは、ミカン科ミカン属のウンシュウミカン(Citrus unshiu Markovich)、マンダリンオレンジ(Citrus reticulata)、タチバナ(Citrus tachibana)、シトロン(Citrus medica)、ナツミカン(Citrus natsudaidai)などの花、実、果皮、種子、樹皮、枝、葉、根等の植物体の一部又は全草から抽出したものであり、実、果皮から抽出したものが好ましく、最も好ましくは果皮から抽出したものである。又、抽出には、これらの植物体をそのまま使用しても良く、乾燥、粉砕、細切等の処理を行っても良い。
本願発明に用いるヘチマ抽出物は、ウリ科ヘチマ属ヘチマ(糸瓜、天糸瓜、学名:Luffa cylindrica (L.) Roem.、別名:Luffa aegyptica Mill.)の一年草の花、実、種子、茎、葉、根等の植物体の一部又は全草から抽出したものであり、実、根から抽出したものが好ましく、最も好ましくは根から抽出したものである。又、抽出には、これらの植物体をそのまま使用しても良く、乾燥、粉砕、細切等の処理を行っても良い。
抽出方法は、特に限定されないが、水もしくは熱水又は水と有機溶媒の混合溶媒を用い、撹拌又は浸漬して抽出する方法等により行うことができる。抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等)、液状多価アルコール類(1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3-ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。特に好ましい抽出溶媒としては、水又は水-エタノール系の混合極性溶媒が挙げられる。溶媒の使用量については、特に限定はなく、例えば上記植物体(乾燥重量)に対し、10倍以上、好ましくは20倍以上であれば良いが、抽出後に濃縮を行ったり、単離したりする場合の操作の便宜上100倍以下であることが好ましい。また、抽出温度や時間は、用いる溶媒の種類や抽出時の圧力等によって適宜選択できる。
上記抽出物は抽出した溶液のまま用いても良いが、必要に応じて本願発明の作用を奏する範囲で、濃縮(減圧濃縮、膜濃縮等による濃縮)、希釈、濾過、活性炭等による脱色、脱臭、エタノール沈殿等の処理を行ってから用いても良い。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。抽出物は単独で用いても良いが、2種以上を併用しても良い。併用する場合、その混合比率は限定されない。
本願発明は、上記抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物の作用を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分が含有されていても良い。
本願発明に用いるミカン抽出物及び/又はヘチマ抽出物は、そのまま用いても良く、必要に応じて、抽出、濃縮、希釈、濾過等の処理及び活性炭等による脱色、脱臭処理をして用いても良い。
本願発明の外用剤又は内用剤への配合は、上記抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物の作用を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分を配合することもできる。
本願発明の剤型としては、例えば、化粧水、クリーム、マッサージクリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、ペースト剤、プラスター剤、エッセンス、散剤、丸剤、錠剤、注射剤、坐剤、乳剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤(チンキ剤、流抽出物剤、酒精剤、懸濁剤、リモナーデ剤等を含む)、錠菓、飲料等が挙げられる。
本願発明で用いるミカン抽出物、ヘチマ抽出物の含有量は、固形物に換算して0.001重量%以上、好ましくは0.001~5重量%が良い。0.001重量%未満であると本願発明の作用が十分に発揮されにくい場合がある。添加の方法については、予め加えておいても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選択すれば良い。
次に本願発明を詳細に説明するため、実施例として本願発明に用いるミカン抽出物の製造例、処方例及び実験例を挙げるが、本願発明はこれに限定されるものではない。例中の含有量は、全て重量%とする。実施例に用いたヘチマ抽出物はルースノウ(テクノーブル)を濃縮後、凍結乾燥したものを用いた。
以下に、ミカン抽出物の製造例を示す。
製造例1 ミカンの実の熱水抽出物
ミカンの実の乾燥物10gに精製水200mLを加え、95~100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してミカンの実の熱水抽出物を1.6g得た。
製造例2 ミカンの実の50%エタノール抽出物
ミカンの実の乾燥物10gに50%エタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ミカンの実の50%エタノール抽出物を1.2g得た。
製造例3 ミカンの実のエタノール抽出物
ミカンの実の乾燥物10gにエタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ミカンの実のエタノール抽出物を0.8g得た。
製造例4 ミカンの果皮の熱水抽出物
ミカンの果皮の乾燥物10gに精製水200mLを加え、95~100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してミカンの果皮の熱水抽出物を1.3g得た。
製造例5 ミカンの果皮の50%エタノール抽出物
ミカンの果皮の乾燥物10gに50%エタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ミカンの果皮の50%エタノール抽出物を0.6g得た。
製造例6 ミカンの果皮のエタノール抽出物
ミカンの果皮の乾燥物10gにエタノール200mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ミカンの果皮のエタノール抽出物を0.4g得た。
処方例1 ローション
処方 含有量(%)
1.ミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4) 0.5
2.ヘチマ抽出物 0.5
3.1,3-ブチレングリコール 8.0
4.グリセリン 2.0
5.キサンタンガム 0.02
6.クエン酸 0.01
7.クエン酸ナトリウム 0.1
8.エタノール 5.0
9.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
10.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
11.香料 適量
12.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~7及び12と、成分8~11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
比較例1 従来のローション
処方例1において、ミカンの果皮の熱水抽出物及びヘチマ抽出物を精製水に置き換えたものを従来のローションとした。
処方例2 乳液
処方 含有量(%)
1.ミカンの実の50%エタノール抽出物(製造例2) 0.5
2.ミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4) 0.3
3.スクワラン 5.0
4.オリーブ油 5.0
5.ホホバ油 5.0
6.セタノール 1.5
7.モノステアリン酸グリセリン 2.0
8.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
9.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 2.0
10.香料 0.1
11.プロピレングリコール 1.0
12.グリセリン 2.0
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3~9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分11~14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して成分1、2を加え、製品とする。
比較例2 従来の乳液
処方例2において、ミカンの実の50%エタノール抽出物及びミカンの果皮の熱水抽出物を精製水に置き換えたものを従来の乳液とした。
処方例3 クリーム
成分 含有量(%)
1.ミカンの果皮の50%エタノール抽出物(製造例5) 0.1
2.イソステアリン酸ポリグリセリル-10 1.3
3.ミリスチン酸ポリグルセリル-10 1.3
4.グリセリン 4.5
5.ジメチコン 10.0
6.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 10.0
7.EDTA-2Na 0.05
8.カルボキシビニルポリマー 0.3
9.1,3-ブチレングリコール 10.0
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.3
11.AMPD 0.15
12.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~6を加熱して混合し、70℃に保ち油相とする。成分7~12を加熱溶解して混合し、70℃に保ち水相とする。油相に水相を加え乳化し、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分1を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
比較例3 従来のクリーム
処方例3において、ミカンの果皮の50%エタノール抽出物を精製水に置き換えたものを従来のクリームとした。
処方例4 ゲル剤
成分 含有量(%)
1.ミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4) 5.0
2.ヘチマ抽出物 0.5
3.エタノール 5.0
4.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
5.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
6.香料 適量
7.1,3-ブチレングリコール 5.0
8.グリセリン 5.0
9.キサンタンガム 0.1
10.カルボキシビニルポリマー 0.2
11.水酸化カリウム 0.2
12.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3~6と、成分1、2及び7~12をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方例5 浴用剤
成分 含有量(%)
1.ミカンの実のエタノール抽出物(製造例3) 1.0
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 適量
4.香料 適量
5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1~5を均一に混合し製品とする。
処方例6 錠剤
成分 含有量(%)
1.ミカンの実の50%エタノール抽出物(製造例2) 5.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1~4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成型する。成型した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
処方例7 錠菓
成分 含有量(%)
1.ミカンの実の熱水抽出物(製造例1) 2.0
2.ミカンの果皮のエタノール抽出物(製造例6) 2.0
3.乾燥コーンスターチ 47.8
4.エリスリトール 40.0
5.クエン酸 5.0
6.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
7.香料 0.1
8.精製水 0.1
[製造方法]成分1~5及び8を混合し、顆粒成型する。成型した顆粒に成分6及び7を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
以下、本願発明を作用的に説明するために、実験例を挙げる。なお、本願発明はこれにより限定されるものではない。
実験例1 カテプシンV活性促進試験
カテプシンVの酵素活性の促進作用を下記の条件にて測定した。
カテプシンVの酵素反応は、25ngのヒト組み換えカテプシンVタンパク質(R&D)、基質として9μM(最終濃度)のZ-Leu-Arg-7-amino-4-methylcoumarin(R&D)及び10μg/mL(最終濃度)のミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4)などの試料を含む110μLの反応緩衝液(25mM Sodium Acetate、100mM NaCl、5mM Dithiothreitol、pH5.5)中、37℃の条件で行った。蛍光プレートリーダーSpectraMax i3x(Molecular Device)にて酵素反応中における反応生成物(7-amino-4-methylcoumarin)量を測定した。
試験結果を表1に示した。カテプシンV酵素活性は、ミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4)及びヘチマ抽出物を10μg/mLの濃度で添加することにより、コントロール(未添加)と比べてそれぞれ、137%及び125%に増加したことから、これら試料にカテプシンVの酵素活性を促進させる作用があることが示された。
*試料未添加条件に対する割合
実験例2 上皮系細胞におけるGATA-3の産生抑制試験
上皮系細胞である角化細胞におけるGATA-3の産生抑制作用を下記の条件にて測定した。
ヒト表皮角化細胞株であるHaCaT細胞を使用した。培養液として牛胎児血清を10%含むダルベッコ改変イーグル培地(SIGMA-ALDRICH)を用い、1週間に3回の割合にて培地交換を行った。セミコンフルエントのHaCaT細胞にミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4)などの試料を添加して1日後に、RNAiso+(タカラバイオ)を用いてRNAを単離した。このRNAに対して、High Capacity RNA to cDNA Kit(ThermoFisher Scientific)を用いて逆転写反応によるcDNA合成を行った後に、SYBR Select Master Mix(ThermoFisher Scientific)を用いてPCR反応を実施し、GATA-3の発現量を測定した。PCRプライマーは、以下に示したものを用いた。95℃、2分の初期変性を行った後、PCR反応として95℃、15秒、60℃、60秒を1サイクルとして40サイクル行った。その他の操作は、定められた方法に従い、遺伝子発現量を内部標準である18S rRNAの発現量に対する割合として求め、コントロール群に対する遺伝子発現比率を算出した。
GATA-3用のプライマーセット
Forward CACAATATTAACAGACCCCTGACTATGA(配列番号1)
Reverse CCGGGTTAAACGAGCTGTTCT(配列番号2)
18S rRNA用のプライマーセット
Forward GTAACCCGTTGAACCCCATT(配列番号3)
Reverse CCATCCAATCGGTAGTAGCG(配列番号4)
試験結果を表2に示した。GATA-3の発現量は、ミカンの果皮の熱水抽出物(製造例4)又はヘチマ抽出物を10μg/mLの濃度で添加することにより、コントロール(未添加)と比べてそれぞれ82%及び81%に減少したことから、これら試料にGATA-3の産生を抑制させる作用があることが示された。
*試料未添加条件に対する割合
処方例1~7の使用により、角栓が減少して毛穴の詰まりを解消し、毛穴の目立ちや産毛などの体毛の目立ちが改善され、滑らかな肌になる実感が得られた。
本願発明は、ミカン抽出物及び/又はヘチマ抽出物の使用により、カテプシンVの酵素活性を促進し、GATA-3の産生を抑制することで、毛穴の目立ち改善剤、角栓除去剤及び体毛抑制剤を提供できる。

Claims (1)

  1. ミカン抽出物を含有することを特徴とするカテプシンV活性化剤。
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