JP2021080212A - 細胞増殖促進剤、mmp−2阻害剤、皮膚外用剤、医薬品及び内用剤 - Google Patents

細胞増殖促進剤、mmp−2阻害剤、皮膚外用剤、医薬品及び内用剤 Download PDF

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大生 堀場
真志 平川
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真志 平川
坂井田 勉
Tsutomu Sakaida
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Abstract

【課題】細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用に優れた新規な皮膚外用剤及び内用剤を提供する。【解決手段】キンミズヒキの抽出物は、優れた細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用を有し、安定性にも優れていた。キンミズヒキの抽出物は、皮膚の老化予防といった美容分野だけでなく、老化による機能低下の抑制、ガンの予防、治療等といった医療分野にも利用でき、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等への応用が期待される。【選択図】なし

Description

本発明は、細胞増殖促進剤、MMP−2阻害剤、皮膚外用剤、医薬品及び内用剤に関する。
加齢と共に表皮細胞の増殖・***能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモン(エストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ちる角層細胞が滞留することで、表皮内メラニンの***がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなること等も知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、多くの皮膚外用剤の提案がなされてきた。
マトリックスメタロプロテアーゼ(以下MMPとする)に属するゼラチナーゼ(MMP−2)は、線維芽細胞や内皮細胞、ガン細胞等が産生する酵素であり、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン(動脈、腱、皮膚など弾性組織の特殊成分をなす構造タンパク質)等の基質や基底膜の主要構成成分であるラミニン5などを分解する。その発現及び活性は、紫外線の照射により大きく増加し、紫外線による基底膜成分の減少、基底膜の構造変化の原因となり、皮膚におけるシワやたるみの形成等の大きな要因となることが明らかとなっている(非特許文献2)。従って、ゼラチナーゼに対して阻害活性を有する物質は、皮膚におけるシワやたるみの予防だけでなく、ガン組織における血管新生やガンの転移を抑制する効果が期待され、ガン疾患の予防、治療に有用であると考えられる。さらに、MMP−2は、潰瘍形成、慢性関節リュウマチ、骨粗鬆症、歯周炎等の種々の病態での細胞外基質の分解に関与していることが報告されている。よって、MMP−2の阻害活性を有すれば、ガンの転移、潰瘍形成、慢性関節リュウマチ、骨粗鬆症、歯周炎等、MMP−2の亢進が原因で起こる各種疾患の治療及び改善に有用である。
バラ目バラ科キンミズヒキ属のキンミズヒキ(Agrimonia pilosa)は、その全草の抽出物が、チロシナーゼ活性阻害作用や活性酸素阻害作用を有し、美白及び老化防止化粧料に適用されること(特許文献1)や、メラニン生成抑制作用やMMP−1活性阻害作用、コラーゲン産生促進作用を有し、皮膚化粧料に適用されること(特許文献2)、ドーパオキシダーゼ活性抑制作用を有し美白剤に適用されること(特許文献3)が知られている。しかしながら、これらのキンミズヒキが、細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用を有することは知られていなかった。
特開平5−97648号公報 特開2010−65009号公報 特開2010−195731号公報
Varani J et al., J Invest Dermatol ,Vol.3,pp 57−60,1998 Gary J.Fisher et al., Nature, Vol.379, No.25, pp335, 1996
安全で安定性に優れ、細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用に優れた素材が望まれているが、未だ十分満足し得るものが提供されていないのが現状である。
このような事情により、本発明者らは鋭意検討した結果、キンミズヒキの抽出物が優れた細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用を持ち、安定性においても優れていることを見出した。さらに、その抽出物を含有する外用剤又は内用剤が、安全で安定であり、細胞増殖促進作用及びMMP−2阻害作用に優れており、多機能性美容・健康用素材・医薬品と成り得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明に用いるキンミズヒキは、バラ目バラ科キンミズヒキ属の植物で、日本から東ヨーロッパにかけて広く分布している多年草である。日本では、本州、四国、九州などの林や原野、路傍などに生息している。草丈は1m程にまで伸び、表面には全体的に長毛が密生している。夏から秋にかけ、長く伸びた茎の上部に、黄色の小さな花を穂状につける。この黄色い小花を細長く穂のように咲かせる姿を「金色の水引」に見立てて、「キンミズヒキ」の名がついたと言われている。生薬名は、「仙鶴草」もしくは「龍牙草」という。
本発明におけるキンミズヒキの抽出物とは、バラ目バラ科キンミズヒキ属のキンミズヒキ(学名:Agrimonia pilosa)が用いられ、部位としては、花、実、種子、葉、茎、根等の植物体の一部又は全草から抽出したものである。その抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したものであってもよいし、常温抽出したものであってもよい。また、抽出には、植物体をそのまま使用してもよく、乾燥、粉砕、細切等の処理を行ってもよい。
抽出方法は、特に限定されないが、水もしくは熱水、又は水と有機溶媒の混合溶媒を用い、撹拌又はカラム抽出する方法等により行うことができる。抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等)、液状多価アルコール類(1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール及びプロピレングリコールがよい。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いてもよい。特に好ましい抽出溶媒としては、水、又は水−エタノール系の混合極性溶媒が挙げられる。溶媒の使用量については、特に限定はなく、例えばキンミズヒキの全草(乾燥重量)に対し、10倍以上、好ましくは20倍以上であればよいが、抽出後に濃縮を行ったり、単離したりする場合の操作の便宜上100倍以下であることが好ましい。また、抽出温度や時間は、用いる溶媒の種類や抽出時の圧力等によって適宜選択できる。
上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いてもよいが、必要に応じて、本発明の効果を奏する範囲で、濃縮(減圧濃縮、膜濃縮等による濃縮)、希釈、濾過、活性炭等による脱色、脱臭、エタノール沈殿等の処理を行ってから用いてもよい。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いてもよい。
本発明は、上記抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品及び食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分が含有されていてもよい。
本発明は、化粧品、医薬部外品、医薬品、食品のいずれにも用いることができ、その剤形としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、錠菓、カプセル剤、チョコレート、ガム、飴、飲料、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳剤、坐剤、注射用溶液等が挙げられる。
外用の場合、本発明に用いる上記抽出物の含有量は、固形物に換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001〜10重量%がより好ましい。さらに、0.01〜5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を越えると、効果の増強は認められにくく不経済である。
内用の場合、摂取量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なる。通常、成人1人当たりの1日の摂取量としては、5mg以上が好ましく、10mg〜5gがより好ましい。さらに、20mg〜2gが最も好ましい。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、実験例及び処方例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。製造例に示す%とは重量%を、処方例に示す含有量の部とは重量部を示す。
キンミズヒキの抽出物の製造例
キンミズヒキの抽出物を以下のとおり製造した。製造例1〜4において抽出材料にはキンミズヒキの全草を用いた。
(製造例1)キンミズヒキの熱水抽出物の調製
キンミズヒキの乾燥物10gに200mLの水を加え、95〜100℃で2時間抽出した。得られた抽出液を濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してキンミズヒキの熱水抽出物を0.9g得た。
(製造例2)キンミズヒキの50%エタノール抽出物の調製
キンミズヒキの乾燥物10gを200mLの50%エタノール水溶液に室温で7日間浸漬し抽出を行った。得られた抽出液を濾過した後、エバポレーターで濃縮乾固してキンミズヒキの50%エタノール抽出物を1.0g得た。
(製造例3)キンミズヒキのエタノール抽出物の調製
キンミズヒキの乾燥物10gを200mLのエタノールに室温で7日間浸漬し抽出を行った。得られた抽出液を濾過した後、エバポレーターで濃縮乾固してキンミズヒキのエタノール抽出物を0.2g得た。
(製造例4)キンミズヒキの1,3−ブチレングリコール抽出物の調製
キンミズヒキの乾燥物10gを200mLの1,3−ブチレングリコールに室温で7日間浸漬し抽出を行った。得られた抽出液を濾過してキンミズヒキの1,3−ブチレングリコール抽出物を190g得た。
(処方例1) 化粧水
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの熱水抽出物(製造例1) 2.0
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
(比較処方例1) 従来の化粧水
処方例1において、キンミズヒキの熱水抽出物を精製水に置き換えたものを、従来の化粧水とした。
(処方例2) クリーム
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの50%エタノール抽出物(製造例2) 1.0
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
12.1,3−ブチレングリコール 8.5
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
(比較処方例2) 従来のクリーム
処方例2において、キンミズヒキの50%エタノール抽出物を精製水に置き換えたものを、従来のクリームとした。
(処方例3) 乳液
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキのエタノール抽出物(製造例3) 0.01
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、さらに30℃まで冷却して製品とする。
(処方例4) ゲル剤
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの1,3−ブチレングリコール抽出物(製造例4) 1.0
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5と、成分1及び6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
(処方例5) パック
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの熱水抽出物(製造例1) 1.0
2.キンミズヒキの1,3−ブチレングリコール抽出物(製造例4) 5.0
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3−ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。
(処方例6) ファンデーション
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの50%エタノール抽出物(製造例2) 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後、冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
(処方例7) 浴用剤
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキのエタノール抽出物(製造例3) 1.0
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 適量
4.香料 適量
5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
(処方例8) 軟膏
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの熱水抽出物(製造例1) 5.0
2.キンミズヒキの1,3−ブチレングリコール抽出物(製造例4) 1.0
3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
4.モノステアリン酸グリセリン 10.0
5.流動パラフィン 5.0
6.セタノール 6.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.プロピレングリコール 10.0
9.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3〜6を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
(処方例9) 散剤
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの熱水抽出物(製造例1) 1.0
2.乾燥コーンスターチ 39.0
3.微結晶セルロース 60.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、散剤とする。
(処方例10) 錠剤
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキのエタノール抽出物(製造例3) 5.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1〜4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成型する。成型した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
(処方例11) 錠菓
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキのエタノール抽出物(製造例3) 2.0
2.乾燥コーンスターチ 49.8
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 0.1
7.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成型する。成型した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
(処方例12) 飲料
処方 含有量(部)
1.キンミズヒキの熱水抽出物(製造例1) 0.05
2.ステビア 0.05
3.リンゴ酸 5.0
4.香料 0.1
5.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2及び3を少量の水に溶解する。次いで、成分1、4及び5を加えて混合する。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例1 細胞増殖促進試験
HaCaT細胞を、0.1%FBSを含むDMEM培養液にて、96wellプレートに1wellあたり5×10個播種し、各試料を添加した後、37℃、5%CO条件下にて4日間培養した。細胞数の測定は、染色法により行った。すなわち、培養終了後、培養液を除き、メタノールを用いて細胞を固定した。続いて、0.1%メチレンブルーを加え、1時間細胞の染色を行った。乾燥させた後、0.1N HClを各wellに100μLずつ加えてよく撹拌させ、マイクロプレートリーダーを用いて650nmにおける吸光度を測定した。
これらの実験結果を表1に示した。その結果、本発明のキンミズヒキの熱水抽出物(製造例1)、50%エタノール抽出物(製造例2)及びエタノール抽出物(製造例3)は、優れた細胞増殖促進作用を示した。
Figure 2021080212
実験例2 MMP−2 mRNA発現量の測定
ヒト線維芽細胞NB1RGBをφ60mm dishに1×10個播種し、コンフルエントになった時点で、終濃度が1μg/mLになるように試料を添加した。コントロールには、試料を希釈した溶媒を添加した。24時間培養後、総RNAの抽出を行った。細胞からの総RNAの抽出はRNAiso Plus(タカラバイオ)を用いて行い、総RNA量は分光光度計(NanoDrop)を用いて260nmにおける吸光度により求めた。mRNA発現量の測定は、細胞から抽出した総RNAを基にしてリアルタイムRT−PCR法により行った。リアルタイムRT−PCR法には、High Capacity RNA−to−cDNA Kit(アプライドバイオシステムズ)及びSYBR Select Master Mix(ライフテクノロジーズ)を用いた。すなわち、500ngの総RNAを逆転写反応後、PCR反応(95℃:15秒間、60℃:60秒間、40cycles)を行った。その他の操作は定められた方法に従い、MMP−2 mRNAの発現量を、内部標準であるβ−actin mRNAの発現量に対する割合として求めた。MMP−2発現率は、コントロールのMMP−2 mRNAの発現量に対する試料添加群のMMP−2 mRNAの発現量の比率として算出した。尚、各遺伝子の発現量の測定に使用したプライマーは次の通りである。
MMP−2用のプライマーセット
CCGTCGCCCATCATCAA(配列番号1)
CTTCTGCATCTTCTTTAGTGTGTCCTT(配列番号2)
β−Actin用のプライマーセット
CACTCTTCCAGCCTTCCTTCC(配列番号3)
GTGTTGGCGTACAGGTCTTTG(配列番号4)
これらの実験結果を表2に示した。その結果、本発明のキンミズヒキの抽出物には、顕著なMMP−2発現抑制効果(MMP−2阻害効果)が認められた。さらに、キンミズヒキの50%エタノール抽出物(製造例2)のMMP−2発現抑制効果が特に高かった。
Figure 2021080212
実験例5 使用試験
処方例1の化粧水及び比較処方例1の従来の化粧水を用いて、シワ、たるみがある5人(27〜65才)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、シワ、たるみの程度をアンケートにより判定した。
その結果、本発明の抽出物を含有する皮膚外用剤により、シワ、たるみが軽減した。尚、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。また、処方成分の劣化についても問題なかった。
以上のことから、本発明のキンミズヒキの抽出物は、優れた細胞増殖促進効果及びMMP−2阻害作用を有し、安定性にも優れていた。よって、本発明のキンミズヒキの抽出物は、皮膚の老化といった美容分野だけでなく、老化による機能低下の抑制、ガンの予防、治療等といった医療分野にも利用でき、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等への応用が期待される。

Claims (6)

  1. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とする細胞増殖促進剤。
  2. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とするMMP−2阻害剤。
  3. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とするシワ改善剤。
  4. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  5. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とする医薬品。
  6. キンミズヒキの抽出物を含有することを特徴とするMMP−2の亢進が原因で起こる各種疾患の予防改善用内用物。

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JP2010195731A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Kao Corp ドーパオキシダーゼ活性抑制剤および美白剤

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