JP7314537B2 - 多重容器用キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、多重容器の口部に装着される多重容器用キャップに関する。
液体調味料又は液体化粧品などの内容物を収容し、その鮮度を保持する容器として、デラミボトル、エアレスボトル又は積層剥離容器などと称される多重容器が知られている。
多重容器に対する内容物の充填方式としては、内容物を常温で充填する常温充填方式の他、常温以上の所定温度に加熱した高温の内容物を充填する高温充填方式がある。高温充填方式は、高温充填工程によりブロー成形後の容器に高温の内容物を充填した後、キャップを装着して密閉した状態で容器全体に冷却水を散布して内容物を常温まで冷却する冷却工程が行われる。
しかし、従来の多重容器では、高温充填により内容器に熱収縮が生じ、この熱収縮により形成される外容器と内容器との間の空隙、キャップ内部の空間などが減圧状態となり、キャップ内部に冷却水が浸入し易くなるという問題があった。下記特許文献1は、上記問題を解決するため、キャップ本体と上蓋との間の空間を外気と通気させる通気溝を複数形成してキャップ内部に浸入した冷却水を排出し易くしている。
特開2017-214084号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるキャップでは、高温充填により内容器が熱収縮して外容器と内容器との間の空隙が負圧になると、キャップ内に浸入した冷却水がキャップに設けられた吸気孔から吸い込まれる虞がある。外容器と内容器との間の空隙に入り込んだ冷却水を取り除くことは困難であり、浸入する水量によっては不良品として廃棄処分せざるを得ないこともある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明の課題の一例は、高温充填実施時において内容器と外容器との間の空隙に冷却水が浸入することを防止できる多重容器用キャップを提供することにある。
本発明に係る多重容器用キャップは、内容物を収容する内容器と、前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層され、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入するための外気導入孔を口部に備える容器本体の前記口部に装着される多重容器用キャップにおいて、前記外気を吸気すると共に前記外気導入孔と連通する吸気孔が、前記内容物の注出口を備える上板部に設けられるキャップ本体と、前記キャップ本体に被せられ、閉じたときに前記上板部と対向するように設けられる天板部を備える蓋と、を含み、前記天板部には、前記蓋を閉じたときに前記吸気孔を閉塞する閉塞部が設けられ、前記吸気孔は、前記上板部から前記天板部に向かって突出して設けられる突出部により形成され、前記閉塞部は、前記天板部の内面から前記吸気孔に向かって突出して設けられる栓体であり、前記栓体は、前記蓋を閉じたときに前記突出部の上端に当接する底部と、前記蓋を閉じたときに前記突出部の上部外面を覆う周壁部とを備え、前記底部及び前記周壁部によって前記吸気孔を閉塞し、互いに当接し得る前記突出部の上端角部と前記栓体の前記周壁部の先端角部とは、面取り処理が施されている。
また、本発明に係る多重容器用キャップは、内容物を収容する内容器と、前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層され、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入するための外気導入孔を口部に備える容器本体の前記口部に装着される多重容器用キャップにおいて、前記外気を吸気すると共に前記外気導入孔と連通する吸気孔が、前記内容物の注出口を備える上板部に設けられるキャップ本体と、前記キャップ本体に被せられ、閉じたときに前記上板部と対向するように設けられる天板部を備える蓋と、を含み、前記天板部には、前記蓋を閉じたときに前記吸気孔を閉塞する閉塞部が設けられ、前記吸気孔は、前記上板部から前記天板部に向かって突出して設けられる突出部により形成され、前記閉塞部は、前記天板部の内面から前記吸気孔に向かって突出して設けられる栓体であり、前記栓体は、前記蓋を閉じたときにその一部が前記吸気孔に挿入された状態で前記吸気孔を閉塞し、互いに当接し得る前記突出部の上端角部と前記栓体の先端角部とは、面取り処理が施されている。
好適には、前記多重容器用キャップは、前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入されるときは前記吸気孔と前記外気導入孔との連通を開放し、前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入された後は前記吸気孔と前記外気導入孔との連通を遮断する外気導入用弁を備える。
好適には、前記多重容器用キャップにおいて、前記蓋は、ヒンジを介して前記キャップ本体に対して回動可能に連結され、前記吸気孔は、前記注出口と前記ヒンジとの間に設けられる。
好適には、前記多重容器用キャップにおいて、前記外容器は、スクイズ操作により押圧されると内方に撓んで変形し、スクイズ操作の停止により押圧が解除されると押圧前の原形に復元し、前記内容器は、前記外容器のスクイズ操作により前記内容物が注出されると、前記内容物の減少に伴い収縮する。
好適には、前記多重容器用キャップにおいて、前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入されることによって空隙が形成され、前記容器本体の前記口部に前記多重容器用キャップが装着されて前記蓋を閉じたときに、前記閉塞部が前記吸気孔を閉塞することで、前記空隙は、前記内容物の断熱用の空気層として機能する。
本発明に係る多重容器用キャップは、蓋を閉じたときにキャップの上板部に設けられた外気導入部の吸気孔が閉塞されるため、外容器と内容器との間に形成される空隙に対して外部から水などが浸入することが防止することができる。
実施形態1に係る多重容器の容器本体の縦断面を模式的に示す図である。 実施形態1に係る多重容器用キャップの縦断面を模式的に示す図である。 図2に示されたK部を拡大して示す図である。 (a)~(c)は蓋を閉じたときに第2栓部で外気導入部の吸気孔を覆って閉塞した状態を形態別に示す図である。 (a)~(d)は蓋を閉じたときに第2栓部の一部を外気導入部の吸気孔に挿入して閉塞した状態を形態別に示す図である。 実施形態2に係る多重容器用キャップの縦断面を模式的に示す図である。 (a)、(b)は実施形態2に係る多重容器の閉塞部の形態例を示す図である。 実施形態3の多重容器である断熱ボトルの縦断面を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、ボトル形状を有する多重容器1の中心軸Zに沿った方向を「軸方向」とも称し、多重容器1の中心軸Zを回転軸として周回する方向を「周方向」とも称し、多重容器1の中心軸Zに直交する方向を「径方向」とも称する。また、本実施形態では、多重容器1の口部3から底部6へ向かう軸方向を「下方」とも称し、多重容器1の底部6から口部3へ向かう軸方向を「上方」とも称する。また、本実施形態では、多重容器1の中心軸Zに沿った平面で多重容器1を切断した断面を「縦断面」とも称し、多重容器1の中心軸に直交する平面で多重容器1を切断した断面を「横断面」とも称する。
[実施形態1]
<多重容器の構成>
図1は、実施形態1に係る多重容器1の容器本体2の縦断面を模式的に示す図である。なお、図1に示された多重容器1は、内容物が充填された後の状態のように、外容器10の内面と内容器20の外面とが剥離した後の状態を示している。
多重容器1は、ボトル形状を有する容器である。多重容器1は、内容物を収容する多重構造の容器本体2と、容器本体2の口部3に装着される多重容器用キャップ50(以下、単に「キャップ50」ともいう、図2参照)とを備える。
容器本体2は、図1に示されるように、容器本体2の一端部であり内容物が注出される口部3と、容器本体2の他端部であり接地面を有する底部6と、径方向外方に広がりながら口部3から下方へ延びる肩部4と、肩部4から下方に延びて底部6に連なる胴部5とを備える。
容器本体2は、容器本体2の外郭を構成し内容器20を内包する外容器10と、内容物を収容する収容空間S1を有し内容物の減少に伴って収縮可能な内容器20とを備える。容器本体2は、内容器20の外面と外容器10の内面とが剥離可能に積層された二重構造のボトルである。
外容器10及び内容器20は、熱可塑性樹脂製の容器であり、ブロー成形によって製造される。好適には、外容器10及び内容器20は、試験管形状のプリフォームを用いた二軸延伸ブロー成形によって製造される。具体的には、外容器10及び内容器20は、外容器10のプリフォームの中に内容器20のプリフォームを挿入して重ねた状態で、外容器10のプリフォームと内容器20のプリフォームとを、同時に延伸ブロー成形することによって製造される。或いは、外容器10及び内容器20は、外容器10のプリフォームを延伸ブロー成形した後に、外容器10の内側において内容器20のプリフォームを延伸ブロー成形することによって製造されてもよい。
外容器10及び内容器20は、ポリオレフィン系樹脂、エチレン-ビニル系共重合体、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフエニレンオキサイド樹脂、又は、生分解性樹脂を用いて製造される。好適には、外容器10及び内容器20は、ポリオレフィン系樹脂、又は、ポリエステル系樹脂を用いて製造される。より好適には、外容器10及び内容器20は、ポリエステル系樹脂を用いて製造される。このポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及び、これらの共重合ポリエステルなどの樹脂が挙げられる。特に好適には、外容器10及び内容器20は、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて製造される。
外容器10は、底部6が接地して自立するように形成される。外容器10は、自立して正立姿勢をとった状態で、口部3、肩部4、胴部5及び底部6の形態が保持されるように形成される。外容器10の肩部4及び胴部5は、スクイズ操作により押圧されると内方に撓んで変形し、押圧が解除されると押圧前の原形に復元するように形成される。
外容器10の口部3は、外容器10の胴部5より高い剛性を有するように形成される。外容器10の口部3の上端部には、内容器20の口部3が挿入される開口部11が設けられる。外容器10の開口部11の内径は、内容器20の口部3に設けられた後述の開口部21の外径よりも拡径して形成される。外容器10に内容器20が収容された状態において、外容器10の開口部11の内周縁は、開口部21の外周縁と接して配置される。開口部11の縁部は、周方向に沿って径方向外方に突出する鍔状に形成され、内容器20の開口部21の縁部と当接して内容器20を支持する。
外容器10の口部3の下部には、外容器10の把持及び搬送に利用されるサポートリング12が設けられる。サポートリング12は、径方向外方に突出し周方向に延びるように設けられる。外容器10の開口部11とサポートリング12との間には、外容器10と内容器20との間の空隙Aに外気を導入するための外気導入孔13が設けられる。図1に示されるように、外気導入孔13は、後述する被装着部14の溝底から外容器10の内面に貫通して形成され、空隙Aと連通するように設けられる。空隙Aは、外容器10から内容器20が剥離して外容器10の肩部4から底部6と、内容器20の肩部4から底部6との間に形成され、外気導入孔13を介して導入された外気による空気層が形成される空間である。
外容器10の開口部11とサポートリング12との間には、キャップ50が装着される被装着部14が設けられる。被装着部14は、打栓式で装着可能となるよう周方向に沿って形成される凹溝によって構成される。或いは、被装着部14は、キャップ50がねじ込み式で装着可能となるよう、螺旋状のねじ山又はねじ溝によって構成されてもよい。
内容器20は、内容物を収容する収容空間S1を有し、外容器10に沿った形状を有するように形成される。内容器20の肩部4及び胴部5は、内容物の減少に伴って収縮するよう、外容器10よりも薄い肉厚を有するように形成される。
内容器20の口部3は、内容器20の胴部5より高い剛性を有するように形成され、外容器10の口部3と固定される。内容器20の口部3は、その上端部に、内容器20とキャップ50とを連通するための開口部21が設けられる。開口部21の縁部は、周方向に沿って径方向外方に突出する鍔状に形成され、外容器10の開口部11の縁部と当接して外容器10の位置を規制する。内容器20の口部3は、空隙Aが形成されるように、少なくとも外気導入孔13から下方の外径が、外容器10の口部3の内径よりも小さくなるように形成される。
外容器10から内容器20を剥離させる方法の一例としては、高温充填工程により内容器20を熱収縮させることで剥離を促す。また、容器本体2には、高温充填工程において高温の内容物が充填されるため、プリフォームの段階で口部3を熱処理して熱結晶化して口部3の変形を抑制してもよい。多重容器1の内容物は、例えば高温に加熱された飲料(ホット飲料、コールド飲料を問わない)、液体調味料などである。
<キャップの構成>
図2は、実施形態1に係る多重容器1のキャップ50の縦断面を模式的に示す図である。図3は、図2に示されたK部を拡大して示す図である。
キャップ50は、多重容器1の収容空間S1に収容された内容物を、スクイズ操作で多重容器1の外へ注出するためのキャップである。キャップ50は、図2に示されるように、キャップ本体60と、蓋70と、中栓80と、逆止弁90とを備える。
キャップ本体60は、キャップ50の外郭を構成する部材である。キャップ本体60は、図2に示されるように、内容器20の開口部21の上方に配置される略円板形状の上板部61を含む。上板部61の略中央部には、中空の略円筒形状を有して上方へ延びるように形成された内容物の注出口62が設けられる。上板部61の縁部には、少なくとも外容器10の外気導入孔13を径方向外方から覆うように、下方へ延びる外壁部63が設けられる。外壁部63の内面には、内容器20の被装着部14と嵌合する装着部64が設けられる。装着部64は、例えば周方向に延びる突条によって構成される。
上板部61の外壁部63より径方向内方には、内容器20の上部の内面を径方向内方から覆うように下方へ延びる中壁部65が設けられる。外壁部63及び中壁部65は、両者間において、外容器10及び内容器20の上部を径方向外方及び内方から挟持するように設けられる。上板部61の中壁部65より径方向内方には、略円筒形状を有するように下方へ延びる内壁部66が設けられる。内壁部66に囲まれた径方向内方の空間は、内容物が注出される際に収容空間S1に収容された内容物を注出口62へ供給する供給室S2を構成する。供給室S2は、注出口62の下方に位置して注出口62と連通すると共に、中栓80及び逆止弁90を介して収容空間S1と連通する。
上板部61の上面における縁部近傍には、容器本体2の外部と外気導入孔13との間を連通させる外気導入部67が設けられる。図3に示されるように、外気導入部67は、上板部61の上面から上方に向けて延びるように設けられる突出部67aと、突出部67aの内方であって上端から上板部61の下面に向けて略垂直に貫通するように設けられる吸気路67bとを備える。吸気路67bの上部の開口は、外気を吸気するための吸気孔67cとして機能する。吸気路67bの下部には、略中央部分に吸気孔67cよりも小径の通気孔67dが形成される。吸気路67bの下部には、外気を通気させる通気部材67eと、通気部材67eの下方に設けられる外気導入用弁67fとが収容される。通気部材67eは、略中央部分に孔部67gが形成される円環状の部材である。孔部67gの直径は、弁体67hの外径よりも小さく設定されている。外気導入用弁67fは、エラストマー又は低密度ポリエチレンのような軟質の合成樹脂を用いて製造され、略円板形状の弁体67hを含む。弁体67hは、通気部材67eの孔部67gを閉塞する方向に付勢されている。外気導入用弁67fは、外気が導入される際には弁体67hが付勢力に抗して下方に撓むことで通気部材67eの孔部67gを開放し、外気が導入された後には、弁体67hが付勢力により通気部材67eの孔部67gを閉塞する方向に回動する。外気導入用弁67fは、通気部材67eの孔部67gを開放又は閉塞する逆止弁構造を有するように設けられる。吸気孔67cから導入された外気は、吸気路67bを通過し、キャップ本体60の外壁部63と外容器10の口部3の外周面との隙間を通過しながら外気導入孔13へと導かれ、外気導入孔13介して空隙Aに導入される。
蓋70は、注出口62を開放又は閉塞する上蓋である。蓋70は、図2に示されるように、キャップ本体60の上板部61の縁部とヒンジ73を介して回動可能に連結された天板部71と、天板部71の内面(裏面)から略垂直に突出する第1栓部72と、天板部71から略垂直に突出する第2栓部74とを含む。天板部71は、蓋70が閉じられる際、その内面が上板部61の上面と対向して密着するように設けられる。第1栓部72は、蓋70が閉じられる際、注出口62に挿入されて注出口62を閉塞するように設けられる。第2栓部74は、蓋70が閉じられる際、外気導入部67の吸気孔67cを閉塞するように設けられる。第2栓部74は、天板部71の内面から吸気孔67cに向かって突出して設けられる栓体であり、吸気孔67cの閉塞部として機能する。
<第2栓部の構成>
次に、図4、図5を参照しながら第2栓部74の形態例について説明する。
実施形態1における第2栓部74の形態は、図4に示されるように第2栓部74で吸気孔67cを覆う形態(第1~第3形態)と、図5に示されるように第2栓部74の一部を吸気孔67cに挿入して吸気孔67cを閉塞する形態(第4~第7形態)の2形態に大別される。
(第1~第3形態)
図4には、第2栓部74で吸気孔67cを覆って閉塞する形態例が示されている。図中の一点鎖線は、突出部67aの上端の位置を示している。
図4(a)に示されるように、第1形態の第2栓部741は、先端に開口74aが形成される中空の略円筒状の栓体であり、その内径は吸気孔67cの直径と略同一であり、外径は突出部67aの外径と略同一に設定される。第1形態の第2栓部741では、蓋70を閉じた際、第2栓部741の先端と突出部67aの上端とが当接して吸気孔67c及びその周縁が覆われることで吸気孔67cが閉塞される。
図4(b)に示されるように、第2形態の第2栓部742は、その直径が突出部67aの外径と略同一となる略円柱状の栓体である。第2形態の第2栓部742では、蓋70を閉じた際、第2栓部742の先端と突出部67aの上端とが当接して吸気孔67c及びその周縁が覆われることで吸気孔67cが閉塞される。
図4(c)に示されるように、第3形態の第2栓部743は、その先端に突出部67aの上部が嵌合される嵌合凹部74bが形成された底の浅い有底筒状の栓体である。嵌合凹部74bの内径は、突出部67aの上部に対して着脱可能に嵌合されるように、突出部67aの外径と略同一若しくは若干拡径している。また、嵌合凹部74bの底部74cから立ち上がる周壁部74dは、第2栓部743の軸方向に延びるように設けられている。嵌合凹部74bは、突出部67aと嵌合した際に、突出部67aの上端の位置よりも下方に延出した状態で突出部67aの上部外面を覆う。第3形態の第2栓部743では、蓋70を閉じた際、第2栓部743の嵌合凹部74bと突出部67aの上部とが嵌合されると、突出部67aの上端と嵌合凹部74bの底部74cとが当接すると共に、周壁部74dによって突出部67aの上部外面が覆われることで吸気孔67cが閉塞される。
第1形態の第2栓部741と第2形態の第2栓部742では、吸気孔67cが覆われるように突出部67aの外形に合わせて成形すればよいため、複雑な成型工程を必要とせず製造コストが安く済む。特に、第1形態の第2栓部741では、中空の略円筒状であるため、第2形態の第2栓部742よりも使用する樹脂量が少なくて済み、より製造コストが安価になる。
第3形態の第2栓部743では、突出部67aの上部が嵌合凹部74bの底部74c及び周壁部74dで覆われるため、第2栓部743と突出部67aとの当接面積が大きくなり、冷却水が浸入し難い構造となる。そのため、第1形態の第2栓部741、第2形態の第2栓部742と比べて冷却水の浸入抑制効果が高くなる。
なお、第3形態の第2栓部743では、蓋70の開閉の際に、第2栓部743の嵌合凹部74bにおける周壁部74dの角部と、突出部67aの上端の角部とが干渉して蓋70の開閉動作及び吸気孔67cの閉塞が妨げられる虞がある。そこで、第2栓部743の嵌合凹部74bと突出部67aとが当接し得る箇所に面取り処理(例えばR面取り、テーパ加工)を施すのが好ましい。それにより、蓋70を開閉する際、第2栓部743の嵌合凹部74bと突出部67aとが干渉することなく蓋70の開閉動作及び吸気孔67cの閉塞をスムーズに行うことができる。
(第4~第7形態)
図5には、第2栓部74の一部を吸気孔67cに挿入して閉塞する形態例が示されている。図中の一点鎖線は、突出部67aの上端の位置を示している。
図5(a)に示されるように、第4形態の第2栓部744は、その直径が吸気孔67cの直径と略同一となる略円柱状の栓体である。第4形態の第2栓部744では、蓋70を閉じた際に、先端部分が吸気孔67cに挿入されることで吸気孔67cが閉塞される。
図5(b)に示されるように、第5形態の第2栓部745は、その直径が突出部67aの外径と略同一となる略円柱状の栓体である。また、第2栓部745の先端には、吸気孔67cの直径と略同一となる略円柱状の凸部74eが設けられている。第5形態の第2栓部745では、蓋70を閉じた際に、凸部74eが吸気孔67cに挿入されると共に、凸部74e周囲の段部と突出部67aの上端とが当接した状態で吸気孔67cが閉塞される。
図5(c)に示されるように、第6形態の第2栓部746は、その直径が突出部67aの外径と略同一となる略円柱状の栓体である。また、第2栓部746の先端部分は、略半球状に成形される。第6形態の第2栓部746では、蓋70を閉じた際に、その先端が吸気孔67cの縁に当接した状態で先端の一部が吸気孔67cに挿入されることで吸気孔67cが閉塞される。
図5(d)に示されるように、第7形態の第2栓部747は、その直径が突出部67aの外径と略同一であり、その先端周縁には、先端に向かって徐々に縮径する第1テーパ面74fが設けられた略円柱状の栓体である。また、突出部67aの上部の内周縁には、吸気孔67cに対する第2栓部747の挿入及び離脱を案内すると共に、第2栓部747が嵌合されたときに第1テーパ面74fと当接する第2テーパ面67iが設けられる。第2テーパ面67iは、突出部67aの上部の内周縁に設けられ、内面から突出部67aの外縁に向かって軸方向に沿って徐々に拡径する。第7形態の第2栓部747では、蓋70を閉じた際に、先端の一部が吸気孔67cに挿入されると共に、第1テーパ面74fと第2テーパ面67iとが当接した状態で吸気孔67cが閉塞される。
第4形態の第2栓部744では、吸気孔67cの直径に合わせて成形すればよく、また第6形態の第2栓部746では、先端を略半球状に成形すればよいため、複雑な製造工程を必要とせず製造コストが安く済む。
第5形態の第2栓部745では、凸部74eが吸気孔67cに挿入され、且つ凸部74e周囲の段部と突出部67aの上端とが当接した状態で吸気孔67cを閉塞するため、第2栓部745と突出部67aとの当接面積が大きくなり、冷却水が浸入し難い構造となる。そのため、第5形態の第2栓部745は、第4形態の第2栓部744、第6形態の第2栓部746及び第7形態の第2栓部747と比べて冷却水の浸入抑制効果が高くなる。
第7形態の第2栓部747は、先端が吸気孔67cに挿入されたときに第1テーパ面74fと第2テーパ面67iとが当接した状態で嵌合されるため、第2栓部747と突出部67aとの当接面積が大きくなって冷却水が浸入し難い構造となる。そのため、第6形態の第2栓部746よりも冷却水の浸入抑制効果が高くなる。また、第2栓部747に第1テーパ面74fが、突出部67aに第2テーパ面67iが形成されているため、蓋70を開閉する際に、第2栓部747と外気導入部67とが干渉することなく蓋70の開閉動作及び吸気孔67cの閉塞をスムーズに行うことができる。
なお、第4形態の第2栓部744、第5形態の第2栓部745では、蓋70を開閉する際に、第2栓部744の先端と突出部67aとが干渉して蓋70の開閉動作及び吸気孔67cの閉塞が妨げられる虞がある。具体的に、第4形態の第2栓部744では、蓋70の開閉時に、第2栓部744の先端と、突出部67aにおける内面の角部とが干渉し得る。第5形態の第2栓部745では、凸部74eの角部と、突出部67aの内面の角部とが干渉し得る。そこで、第2栓部744の先端の角部、凸部74eの角部、突出部67aの内面の角部など、蓋70の開閉時に第2栓部744又は第2栓部745と、突出部67aとが当接し得る箇所に面取り処理(例えばR面取り、テーパ加工)を施すのが好ましい。それにより、蓋70を開閉する際、第2栓部744又は第2栓部745と、突出部67aとが干渉することなくスムーズな開閉動作が可能になると共に、吸気孔67cを確実に閉塞させることができる。
このように、実施形態1のキャップ50では、外気導入部67の吸気孔67cを閉塞する第2栓部74を蓋70の天板部71の内面に設けることで、蓋70を閉じている状態で吸気孔67cが閉塞可能となる。それにより、高温充填工程後の冷却工程に外容器10と内容器20との間の空隙Aが減圧して負圧状態になっても、吸気孔67cを通じて空隙Aに冷却水が浸入することを防止することができる。
なお、第2栓部74により吸気孔67cを閉塞した際、必ずしも第2栓部74で吸気孔67cを気密に閉塞させる必要はなく、蓋70を閉じたときに吸気孔67cを通じて空隙A内に水が浸入しない程度の閉塞状態が保たれていればよい。
中栓80は、図2に示されるように、供給室S2に収容され、内容物が注出される際に、収容空間S1から供給室S2への内容物の供給量を規制する。中栓80は、略円環形状を有するように形成され、略中心部分に供給室S2と収容空間S1とを連通する供給口82が形成される。中栓80は、逆止弁90が離着座可能に設けられており、スクイズ操作時のように内容器20の内圧が上昇したときに逆止弁90の弁体91が上方へ移動して供給口82が開放されると共に、スクイズ操作後は供給口82が閉塞されるように弁体91が着座される。つまり、中栓80の供給口82の周縁部分は、逆止弁90の弁座81として機能する。
逆止弁90は、図2に示されるように、供給室S2の内方における中栓80の上方に収容され、内容物が注出される際のスクイズ操作に応じて中栓80の供給口82を開放又は閉塞する。逆止弁90は、エラストマー又は低密度ポリエチレンのような軟質の合成樹脂を用いて製造される。逆止弁90は、略円板形状を有するように形成された弁体91を含む。弁体91は、その外径が中栓80の供給口82の内径より大きくなるように形成される。弁体91は、その外周部分の一部と逆止弁90の基体との間を接続する接続部を備え、スクイズ操作に応じて接続部回りに回動し供給口82を開放又は閉塞する。
そして、上述した実施形態1の多重容器1において、内容物が注出される際に、スクイズ操作により外容器10が押圧されると、外容器10が収縮するように変形する。外容器10に対する押圧力が内容器20に伝達されると、内容器20も収縮するように変形し、内容器20の内圧が上昇する。内容器20の内圧が上昇すると、逆止弁90の弁体91が供給口82から離れるよう上方へ回動する。それにより、多重容器1では、収容空間S1に収容された内容物が供給口82を通って注出口62から注出され始める。
内容物の注出が終わり、スクイズ操作による外容器10の押圧が解除されると、多重容器1では、外容器10が収縮した状態から押圧前の原形に復元するように変形し始める。外容器10が復元し始めると、内容器20の内圧が低下し始める。内容器20の内圧が低下すると、逆止弁90は、弁体91が中栓80の上面に密着するよう下方へ回動し、供給口82を閉塞する。それにより、多重容器1では、収容空間S1に収容された内容物の供給室S2へ供給が停止し、注出口62からの内容物の注出が停止する。
また、多重容器1では、内容器20が収縮し、空隙Aが負圧状態になると、外気導入用弁67fの弁体67hは、付勢力に抗して通気部材67eの孔部67gから離れるように下方に回動して孔部67gを開放する。これにより、吸気孔67cと外気導入孔13とが連通して空隙Aに外気が導入される。空隙Aの圧力が大気圧と同程度まで上昇すると、外気導入用弁67fの弁体67hは、付勢力により通気部材67eの孔部67gと密着するように上方へ回動して孔部67gを閉塞する。これにより、吸気孔67cと外気導入孔13との連通が遮断され、空隙Aへの外気導入が停止する。
<作用効果>
以上のように、実施形態1に係る多重容器用キャップ50は、キャップ本体60の上板部61に外気導入用の吸気孔67cが設けられ、蓋70の天板部71の内面には、吸気孔67cを閉塞する第2栓部74が設けられるキャップ50が装着され、蓋70を閉じたとき、吸気孔67cが第2栓部74により閉塞される。
このため、空隙Aが減圧した状態で多重容器1に水が掛かったり浸水したりしたとしても、蓋70を閉じた状態であれば、第2栓部74によって吸気孔67cが閉塞されるため、吸気孔67cを通じて水などの異物が空隙A内に浸入することを防止することができる。よって、上述した多重容器1において、高温充填工程後に冷却工程へと移行したときに散布された冷却水がキャップ本体60内に浸入したとしても、第2栓部74により吸気孔67cが閉塞されているため、冷却水が外気導入部67内に浸入することがない。
[他の実施形態]
実施形態2に係る多重容器1について説明する。実施形態2に係る多重容器1の説明において、実施形態1に係る多重容器1と同様の構成及び動作に係る説明については、重複する説明となるため省略する。
実施形態1の多重容器1において、吸気孔67cを閉塞する閉塞部は、蓋70の天板部71の内面に設けられた第2栓部74である。しかしながら、多重容器1において、閉塞部は、蓋70を閉じたときに吸気孔67cが閉塞可能な形態となっていればよい。
図6に示されるように、実施形態2の多重容器1において、キャップ本体60の上板部61に設けられる突出部67aは、蓋70の天板部71の内面と当接する位置まで上方に向けて延びるように設けられている。実施形態2の多重容器1は、蓋70を閉じたときに、突出部67aの上端と、蓋70の天板部71の内面とが当接する。実施形態2の多重容器1では、天板部71の内面において、突出部67aの上端が当接する面部(領域)が当接面部75として設定される。当接面部75は、蓋70を閉じたときに、突出部67aの上端と当接する位置(例えば図6及び図7(a)、(b)に示す2本の二点鎖線で区切られた面部)に設定される。
図7は、実施形態2の多重容器1における閉塞部の形態例を示す図である。図7(a)は、突出部67aの上端と、天板部71の内面に設定された当接面部75とが当接した状態を示している。図7(a)に示されるように、実施形態2の多重容器1は、蓋70を閉じたときに、突出部67aの上端と天板部71の内面に設定された当接面部75とが当接し、吸気孔67c及びその周縁が覆われることで吸気孔67cが閉塞される。
図7(b)に示されるように、実施形態2の多重容器1は、天板部71の内面に設定された当接面部75と、当接面部75の外周に沿って設けられ突出部67aの上端に嵌合される嵌合部76とを閉塞部とする。嵌合部76は、天板部71の内面から吸気孔67cに向かって突出して設けられる円環状の部位であり、その内径は、突出部67aの上部に対して着脱可能に嵌合されるように、突出部67aの外径と略同一若しくは若干拡径している。嵌合部76は、突出部67aと嵌合した際に、突出部67aの上部と嵌合して突出部67aの上部外面を覆う。
図7(a)に示される閉塞部は、天板部71の内面の一部を利用しているため、吸気孔67cを閉塞するための複雑な成型工程を必要とせず製造コストが安く済む。また、図7(b)に示される閉塞部は、突出部67aの上部が、天板部71の内面に設定された当接面部75及び嵌合部76により覆われるため、冷却水が浸入し難い構造となり、図7(a)に示す閉塞部と比べて冷却水の浸入抑制効果が高くなる。
なお、実施形態2の多重容器1において、当接面部75は、図7に示されるように、天板部71の内面における略平坦な面に設定した形態で説明したが、これに限定されない。
実施形態2の多重容器1において、例えば天板部71の内面に設定される当接面部75が傾斜した形状の場合、突出部67aの上端の形状を当接面部75の形状に合わせて成形すればよい。
実施形態3に係る多重容器1について説明する。実施形態1、2において、多重容器1は、液体調味料又は液体化粧品等の内容物を収容し、その鮮度を保持するデラミボトルである。しかしながら、多重容器1は、高温充填工程に適用可能な耐熱性を有すると共に、空隙Aの空気層を利用して断熱効果を得て内容物の温度を維持する断熱ボトルであってもよい。
図8は、実施形態3の多重容器1である断熱ペットボトルの縦断面を模式的に示す図である。断熱ボトルでは、外容器10及び内容器20の基本的構成は、上述した実施形態1、2に係るデラミボトルと同様であるため、同機能を備える構成要件については同符号を付して説明する。
図8に示されるように、実施形態3の多重容器1である断熱ボトルは、容器本体2の外郭を構成する外容器10と共に内容器20を内包する熱可塑性樹脂製のボトル形状の外容器10と、内容物を収容する収容空間S1を有すると共に外容器10の内面に沿った形状を有する熱可塑性樹脂製の内容器20とを備える。断熱ボトルは、外容器10の内面と内容器20の外面とが剥離可能に積層されている。断熱ボトルは、外容器10と内容器20との間に空隙Aを形成し、空隙A内の空気層による断熱効果を利用して内容物を保温する。空隙Aは、例えば内容物の高温充填工程の際に生じる熱収縮によって内容器20を外容器10から剥離させて形成される。また、口部3の耐熱性を高めるため、プリフォームの段階で口部3を熱処理して熱結晶化してもよい。このように、多重容器1として断熱ボトルを使用した場合でも、内容物を高温充填した際に外気導入孔13から高温充填後の冷却工程における冷却水が吸い込まれる虞があるが、本発明に係るキャップ50を装着することで冷却水の吸い込みを防止することができる。よって、空隙Aに冷却水が浸入することで空気層の容積が少なくなり断熱効果が弱まってしまうことを防止することができるため、有効である。
また、上述した各形態において、多重容器1は、内容器20が外容器10から剥離して空隙Aが形成される二重構造の容器であるが、三重以上の多重構造を有する容器であってよい。すなわち、多重容器1では、外容器10及び内容器20が、互いに隣接して剥離可能に積層されると共に、剥離した外容器10と内容器20との間に空隙Aが形成される積層体として機能すればよい。この場合、多重容器1は、例えば、内容物の収容空間S1を有する容器が内容器20の更に内側に設けられていたり、外容器10とは異なる容器が外容器10の更に外側に設けられていたりする構造を有していてもよい。
また、上述した各形態において、蓋70は、ヒンジ73を介してキャップ本体60に連結される、所謂ヒンジキャップの形態で説明したが、これに限定されず、キャップ本体60に対して着脱自在な形態としてもよい。このような形態とする場合、蓋70は第1栓部72と第2栓部74を備えているため、開閉する際の各栓部と注出口62、外気導入部67との干渉を考慮すると、蓋70の形態として中心軸Zの軸方向に着脱自在な圧着式が好適である。
[その他]
上述の実施形態において、多重容器1は、特許請求の範囲に記載された「多重容器」の一例に該当する。容器本体2は、特許請求の範囲に記載された「容器本体」の一例に該当する。口部3は、特許請求の範囲に記載された「口部」の一例に該当する。外容器10は、特許請求の範囲に記載された「外容器」の一例に該当する。外気導入孔13は、特許請求の範囲に記載された「外気導入孔」の一例に該当する。内容器20は、特許請求の範囲に記載された「内容器」の一例に該当する。多重容器用キャップ50は、特許請求の範囲に記載された「多重容器用キャップ」の一例に該当する。キャップ本体60は、特許請求の範囲に記載された「キャップ本体」の一例に該当する。上板部61は、特許請求の範囲に記載された「上板部」の一例に該当する。突出部67aは、特許請求の範囲に記載された「突出部」の一例に該当する。吸気孔67cは、特許請求の範囲に記載された「吸気孔」の一例に該当する。外気導入用弁67fは、特許請求の範囲に記載された「外気導入用弁」の一例に該当する。蓋70は、特許請求の範囲に記載された「蓋」の一例に該当する。天板部71は、特許請求の範囲に記載された「天板部」の一例に該当する。ヒンジ73は、特許請求の範囲に記載された「ヒンジ」の一例に該当する。第2栓部74(741~747)、当接面部75、嵌合部76は、特許請求の範囲に記載された「閉塞部」の一例に該当する。当接面部75は、特許請求の範囲に記載された「当接面部」の一例に該当する。空隙Aは、特許請求の範囲に記載された「空隙」の一例に該当する。
上述の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的でない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
1…多重容器
2…容器本体
3…口部
4…肩部
5…胴部
6…底部
10…外容器
11…開口部
12…サポートリング
13…外気導入孔
14…被装着部
20…内容器
21…開口部
50…多重容器用キャップ(キャップ)
60…キャップ本体
61…上板部
62…注出口
63…外壁部
64…装着部
65…中壁部
66…内壁部
67…外気導入部(67a…突出部、67b…吸気路、67c…吸気孔、67d…通気孔、67e…通気部材、67f…外気導入用弁、67g…孔部、67h…弁体、67i…第2テーパ面)
70…蓋
71…天板部
72…第1栓部
73…ヒンジ
74(741~747)…第2栓部(74a…開口、74b…嵌合凹部、74c…底部、74d…周壁部、74e…凸部、74f…第1テーパ面)
75…当接面部
76…嵌合部
80…中栓
81…弁座
82…供給口
90…逆止弁
91…弁体
A…空隙
S1…収容空間
S2…供給室
Z…中心軸

Claims (6)

  1. 内容物を収容する内容器と、前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層され、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入するための外気導入孔を口部に備える容器本体の前記口部に装着される多重容器用キャップにおいて、
    前記外気を吸気すると共に前記外気導入孔と連通する吸気孔が、前記内容物の注出口を備える上板部に設けられるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に被せられ、閉じたときに前記上板部と対向するように設けられる天板部を備える蓋と、
    を含み、
    前記天板部には、前記蓋を閉じたときに前記吸気孔を閉塞する閉塞部が設けられ
    前記吸気孔は、前記上板部から前記天板部に向かって突出して設けられる突出部により形成され、
    前記閉塞部は、前記天板部の内面から前記吸気孔に向かって突出して設けられる栓体であり、
    前記栓体は、前記蓋を閉じたときに前記突出部の上端に当接する底部と、前記蓋を閉じたときに前記突出部の上部外面を覆う周壁部とを備え、前記底部及び前記周壁部によって前記吸気孔を閉塞し、
    互いに当接し得る前記突出部の上端角部と前記栓体の前記周壁部の先端角部とは、面取り処理が施されている、
    多重容器用キャップ。
  2. 内容物を収容する内容器と、前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層され、前記内容器と前記外容器との間に外気を導入するための外気導入孔を口部に備える容器本体の前記口部に装着される多重容器用キャップにおいて、
    前記外気を吸気すると共に前記外気導入孔と連通する吸気孔が、前記内容物の注出口を備える上板部に設けられるキャップ本体と、
    前記キャップ本体に被せられ、閉じたときに前記上板部と対向するように設けられる天板部を備える蓋と、
    を含み、
    前記天板部には、前記蓋を閉じたときに前記吸気孔を閉塞する閉塞部が設けられ、
    前記吸気孔は、前記上板部から前記天板部に向かって突出して設けられる突出部により形成され、
    前記閉塞部は、前記天板部の内面から前記吸気孔に向かって突出して設けられる栓体であり、
    前記栓体は、前記蓋を閉じたときにその一部が前記吸気孔に挿入された状態で前記吸気孔を閉塞し、
    互いに当接し得る前記突出部の上端角部と前記栓体の先端角部とは、面取り処理が施されている、
    多重容器用キャップ。
  3. 前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入されるときは前記吸気孔と前記外気導入孔との連通を開放し、前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入された後は前記吸気孔と前記外気導入孔との連通を遮断する外気導入用弁を備える、
    請求項1又は2に記載の多重容器用キャップ。
  4. 前記蓋は、ヒンジを介して前記キャップ本体に対して回動可能に連結され、
    前記吸気孔は、前記注出口と前記ヒンジとの間に設けられる、
    請求項1~の何れか1項に記載の多重容器用キャップ。
  5. 前記外容器は、スクイズ操作により押圧されると内方に撓んで変形し、スクイズ操作の停止により押圧が解除されると押圧前の原形に復元し、
    前記内容器は、前記外容器のスクイズ操作により前記内容物が注出されると、前記内容物の減少に伴い収縮する、
    請求項1~の何れか1項に記載の多重容器用キャップ。
  6. 前記内容器と前記外容器との間に前記外気が導入されることによって空隙が形成され、
    前記容器本体の前記口部に前記多重容器用キャップが装着されて前記蓋を閉じたときに、前記閉塞部が前記吸気孔を閉塞することで、前記空隙は、前記内容物の断熱用の空気層として機能する、
    請求項1~の何れか1項に記載の多重容器用キャップ。
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