JP7306675B2 - 2次元フォトニック結晶面発光レーザ - Google Patents

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Description

本発明は、2次元フォトニック結晶を用いて光を増幅する2次元フォトニック結晶面発光レーザに関する。
2次元フォトニック結晶面発光レーザは、活性層と、板状のフォトニック結晶層から成る。フォトニック結晶層は、板状の母材にそれとは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された構成を有している。異屈折率領域は、典型的には母材に形成された空孔から成る。2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、活性層に電流が注入されることによって該活性層で生じる光のうち、異屈折率領域の周期に対応した所定波長の光のみが増幅されてレーザ発振し、フォトニック結晶層に垂直な方向にレーザビームとして出射する。ここで所定波長が、2次元フォトニック結晶が周期的な屈折率分布を有することによって形成されるエネルギーバンド(「フォトニックバンド(Photonic Band)」といい、「PB」と略記する。通常、複数のエネルギーバンドが存在する。)における上限又は下限(以下、これら上限及び下限をいずれも「バンド端」と呼ぶ。)のエネルギーに対応する波長であるときに、光の群速度が0となって定在波が形成されるため、安定したレーザ発振を得ることができる(特許文献1参照)。
特許文献1及び特許文献2には、フォトニック結晶層において、板状の母材に異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された領域(以下、これを「2次元フォトニック結晶領域」と呼ぶ。)の外周に、該2次元フォトニック結晶領域で増幅される光を反射する反射部を備える2次元フォトニック結晶面発光レーザが記載されている。これにより、フォトニック結晶層に平行な方向に光が漏れることを防ぎ、フォトニック結晶層に垂直な方向に出射されるレーザビームの強度を大きくすることができる。反射部は、例えば母材表面に設けられた、2次元フォトニック結晶領域を囲う1本の溝や、異屈折率領域の周期の半分の間隔で設けられた複数の溝から成り2次元フォトニック結晶領域を囲う回折格子により構成される。
特開2007-258262号公報 特開2003-273456号公報
2次元フォトニック結晶領域の空孔と反射部として形成される溝は、いずれも通常、母材をエッチングすることにより作製される。しかし、これら空孔と溝は互いに平面形状や深さが異なることから、それらを形成するためのエッチング時間が異なる。そのため、2次元フォトニック結晶と反射部を1回のエッチングで作製することができず、反射部を有する2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造には手間と時間を要してしまう。
また、用途によっては、広い面積からレーザビームが出射される2次元フォトニック結晶面発光レーザが求められている。そのために2次元フォトニック結晶領域の面積を大きくし、反射部によって該2次元フォトニック結晶領域内に光を閉じ込めると、2次元フォトニック結晶領域の中央付近に電界の腹が存在する基本モードの定在波の他に、2次元フォトニック結晶領域の端付近に電界の腹が存在する高次モードの定在波が2次元フォトニック結晶内に形成され易くなり、レーザ発振が不安定になってしまう。
本発明が解決しようとする課題は、製造に要する手間や時間を軽減することができると共に、光閉じ込めの強さを調整することによって、発光する面積にかかわらず強い強度で安定したレーザビームを出射させることができる2次元フォトニック結晶面発光レーザを提供する。
上記課題を解決するために成された本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザは、
a) 活性層と、
b) 前記活性層の一方の側に配置された板状の母材に設けられた、
b-1) 第1の2次元フォトニック結晶領域である、逆格子空間の所定の点においてバンド端を有する2つのフォトニックバンド間に形成されるフォトニックバンドギャップである増幅部フォトニックバンドギャップを有する2次元フォトニック結晶光増幅部と、
b-2) 前記2次元フォトニック結晶光増幅部の周囲に設けられた第2の2次元フォトニック結晶領域である、逆格子空間の前記所定の点においてバンド端を有する2つのフォトニックバンド間に形成されるフォトニックバンドギャップである反射部フォトニックバンドギャップを有する2次元フォトニック結晶光反射部と
を有するフォトニック結晶層と
を備え、前記増幅部フォトニックバンドギャップと前記反射部フォトニックバンドギャップのエネルギー範囲が一部重複し且つ異なる。
2次元フォトニック結晶光増幅部(「2DPC光増幅部」とする)及び2次元フォトニック結晶光反射部(「2DPC光反射部」とする)はいずれも、通常の2次元フォトニック結晶と同様の構成、すなわち、板状の母材にそれとは屈折率が異なる異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された構成を有している。2DPC光増幅部は、前述の2次元フォトニック結晶領域に相当する。本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、従来の2次元フォトニック結晶面発光レーザと同様に、活性層に電流が注入されることによって生じる光のうち、2DPC光増幅部のバンド端のエネルギーに対応する波長(「発振波長」とする)を有する光がレーザ発振する。
一般に、2次元フォトニック結晶は、PBが複数形成されると共に、エネルギーに関して隣接する2つのPBの間に、特定のエネルギー範囲内において光が存在することができないフォトニックバンドギャップ(PBG)が形成される。PBGのエネルギーの下端は該PBGの直下にあるPBのバンド端でもあり、PBGのエネルギーの上端は該PBGの直上にあるPBのバンド端でもある。本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、増幅部フォトニックバンドギャップ(「増幅部PBG」とする)と反射部フォトニックバンドギャップ(「反射部PBG」とする)のエネルギー範囲は一部重複し且つ異なる。これにより、(i)増幅部PBGの下端側のバンド端のエネルギーが反射部PBG内にある、(ii)同下端側のバンド端のエネルギーが反射部PB内にある、(iii)同上端側のバンド端のエネルギーが反射部PBG側にある、(iv)同上端側のバンド端のエネルギーが反射部PB内にある、のいずれか1つ又は複数の状態となっている。
エネルギーが反射部PBG内にある2DPC光増幅部のバンド端では、該バンド端のエネルギーに対応する発振波長の光は、2DPC光反射部内を伝播することができない。そのため、この光は2DPC光反射部によって2DPC光増幅部側に反射される。これにより、2次元フォトニック結晶に垂直な方向に出射されるレーザビームの強度を大きくすることができる。このような構成は、レーザビームを出射する面積を小さくしたい場合に、特に有益である。
一方、エネルギーが反射部PB内にある2DPC光増幅部のバンド端では、該バンド端のエネルギーに対応する発振波長の光は、2DPC光反射部内を伝播することができる。但し、その一部は、母材と異屈折率領域が屈折率の差を有することによって、2DPC光反射部内の複数の異屈折率領域においてそれぞれ母材との境界で反射される。そのため、前記発振波長の光は、2DPC光反射部内に拡がりながら、緩やかに2DPC光増幅部側に反射される。これにより、2DPC光増幅部が大きい場合において、2DPC光増幅部の端付近に電界の腹が存在する高次モードの定在波が生じ難くなり、2DPC光増幅部内の広い面積から安定したレーザビームを出射することができる。この場合に生じる反射の強さは、前記発振波長が、反射部PBのバンド端に対応する波長から離れるほど弱くなる。そのため、前記発振波長と反射部PBのバンド端に対応する波長の波長差を調整することにより、光閉じ込めの強さを連続的に調整することが可能である。
以上のように、本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、光閉じ込めの強さを調整することにより、発光する面積にかかわらず強い強度で安定したレーザビームを出射させることができる。
また、本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザによれば、2DPC光反射部は、2DPC光増幅部と同様に、板状の母材に異屈折率領域が周期的に配置されているという共通の構成を有する。さらに、2DPC光反射部と2DPC光増幅部は、逆格子空間の同じ点において増幅部PBGと反射部PBGのエネルギー範囲が一部重複しているため、両者の周期構造が比較的近いものとなるように設定することができる。これらの理由により、2DPC光反射部と2DPC光増幅部は、同様の方法で同時に作製することができるため、2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造に要する手間を軽減することができる。
増幅部PBGと反射部PBGのエネルギー範囲が一部重複し且つ異なるようにするために、2DPC光増幅部及び2DPC光反射部は、例えば以下の構成を取ることができる。
第1の例として、2DPC光増幅部において異屈折率領域が占める体積の割合(「フィリングファクタ(Filling Factor)と呼び、「FF」と略記する。)と、2DPC光反射部のFFが異なる、という構成が挙げられる。これにより、2DPC光増幅部と2DPC光反射部との間で、光が感じる有効屈折率が異なることとなるため、両者のPBGのエネルギー範囲も異なるものとなる。具体的には、FFが小さいほどPBGのエネルギー範囲は低エネルギー寄りになる。反射部PBGが増幅部PBGよりも低エネルギー寄りになる場合には、増幅部PBGの下側のバンド端のエネルギーは反射部PBG内となり、増幅部PBGの上側のバンド端のエネルギーは反射部PB内となる。一方、反射部PBGが増幅部PBGよりも高エネルギー寄りになる場合には、増幅部PBGの下側のバンド端のエネルギーは反射部PB内となり、増幅部PBGの上側のバンド端のエネルギーは反射部PBG内となる。
第2の例として、2DPC光増幅部に異屈折率領域が配置される周期長と、2DPC光反射部に異屈折率領域が配置される周期長が異なる、という構成が挙げられる。具体的には、周期長が大きいほど、PBGのエネルギー範囲は低エネルギー寄りになる。反射部PBGが増幅部PBGよりも低エネルギー寄りになる場合、及び高エネルギー寄りになる場合における増幅部PBGの下側及び上側のバンド端と反射部PBG及び反射部PBの関係は、第1の例の場合と同様である。
第3の例として、2DPC光増幅部には異屈折率領域が第1の所定周期長で配置され、2DPC光反射部には主異屈折率領域が第2の所定周期長で配置されていると共に最隣接する2個の主異屈折率領域の間に該主異屈折率領域よりも体積が小さい副異屈折率領域が配置されている、という構成が挙げられる。これにより、反射部PBGと増幅部PBGのエネルギー範囲の中心がほぼ同じであって、反射部PBGのエネルギー範囲が増幅部PBGのエネルギーの範囲よりも大きくなる。そのため、増幅部PBGの下側及び上側のバンド端のエネルギーは共に反射部PBG内となる。
一方、2DPC光反射部には異屈折率領域が第1の所定周期長で配置され、2DPC光増幅部には主異屈折率領域が第2の所定周期長で配置されていると共に最隣接する2個の主異屈折率領域の間に該主異屈折率領域よりも体積が小さい副異屈折率領域が配置されている、という構成を取ることもできる。これにより、反射部PBGと増幅部PBGのエネルギー範囲の中心がほぼ同じであって、反射部PBGのエネルギー範囲が増幅部PBGのエネルギーの範囲よりも小さくなる。そのため、増幅部PBGの下側及び上側のバンド端のエネルギーは共に反射部PBGの外(反射部PB内)となる。
2DPC光反射部は、2DPC光増幅部の周囲の一部にのみ設けた場合にも本発明の効果を奏するが、より高い効果を奏するために、2DPC光増幅部の周囲の全体に設けることが好ましい。
前記2DPC光増幅部は、前記活性層において発光した光が前記フォトニック結晶層に導入される光導入領域に包含されていることが望ましい。これにより、活性層から発光する光を2DPC光増幅部の全体に供給することができ、2DPC光増幅部を無駄なく光の増幅のために動作させることができる。光導入領域は、活性層及びフォトニック結晶層に平行な面において、活性層に電流が注入される領域(電流注入領域)とほぼ同じ位置、形状及び大きさとなる。電流注入領域は、活性層に電流を注入する電極の形状により定まる。
前記2DPC光増幅部は、それに配置される異屈折率領域が非円形の平面形状を有することが望ましい。これにより、2DPC光増幅部内で増幅される光が2次元フォトニック結晶に垂直な方向に出射し易くなる。なお、非円形の異屈折率領域には、母材とは屈折率が異なる円形(又は非円形)の領域を2個以上組み合わせたものを含む。
本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザによれば、製造に要する手間を軽減することができると共に、光閉じ込めの強さを調整することによって、発光する面積にかかわらず強い強度で安定したレーザビームを出射させることができる。
本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザの第1実施形態を示す斜視図。 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおける電流注入領域を示す断面図。 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 正方格子状の周期構造を有する2次元フォトニック結晶におけるバンド図(左図)及びその部分拡大図(右図)。 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおける増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 第1実施例におけるフォトニック結晶層内の光子の分布の計算結果を示すグラフ。 比較例におけるフォトニック結晶層内の光子の分布の計算結果を示すグラフ。 第1実施例における閾値利得の計算結果を示すグラフ。 比較例における閾値利得の計算結果を示すグラフ。 第1実施形態の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 第1実施形態の変形例における増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 第1実施形態の別の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 第1実施形態のさらに別の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザの第2実施形態におけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおける増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 第2実施例におけるフォトニック結晶層内の光子の分布の計算結果を示すグラフ。 第2実施例における閾値利得の計算結果を示すグラフ。 第2実施形態の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 第2実施形態の変形例における増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 従来の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、フォトニック結晶層に電流が注入される前(左図)及び電流が注入された後(右図)における増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザの第3実施形態におけるフォトニック結晶層の構成を示す平面図。 第3実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、フォトニック結晶層に電流が注入される前(左図)及び電流が注入された後(右図)における増幅部PBG及び反射部PBGを模式的に示す図。 第3実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザを示す斜視図。 第3実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるレーザビームの発振スペクトルを計算で求めた結果を示す図。 比較例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるレーザビームの発振スペクトルを計算で求めた結果を示す図。 第3実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるレーザビームの遠視野像を計算で求めた結果を示す図。 比較例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるレーザビームの遠視野像を計算で求めた結果を示す図。 第3実施例及び比較例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおけるレーザビームの拡がり角を計算で求めた結果を示す図。
図1~図28を用いて、本発明に係る2次元フォトニック結晶面発光レーザの実施形態を説明する。
(1) 第1実施形態
(1-1) 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザの構成
第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10は、図1に示すように、第1電極191、第1クラッド層141、活性層11、スペーサ層13、フォトニック結晶層12、第2クラッド層142、及び第2電極192がこの順で積層された構成を有する。但し、活性層11とフォトニック結晶層12の順番は、上記のものとは逆であってもよい。図1では便宜上、第1電極191を下側、第2電極192を上側として示しているが、使用時における2次元フォトニック結晶面発光レーザ10の向きは、この図で示したものは限定されない。また、図1では第1電極191を他の構成要素と離して示しているが、実際には第1クラッド層141の下面に接触している。
以下、各層及び電極の構成を説明する。以下ではまず、フォトニック結晶層12以外の構成を説明した後、フォトニック結晶層12の構成を詳述する。なお、フォトニック結晶層12以外の構成は、第1実施形態以外の実施形態においても同様である。
活性層11は、第1電極191及び第2電極192から電荷が注入されることにより、所定の波長帯を有する光を発光するものである。活性層11の材料は、本実施形態ではInGaAs/AlGaAs多重量子井戸(発光波長帯:935~945nm)であるが、本発明ではこの材料に限定されない。
スペーサ層13は本発明における必須の構成要素ではないが、材料の異なる活性層11とフォトニック結晶層12を接続するために設けられている。スペーサ層13の材料は、本実施形態ではAlGaAsであるが、活性層11及びフォトニック結晶層12の材料に応じて適宜変更されるものである。
第1クラッド層141及び第2クラッド層142は、第1電極191と活性層11、及び第2電極192とフォトニック結晶層12を接続し、第1電極191及び第2電極192から活性層11に電流を注入し易くすると共に、活性層11との屈折率の差によって光を活性層11付近に閉じ込める役割を有する。これらの役割を果たすために、第1クラッド層141の材料には活性層11よりも屈折率が低いp型半導体が、第2クラッド層142の材料には活性層11よりも屈折率が低いn型半導体が、それぞれ用いられている。第1クラッド層141は、第1電極191側から順にp-GaAsから成る層とp-AlGaAsから成る層の2層構造を有し、同様に、第2クラッド層142は、第2電極192側から順にn-GaAsから成る層とn-AlGaAsから成る層の2層構造を有している(いずれも2層構造は図示せず)。これら第1クラッド層141及び第2クラッド層142においても、本発明では上記材料には限定されない。第1クラッド層141及び第2クラッド層142の平面寸法は、活性層11及びフォトニック結晶層12の母材121と同じである。次の第1電極191の説明で述べる理由により、第2クラッド層142の厚みは、活性層11、フォトニック結晶層12、スペーサ層13及び第1クラッド層141の厚みよりも十分に大きくする。
第1電極191は正方形状であり、活性層11よりも小さい。前述のように第2クラッド層142の厚みを第1クラッド層141の厚みよりも十分に大きくすると、図2に示すように、活性層11のうち電流が注入される電流注入領域111の形状及び大きさは第1電極191のそれらと略等しく(第1電極191よりもわずかに大きく)なる。電流注入領域111の形状及び大きさを第1電極191のそれらによって調整することができる。第1電極191の周囲には、第1電極191との間に絶縁体を介して、レーザ光に対して不透明な金属から成る反射層(図示せず)が設けられている。反射層は第1電極191と共に、2次元フォトニック結晶面発光レーザ10の内部で生じたレーザ光を反射して、第2電極192側から外部に放出させる役割を有する。なお、第1電極191の形状は正方形状には限定されず、円形等の他の形状としてもよい。
第2電極192は、レーザ光に対して不透明な金属から成る正方形の板状部材の中央が正方形状にくり抜かれた構成を有する。板状部材がくり抜かれた部分を窓部1921と呼び、板状部材が残された部分を枠部1922と呼ぶ。この板状部材は第1電極191よりも1辺の長さが大きい。なお、第2電極192の形状は正方形状には限定されず、円形等の他の形状としてもよい。また、第2電極192には、このような窓部を有するものの代わりに、レーザ光に対して透明な導電性材料(例えばインジウム錫酸化物)から成る板状の電極を用いてもよい。
フォトニック結晶層12は、図3に示すように、板状の母材121と、母材121のうちの中央付近の正方形の領域内に正方格子状に(周期的に2次元状に)配置されている第1異屈折率領域122と、該正方形の領域の外側に正方格子状に(周期的に2次元状に)配置されている第2異屈折率領域124とを有する。前記正方形の領域内は2DPC光増幅部123に該当し、該正方形の領域の外側の第2異屈折率領域124が配置されている領域は2DPC光反射部125に該当する。2DPC光増幅部123及び2DPC光反射部125のいずれにおいても、正方格子の周期長は同じ("a"とする)である。
前述のように第2クラッド層142の厚みが活性層11、フォトニック結晶層12及びスペーサ層13の厚みよりも十分に大きいことにより、フォトニック結晶層12のうち活性層11から光が導入される光導入領域1201は、活性層11及びフォトニック結晶層12に平行な面において電流注入領域111とほぼ同じ領域となる。2DPC光増幅部123の範囲は、光導入領域1201に包含されている(光導入領域1201と同じか、又は光導入領域1201よりも狭い)ことが好ましい。これにより、2DPC光増幅部123の全体に、後述のように活性層11から発光する光を供給することができ、2DPC光増幅部123を無駄なく光の増幅のために動作させることができる。
第1異屈折率領域122は、第1主異屈折率領域1221と第1副異屈折率領域1222を有する。第1主異屈折率領域1221と第1副異屈折率領域1222は互いに独立している(接していない)が、両者を組み合わせたものが周期的(周期長aの正方格子状)に配置されていることにより、1個の第1異屈折率領域122として機能する。第1主異屈折率領域1221は第1副異屈折率領域1222よりも、平面視での面積(以下、単に「面積」とする)が大きく厚みが同じであり、それゆえ体積が大きい。第1実施形態では、第1主異屈折率領域1221及び第1副異屈折率領域1222は共に空孔から成る。空孔の代わりに、母材121とは屈折率が異なる部材が埋め込まれたものであってもよい。
第2異屈折率領域124も第1異屈折率領域122と同様に、互いに独立した(接していない)第2主異屈折率領域1241と第2副異屈折率領域1242を有する。第2主異屈折率領域1241は第2副異屈折率領域1242よりも、体積が大きい(面積が大きく厚みが同じである)。また、第2主異屈折率領域1241は、第1主異屈折率領域1221よりも体積が小さい(面積が小さく厚みが同じである)。第2副異屈折率領域1242と第1副異屈折率領域1222は、体積(面積及び厚み)が同じである。従って、第2異屈折率領域124が2DPC光反射部125内で占める体積の割合(第2異屈折率領域124のFF)は、第1異屈折率領域122が2DPC光増幅部123内で占める体積の割合(第1異屈折率領域122のFF)よりも小さい。
なお、図3では第1異屈折率領域122を正方格子の横方向(以下、「x方向」とする。)及び縦方向(以下、「y方向」とする。)にそれぞれ8個ずつのみ示したが、第1異屈折率領域122の個数はこれには限定されない。また、図3では2DPC光反射部125は、簡略化のために2DPC光増幅部123の近傍のみを示しており、実際には図3に示した範囲よりも外側まで拡がって設けられている。
ここまでに述べたように異屈折率領域が同じ周期長で正方格子状に配置された2DPC光増幅部123及び2DPC光反射部125では、第2異屈折率領域124のFFが第1異屈折率領域122のFFよりも小さいことにより、増幅部PBG15及び反射部PBG16は以下のように形成される。2DPC光増幅部123では、逆格子空間のΓ点(逆格子空間の原点に該当)と呼ばれる点にバンド端を有する2つのPB間に増幅部PBG15が形成される(図4)。一方、2DPC光反射部125では、Γ点にバンド端を有する2つのPB間に、増幅部PBG15よりも低いエネルギーに、増幅部PBG15とほぼ同じエネルギー幅を有する反射部PBG16が形成される。そして、第1異屈折率領域122と第2異屈折率領域124のFFの差が一定の範囲内にあるときに、増幅部PBG15と反射部PBG16のエネルギー範囲は一部重複し(図5中の重複範囲17)且つ異なるものとなる。増幅部PBG15の下側のバンド端181は、エネルギーが反射部PBG16内にある。一方、増幅部PBG15の上側のバンド端182は、エネルギーが反射部PBG16の外(反射部PB内)にある。
(1-2) 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザの動作
次に、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10の動作を説明する。
第1電極191と第2電極192の間に所定の電圧を印加することにより、両電極から活性層11に電流が注入される。その際、第1電極191よりも第2電極192の方が面積が広いことから、活性層11においては、第2電極192よりも狭く且つ第1電極191よりも広い範囲(電流注入範囲)内に電流(電荷)が集中的に注入される。これにより、活性層11の電流注入領域111から、所定の波長帯内の波長を有する発光が生じる。
こうして生じた発光は、フォトニック結晶層12の2DPC光増幅部123において、正方格子の周期長aに対応した波長(発振波長)の光が選択的に増幅される。この発振波長は、正方格子の逆格子空間のΓ点におけるバンド端181のエネルギーに対応する波長である。この発振波長の光は、バンド端181のエネルギーが反射部PBG16内にあることから、2DPC光反射部125には存在することができない。そのため、2DPC光増幅部123で増幅される光は、2DPC光反射部125によって2DPC光増幅部123側に反射されるため、さらに増幅される。このように2DPC光増幅部123で増幅された光はフォトニック結晶層12に垂直な方向に回折され、レーザビームとして第2電極192の窓部1921から出射する。
第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10によれば、発振波長の光が2DPC光反射部125によって2DPC光増幅部123側に反射され、さらに増幅されるため、レーザビームの強度を大きくすることができる。この2次元フォトニック結晶面発光レーザ10の構成は、レーザビームを出射する面積を小さくしたい場合に有益である。
なお、2次元フォトニック結晶面発光レーザでは一般に、光を増幅する2次元フォトニック結晶の異屈折率領域の平面形状が円形である場合には、該平面形状の対称性が高いことにより、2次元フォトニック結晶内に生成される電界が打ち消し合い、レーザビームは断面の中心付近において強度が弱いドーナツ型の強度分布を呈する。それに対して、本実施形態では、第1異屈折率領域122の平面形状を円形よりも平面形状の対称性が低いため、レーザビームの断面の中心付近において強度が弱まることを防ぎ、断面での強度の均一性が高いレーザビームを得ることができる。
第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10は、2DPC光増幅部123と2DPC光反射部125が、板状の母材121に異屈折率領域(第1異屈折率領域122及び第2異屈折率領域124)が周期的に配置されている、という共通の構成を有する。また、この2次元フォトニック結晶面発光レーザ10では、2DPC光増幅部123と2DPC光反射部125が逆格子空間のΓ点において一部重複したPBGを有するように、第1異屈折率領域122及び第2異屈折率領域124のFFを設定することにより、両者のFFが近い値を有している。これらの理由により2DPC光増幅部123と2DPC光反射部125が近い構成を有することとなるため、例えば母材121にレジストマスクを施したうえでガスでエッチングを行うことで第1異屈折率領域122と第2異屈折率領域124を同時に形成することにより、2DPC光増幅部123と2DPC光反射部125を同じ方法で同時に作製することができる。そのため、2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造に要する手間を軽減することができる。
(1-3) 第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザの特性のシミュレーション
第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10につき、その特性を計算で求めた結果を説明する。この計算では、フォトニック結晶層12に異屈折率領域をx方向に80個、y方向に80個配置し、それら異屈折率領域のうち中央付近に縦方向に20個、横方向に20個配置したものを第1異屈折率領域122とし、それら以外の異屈折率領域を第2異屈折率領域124とした。正方格子の格子定数aは280nmとした。第1副異屈折率領域1222の位置は、第1主異屈折率領域1221からx方向に0.44a、y方向に0.44aずらした位置とした。このように、第1主異屈折率領域1221からx方向に0.35a~0.5a、y方向に0.35a~0.5aずらした位置に第1副異屈折率領域1222を配置することにより、フォトニック結晶層12内で増幅される光の帰還効果が強められる。第2副異屈折率領域1242の位置も同様に、第2主異屈折率領域1241からx方向に0.44a、y方向に0.44aずらした位置とした。FFは、第1主異屈折率領域1221では0.09(9%)、第1副異屈折率領域1222では0.03(3%)、第2主異屈折率領域1241では0.06(6%)、第2副異屈折率領域1242では0.03(3%)とした。従って、第1異屈折率領域122のFFは0.12(12%)、第2異屈折率領域124のFFは0.09(9%)である。フォトニック結晶層12の厚みは170nm、フォトニック結晶層12と活性層11の距離は60nmとした。以上のパラメータを有する第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10を「第1実施例」とする。
第1実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、2DPC光増幅部123及び2DPC光反射部125の有効屈折率、増幅部PBG15及び反射部PBG16のエネルギー範囲を計算した。その結果、2DPC光増幅部123の有効屈折率は3.372、2DPC光反射部125の有効屈折率の有効屈折率は3.388であった。また、増幅部PBG15のエネルギー範囲は、真空中の波長に換算して931~951nm、反射部PBG16のエネルギー範囲は、同換算で935~957nmであった。この計算結果より、増幅部PBG15の下側のバンド端181のエネルギー(波長換算では上側、すなわち951nm)は、反射部PBG16内にあることがわかる。従って、下側のバンド端181でレーザ発振する場合には、2DPC光増幅部123で増幅される光は、反射部PBG16内に存在することができないため2DPC光反射部125によって2DPC光増幅部123側に反射され、さらに増幅される。一方、増幅部PBG15の上側のバンド端182のエネルギー(波長換算では下側、すなわち931nm)は、反射部PBG16よりも高エネルギー側であって、反射部PB内にあることがわかる。そのため、上側のバンド端182の光は2DPC光増幅部123内に強く閉じ込めることができず、第1実施例のように2DPC光増幅部123が小さい場合にはレーザ発振に必要な帰還作用を得られないため、レーザ発振が困難である。従って、第1実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、下側のバンド端181においてのみレーザ発振が生じる。
第1実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、フォトニック結晶層12内の光子の分布、すなわち光の強度の分布を計算で求めた。比較のために、第1実施例において第2異屈折率領域124を第1異屈折率領域122に置き換えた、すなわちフォトニック結晶層12内の2次元フォトニック結晶が全て2DPC光増幅部であって2DPC光反射部を有さず、それ以外の構成が第1実施例と同じである2次元フォトニック結晶面発光レーザ(「比較例」とする)についても同様にフォトニック結晶層12内の光子の分布を計算で求めた。計算結果を、第1実施例については図6に、比較例については図7に、それぞれ示す。これらの図ではいずれも、フォトニック結晶層12の中央付近に白色で示した箇所は最も光子の密度が高く、この中心から離れるに従って灰色の濃度が濃くなってゆくことは光子の密度が低くなってゆくことを示している。そして、比較例ではフォトニック結晶層12の中央から端部に向かって同心円状に濃度分布が拡がっているのに対して、第1実施例では中央付近の1辺の長さが20aである正方形の範囲内、すなわち2DPC光増幅部123内に光子が強く閉じ込められていることがわかる。
次に、第1実施例及び比較例の2次元フォトニック結晶面発光レーザについてそれぞれ、下側のバンド端181でレーザ発振する場合の閾値利得を計算で求めた結果を説明する。閾値利得は、レーザ発振の生じ易さを示しており、この値が小さいほど小さな電流値で安定したレーザ発振が生じる。計算結果を、第1実施例については図8に、比較例については図9に、それぞれ示す。基本モードの閾値利得は、第1実施例では112cm-1であるのに対して、比較例では208cm-1である。従って、比較例よりも第1実施例の方が、閾値利得が小さく、安定したレーザ発振を得ることができる。
(1-4) 第1実施形態の変形例
次に、第1実施形態の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Aを説明する。この2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Aは、前述のフォトニック結晶層12の代わりに、図10に平面図で示す構成を有するフォトニック結晶層12Aを備える。フォトニック結晶層12A以外の構成は第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同じである。フォトニック結晶層12Aは、板状の母材121と、母材121のうちの中央付近の正方形の領域内に周期長aで正方格子状に配置されている第1異屈折率領域122Aと、該正方形の領域の外側に周期長aで正方格子状に配置されている第2異屈折率領域124Aとを有する。前記正方形の領域内は2DPC光増幅部123Aに該当し、該正方形の領域の外側の第2異屈折率領域124Aが配置されている領域内は2DPC光反射部125Aに該当する。第1異屈折率領域122Aは、第1主異屈折率領域1221Aと、該第1主異屈折率領域1221AよりもFFが小さい第1副異屈折率領域1222Aとを有する。また、第2異屈折率領域124Aは、第2主異屈折率領域1241Aと、該第2主異屈折率領域1241AよりもFFが小さい第2副異屈折率領域1242Aとを有する。第2主異屈折率領域1241Aは、第1主異屈折率領域1221Aよりも体積が大きい(面積が大きく厚みが同じである)。第2副異屈折率領域1242Aと第1副異屈折率領域1222Aは、体積(面積及び厚み)が同じである。従って、第2異屈折率領域124Aは第1異屈折率領域122AよりもFFが大きい。このFFの点で、変形例は第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と相違する。
変形例の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Aでは、第2異屈折率領域124AのFFが第1異屈折率領域122AのFFよりも小さいことにより、増幅部PBG15A及び反射部PBG16Aは以下のように形成される(図11)。増幅部PBG15A及び反射部PBG16Aが共に逆格子空間のΓ点にバンド端を有する2つのPB間に形成される点は、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同様である。反射部PBG16Aは、増幅部PBG15とほぼ同じエネルギー幅を有し、増幅部PBG15よりも高いエネルギーに形成される。そして、第1異屈折率領域122Aと第2異屈折率領域124AのFFの差が一定の範囲内にあるときに、増幅部PBG15Aと反射部PBG16Aのエネルギー範囲は一部重複し(重複範囲17A)且つ異なるものとなる。増幅部PBG15Aの下側のバンド端181Aは、エネルギーが増幅部PBG15Aの外(反射部PB内)にある。一方、増幅部PBG15Aの上側のバンド端182Aは、エネルギーが反射部PBG16A内にある。従って、上側のバンド端182Aでレーザ発振する場合には、2DPC光増幅部123Aで増幅される光は、反射部PBG16A内に存在することができないため2DPC光反射部125Aによって2DPC光増幅部123A側に反射され、さらに増幅される。一方、下側のバンド端181Aのエネルギーが反射部PB内にあることから、下側のバンド端181Aの光は2DPC光増幅部123A内に強く閉じ込めることができず、本変形例のように2DPC光増幅部123Aが小さい場合にはレーザ発振に必要な帰還作用を得られないため、レーザ発振が困難である。従って、本変形例では、上側のバンド端182Aにおいてのみレーザ発振が生じる。
図12に、第1実施形態の別の変形例の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Bにおけるフォトニック結晶層12Bを示す。この変形例の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Bでは、フォトニック結晶層12B以外の構成は第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同じである。フォトニック結晶層12Bは、板状の母材121と、母材121のうちの中央付近の正方形の領域内に周期長a1で正方格子状に配置されている第1異屈折率領域122Bと、該正方形の領域の外側に周期長a2で正方格子状に配置されている第2異屈折率領域124Bとを有する。この正方形の領域は2DPC光増幅部123Bに該当し、該正方形の領域の外側の第2異屈折率領域124Bが配置されている領域内は2DPC光反射部125Bに該当する。周期長a2はa1よりも長い。第1異屈折率領域122Bの形状及び大きさは、第1実施形態における第1異屈折率領域122のそれらと同じである。また、第2異屈折率領域124Bの形状及び大きさは第1異屈折率領域122Bのそれらと同じである。
この変形例の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Bでは、2DPC光増幅部123Bに配置された第1異屈折率領域122Bの周期長a1よりも2DPC光反射部125Bに配置された第2異屈折率領域124Bの周期長a2の方が長いことにより、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同様に、図5に示すように増幅部PBG15よりも低いエネルギーに反射部PBG16が形成される。そして、これら周期長a1とa2の差が一定の範囲内にあるときに、増幅部PBG15と反射部PBG16のエネルギー範囲は一部重複し且つ異なるものとなる。これにより、エネルギーが増幅部PBG15内にある、増幅部PBG15の下側のバンド端181に対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Bに導入される場合には、その光は2DPC光反射部125Bによって2DPC光増幅部123B側に反射されるため、さらに増幅される。エネルギーが増幅部PBG15の外にある、増幅部PBG15の上側のバンド端182に対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Bに導入される場合には、当該光は2DPC光増幅部123に強く閉じ込めることができず、本変形例のように2DPC光増幅部123Bが小さい場合にはレーザ発振に必要な帰還作用を得られないため、レーザ発振が困難である。従って、本変形例では、下側のバンド端181においてのみレーザ発振が生じる。
一方、図13に示すように、2DPC光増幅部123Bに配置された第1異屈折率領域122Bの周期長a1よりも2DPC光反射部125Bに配置された第2異屈折率領域124Bの周期長a2の方が短い場合には、2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Aと同様に、図11に示すように増幅部PBG15Aよりも高いエネルギーに反射部PBG16Aが形成される。この構成によれば、エネルギーが増幅部PBG15内にある、増幅部PBG15Aの上側のバンド端182Aに対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Bに導入される場合には、その光は2DPC光反射部125Bによって2DPC光増幅部123B側に反射されるため、さらに増幅される。エネルギーが増幅部PBG15の外にある、増幅部PBG15Aの下側のバンド端181Aに対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Bに導入される場合には、当該光は2DPC光増幅部123Bに強く閉じ込めることができず、本変形例のように2DPC光増幅部123Bが小さい場合にはレーザ発振に必要な帰還作用を得られないため、レーザ発振が困難である。
(2) 第2実施形態
(2-1) 第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザの構成及び動作
第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Cは、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10におけるフォトニック結晶層12の代わりに、以下に述べるフォトニック結晶層12Cを備える。フォトニック結晶層12C以外の構成は、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同様である。
フォトニック結晶層12Cは、図14に示すように、板状の母材121と、母材121のうちの中央付近の正方形の領域内に正方格子状に第1異屈折率領域122Cと、該正方形の領域の外側に正方格子状に配置されている第2異屈折率領域124Cとを有する。前記正方形の領域内は2DPC光増幅部123Cに該当し、該正方形の領域の外側の第2異屈折率領域124Cが配置されている領域は2DPC光反射部125Cに該当する。2DPC光増幅部123C及び2DPC光反射部125Cの正方格子の周期長はいずれもaである。
第1異屈折率領域122Cは、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10における第1異屈折率領域122と同様の構成を有し、第1主異屈折率領域1221Cと第1副異屈折率領域1222Cを備える。
第2異屈折率領域124Cは、第2主異屈折率領域1241Cと、3個の第2副異屈折率領域1242C、1243C及び1244Cを有する。第2副異屈折率領域1242Cは第2主異屈折率領域1241Cからx方向にa/2、y方向にa/2、それぞれずれた位置に配置されている。第2副異屈折率領域1243Cは第2主異屈折率領域1241Cからx方向にa/2ずれた位置に配置されている(y方向にはずれていない)。第2副異屈折率領域1244Cは第2主異屈折率領域1241Cからy方向にa/2ずれた位置に配置されている(x方向にはずれていない)。これら3個の第2副異屈折率領域1242C、1243C及び1244Cは、第2主異屈折率領域1241Cよりも、体積が小さい(面積が小さく、厚みが同じである)。また、第1異屈折率領域122Cと第2異屈折率領域124CのFFを等しくする。
これら第1異屈折率領域122C及び第2異屈折率領域124Cは共に空孔から成る。空孔の代わりに、母材121とは屈折率が異なる部材が埋め込まれたものであってもよい。
このように、第2実施形態の2DPC光反射部125Cでは、x方向及びy方向に関してそれぞれ、周期長aで周期的に配置されて隣接する2個の第2主異屈折率領域1241Cの間に、第2主異屈折率領域1241Cよりも体積が小さい第2副異屈折率領域1242C、1243C及び1244Cが配置されている。これにより、2DPC光反射部125C内を伝播し180°方向に回折される光の強度が強くなる。そうすると、図15に示すように、2DPC光反射部125Cに形成される反射部PBG16Cのエネルギー幅は、2DPC光増幅部123Cに形成される増幅部PBG15Cのエネルギー幅よりも広くなる。一方、2DPC光増幅部123Cと2DPC光反射部125における周期長が等しく、且つ、第1異屈折率領域122Cと第2異屈折率領域124CのFFが等しいことから、増幅部PBG15Cのエネルギーの中央値は、反射部PBG16Cのエネルギーの中央値とほぼ同じになる。これにより、増幅部PBG15Cの下側のバンド端181C及び上側のバンド端182Cは共に、エネルギーが反射部PBG16C内となる。従って、下側のバンド端181C及び上側のバンド端182Cのいずれかのエネルギーに対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Cに導入された場合には、いずれも、その光は2DPC光反射部125Cによって2DPC光増幅部123C側に反射されるため、さらに増幅される。
(2-2) 第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザの特性のシミュレーション
第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Cにつき、その特性を計算で求めた結果を説明する。この計算では、フォトニック結晶層12Cに異屈折率領域をx方向に80個、y方向に80個配置し、それら異屈折率領域のうち中央付近に縦方向に20個、横方向に20個配置したものを第1異屈折率領域122Cとし、それら以外の異屈折率領域を第2異屈折率領域124Cとした。正方格子の格子定数aは280nmとした。第1副異屈折率領域1222Cの位置は、第1主異屈折率領域1221Cからx方向に0.44a、y方向に0.44aずらした位置とした。第1異屈折率領域122CにおけるFFは、第1主異屈折率領域1221Cでは0.09(9%)、第1副異屈折率領域1222Cでは0.03(3%)、全体では0.12(12%)とした。第2異屈折率領域124CにおけるFFは、第2主異屈折率領域1241Cでは0.05(5%)、第2副異屈折率領域1242C、1243C及び1244Cではそれぞれ0.03(3%)、0.02(2%)及び0.02(2%)とし、全体では0.12(12%)とした。フォトニック結晶層12の厚みは170nm、フォトニック結晶層12と活性層11の距離は60nmとした。以上のパラメータを有する第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Cを「第2実施例」とする。
第2実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、2DPC光増幅部123C及び2DPC光反射部125Cの有効屈折率はいずれも3.372であった。また、2次元フォトニック結晶を伝播し180°方向に回折される光の強度に対応する指標である1次元結合係数を計算で求めたところ、2DPC光増幅部123Cでは2630cm-1であったのに対して、2DPC光反射部125Cでは3973cm-1という、2DPC光増幅部123Cよりも高い値となった。これは、2DPC光増幅部123Cよりも2DPC光反射部125Cの方が、180°方向に回折される光の強度が高く、PBGが大きいことを示している。
PBGのエネルギー範囲を計算で求めたところ、増幅部PBG15Cでは真空中の波長に換算して931~951nm、反射部PBG16Cでは同換算で924~956nmであった。従って、増幅部PBG15Cの下側のバンド端181C及び上側のバンド端182Cはいずれも、反射部PBG16C内にあることがわかる。そのため、いずれのバンド端181C、182Cのエネルギーでレーザ発振する場合にも、2DPC光増幅部123Cで増幅される光は、反射部PBG16C内に存在することができないため2DPC光反射部125Cによって2DPC光増幅部123C側に反射され、さらに増幅される。
第2実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、フォトニック結晶層12C内の光子の分布を計算で求めたところ、第1実施例(図6)と同様に、中央付近の1辺の長さが20aである正方形の範囲内、すなわち2DPC光増幅部123内に光子が強く閉じ込められていることを示す結果が得られた(図16)。
次に、第2実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、下側のバンド端181Cでレーザ発振する場合の閾値利得を計算で求めたところ、図17に示すように、基本モードの閾値利得は52cm-1となった。この閾値利得は、比較例(図9)及び第1実施例(図8)のものよりも小さく、第2実施例の2次元フォトニック結晶面発光レーザがより小さな電流で安定したレーザ発振を得ることができることを示している。
(2-3) 第2実施形態の変形例
次に、第2実施形態の変形例である2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Dを説明する。この2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Dでは、図18に示すように、フォトニック結晶層12Dは、第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Cにおける第1異屈折率領域122Cの形状と第2異屈折率領域124Cの形状を入れ替えたものに相当する構成を有する。それ以外の構成は第2実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Cと同様である。本変形例では、第1異屈折率領域には符号122Dを付し、第2異屈折率領域には符号124Dを付す。また、2DPC光増幅部には符号123Dを付し、2DPC光反射部には符号125Dを付す。
本変形例の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10Dでは、図19に示すように、2DPC光増幅部123Dに形成される増幅部PBG15Dのエネルギー幅は、2DPC光反射部125Dに形成される反射部PBG16Dのエネルギー幅よりも広くなる。また、増幅部PBG15Dのエネルギーの中央値は、反射部PBG16Dのエネルギーの中央値とほぼ同じになる。これにより、増幅部PBG15Dの下側のバンド端181D及び上側のバンド端182Dは共に、エネルギーが反射部PBG16Cの外となる。従って、下側のバンド端181D及び上側のバンド端182Dのいずれかのエネルギーに対応する波長の光が活性層11から2DPC光増幅部123Dに導入された場合には、それらの光がいずれも2DPC光反射部125Dに侵入し、緩やかに反射されるため、2DPC光増幅部123D内の広い面積から安定したレーザビームが出射される。
(3) 第3実施形態
第1及び第2実施形態では、2DPC光増幅部が小さい場合において、増幅部PBGと反射部PBGのエネルギー範囲の相違を利用して、2DPC光増幅部内で増幅される光を2DPC光反射部で強く反射させる例を示した。それに対して第3実施形態では、2DPC光増幅部が大きい場合において、増幅部PBGと反射部PBGのエネルギー範囲の相違を利用して、2DPC光増幅部から2DPC光反射部へ光を侵入させ、反射強度を弱めることを検討する。
従来の2次元フォトニック結晶面発光レーザでは、フォトニック結晶層に形成された2次元フォトニック結晶よりも活性層での電流注入領域の方が小さいため、活性層で生じた光は2次元フォトニック結晶の一部のみに導入される。そうすると、2次元フォトニック結晶のうち光導入領域(電流注入領域)223は、その周囲の領域(「非光導入領域(非電流注入領域)225」とする)よりも、キャリア密度が増加するのに伴って屈折率が低下し、PB及びPBGのエネルギーが全体的にわずかに高くなる。その結果、光導入領域223におけるPBG25の下側のバンド端281のエネルギーは、光導入領域223に電流が注入される前には非光導入領域225におけるPBG26の下側のバンド端283のエネルギーと同じ値である(図20の左図)のに対して、電流が注入されると、非光導入領域225におけるPBG26のわずかに内側の値となる(図20の右図)。その結果、バンド端281のエネルギーに対応する波長の光は、非光導入領域225との境界において、意図せず光導入領域223側に強く反射される。そうすると、光の帰還作用が必要以上に強くなり、2次元フォトニック結晶の面積が大きい場合に、複数の振動モードのレーザ発振が生じてしまう。
そこで、図21に示すように、第3実施形態では、フォトニック結晶層22のうち、光導入領域223内に設けられる異屈折率領域222よりも非光導入領域225内に設けられる異屈折率領域224の体積をわずかに大きく(面積は大きく、厚みは同じと)する。
これにより、光導入領域223におけるPBG25の下側のバンド端281のエネルギーは、光導入領域223に電流が注入される前において、非光導入領域225におけるPBG26の下側のバンド端283のエネルギーよりも低くなる(図22の左図)。電流が注入されると、バンド端281のエネルギーが高くなってバンド端283のエネルギーに近づく(図22の右図)が、異屈折率領域222と異屈折率領域224の体積の差を適切に設定しておくことにより、バンド端281のエネルギーがバンド端283のエネルギーを超えない状態を維持することができる。これにより、バンド端281のエネルギーは非光導入領域225のPB内に入るため、バンド端281のエネルギーに対応する発振波長の光は、非光導入領域225内に拡がりながら、緩やかに光導入領域223に反射される。そのため、光導入領域223の端付近に電界の腹が存在する高次モードの定在波が生じ難くなり、光導入領域223の面積が大きい場合にも、単一の振動モードの安定したレーザビームを出射させることができる。
なお、図21に示した例では、異屈折率領域222及び224にはいずれも、平面形状が、面積の異なる2個の楕円から成るものを用いている。異屈折率領域222では、2個の楕円のFFをそれぞれ3.50%及び2.80%(合計6.30%)とし、異屈折率領域224では、2個の楕円のFFをそれぞれ3.55%及び2.85%(合計6.40%)とした。また、図21に示した例では、光導入領域223を円形とした。このような円形の光導入領域は、図23に示すように、第1電極291及び第2電極292を円形にすることにより実現される。これらフォトニック結晶層22、第1電極291及び第2電極の282の構成を除いて、第3実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ20は、第1実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ10と同様の構成を有する。
第3実施形態の2次元フォトニック結晶面発光レーザ20につき、発振するレーザビームのスペクトルを計算で求めた(第3実施例)。第3実施例では、光導入領域223の直径を500μmとした。比較例として、第3実施例における光導入領域223と同じ形状及び大きさの異屈折率領域222を第3実施例と同じと同じ周期長でフォトニック結晶層の全体に配置したものについても、第3実施例と同様の計算を行った。計算結果を、第3実施例について図24に、比較例について図25に、それぞれ示す。いずれも、活性層に注入する電流の値(図中に「I=2(又は10, 30)A」と表記)によってスペクトルが異なるが、いずれの電流値においても、比較例では複数の波長においてレーザ発振が生じるのに対して、第3実施例では単一の波長においてのみレーザ発振が生じる。すなわち、第3実施例では単一の振動モードのレーザビームを出射させることができる。
次に、レーザビームの遠視野像を計算で求めた結果を、第3実施例について図26に、比較例について図27に、それぞれ示す。比較例よりも第3実施例の方が、レーザビームの拡がりが小さい。また、ビームの拡がり角を計算で求めた結果、図28に示すように、活性層に注入する電流の値に依らず、比較例よりも第3実施例の方が拡がり角が小さい。これらの結果から、第3実施例では比較例よりもレーザビームを小さい領域に集中的に照射させることができる、といえる。
以上、本発明の実施形態を説明してきたが、本発明は上記の実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、1個の異屈折率領域には、2個以上の空孔その他の、母材とは屈折率が異なる領域(主屈折率領域、副屈折率領域)を組み合わせたものを用いたが、母材とは屈折率が異なる1個のみの領域を用いてもよい。その場合、母材とは屈折率が異なる1個の領域は、平面形状が非円形(例えば楕円形、三角形等)であることが望ましいが、円形であっても差し支えはない。
2DPC光反射部は、上記実施形態では2DPC光増幅部の周囲の全体に設けたが、2DPC光増幅部の周囲の一部のみに設けてもよい。但し、より高い効果を奏するために、上記実施形態のように2DPC光増幅部の周囲の全体に2DPC光反射部を設ける方が好ましい。
第1実施形態では2DPC光増幅部と2DPC光反射部の間で異屈折率領域のFFが異なるようにし、第1実施形態の変形例ではそれら両者の間で周期長が異なるようにしたが、それら両者の間でFFと周期長の双方が異なるようにしてもよい。また、第2実施形態及びその変形例では、異屈折率領域のFF及び周期長は2DPC光増幅部と2DPC光反射部の間で同じ値としたが、両者の間でFF及び/又は周期長を異なる値としてもよい。第3実施形態及びその変形例では、2DPC光増幅部と2DPC光反射部の間で異屈折率領域のFFが異なるようにしたが、周期長のみ、又はFFと周期長の双方が異なるようにしてもよい。
10、10A、10B、10C、10D、20…2次元フォトニック結晶面発光レーザ
11…活性層
111…電流注入領域
12、12A、12B、12C、12D、22…フォトニック結晶層
1201、223…光導入領域
121…母材
122、122A、122B、122C、122D…第1異屈折率領域
1221、1221A、1221C…第1主異屈折率領域
1222、1222A、1222C…第1副異屈折率領域
123、123A、123B、123C、123D…2DPC光増幅部
124、124A、124B、124C、124D…第2異屈折率領域
1241、1241A、1241C…第2主異屈折率領域
1242、1242A、1242C、1243C、1244C…第2副異屈折率領域
125、125A、125B、125C、125D…2DPC光反射部
13…スペーサ層
141…第1クラッド層
142…第2クラッド層
15、15A、15C、15D…増幅部PBG
16、16A、16C、16D…反射部PBG
17、17A…増幅部PBGと反射部PBGの重複範囲
181、181A、181C、181D、182、182A、182C、182D、281、283…バンド端
191、291…第1電極
192、292…第2電極
1921…窓部
1922…枠部
222、224…異屈折率領域
225…非光導入領域
25…光導入領域におけるPBG
26…非光導入領域におけるPBG

Claims (5)

  1. a) 電流が注入されることによって光が生じる活性層と、
    b) 前記活性層に直接又は他の層を介して積層された板状の母材に設けられた、
    b-1) 前記母材とは屈折率が異なる第1異屈折率領域が周期的に2次元状に配置された、前記活性層で生じた光が導入される第1の2次元フォトニック結晶領域である、逆格子空間の所定の点においてバンド端を有する2つのフォトニックバンド間に形成されるフォトニックバンドギャップである光導入領域フォトニックバンドギャップを有する光導入領域と、
    b-2) 前記光導入領域の周囲に設けられ、前記母材とは屈折率が異なる第2異屈折率領域が前記光導入領域と同じ格子構造で2次元状に配置された第2の2次元フォトニック結晶領域であって、前記光導入領域とは前記格子構造以外のフォトニック結晶の構造が異なり、逆格子空間の前記所定の点においてバンド端を有する2つのフォトニックバンド間に形成されるフォトニックバンドギャップである非光導入領域フォトニックバンドギャップを有する非光導入領域
    を有するフォトニック結晶層と
    を備え、
    前記光導入領域フォトニックバンドギャップと前記非光導入領域フォトニックバンドギャップのエネルギー範囲が一部重複し且つ異なり、
    前記活性層に注入される電流が前記光導入領域に注入されたとき、前記光導入領域フォトニックバンドギャップの下端のエネルギーが前記非光導入領域フォトニックバンドギャップの下端のエネルギーを超えない
    2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
  2. 個々の前記第1異屈折率領域積が個々の前記第2異屈折率領域積よりも小さい
    請求項1に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
  3. 前記光導入領域前記第1異屈折率領域が配置される周期長が、前記非光導入領域前記第2異屈折率領域が配置される周期長よりも長い
    請求項1又は2に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
  4. 前記非光導入領域は、前記第1異屈折率領域が第1の所定周期長で配置されており、
    前記光導入領域は、前記母材とは屈折率が異なる主異屈折率領域が前記非光導入領域と同じ格子構造で第2の所定周期長で配置されていると共に最隣接する2個の主異屈折率領域の間に該主異屈折率領域よりも体積が小さく前記母材とは屈折率が異なる副異屈折率領域が配置され、該主異屈折率領域及び該副異屈折率領域により前記第2異屈折率領域が構成されている、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
  5. 前記光導入領域は、前記母材とは屈折率が異なり非円形の平面形状を有する前記第1異屈折率領域が周期的に2次元状に配置されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
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