JP7299677B2 - 浮体装置及び前記浮体装置を用いた太陽光発電システム - Google Patents

浮体装置及び前記浮体装置を用いた太陽光発電システム Download PDF

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Description

本発明は、浮体装置及び前記浮体装置を用いた太陽光発電システムに関する。
近年、太陽光発電設備を湖や池などの水面に設置した水上太陽光発電システムの建設が拡大している。一般的な水上太陽光発電システムは複数の浮体が連結された水上構造体を含む。個々の浮体には1枚又は複数の太陽光発電パネルが搭載される。水上構造体の上に多数の太陽光発電パネルを搭載することで、水上に浮かんだ水上太陽光発電システムが構築される。
水上太陽光発電システムは係留索により水面上の所定の位置に留められる。係留索の一方の端部は水上構造体に接続され、他方の端部は杭やアンカーに接続される。杭やアンカーを水底や陸上に固定することで、水上太陽光発電システムが係留される。特許文献1には水上太陽光発電システムの係留構造の一例が示されている。
実用新案登録第3195654号公報
水上太陽光発電システムは、複数の浮体を連結した一体の水上構造体である水上フロートに多数の太陽光発電パネルを搭載している。太陽光発電パネルの受光面は、発電量を大きくするために太陽光が入射してくる方向に向けられる。そのため、太陽光発電パネルは浮体上に傾斜した状態で設置される。例えば、一般的に日本国内では、太陽光発電パネルの受光面が南側に向かって下り傾斜した状態で、太陽光発電パネルが設置される。傾斜した太陽光発電パネルは受光面や裏面で風を受けやすい。そのため、太陽光発電パネルには風圧によって大きな荷重がかかる。その結果、太陽光発電システムは、風圧による荷重のうち、水面に沿った方向の成分によって水面を移動する。その移動を抑えるために、係留索が、太陽光発電システムを水底や陸上に係留することで、太陽光発電システムが水面内の所定の位置に留められる。そのような太陽光発電システムは、例えば、実用新案登録第3195654号公報(特許文献1)に示されている。
特許文献1に記載のフロート固定部材は固定フックを備えている。そして、陸地に架け渡されたロープ又はワイヤーを介して、碇アンカーが固定フックに接続され、太陽電池パネル水上設置台が係留されている。また、特許文献1の図5では、6つの太陽電池パネル水上設置台が互いに連結され、2つの固定フックにワイヤーが接続する構成を示している。
太陽光発電システムの規模が大きくなると、係留索1本あたりが受け持つ太陽電池パネル水上設置台の数が多くなる。それによって、係留索1本あたりに掛かる負荷は非常に大きくなる。また、風向きの変化に応じて太陽光発電システムが水面を移動する方向が変わる。よって、固定フックの数や太陽光発電システムに架け渡すロープの数を増やしても、それらに均等に負荷が分散するとは限らない。したがって、係留構造の耐久性を向上させるためには、個々の固定フックの強度を上げる必要がある。
そこで、特許文献1において、固定フックを大きくして強度を上げることが考えられる。しかし、固定フックを大きくすると重量が増加する。それによって太陽電池パネル水上設置台の組立てや設置の際の施工性が悪化する。
他の例として、太陽電池パネル水上設置台のフロート部材に直接ワイヤーを巻き付けることが考えられる。しかし、フロート部材にワイヤーを直接巻き付けると、フロート部材の外殻とワイヤーとが擦れたり、ワイヤーからかかる負荷がフロート部材を変形させたりする。フロート部材には太陽電池パネル水上設置台を水面に浮かばせる浮力が必要である。よって、フロート部材には樹脂や薄い金属板などの軽量部材が主に採用される。しかし、そのような軽量部材は、他の部材と擦れたり大きな負荷がかかったりすることに弱い。そのため、フロート部材が破損して水没する可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、係留構造の重量増加を抑えつつ強度を向上させた浮体装置及び前記浮体装置に太陽光発電パネルを搭載した太陽光発電システムを提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る浮体装置では、太陽光発電パネルを搭載するための浮体と、異なる2箇所で浮体に接続され、浮体に接続された2箇所の間に規制部を有し、浮体に沿って延びる部分の少なくとも一部が筒状である固定部材と、一方の端部側が固定部材に巻き付けられ、他方の端部側が地面又は水底に固定される係留索とを有し、規制部が、固定部材に沿って係留索の一方端側が移動することを規制することを特徴とする。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、浮体装置及び前記浮体装置を用いた太陽光発電システムにおいて、それらを係留する構造の重量の増加を抑えつつ、係留する構造の強度を向上させることができる。
第1実施形態における太陽光発電システムの斜視図である。 第1実施形態における浮体装置の斜視図である。 第1実施形態における浮体装置の分解斜視図である。 第1実施形態における固定部材を示す図である。(a)と(b)はそれぞれ異なる方向からの斜視図であり、(c)はIV-IV線断面図である。 第1実施形態における固定部材の上面図である。 第1実施形態における太陽光発電システムの上面図である。 第2実施形態における太陽光発電システムの斜視図である。 第2実施形態における浮体装置の斜視図である。 第2実施形態における補助浮体の斜視図である。(a)は第1補助浮体を示し、(b)は第2補助浮体を示す。 第2実施形態における太陽光発電システムの上面図である。 第3実施形態における固定部材の断面図である。 第4実施形態における固定部材の斜視図である。 第5実施形態における固定部材を示す図である。(a)及び(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図であり、(c)はXII-XII線断面図である。 第5実施形態における固定部材の側面図である。 第6実施形態における固定部材を示す図である。(a)及び(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図であり、(c)はXIV-XIV線断面図である。 第6実施形態における固定部材の上面図である。 第7実施形態における固定部材を示す図である。(a)及び(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図であり、(c)はXVI-XVI線断面図である。 第7実施形態における固定部材の側面図である。 第8実施形態における固定部材を示す図である。(a)及び(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図であり、(c)はXVIII-XVIII線断面図である。 第9実施形態における固定部材を示す図である。(a)及び(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図であり、(c)はXIX-XIX線断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明のいくつかの実施形態について説明する。ただし実施形態として記載する又は図面に示す構成部品の寸法、材質、形状、相対的配置などは本発明の範囲を限定する趣旨ではなく、例示にすぎない。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は本実施形態の太陽光発電システム10を示す斜視図である。図2は本実施形態の浮体装置20を示す斜視図である。太陽光発電システム10は、浮体装置20の上に太陽光発電パネル11を搭載している。本実施形態の浮体装置20は浮体21、連結部材50、固定部材30及び係留索40を有する。
上方から見たときに、浮体21は略矩形状の領域を有し、その領域には太陽光発電パネル11が搭載できる。浮体21は、外殻の内部を中空とした構造や外殻の内部に発泡体を充填した構造である。そのような内部構造により、太陽光発電パネル11を載せて水面に浮くことができる浮力を、浮体21が有する。浮体21の外殻の材質には、金属や樹脂などを採用できる。浮体21の外殻には軽量で腐食しにくい材質が適しており、例えば、プラスチックなどの樹脂材料を採用できる。樹脂材料で形成された浮体21の外殻は弾性を有するので、浮体21は漂流物の衝突などの衝撃に強くなる。なお、太陽光発電システム10は屋外に設置されるので、浮体21の外殻の材質は紫外線への耐性の大きい耐候性樹脂であることが好ましい。
太陽光発電パネル11は、傾斜した状態で浮体21の上に固定される。太陽光発電パネル11を傾斜させて、太陽光が入射してくる方向に受光面を向けると、発電量を大きくできる。本実施形態では、浮体21の上面が傾斜面となっており、その上に太陽光発電パネル11を搭載する構成を例示している。また、浮体21の上にレールや支柱などで架台を構築し、架台上で太陽光発電パネル11を傾斜させることもできる。
図3は、本実施形態の浮体装置20の分解斜視図である。図3に示すように、浮体21は四隅の側面から突出する板状の耳部22を有する。耳部22は、強度を高くするために、外殻の厚さよりも大きい厚さで形成されている。貫通孔23が水平面に交差する方向に耳部22を貫通している。互いの貫通孔23が連通させて、隣接する浮体21の耳部22どうしが重ねられる。そして、連通した貫通孔23に連結部材50が挿通される。以上のようにして、隣接する浮体21どうしが連結される。なお、図3では、隣接する3つの浮体21が連接されているが、連接される浮体21の数は2つでもよく4つ以上でもよい。
連結部材50は、連結部材雄側51と、連結部材雌側52と、保護パイプ53とを含む。本実施形態では、連結部材雄側がボルト51であり連結部材雌側がナット52である構成を例示する。保護パイプ53は、ボルト51の軸部を保護するための筒状の部材である。ボルト51は、その軸部の周りに保護パイプ53を配置した状態で、貫通孔23に挿通される。そして、ボルト51の軸部の先端にナット52が締結されることで、耳部22どうしが連結される。ボルト51、ナット52及び保護パイプ53は、金属製であってもよくプラスチック樹脂製であってもよい。
図2及び図3に示すように、固定部材30は2つの耳部22に対して取り付けられる。また、本実施形態では、固定部材30はその両端部が浮体21側に向かって延びる構造となっている。そして、両端部が延びた先の2つの端部が、それぞれ貫通孔33を有する。固定部材30の両端部は、それぞれ第1接続部31及び第2接続部32を有する。固定部材30は、第1接続部31及び第2接続部32の2箇所で浮体21と接続されている。固定部材30は、第1接続部31及び第2接続部32の間に、外形が角柱状の部位を有している。固定部材30は、角柱状の部位の長手方向が浮体21に沿って延びる方向となるよう、浮体21と連結されている。
なお、本発明の固定部材30、第1接続部31及び第2接続部32は一体構造の場合を例示しているが、それらは別部材でもよい。例えば、固定部材30の両端に別体の第1接続部31や第2接続部32が溶接やネジなどで固定されてもよい。また、第1接続部31及び第2接続部32は、耳部22に取り付けられる構造であれば固定部材30の両端が屈曲した形状でなくてもよい。
第1接続部31及び第2接続部32は、固定部材30の側面から浮体21に向けて延びている。このため、固定部材30と浮体21との間の間隔を大きくできる。したがって、固定部材30に接続された係留索40(後述)が浮体21と接触しにくくなり、それによって、浮体21の破損を抑制できる。
図4は、本実施形態の固定部材30を示す図である。図4(a)及び図4(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図4(c)は、図4(b)のIV-IV線での断面図である。固定部材30は、角型の断面を有する筒状の部材である。固定部材30は、その両端に第1接続部31及び第2接続部32を有する。そして、固定部材30の角柱状部分において、第1接続部31及び第2接続部32から等距離の点が固定部材30の長手方向における中心となる。固定部材30は、中心を含む中央の領域において、側面に凹部を有する。すなわち、固定部材30は、中央の領域で断面積が部分的に小さくなっている。そして、固定部材30の中央の領域に対して、後述の係留索40の一方端側が巻き付けられる。本実施形態では、固定部材30が、その外周側面の1つに凹部を有している。
係留索40は、太陽光発電システム10を地面や水底と繋ぐための綱状の部材である。係留索40の一方の端部側が、固定部材30の中央領域の側面に設けられた凹部に巻き付けられ、係留索40と固定部材30とが接続される。係留索40の他方の端部側は、水底に固定されたアンカーや杭などの係留杭41に接続されて固定される。太陽光発電システム10の設置される位置が岸に近ければ、アンカーや杭を陸上に配置してもよい。このように、上述の係留索40及び固定部材30を含む係留構造によって、風圧を受けた太陽光発電システム10が水面上の移動を抑えられ、太陽光発電システム10が水面上の所定の位置に留め置かれる。
図5は、本実施形態の固定部材30の上面図である。規制部36が、浮体21に沿う固定部材30の長手方向に沿った、係留索40の一方端側の移動を規制する。ここで、規制部36は、固定部材30の外周側面に設けられた凹部両端の段差である。規制部36のうち、第1接続部31側の段差が第1規制部37であり、第2接続部32側の段差が第2規制部38である。
浮体21に沿って固定部材30が延びる長手方向の成分を含んで、太陽光発電システム10が移動する。そうして、係留索40が引っ張られると、係留索40の一方端側が、固定部材30の長手方向に沿って移動する。しかし、係留索40の移動は第1規制部37や第2規制部38で阻止され、係留索40が固定部材30に巻き付けられた位置は、固定部材30の中央の領域内に保たれる。係留索40の一方端側は、固定部材30に巻き付けられた部分の周長が固定部材30の外縁の周長に近く、かつ規制部36の外縁の周長よりも短いことが好ましい。それによって、係留索40が、第1規制部37及び第2規制部38の間の領域から外れにくくなる。
仮に、規制部36がなければ、固定部材30の長手方向に沿って、第1接続部31又は第2接続部32の付近まで、係留索40の一方端側が移動する。その状態では、係留索40に近い側の接続部に負荷が偏ってかかり、固定部材30や浮体21が破損するおそれがある。また、係留索40の一方端部側が、固定部材30の端に寄って係留索40と浮体21が接近すると、それらが互いに擦れて浮体21の外殻が破損するおそれがある。しかしながら、本実施形態の太陽光発電システム10では、規制部36によって、係留索40と固定部材30との接続位置が固定部材30の長手方向の中央領域内に保たれることで、第1接続部31及び第2接続部32にかかる負荷がいずれか片方に偏ることを抑制できる。また、上述した部材どうしの擦れも抑制できる。したがって、水上に設置された太陽光発電システム10の係留構造の耐久性が向上する。
また、図4の固定部材30は大部分が中空の管状、すなわち筒状の構造である。その構造によって、固定部材30を中実の部材とした場合よりも小さい重量で、固定部材30を同等の強度とすることができる。
ところで、太陽光発電システム10が水面に沿って動き、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置で固定部材30に負荷がかかることで、その位置での固定部材30の側面内側が荷重点となる。その負荷によって、固定部材30を曲げようとする力(曲げ応力)がかかる。
固定部材30に用いる素材に応じて許容曲げ応力σ’が決められている。許容曲げ応力σ’は、特定の素材を用いた部材を使用した場合に安全であるとされる応力の最大値である。したがって、本発明の太陽光発電システム10において、固定部材30に生じると予想される大きさの曲げ応力σに対し、σ’>σとなるように固定部材30が設計される。固定部材30の曲げ応力σが小さいほど強度が大きくなり、固定部材30が大きな負荷に耐えられる。断面係数Z及び曲げモーメントMによって曲げ応力σが決定され、σ=M/Zとなる。曲げモーメントMは、曲げモーメントMの算出点から荷重点までの距離及び荷重点にかかる負荷の大きさで決定される。そのため、固定部材30において、断面以外の外形が同等であり、同じ負荷がかかる条件であれば、固定部材30の断面が中実か中空かに関わらず、曲げモーメントMは等しくなる。具体的には、固定部材30が浮体21に沿って延びる角柱部分の長さ、すなわち固定部材30の長手方向の長さが同等であればよい。したがって、断面以外の外形が同等の固定部材30どうしで、耐えることのできる負荷の大小を比較する場合は、それぞれの断面係数Zどうしを比較すればよい。固定部材30の断面係数Zが大きいほど曲げ応力σが小さく、固定部材30が大きい負荷に耐えられる。
断面形状によって断面係数Zの計算式が決まる。図4(c)に示すように、固定部材30が浮体21に取り付けられた際に、浮体21に沿って延びる方向に交差する方向での断面形状が正方形の場合を例示する。固定部材30が図4(a)に示す外形かつ中実の部材であると仮定した場合と、図4(c)に示す固定部材30が中空の部材の場合とを比較する。太陽光発電システム10が水面に沿って動くので、固定部材30に対して水平方向に主な負荷がかかり、図4(c)における右方向に主な負荷がかかる。
図4(c)に示すように、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置において、固定部材30の正方形断面の一辺の長さをaとする。固定部材30の正方形断面を中実と仮定した場合では、断面係数Z=a/6となる。このとき、断面において材料の占める面積S=aとなる。それに対して、固定部材30の正方形断面が中空の場合では、図4(c)に示すように正方形の一辺の長さをa、中空領域の一辺の長さをaとすると、断面係数Z=(a-a )/6aとなり、この断面で材料の占める面積S1=a-a となる。固定部材30が、浮体21に沿う方向で同じ長さかつ同じ材料であれば、固定部材30の重量は、その断面において材料が占める面積に比例する。よって、中実の場合と中空の場合とで重量の大小を比較する場合は、材料が占める断面積の大小を比較すればよい。
ここで、固定部材30の正方形断面の一辺の長さa=40cm、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置での固定部材30側面の厚さt=1cmとすると、中空領域の一辺の長さa=38cmとなる。この場合、中実の場合では、断面係数Z=約10667cm、材料の占める面積S=1600cmとなる。これが中空の場合では、断面係数Z=約1979cm、材料の占める面積S=約156cmとなる。これらについて、同じ強度を実現するのに必要な重量の割合を、材料が占める面積を断面係数で割った数値を用いて比較すると、固定部材30が中実の場合ではS/Z=約0.149に対し、中空の場合ではS/Z=約0.079となる。したがって、同じ強度の固定部材30を実現するのに必要な重量は中空構造の方が小さく、同等の強度の固定部材30を中実構造よりも小さい重量で実現できる。
また、中空の部材と中実の部材とで断面係数が等しければ強度が同等となる。ここで、中空の部材の断面係数を上述した中実の部材と同じ値である断面係数Z=約10667cmと仮定し、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置での固定部材30側面の厚さt=1cmとすると、断面において材料が占める面積S=約359cmとなる。上述のとおり、同じ強度の中実の部材では、断面で材料が占める面積S=1600cmなので、S/S=359/1600=約0.22となる。したがって、中空の部材は、中実の部材に対して約22%の重量で、同じ強度の固定部材30を実現できる。
このように、固定部材30を中空の筒状にすることで、中実の構造よりも小さい重量で同等の強度を実現できる。ただし、必ずしも固定部材30全体を筒状とする必要はなく、固定部材30の一部分でも筒状の中空構造とすれば、その部分では上述した効果が得られる。固定部材30の少なくとも一部を筒状の中空構造とすることで、強度を保ちつつ固定部材30の重量を小さくできる。その結果、太陽光発電システム10において、固定部材30を連結した側で浮体21の吃水線が下がるのが抑えられて、太陽光発電パネル11に水がかかりにくくなる。また、太陽光発電システム10において、固定部材30の重量で浮体21が傾いて、太陽光発電パネル11の傾斜角度が想定外の角度になることを抑制でき、システム設計上の予想発電量と実際の発電量とのずれを小さくできる。
また、本実施形態では、第1規制部37及び第2規制部38である段差が大きいほど、係留索40が、第1規制部37又は第2規制部38を乗り越えにくくなる。また、第1規制部37及び第2規制部38における段差が急角度になることで、係留索40が第1規制部37又は第2規制部38を乗り越えにくくなる。すなわち、段差の形状が階段状に近いほど好ましい。
また、固定部材30には鋼材やアルミニウム合金などを採用できる。太陽光発電システム10は水上に設置されるので、固定部材30の表面に防錆処理が施されていることが好ましい。例えば、鋼材の表面に亜鉛などの錆びにくい金属を被覆したり、アルマイト処理でアルミニウム合金の表面を酸化させたり、表面を防錆塗装したりすればいい。
また、固定部材30にはステンレス合金を採用してもよい。固定部材30がステンレス合金で形成される場合、材質自体に高い耐腐食性があることから、固定部材30の表面に塗装、メッキや酸化被覆などの保護膜を設ける必要がない。したがって、固定部材30と係留索40との摩擦によって、固定部材30の表面保護膜が劣化して錆が発生するようなことがない。
また、係留索40には、天然繊維や合成繊維からなるクロスロープや金属製のワイヤーロープなどが採用できる。太陽光発電システム10には風の影響を受けやすい太陽光発電パネル11が多数設置されている。そのため、太陽光発電システム10全体にかかる風圧荷重は非常に大きくなる。したがって、係留索40が風圧による大きな荷重に耐えられるように、係留索40には耐久性の高い金属製のワイヤーロープを用いることが好ましい。
図6は、本実施形態の太陽光発電システム10を示した上面図である。太陽光発電システム10は、浮体装置20の上に太陽光発電パネル11が搭載される。また、太陽光発電システム10は9つの浮体21と6つの固定部材30を有する。
図6に示す太陽光発電システム10では、9つの浮体21が3行3列で連結された一体の水上構造体に太陽光発電パネル11を搭載している。また、合計6つの固定部材30が、太陽光発電システム10の外周縁にある複数の耳部22に対して取り付けられている。連結部材50によって、固定部材30の第1接続部31と第2接続部32とが、それぞれ異なる耳部22に連結される。そして、係留索40の一方端側が固定部材30に巻き付けられて接続され、係留索40の他方の端部側が水底に固定された係留杭41に接続される。
このように、係留索40を介して係留杭41に接続された複数の固定部材30によって、太陽光発電システム10の水面上の移動が抑制される。それによって、太陽光発電システム10が所定の位置に留められる。そして、固定部材30が浮体21に沿って延びる方向である固定部材30の長手方向において、規制部36が、係留索40の接続位置を、固定部材30の長手方向の中央領域内に保つ。それによって、第1接続部31及び第2接続部32のいずれか一方に負荷が偏ることを抑制し、太陽光発電システム10の係留構造の耐久性が向上する。
ところで、固定部材30は、浮体装置20の外周縁に取り付けられる。このため、太陽光発電システム10の規模が大きくなると、固定部材30の1つあたりが受け持つ浮体21の数が増え、固定部材30の1つあたりにかかる負荷が大きくなる。ここで、係留構造の強度を保つためには、固定部材30の数を増やす必要があるが、それによって太陽光発電システム10の重量が増加する。また、太陽光発電システム10の規模が大きくなるほど、太陽光発電パネル11どうしを接続する電気配線などの太陽光発電システム10の付帯部品(図示しない)の重量が増加する。そのため、太陽光発電システム10の総重量が非常に大きくなり、太陽光発電システム10を支える浮体装置20の浮力が不足するおそれがある。
しかしながら、図4に示すように、本実施形態の固定部材30は、外形が角柱であり内部が中空である、筒状の部材である。よって、固定部材30の増加による重量の増加を抑えつつ、太陽光発電システム10を係留する構造に関する強度を高くできる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図7は本実施形態の太陽光発電システム10を示す斜視図である。図8は本実施形態の浮体装置20を示す斜視図である。図9(a)は、第1補助浮体60の斜視図である。図9(b)は、第2補助浮体61の斜視図である。
本実施形態の太陽光発電システム10では、太陽光発電パネル11を搭載した複数の浮体21を連結している。また、本実施形態の太陽光発電システム10では、複数の浮体21の間に補助浮体が配置されており、補助浮体を介して浮体21どうしを連結している。図7及び図8に示すように、浮体21の長辺及び短辺には、寸法の異なる補助浮体がそれぞれ連結される。そして、第1補助浮体60が浮体21の長辺に連結され、第2補助浮体61が浮体21の短辺に連結される。
第1補助浮体60及び第2補助浮体61は、浮体21と同様に、外殻の内部を中空にした構造や外殻の内部に発泡体を充填した構造である。図9に示すように、第1補助浮体60及び第2補助浮体61は、四隅の側面から突出する板状の耳部62を有する。耳部62は、強度を高くするために、外殻の厚さよりも大きい厚さで形成されている。貫通孔63が水平面に交差する方向に耳部62を貫通している。図7に示すように、浮体21の耳部22と第1補助浮体60又は第2補助浮体61の耳部62とが、それぞれの貫通孔23及び貫通孔63を連通させて、重ねられる。そして、貫通孔23及び貫通孔63に連結部材50が挿通される。このように、連結部材50によって浮体21と第1補助浮体60又は第2補助浮体61とが連結される。
太陽光発電システム10は、第1補助浮体60及び第2補助浮体61のいずれか一方のみを備えてもよい。また、太陽光発電システム10は、太陽光発電パネル11の傾斜上方又は傾斜下方の位置に、第1補助浮体60又は第2補助浮体61が配置されていることが好ましい。図7に示すように、太陽光発電システム10は、太陽光発電パネル11の傾斜上方又は傾斜下方の位置に第2補助浮体61が配置されている。例えば、南側に下り傾斜した太陽光発電パネル11が太陽光を受けると、太陽光発電パネル11の傾斜上方である北側に影が伸びる。そして、伸びた影が北側に隣接する別の太陽光発電パネル11の受光面に投影されると発電量が低下する。しかしながら、本実施形態の第2補助浮体61によって、太陽光発電パネル11の傾斜に沿う方向でのパネル間の間隔が大きくなり、隣接する別の太陽光発電パネル11の受光面に影がかかるのを抑制できる。
また、第1補助浮体60及び第2補助浮体61は、太陽光発電システム10のメンテナンスをする際に作業者が通行や作業を行うスペースとして利用される。よって、第1補助浮体60及び第2補助浮体61の上面は平面が好ましい。また、その上面には、作業者が滑りにくいように凹凸構造を設けていることがさらに好ましい。第1補助浮体60や第2補助浮体61は、太陽光発電パネル11が搭載されないので、上から見た際の面積を浮体21ほど大きくする必要はない。
図8に示すように、本実施形態の浮体装置20では、耳部62と耳部22とが重なった箇所に固定部材30が連結される。固定部材30は、第1補助浮体60又は第2補助浮体61に沿って延びる方向である長手方向での中央の領域において、側面に凹部を有する。そして、係留索40の一方端部側は、固定部材30の凹部に巻き付けられる。このように、係留索40と固定部材30とが接続され、係留索40の他方の端部側が水底に固定された係留杭41に接続されて太陽光発電システム10が係留される。第2補助浮体61は、太陽光発電パネル11が搭載されないので、上から見たときの寸法を浮体21よりも小さくできる。よって、第2補助浮体61の外周縁の長さは浮体21よりも短くなり、耳部62の間隔は浮体21の耳部22の間隔よりも小さくなる。したがって、本実施形態の固定部材30を第1実施形態のものよりも小さくでき、固定部材30の重量を軽くできる。
図10は、本実施形態の太陽光発電システム10の上面図である。図10に示すように、本実施形態の太陽光発電システム10は、6つの浮体21と4つの第1補助浮体60と、3つの第2補助浮体61と、6つの固定部材30とを含む。本実施形態の太陽光発電システム10は、6つの浮体21が第1補助浮体60及び第2補助浮体61を介して2行3列で連結されて、一体の太陽光発電システム10を構成する。太陽光発電システム10の外周縁の耳部22及び耳部62に合計6つの固定部材30が連結している。連結部材50によって、第1接続部31と第2接続部32とが互いに異なる耳部62の位置に連結されている。
なお、図10では、上から見たときの第1補助浮体60の外周短辺と第2補助浮体61の外周短辺との長さが略等しくされている。第1実施形態の図6に示す太陽光発電システム10では、浮体21の短辺に連結する固定部材30と、浮体21の長辺に連結する固定部材30とでは異なる長さのものを用いる必要がある。それに対して、本実施形態では複数の固定部材30を全て同じ長さのものにできる。したがって、取付け箇所に応じて異なる形状の固定部材30を使い分ける必要がなくなり、太陽光発電システム10の施工性が向上する。
(第3実施形態)
以下、本発明における第3実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なっている。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図11は、本実施形態の固定部材70の断面図である。固定部材70が第1実施形態の浮体21に連結された際に、浮体21に沿って延びる方向に交差する方向での固定部材70の断面が、水平方向に長辺が沿う長方形状である。固定部材70は、断面以外の構造は、図4に示す固定部材30に準じ、図11は図4(c)に対応している。固定部材70が、その中央領域の1側面に凹部を有志、その凹部の両端の段差が第1規制部77と第2規制部78である。この凹部に係留索40の一方端部側が巻き付けられて接続されている。固定部材70の断面の長辺が水平方向に沿う向きで太陽光発電システム10に連結される。
ここで、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置において、固定部材70の断面外形における短辺の長さをhとし、長辺の長さをbとする。固定部材70の断面における中空部の短辺の長さをhとし、長辺の長さをbとする。固定部材70における側面の厚さをtとする。固定部材70が係留索40から負荷を受ける方向は水平方向であり、図11では右方向となる。このとき、固定部材70の断面係数Z=(bh-b )/6hとなり、断面において部材が占める面積S=bh-bとなる。
比較対象である、第1実施形態の固定部材30において、図4(c)に示すように、断面が正方形かつ中空である場合は、正方形の一辺の長さをa、固定部材30内の正方形の中空領域の一辺の長さをa、固定部材30側面の厚さをtとすると、断面係数Z=(a-a )/6aとなり、この断面において部材が占める面積S=a-a である。
中空の正方形断面の固定部材30及び中空の長方形断面の固定部材70で重量が同じであるとする。固定部材30と固定部材70とで側面の厚さtが共通とすると、2a=b+hの関係が成り立つ。ここでa=40cm、b=50cm、h=30cm、t=1cmとすると、a=38cm、b=48cm、h=28cmとなる。そして断面係数を算出すると、固定部材30では断面係数Z=約1979cmに対し、固定部材70では断面係数Z=約2178cmとなる。したがって、同じ重量でも、水平方向に長辺が沿った長方形状の断面を有する固定部材70の方が断面係数が大きくなる。よって、太陽光発電システム10の係留構造において、固定部材70の重量を増やさずに強度を向上できる。水上に設置された太陽光発電システム10は主に水面に沿って動く。このため、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置での、固定部材70にかかる荷重の方向は、水平方向が主となる。よって、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置において、固定部材70の強度は、鉛直方向よりも水平方向の方が大きいことが好ましい。
(第4実施形態)
以下、本発明における第4実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なっている。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図12は、本実施形態の固定部材80を示す図である。図12(a)に示す固定部材80は、外周の2側面に凹部を有する。図12(b)に示す固定部材80は、外周の4側面すべてに凹部を有する。固定部材80は、筒状の部分で側面をプレス加工することで、凹部を任意の位置に形成できる。
固定部材80の両端には、貫通孔83を有する第1接続部81及び第2接続部82がある。固定部材80は、第1接続部81及び第2接続部82から等距離にある中心を有し、固定部材80の中心を含む中央の領域で固定部材80側面に凹部が設けられる。凹部の両端の段差が、規制部86である、第1規制部87及び第2規制部88となる。そして、第1規制部87及び第2規制部88の間で、固定部材80に係留索40の一方端部側が巻き付けられ、固定部材80と係留索40とが接続される。
固定部材80が凹部を有する側面の数が多いほど、規制部86が係留索40の移動を規制しやすくなる。それによって、係留索40の位置が固定部材80の中央領域内に保たれやすくなる。その一方で、凹部を設けた固定部材80の側面の数が少ないほど、係留索40の一方端部側が巻き付けられた位置での固定部材80の断面積が大きくなり、固定部材80の強度を高くできる。係留索40にかかると予測される負荷の大きさは、太陽光発電システム10に含まれる太陽光発電パネル11の数や太陽光発電システム10を設置した地域の平均風速などの各種条件によって変わる。よって、予測される負荷の大きさに応じて適宜、固定部材80に設ける規制部86の構造を選択すればよい。
なお、図12(c)に示すように、固定部材80の端部で潰し加工をして、第1接続部81や第2接続部82を、2枚の板が重なる扁平形状としてもよい。第1接続部81や第2接続部82を扁平形状とすることで、連結部材雄側であるボルト51の軸部が短くなり、ボルト51が軽くなるとともに連結部材50の取り付けが容易になる。
(第5実施形態)
以下、本発明における第5実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なる形態である。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図13は、本実施形態の固定部材90の構造を示す図である。図13(a)及び図13(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図13(c)は、図13(b)のXII-XII線での断面図である。本実施形態の固定部材90には、第1規制部97及び第2規制部98が取り付けられる。第1規制部97及び第2規制部98は、固定部材90の両端で貫通孔93を有する第1接続部91及び第2接続部92から、等距離にある中心を含む中央領域を挟む。第1規制部97及び第2規制部98が固定部材90の上面から突出している。第1規制部97及び第2規制部98で挟まれた固定部材90の中央領域に、係留索40の一方端部側が巻き付けられて、固定部材90と係留索40とが接続される。
図14は、本実施形態の固定部材90の側面図である。図14に示すように、係留索40が固定部材90の長手方向に沿って移動しても、第1規制部97や第2規制部98によって、係留索40の移動範囲が固定部材90の中央領域内に制限される。よって、第1接続部91及び第2接続部92のいずれか一方に、負荷が偏ってかかることを抑制できる。
例えば、第1規制部97及び第2規制部98がブロック状の部品からなり、それらブロック状の部品が固定部材90の側面に溶接で接合されたりネジで締結されたりする。また、第1規制部97及び第2規制部98が、固定部材90の中央領域を挟んで、固定部材90の側面から突出した2つのボルトであってもよい。また、本実施形態の第1規制部97や第2規制部98は、固定部材90の4つの側面のいずれに設けられてもよい。また、側面毎に異なる構造の第1規制部97や第2規制部98が設けられてもよい。
以上の構成により、係留索40の一方端部側が巻き付けられる位置での固定部材90の断面積を小さくすることなく、第1規制部97及び第2規制部98を実現できる。本実施形態の固定部材90では、第1実施形態の固定部材30の側面に凹部を設ける構成よりも強度が大きくなり、それによって係留構造の耐久性が向上する。
(第6実施形態)
以下、本発明における第6実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なっている。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図15は、本実施形態の固定部材100を示す図である。図15(a)及び図15(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図15(c)は、図15(b)のXIV-XIV線での断面図である。
本実施形態の固定部材100では、浮体に取り付けられた際に、浮体に沿って延びる方向である長手方向において、両端の貫通孔103を有する第1接続部101及び第2接続部102から等距離にある中心を含む固定部材100の中央領域で、固定部材100の側面に凹部を設けている。凹部の両端の段差が、それぞれ第1規制部107と第2規制部108となる。架設部材109が第1規制部107及び第2規制部108に架け渡されている。架設部材109は金属板などの板状の部材であり、ネジなどの締結部材によって固定部材100の側面に固定されている。
図16は、本実施形態の固定部材100の上面図である。固定部材100と架設部材109とは並行しており、それらの間には隙間が設けられている。そして、固定部材100と架設部材109との間を通して、係留索40の一方端部側が、固定部材100の中央領域に巻き付けられて、固定部材100と係留索40とが接続される。すなわち、図15(c)に示すように、係留索40の一部が、固定部材100の側面と架設部材109とに挟まれている。
浮体装置20が動いて、例えば、係留索40が一方向へ引っ張られ、その後、他の方向へ引っ張られた場合、係留索40の巻き付きが緩んでしまうことがある。そのような場合でも、本実施形態では、架設部材109によって、係留索40が第1規制部107や第2規制部108を乗り越えることを防止できる。よって、架設部材109が、係留索40を第1規制部107と第2規制部108との間に確実に留めて、固定部材100による係留構造の耐久性が向上する。
(第7実施形態)
以下、本発明における第7実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なる形態である。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図17は、本実施形態の固定部材110を示す図である。図17(a)及び図17(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図17(c)は、図17(b)のXVI-XVI線での断面図である。図17に示す固定部材110では、第5実施形態の固定部材90と同様に、貫通孔113を有する第1接続部111及び第2接続部112から等距離の中心を含む、固定部材110の中央領域を挟んで2つの部材が固定されている。これら2つの部材が第1規制部117及び第2規制部118となり、その間にある固定部材110の中央の領域に対して係留索40の一方端部側が巻き付けられて、固定部材110と係留索40とが接続される。そして、架設部材119が第1規制部117及び第2規制部118に架け渡されている。
図18は、本実施形態の側面図である。図18に示すように、固定部材110と架設部材119とが、それらの間に一定の間隔を空けて並行している。そして、固定部材110に巻き付けられた係留索40が固定部材110と架設部材119との間を通って固定部材110に巻き付けられて、係留索40と固定部材110とが接続される。図17(c)に示すように、係留索40の一部は互いに並んだ固定部材110と架設部材119とで挟まれている。この構造では、固定部材110の中央領域で断面積を小さくせずに、規制部116及び架設部材119を構築できる。それによって、図15の固定部材100の構造よりも強度が向上し、係留構造の耐久性を向上できる。
(第8実施形態)
以下、本発明における第8実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なる形態である。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図19は、本実施形態の固定部材120を示す図である。図19(a)及び図19(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図19(c)は、図19(b)のXVIII-XVIII線での断面図である。本実施形態では、図19に示すように、貫通孔123を有する固定部材120両端の第1接続部121及び第2接続部122から等距離に固定部材120の中心がある。U字状に曲がった一体の部材が、その先端の間に固定部材120の中心を挟んで固定部材120の側面に固定されている。すなわち、U字状の部材は第1規制部127、第2規制部128及び架設部材129を一体としたものである。U字状の部材の2つの先端が固定部材120の側面に固定され、係留索40の一方端部側がそれら2つの先端の間を通して固定部材120に巻き付けられる。係留索40をU字状の部材と固定部材120とで囲まれた部分を通すことで、係留索40が第1規制部127や第2規制部128を乗り越えないようにできる。それによって、固定部材120において、第1接続部121及び第2接続部122のいずれか一方に負荷が偏ってかかることを抑制できる。
(第9実施形態)
以下、本発明における第9実施形態について説明する。本実施形態は上述の第1実施形態及び第2実施形態に対して、固定部材の構造が異なる形態である。以下、固定部材の構造に絞って説明する。
図20は、本実施形態の固定部材130を示す図である。図20(a)及び図20(b)はそれぞれ異なる視点の斜視図である。図20(c)は、図20(b)のXIX-XIX線での断面図である。
本実施形態の固定部材130は、浮体21に連結された際に、浮体21に沿って延びる方向に交差する方向での断面が円形状となる円筒であり、その両端が浮体21側に向かって延びている。そして両端部が延びた先の2つの端部は、潰し加工されて2枚の板が重なった扁平形状とされ、2つの端部それぞれに貫通孔133が設けられている。それら2つの端部が、第1接続部131及び第2接続部132となる。上述の実施形態と同様に、それら第1接続部131及び第2接続部132が、連結部材50によって浮体21の耳部22や第1補助浮体60又は第2補助浮体61の耳部62に連結される。
第1接続部131及び第2接続部132から等距離の位置に、浮体21に沿って固定部材130が延びる長手方向の中心がある。その中心を挟んで規制部136となる第1規制部137及び第2規制部138が設けられる。図20に示すように、固定部材130は中央の領域において側面に凹部が設けられており、凹部の両端の段差が第1規制部137及び第2規制部138である。そして、係留索40の一方端側は、第1規制部137と第2規制部138とに囲まれた位置で固定部材130に巻き付けられる。そのようにして、固定部材130と係留索40とが接続される。
例えば、第1実施形態の固定部材30では外形が角柱状であって、浮体21に連結された際に浮体21に沿って延びる方向に交差する方向での断面において4つの角部がある。そのため、係留索40が引っ張られた際に固定部材30の角部に係留索40が押し付けられて、係留索40に対して局所的に大きな負荷がかかる。その状態で係留索40が固定部材30の側面に沿って移動すると、固定部材30の角部と係留索40との間で大きな摩擦が発生する。本実施形態では、固定部材130を円筒状の部材とし、外形を円柱状として固定部材130の側面から角部をなくしている。そうすることで係留索40に大きな摩擦が発生することを抑制でき、係留索40の耐久性を向上できる。
本実施形態の固定部材130では、凹部両端の段差を、それぞれ第1規制部137及び第2規制部138としているが、円筒状の部材の一部にバルジ加工を施して2つの凸部を設け、それら凸部を規制部136としてもよい。また、第5実施形態と同様に固定部材130の側面に別の部材を取り付けて規制部136としてもよいし、第6実施形態と同様に固定部材130と並んだ架設部材が第1規制部137と第2規制部138とに架け渡されていてもよい。また、固定部材130の断面形状は図20に示す真円に限定されるものではなく楕円状でもよい。その場合、楕円の長軸が水平方向に沿うように固定部材130を配置すれば、固定部材130が真円の断面形状の場合と同じ重量であっても断面係数を大きくできる。それによって、固定部材130が同じ重量でも水平方向の負荷に対する強度を向上できる。
本発明は上述した実施形態に限定されない。上述の実施形態に変形を加えた形態や上述の実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10 太陽光発電システム
11 太陽光発電パネル
20 浮体装置
21 浮体
22 耳部
23 貫通孔
30、70、80、90、100、110、120、130 固定部材
31、81、91、101、111、121、131 第1接続部
32、82、92、102、112、122、132 第2接続部
33、83、93、103、113、123、133 貫通孔
36、86、136 規制部
37、87、97、107、117、127、137 第1規制部
38、88、98、108、118、128、138 第2規制部
40 係留索
41 係留杭
50 連結部材
51 連結部材雄側(ボルト)
52 連結部材雌側(ナット)
53 保護パイプ
60 第1補助浮体
61 第2補助浮体
62 耳部
63 貫通孔
109、119、129 架設部材

Claims (8)

  1. 太陽光発電パネルを搭載するための浮体と、
    異なる2箇所で前記浮体に接続され、前記浮体に接続された2箇所の間に規制部を有し、前記浮体に沿って延びる部分の少なくとも一部が筒状である固定部材と、
    一方の端部側が前記固定部材に巻き付けられ、他方の端部側が地面又は水底に固定される係留索とを有し、
    前記浮体は、それぞれが平面視で前記浮体の側面から外側に突出する第1耳部および第2耳部を有し、
    前記固定部材は、両端側のそれぞれに、前記浮体に向かって延びる第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部が前記第1耳部に接続され、前記第2接続部が前記第2耳部に接続され、
    前記規制部は、
    第1規制部及び第2規制部を含み、
    前記係留索の一方の端部側が前記第1規制部及び前記第2規制部の間で前記固定部材に巻き付けられ、
    前記固定部材に沿って前記係留索の一方の端部側の巻き付けられた位置が移動することを規制する浮体装置。
  2. 前記第1規制部及び前記第2規制部は、前記係留索が巻き付けられた位置での前記固定部材の外周側面よりも外側に突出する、請求項に記載の浮体装置。
  3. 前記固定部材は、外周側面に凹部を有し、前記凹部の両端の段差がそれぞれ前記第1規制部及び前記第2規制部となる、請求項1又は請求項2に記載の浮体装置。
  4. 前記第1規制部と前記第2規制部とに架け渡された架設部材を有し、
    前記架設部材と前記固定部材との間に前記係留索が挟まれる請求項から請求項までのいずれか1項に記載の浮体装置。
  5. 前記固定部材の筒状の部分で、前記浮体に沿って延びる方向に交差する方向の断面が長方形状であり、その長辺が水平方向に沿う、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の浮体装置。
  6. 前記浮体は平面視において、矩形状の領域を有し、
    前記第1耳部および前記第2耳部は前記矩形状の領域の角部から突出している、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の浮体装置。
  7. 太陽光発電パネルを搭載するための複数の浮体と、
    前記複数の浮体間に配置され前記複数の浮体を連結する補助浮体と、
    異なる2箇所で前記補助浮体に接続され、前記補助浮体に接続された2箇所の間に規制部を有し、前記補助浮体に沿って延びる部分の少なくとも一部が筒状である固定部材と、
    一方の端部側が前記固定部材に巻き付けられ、他方の端部側が地面又は水底に固定される係留索とを有し、
    前記補助浮体は、それぞれが平面視で前記補助浮体の側面から外側に突出する第1耳部および第2耳部を有し、
    前記固定部材は、両端側のそれぞれに、前記補助浮体に向かって延びる第1接続部及び第2接続部を有し、前記第1接続部が前記第1耳部に接続され、前記第2接続部が前記第2耳部に接続され、
    前記規制部は、
    第1規制部及び第2規制部を含み、
    前記係留索の一方の端部側が前記第1規制部及び前記第2規制部の間で前記固定部材に巻き付けられ、
    前記固定部材に沿って前記係留索の一方の端部側の巻き付けられた位置が移動することを規制する浮体装置。
  8. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の浮体装置上に太陽光発電パネルを搭載した太陽光発電システム。
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