JP7298179B2 - 電動車両の制御方法および電動車両の駆動システム - Google Patents

電動車両の制御方法および電動車両の駆動システム Download PDF

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Description

本発明は、シリーズハイブリッドモードとエンジン直結モードとを切り換えて走行可能に構成された電動車両の制御方法および駆動システムに関する。
内燃エンジンの動力により発電機を駆動し、この発電機が生じさせた電力により走行用の電気モータ(以下「走行モータ」という)を作動させるように構成されたシリーズハイブリッド型の駆動システムが知られている。特許文献1には、そのような駆動システムとして、内燃エンジンと駆動輪とをクラッチを介して接続し、内燃エンジンの動力を駆動輪に対して走行モータを介さずに伝達可能に構成されたものが開示されている。
特許文献1には、さらに、エンジン直結モードから走行モータを駆動源とするシリーズハイブリッドモードに切り換える際の制御として、切換前におけるエンジンの出力を維持する一方、このエンジンの出力のうち、駆動輪への機械伝達に消費される分の、発電機の駆動に消費される電気伝達分の割合を増大させていき、機械伝達分が0に達して、発電機の出力がエンジンの出力に等しくなった時点で、クラッチを解放させることが開示されている。
国際公開第2011/074483号(図1、段落0037および0038)
しかし、特許文献1に記載の技術によると、トルクの架替中にエンジンの出力が維持されること自体が問題となる場合がある。例えば、シリーズハイブリッドモードへの移行後、エンジンを駆動せずに走行モータのみを駆動して走行する、いわゆるEV走行を実施したいのにも拘らず、トルクの架替えが完了した時点では未だエンジンが出力を保っていることから、EV走行への移行が充分な円滑さをもって行われないことである。
さらに、発電機による発電が制限される条件のもとでは、エンジンの出力のうちで電気伝達分が占める割合を増大させることができず、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えができなくなる場合があることである。発電機による発電が制限される条件として、発電機がシステムの要求出力に対して余剰となる電力を生じさせているものの、バッテリが既に高い充電状態にあり、その余剰分の電力をバッテリの充電に充てることのできない場合を例示することができる。バッテリの過充電を回避するため、発電機による発電が制限される。
以上の問題を考慮し、本発明は、シリーズハイブリッドモードとエンジン直結モードとの切換えをより良好に実行可能とする電動車両の制御方法および電動車両の駆動システムを提供することを目的とする。
本発明の一形態では、車両の駆動輪に駆動力を伝達するハイブリッド駆動システムを備え、ハイブリッド駆動システムが、内燃エンジンと、内燃エンジンの動力を受けて発電可能に配設された発電モータと、発電モータが生じさせた電力により駆動可能に配設された走行モータと、を備え、内燃エンジンと駆動輪とを接続する第1クラッチを有し、走行モータを駆動源とするシリーズハイブリッドモードと、エンジン直結モードと、を切換可能に構成された電動車両の制御方法が提供される。シリーズハイブリッドモードでは、第1クラッチを解放させ、エンジン直結モードでは、第1クラッチを締結させる。本形態では、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードに切り換えるモード切換時において、内燃エンジンを動力源とする発電モータの発電を行わず、内燃エンジンと発電モータとが生じる合計トルクを減少させ、合計トルクが0Nmに達するかまたは0Nmに近い所定値以下となったときに、第1クラッチを解放させる。
他の形態では、電動車両の駆動システムが提供される。
本発明によれば、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時に、内燃エンジンと走行モータとの間でのトルクの架替えを、発電モータの発電を行わずに、換言すれば、発電モータにより回生トルクを生じさせずに達成することが可能となる。よって、トルクの架替えを行う方法の選択肢の幅が広がり、状況に応じた適切な架替えを実現可能とするとともに、発電の可否に関わる条件によらずにエンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えを行うことができるので、走行モードの切換えを良好に実行することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両の駆動システムの全体的な構成を示す概略図である。 図2は、同上実施形態に係る駆動システムの、シリーズハイブリッドモードでの動作を示す説明図である。 図3は、同上実施形態に係る駆動システムの、エンジン直結モードでの動作を示す説明図である。 図4は、同上実施形態に係る駆動システムの、運転領域に応じた走行モードを示す説明図である。 図5は、同上実施形態に係るモード切換判定の流れを示すフローチャートである。 図6は、同上実施形態に係るモード切換制御の全体的な流れを示すフローチャートである。 図7は、同上実施形態に係るモード切換制御の、トルク架替フェーズにおける処理(A)の内容を示すフローチャートである。 図8は、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時における、本発明の一実施形態に係る駆動システムの動作を示す説明図である。 図9は、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時における、比較例による動作を示す説明図である。 図10は、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時における、本発明の一実施形態に係る駆動システムの変形例による動作を示す説明図である。 図11は、本発明の他の実施形態に係るモード切換制御の、トルク架替フェーズにおける処理の内容を示すフローチャートである。 図12は、本発明の更に別の実施形態に係るモード切換判定の流れを示すフローチャートである。 図13は、システム状態に応じた走行モードの切換え(エンジン直結許可マップ、エンジン直結禁止マップ)を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(駆動システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る電動車両のハイブリッド駆動システム(以下「駆動システム」といい、単に「システム」という場合もある)Sの全体的な構成を示している。
本実施形態に係る駆動システムSは、電動車両に搭載されて、当該車両の推進装置を構成する。駆動システムSは、内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)1と、発電用の電気モータ(以下「発電モータ」という)2と、走行用の電気モータ(以下「走行モータ」という)3と、を備える。ここでいう「発電用」または「走行用」とは、駆動システムSにおけるその主な役割をいうものに過ぎず、発電モータ2に駆動力形成の一部を負わせたり、走行モータ3に制動力回生の一部を負わせたりしてもよいことは、勿論である。
エンジン1は、その出力軸ないしクランク軸11が、複数のギアからなるギア列Gaを介して発電モータ2の回転軸21に接続されている。エンジン1のトルクがこのギア列Gaを通じて所定のギア比で発電モータ2に伝達され、発電モータ2を作動させる。本実施形態において、エンジン1と発電モータ2とのギア列Gaを介する接続は、永続的なものであり、遮断不能である。
発電モータ2は、走行モータ3に対して電気的に接続されるとともに、バッテリ4に接続されており、エンジン1から動力の供給を受けて生じさせた電力を、走行モータ3またはバッテリ4に供給する。発電モータ2から走行モータ3への電力の供給と、発電モータ2からバッテリ4への電力の供給とは、車両の運転状態およびバッテリ4の充電状態等に応じて実行することが可能である。図1は、発電モータ2、走行モータ3およびバッテリ4の間の電気的な接続を、二点鎖線により模式的に示している。
走行モータ3は、バッテリ4に対して電気的に接続されるとともに、その回転軸31が、複数のギアからなるギア列Gbを介してディファレンシャル5のリングギアに接続されている。走行モータ3のトルクがこのギア列Gbを通じて所定のギア比でディファレンシャル5に伝達され、さらに、ディファレンシャル5を介して左右の駆動軸6、6に分配されて、駆動輪7を回転させ、車両を推進させる。本実施形態において、走行モータ3は、発電機としてだけでなく、電動機としても動作可能なモータジェネレータにより構成され、車両を推進させるほか、駆動輪7からギア列Gbを介して動力の供給を受け、発電することも可能である。走行モータ3が生じさせた電力をバッテリ4に供給し、バッテリ4の充電に充てることが可能である。
さらに、本実施形態において、エンジン1は、出力軸11が、複数のギアからなるギア列Gcを介してディファレンシャル5のリングギアに接続されている。エンジン1のトルクがこのギア列Gcを通じて所定のギア比でディファレンシャル5に伝達され、ディファレンシャル5を介して左右の駆動軸6、6に分配されることで、駆動輪7が回転され、車両が推進される。
本実施形態では、ギア列Gcとギア列Gbとのそれぞれにクラッチc1、c2が介装され、エンジン1と駆動輪7とのギア列Gcを介する接続と、走行モータ3と駆動輪7とのギア列Gbを介する接続とが、クラッチc1、c2により夫々遮断可能に構成されている。クラッチc1、c2は、いずれも噛合式のクラッチであってよく、クラッチc1、c2に適用可能なものとして、ドッグクラッチを例示することができる。本実施形態では、クラッチc1、c2として、いずれもドッククラッチを採用する。
ギア列Gcに設けられるクラッチ(以下「エンジン側クラッチ」という場合がある)c1では、一方のクラッチ要素または噛合要素がエンジン1の出力軸11に対して相対回転不能に、この出力軸11上をスライド可能に構成され、これが出力軸11と同軸に配設されたギアに設けられた他方のクラッチ要素または噛合要素と係合することで、ギア列Gcを介する動力の伝達を可能とする。
同様に、ギア列Gbに設けられるクラッチ(以下「モータ側クラッチ」という場合がある)c2では、一方のクラッチ要素または噛合要素が走行モータ3の回転軸31に対して相対回転不能に、この回転軸31上をスライド可能に構成され、これが回転軸31と同軸に配設されたギアに設けられた他方のクラッチ要素または噛合要素と係合することで、ギア列Gbを介する動力の伝達を可能とする。
エンジン1側のギア列Gcに設けられるクラッチ、つまり、エンジン側クラッチc1は、本実施形態に係る「第1クラッチ」を構成し、走行モータ3側のギア列Gbに設けられるクラッチ、つまり、モータ側クラッチc2は、本実施形態に係る「第2クラッチ」を構成する。
エンジン1、発電モータ2、走行モータ3の動作およびクラッチc1、c2の状態は、コントローラ101により電子的に制御される。これに限定されるものではないが、コントローラ101は、電子制御ユニットとして、中央演算ユニット(CPU)、ROMおよびRAM等の各種記憶ユニット、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータにより構成される。
(制御システムの基本構成)
コントローラ101へは、車両の運転状態を示す各種パラメータの情報が入力される。
本実施形態では、運転者によるアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度」という)APOを示す信号、車両の走行速度(以下「車速」という)VSPを示す信号、エンジン1の回転速度Nengを示す信号、発電モータ2の回転速度Nmg1を示す信号、走行モータ3の回転速度Nmg2を示す信号が、コントローラ101に入力される。そして、各種パラメータの検出のため、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ201、車速VSPを検出する車速センサ202、エンジン1の回転速度Nengを単位時間当たりの回転数(以下「エンジン回転数」という)として検出するエンジン回転数センサ203、発電モータ2の回転速度Nmg1を発電モータ回転数として検出する発電モータ回転数センサ204、走行モータ3の回転速度Nmg2を走行モータ回転数として検出する走行モータ回転数センサ205が設けられる。
コントローラ101は、入力した各種信号に基づき、所定の演算を実行して、エンジン1、発電モータ2および走行モータ3の動作を制御するほか、クラッチc1、c2の状態を制御する。
(駆動システムの基本動作)
本実施形態では、実際の走行に際し、シリーズハイブリッドモードとエンジン直結モードとで走行モードを切り換えることが可能である。シリーズハイブリッドモードでは、走行モータ3が車両の駆動源とされ、エンジン直結モードでは、基本的には、エンジン1が車両の駆動源とされる。
図2および3は、駆動システムSの走行モードに応じた動作を示し、図2は、シリーズハイブリッドモードによる場合の動作を、図3は、エンジン直結モードによる場合の動作を、夫々示している。図2および3は、動力が伝達される経路を、矢印付きの太い点線により示しており、矢印は、動力が伝達される方向を示している。
シリーズハイブリッドモードでは、図2に示すように、クラッチc1を解放させる一方、クラッチc2を締結させ、エンジン1のトルクを、ギア列Gaを通じて発電モータ2に伝達可能とするとともに、走行モータ3のトルクを、ギア列Gbを通じてディファレンシャル5および駆動輪7に伝達可能とする。
他方で、エンジン直結モードでは、図3に示すように、クラッチc1を締結させる一方、クラッチc2を解放させ、エンジン1のトルクを、ギア列Gcを通じてディファレンシャル5および駆動輪7に伝達可能とする。発電モータ2が発電機ばかりでなく、電動機の機能をも兼ね備える場合に、発電モータ2によりトルクを生じさせ、これをギア列Ga、Gcを通じて駆動輪7に伝達させることも可能である。
本実施形態では、エンジン直結モードにおいて、走行モータ3と駆動輪7とをつなぐ動力伝達経路上のクラッチc2を解放させることで、走行モータ3と駆動輪7との間における動力の伝達を遮断し、駆動輪7の回転に伴って走行モータ3が連れ回されるのを回避する。しかし、クラッチc2は、解放させるばかりでなく、締結させてもよい。これにより、エンジン1のトルクに加え、走行モータ3のトルクをも駆動輪7に伝達させることが可能となる。エンジン直結モードによる場合に、クラッチc2を、状況に応じて締結させたり、解放させたりしてもよい。
(モード切換えに係る制御)
シリーズハイブリッドモードとエンジン直結モードとの切換えは、コントローラ101からの信号に基づき、クラッチc1、c2の締結および解放の状態を切り換えることにより実行される。
図4は、車両の運転領域に応じた走行モードを示している。
本実施形態では、運転領域毎の走行モードを定めたモード選択マップを予め作成し、これをコントローラ101に記憶させる。大まかには、高速域でエンジン直結モードが選択され、それ以外の領域でシリーズハイブリッドモードが選択される。本実施形態では、高速域のうち、特に負荷が比較的低い領域Bでエンジン直結モードが、それ以外の領域Aでシリーズハイブリッドモードが、夫々選択される。コントローラ101は、車速VSPおよびアクセル開度APOによりモード選択マップを参照して、車両の運転状態が属する運転領域A、Bを判定し、その判定結果に応じて走行モードを切り換える。
走行モードの切換えに係る制御(以下「モード切換制御」という)について、以下に説明する。フローチャートを参照してその全体的な流れを説明した後、タイムチャートを参照してより具体的に説明する。
図5は、モード切換制御を実行するか否かを判定する処理(以下「モード切換判定」という)の流れを示し、図6は、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換時におけるモード切換制御の全体的な流れを示している。図7は、モード切換制御のうち、トルク架替フェーズにおける処理(A)の内容を示している。本実施形態において、コントローラ101は、モード切換判定を所定の周期で実行し、モード切換時にある場合に、モード切換制御を実行するようにプログラムされている。
図5に示すフローチャートにおいて、S101では、車両の運転状態を読み込む。具体的には、モード切換制御に係る運転状態として、アクセル開度APO、車速VSP、エンジン回転数Neng、発電モータ回転数Nmg1および走行モータ回転数Nmg2を読み込む。
S102では、モード切換時にあるか否かを判定する。具体的には、アクセル開度APOおよび車速VSPにより定められる車両の運転状態が、図4に示す運転領域A、Bのうち、シリーズハイブリッドモードによる領域Aからエンジン直結モードによる領域Bへ移行したかまたはその反対に領域Bから領域Aへ移行したかを判定する。運転領域A、Bの間で運転状態の移行が生じ、モード切換時にある場合は、S103へ進み、モード切換時にない場合は、今回のルーチンによる制御を終了する。
S103では、モード切換制御を実行する。
図6に示すフローチャートに移り、S201では、走行モードの切換えがエンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えであるか否か、換言すれば、運転領域の移行が領域Bから領域Aへの移行であるか否かを判定する。シリーズハイブリッドモードへの切換えである場合は、S202へ進み、シリーズハイブリッドモードへの切換えでなく、シリーズハイブリッドモードからエンジン直結モードへの切換えである場合は、今回のルーチンによる制御を終了する。図4は、エンジン直結モードによる領域Bからシリーズハイブリッドモードによる領域Aへ運転状態が移行する様子を、矢印a1~a4により示している。
S202では、締結側のクラッチに対し、その駆動要素と従動要素との回転速度を一致させる制御(以下「回転同期制御」という)を開始する。ここで、締結側のクラッチとは、モード切換後に締結されるクラッチをいい、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えでは、ギア列Gbに設けられるクラッチ(つまり、モータ側クラッチ)c2が該当する。そして、この場合の回転同期制御として、走行モータ3によりトルクを生じさせ、走行モータ回転数Nmg2を上昇させる。
S203では、回転同期が完了したか否かを判定する。この判定は、例えば、クラッチc2の駆動要素と従動要素との回転速度の差が所定値にまで減少したか否かにより行い、所定値にまで減少したこともって回転同期が完了したものと判定する。回転同期が完了した場合は、S204へ進み、完了していない場合は、S203の判定を繰り返す。
S204では、締結側のクラッチであるモータ側クラッチc2を締結させる指令を出力する。クラッチc1、c2が、アクチュエータ(例えば、サーボ型の電気モータ)の動作を、カムおよびレバー等からなるリンク機構を介して駆動要素または従動要素の移動に変換するものである場合に、このアクチュエータに対し、クラッチを締結させる方向に動作させる指令を出力する。
S205では、クラッチc2の締結が完了したか否かを判定する。この判定は、例えば、クラッチc1、c2のアクチュエータ(具体的には、その可動部)が、締結時の目標とする位置に到達したか否かにより行うことが可能である。クラッチc2の締結が完了した場合は、トルク架替フェーズの処理を実行するため、図7に示すフローチャートのS301へ進み、完了していない場合は、S205の判定を繰り返す。
S206では、走行モードの切換えが完了したと判定し、その後、今回のルーチンによる制御を終了する。
図7に示すフローチャートに移り、S301では、モード切換前の駆動源とモード切換後の駆動源とに対し、これらの駆動源の間でトルクを架け替える制御を開始する。本実施形態では、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えに際し、エンジン1を動力源とする発電モータ2の発電を行わず、エンジン1と発電モータ2とが生じる合計トルクを0Nmに向けて減少させる。「発電モータ2の発電を行わない」とは、換言すれば、発電モータ2により回生トルクを生じさせないことをいい、発電モータ2に力行を行わせる場合のほか、発電モータ2の発電および力行のいずれも行わない場合を含む。発電モータ2に力行を行わせる場合は、バッテリ2が放電を行う。具体的には、モード切換前にエンジン1のみにより駆動力を生じさせていた場合は、発電モータ2のトルクを0Nmに維持したまま、エンジン1のトルクを減少させ、これに応じて走行モータ3のトルクを増大させる。さらに、モード切換前にエンジン1に加えて発電モータ2によってもトルクを生じさせていた場合は、エンジン1と発電モータ2とが生じる合計トルクを減少させるとともに、これに応じて走行モータ3のトルクを増大させる。合計トルクを減少させるため、エンジン1のトルクと発電モータ2のトルクとを0Nmに向けて同時に減少させることが可能である。
S302では、トルクの架替えが完了したか否かを判定する。例えば、エンジン1と発電モータ2とが生じる合計トルクが0Nmに達したか否かを判定し、0Nmに達した場合に、トルクの架替えが完了したと判定する。トルクの架替えが完了した場合は、S303へ進み、完了していない場合は、S302の判定を繰り返す。トルクの架替えが完了したか否かの判定は、これに限定されるものではなく、合計トルクが0Nmに近い所定値(ただし、0Nmよりも大きい)以下となったか否かを判定することによることも可能である。合計トルクがこの所定値以下となった場合に、トルクの架替えが完了したと判定する。
S303では、解放側のクラッチを解放させる指令を出力する。例えば、クラッチc1、c2のアクチュエータに対し、クラッチを解放させる方向に動作させる指令を出力する。ここで、解放側のクラッチとは、モード切換後に解放されるクラッチをいい、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えでは、ギア列Gcに設けられるクラッチ(つまり、エンジン側クラッチ)c1が該当する。
S304では、クラッチc1の解放が完了したか否かを判定する。この判定は、例えば、クラッチc1、c2のアクチュエータ(具体的には、その可動部)が、解放時の目標とする位置に到達したか否かにより行うことが可能である。クラッチc1の解放が完了した場合は、図6に示すフローチャートに戻り、完了していない場合は、S304の判定を繰り返す。
本実施形態では、トルクの架替えが完了し、エンジン側クラッチc1の入力軸にかかるトルク(つまり、軸上トルク)が0Nmまたは0Nmに近い所定値に達した時点でクラッチc1に対する解放指令を出力することとした。しかし、トルクの架替えが完了する前、換言すれば、エンジン側クラッチc1の軸上トルクが0Nmまたは所定値に達する前に、予め解放指令を出力し、軸上トルクが0Nmまたは所定値に達した時点でクラッチc1の解放が実行されるように構成することも可能である。このような機構は、クラッチc1としてドッグクラッチを採用する場合に、例えば、ドッグクラッチのクラッチ要素の間に、それらを互いに離間させる方向に付勢する手段(例えば、バネ)を介在させることで具現可能である。
タイムチャートによる説明に移る。図8は、本実施形態に係るモード切換制御による、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換時における駆動ユニットSの動作を示している。図8(後に述べる図9および10についても同様である)は、回転速度NおよびトルクTrqのうち、エンジン1のものを実線により、発電モータ2のものを二点鎖線により、走行モータ3のものを点線により、夫々示している。
図8に示すタイムチャートにおいて、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換時にあるとの判定後(時刻t11)、モータ側クラッチc2に対する回転同期制御を開始し(回転同期フェーズPsyn)、走行モータ3によりトルクTrqmg2を生じさせて、走行モータ回転数Nmg2を上昇させ、これを駆動軸6の回転速度相当の出力回転数Noutに近付ける。出力回転数Noutと走行モータ回転数Nmg2との差ΔN(=Nout-Nmg2)が所定値にまで減少した場合は(時刻t21)、回転同期が完了したとして、クラッチ締結フェーズPegmに移行し、モータ側クラッチc2を締結させる。クラッチ締結フェーズPegmでは、走行モータ3のトルクTrqmg2を0にまで減少させる。モータ側クラッチc2の締結が完了すると(時刻t31)、トルク架替フェーズPswtに移行し、エンジン側クラッチc1を通じて駆動輪7に伝達されるトルクを減少させる一方、これに応じてモータ側クラッチc2を通じて駆動輪7に伝達されるトルクを増大させる。具体的には、エンジン1と発電モータ2とが生じる合計トルク(=Trqeng+Trqmg1)を所定の減少率ΔTdecで減少させながら、走行モータ3のトルクTrqmg2を減少率ΔTdecに応じた所定の増大率ΔTincで増大させる。本実施形態では、エンジン1のトルクTrqengと発電モータ2のトルクTrqmg1とをいずれも0に向けて同時に減少させる。そして、合計トルクが0に達した後、エンジン1をそのトルクTrqengが0Nmである運転(以下「0Nm運転」という)に移行させるとともに、発電モータ2が出力するトルクTrqmg1を0Nmとする。本実施形態では、合計トルクの減少率ΔTdecとモータトルクTrqmg2の増大率ΔTincとを、互いに等しい値に設定する。そして、合計トルクが0に達したことをもってトルクの架替えが完了したものと判定し(時刻t41)、エンジン側クラッチc1を解放させる指令を出力し、エンジン側クラッチc1の解放を待ってモード切換制御を終了する(時刻t51)。
本実施形態では、合計トルクが0Nmに達した後、エンジン1を0Nm運転に移行させるとともに、発電モータ2が出力するトルクTrqmg1を0Nmとして、エンジン側クラッチc1の解放後、エンジン1および発電モータ2の回転を停止させることとしたが(Neng=0、Nmg1=0)、これに限らず、合計トルクが0Nmに達した後、エンジン1をアイドル運転に移行させ、エンジン側クラッチc1の解放後もエンジン1および発電モータ2が夫々アイドリング相当の回転数を維持するようにしてもよい。
図9は、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換時における比較例による動作を示している。比較例では、モータ側クラッチc2の締結後、トルク架替フェーズPswtに移行した場合に、エンジン1のトルクTrqengをモード切換前のトルクに維持する一方、発電モータ2により回生トルクTrqmg1(<0)を生じさせることで、合計トルクを0に近付ける。回生トルクの絶対値(=|Trqmg1|)がエンジントルクTrqengと等しくなったことをもってトルクの架替えが完了したものとし(時刻t41)、エンジン側クラッチc1の解放を開始させる。エンジン側クラッチc1のトルク容量が減少すると、エンジン回転数Nengの増大に伴ってエンジントルクTrqengが減少し、発電モータ2の回生トルクTrqmg1も減少する(時刻t51)。
(作用効果の説明)
本実施形態に係る電動車両の駆動システムSは、以上のように構成され、本実施形態により得られる効果について、以下に説明する。
第1に、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時に、エンジン1と走行モータ3との間でのトルクの架替えを、エンジン1を動力源とする発電モータ2の発電を行わずに、換言すれば、発電モータ2により回生トルクを生じさせずに達成することが可能となる。よって、単にトルクの架替えを行う方法の選択肢の幅が広がるばかりでなく、状況に応じた適切な架替えが実現可能となり、例えば、シリーズハイブリッドモードへの移行後、EV走行を実施したい場合に、トルクの架替えが完了するまでに(図8に示す時刻t51)エンジン1の出力を消失させることができるので、EV走行への移行を円滑に達成することが可能となる。
さらに、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えを、発電の可否に関わる条件によらずに行うことが可能となる。発電モータ2に発電を行わせ、回生トルクを生じさせる方法(図9)による場合は、これにより生じた電力をバッテリ4の充電に充てることになるが、バッテリ4が既に高い充電状態にあり、電力をバッテリ4の充電に充てることのできない場合は、無理に発電を行わせると、バッテリ4の過充電の原因となり得るからである。本実施形態によれば、このような状況にあってもエンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへの切換えを実行することができる。
第2に、モード切換時に、エンジン1を0Nm運転に移行させ、これに併せて発電モータが出力するトルクを0Nmとすることで、エンジン側クラッチc1の解放に際して生じるショックを抑えた、滑らかな切換えを実現することが可能となる。
第3に、モード切換時に、エンジン1をアイドル運転に移行させることで、エンジン側クラッチc1を解放させる際のエンジントルクTrqengのばらつきを抑制し、ショックの少ない、滑らかな切換えを実現することが可能となる。
(変形例の説明)
以上の説明では、トルクの架替えに際し、エンジン1および発電モータ2が生じるトルクTrqeng、Trqmg1を夫々0Nmに向けて徐々に減少させることで、合計トルクを減少させることとした。エンジントルクTrqengの減少は、例えば、ストッロル弁の制御により、エンジン1の吸入空気量を減少させることにより可能である。トルクの架替えは、これに限らず、エンジン1に対する燃料の供給を停止するとともに、発電モータ2により、エンジン1のフリクション相当分のトルクを出力することによっても可能である。
図10は、その場合の駆動システムSの動作として、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時における、本実施形態に係る駆動システムSの変形例による動作を示している。
変形例では、モータ側クラッチc2の締結後、トルク架替フェーズPswtに移行した場合に、エンジン1に対する燃料の供給を、いわゆるフューエルカットにより停止する一方、発電モータ2のトルクTrqmg1を、モード切換前のトルクから減少させるものの、エンジン1のフリクショントルクTrqeng(<0)を打ち消すことができる分だけ維持する(時刻41)。そして、フューエルカットの実行をもってトルクの架替えが完了したものとし(時刻t41)、エンジン側クラッチc1の解放を開始させる。トルク容量の減少により、エンジン側クラッチc1を介して駆動輪7から伝達されるトルクが消失すると、エンジン1および発電モータ2の回転がいずれも停止する。
このように、エンジン直結モードからシリーズハイブリッドモードへのモード切換時に、エンジン1に対する燃料の供給を停止することで、エンジン1と発電モータ2とが生じる合計トルクを速やかに減少させ、トルクの架替えを短い時間(トルク架替フェーズPswt)のうちに完了することができる(時刻t41)。ここで、エンジン1のフリクショントルクは、エンジン1の回転速度とそのときのスロットル開度とに応じてほぼ定まる特性にあり、発電モータ2によりエンジン1のフリクション相当分のトルクを正確に出力することが可能であることから、合計トルクを0Nmに近付け、エンジン側クラッチc1の解放に際して生じるショックを抑制することができる。
(他の実施形態の説明)
トルクの架替えに際し、エンジン1を0Nm運転に移行させることによる架替え(図8)と、エンジン1に対する燃料の供給を停止することによる架替え(図10)とを、状況に応じて切り換えるようにしてもよい。この場合の状況として、走行モードの切換えを急ぐ状況にあること、具体的には、走行モードの切換えが運転者によるアクセル操作に起因するものであることを例示することができる。
図11は、本発明の他の実施形態に係るモード切換制御の、トルク架替フェーズにおける処理の内容を示している。
図11に示すフローチャートにおいて、S401では、アクセル開度APOを読み込む。
S402では、アクセル開度APOの単位時間当たりの変化量ΔAPOを算出し、この変化量ΔAPOが所定量ΔAPO1よりも大きいか否かを判定する。変化量ΔAPOが所定量ΔAPO1よりも大きい場合は、S403へ進み、所定量ΔAPO1よりも小さい場合は、S404へ進む。
S403では、エンジン1に対する燃料の供給を停止することによるトルクの架替えを選択する。
S404では、エンジン1を0Nm運転に移行させることによるトルクの架替えを選択する。
S405~407では、図7に示すフローチャートのS302~304で行われるのと同様の処理がなされる。
本実施形態によれば、アクセル操作が大きいとき、つまり、アクセル開度APOの変化量ΔAPOが所定量ΔAPO1よりも大きいときは、エンジン1に対する燃料の供給を停止することにより合計トルクを速やかに減少させて、短い時間のうちに切換えを完了する一方、アクセル操作が小さいとき、つまり、アクセル開度APOの変化量ΔAPOが所定量ΔAPO1よりも小さいときは、エンジン1を0Nm運転に移行させることで、ショックを抑えた、滑らかな切換えを実現することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、トルクの架替えないし走行モードの切換えを、状況に応じた適切な方法により達成することが可能となる。
図12は、本発明の更に別の実施形態に係るモード切換判定の流れを示している。コントローラ101は、本実施形態に係るモード切換判定を所定の周期で実行する。
本実施形態では、運転領域毎の走行モードを定める際に参照するモード選択マップを、条件に応じて切り換える。具体的には、発電の可否に関わる条件に応じ、発電モータ2の発電が制限される状態に駆動システムSがない場合に選択される、図13(A)に示すエンジン直結許可マップと、駆動システムSがそのような状態にある場合に選択される、同図(B)に示すエンジン直結禁止マップと、の間でモード選択マップを切り換える。本実施形態では、発電モータ2の発電が制限される状態にあるか否かを、バッテリ4の充電状態SOCに応じて判定し、エンジン直結禁止マップでは、エンジン直結モードが選択される領域が設定されず、運転領域の全域でシリーズハイブリッドモードが選択される。つまり、発電が制限される状態にある場合は、エンジン直結モードが選択されず、よって、走行モードの切換えも行われない。
そして、本実施形態では、エンジン直結モードとシリーズハイブリッドモードとの間での走行モードの切換えが、運転状態の変化によるほか(例えば、矢印a1~a4により示す変化)、充電状態SOCの変化によっても生じ得る(例えば、矢印b1により示す変化)。例えば、図13(A)に示すマップの選択中、領域Bにあったのが、バッテリ4の充電が進み、充電状態SOCが充分に高くなって、モード選択マップが図13(B)に示すマップに切り換えられた場合である。
発電モータ2の発電が制限される状態にある場合として、上記以外に、発電モータ2が過度な熱を持った場合を例示することができる。
図13(A)に示すエンジン直結許可マップは、図4に示すモード選択マップと同様である。
図12に示すフローチャートにおいて、図5に示すフローチャートと同様の処理を行うステップには、図5におけると同一の符号を付している。
S101で車両の運転状態を読み込んだ後、S501では、バッテリ4の充電状態SOCを読み込む。
S502では、読み込んだ充電状態SOCをもとに、発電モータ2の発電が制限される状態にあるか否かを判定する。具体的には、バッテリ4のそれ以上の充電に過充電のおそれがあるか否かを判定し、過充電のおそれがある場合に、発電モータ2の発電が制限される状態にあるとして、S503へ進み、バッテリ4がそのような高い充電状態にない場合に、発電モータ2の発電が制限される状態にないとして、S504へ進む。
本実施形態では、エンジン直結モードによる場合に、エンジン1を最もその効率がよい運転点で運転し、システムSの要求出力に対してこの最大効率点での運転による出力に余剰分がある場合は、この余剰分の出力を発電モータ2により電力に変換し、バッテリ4の充電に充てる。よって、発電モータ2の発電が制限される状態にある場合は、図13(B)に示すモード切換マップを選択することにより、エンジン直結モードによる運転を禁止し、シリーズハイブリッドモードを選択するのである。バッテリ4に過充電のおそれがあることから、この場合のシリーズハイブリッドモードでは、エンジン1を駆動せず、走行モータ3を、バッテリ4から供給される電力のみにより駆動する。
S503では、モード切換マップとしてエンジン直結禁止マップを選択する。
S504では、モード切換マップとしてエンジン直結許可マップを選択する。
そして、モード切換時にあるか否かを判定し(S102)、モード切換時にある場合は、S103へ進み、モード切換制御を実行する。他方で、モード切換時にない場合は、モード切換制御を実行せず、今回のルーチンによる制御を終了する。
バッテリ4の充電が進んだことによる走行モードの切換え、換言すれば、エンジン直結許可マップからエンジン直結禁止マップへの切換えに伴うモード切換えの場合のトルクの架替えは、この架替えが運転者の意図に基づくものではないことから、滑らかな切換えとすることで運転者による感知を極力抑えるため、エンジン1を0Nm運転に移行させることによるのが好ましい。
他方で、発電モータ2の発電が制限される状態にない場合のモード切換え、換言すれば、エンジン直結許可マップのなかでの運転状態の変化(矢印a1~a4)によるモード切換えの場合のトルクの架替えは、発電モータ2に発電を行わせ、エンジントルクTrqengを回生トルクTrqmg1(<0)により相殺することで行うことが可能である。この場合の駆動システムSの動作は、先に比較例として図8に示したものと同様であってよい。
本実施形態によれば、発電モータ1の発電が制限されるシステム状態にある場合に、走行モードの切換えに際し、発電モータ2の発電を行わずにエンジン1と発電モータ2との合計トルクを減少させる方法(「発電によらないトルクの架替え」という)によりエンジン側クラッチc1を解放させることで、バッテリ4の過充電を回避し、駆動システムSを構成する電気部品の保護を図ることが可能となる。
以上の説明では、内燃エンジン1と駆動輪7とを接続するエンジン側クラッチ(第1クラッチ)c1ばかりでなく、走行モータ3と駆動輪7とを接続するモータ側クラッチ(第2クラッチ)c2をも備える場合を例としたが、これに限らず、エンジン側クラッチc1およびモータ側クラッチc2のうち、エンジン側クラッチc1のみを備え、走行モータ3と駆動輪7とは、クラッチを介さずに直結させた構成とすることも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は、本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を、上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。上記実施形態に対し、請求の範囲に記載した事項の範囲内で様々な変更および修正が可能である。
S…ハイブリッド駆動システム
1…内燃エンジン
2…発電モータ
3…走行モータ
4…バッテリ
5…ディファレンシャルギア
6…駆動軸
7…駆動輪
c1…エンジン側クラッチ
c2…モータ側クラッチ
101…コントローラ

Claims (9)

  1. 車両の駆動輪に駆動力を伝達するハイブリッド駆動システムを備え、
    前記ハイブリッド駆動システムが、
    内燃エンジンと、
    前記内燃エンジンの動力を受けて発電可能に配設された発電モータと、
    前記発電モータが生じさせた電力により駆動可能に配設された走行モータと、
    を備え、
    前記内燃エンジンと前記駆動輪とを接続する第1クラッチを有し、前記走行モータを駆動源とするシリーズハイブリッドモードと、エンジン直結モードと、を切換可能に構成された電動車両の制御方法であって、
    前記シリーズハイブリッドモードでは、前記第1クラッチを解放させ、
    前記エンジン直結モードでは、前記第1クラッチを締結させ、
    前記エンジン直結モードから前記シリーズハイブリッドモードに切り換えるモード切換時において、
    前記内燃エンジンを動力源とする前記発電モータの発電を行わず、前記内燃エンジンと前記発電モータとが生じる合計トルクを減少させ、
    前記合計トルクが0Nmに達するかまたは0Nmに近い所定値以下となったときに、前記第1クラッチを解放させる、
    電動車両の制御方法。
  2. 前記モード切換時において、前記内燃エンジンに対する燃料の供給を停止し、前記発電モータにより前記内燃エンジンのフリクション相当分のトルクを出力する、
    請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  3. 前記モード切換時において、前記内燃エンジンのトルクを0Nmとする運転に移行させ、前記発電モータが出力するトルクを0Nmとする、
    請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  4. 前記モード切換時において、前記第1クラッチを解放させた後、前記内燃エンジンの回転数をアイドル回転数に制御する
    請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  5. アクセル開度の増大に起因する前記モード切換時において、
    前記アクセル開度の変化量が所定量よりも大きい場合は、前記内燃エンジンに対する燃料の供給を停止して、前記合計トルクを減少させ、
    前記アクセル開度の変化量が前記所定量よりも小さい場合は、前記内燃エンジンのトルクを0Nmとする運転に移行させて、前記合計トルクを減少させる、
    請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  6. 前記ハイブリッド駆動システムが、前記発電モータの発電が制限されるシステム状態にあるか否かを判定し、
    前記モード切換時に、前記システム状態にあると判定した場合に、前記発電モータの発電を行わずに前記合計トルクを減少させ、前記システム状態にないと判定した場合に、前記内燃エンジンのトルクを相殺する回生トルクを前記発電モータにより出力して、前記合計トルクを減少させる、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の電動車両の制御方法。
  7. 前記ハイブリッド駆動システムが、前記発電モータの発電が制限されるシステム状態にある場合は、前記発電モータの発電を行わずに前記合計トルクを減少させ、
    前記ハイブリッド駆動システムが、前記システム状態にない場合は、前記内燃エンジンのトルクを相殺する回生トルクを前記発電モータにより出力して、前記合計トルクを減少させる、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の電動車両の制御方法。
  8. 前記ハイブリッド駆動システムが、前記発電モータが生じさせた電力を蓄電可能に配設されたバッテリをさらに備える、請求項6または7に記載の電動車両の制御方法であって、
    前記システム状態にあるか否かを、前記バッテリの充電状態をもとに判定する、
    電動車両の制御方法。
  9. 内燃エンジンと、
    前記内燃エンジンの動力を受けて発電可能に配設された発電モータと、
    前記発電モータが生じさせた電力により駆動可能に配設された走行モータと、
    前記内燃エンジンと動輪とをつなぐ第1動力伝達経路に介装された第1クラッチと、
    コントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、
    前記走行モータが前記駆動輪に伝達させる動力により走行するシリーズハイブリッドモードでは、前記第1クラッチを解放させ、
    前記内燃エンジンおよび前記発電モータのうち、少なくとも一方を駆動源として、当該駆動源が前記第1動力伝達経路を通じて前記駆動輪に伝達させる動力により走行するエンジン直結モードでは、前記第1クラッチを締結させ、
    前記エンジン直結モードから前記シリーズハイブリッドモードに切り換えるモード切換時において、
    前記内燃エンジンを動力源とする前記発電モータの発電を行わず、前記内燃エンジンと前記発電モータとが生じる合計トルクを減少させ、
    前記合計トルクが0Nmに達するかまたは0Nmに近い所定値以下となったときに、前記第1クラッチを解放させる、
    電動車両の駆動システム。
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