JP7291005B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、特に、氷雪上性能を備えた空気入りタイヤに関する。
氷雪上性能を考慮したスタッドレス仕様のタイヤでは、タイヤトレッドに周方向主溝により区画された周方向に連なる陸部を幅方向溝により複数のブロックに分割し、各ブロックにサイプを形成したトラクションパターンがよく知られている。
特に、雪上で走行する場合は、ブロック間の幅方向溝に雪を食い込ませて圧縮して雪柱せん断力を発生させて、トラクション効果を得ることが期待されるので、各ブロックはある程度の大きさを有して剛性が高いことが求められる。
また、サイプは、路面とタイヤの間に生じる水
膜を吸水によりなくすとともに、サイプのエッジ部により路面水膜を切り裂いて路面に直接接触することでトラクション性を向上させることができる。
サイプには、その両端がブロックの両側面に開口する両端開口サイプと、一端が開口する片側開口サイプと、両端がブロック内で閉じる両端閉口サイプがあるが、両端開口サイプが最もエッジ成分が大きく、トラクション効果が大きい。
そこで、エッジ成分の大きい両端閉口サイプをタイヤ幅方向に延びる幅方向サイプを、ブロックのタイヤ周方向の中央に形成した技術思想(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
特開2006-103464号公報
特許文献1に開示された空気入りタイヤは、トレッドが周方向主溝と幅方向溝により区画されて複数のブロックに分割され、各ブロックにはタイヤ幅方向に延びる3つの幅方向サイプが形成されている。
タイヤ周方向の両外側の幅方向サイプは両端閉口サイプ(クローズドサイプ)であるが、タイヤ周方向の中央の幅方向サイプが両端開口サイプ(オープンサイプ)である。
3つの幅方向サイプによりトラクション性を向上させている。
特に、タイヤ周方向の中央の幅方向サイプは、両端開口サイプでトラクション効果が大きいとともに、両端開口サイプであることからブロックをタイヤ周方向に略等分に分断しているが、分断された小ブロックどうしは、接地時に押圧変形して互いに接して1つに一体化して剛性を高めることができ、雪上走行時にトラクション効果を得ることができる。
しかし、特許文献1に開示された空気入りタイヤは、接地時に小ブロックどうしが接して1つに一体化したブロックが剛性が高いことから、またブロックにはタイヤ幅方向に延びる幅方向サイプのみが形成されていることから、幅方向サイプにタイヤ幅方向に効くエッジ成分がなくタイヤのタイヤ幅方向の横滑りが生じ易い。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、氷雪上性能をより向上させるとともに、タイヤの横滑りを抑制した空気入りタイヤを供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明は、
タイヤのトレッドにタイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝により区画されて複数の周方向に連なる陸部が形成され、
前記周方向主溝のうちタイヤ幅方向の最も外側の最外側周方向主溝よりタイヤ幅方向の内側に位置する前記陸部のうちの内側陸部は、タイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝により複数の内側ブロックに区画され、
前記内側ブロックには、タイヤ幅方向に延びる少なくとも2つの幅方向サイプが形成される空気入りタイヤにおいて、
前記幅方向サイプは、前記内側ブロックのタイヤ幅方向の両側面に開口し、
前記内側ブロックには、タイヤ周方向に延びて同内側ブロックをタイヤ幅方向に等分に二分する周方向サイプが形成されることを特徴とする空気入りタイヤを提供する。
この構成によれば、内側ブロックに形成される少なくとも2つの幅方向サイプは内側ブロックのタイヤ幅方向の両側面に開口する両端開口サイプであり、同じく両端開口サイプである周方向サイプと相俟ってトラクション効果が大きい。
接地時には、幅方向サイプによりタイヤ周方向に分断された小ブロックどうしが押圧変形して互いに接し、また周方向サイプによりタイヤ幅方向に分断された小ブロックどうしが押圧変形して互いに接することで、内側ブロックは1つに一体化して剛性を高めることができ、雪上走行時にトラクション効果を得ることができ、益々トラクション性を向上させることができる。
また、周方向サイプは、タイヤ周方向に延びて内側ブロックをタイヤ幅方向に等分に二分する周方向に延びる両端開口サイプであるので、タイヤ周方向に延びてタイヤ幅方向に効くエッジ成分が大きく存在し、同エッジ成分により接地時に剛性が高くなる内側ブロックのタイヤ幅方向の横滑りを抑制することができる。
本発明の好適な実施形態では、
前記周方向サイプは、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成される。
この構成によれば、周方向サイプは、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成されるので、エッジ成分が増加し、タイヤ幅方向に効くエッジ成分のほかに、タイヤが回動するタイヤ周方向に効くエッジ成分も備えて、タイヤ幅方向の横滑りを抑制するとともに、トラクション効果を向上させることができる。
本発明の好適な実施形態では、
ジグザグ形状に折曲して形成された前記周方向サイプは、その折曲部で前記幅方向サイプと交差する。
この構成によれば、ジグザグ形状に折曲して形成された周方向サイプは、その折曲部で幅方向サイプと交差するので、内側ブロックのうちで変形により偏摩耗が生じ易い周方向サイプの折曲部と幅方向サイプとの交差部とを一致させることで、変形により偏摩耗の生じる起点を最少限に抑えることができる。
本発明の好適な実施形態では、
前記周方向主溝は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に延びており、
前記内側ブロックは、前記周方向主溝のジグザグ形状に合わせてタイヤ幅方向の側面がジグザグ形状に形成される。
この構成によれば、内側ブロックは、周方向主溝のジグザグ形状に合わせてタイヤ幅方向の側面がジグザグ形状に形成されるので、内側ブロックのタイヤ幅方向の両側面がタイヤ幅方向に効くエッジ成分のほかに、タイヤが回動するタイヤ周方向に効くエッジ成分を備えて、タイヤ幅方向の横滑りを抑制するとともに、トラクション効果を向上させることができる。
本発明の好適な実施形態では、
前記周方向サイプは、タイヤ径方向の深さが前記幅方向溝と同じであり、前記周方向主溝のタイヤ径方向の深さの50%以上で70%以下の深さを有する。
この構成によれば、周方向サイプは、タイヤ径方向の深さが幅方向溝と同じであり、周方向主溝のタイヤ径方向の深さの50%以上で70%以下の深さを有するので、摩耗初期のブロックについて必要な剛性を確保しながら摩耗の進行に対して内側ブロックの周方向サイプおよび幅方向溝のエッジ成分を長く確保して、外観性とともに横滑りの抑制とトラクション性を長期間維持できる。
本発明の好適な実施形態では、
前記幅方向サイプは、タイヤ径方向の深さが前記周方向サイプと同じである。
この構成によれば、幅方向サイプは、タイヤ径方向の深さが周方向サイプと同じであるので、摩耗の進行に対して内側ブロックの幅方向サイプのエッジ成分を長く確保して、外観性とともにトラクション性を長期間維持できる。
本発明は、内側ブロックに形成される少なくとも2つの幅方向サイプは内側ブロックのタイヤ幅方向の両側面に開口する両端開口サイプであり、同じく両端開口サイプである周方向サイプと相俟ってトラクション効果が大きい。
接地時には、幅方向サイプによりタイヤ周方向に分断した小ブロックどうしが押圧変形して互いに接し、また周方向サイプによりタイヤ幅方向に分断した小ブロックどうしが押圧変形して互いに接することで、内側ブロックは1つに一体化して剛性を高めることができ、雪上走行時にトラクション効果を得ることができ、益々トラクション性を向上させることができる。
また、周方向サイプは、タイヤ周方向に延びて内側ブロックをタイヤ幅方向に等分に二分する周方向に延びる両端開口サイプであるので、タイヤ周方向に延びてタイヤ幅方向に効くエッジ成分により、接地時に剛性が高くなる内側ブロックのタイヤ幅方向の横滑りを抑制することができる。
本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向断面図である。 同空気入りタイヤのトレッドの部分平面図である。 同トレッドの部分拡大平面図である。 図3のIV-IV矢視による同内側陸部の部分断面図である。 図3のV-V矢視による同内側陸部の部分断面図である。 別の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッドの部分平面図である。 同トレッドの部分拡大平面図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るトラック・バス用の重荷重用ラジアルタイヤである空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向断面図(タイヤ回転中心軸を含む平面で切断したときの断面図)である。
空気入りタイヤ1は、金属線がリング状に巻回されて形成された左右一対のビードリング2,2に、両側縁をそれぞれ巻き付けて両側縁間をタイヤ径方向外側に膨出してトロイダル状にカーカスプライ3が形成されている。
カーカスプライ3の内表面には耐空気透過性のインナライナ部4が形成されている。
カーカスプライ3のクラウン部の外周には、ベルト6が複数重ねられるように巻き付けられてベルト層5を形成しており、そのタイヤ径方向外側にトレッド7が覆いかぶさるように形成されている。
ベルト層5はベルト6が複数層に重ねられたもので、各ベルト6はベルトコードをベルト用ゴムにより被覆して帯状にしたものである。
カーカスプライ3の両サイド部の外表面には、サイドウォール部8が形成されている。
カーカスプライ3のビードリング2に巻き付けられて折り返された環状端部を覆うビード部9は、内側がインナライナ部4に連続し、外側がサイドウォール部8に連続する。
図2は、トレッド7の部分平面図であり、図3は、同トレッド7の部分拡大平面図である。
図1および図2を参照して、トレッド7には、タイヤ幅方向の中央のタイヤ赤道線Leの両側に、それぞれ2本ずつタイヤ周方向に延びる周方向主溝11i,11oが、タイヤ幅方向に略等間隔に形成されている。
4本の周方向主溝11o,11i,11i,11oは、タイヤ赤道線Leに近いタイヤ幅方向内側の内側周方向主溝11i,11iと、内側周方向主溝11iのさらにタイヤ幅方向の最も外側の最外側周方向主溝11oとからなる。
周方向主溝11i,11oは、いずれもタイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に延びている。
この4本の周方向主溝11o,11i,11i,11oにより区画されて5本のタイヤ周方向に延びる陸部12C,12B,12A,12B,12Cが形成されている。
タイヤ幅方向の両側の最外側周方向主溝11o,11oの間のタイヤ赤道線Leのあるタイヤ幅方向の内側に、3本の内側陸部12B,12A,12Bが区画されている。
最外側周方向主溝11oよりタイヤ幅方向外側のタイヤショルダ領域にショルダ陸部12Cが区画されている。
内側陸部12A,12Bは、それぞれタイヤ周方向に等間隔に設けられたタイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝13により複数の内側ブロック14に区画されている。
幅方向溝13は、溝幅が大きく、タイヤ径方向の深さが周方向主溝11i,11oの深さの60%の深さである(図4,図5参照)。
内側ブロック14は、周方向主溝11i,11oのジグザグ形状に合わせてタイヤ幅方向の側面がジグザグ形状に形成されている。
内側ブロック14には、タイヤ幅方向に直線的に延びる2つの幅方向サイプ15が形成されている。
幅方向サイプ15は、内側ブロック14のタイヤ幅方向の両側面に開口する両端開口サイプである。
したがって、内側ブロック14は、互いに平行な2つの幅方向サイプ15によりタイヤ周方向にほぼ3等分に分断される。
また、内側ブロック14には、タイヤ周方向に延びて内側ブロック14をタイヤ幅方向に等分に二分する周方向サイプ16が形成されている。
すなわち、周方向サイプ16は両端開口サイプである。
周方向サイプ16は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成されている。
周方向サイプ16は、タイヤ周方向にほぼ3等分する2箇所が折曲部16a,16bとなっており、周方向サイプ16は、折曲部16a,16bにおいてそれぞれ幅方向サイプ15,15と交差する。
周方向サイプ16は、タイヤ径方向の深さが幅方向溝13と同じであり、前記周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの60%の深さを有する(図4,図5参照)。
幅方向サイプ15は、タイヤ径方向の深さが周方向サイプ16と同じである。
したがって、内側ブロック14は、2つの幅方向サイプ15と1つの周方向サイプ16により6つの小ブロック14sに分断される。
幅方向サイプ15および周方向サイプ16は、溝幅が1.0mm未満の切り込みである。
そのため、幅方向サイプ15と周方向サイプ16により分断された小ブロック14sは、接地時に、サイプを挟んで隣接する小ブロック14sが押圧変形して互いに接することで、一体化して1つの内側ブロック14となって剛性を高めることができる。
図2を参照して、最外側周方向主溝11oよりタイヤ幅方向外側のショルダ陸部12Cは、タイヤ周方向に直線的に延びる周方向細溝21によりタイヤ幅方向内側の内側ショルダ陸部12Ciとタイヤ幅方向外側の外側ショルダ陸部12Coとに区画される。
内側ショルダ陸部12Ciは、タイヤ周方向に等間隔に設けられたタイヤ幅方向に延びる内側幅方向ラグ溝22により複数の内側ショルダブロック23に区画される。
内側幅方向ラグ溝22のタイヤ径方向の深さは、最外側周方向主溝11oのタイヤ径方向の深さの60%である。
内側ショルダブロック23には、タイヤ幅方向に直線的に延びる幅方向サイプ24が3つ互いに平行に形成されている。
幅方向サイプ24は、一端が最外側周方向主溝11oに開口し、他端が周方向細溝21に開口する両側開口サイプであり、タイヤ径方向の深さは、内側幅方向ラグ溝22と同じである。
したがって、内側ショルダブロック23は、3つの幅方向サイプ24によりブロック長の短い小ブロックに分断されている。
接地時には、幅方向サイプ24の両側の小ブロックが押圧変形して互いに接する。
ショルダ陸部12Cの周方向細溝21によりタイヤ幅方向外側に区画された外側ショルダ陸部12Coは、タイヤ周方向に等間隔に設けられたタイヤ幅方向に延びる外側幅方向ラグ溝32により複数の外側ショルダブロック33に区画される。
外側幅方向ラグ溝32は、溝幅が大きく、タイヤ径方向の深さが内側幅方向ラグ溝22のタイヤ径方向の深さと略同じである。
外側幅方向ラグ溝32は、タイヤ周方向で内側幅方向ラグ溝22と同じ位置に形成されている。
したがって、ショルダ陸部12Cにおける内側幅方向ラグ溝22と外側幅方向ラグ溝32がタイヤ周方向で同じ位置に形成されているので、ショルダ陸部12Cの排水性が向上している。
以上、詳細に説明した本発明に係る空気入りタイヤの一実施の形態では、以下に記す効果を奏する。
最外側周方向主溝11oよりタイヤ幅方向の内側に位置する内側陸部12A,12Bは、タイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝13により複数の内側ブロック14に区画され、図2および図3に示されるように、同内側ブロック14には、2つの幅方向サイプ15と1つの周方向サイプ16が形成され、かつ幅方向サイプ15と周方向サイプ16は両端開口サイプであるので、トラクション効果が大きい。
接地時には、幅方向サイプ15によりタイヤ周方向に分断された小ブロック14sどうしが押圧変形して互いに接し、また周方向サイプ16によりタイヤ幅方向に分断された小ブロック14sどうしが押圧変形して互いに接することで、内側ブロック14は1つに一体化して剛性を高めることができ、雪上走行時にトラクション効果を得ることができ、益々トラクション性を向上させることができる。
また、図2および図3に示されるように、周方向サイプ16は、タイヤ周方向に延びて内側ブロック14をタイヤ幅方向に等分に二分する周方向に延びる両端開口サイプであるので、タイヤ周方向に延びてタイヤ幅方向に効くエッジ成分が大きく存在し、同エッジ成分により接地時に剛性が高くなる内側ブロック14のタイヤ幅方向の横滑りを抑制することができる。
図2および図3に示されるように、周方向サイプ16は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成されるので、エッジ成分が増加し、タイヤ幅方向に効くエッジ成分のほかに、タイヤが回動するタイヤ周方向に効くエッジ成分も備えて、タイヤ幅方向の横滑りを抑制するとともに、トラクション効果を向上させることができる。
図3に示されるように、ジグザグ形状に折曲して形成された周方向サイプ16は、その折曲部16a,16bにおいてそれぞれ幅方向サイプ15,15と交差するので、内側ブロック14のうちで変形により偏摩耗が生じ易い周方向サイプ16の折曲部16a,16bと幅方向サイプ15,15との交差部とを一致させることで、変形により偏摩耗の生じる起点を最少限に抑えることができる。
図2および図3に示されるように、内側ブロック14は、周方向主溝11i,11oのジグザグ形状に合わせてタイヤ幅方向の側面がジグザグ形状に形成されるので、内側ブロック14のタイヤ幅方向の両側面がタイヤ幅方向に効くエッジ成分のほかに、タイヤが回動するタイヤ周方向に効くエッジ成分を備えて、タイヤ幅方向の横滑りを抑制するとともに、トラクション効果を向上させることができる。
図4および図5を参照して、周方向サイプ16と幅方向サイプ15は、タイヤ径方向の深さが幅方向溝13と同じであり、周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの60%の深さを有するので、摩耗初期の内側ブロック14について必要な剛性を確保しながら摩耗の進行に対して内側ブロック14の周方向サイプ16と幅方向サイプ15と幅方向溝13のエッジ成分を長く確保して、外観性とともに横滑りの抑制とトラクション性を長期間維持できる。
周方向サイプ16と幅方向サイプ15と幅方向溝13のタイヤ径方向の深さが、周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの70%を超えると、摩耗初期の内側ブロック14について必要な剛性を確保し難い。
また、周方向サイプ16と幅方向サイプ15と幅方向溝13のタイヤ径方向の深さが、周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの50%未満であると、摩耗の進行に対して内側ブロック14の周方向サイプ16と幅方向サイプ15と幅方向溝13のエッジ成分を長く確保できず、外観性および横滑りの抑制とトラクション性を長期間維持することができない。
したがって、周方向サイプ16と幅方向サイプ15と幅方向溝13のタイヤ径方向の深さは、周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの50%以上で70%以下であればよい。
次に、別の実施の形態に係る空気入りタイヤについて図6および図7に基づいて説明する。
図6は、本空気入りタイヤのトレッドの部分平面図である。
本空気入りタイヤは、前記実施の形態に係る空気入りタイヤ1と殆ど同じトレッドパターンを有しており、唯一異なる内側ブロック54を除く部位については、同じ符号を用いる。
最外側周方向主溝11o,11oの間の内側陸部12B,12A,12Bが複数本の幅方向溝13により区画されて形成された内側ブロック54には、タイヤ幅方向に直線的に延びる3つの幅方向サイプ55が形成されている。
幅方向サイプ55は、両端開口サイプであり、内側ブロック54は、互いに平行な3つの幅方向サイプ55によりタイヤ周方向にほぼ4等分に分断される。
また、内側ブロック54には、タイヤ周方向に延びて内側ブロック54をタイヤ幅方向に等分に二分する周方向サイプ56が形成されている。
周方向サイプ56は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成されている。
周方向サイプ56は、タイヤ周方向にほぼ4等分する3箇所が折曲部56a,56b,56cとなっており、周方向サイプ56は、折曲部56a,56b,56cにおいてそれぞれ幅方向サイプ55,55,55と交差する。
幅方向サイプ55と周方向サイプ56は、溝幅が1.0mm未満の切り込みであり、タイヤ径方向の深さが幅方向溝13と同じであり、周方向主溝11i,11oのタイヤ径方向の深さの60%の深さを有する。
そのため、幅方向サイプ55と周方向サイプ56により分断された小ブロック54sは、接地時に、サイプを挟んで隣接する小ブロック54sが押圧変形して互いに接することで、一体化して1つの内側ブロック54となって剛性を高めることができる。
最外側周方向主溝11oよりタイヤ幅方向の内側に位置する内側陸部12A,12Bは、タイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝13により複数の内側ブロック54に区画され、図6および図7に示されるように、同内側ブロック54には、3つの幅方向サイプ55と1つの周方向サイプ56が形成され、かつ幅方向サイプ55と周方向サイプ56は両端開口サイプであるので、トラクション効果が大きい。
接地時には、幅方向サイプ55によりタイヤ周方向に分断された小ブロック54sどうしが押圧変形して互いに接し、また周方向サイプ56によりタイヤ幅方向に分断された小ブロック54sどうしが押圧変形して互いに接することで、内側ブロック54は1つに一体化して剛性を高めることができ、雪上走行時にトラクション効果を得ることができ、益々トラクション性を向上させることができる。
また、図6および図7に示されるように、周方向サイプ56は、タイヤ周方向に延びて内側ブロック54をタイヤ幅方向に等分に二分する周方向に延びる両端開口サイプであるので、タイヤ周方向に延びてタイヤ幅方向に効くエッジ成分が大きく存在し、同エッジ成分により接地時に剛性が高くなる内側ブロック54のタイヤ幅方向の横滑りを抑制することができる。
図7に示されるように、ジグザグ形状に折曲して形成された周方向サイプ56は、その折曲部56a,56b,56cにおいてそれぞれ幅方向サイプ15,15と交差するので、内側ブロック14のうちで変形により偏摩耗が生じ易い周方向サイプ16の折曲部56a,56b,56cと幅方向サイプ55,55,55との交差部とを一致させることで、変形により偏摩耗の生じる起点を最少限に抑えることができる。
以上、本発明に係る2つの実施の形態に係る空気入りタイヤについて説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
本実施の形態では、トレッドに周方向に延びて形成される周方向主溝は4本であったが、4本に限られない。
また、本発明の空気入りタイヤは、トラック・バス用タイヤに限らず、乗用車用タイヤにも適用できる。
1…空気入りタイヤ、2…ビードリング、3…カーカスプライ、4…インナライナ部、5…ベルト層、6…ベルト、7…トレッド、8…サイドウォール部、9…ビード部、
11i…内側周方向主溝、11o…最外側周方向主溝、
12A,12B…内側陸部、12C…ショルダ陸部、12Ci…内側ショルダ陸部、12Co…外側ショルダ陸部、13…幅方向溝、
14…内側ブロック、14s…小ブロック、15…幅方向サイプ、16…周方向サイプ、16a,16b…折曲部、
21…周方向細溝、
22…内側幅方向ラグ溝、23…内側ショルダブロック、24…幅方向サイプ、
32…外側幅方向ラグ溝、33…外側ショルダブロック、
54…内側ブロック、54s…小ブロック、55…幅方向サイプ、56…周方向サイプ、56a,56b,56c…折曲部。

Claims (5)

  1. タイヤのトレッドにタイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝(11i,11o)により区画されて複数の周方向に連なる陸部(12A,12B,12C)が形成され、
    前記周方向主溝(11i,11o)のうちタイヤ幅方向の最も外側の最外側周方向主溝(11o)よりタイヤ幅方向の内側に位置する前記陸部(12A,12B,12C)のうちの内側陸部(12A,12B)は、タイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝(13)により複数の内側ブロック(14)に区画され、
    前記内側ブロック(14)には、タイヤ幅方向に延びる少なくとも2つの幅方向サイプ(15)が形成される空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプ(15)は、前記内側ブロック(14)のタイヤ幅方向の両側面に開口し、
    前記内側ブロック(14)には、タイヤ周方向に延びて同内側ブロック(14)の幅を等分に二分する位置を通る周方向サイプ(16)が形成され、
    前記周方向サイプ(16)は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に折曲して形成されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. ジグザグ形状に折曲して形成された前記周方向サイプ(16)は、その折曲部で前記幅方向サイプ(15)と交差することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤのトレッドにタイヤ周方向に延びる複数本の周方向主溝(11i,11o)により区画されて複数の周方向に連なる陸部(12A,12B,12C)が形成され、
    前記周方向主溝(11i,11o)のうちタイヤ幅方向の最も外側の最外側周方向主溝(11o)よりタイヤ幅方向の内側に位置する前記陸部(12A,12B,12C)のうちの内側陸部(12A,12B)は、タイヤ幅方向に延びる複数本の幅方向溝(13)により複数の内側ブロック(14)に区画され、
    前記内側ブロック(14)には、タイヤ幅方向に延びる少なくとも2つの幅方向サイプ(15)が形成される空気入りタイヤにおいて、
    前記幅方向サイプ(15)は、前記内側ブロック(14)のタイヤ幅方向の両側面に開口し、
    前記内側ブロック(14)には、タイヤ周方向に延びて同内側ブロック(14) の幅を等分に二分する位置を通る周方向サイプ(16)が形成され、
    前記周方向主溝(11i,11o)は、タイヤ幅方向に振れながらタイヤ周方向にジグザグ形状に延びており、
    前記内側ブロック(14)は、前記周方向主溝(11i,11o)のジグザグ形状に合わせてタイヤ周方向に延びる側面がジグザグ形状に形成されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 前記周方向サイプ(16)は、タイヤ径方向の深さが前記幅方向溝(13)と同じであり、前記周方向主溝(11i,11o)のタイヤ径方向の深さの50%以上で70%以下の深さを有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記幅方向サイプ(15)は、タイヤ径方向の深さが前記周方向サイプ(16)と同じであることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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