JP7284317B2 - ロータリーダンパー - Google Patents

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Description

本発明は、ロータリーダンパー殊に歯車機構を利用したメカニカル(機械式)ロータリーダンパーに関する。
例えば炊飯器には、ヒンジ手段によって釜の上面を覆う閉位置と釜の上面を露呈せしめる開位置との間を旋回自在な蓋が設けられている。蓋は、ばねの如き適宜の付勢部材によって付勢された状態でロック機構により閉位置でロックされており、所要操作によって上記ロックが解除されると付勢して閉位置から開位置へ旋回せしめられる。付勢して旋回せしめられた蓋の旋回速度(運動エネルギー)は蓋の回転軸に接続されたロータリーダンパーの作用によって減衰せしめられ、蓋は開位置において衝撃を生じることなく停止する。かようなロータリーダンパーは炊飯器の蓋以外にもトイレの便座やブラインドの巻き取り機構等に設けられることもある。
ロータリーダンパーとしては、内部にシリコンオイル等の比較的粘性の高い流体が封入されたハウジングと、ハウジングに回転自在に装着された回転部材とを備える形式の所謂オイルダンパーが広く実用に供されている。オイルダンパーにおいては、流体の粘性抵抗により回転部材の回転に対して逆向きのトルクを回転部材に作用させることで、入力回転部材又は出力回転部材の回転速度を低減させる。下記特許文献1には、オイルダンパーの一例が開示されている。
特開平7-12166号公報
而して、特許文献1に開示されたオイルダンパーにあっては、ハウジング内に封入された流体が外部に漏洩する虞がある。また、一般的に流体の粘性抵抗は温度によって変化することから、気温の高い夏場と気温の低い冬場とではオイルダンパーが付与する上記逆向きのトルクが変化してしまい、これにより制限される入力部材又は出力部材の回転速度も異なってしまう。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、流体の粘性抵抗を利用することなく機械的に回転体の回転速度を低減させることが可能な新規のロータリーダンパーを提供することである。
本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成するダンパーとして、内側空間を備えた固定のハウジングと、前記内側空間に収容されて中心軸の周りを自転可能な回転外歯歯車とを具備し、
前記内側空間は、前記ハウジングの内周面に固定内歯歯車が形成された歯車形成空間部と前記固定内歯歯車が形成されていない断面円形の歯車非形成空間部とに区画され、前記歯車形成空間部及び前記歯車非形成空間部は共に前記回転外歯歯車の前記中心軸と共通の中心軸を有し、
前記内側空間には更に作動部材が収容されており、前記作動部材は前記回転外歯歯車の前記中心軸に対して偏心した偏心軸上に共通に配置された作動内歯歯車及び作動外歯歯車を備え、前記作動内歯歯車は前記回転外歯歯車と、前記作動外歯歯車は前記固定内歯歯車と夫々噛み合い、前記回転外歯歯車、前記固定内歯歯車、前記作動内歯歯車、及び前記作動外歯歯車はいずれもトロコイド歯形であって、
前記作動部材は軸方向に突出する作動ピンも備え、前記作動ピンは摩擦付与手段によって制動トルクが付与された円形の制動板に形成された穴に挿通され、
前記制動板は前記歯車非形成空間部において前記回転外歯歯車の前記中心軸の周りを公転することは規制されるが自転することは許容された状態で前記ハウジングに嵌め合わされている、ことを特徴とするロータリーダンパーが提供される。
好ましくは、前記作動ピンの断面は円形状であって前記穴は径方向に長い長円形状である。前記作動ピンの断面及び前記穴は共に円形状であってもよい。前記歯車非形成空間部における前記ハウジングの内側面には前記回転外歯歯車の前記中心軸に対して垂直な円環形状の肩面が設けられており、前記肩面によって前記制動板の軸方向への移動は規制されているのがよい。好適には、前記摩擦付与手段は、前記ハウジングと前記制動板との間に配置されて前記制動板を軸方向に押圧する波ばねである。前記回転外歯歯車には前記中心軸に沿って軸方向に延びる断面円形の軸部が接続されており、前記軸部は前記制動板の内側に挿通されているのがよい。前記作動内歯歯車の歯数は前記回転外歯歯車の歯数よりも、前記固定内歯歯車の歯数は前記作動外歯歯車の歯数よりも夫々1ずつ多いのが好適である。
本発明に従って構成されたロータリーダンパーでは、回転外歯歯車、固定内歯歯車、作動内歯歯車、及び作動外歯歯車がいずれもトロコイド歯形であることに起因して、回転外歯歯車が回転すると、作動部材は、作動内歯歯車と回転外歯歯車との噛み合いによって回転外歯歯車の回転方向と同一方向に公転すると共に、作動外歯歯車と固定内歯歯車との噛み合いによって回転外歯歯車の回転方向とは反対方向に自転する。このとき、回転外歯歯車の歯先及び作動外歯歯車の歯先は同時に作動内歯歯車の歯先及び固定内歯歯車の歯先に乗り上げ又は作動内歯歯車の歯先及び固定内歯歯車の歯先から降りる。また、回転外歯歯車は作動内歯歯車との噛み合い及び作動外歯歯車と固定内歯歯車との噛み合いによる制動トルクを受けながら回転する。かような制動トルクは、回転外歯歯車の歯先及び作動外歯歯車の歯先が作動内歯歯車の歯元及び固定内歯歯車の歯元から夫々の歯先に向かって上昇するに従い漸次増大して作動内歯歯車の歯先及び固定内歯歯車の歯先に乗り上げたときに最大となり、作動内歯歯車の歯先及び固定内歯歯車の歯先を通過した後は漸次減少する。つまり、回転外歯歯車は変動する制動トルクを受けながら回転する。而して、かような制動トルクの変動量は小さい。
本発明に従って構成されたロータリーダンパーにあっては更に、摩擦付与手段によって制動トルクが付与された制動板がハウジング内で回転外歯歯車の中心軸の周りを自転のみ可能なように嵌め合わされ、作動部材に形成された軸方向に突出する作動ピンが制動板に形成された穴に挿通されていることから、上述したとおりに作動部材が公転及び自転することで作動ピンが移動した場合には、作動ピンの周方向移動成分にのみ制動板が摩擦付与手段から付与された制動トルクが付加される。つまり作動部材の公転運動成分にのみ制動板を介して摩擦付与手段から制動トルクが付加され、これによって上述した回転外歯歯車が受ける制動トルクの変動量は充分増大せしめられる。制動トルクの変動量が増大せしめられることで回転外歯歯車の運動エネルギーは効果的に減衰させられるため、流体の粘性抵抗を利用することなく回転外歯歯車の回転速度を低減させることができる。
本発明に従って構成されたロータリーダンパーの好適実施形態の全体構造を示す図。 図1に示すロータリーダンパーのハウジングを単体で示す図。 図1に示すロータリーダンパーの回転外歯歯車を単体で示す図。 図1に示すロータリーダンパーの作動部材を単体で示す図。 図1に示すロータリーダンパーの制動板を単体で示す図。 図1に示すロータリーダンパーの作動を説明するための図。 本発明に従って構成されたロータリーダンパーの他の実施形態を示す図。
以下、本発明に従って構成されたロータリーダンパーの好適実施形態を示す添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1を参照して説明すると、全体を番号2で示すロータリーダンパーは、固定のハウジング4と、ハウジング4内で中心軸o1の周りを自転可能な回転外歯歯車6とを具備している。
図1と共に図2を参照して説明すると、ハウジング4は図2(a)に示されるハウジング本体10及び図2(b)に示されるシールド板12から構成されている。ハウジング本体10は中心軸o1に対して垂直に配置される略正方形の端板14と、端板14の外周縁から軸方向に延びる外周壁16とを有し、外周壁16の内側には内側空間18が設けられている。内側空間18は、外周壁16の内周面にトロコイド歯形である固定内歯歯車22(歯数は36)が形成された歯車形成空間部24と、固定内歯歯車22が形成されていない断面円形の歯車非形成空間部26とに区画され、歯車形成空間部24及び歯車非形成空間部26は共に中心軸o1と共通の中心軸を有している。更に、歯車非形成空間部26は歯車形成空間部24よりも外周壁16の開放端縁側に位置し、両空間部は軸方向に隣接して配置されている。外周壁16の開放端縁部の内径は増大されており、これに起因して歯車非形成空間部26においてハウジング4の内側面には中心軸o1に対して垂直な円環形状の肩面28が設けられている。外周壁16の角部には開放端側の端面から端板14に向かって軸方向に直線状に延びるボルト穴30が形成されている。端板14の中央には円形の貫通穴31が形成されている。シールド板12はハウジング本体10の端板14と実質上同一の形状であって、中央には円形の貫通穴32が、角部には円形の角穴34が夫々形成されている。シールド板12はハウジング本体10の外周壁16の開放端側の端面に整合して配置され、角穴34に図示しない適宜のボルトを挿通してこれをハウジング本体10のボルト穴30に締結させることで、シールド板12はハウジング本体10の内側空間18を閉鎖してハウジング本体10と一体となる。
図1に示すとおり、回転外歯歯車6はトロコイド歯形であってハウジング4の歯車形成空間部24に配置されている。回転外歯歯車6の歯数は29である。図1と共に図3を参照して説明すると、回転外歯歯車6には中心軸o1に沿って軸方向に貫通する断面正6角形の接続穴36が形成されており、接続穴36には例えば図示しない炊飯器の蓋の回転軸が連結され、回転外歯歯車6は炊飯器の蓋と一体となって回転する。回転外歯歯車6の軸方向片側面には接続穴36の外周縁を囲繞して中心軸o1に沿って軸方向に延びる断面円形の軸部40が形成されている。軸部40の先端部はシールド板12の貫通穴32によって回転可能に軸支される。回転外歯歯車6の軸方向他側面には接続穴36の外周縁を囲繞して中心軸o1に沿って軸方向に突出する円形の突部42が夫々形成されている。突部42はハウジング本体10の貫通穴31によって回転可能に軸支される。
図1に示すとおり、ハウジング4の内側空間18には更に全体を番号43で示す作動部材も収容されている。図1と共に図4を参照して説明すると、作動部材43は中心軸o1に対して偏心した偏心軸o2上に共通に配置された作動内歯歯車44及び作動外歯歯車46を備えている。作動内歯歯車44及び作動外歯歯車46は共にトロコイド歯形であって、共通の円筒壁48の内周面及び外周面に夫々形成されている。そして、作動内歯歯車44は回転外歯歯車6と、作動外歯歯車46は固定内歯歯車22と夫々噛み合う。従って、作動内歯歯車44及び作動外歯歯車46は共に歯車形成空間部24に配置されている。作動内歯歯車44の歯数は回転外歯歯車6の歯数よりも、固定内歯歯車22の歯数は作動外歯歯車46の歯数よりも夫々1ずつ多いのが好ましく、図示の実施形態においては、作動内歯歯車44の歯数は30、作動外歯歯車46の歯数は35である。円筒壁48の軸方向片側には作動端板50が形成されており、作動端板50はハウジング4の歯車非形成空間部26に配置されている。さらに詳しくは、作動端板50は歯車非形成空間部26中の軸方向において肩面28よりも端板14側に配置されている。作動端板50の中央には円形の貫通穴52が形成されており、貫通穴52には回転外歯歯車6に接続された軸部40が挿通されている。作動端板50において円筒壁48が形成されている側とは反対側の面の外周縁部には、軸方向に突出する断面円形の作動ピン54が形成されている。
図1に示すとおり、ハウジング4の歯車非形成空間部26には円形の制動板56も配設されている。容易に理解できるよう、図1等の断面図では制動板56に薄墨を付して示す。制動板56は中心軸o1の周りを公転することは規制されるが自転可能な状態でハウジング4(さらに詳しくはハウジング本体10)に嵌め合わされており、ハウジング4に形成された肩面28及びシールド板12によって軸方向への移動が規制される。図1と共に図5も参照して説明すると、制動板56の中央には円形の貫通穴58が形成されており、貫通穴58には回転外歯歯車6に接続された軸部40が挿通されている。制動板56の外周縁部には軸方向に貫通する穴60が形成されており、図1のA-A断面図及びC-C断面図に示すとおり、穴60には作動部材43の作動ピン54が挿通されている。図示の実施形態においては、穴60は径方向に長い長円形状であり、穴60及び作動ピン54は夫々1つずつ設けられている。
上述した制動板56には摩擦付与手段によって所定の制動トルクが付与される。図示の実施形態においては、摩擦付与手段は、図1のA-A断面に示されるとおり、ハウジング4のシールド板12と制動板56との間に配置されて制動板56を軸方向に押圧する波ばね62である。制動板56は波ばね62によって軸方向に押圧されるものの、外周縁部がハウジング4の肩面28と当接して軸方向への移動は規制されるため、制動板56が作動部材43を軸方向に押圧することはない。所望ならば、摩擦付与手段は、制動板56の外周面とハウジング4の外周壁16の内周面との間に配置される板ばね或いは周知のトレランスリグであってもよい。
続いて、図6を参照してロータリーダンパー2の作動について説明する。図6のA-A断面図に示すとおり、回転外歯歯車6が同図の右方向から見て反時計方向に回転させられると、回転外歯歯車6、固定内歯歯車22、作動内歯歯車44、及び作動外歯歯車46がいずれもトロコイド歯形であることに起因して、作動部材43は、B-B断面図において矢印で示されるとおり、作動内歯歯車44と回転外歯歯車6との噛み合いによって回転外歯歯車6の回転方向と同一方向である反時計方向に公転(図中の作動部材43上に示す大矢印)すると共に、作動外歯歯車46と固定内歯歯車22との噛み合いによって回転外歯歯車6の回転方向とは反対方向である時計方向に自転(図中の作動部材43上に示す小矢印)する。このとき、回転外歯歯車6の歯先及び作動外歯歯車46の歯先は同時に作動内歯歯車44の歯先及び固定内歯歯車22の歯先に乗り上げ又は作動内歯歯車44の歯先及び固定内歯歯車22の歯先から降りる。また、回転外歯歯車6は作動内歯歯車44との噛み合い及び作動外歯歯車46と固定内歯歯車22との噛み合いによる制動トルクを受けながら回転する。かような制動トルクは、回転外歯歯車6の歯先及び作動外歯歯車46の歯先が作動内歯歯車44の歯元及び固定内歯歯車22の歯元から夫々の歯先に向かって上昇するに従い漸次増大して作動内歯歯車44の歯先及び固定内歯歯車22の歯先に乗り上げたときに最大となり、作動内歯歯車44の歯先及び固定内歯歯車22の歯先を通過した後は漸次減少する。つまり、回転外歯歯車6は変動する制動トルクを受けながら回転する。而して、かような制動トルクの変動量は小さい。
ロータリーダンパー2にあっては更に、波ばね62(摩擦付与手段)によって制動トルクが付与された円形の制動板56がハウジング4内に区画された円形の歯車非形成空間部26において回転外歯歯車6の中心軸o1の周りを自転のみ可能なように嵌め合わされ、作動部材43に形成された軸方向に突出する作動ピン54が制動板56に形成された穴60に挿通されていることから、上述したとおりに作動部材43が公転及び自転すると、作動ピン54はC-C断面図に示すとおり制動板56に形成された穴60内で径方向に往復移動しながら中心軸o1の周りを回転し、制動板56は作動ピン54によって中心軸o1の周りを回転させられる。制動板56は反時計方向への回転と時計方向への回転とを小刻みに交互に繰り返しながら全体的に反時計方向に回転させられる。その際、制動板56が波ばね62(摩擦付与手段)から付与された制動トルクは、作動ピン54が中心軸o1の周りを移動する周方向移動成分にのみ付加され、作動ピン54が中心軸o1に対して径方向に移動する径方向移動成分には付加されない。つまり制動板56が波ばね62(摩擦付与手段)から付与された制動トルクは、作動部材43の公転運動成分にのみ付加され、これによって上述した回転外歯歯車6が受ける制動トルクの変動量は充分増大せしめられる。制動トルクの変動量が増大せしめられることで回転外歯歯車6の運動エネルギーは効果的に減衰させられるため、流体の粘性抵抗を利用することなく回転外歯歯車6の回転速度を低減させることが可能となる。
図7には本発明に従って構成されたロータリーダンパーの他の実施形態が示されている。図7に示された全体を番号2´で示すロータリーダンパーにあっては、作動部材43´に形成された作動ピンの断面及び制動板56´に形成された穴は共に円形状であって、作動ピン及び穴は1つずつではなく複数(図示の実施形態においては6つ)ずつ、夫々周方向に等角度間隔をおいて設けられている。各作動ピン及び穴を夫々、符号54a´乃至54f´及び符号60a´乃至60f´で示す。図7のC-C断面図に示すとおり、作動ピン54a´乃至54f´の径はいずれも同一であるが、穴60b´及び60f´の径は他の穴(即ち穴60a´、及び60c´乃至60e´)の径よりも大きく、作動ピン54b´及び54f´は穴60b´及び60f´において制動板56´の内周面とは当接しないが、作動ピン54a´、及び54c´乃至54e´は穴60a´、及び60c´乃至60e´において制動板56´の内周面と当接する。
回転外歯歯車6´が図7のA-A断面の右方向から見て反時計方向に回転させられると、上述したロータリーダンパー2と同様、作動部材43´は反時計方向に公転しながら時計方向に自転する。このとき、本実施形態のロータリーダンパー2´においては、制動板56´に形成された穴60a´乃至60f´は長円形状ではなく円形状であることから、作動ピン54a´乃至54f´は一体となって各々が挿入された穴60a´乃至60f´の内周面に沿って時計方向に自転しながら反時計方向に公転する。そして、作動ピン54a´乃至54f´が公転することで制動板56´は周方向に押されて反時計方向に回転せしめられる。このとき、作動ピン54b´及び54f´は穴60b´及び60f´において制動板56´の内周面とは当接しないことから、作動ピン54b´及び54f´が制動板56´に作用することはない。従って、制動板56´は作動ピン54a´、及び54c´乃至54e´によって周方向に押されて反時計方向に回転せしめられる。制動板56´は反時計方向に間欠的に回転する。制動板56´には波ばね62´によって制動トルクが付与されており、かかる制動トルクは作動ピン54a´、54c´乃至54e´が制動板56を周方向に押すときにのみ作動部材43´に作用することから、本実施形態も上述したロータリーダンパー2と同様の作用効果を備える。このとき、作動ピン54a´、54c´及び54e´はいずれも穴60a´、60c´及び60e´において制動板56´の内周面と当接しているものの、作動ピン54a´、54c´及び54e´はいずれも周方向に等角度間隔をおいて位置することから、作動ピン54a´、54c´及び54e´が各穴60a´、60c´及び60e´において制動板56´に作用するモーメントの和は一定となり、作動ピン54a´、54c´及び54e´による上述した制動トルクの変動は相互に打ち消される。つまり、本実施形態においては、上述した制動トルクの変動は、他の作動ピン及び穴とは位相が異なる作動ピン54d´及び穴60d´によってのみ生じるため、作動ピン54d´及び穴60d´がロータリーダンパー2の作動ピン54及び穴60と対応する。なお、本実施形態においては、(1)作動ピン54a´乃至54f´及び穴60a´乃至60f´が夫々周方向に等角度間隔をおいて配置されていること、(2)作動ピン54b´及び54f´は穴60b´及び60f´において制動板56´の内周面とは当接しないことに起因して、制動トルクの変動は穴60d´における作動ピン54d´によってのみ生じたが、作動ピン及びこれが挿通せしめられる穴が周方向に不等角度間隔に配置されていれば、複数の作動ピンによって制動トルクの変動を発生させることもできる。本実施形態においては、作動ピン54a´乃至54f´及び穴60a´乃至60f´が複数ずつ設けられているため、作動ピンの倒れ、つまり作動部材43´が中心軸o1´に対して傾くことが防止され、これにより回転外歯歯車6´は安定的に回転することができる。
2:ロータリーダンパー
4:ハウジング
6:回転外歯歯車
18:内側空間
22:固定内歯歯車
24:歯車形成空間部
26:歯車非形成空間部
28:肩面
43:作動部材
44:作動内歯歯車
46:作動外歯歯車
54:作動ピン
56:制動板
62:波ばね(摩擦付与手段)

Claims (7)

  1. 内側空間を備えた固定のハウジングと、前記内側空間に収容されて中心軸の周りを自転可能な回転外歯歯車とを具備し、
    前記内側空間は、前記ハウジングの内周面に固定内歯歯車が形成された歯車形成空間部と前記固定内歯歯車が形成されていない断面円形の歯車非形成空間部とに区画され、前記歯車形成空間部及び前記歯車非形成空間部は共に前記回転外歯歯車の前記中心軸と共通の中心軸を有し、
    前記内側空間には更に作動部材が収容されており、前記作動部材は前記回転外歯歯車の前記中心軸に対して偏心した偏心軸上に共通に配置された作動内歯歯車及び作動外歯歯車を備え、前記作動内歯歯車は前記回転外歯歯車と、前記作動外歯歯車は前記固定内歯歯車と夫々噛み合い、前記回転外歯歯車、前記固定内歯歯車、前記作動内歯歯車、及び前記作動外歯歯車はいずれもトロコイド歯形であって、
    前記作動部材は軸方向に突出する作動ピンも備え、前記作動ピンは摩擦付与手段によって制動トルクが付与された円形の制動板に形成された穴に挿通され、
    前記制動板は前記歯車非形成空間部において前記回転外歯歯車の前記中心軸の周りを公転することは規制されるが自転することは許容された状態で前記ハウジングに嵌め合わされている、ことを特徴とするロータリーダンパー。
  2. 前記作動ピンの断面は円形状であって前記穴は径方向に長い長円形状である、請求項1に記載のロータリーダンパー。
  3. 前記作動ピンの断面及び前記穴は共に円形状である、請求項1に記載のロータリーダンパー。
  4. 前記歯車非形成空間部における前記ハウジングの内側面には前記回転外歯歯車の前記中心軸に対して垂直な円環形状の肩面が設けられており、前記肩面によって前記制動板の軸方向への移動は規制されている、請求項1に記載のロータリーダンパー。
  5. 前記摩擦付与手段は、前記ハウジングと前記制動板との間に配置されて前記制動板を軸方向に押圧する波ばねである、請求項1に記載のロータリーダンパー。
  6. 前記回転外歯歯車には前記中心軸に沿って軸方向に延びる断面円形の軸部が接続されており、前記軸部は前記制動板の内側に挿通されている、請求項1に記載のロータリーダンパー。
  7. 前記作動内歯歯車の歯数は前記回転外歯歯車の歯数よりも、前記固定内歯歯車の歯数は前記作動外歯歯車の歯数よりも夫々1ずつ多い、請求項1に記載のロータリーダンパー。
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