JP7281880B2 - 光走査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光源からの入射光で走査対象領域を走査する光走査装置に関する。
従来、光源からの入射光で走査対象領域を走査する光走査装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の光走査装置は、入射光を反射する反射面を有する被駆動部を駆動することで入射光の反射方向を変えて走査対象領域を走査するものとなっている。
ここで、特許文献1に記載の光走査装置は、被駆動部を、互いに異なる2つの回動軸回りに駆動する装置となっている。このような2軸駆動を可能とするために、被駆動部は内側ベースに内側弾性部を介して内側回動軸回りに回動自在に接続され、内側ベースが外側ベースに外側弾性部を介して外側回動軸回りに回動自在に接続されている。そして、内側ベースに取り付けられた磁石に対し、磁気アクチュエータがコイルに電流を流すことで発生させた磁力を作用させることで被駆動部を駆動するものとなっている。
特許第5045611号公報
ところで、近年では、上述した光走査装置の分野においても消費電力の抑制が求められつつある。このような求めに対し、例えば、磁気アクチュエータによって動かされる、被駆動部を含む可動部分を軽量化すること等により、磁気アクチュエータにおいてコイルに流す電流を減らして消費電力を抑えることが考えられる。しかしながら、小型化が進む光走査装置の各部品の更なる軽量化は難しく、消費電力の抑制について有効な提案がなされていないのが現状である。
したがって、本発明の課題は、消費電力を抑制して被駆動部を駆動することができる光走査装置を提供すること等が一例として挙げられる。
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の光走査装置は、入射光を反射する反射面を有する被駆動部と、内側ベースと、前記内側ベースの外側に配置される外側ベースと、前記内側ベース及び前記被駆動部を相互に接続し、当該被駆動部を内側回動軸回りに回動可能に支持する内側弾性部と、前記外側ベース及び前記内側ベースを相互に接続し、当該内側ベースを前記内側回動軸とは異なる外側回動軸回りに回動可能に支持する外側弾性部と、前記被駆動部及び前記内側弾性部を有する内側振動系に前記内側ベース及び前記外側弾性部を加えた外側振動系の共振周波数である第1周波数で、前記内側ベースを前記外側回動軸回りに回動させる外側駆動部と、前記第1周波数よりも低い第2周波数で、前記被駆動部を前記内側回動軸回りに回動させる内側駆動部と、を備え、前記内側駆動部は、前記第2周波数として、前記内側振動系の共振周波数よりも低い周波数で、前記被駆動部を回動させることを特徴とする。
第1実施例における光走査装置を示す模式図である。 図1に模式的に示されている駆動装置を詳細に示す斜視図である。 図2に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。 反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。 第2実施例における駆動装置を、反射板の反射面及び反対面それぞれの側から見た斜視図である。 図5に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。 図5に示される駆動装置において反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。 第3実施例における駆動装置を、反射板の反射面及び反対面それぞれの側から見た斜視図である。 図8に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。 図8に示される駆動装置において反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係る光走査装置は、被駆動部と、内側ベースと、外側ベースと、内側弾性部と、外側弾性部と、外側駆動部と、内側駆動部と、を備える。被駆動部は、入射光を反射する反射面を有する。外側ベースは、内側ベースの外側に配置される。内側弾性部は、内側ベース及び被駆動部を相互に接続し、当該被駆動部を内側回動軸回りに回動可能に支持する。外側弾性部は、外側ベース及び内側ベースを相互に接続し、当該内側ベースを内側回動軸とは異なる外側回動軸回りに回動可能に支持する。外側駆動部は、被駆動部及び内側弾性部を有する内側振動系に内側ベース及び外側弾性部を加えた外側振動系の共振周波数である第1周波数で、内側ベースを外側回動軸回りに回動させる。内側駆動部は、第1周波数よりも低い第2周波数で、被駆動部を内側回動軸回りに回動させる。
本実施形態の光走査装置では、外側駆動部が、内側ベース、つまりは、内側振動系と外側振動系とのうち相対的に慣性モーメントが大きい外側振動系を、その外側振動系の共振周波数で駆動する。これにより、外側振動系の駆動に、この外側振動系自体の共振が利用されるので、外側駆動部が駆動エネルギーとして電力を消費するものであっても、その消費電力を抑制することができる。また、内側駆動部については、慣性モーメントが相対的に小さい内側振動系を駆動するものであるので本来的に消費電力を抑制することができる。このように本実施形態の光走査装置によれば、消費電力を抑制して被駆動部を駆動することができる。
ここで、本実施形態では、内側駆動部は、第2周波数として、内側振動系の共振周波数よりも低い周波数で、被駆動部を回動させる。
この光走査装置によれば、内側駆動部は、内側振動系に共振を発生させることがないので、例えば駆動エネルギーとして消費する電力の大きさを制御することで、被駆動部の回動角度を精密に制御することができる。
また、本実施形態では、内側振動系の共振周波数は、外側振動系の共振周波数よりも低い。
一般的に、物体における共振周波数が低いほど、その物体の振動時に発生する応力が分散し易い。本実施形態の光走査装置によれば、内側振動系の共振周波数が外側振動系の共振周波数よりも低いので、振動時に各振動系に生じる応力は、内側振動系の方が外側振動系よりも分散し易くなる。これにより、回動時における被駆動部の歪の発生が抑えられるので、光走査装置における光学性能を向上させることができる。
また、本実施形態の光走査装置は、次のような構成を有するものであってもよい。即ち、内側駆動部が第1磁気素子と第1磁気アクチュエータを有し、外側駆動部が第2磁気素子と第2磁気アクチュエータを有するものであってもよい。第1磁気素子は、被駆動部における前記反射面の反対面に取り付けられている。第1磁気アクチュエータは、第1磁気素子に磁気的に働きかけて内側回動軸回りに被駆動部を回動させる。また、第2磁気素子は、内側ベースに取り付けられている。第2磁気アクチュエータは、第2磁気素子に磁気的に働きかけて外側回動軸回りに内側ベースを回動させる。
この光走査装置によれば、被駆動部に取り付けられた第1磁気素子、及びこれに磁気的に働きかける第1磁気アクチュエータ、という簡単な磁気構造を用いることで、被駆動部を内側回動軸回りに容易に回動させることができる。また、内側ベースに取り付けられた第2磁気素子、及びこれに磁気的に働きかける第2磁気アクチュエータ、という簡単な磁気構造を用いることで、外側回動軸回りの内側ベースの回動についても容易に行なうことができる。
以下、被駆動部の歪を抑制しつつ被駆動部を広角で回動させるという課題を解決するための実施例について図を参照して具体的に説明する。まず、第1実施例について説明する。
図1は、第1実施例における光走査装置を示す模式図である。
図1に示されている光走査装置1は、光源11、光ディテクタ12、ビームスプリッタ13、光源用レンズ14、ディテクタ用レンズ15、共用レンズ16、及び駆動装置100、を備えている。この光走査装置1は、光源11からの入射光L11で走査対象領域を走査し、その走査対象領域からの戻り光L12が光ディテクタ12で検出されるまでの時間に基づいて、走査対象領域に存在する物体までの距離等を測定する装置である。利用形態としては、例えば車両に搭載されて走行中の周辺状況を検出する等といった形態が一例として挙げられる。
この光走査装置1では、光源11からの入射光L11が光源用レンズ14を通り、ビームスプリッタ13を経て駆動装置100に被駆動部として搭載されている反射板101で反射されて走査対象領域へと照射される。駆動装置100は、反射板101を回動させることで、光源11からの入射光L11の反射方向を変えて走査を行う。反射板101における反射面101aの反対面101bには、第1磁気アクチュエータ107及び第2磁気アクチュエータ108からの磁力を受ける磁気素子106が配置されている。駆動装置100は、反射板101における、この磁気素子106とは反対側の反射面101aに反射領域が形成されている。第1磁気アクチュエータ107及び第2磁気アクチュエータ108それぞれが発生する磁力は、第1制御部109及び第2制御部110によって制御される。この制御によって反射板101の回動が制御されることとなっている。
走査対象領域からの戻り光L12は、共用レンズ16を通って駆動装置100の反射板101で反射され、ビームスプリッタ13及びディテクタ用レンズ15を通って光ディテクタ12へと向かう。そして、不図示の制御装置において、光源11から入射光L11が照射されてから、戻り光L12が光ディテクタ12で検出されるまでの時間に基づいて、走査対象領域に存在する物体までの距離等が算出される。
図2は、図1に模式的に示されている駆動装置を詳細に示す斜視図である。
駆動装置100は、反射板101、内側ベース102、外側ベース103、内側弾性部104、外側弾性部105、磁気素子106、第1磁気アクチュエータ107、第2磁気アクチュエータ108、第1制御部109、及び第2制御部110を備えている。
反射板101は、上述したようにこの駆動装置100における被駆動体であって、略円板形状に形成されており、一方の面に金もしくはアルミニウム等の蒸着により反射面101aが形成されている。この反射面101aに対する反対面101bには、磁気素子106が配置されている。
内側ベース102は、反射板101の面内方向に延在し、反射板101との間に間隙を開けて、その外側を囲んで配置される四角枠である。また、外側ベース103も、反射板101の面内方向に延在し、内側ベース102との間に間隙を開けて、その外側を囲んで配置される四角枠である。
内側弾性部104は、反射板101と内側ベース102との間の間隙に設けられている。内側弾性部104は、反射板101の面内方向について反射板101を両側から支持し、この反射板101の面内方向に延在する内側回動軸104aを定めるように一対が設けられている。反射板101は、この一対の内側弾性部104によって回動可能に支持されて内側ベース102に連結されており、一対の内側弾性部104は、内側回動軸104aを中心に捩れるトーションバーとなっている。
外側弾性部105は、内側ベース102と外側ベース103との間の間隙に設けられている。外側弾性部105は、反射板101の面内方向について内側ベース102を両側から支持し、この反射板101の面内方向に延在するとともに上記の内側回動軸104aと直交する外側回動軸105aを定めるように一対が設けられている。内側ベース102は、この一対の外側弾性部105によって回動可能に支持されて外側ベース103に連結されており、一対の外側弾性部105は、外側回動軸105aを中心に捩れるトーションバーとなっている。
本実施例では、反射板101、内側ベース102、外側ベース103、内側弾性部104、及び外側弾性部105が、シリコン基板上に一体に形成されている。
磁気素子106は、反射板101における反射面101aに対する反対面101bの略中央に固定された正方形板状の永久磁石である。この磁気素子106は、その厚み方向に磁力を発するように着磁されている。
第1磁気アクチュエータ107は、磁気素子106に磁気的に働きかけて内側回動軸104a回りの第1回動方向D11に反射板101を回動させる。この第1磁気アクチュエータ107は、C字状のヨーク107aと、そのヨーク107aにおける2本の腕部それぞれに形成されたコイル107bと、を備えている。第1磁気アクチュエータ107は、ヨーク107aにおけるC字の形成面が反射板101及び内側回動軸104aと直交する面となり、且つ、ヨーク107aの腕部の端部間に磁気素子106が位置するように配置される。このように配置された第1磁気アクチュエータ107のコイル107bに電流が流されると、ヨーク107aの腕部の端部間に、磁気素子106の磁力及び内側回動軸104aと直交する向きの磁力が発生する。このように発生させた磁力と、磁気素子106の磁力と、の間の反発と吸引によって第1回動方向D11に反射板101が回動することとなる。
第2磁気アクチュエータ108は、磁気素子106に磁気的に働きかけて外側回動軸105a回りの第2回動方向D12に反射板101ごと内側ベース102を回動させる。この第2磁気アクチュエータ108は、C字状のヨーク108aと、そのヨーク108aにおける2本の腕部それぞれに形成されたコイル108bと、を備えている。第2磁気アクチュエータ108は、ヨーク108aにおけるC字の形成面が反射板101及び外側回動軸105aと直交する面となり、且つ、ヨーク108aの腕部の端部間に磁気素子106が位置するように配置される。このように配置された第2磁気アクチュエータ108のコイル108bに電流が流されると、ヨーク108aの腕部の端部間に、磁気素子106の磁力及び外側回動軸105aと直交する向きの磁力が発生する。このように発生させた磁力と、磁気素子106の磁力と、の間の反発と吸引によって第2回動方向D12に内側ベース102が反射板101ごと回動することとなる。
第1制御部109は、第1磁気アクチュエータ107のコイル107bにAC電流を流すとともに、そのAC電流を制御することで反射板101の内側回動軸104a回りの回動を制御するものである。また、第2制御部110は、第2磁気アクチュエータ108のコイル108bにAC電流を流すとともに、そのAC電流を制御することで、内側ベース102と一緒に回動する反射板101の外側回動軸105a回りの回動を制御するものである。
本実施例では、磁気素子106、第1磁気アクチュエータ107、及び第1制御部109によって、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる内側駆動部121が構成されている。また、磁気素子106、第2磁気アクチュエータ108、及び第2制御部110によって、内側ベース102を反射板101ごと外側回動軸105a回りに回動させる外側駆動部122が構成されている。
ここまで説明したように、本実施例の駆動装置100は、反射板101を、内側回動軸104a回り及び外側回動軸105a回りそれぞれに回動させる2軸駆動の装置となっている。これにより、図1に示されている光走査装置1は、互いに直交する2方向に操作対象領域を走査する二次元走査が可能な装置となっている。
図3は、図2に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。
この図3に示されている構造物130は、内側回動軸104a回りに回動する内側振動系131と、外側回動軸105a回りに回動する外側振動系132と、を備えている。内側振動系131は、反射板101、一対の内側弾性部104、及び磁気素子106で構成される。外側振動系132は、この内側振動系131に内側ベース102及び外側弾性部105を加えたもので、反射板101、内側ベース102、一対の内側弾性部104、一対の外側弾性部105、及び磁気素子106で構成される。
ここで、本実施例では、内側振動系131の共振周波数f11は、外側振動系132の共振周波数f12よりも低くなっている。
内側振動系131の共振周波数f11は、内側振動系131の内側回動軸104a回りの慣性モーメントと内側弾性部104のバネ定数によって決まる。他方、外側振動系132の共振周波数f12は、外側振動系132の外側回動軸105a回りの慣性モーメントと外側弾性部105のバネ定数によって決まる。各振動系の共振周波数は、各振動系の慣性モーメントが大きいほど、また、各弾性部のバネ定数が小さいほど低くなる。
外側振動系132よりも構成要素が少ない内側振動系131は、慣性モーメントが外側振動系132よりも小さく共振周波数f11が高くなりがちである。他方で、本実施例では、この慣性モーメントの小ささを補うほどに内側弾性部104のバネ定数が外側弾性部105のバネ定数よりも小さくなっている。このバネ定数の小ささによって、内側振動系131の共振周波数f11が、外側振動系132の共振周波数f12よりも低く設定されている。本実施例では、内側弾性部104のバネ定数におけるこのような小ささは、図3に示されているように、内側弾性部104が外側弾性部105よりも細く形成されていることで実現されている。
また、構造物130には、トーションバーとして機能させる内側弾性部104及び外側弾性部105を除いて、強度補強を目的とした補強構造133が設けられている。補強構造133は、反射板101における反対面101b、内側ベース102における反対面101bと同じ側の面、及び外側ベース103における反対面101bと同じ側の面、のそれぞれに設けられている。補強構造133は、シリコンで形成された基板層134の上に、酸化膜135を介して形成されたシリコンの層となっている。補強構造133が設けられていない内側弾性部104及び外側弾性部105は、シリコンの基板層134のみの単層構造となっている。
ここで、本実施例では、外側ベース103の補強構造133は、次のような広い間隙を外側弾性部105との間に開けて設けられている。即ち、外側ベース103の補強構造133と外側弾性部105との間隙は、反射板101の補強構造133と内側弾性部104との間、及び、内側ベース102の補強構造133と内側弾性部104及び外側弾性部105との間、よりも広くなっている。
反射板101及び内側ベース102の補強構造133は、反射板101及び内側ベース102の略全域に亘って設けられている。このため、反射板101の補強構造133は、反射板101と内側弾性部104との接続部まで達しており、内側ベース102の補強構造133は、内側ベース102と内側弾性部104及び外側弾性部105それぞれとの接続部まで達している。これに対し、外側ベース103の補強構造133は、外側ベース103と外側弾性部105との接続部の周囲に台形状のエリアが開くように設けられている。このようにして開けられたエリアは、内側弾性部104に比べてバネ定数が高く、回動の際に高くなりがちな外側弾性部105の内部応力を、外側ベース103側に分散させて緩和させる応力緩和領域136となっている。なお、反射板101の補強構造133は、反射板101と内側弾性部104との接続部に間隙を設けることで、応力緩和領域を備えるようにしてもよく、内側ベース102の補強構造133は、内側ベース102と内側弾性部104及び外側弾性部105それぞれとの接続部に間隙を設けることで、応力緩和領域を備えるようにしてもよい。
また、本実施例では、外側弾性部105は、外側ベース103との接続部の太さが、内側ベース102との接続部の太さよりも細くなっている。具体的には、外側弾性部105は、内側ベース102から外側ベース103に向かって幅が漸減するテーパ形状に形成されている。外側弾性部105におけるこのような形状も、回動時の外側弾性部105の内部応力を外側ベース103側に分散させる役割を果たす。
以上に説明した構造物130における反射板101が、図2に示されている内側駆動部121によって内側回動軸104a回りに、第1回動方向D11に回動される。また、内側ベース102が、外側駆動部122によって外側回動軸105a回りに、第2回動方向D12に反射板101ごと回動される。
図4は、反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。この図4では、図3に示されている構造物130が、内側回動軸104aと直交する断面と、外側回動軸105aと直交する断面と、の2つの断面について示されている。
まず、上述したように反射板101に取り付けられた磁気素子106は、その厚み方向に磁力F11を発する。そして、第1制御部109が第1磁気アクチュエータ107のコイル107bにAC電流を流すと、ヨーク107aの2本の腕部の端部間に磁気素子106の磁力F11及び内側回動軸104aと直交する向きの磁力F12が発生する。このように発生させた磁力F12と、磁気素子106の磁力F11と、の間の反発と吸引によって第1回動方向D11に反射板101が内側回動軸104a回りに回動することとなる。尚、図4には、第1磁気アクチュエータ107が発生させる磁力F12が、図を見易くするために図中で右向きの矢印で示されている。しかしながら、実際には、第1制御部109が流すAC電流の極性が変わる度に、その磁力F12の向きが反転することは言うまでもない。同様に、第1回動方向D11についても図中で上向き円弧状の矢印で示されているが、AC電流の極性が変わって第1磁気アクチュエータ107の磁力F12の向きが反転する度に、第1回動方向D11の向きも反転することとなる。
第2制御部110が第2磁気アクチュエータ108のコイル108bにAC電流を流すと、ヨーク108aの2本の腕部の端部間に磁気素子106の磁力F11及び外側回動軸105aと直交する向きの磁力F13が発生する。このように発生させた磁力F13と、磁気素子106の磁力F11と、の間の反発と吸引によって第2回動方向D12に内側ベース102が外側回動軸105a回りに回動する。このとき、内側ベース102は内側弾性部104を介して反射板101と連結されているので、内側ベース102は反射板101ごと回動することとなる。尚、図4には、第2磁気アクチュエータ108が発生させる磁力F13や第2回動方向D12についても一方向を向いた矢印で示されている。しかしながら、第2制御部110が流すAC電流の極性が変わる度に、磁力F13や第2回動方向D12の向きが反転することは言うまでもない。
ここで、外側駆動部122は、第1周波数f13で、内側ベース102を外側回動軸105a回りに反射板101ごと回動させる。この第1周波数f13は、反射板101、内側ベース102、内側弾性部104、外側弾性部105、磁気素子106を、有する外側振動系132の共振周波数f12となっている。具体的には、第2制御部110が、第2磁気アクチュエータ108のコイル108bにこの第1周波数f13のAC電流を流すことで、このような回動が行われる。この結果、外側振動系132において共振周波数f12での共振が発生し、反射板101及び内側ベース102が共振駆動されることとなる。尚、共振駆動では、反射板101及び内側ベース102の振動が正弦波振動となることから、第2制御部110がコイル108bに流すAC電流として正弦波AC電流が採用される。
他方、内側駆動部121は、外側振動系132の共振周波数f12である第1周波数f13よりも低い第2周波数f14で、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる。具体的には、第1制御部109が、第1磁気アクチュエータ107のコイル107bに、上記の第2周波数f14のAC電流を流すことで、このような回動が行われる。
このとき、本実施例では、内側駆動部121は、上記の第2周波数f14として、反射板101、内側弾性部104、及び磁気素子106を有する内側振動系131の共振周波数f11よりも低い周波数で、反射板101を回動させるものとなっている。この結果、内側振動系131においては共振が発生せず、第1制御部109がコイル107bに流すAC電流の振幅変化にリニアに対応した振動が発生し、反射板101がリニア駆動されることとなる。リニア駆動では、反射板101の振動がAC電流の振幅変化にリニアに対応することから、第1制御部109がコイル107bに流すAC電流としては、正弦波AC電流以外にも、三角波AC電流や鋸歯波AC電流等といった所望の波形のAC電流が採用される。
図1に示されている光走査装置1では、反射板101及び内側ベース102が外側回動軸105a回りに共振駆動されるときの入射光L11による走査が、共振駆動による反射板101の回動範囲が広くて回動速度が速いこと等から、主走査として利用される。他方、反射板101が内側回動軸104a回りにリニア駆動されるときの入射光L11による走査が、リニア駆動による反射板101の回動が、第1制御部109が流すAC電流によって精密に制御可能であること等から、副走査として利用される。
以上に説明した第1実施例の駆動装置100及び光走査装置1によれば、内側振動系131の共振周波数f11が外側振動系132の共振周波数f12よりも低い。一般的に、ねじり振動系においては、共振周波数が低いほど弾性部のバネ定数を小さくすることができる。本実施例でいえば、内側振動系131の共振周波数f11を外側振動系132の共振周波数f12よりも低い構成とすることで、内側振動系131に含まれる内側弾性部104のバネ定数を小さくすることができ、その結果、反射板101と内側弾性部104の接続部分に働く応力を抑制させることができる。これにより、本実施例によれば、反射板101の歪を抑制しつつ反射板101を広角で回動させることができる。
ここで、本実施例では、内側弾性部104のバネ定数は、外側弾性部105のバネ定数よりも小さい。このようなバネ定数の差異を設けることで、内側振動系131の共振周波数f11を外側振動系132の共振周波数f12よりも容易に低くすることができる。
また、本実施例では、反射板101に取り付けられた磁気素子106、及びこれに磁気的に働きかける第1磁気アクチュエータ107、という簡単な磁気構造を用いることで、反射板101を内側回動軸104a回りに容易に回動させることができる。
更に、本実施例では、上記の磁気素子106に磁気的に働きかける第2磁気アクチュエータ108を加えることで、内側ベース102を反射板101ごと外側回動軸105a回りに容易に回動させることができる。
また、本実施例では、外側ベース103に設けられた補強構造133が、上述した広い間隙を外側弾性部105との間に応力緩和領域136として開けて設けられている。これにより、反射板101や内側ベース102の回動時に生じる応力を、上記の広い応力緩和領域136に分散させて緩和させることができる。
また、本実施例では、外側弾性部105は、外側ベース103との接続部の太さが、内側ベース102との接続部の太さよりも細い。これにより、反射板101や内側ベース102の回動時に応力が高くなる場所を、反射板101から遠い外側ベース103と外側弾性部105との接続部に寄せることができるので、反射板101の歪みを一層抑制することができる。
また、本実施例では、外側駆動部122が、内側ベース102、つまりは、内側振動系131と外側振動系132とのうち相対的に慣性モーメントが大きい外側振動系132を、その外側振動系132の共振周波数f12で駆動する。これにより、外側振動系132の駆動に、この外側振動系132自体の共振が利用されるので、外側駆動部122の消費電力を抑制することができる。また、内側駆動部121については、慣性モーメントが相対的に小さい内側振動系131を駆動するものであるので本来的に消費電力を抑制することができる。このように本実施例によれば、消費電力を抑制して反射板101を駆動することができる。
また、本実施例では、内側駆動部121が、第2周波数として、内側振動系131の共振周波数f11よりも低い周波数で、反射板101を回動させる。これにより、内側振動系131に共振を発生させることがないので、上述したリニア駆動を行い、駆動エネルギーとしての電力の大きさを制御することで、反射板101の回動角度を精密に制御することができる。
次に、第2実施例について説明する。この第2実施例は、反射板101を駆動するためのアクチュエータ構造が、上述した第1実施例と異なっている。一方で、光走査装置1の基本構造等は、第1実施例と同等である。以下では、第2実施例について、第1実施例との相違点について説明し、第1実施例と同等な光走査装置1については、図示や重複説明を割愛する。
図5は、第2実施例における駆動装置を、反射板の反射面及び反対面それぞれの側から見た斜視図である。図6は、図5に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。尚、図5及び図6では、図2や図3に示されている構成要素と同等な構成要素については図2や図3と同じ符号が付されており、以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
駆動装置200は、第1実施例の駆動装置100と同様に、反射板101、内側ベース202、外側ベース103、内側弾性部104、外側弾性部105、を備えている。反射板101、内側ベース202、及び外側ベース103、にはそれぞれ補強構造133が設けられている。外側ベース103の補強構造133は、外側ベース103と外側弾性部105との接続部の周囲に台形状に応力緩和領域136が開くように設けられている。そして、反射板101における反射面101aに対する反対面101bには、第1実施例の磁気素子106と同様の第1磁気素子206が固定されている。
更に、内側ベース202に2つの第2磁気素子207が、外側回動軸105aに対して線対称をなすように固定されている。四角枠状の内側ベース202において外側回動軸105aに沿って延在する2本の枠部分202aには、各枠部分202aと内側回動軸104aとの交差箇所近傍に、第2磁気素子207の固定領域202bが設けられている。固定領域202bは、図5のように内側ベース202の突出部に設けられてもよいし、内側ベース202の補強構造133に設けられてもよい。各固定領域202bに固定された第2磁気素子207は、第1磁気素子206と同様に、厚み方向に磁力を発するように着磁されたものである。また、第1磁気素子206及び2つの第2磁気素子207は、各磁力の向きが互いに同じ向きとなるように取り付けられている。
本実施例では、反射板101、内側ベース202、外側ベース103、内側弾性部104、外側弾性部105、第1磁気素子206、及び2つの第2磁気素子207で構造物230が構成されている。そして、図6に示されているように、この構造物230のうち、反射板101、内側弾性部104、及び第1磁気素子206で、内側回動軸104a回りに第1回動方向D11に反射板101が回動する内側振動系231が構成される。また、この内側振動系231に内側ベース202、外側弾性部105、及び2つの第2磁気素子207を加えて、外側回動軸105a回りに第2回動方向D12に内側ベース202が反射板101ごと回動する外側振動系232が構成される。
そして、駆動装置200は、第1磁気素子206に磁気的に働きかける第1磁気アクチュエータ208と、2つの第2磁気素子207に磁気的に働きかける2つの第2磁気アクチュエータ209と、を備えている。各磁気アクチュエータは、C字状のヨーク208a,209aと、ヨーク208a,209aにおいて2本の腕部を繋ぐ部分に設けられたコイル208b,209bと、を備えている。
また、駆動装置200は、第1磁気アクチュエータ208のコイル208bにAC電流を流すとともに、そのAC電流を制御する第1制御部210を備えている。更に、2つの第2磁気アクチュエータ209それぞれのコイル209bにAC電流を流すとともに、各AC電流を制御する第2制御部211を備えている。
本実施例では、第1磁気素子206、第1磁気アクチュエータ208、及び第1制御部210によって、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる内側駆動部221が構成されている。また、2つの第2磁気素子207、2つの第2磁気アクチュエータ209、及び第2制御部211によって、内側ベース102を反射板101ごと外側回動軸105a回りに回動させる外側駆動部222が構成されている。
図7は、図5に示される駆動装置において反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。この図7では、図6に示されている構造物230が、内側回動軸104aと直交する断面と、外側回動軸105aと直交する断面と、の2つの断面について示されている。
まず、反射板101に取り付けられた第1磁気素子206は、その厚み方向に磁力F21を発する。そして、第1制御部210が第1磁気アクチュエータ208のコイル208bにAC電流を流すと、ヨーク208aの2本の腕部の端部間に第1磁気素子206の磁力F21及び内側回動軸104aと直交する向きの磁力F22が発生する。このように発生させた磁力F22と、第1磁気素子206の磁力F21と、の間の反発と吸引によって第1回動方向D11に反射板101が内側回動軸104a回りに回動することとなる。図7には、第1磁気アクチュエータ208が発生させる磁力F22が、図中で右向きの矢印で示されている。しかしながら、第1制御部210が流すAC電流の極性が変わる度に、その磁力F22の向きが反転する。同様に、第1回動方向D11についても図中で上向き円弧状の矢印で示されているが、第1磁気アクチュエータ208の磁力F22の向きが反転する度に、第1回動方向D11の向きも反転する。
内側ベース202に取り付けられた2つの第2磁気素子207は、各厚み方向について互いに同じ向きの磁力F23を発する。そして、本実施例では、第2制御部211が、2つの第2磁気アクチュエータ209のコイル209bに互いに逆位相のAC電流を流す。すると、各ヨーク209aにおける2本の腕部の端部間に、第2磁気素子207の磁力F23及び外側回動軸105aと直交し、且つ2つの第2磁気アクチュエータ209の相互間で逆向きとなる磁力F241,F242が発生する。このように発生させた2つの磁力F241,242と、2つの第2磁気素子207の磁力F23と、の間の反発と吸引によって、2つの第2磁気素子207を、互いに上下逆向きに動かそうとする力が働く。その結果、内側ベース202が外側回動軸105a回りに、第2回動方向D12に反射板101ごと回動する。図7には、第2磁気アクチュエータ209が発生させる磁力F241,242や第2回動方向D12について、各々一方向を向いた矢印で示されている。しかしながら、第2制御部211が流すAC電流の極性が変わる度に、磁力F241,242や第2回動方向D12の向きは反転する。
ここで、外側駆動部222は、次のような第1周波数f23で、内側ベース202を外側回動軸105a回りに反射板101ごと回動させる。ここにいう第1周波数f23とは、反射板101、内側ベース202、内側弾性部104、外側弾性部105、第1磁気素子206、及び2つの第2磁気素子207を、有する外側振動系232の共振周波数f22である。具体的には、第2制御部211が、2つの第2磁気アクチュエータ209のコイル209bそれぞれに、外側振動系232の共振周波数f22である第1周波数f23で、且つ互いに逆位相のAC電流を流すことで、このような回動が行われる。この結果、外側振動系232において共振周波数f22での共振が発生し、反射板101及び内側ベース202が共振駆動されることとなる。尚、本実施例でも、この共振駆動について第2制御部211がコイル209bに流すAC電流として正弦波AC電流が採用される。
他方、内側駆動部221は、外側振動系232の共振周波数f22である第1周波数f23よりも低い第2周波数f24で、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる。具体的には、第1制御部210が、第1磁気アクチュエータ208のコイル208bに、上記の第2周波数f24のAC電流を流すことで、このような回動が行われる。
このとき、本実施例では、内側駆動部221は、上記の第2周波数f24として、反射板101、内側弾性部104、及び第1磁気素子206を有する内側振動系231の共振周波数f21よりも低い周波数で、反射板101を回動させるものとなっている。この結果、内側振動系231においては共振が発生せず、第1制御部210がコイル208bに流すAC電流の振幅変化にリニアに対応した振動が発生し、反射板101がリニア駆動されることとなる。リニア駆動では、反射板101の振動がAC電流の振幅変化にリニアに対応することから、第1制御部210がコイル208bに流すAC電流としては所望の波形のAC電流が採用される。
本実施例においても、図1に示されている光走査装置1では、反射板101及び内側ベースが外側回動軸105a回りに共振駆動されるときの入射光L11による走査が主走査として利用される。また、反射板101が内側回動軸104a回りにリニア駆動されるときの入射光L11による走査が副走査として利用される。
以上に説明した第2実施例の駆動装置200及び光走査装置1によっても、上述した第1実施例と同様に、反射板101の歪を抑制しつつ反射板101を広角で回動させることができることはいうまでもない。また、本実施例によれば、消費電力を抑制して反射板101を駆動することができることについても第1実施例と同様である。
また、本実施例では、内側振動系231の駆動とは別に、外側振動系232の駆動に、内側ベース202に取り付けられた2つの第2磁気素子207、及び2つの第2磁気アクチュエータ209、という簡単な磁気構造が採用されている。これにより、外側回動軸105a回りの内側ベース202の回動についても容易に行なうことができる。
次に、第3実施例について説明する。この第3実施例も、上述した第2実施例と同様に、反射板101を駆動するためのアクチュエータ構造が、上述した第1実施例と異なっている。一方で、光走査装置1の基本構造等は、第1実施例と同等である。以下では、第3実施例についても、第1実施例との相違点について説明し、第1実施例と同等な光走査装置1については、図示や重複説明を割愛する。
図8は、第3実施例における駆動装置を、反射板の反射面及び反対面それぞれの側から見た斜視図である。図9は、図8に示されている反射板、内側ベース、外側ベース、内側弾性部、外側弾性部、及び磁気素子からなる構造物を、反射板における反射面と反対面とのそれぞれの側から見た平面図である。尚、図8及び図9では、図2や図3に示されている構成要素と同等な構成要素については図2や図3と同じ符号が付されており、以下では、これら同等な構成要素についての重複説明を省略する。
駆動装置300は、第1実施例の駆動装置100と同様に、反射板101、内側ベース
102、外側ベース103、内側弾性部104、外側弾性部105、を備えている。反射板101、内側ベース102、及び外側ベース103、には、外側ベース103に応力緩和領域136を形成しつつ、それぞれ補強構造133が設けられている。反射板101における反射面101aに対する反対面101bには、第1実施例の磁気素子106と同様の第1磁気素子306が固定されている。
更に、四角枠状の内側ベース202において内側回動軸104aに沿って延在する2本の枠部分102aに、各々第2磁気素子307が設けられている。各枠部分102aの第2磁気素子307は、外側回動軸105aに対して線対称をなすように配置された2つの素子部分307aを有している。各素子部分307aは、第1磁気素子306と同様に、厚み方向に磁力を発するように着磁された永久磁石である。また、2つの素子部分307aについては互いに磁力が逆向きとなるように取り付けられている。
本実施例では、反射板101、内側ベース102、外側ベース103、内側弾性部104、外側弾性部105、第1磁気素子306、及び2つの第2磁気素子307で構造物330が構成されている。そして、図9に示されているように、この構造物330のうち、反射板101、内側弾性部104、及び第1磁気素子306で、内側回動軸104a回りに第1回動方向D11に反射板101が回動する内側振動系331が構成される。また、この内側振動系331に内側ベース102、外側弾性部105、及び2つの第2磁気素子307を加えて、外側回動軸105a回りに第2回動方向D12に内側ベース102が反射板101ごと回動する外側振動系332が構成される。
そして、駆動装置300は、第1磁気素子306に磁気的に働きかける第1磁気アクチュエータ308と、2つの第2磁気素子307に磁気的に働きかける2つの第2磁気アクチュエータ309と、を備えている。各磁気アクチュエータは、C字状のヨーク308a,309aと、ヨーク308a,309aにおいて2本の腕部を繋ぐ部分に設けられたコイル308b,309bと、を備えている。
また、駆動装置300は、第1磁気アクチュエータ308のコイル308bにAC電流を流すとともに、そのAC電流を制御する第1制御部310を備えている。更に、2つの第2磁気アクチュエータ309それぞれのコイル309bにAC電流を流すとともに、各AC電流を制御する第2制御部311を備えている。
本実施例では、第1磁気素子306、第1磁気アクチュエータ308、及び第1制御部310によって、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる内側駆動部321が構成されている。また、2つの第2磁気素子307、2つの第2磁気アクチュエータ309、及び第2制御部311によって、内側ベース102を反射板101ごと外側回動軸105a回りに回動させる外側駆動部322が構成されている。
図10は、図8に示される駆動装置において反射板が内側駆動部によって内側回動軸回りに回動され、内側ベースが、外側駆動部によって外側回動軸回りに反射板ごと回動される様子を示す図である。この図10では、図9に示されている構造物330が、内側回動軸104aと直交する断面と、外側回動軸105aと直交する断面と、の2つの断面について示されている。
まず、反射板101に取り付けられた第1磁気素子306は、その厚み方向に磁力F31を発する。そして、第1制御部310が第1磁気アクチュエータ308のコイル308bにAC電流を流すと、ヨーク308aの2本の腕部の端部間に第1磁気素子306の磁力F31及び内側回動軸104aと直交する向きの磁力F32が発生する。このように発生させた磁力F32と、第1磁気素子306の磁力F31と、の間の反発と吸引によって第1回動方向D11に反射板101が内側回動軸104a回りに回動することとなる。そして、第1制御部310が流すAC電流の極性が変わる度に、第1磁気アクチュエータ308の磁力F32の向きが反転し、それにより第1回動方向D11の向きも反転する。
内側ベース102に取り付けられた第2磁気素子307をなす2つの素子部分307aは、各厚み方向について互いに同じ向きの磁力F331,F332を発する。また、2つの第2磁気素子307の相互間でも、対応する位置の素子部分307aにおける磁力の向きは同じ向きになる。
そして、本実施例では、第2制御部311が、2つの素子部分307aをヨーク309aの端部間に挟むように配置された第2磁気アクチュエータ309のコイル309bにAC電流を流す。すなわち、2つの素子部分307aの各々に近いヨーク309aの端部の各々には、異なる極性が現れる。各々が2つの素子部分307aからなる2つの第2磁気素子307それぞれについて設けられた2つの第2磁気アクチュエータ309の相互間では、第2制御部311から各コイル309bに互いに同位相のAC電流が流される。
各第2磁気アクチュエータ309のコイル309bにこのようなAC電流が流されると、ヨーク309aにおける2本の腕部の端部間に、2つの素子部分307aに対し、まとめて磁気的に働きかける磁力F34が発生する。この磁力F34は、各素子部分307aの磁力F331,F332及び外側回動軸105aと直交するものである。このように発生させた磁力F34と、2つの素子部分307aの磁力F331,F332と、の間の反発と吸引によって、2つの素子部分307aを、互いに上下逆向きに動かそうとする力が働く。その結果、第2回動方向D12に内側ベース102が外側回動軸105a回りに反射板101ごと回動する。第2制御部311が流すAC電流の極性が変わる度に、磁力F34や第2回動方向D12の向きは反転する。
ここで、外側駆動部322は、次のような第1周波数f33で、内側ベース102を外側回動軸105a回りに反射板101ごと回動させる。ここにいう第1周波数f33とは、反射板101、内側ベース102、内側弾性部104、外側弾性部105、第1磁気素子306、及び2つの第2磁気素子307を、有する外側振動系332の共振周波数f32である。具体的には、第2制御部311が、2つの第2磁気アクチュエータ309のコイル309bそれぞれに、外側振動系332の共振周波数f32である第1周波数f33でAC電流を流すことで、このような回動が行われる。この結果、外側振動系332において共振周波数f32での共振が発生し、反射板101及び内側ベース102が共振駆動されることとなる。尚、本実施例でも、この共振駆動について第2制御部311がコイル309bに流すAC電流として正弦波AC電流が採用される。
他方、内側駆動部321は、外側振動系332の共振周波数f32である第1周波数f33よりも低い第2周波数f34で、反射板101を内側回動軸104a回りに回動させる。具体的には、第1制御部310が、第1磁気アクチュエータ308のコイル308bに、上記の第2周波数f34のAC電流を流すことで、このような回動が行われる。
このとき、本実施例では、内側駆動部321は、上記の第2周波数f34として、反射板101、内側弾性部104、及び第1磁気素子306を有する内側振動系331の共振周波数f31よりも低い周波数で、反射板101を回動させるものとなっている。この結果、内側振動系331においては共振が発生せず、第1制御部310がコイル308bに流すAC電流の振幅変化にリニアに対応した振動が発生し、反射板101がリニア駆動されることとなる。リニア駆動では、反射板101の振動がAC電流の振幅変化にリニアに対応することから、第1制御部310がコイル308bに流すAC電流としては所望の波形のAC電流が採用される。
本実施例においても、図1に示されている光走査装置1では、上述した共振駆動のときの入射光L11による走査が主走査として利用される。また、リニア駆動のときの入射光L11による走査が副走査として利用される。
以上に説明した第3実施例の駆動装置300及び光走査装置1によっても、上述した第1実施例と同様に、反射板101の歪を抑制しつつ反射板101を広角で回動させることができることはいうまでもない。また、本実施例によれば、消費電力を抑制して反射板101を駆動することができることについても第1実施例と同様である。
また、本実施例では、第2磁気アクチュエータ309が、第2磁気素子307をなす2つの素子部分307aに対し、まとめて磁気的に働きかけるものとなっている。これによれば、2つの素子部分307aそれぞれについて磁気アクチュエータを設ける構造と比較して第2磁気アクチュエータ309の数が抑えられるので、装置構造の簡単化によるコスト低減を図ることができる。
尚、本発明は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、上述した第1~第3実施例では、被駆動部の一例として、反射板101が例示されている。しかしながら、被駆動部はこれに限るものではなく、回動されるものであれば、その具体的な態様を問うものではない。
また、上述した第1~第3実施例では、第1磁気素子の一例として永久磁石の磁気素子106、第1磁気素子206,306が例示されている。同様に、第2磁気素子の一例として、永久磁石の第2磁気素子207、永久磁石の素子部分307aを2つ有する第2磁気素子307が例示されている。しかしながら、第1磁気素子や第2磁気素子は、これらに限るものではなく、例えば電流が流されて磁界を受けると駆動力が生じるコイル等であってもよい。この場合、このコイルを動かす磁気アクチュエータは永久磁石であってもよい。
また、上述した第1~第3実施例では、円板状の反射板101、四角枠の内側ベース102,202、及び四角枠の外側ベース103が例示されている。しかしながら、反射板、内側ベース、及び外側ベースはこれらに限るものではない。反射板、内側ベース、及び外側ベースの各形状は、四角板状や円形枠等であってもよく、具体的な形状については任意に設定し得る。
また、本実施例では、磁気素子106、第1磁気素子206,306、第2磁気素子207,307について、反射板101の一方の面の側に取り付けられたものとして説明した。しかしながら、各取付位置の両面に取り付けてもよく、各取付位置に開口を設け、そこに磁気素子をはめ込んでもよい。この場合、反射板101の両方の面に磁気素子が現れることになる。磁気素子を両面に取り付けた場合、又は開口にはめ込んだ場合は、反射板の回転軸に対してバランスがとれた状態にできるので、例えば非駆動時において反射板が回転して一方に傾いてしまうことがない。
また、本実施例では、正方形板状の磁気素子106、第1磁気素子206,306、及び直方体状の第2磁気素子207、第2磁気素子307をなす直方体状の素子部分が例示されている。しかしながら、これらの磁気素子は、反射板101や内側ベース102,202を回転駆動させるのに十分な力が得られるのであれば、磁気素子の形状やサイズ等は任意に設定できる。
1 光走査装置
11 光源
12 光ディテクタ
13 ビームスプリッタ
14 光源用レンズ
15 ディテクタ用レンズ
16 共用レンズ
100,200,300 駆動装置
101 反射板
101a 反射面
101b 反対面
102,202 内側ベース
103 外側ベース
104 内側弾性部
104a 内側回動軸
105 外側弾性部
105a 外側回動軸
106 磁気素子
107,208,308 第1磁気アクチュエータ
107a,108a,208a,209a,308a,309a ヨーク
107b,108b,208b,209b,308b,309b コイル
108,209.309 第2磁気アクチュエータ
109,210,310 第1制御部
110,211,311 第2制御部
121,221,321 内側駆動部
122,222,322 外側駆動部
130,230,330 構造物
131,231,331 内側振動系
132,232,332 外側振動系
133 補強構造
135 酸化膜
134 基板層
136 応力緩和領域
202a 枠部分
202b 固定領域
206,306 第1磁気素子
207,307 第2磁気素子
307a 素子部分
D11 第1回動方向
D12 第2回動方向
F11,F12,F13,F21,F22,F23,F241,F242,F31,F32,F331,F332,F34 磁力
L11 入射光
L12 戻り光
f12,f22,f32 共振周波数
f13,f23,f33 第1周波数
f14,f24,f34 第2周波数

Claims (3)

  1. 入射光を反射する反射面を有する被駆動部と、
    内側ベースと、
    前記内側ベースの外側に配置される外側ベースと、
    前記内側ベース及び前記被駆動部を相互に接続し、当該被駆動部を内側回動軸回りに回動可能に支持する内側弾性部と、
    前記外側ベース及び前記内側ベースを相互に接続し、当該内側ベースを前記内側回動軸とは異なる外側回動軸回りに回動可能に支持する外側弾性部と、
    前記被駆動部及び前記内側弾性部を有する内側振動系に前記内側ベース及び前記外側弾性部を加えた外側振動系の共振周波数である第1周波数で、前記内側ベースを前記外側回動軸回りに回動させる外側駆動部と、
    前記第1周波数よりも低い第2周波数で、前記被駆動部を前記内側回動軸回りに回動させる内側駆動部と、
    を備え
    前記内側駆動部は、前記第2周波数として、前記内側振動系の共振周波数よりも低い周波数で、前記被駆動部を回動させることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記内側振動系の共振周波数は、前記外側振動系の共振周波数よりも低いことを特徴とするとする請求項に記載の光走査装置。
  3. 前記内側駆動部は、前記被駆動部における前記反射面の反対面に取り付けられた第1磁気素子と、前記第1磁気素子に磁気的に働きかけて前記内側回動軸回りに前記被駆動部を回動させる第1磁気アクチュエータ、を有し、
    前記外側駆動部は、前記内側ベースに取り付けられた第2磁気素子と、前記第2磁気素子に磁気的に働きかけて前記外側回動軸回りに前記内側ベースを回動させる第2磁気アクチュエータ、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
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