JP2002148536A - アクチュエータおよびその駆動方法 - Google Patents

アクチュエータおよびその駆動方法

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JP2002148536A
JP2002148536A JP2000342244A JP2000342244A JP2002148536A JP 2002148536 A JP2002148536 A JP 2002148536A JP 2000342244 A JP2000342244 A JP 2000342244A JP 2000342244 A JP2000342244 A JP 2000342244A JP 2002148536 A JP2002148536 A JP 2002148536A
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inner frame
axis
movable
actuator
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JP2000342244A
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Kazuya Matsumoto
一哉 松本
Hiroshi Miyajima
博志 宮島
Masahiro Katashiro
雅浩 片白
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】設計や製造が容易で設計の自由度の高いアクチ
ュエータを提供する。 【解決手段】アクチュエータ100Aは、固定外枠10
2と、その内側に位置する可動内枠104と、その内側
に位置する可動板106と、固定外枠102に対して可
動内枠104を第一の軸の周りに揺動可能に支持する一
対の第一のトーションバー112、114と、可動内枠
104に対して可動板106を第一の軸に非平行な第二
の軸の周りに揺動可能に支持する一対の第二のトーショ
ンバー116、118と、一対の第一の永久磁石13
2、134と、一対の第二の永久磁石142、144
と、可動内枠104を周回する駆動コイル122とを備
えている。第一のトーションバー112、114と第二
のトーションバー116、118は異なる共振周波数を
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次元走査する光
スキャナに使用される板バネ構造のアクチュエータに関
する。
【0002】
【従来の技術】二次元走査する光スキャナとして、例え
ば半導体プロセスによって作製された板バネ構造のアク
チュエータを用いたものが知られている。特開平7−1
75005号には、二次元揺動可能な電磁駆動型のアク
チュエータが開示されている。このアクチュエータの構
成を図9〜図11に示す。
【0003】図9において、従来例のアクチュエータ2
1は、支持基板2の開口の内側に位置する枠状の外側可
動板5Aと、この枠状の外側可動板5Aの内側に位置す
る平板状の内側可動板5Bとを備えている。外側可動板
5Aは、第一のトーションバー6Aによって支持基板2
に対して揺動可能に支持されている。外側可動板5Aの
上面には、絶縁層で被覆された平面コイル7A(図では
模式的に1本線で示される)が形成されている。平面コ
イル7Aは、第一のトーションバー6Aの一方の部分を
介して、支持基板2の上面に形成された一対の外側電極
端子9Aに電気的に接続されている。
【0004】また、内側可動板5Bは、第一のトーショ
ンバー6Aと軸方向が直交する第二のトーションバー6
Bによって、外側可動板5Aに対して揺動可能に支持さ
れている。内側可動板5Bの上面には、絶縁層で被覆さ
れてた平面コイル7B(図では模式的に1本線で示され
る)が形成されている。平面コイル7Bは、第二のトー
ションバー6Bの一方から外側可動板5A部分を通り第
一のトーションバー6Aの他方を介して、支持基板2に
形成された内側電極端子9Bに電気的に接続されてい
る。また、平面コイル7Bで囲まれた内側可動板5Bの
中央部には、全反射ミラー8が形成されている。
【0005】支持基板2の上下面には、図10と図11
に示されるように、それぞれ例えばホウケイ酸ガラス等
からなる上側及び下側ガラス基板3,4が陽極接合され
ている。上側ガラス基板3は、平板部の中央に角状の開
口部3aを有し、全反射ミラー8の上方の部分が開放さ
れている。下側ガラス基板4は、平板状である。また、
支持基板2は三層構造をしており、両可動板5A,5B
は、その揺動空間を確保するために、その中間層から形
成されている。
【0006】上側及び下側ガラス基板3,4には、二個
ずつ対となったそれぞれ八個ずつ円柱状の永久磁石10
A〜13Aと10B〜13Bが図示のように配置されて
いる。上側ガラス基板3の互いに向かい合う永久磁石1
0A,11Aは、下側ガラス基板4の永久磁石10B,1
1Bとで外側可動板駆動用の磁界を発生させる。また、
上側ガラス基板3の互いに向かい合う永久磁石12A,
13Aは、下側ガラス基板4の永久磁石12B,13B
とで内側可動板駆動用の磁界を発生させる。
【0007】図12と図13に、このアクチュエータの
駆動信号の波形を示す。図12に示される駆動信号は比
較的高い周波数を有しており、これは例えば内側電極端
子9Bに印加される。この駆動信号の印加により平面コ
イル7Bにローレンツ力が発生し、内側可動板5Bはト
ーションバー6Bを軸として揺動する。一方、図13に
示される駆動信号は比較的低い周波数を有しており、こ
れは例えば外側電極端子9Aに印加される。この駆動信
号の印加により平面コイル7Aにローレンツ力が発生
し、外側可動板5Aはトーションバー6Aを軸として揺
動する。これらの二組のトーションバーを軸とした二つ
の揺動動作によって、内側可動板5Bが二次元的に駆動
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここに説明した従来例
のアクチュエータは、内側可動板と外側可動板の各々に
駆動のための平面コイルをそれぞれ有しており、これら
の平面コイルの各々に別の駆動信号を印加することによ
り、内側可動板5Bの二次元駆動を達成している。この
ため、従来例のアクチュエータでは、内側可動板と外側
可動板に駆動のための平面コイルが形成されると共に、
これらへの駆動信号の供給を可能にするための配線や電
極端子が形成される必要がある。
【0009】このアクチュエータでは、このように多く
の平面コイルや配線を可動板やトーションバーに設ける
ために、設計や製造が複雑となっており、設計の自由度
が低いものとなっている。また、内側可動板と外側可動
板の各々に駆動用の平面コイルが設けられるため、これ
らの可動板の位置や速度を検出するための素子を設ける
ための場所を確保しづらい。これは、言い換えれば、可
動部分の小型化を妨げており、このために高速走査への
対応が制限されている。
【0010】本発明の目的は、設計や製造が容易であり
設計の自由度の高いアクチュエータを提供することであ
り、これはまた、より高速での走査に対応し得るアクチ
ュエータを提供することでもある。さらに、本発明の別
の目的は、そのようなアクチュエータの駆動方法を提供
することである
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つのアスペ
クトにおいては、二次元走査する光スキャナに好適に用
いられるアクチュエータであり、固定的に支持される固
定外枠と、固定外枠の内側に位置する可動内枠と、可動
内枠の内側に位置する可動板と、固定外枠と可動内枠を
連結する第一のトーションバーであって、固定外枠に対
して可動内枠を第一の軸周りに揺動可能に支持する第一
のトーションバーと、可動内枠と可動板を連結する第二
のトーションバーであって、可動内枠に対して可動板を
第二の軸周りに揺動可能に支持する第二のトーションバ
ーと、可動内枠と可動板のいずれか一方に設けられた駆
動コイルと、駆動コイルに静磁界を与える磁界発生手段
とを備えており、第一の軸と第二の軸は互いに非平行で
あり、第一のトーションバーと第二のトーションバーは
異なる共振周波数を有している。
【0012】本発明は、別のアスペクトにおいては、こ
のようなアクチュエータを駆動するための方法であり、
この駆動方法は、高周波成分と低周波成分を含む交流電
流を駆動コイルに供給する。これにより、可動板は第一
の軸と第二の軸の周りに異なる周波数で揺動される。
【0013】
【発明の実施の形態】第一の実施の形態 図1に示されるように、第一の実施の形態のアクチュエ
ータ100Aは、固定的に支持される固定外枠102
と、固定外枠102の内側に位置する可動内枠104
と、可動内枠104の内側に位置する可動板106と、
固定外枠102と可動内枠104を連結する一対の第一
のトーションバー112、114と、可動内枠104と
可動板106を連結する一対の第二のトーションバー1
16、118とを有する板バネ構造体を備えている。こ
の板バネ構造体は、マイクロマシン製造方法により、半
導体基板から一体的に形成される。
【0014】可動内枠104は、一対の第一のトーショ
ンバー112、114により、固定外枠102に対して
揺動可能に支持され、可動板106は、一対の第二のト
ーションバー116、118により、可動内枠104に
対して揺動可能に支持される。一対の第一のトーション
バー112、114と、一対の第二のトーションバー1
16、118とは、互いに異なる方向、例えば互いに直
交する方向に延びている。従って、可動板106は、固
定外枠102に対して、一対の第一のトーションバー1
12、114に沿って延びる第一の軸の周りに可動内枠
104と一緒に揺動し得、また、一対の第二のトーショ
ンバー116、118に沿って延びる第二の軸の周りに
単独で揺動し得る。
【0015】可動板106は、その裏面すなわち図1の
裏側に当たる面に全反射ミラーを有しており、第一の軸
と第二の軸の一方の周りに比較的高速で揺動され、第一
の軸と第二の軸の他方の周りに比較的低速で揺動され
る。このため、第一のトーションバー112、114と
第二のトーションバー116、118の一方は高速での
揺動に適した比較的高い共振周波数を有しており、第一
のトーションバー112、114と第二のトーションバ
ー116、118の他方は低速での揺動に適した比較的
低い共振周波数を有している。
【0016】例えば、NTSC方式による画像形成に適
用されるアクチュエータにおいては、高速揺動側のトー
ションバーの共振周波数は14.3kHzに設定され、
低速揺動側のトーションバーの共振周波数は30Hzあ
るいは60Hzに設定される。このため、好適な一例で
は、高速揺動側のトーションバーは単結晶シリコン等の
半導体材料で作られ、低速揺動側のトーションバーはポ
リイミド等の有機絶縁材料で作られる。
【0017】一方のトーションバーが単結晶シリコンで
作られ、他方のトーションバーがポリイミドで作られた
板バネ構造体の作製については、本出願人による特開平
10ー020226号に詳しく開示されている。
【0018】アクチュエータ100Aは、さらに、静止
状態の可動板106に平行で第二の軸に沿って延びる静
磁界を与える一対の第一の永久磁石132、134と、
静止状態の可動板106に平行で第一の軸に沿って延び
る静磁界を与える一対の第二の永久磁石142、144
と、可動内枠104を周回する駆動コイル122と、第
一の軸周りにおける可動板106の揺動位置つまり傾き
位置を検出するための第一のホール素子152と、第二
の軸周りにおける可動板106の揺動位置つまり傾き位
置を検出するための第二のホール素子154とを備えて
いる。
【0019】一対の第一の永久磁石132、134は、
好ましくは、それぞれヨーク136、138に結合され
ている。同様に、一対の第二の永久磁石142、144
は、好ましくは、それぞれヨーク146、148に結合
されている。なお、ヨークは、それ無しで十分な強さの
磁界が得られる場合には省略されてもよい。また、板バ
ネ構造体の二対の対辺に応じて二対の永久磁石が配置さ
れる代わりに、板バネ構造体の対角方向に関して一対の
永久磁石が配置てもよい。
【0020】駆動コイル122の一方の端部は、固定外
枠102に設けられた電極パッド124と電気的に接続
されており、駆動コイル122の他方の端部は、同じく
固定外枠102に設けられた別の電極パッド126と電
気的に接続されている。駆動コイル122には、一対の
電極パッド124、126を介して、高周波成分と低周
波成分を含む交流電流、別の言い方をすれば、二重周期
を有する交流電流が供給される。
【0021】可動内枠104は、駆動コイル122を流
れる電流と第一の永久磁石132、134によって作り
出される磁界と相互作用により発生するローレンツ力に
より、一対の第一のトーションバー112、114を通
る第一の軸の周りに、第一のトーションバー112、1
14の共振周波数fr1に対応する周波数で揺動される。
また、可動内枠104は、駆動コイル122を流れる電
流と第二の永久磁石142、144によって作り出され
る磁界と相互作用により発生するローレンツ力により、
微小振動が誘起され、可動内枠104のこの振動に起因
する共振により、可動板106は、一対の第二のトーシ
ョンバー116、118を通る第一の軸の周りに、第二
のトーションバー116、118の共振周波数fr2に対
応する周波数で揺動される。
【0022】従って、可動板106は、第一のトーショ
ンバー112、114の共振周波数で決まる周波数で、
第一の軸の周りに可動内枠104と一緒に揺動されると
ともに、第二のトーションバー116、118の共振周
波数で決まる周波数で、第二の軸の周りに単独で揺動さ
れる。つまり、可動板106は、二次元的に駆動され
る。
【0023】第一のホール素子152は、可動板106
上に位置しており、好ましくは、第一の軸から遠い位置
に配置されている。第二のホール素子154は、可動板
106上に位置しており、好ましくは、第二の軸から遠
い位置に配置されている。
【0024】第一のホール素子152は、一対の第一の
永久磁石132、134によって作り出される磁界と共
働して、可動板106の第一の軸周りの揺動位置つまり
傾き位置に対応する信号を発生する。また、第二のホー
ル素子154は、一対の第二の永久磁石142、144
によって作り出される磁界と共働して、可動板106の
第二の軸周りの揺動位置つまり傾き位置に対応する信号
を発生する。なお、図1において、ホール素子に関する
配線は、図示が省略されている。
【0025】これは、言い換えれば、第一のホール素子
152と一対の第一の永久磁石132、134は、可動
板106の第一の軸周りの揺動位置を検出する手段を構
成し、第二のホール素子154と一対の第二の永久磁石
142、144は、可動板106の第二の軸周りの揺動
位置を検出する手段を構成していると言える。
【0026】このようなホール素子を用いて可動板の揺
動位置あるいは傾き位置を検出する技術については、本
出願人による特開2000ー81589号に詳しく開示
されている。
【0027】駆動コイル122に供給される交流信号
は、高速揺動に対応する周波数を有する高周波成分と低
速揺動に対応する周波数を有する低周波成分とを含んで
いる。このような高周波成分と低周波成分を含む交流信
号すなわち二重周期を有する交流電流は、一例において
は、高速揺動に対応する周波数を有する高周波成分と低
速揺動に対応する周波数を有する低周波成分とを単純に
重畳して作られる交流電流である。しかし、より好まし
い一例においては、二重周期を有する交流電流は、図2
または図3に示されるように、高速揺動に対応する高周
波成分のピークを結ぶ包絡線が低速揺動に対応する低周
波成分となっている交流電流である。
【0028】図2に示される交流電流では、高周波成分
のピークは一定周期で徐々に変化しており、それらを結
ぶ包絡線から成る低周波成分が正弦波形となっている。
また、図3に示される交流電流では、高周波成分のピー
クは一定周期で二値的に変化しており、それらを結ぶ包
絡線から成る低周波成分が矩形波形となっている。ここ
では、高周波成分のピークを結ぶ包絡線が正弦波形ある
いは矩形波形となっている例をあげたが、これらの限定
されるものでなく、高周波成分のピークを結ぶ包絡線は
三角波形等の他の周期的波形となっていてもよい。
【0029】また、別の言い方をすれば、駆動コイル1
22に供給される交流信号は、第一の周波数を有する第
一の交流成分と、第二の周波数を有する第二の交流成分
とを含んでいる。好ましくは、第一の交流成分は、第一
のトーションバー112、114の共振周波数fr1に等
しい周波数を有し、第二の交流成分は、第二のトーショ
ンバー116、118の共振周波数fr2に等しい周波数
を有している。
【0030】第一のトーションバー112、114の共
振周波数fr1と、第二のトーションバー116、118
の共振周波数fr2は、用途や目的等に応じて決まる設計
上のパラメータであり、第一のトーションバー112、
114の共振周波数fr1が第二のトーションバー11
6、118の共振周波数fr2よりも高く設計されてもよ
く、また反対に、第一のトーションバー112、114
の共振周波数fr1が第二のトーションバー116、11
8の共振周波数fr2よりも低く設計されてもよい。従っ
て、第一の交流成分が高周波成分で、第二の交流成分が
低周波成分であってもよく、また反対に、第一の交流成
分が低周波成分で、第二の交流成分が高周波成分であっ
てもよい。
【0031】また、第一の交流成分は、第一のトーショ
ンバー112、114の共振周波数fr1に対して、nを
自然数として、fr1/(2n+1)に等しい周波数を有
し、第二の交流成分は、第二のトーションバー116、
118の共振周波数fr2に対して、mを自然数として、
fr2/(2m+1)に等しい周波数を有していてもよい。
この場合、若干の振幅の減少が予想される。
【0032】以上をまとめると、第一の交流成分は、第
一のトーションバー112、114の共振周波数fr1に
対して、nを自然数として、fr1/(2n−1)に等しい
周波数を有し、第二の交流成分は、第二のトーションバ
ー116、118の共振周波数fr2に対して、mを自然
数として、fr2/(2m−1)に等しい周波数を有してい
る。
【0033】なお、第一のトーションバー112、11
4の共振周波数fr1と、第二のトーションバー116、
118の共振周波数fr2は、それぞれ、その材質、厚さ
や幅や長さ等の寸法、可動部分の質量などを考慮して、
所望の値となるように最適設計可能である。また、可動
板106の第一の軸周りと第二の軸周りの振れ角は、永
久磁石に対向するコイルの長さや巻き数、永久磁石とそ
れに対向する駆動コイルの間隔、永久磁石の磁場強度や
長さ、駆動コイルに流す交流電流の振幅などで調節可能
である。さらに、可動板106は共振により駆動される
ので、高速揺動は低速揺動に何ら悪影響を与えず、また
反対に低速揺動も高速揺動に何ら悪影響を与えない。
【0034】本実施形態のアクチュエータ100Aは、
たった一本の駆動コイル122を有し、駆動コイル12
2は可動内枠104に設けられており、従って可動板1
06には駆動のためのコイルが設けられていないので、
設計や製造が容易に行なえる。また、可動板106上
に、その位置検出用の素子すなわちホール素子152、
154を配置する場所の確保が容易に行なえる。さら
に、更なる大幅な可動板106の小型軽量化が可能であ
り、より高速での走査に対応したアクチュエータを提供
できる。
【0035】第二の実施の形態 次に第二の実施の形態のアクチュエータについて図4を
参照して説明する。図4において、第一の実施の形態の
アクチュエータの部材と実質的に同じ部材は、同一の参
照符号で示されており、続く記述では、その詳しい説明
は記載の重複を避けるために省略する。
【0036】図4に示されるように、第二の実施の形態
のアクチュエータ100Bは、固定的に支持される固定
外枠102と、固定外枠102の内側に位置する可動内
枠104と、可動内枠104の内側に位置する可動板1
06と、固定外枠102と可動内枠104を連結する一
対の第一のトーションバー112、114と、可動内枠
104と可動板106を連結する一対の第二のトーショ
ンバー116、118とを有する板バネ構造体を備えて
いる。
【0037】可動内枠104は、一対の第一のトーショ
ンバー112、114により、固定外枠102に対して
揺動可能に支持され、可動板106は、一対の第二のト
ーションバー116、118により、可動内枠104に
対して揺動可能に支持される。従って、可動板106
は、固定外枠102に対して、一対の第一のトーション
バー112、114に沿って延びる第一の軸の周りに可
動内枠104と一緒に揺動し得、また、一対の第二のト
ーションバー116、118に沿って延びる第二の軸の
周りに単独で揺動し得る。
【0038】アクチュエータ100Bは、さらに、静止
状態の可動板106に平行で第二の軸に沿って延びる静
磁界を与える一対の第一の永久磁石132、134と、
静止状態の可動板106に平行で第一の軸に沿って延び
る静磁界を与える一対の第二の永久磁石142、144
と、可動内枠104を周回する駆動コイル122と、可
動板106の揺動速度を検出するための速度検出コイル
162とを備えている。
【0039】一対の第一の永久磁石132、134は、
好ましくは、それぞれヨーク136、138に結合され
ている。同様に、一対の第二の永久磁石142、144
は、好ましくは、それぞれヨーク146、148に結合
されている。
【0040】駆動コイル122の一方の端部は、固定外
枠102に設けられた電極パッド124と電気的に接続
されており、駆動コイル122の他方の端部は、同じく
固定外枠102に設けられた別の電極パッド126と電
気的に接続されている。
【0041】速度検出コイル162の一方の端部は、固
定外枠102に設けられた電極パッド164と電気的に
接続されており、速度検出コイル162の他方の端部
は、同じく固定外枠102に設けられた別の電極パッド
164と電気的に接続されている。
【0042】本実施形態のアクチュエータ100Bは、
第一実施形態のアクチュエータ100Aと全く同様にし
て駆動される。つまり、高周波成分と低周波成分を含む
交流信号すなわち二重周期を有する交流電流を駆動コイ
ル122に供給することにより、可動板106は二次元
的に駆動すなわち揺動される。
【0043】可動板106の二次元的な揺動に応じて、
速度検出コイル162の内側を横切る磁束が時間的に変
動する結果、速度検出コイル162と電気的に接続され
ている電極パッド164、166の間に誘導起電力が発
生する。この誘導起電力は、可動板106の揺動速度に
依存している。言い換えれば、誘導起電力は、可動板1
06の揺動速度を示す速度信号と言える。従って、電極
パッド164、166の間に発生する誘導起電力から、
可動板106の揺動速度を知ることができる。また、こ
の誘導起電力を時間的に積分することにより、可動板1
06の揺動位置を知ることもできる。
【0044】誘導起電力すなわち速度信号は、第一の軸
周りの揺動と第二の軸周りの揺動の両方の反映してい
る。すなわち、速度信号は、fr1の周波数の成分と、f
r2の周波数の成分とを含んでいる。従って、速度信号
を、fr1を含みfr2を含まない周波数帯域の信号を通過
させる第一のフィルターに通すことにより、第一の軸周
りの揺動速度に対応する信号が選択的に得られ、また、
fr2を含みfr1を含まない周波数帯域の信号を通過させ
る第二のフィルターに通すことにより、第二の軸周りの
揺動速度に対応する信号が選択的に得られる。
【0045】つまり、速度信号を周波数で分離すること
により、第一の軸周りの可動板106の揺動速度と、第
二の軸周りの可動板106の揺動速度とが別々に求めら
れる。さらに、それらの信号の各々を時間的に積分する
ことにより、第一の軸周りの可動板106の揺動位置
と、第二の軸周りの可動板106の揺動位置とが別々に
求められる。
【0046】これは、言い換えれば、速度検出コイル1
62と一対の第一の永久磁石132、134と第一のフ
ィルターは、可動板106の第一の軸周りの揺動位置を
検出する手段を構成し、速度検出コイル162と一対の
第二の永久磁石142、144と第一のフィルターは、
可動板106の第二の軸周りの揺動位置を検出する手段
を構成していると言える。
【0047】本実施形態のアクチュエータ100Bは、
たった一本の駆動コイル122を有し、駆動コイル12
2は可動内枠104に設けられており、従って可動板1
06には駆動のためのコイルが設けられていないので、
設計や製造が容易に行なえる。また、可動板106上
に、その速度検出用の素子すなわち速度検出コイル16
2を配置する場所の確保が容易に行なえる。さらに、更
なる大幅な可動板106の小型軽量化が可能であり、よ
り高速での走査に対応したアクチュエータを提供でき
る。
【0048】第三の実施の形態 次に第三の実施の形態のアクチュエータについて図5を
参照して説明する。図5において、第一の実施の形態の
アクチュエータの部材と実質的に同じ部材は、同一の参
照符号で示されており、続く記述では、その詳しい説明
は記載の重複を避けるために省略する。
【0049】図5に示されるように、第三の実施の形態
のアクチュエータ100Cは、固定的に支持される固定
外枠102と、固定外枠102の内側に位置する可動内
枠104と、可動内枠104の内側に位置する可動板1
06と、固定外枠102と可動内枠104を連結する一
対の第一のトーションバー112、114と、可動内枠
104と可動板106を連結する一対の第二のトーショ
ンバー116、118とを有する板バネ構造体を備えて
いる。
【0050】可動内枠104は、一対の第一のトーショ
ンバー112、114により、固定外枠102に対して
揺動可能に支持され、可動板106は、一対の第二のト
ーションバー116、118により、可動内枠104に
対して揺動可能に支持される。従って、可動板106
は、固定外枠102に対して、一対の第一のトーション
バー112、114に沿って延びる第一の軸の周りに可
動内枠104と一緒に揺動し得、また、一対の第二のト
ーションバー116、118に沿って延びる第二の軸の
周りに単独で揺動し得る。
【0051】アクチュエータ100Cは、さらに、静止
状態の可動板106に平行で第二の軸に沿って延びる静
磁界を与える一対の第一の永久磁石132、134と、
可動内枠104を周回する駆動コイル122とを備えて
いる。駆動コイル122の一方の端部は、固定外枠10
2に設けられた電極パッド124と電気的に接続されて
おり、駆動コイル122の他方の端部は、同じく固定外
枠102に設けられた別の電極パッド126と電気的に
接続されている。
【0052】本実施形態のアクチュエータ100Cは、
第一実施形態のアクチュエータ100Aと全く同様にし
て駆動される。つまり、高周波成分と低周波成分を含む
交流信号すなわち二重周期を有する交流電流を駆動コイ
ル122に供給することにより、可動板106は二次元
的に駆動すなわち揺動される。
【0053】さらに、アクチュエータ100Cは、可動
板106の揺動位置つまり傾き位置を光学的に検出する
ための光学系を備えている。この光学系は、可動板10
6に設けられた反射ミラー172と、光ビームAを反射
ミラー172に向けて発する光源174と、反射ミラー
172で反射された光ビームA'を検出するための二次
元検出器178とを有している。反射ミラー172は、
好ましくは、可動板106の中央部に設けられている。
光源174は、例えば、半導体レーザーやLEDであ
る。二次元検出器178は、例えば、二次元PSDや、
CCD等のイメージセンサーである。
【0054】光源174から発せられた光ビームAは、
可動板106に設けられた反射ミラー172に照射され
る。反射ミラー172で反射された光ビームA'は、二
次元検出器178に照射され、その受光面に光スポット
を形成する。二次元検出器178の受光面に形成される
光スポットは、可動板106の二次元的な揺動に応じて
その位置を二次元的に変える。つまり、二次元検出器1
78の受光面上の光スポットの位置は、可動板106の
二次元的な揺動位置すなわち第一の軸周りの揺動位置と
第二の軸周りの揺動位置とを反映している。
【0055】従って、二次元検出器178の受光面上の
光スポットの位置を調べることにより、可動板106の
二次元的な揺動位置を知ることができる。あるいは、二
次元検出器178の受光面に形成される光スポットの大
きさを調べることにより、可動板106の二次元的な揺
動位置を知ることができる。
【0056】また、さらに別の手法として、光学系は、
光源174から発せられた光ビームAを絞るための光学
レンズ176を更に有し、この光学レンズ176が、二
次元検出器178の受光面に形成される光スポットの大
きさを一定に保つように位置制御されてもよい。この構
成では、光学レンズ176の変位に基づいて、可動板1
06の二次元的な揺動位置を求めることができる。
【0057】可動板106は、反射ミラー172が形成
された面の裏側に当たる面に全反射ミラーを有してお
り、第一の軸と第二の軸の一方の周りに比較的高速で揺
動され、第一の軸と第二の軸の他方の周りに比較的低速
で揺動される。可動板106の全反射ミラーには、光ビ
ームBが照射される。可動板106の全反射ミラーで反
射された光ビームB'は、可動板106の二次元的な揺
動に応じて、二次元的に走査される。このような二次元
的に走査される光ビームB'は、投影面に投影されるこ
とで画像を形成する。
【0058】図6に、全反射ミラー182で反射された
光ビームB'をそのまま投影した様子を示す。ここで
は、全反射ミラー182の静止位置において光ビーム
B'が投影面に垂直に入射し、二本の揺動軸周りの正負
の揺動角がそれぞれ等しいものとしている。このような
設定において、全反射ミラーと投影面の間隔が、垂直入
射点すなわち中心から離れるにつれて増大するため、そ
の投影範囲184は、各辺が内側に湾曲した四角形とな
る。
【0059】従って、本実施形態のアクチュエータを用
いた画像形成においては、好ましくは、図7に示される
ように、全反射ミラー182と投影面の間に、湾曲した
四角形の投影範囲184を長方形の投影範囲188に修
正する、自由曲面レンズなどより成る矯正光学系186
を追加されるとよい。
【0060】本実施形態のアクチュエータ100Cは、
たった一本の駆動コイル122を有し、駆動コイル12
2は可動内枠104に設けられており、従って可動板1
06には駆動のためのコイルが設けられていないので、
設計や製造が容易に行なえる。また、可動板106上
に、その速度検出用の素子すなわち反射ミラー172を
配置する場所の確保が容易に行なえる。さらに、更なる
大幅な可動板106の小型軽量化が可能であり、より高
速での走査に対応したアクチュエータを提供できる。
【0061】第四の実施の形態 次に第四の実施の形態のアクチュエータについて図8を
参照して説明する。図8において、第一の実施の形態の
アクチュエータの部材と実質的に同じ部材は、同一の参
照符号で示されており、続く記述では、その詳しい説明
は記載の重複を避けるために省略する。
【0062】図8に示されるように、第二の実施の形態
のアクチュエータ100Dは、固定的に支持される固定
外枠102と、固定外枠102の内側に位置する可動内
枠104と、可動内枠104の内側に位置する可動板1
06と、固定外枠102と可動内枠104を連結する一
対の第一のトーションバー112、114と、可動内枠
104と可動板106を連結する一対の第二のトーショ
ンバー116、118とを有する板バネ構造体を備えて
いる。
【0063】可動内枠104は、一対の第一のトーショ
ンバー112、114により、固定外枠102に対して
揺動可能に支持され、可動板106は、一対の第二のト
ーションバー116、118により、可動内枠104に
対して揺動可能に支持される。従って、可動板106
は、固定外枠102に対して、一対の第一のトーション
バー112、114に沿って延びる第一の軸の周りに可
動内枠104と一緒に揺動し得、また、一対の第二のト
ーションバー116、118に沿って延びる第二の軸の
周りに単独で揺動し得る。
【0064】アクチュエータ100Dは、さらに、静止
状態の可動板106に平行で第二の軸に沿って延びる静
磁界を与える一対の第一の永久磁石132、134と、
静止状態の可動板106に平行で第一の軸に沿って延び
る静磁界を与える一対の第二の永久磁石142、144
と、可動板106の周縁部を周回する駆動コイル122
と、可動内枠104に設けられた第一のホール素子15
2と、可動板106に設けられた第二のホール素子15
4とを備えている。
【0065】一対の第一の永久磁石132、134は、
好ましくは、それぞれヨーク136、138に結合され
ている。同様に、一対の第二の永久磁石142、144
は、好ましくは、それぞれヨーク146、148に結合
されている。
【0066】駆動コイル122の一方の端部は、固定外
枠102に設けられた電極パッド124と電気的に接続
されており、駆動コイル122の他方の端部は、同じく
固定外枠102に設けられた別の電極パッド126と電
気的に接続されている。駆動コイル122には、一対の
電極パッド124、126を介して、第一実施形態のと
ころで詳しく述べた高周波成分と低周波成分を含む交流
電流が供給される。
【0067】可動板106は、駆動コイル122を流れ
る電流と第二の永久磁石142、144によって作り出
される磁界と相互作用により発生するローレンツ力によ
り、一対の第二のトーションバー116、118を通る
第一の軸の周りに、第二のトーションバー116、11
8の共振周波数fr2に対応する周波数で揺動される。ま
た、可動板106は、駆動コイル122を流れる電流と
第一の永久磁石132、134によって作り出される磁
界と相互作用により発生するローレンツ力により、微小
振動が誘起され、可動板106のこの振動に起因する共
振により、可動内枠104は、一対の第一のトーション
バー112、114を通る第一の軸の周りに、第一のト
ーションバー112、114の共振周波数fr1に対応す
る周波数で揺動される。
【0068】その結果、可動板106は、第一のトーシ
ョンバー112、114の共振周波数で決まる周波数
で、第一の軸の周りに可動内枠104と一緒に揺動され
るとともに、第二のトーションバー116、118の共
振周波数で決まる周波数で、第二の軸の周りに単独で揺
動される。
【0069】第一のホール素子152は、可動内枠10
4上に位置しており、好ましくは、第一の軸から遠い位
置に配置されている。第二のホール素子154は、可動
板106上に位置しており、好ましくは、第二の軸から
遠い位置に配置されている。
【0070】第一のホール素子152は、一対の第一の
永久磁石132、134によって作り出される磁界と共
働して、可動板106の第一の軸周りの揺動位置つまり
傾き位置に対応する信号を発生する。また、第二のホー
ル素子154は、一対の第二の永久磁石142、144
によって作り出される磁界と共働して、可動板106の
第二の軸周りの揺動位置つまり傾き位置に対応する信号
を発生する。なお、図8において、ホール素子に関する
配線は、図示が省略されている。
【0071】本実施形態のアクチュエータ100Dは、
駆動のためのコイル要素として、可動板106に設けら
れた一本の駆動コイル122を有しているだけであるの
で、設計や製造が容易に行なえる。
【0072】これまで、いくつかの実施の形態について
図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上
述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨
を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0073】上述した実施形態では、可動板の揺動を検
出する手法として、ホール素子や速度検出コイルを用い
た例を示したが、揺動を検出する手法はこれらに限定さ
れない。例えば、ホール素子や速度検出コイルに代え
て、容量センサーを用いてもよく、あるいはそれらを組
み合わせてもよい。
【0074】従って、本発明のアクチュエータについ
て、以下のことが言える。
【0075】1.固定的に支持される固定外枠と、固定
外枠の内側に位置する可動内枠と、可動内枠の内側に位
置する可動板と、固定外枠と可動内枠を連結する第一の
トーションバーであって、固定外枠に対して可動内枠を
第一の軸周りに揺動可能に支持する第一のトーションバ
ーと、可動内枠と可動板を連結する第二のトーションバ
ーであって、可動内枠に対して可動板を第二の軸周りに
揺動可能に支持する第二のトーションバーと、可動内枠
と可動板のいずれか一方に設けられた駆動コイルと、駆
動コイルに静磁界を与える磁界発生手段とを備えている
アクチュエータであって、第一の軸と第二の軸は互いに
非平行であり、第一のトーションバーと第二のトーショ
ンバーは異なる共振周波数を有しており、このアクチュ
エータは、高周波成分と低周波成分を含む二重周期を有
する交流電流が駆動コイルに供給されることにより、可
動板が第一の軸周りの第二の軸周りに異なる周波数で揺
動される。
【0076】2.第1項のアクチュエータにおいて、第
一トーションバーの共振周波数が第二トーションバーの
共振周波数よりも高い。
【0077】3.第1項のアクチュエータにおいて、第
一トーションバーの共振周波数が第二トーションバーの
共振周波数よりも低い。
【0078】4.第1項のアクチュエータにおいて、駆
動コイルが可動内枠に設けられている。
【0079】5.第1項のアクチュエータにおいて、駆
動コイルが可動板に設けられている。
【0080】6.第1項のアクチュエータにおいて、可
動板の揺動位置や揺動速度を検出するための揺動検出手
段を更に備えており、揺動検出手段の一部の構成要素が
可動板に設けられている。
【0081】7.第1項のアクチュエータにおいて、可
動板の揺動位置や揺動速度を検出するための揺動検出手
段を更に備えており、揺動検出手段の一部の構成要素が
可動内枠に設けられている。
【0082】8.固定的に支持される固定外枠と、固定
外枠の内側に位置する可動内枠と、可動内枠の内側に位
置する可動板と、固定外枠と可動内枠を連結する第一の
トーションバーであって、固定外枠に対して可動内枠を
第一の軸周りに揺動可能に支持する第一のトーションバ
ーと、可動内枠と可動板を連結する第二のトーションバ
ーであって、可動内枠に対して可動板を第二の軸周りに
揺動可能に支持する第二のトーションバーと、可動内枠
と可動板のいずれか一方に設けられた駆動コイルと、駆
動コイルに静磁界を与える磁界発生手段とを備えている
アクチュエータであって、第一の軸と第二の軸は互いに
非平行であり、第一のトーションバーと第二のトーショ
ンバーは異なる共振周波数を有しているアクチュエータ
を駆動する駆動方法であり、この駆動方法は、高周波成
分と低周波成分を含む二重周期を有する交流電流を駆動
コイルに供給することにより、可動板を第一の軸周りの
第二の軸周りに異なる周波数で揺動させる。
【0083】9.第8項の駆動方法において、交流電流
の低周波成分は、第一のトーションバーの共振周波数と
第二のトーションバーの共振周波数の一方に等しい周波
数を有し、交流電流の高周波成分は、第一のトーション
バーの共振周波数と第二のトーションバーの共振周波数
の他方に等しい周波数を有している。
【0084】10.第8項の駆動方法において、交流電
流は、低周波成分と高周波成分が重畳された交流信号で
ある。
【0085】11.第8項の駆動方法において、交流電
流は、高周波成分のピークを結んだ包絡線が低周波成分
となっている。
【0086】12.第11項の駆動方法において、低周
波成分は正弦波である。
【0087】13.第11項の駆動方法において、低周
波成分は矩形波である。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、たった一本の駆動コイ
ルを有し、これが可動内枠と可動板の一方に設けられて
いることにより、設計や製造が容易であり、また設計の
自由度が高いアクチュエータが提供される。また、この
アクチュエータは、駆動コイルを可動内枠に配置するこ
とによって更なる大幅な可動板の小型軽量化が可能であ
り、これにより、より高速での走査に対応し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態によるアクチュエー
タの平面図である。
【図2】図1に示されるアクチュエータの駆動に好適な
駆動信号の一例を示している。
【図3】図1に示されるアクチュエータの駆動に好適な
別の駆動信号を示している。
【図4】本発明の第二の実施の形態によるアクチュエー
タの平面図である。
【図5】本発明の第三の実施の形態によるアクチュエー
タの斜視図である。
【図6】図5に示されるアクチュエータの走査により光
ビームがそのまま投影されることで形成される投影範囲
を示している。
【図7】図5に示されるアクチュエータの走査により光
ビームが矯正光学系を介して投影されることで形成され
る投影範囲を示している。
【図8】本発明の第四の実施の形態によるアクチュエー
タの平面図である。
【図9】従来例によるアクチュエータの平面図である。
【図10】図9のアクチュエータのB−B線に沿う断面
図である。
【図11】図9のアクチュエータのC−C線に沿う断面
図である。
【図12】図9のアクチュエータに供給される高速揺動
のための高周波信号を示している。
【図13】図9のアクチュエータに供給される低速揺動
のための低周波信号を示している。
【符号の説明】
100A アクチュエータ 102 固定外枠 104 可動内枠 106 可動板 112、114 第一のトーションバー 116、118 第二のトーションバー 122 駆動コイル 132、134 第一の永久磁石 142、144 第二の永久磁石
フロントページの続き (72)発明者 片白 雅浩 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H045 AB13 AB16 AB23 AB38 AB73 BA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定的に支持される固定外枠と、 固定外枠の内側に位置する可動内枠と、 可動内枠の内側に位置する可動板と、 固定外枠と可動内枠を連結する第一のトーションバーで
    あって、固定外枠に対して可動内枠を第一の軸周りに揺
    動可能に支持する第一のトーションバーと、 可動内枠と可動板を連結する第二のトーションバーであ
    って、可動内枠に対して可動板を第二の軸周りに揺動可
    能に支持する第二のトーションバーと、 可動内枠と可動板のいずれか一方に設けられた駆動コイ
    ルと、 駆動コイルに静磁界を与える磁界発生手段とを備えてい
    るアクチュエータであって、第一の軸と第二の軸は互い
    に非平行であり、第一のトーションバーと第二のトーシ
    ョンバーは異なる共振周波数を有している、アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】 固定的に支持される固定外枠と、固定外
    枠の内側に位置する可動内枠と、可動内枠の内側に位置
    する可動板と、固定外枠と可動内枠を連結する第一のト
    ーションバーであって、固定外枠に対して可動内枠を第
    一の軸周りに揺動可能に支持する第一のトーションバー
    と、可動内枠と可動板を連結する第二のトーションバー
    であって、可動内枠に対して可動板を第二の軸周りに揺
    動可能に支持する第二のトーションバーと、可動内枠と
    可動板のいずれか一方に設けられた駆動コイルと、駆動
    コイルに静磁界を与える磁界発生手段とを備えており、
    第一の軸と第二の軸は互いに非平行であり、第一のトー
    ションバーと第二のトーションバーは異なる共振周波数
    を有しているアクチュエータの駆動方法であり、高周波
    成分と低周波成分を含む交流電流を駆動コイルに供給す
    る駆動方法。
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