JP7277902B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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本発明は、例えば以下の[1]~[9]である。
[1]ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)と、炭素数14~22の高級アルコール(C)を3~20質量%と、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)を0.01~3質量%と、アミノ変性シリコーン(E)を0.01~5質量%とを含み、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量比(A/B)が、3~20であり、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量の合計(A+B)が、0.1~7質量%である、毛髪化粧料。
[2]ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)が、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムおよびメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である、[1]に記載の毛髪化粧料。
[3]炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)が、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよび臭化ステアリルトリメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の毛髪化粧料。
[4]前記炭素数14~22の高級アルコール(C)が、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、およびベヘニルアルコールから選択される少なくとも1種である、[1]~[3]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[5]前記アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)が、ラウリルベタイン、ミリスチルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタインおよびココベタインから選択される少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[6]前記アミノ変性シリコーン(E)が、アモジメチコン、アミノプロピルジメチコン、アミノエチルアミノプロピルジメチコン、ビスセテアリルアモジメチコンおよび(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマーから選択される少なくとも1種である、[1]~[5]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[7]塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(F)を0.1~3質量%含む、[1]~[6]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[8]高重合メチルポリシロキサン(G)を0.5~5質量%含む、[1]~[7]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
[9]トリートメントである、[1]~[8]のいずれかに記載の毛髪化粧料。
本発明の毛髪化粧料は、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)と、炭素数14~22の高級アルコール(C)を3~20質量%と、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)を0.01~3質量%と、アミノ変性シリコーン(E)を0.01~5質量%とを含み、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量比(A/B)が、3~20であり、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量の合計(A+B)が、0.1~7質量%である。
なお、本発明における各成分の含有量は、毛髪化粧料を100質量%とした場合の含有量を示している。
本発明の毛髪化粧料は、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)を含み、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、後述する炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量比(A/B)が、3~20であり、前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量の合計(A+B)が、0.1~7質量%である。
ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)を含む。
炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、炭素数14~22の高級アルコール(C)を3~20質量%、好ましくは4~15質量%、より好ましくは5~10質量%含む。
炭素数14~22の高級アルコール(C)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)を0.01~3質量%、好ましくは0.05~2質量%、より好ましくは0.1~1.5質量%含む。アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)が前記範囲内にあると、塗付時やすすぎ時のべたつきを抑えて、滑らかさを付与することができる。アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)が前記下限量より少ないと、毛髪の柔らかさがなく、硬さを感じてしまう。アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)が前記上限量より多いと、粘度が低すぎる組成物となるため使用しにくく、毛髪のしっとり感も弱くなる。また、剤の安定性が悪くなる。
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明におけるアミノ変性シリコーンとは、アミノ基を含有するシリコーンを指す。
本発明の毛髪化粧料は、アミノ変性シリコーン(E)を0.01~5質量%、好ましくは0.05~3質量%、より好ましくは0.1~1.5質量%含む。アミノ変性シリコーン(E)が前記範囲内にあると、毛髪にしっとり感と柔らかさを付与することができる。アミノ変性シリコーン(E)が前記下限量より少ないと、毛髪のしっとり感と柔らかさが弱く、前記上限量より多いと、すすぎ時のべたつきや、軋みが生じ、毛髪に指が絡みやすくなってしまう。
アミノ変性シリコーン(E)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、任意で、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(F)を好ましくは0.1~3質量%、より好ましくは0.2~1.5質量%含む。
塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(F)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明の毛髪化粧料は、任意で、高重合メチルポリシロキサン(G)を含んでいてもよい。高重合メチルポリシロキサン(G)としては、通常は25℃における粘度が6000mm2/s~400万mm2/sであるメチルポリシロキサンが用いられる。
高重合メチルポリシロキサン(G)を任意で加えることによって、仕上がりの指通りがより滑らかになることから、好ましい。
高重合メチルポリシロキサン(G)としては、例えば、KF-96H 10万cs(信越化学工業株式会社製)を使用することができる。
本発明の毛髪化粧料は、通常は水を含む。水の含有量は特に限定されず、使用する目的に応じて、適宜調整して用いることができる。水として、具体的には、水道水、イオン交換水、蒸留水、精製水および天然水が挙げられ、殺菌済みのものが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記成分以外に任意の成分を含有することができる。任意の成分としては、例えば、保湿剤、生薬類、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、増粘剤および色素が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、上述した各成分を上述の量で使用する以外は、例えば公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法は特に限定されない。製造方法としては各成分を均一に混合するために、加熱条件下で行ってもよい。加熱条件下で製造する場合の温度としては、例えば75~85℃が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料の状態としては、例えば、クリーム状、ミルク状などが挙げられ、毛髪に均一に塗布しやすい観点から、クリーム状が好ましい。
本発明における毛髪化粧料は、毛髪に塗布して使用することができ、シャンプー後の毛髪に塗布して使用することが好ましい。
本発明の毛髪化粧料は、例えば、トリートメント、コンディショナー、リンス、多剤式トリートメントの一部を構成するトリートメントとしても使用することができる。これらの中でも、トリートメントとして使用することが好ましい。
表3~表6に示す処方で各成分を混合することにより毛髪化粧料を製造し、物性評価(1)、および官能評価(2)~(16)の試料とした。なお、表中の処方の数値は、毛髪化粧料を100質量%とした場合の、各成分の質量%を表している。
毛髪化粧料についての物性評価および官能評価の結果は、表3~表6に示す。
なお、実施例および比較例では、表1に記載の市販品を使用した。
後述する(1)に記載の評価項目および評価基準に従って、毛髪化粧料の物性評価を行った。
専門パネラー(美容師)10人が1人ずつ、シェルパデザインサプリD-1シャンプー(株式会社アリミノ製)1gを用いて、ダメージ処理した毛束を洗浄後、水洗し、軽く水気を切った。その後、実施例および比較例の各毛髪化粧料を1g塗布し、水洗した。十分に水洗した後、タオルドライし、ドライヤーで乾燥させた。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
官能評価では、一般の人の毛髪の傷みを再現した、ダメージ処理した毛束を用いた。ダメージ処理は以下の方法で行った。
表2に記載の配合でダメージ処理用水溶液を調製し、60℃に加熱した。そこに毛束(約30cm、10gの人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)を10分間浸漬して、ダメージを与えた。その後、ダメージ処理用水溶液から毛束を取り出し、水洗し、乾燥させた。
(1)剤の安定性
試料を100mLのPET製容器に90g充填後、45℃の恒温槽で90日保管し、その際の分離を確認した。
◎:全く分離しない
〇:60日経過後、わずかに分離する
△:30日経過後~60日までに分離する
×:30日以内に分離する
毛束に各毛髪化粧料を塗布したときのしっとり感を触感で評価した。
4点:化粧料が毛髪にしっかりと絡んで、非常にしっとりする
3点:化粧料が毛髪に絡んでしっとりする
2点:化粧料が毛髪にほとんど絡まずしっとりしない
1点:化粧料が毛髪に絡まず、全くしっとりしない
毛束に各毛髪化粧料を均一に塗布しやすいかどうかを触感で評価した。
4点:毛先から根元まで均一に塗布することが非常に容易
3点:毛先から根元まで均一に塗布することが容易
2点:毛先から根元まで均一に塗布することが困難
1点:毛先から根元まで均一に塗布することが非常に困難
毛束に各毛髪化粧料を塗布したときの毛髪の柔らかさを触感で評価した。
4点:非常に柔らかい
3点:柔らかい
2点:硬さを感じる
1点:非常に硬さを感じる
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすぐ時の滑らかさを触感で評価した。
4点:非常に滑らかにすすぐことができる
3点:べたつき感を感じない
2点:べたつき感を感じる
1点:非常にべたつき感を感じる
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすぐ時の柔らかさを触感で評価した。
4点:非常に柔らかい
3点:柔らかい
2点:硬さを感じる
1点:非常に硬さを感じる
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすぐ時の軋みを触感で評価した。
4点:まったく軋まず、指が絡まらない
3点:ほとんど軋まない
2点:やや軋む
1点:非常に軋んで指が絡む
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、毛束を軽くタオルドライした際の柔らかさを触感で評価した。
4点:非常に柔らかい
3点:柔らかい
2点:硬さを感じる
1点:非常に硬さを感じる
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、毛束を軽くタオルドライした際の指通りを触感で評価した。
4点:非常に指通りが良い
3点:指通りが良い
2点:指通りがやや悪い
1点:指通りが悪い
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後のしっとり感を触感で評価した。
4点:非常にしっとりする
3点:しっとりする
2点:あまりしっとりしない
1点:全くしっとりしない
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後の毛先のまとまりを触感で評価した。
4点:非常にまとまりが良い
3点:まとまりが良い
2点:あまりまとまらない
1点:全くまとまらない
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後の滑らかさを触感で評価した。
4点:非常に滑らかである
3点:滑らかである
2点:あまり滑らかではない
1点:全く滑らかではない
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後の柔らかさを触感で評価した。
4点:非常に柔らかく感じる
3点:柔らかく感じる
2点:やや硬く感じる
1点:非常に硬く感じる
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた。毛先と根元の触感の違いを評価した。
4点:全く違いを感じない
3点:ほぼ同等の感触
2点:やや異なる感触
1点:明らかに異なる感触
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後の毛髪の指通りを触感で評価した。
4点:非常に指通りが良い
3点:指通りが良い
2点:やや指通りが悪い
1点:指通りが悪い
毛束に塗布した各毛髪化粧料をすすいだ後、タオルドライし、ドライヤーを用いて乾燥させた後、毛髪一本一本について、薄い膜に覆われて表面が整っているようなコーティング感を感じられるかどうかを触感で評価した。
4点:非常にコーティング感がある
3点:コーティング感がある
2点:コーティング感があまりない
1点:コーティング感が全くない
本発明の毛髪化粧料は、毛髪のすすぎ時の滑らかさと柔らかさに優れ、かつ、仕上がりの柔らかさとしっとり感にも優れる毛髪化粧料であることがわかる。
比較例10で製造した毛髪化粧料は、アミノ変性シリコーン(E)が規定量より多いため、すすぎ時に非常に軋んで指が絡んだ。また、タオルドライ時および仕上がりの柔らかさも悪かった。
Claims (9)
- ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、
炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)と、
炭素数14~22の高級アルコール(C)を3~20質量%と、
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)を0.01~3質量%と、
アミノ変性シリコーン(E)を0.01~5質量%とを含み、
前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量比(A/B)が、5~15であり、
前記ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)と、前記炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)との質量の合計(A+B)が、0.1~7質量%である、毛髪化粧料。 - ベヘニルトリメチルアンモニウム塩(A)が、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムおよびメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 炭素数15~21のハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム(B)が、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよび臭化ステアリルトリメチルアンモニウムから選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の毛髪化粧料。
- 前記炭素数14~22の高級アルコール(C)が、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、およびベヘニルアルコールから選択される少なくとも1種である、請求項1~3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
- 前記アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(D)が、ラウリルベタイン、ミリスチルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタインおよびココベタインから選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
- 前記アミノ変性シリコーン(E)が、アモジメチコン、アミノプロピルジメチコン、アミノエチルアミノプロピルジメチコン、ビスセテアリルアモジメチコンおよび(アミノエチルアミノプロピルメチコン/ジメチコン)コポリマーから選択される少なくとも1種である、請求項1~5のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
- 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(F)を0.1~3質量%含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
- 高重合メチルポリシロキサン(G)を0.5~5質量%含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
- トリートメントである、請求項1~8のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
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