JP7460107B2 - 多剤式毛髪化粧料、および毛髪処理方法 - Google Patents

多剤式毛髪化粧料、および毛髪処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、多剤式毛髪化粧料、および毛髪処理方法に関する。
日常生活で受ける紫外線や、日々のシャンプー・ドライヤーの影響により、毛髪はダメージを受けている。また、加齢等の影響により、毛髪が細くなることがある。ダメージを受けたり細くなった毛髪に、ヘアカラー剤、パーマ剤などの化学処理を行ったり、ヘアアイロン、ドライヤーなどの熱処理を行うと、毛髪が硬くなり、ぱさつき、指通りが悪くなってしまう。このようなダメージが顕著に現れた毛髪を、スタイリングがしやすく、手触り感、指通りが良い状態に改善し、かつ、その効果が一定期間続く毛髪化粧料が望まれている。
ダメージが顕著に現れた毛髪の状態を改善するために、これまで研究開発が行われてきた。開発された手段の一つとしては、複数の製剤を毛髪に順次作用させ、毛髪の補修効果や質感改善効果を高める、多剤式毛髪化粧料がある(特許文献1~3)。多剤式毛髪化粧料として近年では、例えば、第1剤、第2剤、第3剤の順に毛髪に適用される多剤式毛髪処理剤であって、カチオン性化合物が配合されている第1剤と、特定の共重合体またはその架橋体から選ばれるアニオン性高分子が配合されている第2剤と、カチオン性化合物が配合されている第3剤とで構成された発明が開示されている(特許文献4)。
特開2008-137995号公報 特開2010-215541号公報 特開2012-056931号公報 特開2013-144646号公報
しかしながら、特許文献4の技術では、第1剤の毛髪への吸着力が高いため、毛髪の柔らかさや、おさまりが良いものの、毛髪がべたついてしまうという問題があった。また、第2剤、および第3剤を毛髪に適用することにより、べたつきは解消されるが、毛髪が硬くなり柔らかさが損なわれ、指通りも悪く、満足できる品質ではなかった。さらに、毛髪の柔らかさやおさまりの効果は、シャンプー洗浄後には感じられないことも問題であった。
このようなことから、本発明は、べたつきがなく、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりが良く、シャンプー洗浄後も一定期間、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりの効果に優れる、多剤式毛髪化粧料を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、以下の構成を有する多剤式毛髪化粧料は上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の[1]~[15]である。
[1]第1剤と、第2剤とを備える多剤式毛髪化粧料であり、前記第1剤が、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%含み、前記第2剤が、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%と、ポリオール(C)を1~20質量%と、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%と、分岐鎖を有する液状油(E)を0.5~15質量%含む、多剤式毛髪化粧料。
[2]前記アニオン性高分子(B)が、アクリル系高分子化合物である、[1]に記載の多剤式毛髪化粧料。
[3]前記ポリオール(C)が、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンから選択される少なくとも1種である、[1]または[2]に記載の多剤式毛髪化粧料。
[4]前記ノニオン性高分子(D)が、水溶性セルロースである、[1]~[3]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[5]前記分岐鎖を有する液状油(E)が、イソノナン酸エチルヘキシル、イソドデカン、および水添ポリイソブテンから選択される少なくとも1種である、[1]~[4]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[6]第1剤のpHが3.5~10であり、第2剤のpHが3.0~7.0であり、前記第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高い、[1]~[5]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[7]さらに第3剤を備え、前記第3剤が、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%と、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%と、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)を0.1~20質量%とを含む、[1]~[6]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[8]毛髪に、第1剤を塗付する工程(I)、および工程(I)が行われた毛髪に、第2剤を塗付する工程(II)を有し、前記第1剤が、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%含み、前記第2剤が、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%と、ポリオール(C)を1~20質量%と、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%と、分岐鎖を有する液状油(E)を0.5~15質量%とを含む、毛髪処理方法。
[9]前記アニオン性高分子(B)が、アクリル系高分子化合物である、[8]に記載の毛髪処理方法。
[10]前記ポリオール(C)が、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンから選択される少なくとも1種である、[8]または[9]に記載の毛髪処理方法。
[11]前記ノニオン性高分子(D)が、水溶性セルロースである、[8]~[10]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[12]前記分岐鎖を有する液状油(E)が、イソノナン酸エチルヘキシル、イソドデカン、および水添ポリイソブテンから選択される少なくとも1種である、[8]~[11]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[13]第1剤のpHが3.5~10であり、第2剤のpHが3.0~7.0であり、前記第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高い、[8]~[12]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[14]第2剤を塗付する工程(II)が行われた毛髪に、第3剤を塗付する工程(III)を有し、前記第3剤が、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%と、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%と、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)を0.1~20質量%とを含む、[8]~[13]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[15]工程(II)と工程(III)との間に、毛髪をすすぐ工程を有する、[14]に記載の毛髪処理方法。
本発明は、べたつきがなく、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりが良く、シャンプー洗浄後も一定期間、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりの効果に優れる、多剤式毛髪化粧料を提供することができる。
次に、本発明の多剤式毛髪化粧料、および毛髪処理方法について具体的に説明する。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤と、第2剤とを備える多剤式毛髪化粧料であり、さらに、第3剤を備えることが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、毛髪に順次、第1剤と、第2剤とを適用することが好ましく、第1剤と、第2剤とを適用した毛髪に対して、第3剤を適用することがより好ましい。
<多剤式毛髪化粧料>
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤と、第2剤とを備える多剤式毛髪化粧料であり、前記第1剤が、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%含み、前記第2剤が、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%と、ポリオール(C)を1~20質量%と、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%と、分岐鎖を有する液状油(E)を0.5~15質量%含む。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、前述のように第3剤を備えることが好ましく、前記第3剤が、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%と、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%と、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)を0.1~20質量%とを含むことが好ましい。
<アミノ変性シリコーン(A)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、第1剤は、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%、好ましくは2~10質量%、より好ましくは3~8質量%含む。
アミノ変性シリコーン(A)が前記範囲内にあると、柔らかさ、およびまとまりが良く、シャンプー洗浄後も、その効果に優れる。
アミノ変性シリコーン(A)が前記下限量より少ないと、シャンプー洗浄後の指通りが悪くなってしまう。前記上限量より多いと、毛髪が非常にべたついてしまう。
アミノ変性シリコーン(A)としては、例えば、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アミノグリコール変性シリコーン、アミノフェニル変性シリコーン、アミノプロピルジメチコン、およびアミノエチルアミノプロピルジメチコンが挙げられる。これらの中でも、毛髪の触感を良好にし、毛髪に柔らかさ及びしっとり感を付与する観点から、アミノ変性シリコーン(A)としては、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アミノフェニル変性シリコーン、アミノプロピルジメチコン、およびアミノエチルアミノプロピルジメチコンが好ましく、アモジメチコンがより好ましい。
アミノ変性シリコーン(A)の市販品としては、例えば、SS-3551(ダウ・東レ株式会社製)を用いることができる。
アミノ変性シリコーン(A)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<アニオン性高分子(B)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、第2剤は、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%、好ましくは0.1~2質量%、より好ましくは0.5~1.5質量%含む。
アニオン性高分子(B)が前記範囲内にあると、毛髪に柔かさを付与することができる。
アニオン性高分子(B)が前記下限量より少ないと、毛髪のやわらかさは感じられるが、充分ではない。前記上限量より多いと、毛髪が非常に硬くなってしまう。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、毛髪により柔らかさを付与できることから、アニオン性高分子(B)が、アクリル系高分子化合物であることが好ましい。
本発明において、アクリル系高分子化合物とは、アクリル酸、メタクリル酸、およびその誘導体由来の構成単位を有する高分子化合物のことを指す。
アクリル系高分子化合物としては、下記式(1)で表される構成単位を有することが好ましい。アクリル系高分子化合物は、該化合物100質量%中に下記式(1)で表される構成単位を30~100質量%有することが好ましい。
Figure 0007460107000001
・・・式(1)
式(1)において、
1は、水素原子またはメチル基であり、
Xは、-O-、-NR3-、または-O-であり、
Xが、-O-、または-NR3-である場合、R2は極性基およびその塩から選択される少なくとも一種の官能基を有していてもよい炭素数1~10の有機基、または水素原子であり、
Xが、-O-である場合、R2は一価のカチオンであり、
3は、水素原子、または炭素数1~3のアルキル基である。
1は、水素原子であることが好ましい。
2において、極性基としては、例えば、-OH、および-SO3Hが挙げられる。その塩としては、例えば、-O-Na+、-SO3 -Na+、および-SO3 -NH4+が挙げられる。一価のカチオンとしては、例えば、Na+、およびNH4+が挙げられる。
2は、極性基およびその塩から選択される少なくとも一種の官能基を有していてもよい炭素数1~5の有機基であることが好ましい。R2は、極性基およびその塩から選択される少なくとも一種の官能基で置換された炭素数1~5のアルキル基であることがより好ましい。
アニオン性高分子(B)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<ポリオール(C)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、第2剤は、第2剤100質量%中に、ポリオール(C)を1~20質量%、好ましくは3~15質量%、より好ましくは7~13質量%含む。
ポリオール(C)が前記範囲内にあると、毛髪のべたつきを抑制し、まとまりを付与することができる。
ポリオール(C)が前記下限量より少ないと、毛髪がべたつき、指通りも悪くなる。前記上限量より多いと、毛髪がまとまらず、広がってしまう。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、ポリオール(C)が、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンから選択される少なくとも1種であることが好ましく、毛髪のべたつきを抑制し、まとまりを付与する効果に優れることから、ジプロピレングリコールがより好ましい。
ポリオール(C)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<ノニオン性高分子(D)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、第2剤は、第2剤100質量%中に、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%、好ましくは0.05~1質量%、より好ましくは0.05~0.6質量%含む。
ノニオン性高分子(D)が前記範囲内にあると、毛髪の柔らかさ、およびまとまりが良く、シャンプー洗浄後も、その効果に優れる。
ノニオン性高分子(D)が前記下限量より少ないと、毛髪がやや硬く感じ、指通りもなめらかではなく、広がってしまう。前記上限量より多いと、毛髪が非常にべたついてしまう。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、毛先までの指通りに優れることから、ノニオン性高分子(D)が、水溶性セルロースであることが好ましい。
本発明において、水溶性セルロースとは、通常は難溶性のセルロースを、部分的に改変し、水溶性にしたセルロースのことを指す。
ノニオン性高分子(D)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明者は、第2剤にノニオン性高分子(D)を特定量配合することで、シャンプー洗浄した後でも、一定期間、毛先までの指通りを保つことができることを見出した。さらに、本発明者は、特定量のポリオール(C)と、後述する特定量の分岐鎖を有する液状油(E)を配合することで、第1剤のアミノ変性シリコーン由来のべたつきを抑えながら、柔らかさ、毛先までの指通りの良さを向上させることに成功した。
<分岐鎖を有する液状油(E)>
本発明において、分岐鎖を有する液状油(E)とは、分岐構造の炭化水素鎖を有する25℃で液体の油脂のことを指す。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、第2剤は、第2剤100質量%中に、分岐鎖を有する液状油(E)を0.5~15質量%含み、好ましくは、2~12質量%含み、より好ましくは、6~12質量%含む。
分岐鎖を有する液状油(E)が前記範囲内にあると、毛髪のべたつきがなく、まとまりに優れ、シャンプー洗浄後も、その効果に優れる。
分岐鎖を有する液状油(E)が前記下限量より少ないと、毛髪の柔らかさ、指通り、およびまとまりが悪く、シャンプー洗浄後の毛髪がひっかかってしまう。前記上限量より多いと、毛髪がべたついてしまう。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、分岐鎖を有する液状油(E)が、イソノナン酸エチルヘキシル、イソドデカン、および水添ポリイソブテンから選択される少なくとも1種であることが好ましく、毛髪の柔らかさ、およびまとまりに優れることから、イソノナン酸エチルヘキシルがより好ましい。
分岐鎖を有する液状油(E)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<高級アルコール(F)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、前記第3剤は、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%、好ましくは0.5~10質量%含む。
高級アルコール(F)が前記範囲内にあると、毛髪にうるおい感が付与できるため好ましい。
高級アルコール(F)は、炭素数14~24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有する1価の高級アルコールであることが好ましい。
高級アルコール(F)において、炭素数は、好ましくは16~22、より好ましくは16~18である。
また、高級アルコール(F)は、飽和アルコールであっても、不飽和アルコールであってもよいが、剤の安定性が高いことから飽和アルコールが好ましい。
高級アルコール(F)として、具体的には、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、およびオレイルアルコールが挙げられる。これらの中でも、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、およびベヘニルアルコールが好ましく、仕上がりの柔らかさに優れることから、セトステアリルアルコールがより好ましい。
高級アルコール(F)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<カチオン性界面活性剤(G)>
本発明の多剤式毛髪化粧料において、前記第3剤は、第3剤100質量%中に、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%、好ましくは0.5~4質量%含む。
カチオン性界面活性剤(G)が前記範囲内にあると、柔らかさを付与できるため好ましい。
カチオン性界面活性剤(G)としては、例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウムが挙げられる。これらの中でも、カチオン性界面活性剤(G)としては、うるおい感を向上させる観点から、モノアルキル型4級アンモニウム塩が好ましい。
モノアルキル型4級アンモニウム塩として、具体的には、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム、臭化ミリスチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベへニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化アルキル(20~22)トリメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウムが挙げられる。これらの中でも、カチオン性界面活性剤(G)としては、毛先までの指通りを向上させる観点から、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、および塩化ベへニルトリメチルアンモニウムが好ましく、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、および塩化ベへニルトリメチルアンモニウムを併用することがより好ましい。
カチオン性界面活性剤(G)は、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
カチオン性界面活性剤(G)として、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよび塩化ベへニルトリメチルアンモニウムを併用する場合には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムと、塩化ベへニルトリメチルアンモニウムとの質量比(塩化ステアリルトリメチルアンモニウム:塩化ベへニルトリメチルアンモニウム)が、5:1~1:4であることが好ましい。
カチオン性界面活性剤(G)として、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムおよび塩化ベへニルトリメチルアンモニウムを併用する場合には、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムを0.05~2.5質量%、および塩化ベへニルトリメチルアンモニウムを0.05~4質量%含むことができ、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムを1~2.5質量%、および塩化ベへニルトリメチルアンモニウムを0.05~0.5質量%含むことが特に好ましい。
<ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)>
本発明において、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)は、成分(H)とも記す。
本発明の多剤式毛髪化粧料において、前記第3剤は、第3剤100質量%中に、成分(H)を0.1~20質量%、好ましくは0.5~10質量%含む。
成分(H)が前記範囲内にあると、毛先までの指通り、およびまとまりに優れるため好ましい。
成分(H)として用いることができるジメチルポリシロキサンの市販品としては、例えば、SH200 C(5cs)、SH200 C(100cs)、SH200 C(300cs)、BY11-007、BY11-040(いずれも、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)や、XF49-B7083(モメンティブ製)が挙げられる。
成分(H)として用いることができる、アミノ変性シリコーンとしては、例えば、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アミノグリコール変性シリコーン、アミノフェニル変性シリコーン、アミノプロピルジメチコン、およびアミノエチルアミノプロピルジメチコンが挙げられる。これらの中でも、毛髪の触感を良好にし、毛髪に柔らかさ及びしっとり感を付与する観点から、アミノ変性シリコーンとしては、アモジメチコンがより好ましい。
成分(H)として用いることができる、アミノ変性シリコーンの市販品としては、例えば、SS-3551(ダウ・東レ株式会社製) が挙げられる。
本発明において、成分(H)としては、毛髪の柔らかさを向上させる観点から、ジメチルポリシロキサンがより好ましい。
本発明において、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)は、ジメチルポリシロキサンまたはアミノ変性シリコーンを1種単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
《その他成分》
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤、第2剤、および第3剤において、通常は水を含む。水の含有量は特に限定されず、使用する目的に応じて、適宜調整して用いることができる。水として、具体的には、水道水、イオン交換水、蒸留水、精製水および天然水が挙げられ、殺菌済みのものが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤、第2剤、および第3剤において、本発明の効果を損なわない範囲で、前記成分以外に任意の成分を含有することができる。
第1剤における任意の成分としては、例えば、保湿剤、生薬類、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、帯電防止剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、増粘剤、乳化剤、乳化安定剤、界面活性剤、粘度調整剤、高級アルコール、シリコーン類(但し、アミノ変性シリコーン(A)を除く)、油剤、溶剤、および色素が挙げられる。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤の任意の成分として、具体的には、乳化剤として塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム;粘度調整剤としてセタノール;油剤としてイソノナン酸エチルヘキシル;防腐剤としてフェノキシエタノール;pH調整剤として、乳酸およびトリエタノールアミンを用いることができる。
第1剤のpH調整剤として乳酸およびトリエタノールアミンを用いると、低刺激でアルカリ性の領域に調整できることから好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤の任意の成分として、アニオン性高分子を含むと、剤が分離してしまい、経時安定性が保てないことから、アニオン性高分子を含まないことが好ましい。本発明者は、アニオン性高分子等のアニオン性成分は、アミノ変性シリコーンとコンプレックス(複合体)を形成してしまうと考えている。第1剤がコンプレックスを形成してしまうと、毛髪に吸着する第1剤中のアミノ変性シリコーン(A)の量が低下してしまうことから、第1剤の任意の成分として、アニオン性高分子を含まないことが好ましい。
第2剤における任意の成分としては、例えば、保湿剤、生薬類、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、帯電防止剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、増粘剤、乳化剤、乳化安定剤、界面活性剤、高級アルコール、油剤、溶剤、および色素が挙げられる。
第2剤の任意の成分として、具体的には、防腐剤としてフェノキシエタノール;pH調整剤として、乳酸、および乳酸ナトリウムを用いることができる。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第2剤の任意の成分として、カチオン性高分子を含むと剤が分離してしまうことから、カチオン性高分子を含まないことが好ましい。本発明者は、カチオン性高分子等のカチオン性成分は、アニオン性高分子とコンプレックスを形成してしまうと考えている。第2剤がコンプレックスを形成すると、水に不溶な沈殿物が生成してしまうことから、第2剤の任意の成分として、カチオン性高分子を含まないことが好ましい。
第3剤における任意の成分としては、例えば、保湿剤、生薬類、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、清涼剤、帯電防止剤、ビタミン類、タンパク質、香料、抗菌剤、増粘剤、乳化剤、乳化安定剤、界面活性剤、高級アルコール、シリコーン類(但し、成分(H)を除く)、油剤、溶剤、および色素が挙げられる。
第3剤の任意の成分として、具体的には、防腐剤としてフェノキシエタノール;pH調整剤として、乳酸、および乳酸ナトリウムを用いることができる。
《製法等》
本発明の多剤式毛髪化粧料は、上述した各成分を上述の量で使用する以外は、例えば公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法は特に限定されない。製造方法としては各成分を均一に混合するために、加熱条件下で行ってもよい。加熱条件下で製造する場合の温度としては、例えば75~85℃が挙げられる。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤のpHが3.5~10であり、第2剤のpHが3.0~7.0であり、前記第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高いことが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤のpHが7.0~9.0であることがより好ましく、第2剤のpHが3.5~5.0であることがより好ましい。
第1剤のpHが7.0~9.0であると、アミノ変性シリコーンの経時的な変色(黄変)が起こりにくくなることや、毛髪全体がアニオン性を帯び、アミノ変性シリコーンが毛髪に均一に付着しやすいため好ましく、第1剤のpHが7.5~8.5であることが毛髪が膨潤しすぎず、ダメージの原因になりにくいため、さらに好ましい。なお、第1剤のpHが9より大きいと、毛髪が膨潤してダメージの原因になる場合がある。
また、第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高いことが、毛髪へのアミノ変性シリコーン(A)の吸着性を高め、耐シャンプー性に優れることから好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料が、前記第3剤を備える場合は、第3剤のpHが、3.5~5.5であると、仕上がりのなめらかさに優れることから好ましい。
《剤型》
本発明の多剤式毛髪化粧料の剤型としては、特に限定されないが、クリーム状、乳液状、液状、ミルク状、スプレー状、フォーム状などが挙げられる。第1剤は、毛髪に剤を定着しやすくする観点から、クリーム状、および乳液状が好ましく、第2剤は、第1剤で塗布した剤を均一に毛髪上でなじませることができるという観点から液状、およびミルク状が好ましく、第3剤は、毛髪の表面を万遍なく均一に覆いやすくする観点から、クリーム状が好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料の外観は、例えば、透明または不透明な外観が挙げられる。第1剤、第2剤、第3剤は、いずれも乳化状態であり、油性成分が乳化され、不透明な外観であることが好ましい。
《使用方法》
本発明の多剤式毛髪化粧料は、毛髪に塗布して使用することができる。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、例えばシャンプー等の毛髪洗浄剤で毛髪を洗浄した後の毛髪に塗布して使用することが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、毛髪が乾燥している状態でも、濡れている状態でも塗布して使用することができるが、毛髪への浸透効果を高める観点から、本発明における多剤式毛髪化粧料は、毛髪が濡れている状態で塗布して使用することが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、用途について特に制限はないが、システムトリートメント、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナーおよび処理剤に用いることができる。システムトリートメントとは、サロン等において、毛髪のダメージに合わせてトリートメントを複数のステップで塗布することにより、毛髪の状態を改善するトリートメントを指す。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、システムトリートメントに用いることが好ましい。
なお、本発明の多剤式毛髪化粧料は、本発明の効果を損ねない範囲で、ヘアカラー剤や、パーマ剤の中に含有させてもよい。
本発明の多剤式毛髪化粧料を用いて、毛髪処理を行う場合、例えば、下記のような方法で実施することができる。
本発明の毛髪処理方法は、毛髪に、第1剤を塗付する工程(I)、および工程(I)が行われた毛髪に、第2剤を塗付する工程(II)を有することが好ましい。
本発明の毛髪処理方法は、第2剤を塗付する工程(II)が行われた毛髪に、第3剤を塗付する工程(III)を有することがより好ましい。
本発明の毛髪処理方法は、第3剤を塗付する工程(III)を有する場合は、第2剤を塗付する工程(II)と第3剤を塗付する工程(III)との間に、毛髪をすすぐ工程を有することが好ましい。
また、本発明の多剤式毛髪化粧料を用いて、毛髪処理を行う場合、例えば、毛髪のダメージや顧客の要望に応じて、第1剤を塗付する工程の前に、他の処理剤を用いてもよい。他の処理剤として具体的には、毛髪の補修効果のある処理剤、カラーリング剤、およびパーマ剤などが挙げられる。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤および第2剤を備えるが、本発明の多剤式毛髪化粧料が備える第1剤と第2剤との質量比は、通常は1:0.5~1:2であり、好ましくは1:0.8~1:1.2である。また、本発明の多剤式毛髪化粧料が、第3剤を備える場合には、第1剤と第3剤との質量比は、通常は1:0.5~1:2であり、好ましくは1:0.8~1:1.2である。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、第1剤、第2剤、および第3剤を毛髪に塗布する量に特に制限はなく、毛髪のダメージに応じて、適宜調整することができるが、第1剤と第2剤との質量比は、通常は1:0.5~1:2であり、好ましくは1:0.8~1:1.2である。また、本発明の多剤式毛髪化粧料が、第3剤を備える場合には、第1剤と第3剤との質量比は、通常は1:0.5~1:2であり、好ましくは1:0.8~1:1.2である。
本発明の多剤式毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合は、例えば、毛束10gに対して、第1剤、第2剤、および第3剤を0.8~1.2gずつ塗布することが好ましい。
本発明の多剤式毛髪化粧料を毛髪に塗布する場合は、例えば、毛髪がミドルレングスの場合、第1剤、第2剤、および第3剤を9~12gずつ塗布することが好ましい。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<実施例1~35、比較例1~10>
実施例および比較例では、表1に記載の市販品を使用した。
表2~表8の処方の数値は、多剤式毛髪化粧料を100質量%とした場合の、各成分の質量%を表しており、純分換算した値を示す。
Figure 0007460107000002
《評価方法》
専門パネラー(美容師)10名が1人ずつ、後述する評価項目に従って官能評価を行った。
実施例1~35、および比較例1~10について、(1)~(5)の評価項目について官能評価を行った。実施例3および28~35についてはさらに(6)の評価項目について官能評価を行った。
各評価項目について、10名の官能評価の評価点の平均を算出し、以下のとおり評価した。
◎:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が3.5点以上である。
○:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が2.5点以上3.5点未満である。
△:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点以上2.5点未満である。
×:10人の専門パネラー(美容師)の評価点の平均が1.5点未満である。
《ダメージ処理》
実施例1~35、および比較例1~10で用いた毛束は、あらかじめ一般人の毛髪の痛み、広がりを再現するために下記方法でダメージ処理を行った。
毛束(30cm、10gの黒髪人毛)(製品名BS-B3A、ビューラックス社製)に、脱色剤であるアリミノ120ブリーチ(株式会社アリミノ製)10gと、カラーストーリー アドミオ OX6%(株式会社アリミノ製)20gを混合したものを刷毛で塗布し、25℃で30分放置してダメージを与えた。その後、流水ですすぎ、シェルパ デザインサプリD-2シャンプー(株式会社アリミノ製)1gを用いてシャンプーを行った。シャンプー後、流水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させた。
《評価手順A:実施例1~27、および比較例1~10》
ダメージ処理した毛束を35~40℃程度のお湯で濡らした後、表2~表5に記載の各処方で調製した第1剤を1g塗布し、毛束全体になじませた。第1剤が塗布された毛束に対して、表2~表5に記載の各処方で調製した第2剤を重ねて1g塗布し、毛束全体になじませた。その後、お湯ですすぎ、タオルドライ後、ドライヤーで乾燥させ、仕上げた。仕上げた毛束について、(1)~(5)の評価項目に従って官能評価を行った。なお、実施例3のみ、仕上げた毛束について(6)の評価項目の官能評価も行った。
《評価手順B:実施例28~35》
ダメージ処理した毛束をお湯で濡らした後、実施例3に記載の処方で調製した第1剤を1g塗布し、毛束全体になじませた。第1剤が塗布された毛束に対して、実施例3に記載の処方で調製した第2剤を重ねて1g塗布し、毛束全体になじませ、お湯ですすいだ。すすぎ後、軽く水気を切った毛束に対して、表7および表8に記載の各処方で調製した第3剤を1g塗布し、毛束全体になじませた。その後、お湯ですすぎ、タオルドライ後、ドライヤーで乾燥させ、仕上げた。仕上げた毛束について、(1)~(6)の評価項目に従って官能評価を行った。
(1) 評価項目1:べたつき
仕上げた毛束に指を通したり、握ったりし、触感でべたつきを評価した。
4点:べたつきを感じない
3点:ほとんどべたつきを感じない
2点:ややべたつく
1点:非常にべたつく
(2) 評価項目2:やわらかさ
仕上げた毛束に指を通したり、握ったりし、触感でやわらかさを評価した。
4点:非常にやわらかい
3点:やわらかい
2点:やや硬い
1点:非常に硬い
(3) 評価項目3:毛先までの指通り
仕上げた毛束に指を通し、毛束の中間部分から毛先にかけての指通りのなめらかさを評価した。
4点:非常になめらかである
3点:なめらかである
2点:ややひっかかり、ざらつきがある
1点:非常にひっかかり、ざらつきがある
(4) 評価項目4:まとまり
仕上げた毛束をくしで梳かし、手で毛先を揃えた時の、毛先のまとまり具合を目視で評価した。
4点:非常にまとまっている
3点:まとまっている
2点:広がっている
1点:非常に広がっている
(5) 評価項目5:洗浄後の毛先までの指通り
仕上げた毛束をラウレス硫酸ナトリウム10%水溶液に5分浸漬させた後、お湯で水洗した。タオルドライ後、ドライヤーで乾燥させた毛束について、評価項目3と同様の評価を行い、毛先にかけての指通りのなめらかさを評価した。
なお、ラウレス硫酸ナトリウム10%水溶液に5分浸漬させたのは、日常生活における約2週間分のシャンプーを想定した処理である。
4点:非常になめらかである
3点:なめらかである
2点:ややひっかかり、ざらつきがある
1点:非常にひっかかり、ざらつきがある
(6) 評価項目6:うるおい感
仕上げた毛束に指を通したり、握ったりし、触感でうるおい感を評価した。
4点:非常にうるおい感がある
3点:うるおい感がある
2点:ぱさついている
1点:非常にぱさついている
Figure 0007460107000003
Figure 0007460107000004
Figure 0007460107000005
Figure 0007460107000006
Figure 0007460107000007
実施例28の第3剤の処方を表7に示す。
Figure 0007460107000008
実施例29~35の第3剤の処方を表8に示す。実施例29~35で製造した多剤式毛髪化粧料は、(1)~(6)の評価項目おいて、全て◎という結果であった。
Figure 0007460107000009
実施例1~35で製造した多剤式毛髪化粧料は、全ての評価項目おいて良好な結果となった。
本発明の多剤式毛髪化粧料は、べたつきがなく、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりが良く、シャンプー洗浄後も一定期間、柔らかさ、毛先までの指通り、およびまとまりの効果に優れる、多剤式毛髪化粧料であることがわかる。また、本発明の多剤式毛髪化粧料は、さらに第3剤を備えることによって、毛髪にうるおい感を付与できることがわかる。
比較例1、2で製造した多剤式毛髪化粧料は、アミノ変性シリコーン(A)が本発明の規定量配合されていないため、洗浄後の毛先までの指通りが悪かったり、べたつきがあり、本発明の課題を解決できなかった。
比較例3、4で製造した多剤式毛髪化粧料は、アニオン性高分子(B)が本発明の規定量配合されていないため、べたつきがあり、毛先までの指通り、およびまとまりが悪く、洗浄後の毛先までの指通りも悪かったため、満足できる品質ではなかった。
比較例5、6で製造した多剤式毛髪化粧料は、ポリオール(C)が本発明の規定量配合されていないため、べたつきがあり、毛先までの指通りが悪かったり、毛髪が硬く、広がったりしてしまい、満足できる品質ではなかった。
比較例7、8で製造した多剤式毛髪化粧料は、ノニオン性高分子(D)が本発明の規定量配合されていないため、特に毛先までの指通りが悪く、満足できる品質ではなかった。
比較例9、10で製造した多剤式毛髪化粧料は、分岐鎖を有する液状油(E)が本発明の規定量配合されていないため、毛髪が硬く、毛先までの指通りやまとまりが悪かったり、べとついたりしてしまい、満足できる品質ではなかった。

Claims (9)

  1. 第1剤と、第2剤とを備える多剤式毛髪化粧料であり、
    前記第1剤が、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%含み、
    前記第2剤が、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%と、ポリオール(C)を3~15質量%と、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%と、分岐鎖を有する液状油(E)を2~12質量%含み、
    前記アニオン性高分子(B)が、アクリル系高分子化合物であり、
    前記ポリオール(C)が、ジプロピレングリコールおよびグリセリンから選択される少なくとも1種であ
    前記ノニオン性高分子(D)が、水溶性セルロースである、多剤式毛髪化粧料。
  2. 前記分岐鎖を有する液状油(E)が、イソノナン酸エチルヘキシル、イソドデカン、および水添ポリイソブテンから選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の多剤式毛髪化粧料。
  3. 第1剤のpHが3.5~10であり、第2剤のpHが3.0~7.0であり、前記第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高い、請求項1または2に記載の多剤式毛髪化粧料。
  4. さらに第3剤を備え、
    前記第3剤が、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%と、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%と、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)を0.1~20質量%とを含む、請求項1~のいずれか一項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  5. 毛髪に、第1剤を塗付する工程(I)、
    および工程(I)が行われた毛髪に、第2剤を塗付する工程(II)を有し、
    前記第1剤が、第1剤100質量%中に、アミノ変性シリコーン(A)を1~15質量%含み、
    前記第2剤が、第2剤100質量%中に、アニオン性高分子(B)を0.01~3質量%と、ポリオール(C)を3~15質量%と、ノニオン性高分子(D)を0.01~2質量%と、分岐鎖を有する液状油(E)を2~12質量%とを含み、
    前記アニオン性高分子(B)が、アクリル系高分子化合物であり、
    前記ポリオール(C)が、ジプロピレングリコールおよびグリセリンから選択される少なくとも1種であ
    前記ノニオン性高分子(D)が、水溶性セルロースである、毛髪処理方法。
  6. 前記分岐鎖を有する液状油(E)が、イソノナン酸エチルヘキシル、イソドデカン、および水添ポリイソブテンから選択される少なくとも1種である、請求項に記載の毛髪処理方法。
  7. 第1剤のpHが3.5~10であり、第2剤のpHが3.0~7.0であり、前記第1剤のpHが前記第2剤のpHよりも高い、請求項5または6に記載の毛髪処理方法。
  8. 第2剤を塗付する工程(II)が行われた毛髪に、第3剤を塗付する工程(III)を有し、
    前記第3剤が、第3剤100質量%中に、高級アルコール(F)を0.1~15質量%と、カチオン性界面活性剤(G)を0.1~5質量%と、ジメチルポリシロキサンおよびアミノ変性シリコーンから選択される少なくとも1種の成分(H)を0.1~20質量%とを含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
  9. 工程(II)と工程(III)との間に、毛髪をすすぐ工程を有する、請求項に記載の毛髪処理方法。
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