JP7261790B2 - 防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物および防水シート - Google Patents

防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物および防水シート Download PDF

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Description

本発明は、防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」とも称す)および防水シートに関し、詳しくは、熱安定性、耐熱着色性、耐候性および耐久性に優れた防水シートが得られる防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物および防水シートに関する。
陸屋根等の屋上の防水加工に使用される防水シートには、一般的に塩化ビニル系樹脂、可塑剤、充填剤等からなる防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物が使用されている。近年、住宅に高い耐久性が要求されるに伴って、防水シートにも高い耐久性(耐候性)が求められるようになった。
このような中、種々の塩化ビニル系樹脂組成物からなる防水シートが提案されている。例えば、特許文献1では、ポリ塩化ビニル樹脂、可塑剤、グリシン亜鉛、有機リン酸エステルおよび塩素化法酸化チタンからなる軟質ポリ塩化ビニル樹脂系防水シートが、特許文献2では、塩基性リン酸亜鉛または塩基性亜リン酸亜鉛を使用した防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物が、それぞれ提案されている。
特開平5-306343号公報 特開2006-1963号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている防水シートは、耐候性に関しては必ずしも充分ではなかった。また、特許文献2で提案されている防水シートは、長期間持続する耐候性、いわゆる耐久性において、未だ満足できるものではなかった。
そこで、本発明の目的は、熱安定性、耐熱着色性、耐候性および耐久性に優れた防水シートが得られる防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物および防水シートを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、所定の塩基性亜リン酸亜鉛と、ヒンダードアミン系光安定剤と、可塑剤と、を所定量塩化ビニル系樹脂に添加することで、上記課題を解消できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、
(A)成分として、下記一般式(1)、
xZnO・ZnPHO・yHO (1)
で表され、xは0.1~20の数を表し、yは0または正の数である塩基性亜リン酸亜鉛を0.01~10.0質量部、
(B)成分として、ヒンダードアミン系光安定剤を0.01~10.0質量部、
(C)成分として、可塑剤を30~100質量部、
含有し、
前記(B)成分が、下記一般式(2)、
Figure 0007261790000001
で表され、Rは、炭素原子数1~30のアルキル基であるピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤であることを特徴とするものである。
本発明の防水シートは、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物から得られることを特徴とするものである。
本発明によれば、熱安定性、耐熱着色性、耐候性および耐久性に優れた防水シートが得られる防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物および防水シートを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物に使用される塩化ビニル系樹脂としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等その重合方法には特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-エチレン共重合体、塩化ビニル-プロピレン共重合体、塩化ビニル-スチレン共重合体、塩化ビニル-イソブチレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-スチレン-無水マレイン酸三元共重合体、塩化ビニル-スチレン-アクリロニリトル共重合体、塩化ビニル-ブタジエン共重合体、塩化ビニル-イソプレン共重合体、塩化ビニル-塩素化プロピレン共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン-酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル-マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル-メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-各種ビニルエーテル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、およびそれら相互のブレンド品或いは他の塩素を含まない合成樹脂、例えば、アクリロニトリル-スチレン共重合体、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-エチル(メタ)アクリレート共重合体、ポリエステル等とのブレンド品、ブロック共重合体、グラフト共重合体等を挙げることができる。これら塩化ビニル系樹脂は2種以上の混合物でもよく、他の合成樹脂との混合物でもよい。使用される塩化ビニル系樹脂は、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性の点から、ポリ塩化ビニルが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、(A)成分として、下記一般式(1)で表される塩基性亜リン酸亜鉛を含有する。
xZnO・ZnPHO・yHO (1)
ここで、一般式(1)中のxは0.1~20を表し、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性の点から、好ましくは0.3~10であり、より好ましくは1~5である。xが0.1未満の場合または20を超える場合には、耐候性改善効果が不十分である。また。yは0または正の整数を表す。
本発明の樹脂組成物に係る塩基性亜リン酸亜鉛は、その組成が上記一般式(1)で表されるものであり、その製造方法には特に限定されるものではなく、単純に酸化亜鉛と正亜リン酸亜鉛との混合物であってもよいし、例えば、特開昭50-50297号公報に記載された方法等の、酸化亜鉛と亜リン酸との反応によって得られるものでもよい。
また、上記塩基性亜リン酸亜鉛の平均粒径は、特に制限されるものではないが、好ましくは100μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。平均粒径が上記範囲のものを使用することによって、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性に、より高い効果を発揮することができる。
本発明の樹脂組成物中の、(A)成分の含有量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.01~10.0質量部であり、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性の点から、好ましくは0.01~5.0質量部であり、より好ましくは0.05~2.0質量部である。(A)成分の配合量が0.01質量部未満では、上記効果がほとんど見られず、一方、10質量部を超えると、増量による効果がないばかりでなく、熱安定性を低下させてしまう。なお、本発明の樹脂組成物においては、(A)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物においては、上記塩基性亜リン酸亜鉛と共に、さらに、亜鉛以外の金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム等の塩基性亜リン酸塩を併用することもできる。その場合には、塩基性亜リン酸亜鉛との混合物、あるいは亜鉛とその他の金属の複合塩を使用することもできる。ただし、亜鉛以外の金属の塩基性亜リン酸塩を併用する場合、亜鉛以外の金属の含有量が、全金属量のうち好ましくは50質量%を超えないようにする。
また、本発明の樹脂組成物は、(B)成分として、ヒンダードアミン系光安定剤を含有する。かかるヒンダードアミン系光安定剤としては、従来公知のヒンダードアミン系光安定剤でもよく、特に限定はされない。例えば、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルステアレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクトキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)・ビス(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)・ビス(トリデシル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-ブチル-2-(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、1,2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、ポリ〔{6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル}{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}〕、1,2,3,4-ブタンカルボン酸/2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオール/3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロパナール/1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニルエステル重縮合物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)=デカンジオアート/メチル=1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル=セバカート混合物、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-モルホリノ-s-トリアジン重縮合物、1,6-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4-ジクロロ-6-第三オクチルアミノ-s-トリアジン重縮合物、1,5,8,12-テトラキス[2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル]-1,5,8,12-テトラアザドデカン、1,5,8,12-テトラキス[2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イル]-1,5,8,12-テトラアザドデカン、1,6,11-トリス[2,4-ビス(N-ブチル-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イルアミノ]ウンデカン、1,6,11-トリス[2,4-ビス(N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ)-s-トリアジン-6-イルアミノ]ウンデカン、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-{トリス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルヘキサデカノエート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルオクタデカノエート等が挙げられる。
また、(B)成分のヒンダードアミン系光安定剤は、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性の点から、下記一般式(2)で表されるピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
Figure 0007261790000002
ここで、一般式(2)中、Rは、炭素原子数1~30のアルキル基を表す。
上記一般式(2)のRがとり得る炭素原子数1~30のアルキル基としては、直鎖アルキル基または分岐アルキル基が挙げられる。直鎖アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基等が挙げられ、分岐アルキル基は、上記直鎖アルキル基の1つ若しくは2つ以上を炭素原子数1~9のアルキル基で置換した基が挙げられる。
上記一般式(2)で表される基を有するヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(1-オクトキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物中の、(B)成分は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.01~10.0質量部であり、熱安定性、耐熱着色性、耐候性と耐久性の点から、好ましくは0.02~5.0質量部であり、より好ましくは0.05~2.0質量部である。なお、本発明の樹脂組成物においては、(B)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、(C)成分として可塑剤を含有する。かかる可塑剤としては、特に制限はなく、通常、塩化ビニル系樹脂に用いられている可塑剤を任意に使用することができる。例えば、ジブチルフタレート、ブチルヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ2-エチルヘキシルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジオクチルテレフタレート等のフタレート系可塑剤;ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ(ブチルジグリコール)アジペート等のアジペート系可塑剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリ(ブトキシエチル)ホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート等のホスフェート系可塑剤;多価アルコールとして、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等と、二塩基酸として、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等とを用い、必要により一価アルコールおよび/またはモノカルボン酸をストッパーに使用したポリエステル系可塑剤;その他、テトラヒドロフタル酸系可塑剤、アゼライン酸系可塑剤、セバチン酸系可塑剤、ステアリン酸系可塑剤、クエン酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、ビフェニレンポリカルボン酸系可塑剤等が挙げられる。これらの可塑剤の中でも、フタル酸および炭素原子数8~13のアルコール、特に炭素原子数9~11のアルコールから得られるフタル酸エステル系可塑剤、とりわけ、ジイソノニルフタレート、ジウンデシルフタレートを使用することが、特に耐候性に優れた防水シートが得られるため好ましい。
本発明の樹脂組成物中の、(C)成分の含有量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、30~100質量部であり、好ましくは40~80質量部、より好ましくは45~70質量部の範囲である。なお、本発明の樹脂組成物においては、(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物は、さらに充填剤を含有してもよい。本発明の樹脂組成物に使用される充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム(重質、軽質、沈降性)、石膏、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ、ハイドロカルマイト、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、けい石、珪藻土、活性白土、タルク、マイカ、クレイ、ベンガラ、アスベスト、グラファイト、カーボンブラック等が挙げられるが、特に炭酸カルシウムまたはクレイの使用が、塩化ビニル系樹脂の耐候性に悪影響が小さいため好ましい。
上記充填剤を使用する場合の含有量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、5~100質量部が好ましく、8~60質量部がより好ましく、10~60質量部がさらにより好ましい。
さらに、本発明の樹脂組成物には、有機酸亜鉛塩を配合することで、製品の着色を抑制することができるため好ましい。有機酸亜鉛塩としては、カルボン酸またはフェノール類の亜鉛塩が挙げられる。ここで、上記カルボン酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2-エチルヘキシル酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、クロロステアリン酸、12-ケトステアリン酸、フェニルステアリン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレイン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘン酸、エルカ酸、ブラシジン酸および類似酸、並びに獣脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、桐油脂肪酸、大豆油脂肪酸および綿実油脂肪酸等の天然に産出する上記のカルボン酸の混合物、安息香酸、p-第三ブチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、トルイル酸、キシリル酸、サリチル酸、5-第三オクチルサリチル酸、ナフテン酸、シクロヘキサンカルボン酸等が挙げられ、また、上記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、シクロヘキシルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等が挙げられる。上記有機酸亜鉛塩は、正塩、酸性塩、塩基性塩あるいは過塩基性錯体等のいずれであってもよい。
上記有機酸亜鉛塩の配合量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.001~10質量部、より好ましくは、0.05~5質量部である。有機酸亜鉛塩は1種でも2種以上でもよい。
また、本発明の樹脂組成物には、亜鉛以外の金属の有機酸塩を配合することができ、有機酸塩としては、カルボン酸、有機リン酸類またはフェノール類の金属(Li,Na,K,Ca,Mg,Ba,Sr,Cd,Al)塩等が挙げられる。
ここで、上記カルボン酸、有機リン酸類およびフェノール類としては、例えば、先に示した例示したものが挙げられる。上記有機酸塩は、正塩、酸性塩、塩基性塩あるいは過塩基性錯体等のいずれであってもよい。上記有機酸塩の中でも、カルシウム塩、バリウム塩が好ましく、特に有機酸バリウム塩がより好ましい。また有機酸亜鉛塩と有機酸バリウム塩を併用することが好ましい。
亜鉛以外の金属の有機酸塩の配合量は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.001~10質量部、より好ましくは、0.05~5質量部である。
また、本発明の樹脂組成物には、さらに、通常塩化ビニル系樹脂用添加剤として用いられている各種の添加剤、例えば、ハイドロタルサイト化合物、β-ジケトン化合物、有機ホスファイト化合物、フェノール系または硫黄系酸化防止剤、エポキシ化合物、ポリオール化合物、紫外線吸収剤等を配合することもできる。
上記ハイドロタルサイト化合物としては、下記一般式(3)で表される、マグネシウムおよびアルミニウム、または亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムからなる複塩化合物が好ましく用いられ、また、結晶水を脱水したものであってもよい。
Figure 0007261790000003
ここで、式(3)中、x1、x2およびy1は各々下記式、0≦x2/x1<10、2≦x1+x2<20、0≦y1≦2で表される条件を満足する数を示し、mは0または任意の整数を示す。
上記ハイドロタルサイト化合物は、天然物であってもよく、また合成品であってもよい。合成品の合成方法としては、特公昭46-2280号公報、特公昭50-30039号公報、特公昭51-29129号公報、特公平3-36839号公報、特開昭61-174270号公報、特開2001-164042号公報、特開2002-53722号公報等に記載の公知の方法を例示することができる。また、本発明においては、上記ハイドロタルサイト化合物は、その結晶構造、結晶粒子径等に制限されることなく使用することが可能である。
また、上記ハイドロタルサイト化合物としては、その表面をステアリン酸のような高級脂肪酸、オレイン酸アルカリ金属塩のような高級脂肪酸金属塩、ドデシルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩のような有機スルホン酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルまたはワックス等で被覆したものも使用できる。これらのハイドロタルサイト化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記β-ジケトン化合物としては、例えば、アセチルアセトン、トリアセチルメタン、2,4,6-ヘプタトリオン、ブタノイルアセチルメタン、ラウロイルアセチルメタン、パルミトイルアセチルメタン、ステアロイルアセチルメタン、フェニルアセチルアセチルメタン、ジシクロヘキシルカルボニルメタン、ベンゾイルホルミルメタン、ベンゾイルアセチルメタン、ジベンゾイルメタン、ステアロイルイベンゾイルメタン、オクチルベンゾイルメタン、ビス(4-オクチルベンゾイル)メタン、ベンゾイルジアセチルメタン、4-メトキシベンゾイルベンゾイルメタン、ビス(4-カルボキシメチルベンゾイル)メタン、2-カルボキシメチルベンゾイルアセチルオクチルメタン、デヒドロ酢酸、シクロヘキサン-1,3-ジオン、3,6-ジメチル-2,4-ジオキシシクロヘキサン-1カルボン酸メチル、2-アセチルシクロヘキサノン、ジメドン、2-ベンゾイルシクロヘキサン等が挙げられる。また、これらβ-ジケトン化合物の金属塩も使用することができ、β-ジケトン金属塩を提供し得る金属種としては、例えば、リチウム、ナトリウムおよびカリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム等のアルカリ土類金属;亜鉛、アルミニウム、錫、アルキル錫等が挙げられる。これらのβ-ジケトン化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記有機ホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリ(2-エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4-シクロヘキサンジメチルジホスファイト、ビス(2,4-ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ第三ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、フェニル-4,4’-イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12~C15混合アルキル)-4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、水素化-4,4’-イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス〔4,4’-n-ブチリデンビス(2-第三ブチル-5-メチルフェノール)〕・1,6-ヘキサンジオール・ジホスファイト、テトラトリデシル・4,4’-ブチリデンビス(2-第三ブチル-5-メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・1,1,3-トリス(2-メチル-5-第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスファイト、9,10-ジハイドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナンスレン-10-オキサイド、2-ブチル-2-エチルプロパンジオール・2,4,6-トリ第三ブチルフェノールモノホスファイト等が挙げられる。これらの有機ホスファイト化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6-ジ第三ブチル-p-クレゾール、2,6-ジフェニル-4-オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレンビス〔(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、4,4’-チオビス(6-第三ブチル-m-クレゾール)、2-オクチルチオ-4,6-ジ(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-s-トリアジン、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-第三ブチルフェノール)、ビス〔3,3-ビス(4-ヒドロキシ-3-第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4’-ブチリデンビス(6-第三ブチル-m-クレゾール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2-第三ブチル-4-メチル-6-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5-トリス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス〔(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2-第三ブチル-4-メチル-6-(2-アクリロイルオキシ-3-第三ブチル-5-メチルベンジル)フェノール、3,9-ビス〔1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル〕-2,4,8,10-テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン-ビス〔β-(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-ブチルフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス〔β-(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。これらのフェノール系酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキルチオジプロピオネート類、およびペンタエリスリトールテトラ(β-ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ-アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類等が挙げられる。これらの硫黄系酸化防止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化桐油、エポキシ化魚油、エポキシ化牛脂油、エポキシ化ヒマシ油、エポキシ化サフラワー油等のエポキシ化動植物油、エポキシ化ステアリン酸メチル、-ブチル、-2-エチルヘキシル、-ステアリルエステル、エポキシ化ポリブタジエン、トリス(エポキシプロピル)イソシアヌレート、エポキシ化トール油脂肪酸エステル、エポキシ化アマニ油脂肪酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド、ジシクロヘキセンジエポキサイド、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルエポキシシクロヘキサンカルボキシレート等のエポキシ化合物等が挙げられる。なお、ここでエポキシ化大豆油のような、可塑剤としても使用されるエポキシ化合物を使用する場合には、防水シートの剛性の低下を防止するために、(C)成分と併せて100質量部を超えて使用しないようにする。これらのエポキシ化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリオール化合物としては、例えば、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ペンタエリスリトールまたはジペンタリスリトールのステアリン酸ハーフエステル、ビス(ジペンタエリスリトール)アジペート、グリセリン、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらのポリオール化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、5,5’-メチレンビス(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)等の2-ヒドロキシベンゾフェノン類;2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ第三ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレンビス(4-第三オクチル-6-ベンゾトリアゾリル)フェノール、2-(2-ヒドロキシ-3-第三ブチル-5-カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル等の2-(2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4-ジ第三ブチルフェニル-3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2,4-ジ第三アミルフェニル-3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル-3,5-ジ第三ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2-エチル-2’-エトキシオキザニリド、2-エトキシ-4’-ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル-α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリレート、メチル-2-シアノ-3-メチル-3-(p-メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2-(2-ヒドロキシ-4-オクトキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ第三ブチルフェニル)-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-s-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシ-5-メチルフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジ第三ブチルフェニル)-s-トリアジン等のトリアリールトリアジン類等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の樹脂組成物には、通常塩化ビニル系樹脂に使用される安定化助剤を添加することができる。かかる安定化助剤としては、例えば、ジフェニルチオ尿素、アニリノジチオトリアジン、メラミン、安息香酸、ケイヒ酸、p-第三ブチル安息香酸、無水ケイ酸、ケイ酸塩、ゼオライト、過塩素酸塩等が挙げられる。
その他、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて通常塩化ビニル系樹脂に使用される添加剤、例えば、架橋剤、帯電防止剤、発泡剤、防曇剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、滑剤、難燃剤、防曇剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤等を配合することができる。
また、本発明の樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂の加工方法に特に制限はなく、例えば、カレンダー加工、ロール加工、押出成型加工、溶融流延法、加圧成型加工、粉体成型等に好適に使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、防水シート、建材等に好ましく使用される。具体的には、陸屋根等の屋上に使用される防水シート、ルーフィングシート、プール防水用シート、土木工事用防水シート、遮水、貯水池、用水路等の防水シート等に好ましく使用することができる。
以下、実施例および比較例を示して、本発明の防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔実施例1、参考例1~3、比較例1~3〕
下記の配合にて、175℃、30rpm、5分の条件でカレンダー加工を行い、0.7mm厚のシートを作製した。得られたシートを190℃のギヤーオーブン中に入れて<熱安定性試験>として黒化時間(分)を測定した。結果を表1に示す。
また、上記の0.7mm厚のシートを張り合わせて180℃で5分または30分プレス加工して1mm厚のプレスシートをそれぞれ作製した。得られたシートを用いて、以下の方法で耐熱着色性試験および耐候性試験を行った。これらの結果を表1に示す。
<耐熱着色性試験>
180℃で5分プレス加工した1mm厚のシートと、180℃で30分プレス加工した1mm厚のシートについて、黄色度(Y.I値)を測定した。黄色度の数値が小さいほど着色がなく耐熱着色性に優れるといえる。
<耐候性試験>
180℃で5分プレス加工した1mm厚のシートについてメタルウエザー試験機(型式:KU-R5NCI、ダイプラ・ウィンテス(株)製)を用いて、下記試験条件で、耐候性の促進試験を5日間(120時間)行った。24時間毎にシートの着色状態を目視で確認し、1~10の10段階で評価した。評価1が、着色がなく最も耐候性に優れ、数値が増えるにつれて着色し耐候性に劣り、評価10が最も耐候性に劣る。
試験条件
光源 :水冷式メタルハライドランプ
放射照度:75mW/cm
照射条件:Lightのみ BP 63℃ 湿度50%RH spray Light 2hr中 120sec.
(配合)
ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
(A)成分:塩基性亜リン酸亜鉛 下記表1参照
(B)成分:ヒンダードアミン系光安定剤 下記表1参照
(C)成分:ジイソノニルフタレート 40質量部
(C)成分:ポリエステル系可塑剤※1 20質量部
有機酸亜鉛塩※2 0.25質量部
有機酸バリウム塩※3 0.25質量部
β-ジケトン化合物※4 0.1質量部
ハイドロタルサイト化合物※5 1.5質量部
充填剤※6 20質量部
有機ホスファイト化合物※7 0.5質量部
フェノール系酸化防止剤※8 0.05質量部
紫外線吸収剤※9 0.25質量部
紫外線吸収剤※10 0.5質量部
※1:アデカサイザーPN-7550((株)ADEKA製)
※2:ステアリン酸亜鉛
※3:ステアリン酸バリウム
※4:ジベンゾイルメタン
※5:マグセラー1(協和化学工業(株)製)
※6:クレイ
※7:テトラ(C12~C15混合アルキル)-4,4’-イソプロピリデンジフェニルジホスファイト
※8:ペンタエリトリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
※9:2-(2-ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
※10:2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン
下記、表1において(B)成分のヒンダードアミン系光安定剤は、下記構造式のヒンダードアミン系光安定剤1~4を使用した。
ヒンダードアミン系光安定剤1
Figure 0007261790000004
ヒンダードアミン系光安定剤2
Figure 0007261790000005
ヒンダードアミン系光安定剤3
Figure 0007261790000006
ヒンダードアミン系光安定剤4(数平均分子量1900~2100)
Figure 0007261790000007
Figure 0007261790000008
表中の各成分の単位は質量部である。
表1より、本発明の防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物は、熱安定性、耐熱着色性、耐候性およびその耐久性に優れた成形体を提供することができることがわかる。

Claims (2)

  1. 塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、
    (A)成分として、下記一般式(1)、
    xZnO・ZnPHO・yHO (1)
    で表され、xは0.1~20の数を表し、yは0または正の数である塩基性亜リン酸亜鉛を0.01~10.0質量部、
    (B)成分として、ヒンダードアミン系光安定剤を0.01~10.0質量部、
    (C)成分として、可塑剤を30~100質量部、
    含有し、
    前記(B)成分が、下記一般式(2)、
    Figure 0007261790000009
    で表され、R は、炭素原子数1~30のアルキル基であるピペリジル基を有するヒンダードアミン系光安定剤であることを特徴とする防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物。
  2. 請求項記載の防水シート用塩化ビニル系樹脂組成物から得られることを特徴とする防水シート。
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