JP7261384B2 - 断熱ボード用積層シート、断熱ボード、構造物及び機械器具 - Google Patents
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本実施の形態による断熱ボード用積層シートの構成について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施の形態による断熱ボード用積層シートを示す斜視図であり、図2は、本実施の形態による断熱ボード用積層シートを示す平面図であり、図3は、断熱ボード用積層シートを示す断面図である。
次に、本実施の形態による断熱ボードの構成について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施の形態による断熱ボードを示す斜視図であり、図5は、本実施の形態による断熱ボードを示す平面図である。
次に、図7を参照して、本実施の形態による断熱ボード用積層シート10の製造方法について説明する。図7は、本実施の形態による断熱ボード用積層シート10の製造工程の一部を示す概略斜視図である。
次に、図8を参照して、本実施の形態による断熱ボード50の製造方法について説明する。図8は、本実施の形態による断熱ボード50の製造工程の一部を示す概略正面図である。
次に、本実施の形態による断熱ボード50の作用について述べる。
次に、図9乃至図17を参照して、断熱ボード用積層シート及び断熱ボードの各変形例について説明する。図9乃至図17は、各変形例による断熱ボード用積層シート又は断熱ボードを示す図である。図9乃至図17において、図1乃至図8に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図9(a)(b)に示すように、断熱ボード用積層シート10のシーラント層20は、平面視で格子点状に配置された複数のドット状部24を有していても良い。この場合、断熱ボード用積層シート10は、金属層11と、金属層11上に突設された複数のドット状部24を含むシーラント層20とを有する。各ドット状部24は、金属層11上に島状に点在しており、他のドット状部24から水平方向に互いに離間して配置されている。各ドット状部24は平面視四角形状であっても良く(図9(a))、平面視円形状であっても良い(図9(b))。また、互いに隣接するドット状部24とドット状部24との間には、格子状の溝部(ガス流路)23が形成されている。溝部23にはシーラント層20を構成する樹脂が存在せず、金属層11が露出している。この溝部23は、燃焼試験時に発泡断熱材51から発生するガスを逃がす役割を果たす。本変形例によれば、燃焼試験時に、発泡断熱材51から発生するガスを格子状の溝部23を通じて縦横両方向に逃がすことができるので、ガスをより効率良く逃がすことができ、断熱ボード50の膨張を抑制することができる。
図10(a)(b)に示すように、断熱ボード用積層シート10のシーラント層20は、平面視で千鳥状に配置された複数のドット状部24を有していても良い。この場合、断熱ボード用積層シート10は、金属層11と、金属層11上に突設された複数のドット状部24を含むシーラント層20とを有する。各ドット状部24は、金属層11上に島状に点在しており、他のドット状部24から水平方向に互いに離間して配置されている。各ドット状部24は平面視四角形状であっても良く(図10(a))、平面視円形状であっても良い(図10(b))。互いに隣接するドット状部24とドット状部24との間には、溝部(ガス流路)23が形成されている。溝部23にはシーラント層20を構成する樹脂が存在せず、金属層11が露出している。この溝部23は、燃焼試験時に発泡断熱材51から発生するガスを逃がす役割を果たす。本変形例によれば、燃焼試験時に、発泡断熱材51から発生するガスを格子状の溝部23を通じて縦横両方向に逃がすことができるので、ガスをより効率良く逃がすことができ、断熱ボード50の膨張を抑制することができる。また、本変形例によれば、断熱ボード用積層シート10をロール状に巻き取った際(図10)、シーラント層20が存在する部分がロールの幅方向に分散されるので、ロールの取り扱いを容易にすることができる。
図11に示すように、断熱ボード用積層シート10のシーラント層20は、平面視で複数の波線部25(線状部21)を有していても良い。すなわち、断熱ボード用積層シート10は、金属層11と、金属層11上に突設された複数の波線部25を含むシーラント層20とを有する。複数の波線部25は、互いに平行かつ離間して配置されている。また、互いに隣接する波線部25と波線部25との間には、平面視で波線状の溝部(ガス流路)23が形成されている。溝部23にはシーラント層20を構成する樹脂が存在せず、金属層11が露出している。この溝部23は、燃焼試験時に発泡断熱材51から発生するガスを逃がす役割を果たす。本変形例によれば、燃焼試験時に、発泡断熱材51から発生するガスを、溝部23を通じて逃がすことができるので、ガスをより効率良く逃がすことができ、断熱ボード50の膨張を抑制することができる。また、本変形例によれば、断熱ボード用積層シート10をロール状に巻き取った際(図11)、シーラント層20が存在する部分がロールの幅方向に分散されるので、ロールの取り扱いを容易にすることができる。
図12に示すように、断熱ボード用積層シート10のシーラント層20は、金属層11側に位置する基部26を含んでいても良い。基部26は、金属層11の略全面にわたって設けられている。また、複数の線状部21は、基部26から金属層11の反対側に向けて突出している。基部26と線状部21とは、同一の材料により一体に形成されている。互いに隣接する線状部21と線状部21との間には、溝部(ガス流路)23が形成されている。溝部23の底面には基部26が存在しており、基部26によって金属層11の全面が覆われている。本変形例によれば、シーラント層20の基部26により、シーラント層20と金属層11との密着性や、シーラント層20と発泡断熱材51との密着性を高めることができる。なお、線状部21に代えて、ドット状部24(図9及び図10)を用いても良い。また、金属層11とシーラント層20の密着性を確保するために、これらの間にプライマー層を挿入してもよい。
図13に示すように、断熱ボード用積層シート10の金属層11とシーラント層20との間に、フィルム層31が設けられていても良い。この断熱ボード用積層シート10は、まずフィルム層31上に複数の線状部21を含むシーラント層20を形成し、その後、接着剤32を用いてフィルム層31を金属層11に貼り合わせることにより、作製することができる。フィルム層31としては、ポリエチレンテレフタレート、又はナイロン等を用いることができる。また、フィルム層31の厚みは、5μm以上150μm以下の範囲としても良い。フィルム層31の厚みを5μm以上とすることにより、断熱ボード用積層シート10の強度を確保することができる。またフィルム層31の厚みが150μm以上になると、断熱ボード用積層シート10の不燃特性が低下する恐れがある。本変形例によれば、予めフィルム層31とシーラント層20との積層体を準備しておくことにより、積層体を適宜金属層11に貼着し、断熱ボード用積層シート10を作製することができる。なお、線状部21に代えて、ドット状部24(図9及び図10)を用いても良い。また、フィルム層31とシーラント層20の密着性を確保するために、これらの間にプライマー層を挿入してもよい。
図14に示すように、断熱ボード用積層シート10の金属層11とシーラント層20との間に、プライマー層33が設けられていても良い。プライマー層33は、金属層11上にアンカーコーティング剤を使用して、例えば、グラビアコート、ロールコート等の通常のコーティング法でコーティングすることにより形成することができる。アンカーコーティング剤としては、例えば、有機チタン系アンカーコーティング剤、イソシアネート系アンカーコーティング剤、ポリエチレンイミン系アンカーコーティング剤、ポリブタジェン系アンカーコーティング剤等を使用することができる。プライマー層33の厚みは、1μm以上50μm以下の範囲としても良い。本変形例によれば、プライマー層33により金属層11とシーラント層20との接着強度を増加することができる。
図15に示すように、断熱ボード用積層シート10の複数の線状部21は、断面視で、それぞれ金属層11側の部分の幅よりも金属層11の反対側の部分の幅の方が狭くなっていても良い。この場合、線状部21の断面は略台形形状となっている。互いに隣接する線状部21と線状部21との間には、溝部(ガス流路)23が形成されている。溝部23は、断面視で、それぞれ金属層11側の部分の幅よりも金属層11の反対側の部分の幅が広くなっている。本変形例によれば、溝部23のうち発泡断熱材51側の領域を広くすることにより、シーラント層20と発泡断熱材51とを接着する際、溶解したシーラント層20によって溝部23のうち発泡断熱材51側を被覆しないようにし、燃焼試験時に発泡断熱材51から発生するガスの通路を確保することができる。なお、線状部21に代えて、ドット状部24(図9及び図10)を用いても良い。また、金属層11とシーラント層20の密着性を確保するために、これらの間にプライマー層を挿入してもよい。
図16(a)(b)に示すように、断熱ボード用積層シート10の金属層11のうち、平面視で少なくとも線状部21と重ならない位置に、開口16が形成されていても良い。この場合、金属層11には複数の開口16が形成され、これら複数の開口16は、金属層11の面内に均一な間隔を空けて配置されている。あるいは、複数の開口16は不均一に配置されていても良い。例えば複数の開口16は、燃焼試験時にガスが抜けにくい場所である金属層11の中心がより密となるように配置しても良い。また、各開口16は、平面視四角形状であり、金属層11を厚み方向に貫通している。なお、複数の開口16が格子点状に配置され、各開口16が平面視で溝部(ガス流路)23と線状部21とに跨がって形成されていても良い(図16(a))。あるいは、複数の開口16が千鳥状に配置され、各開口16が平面視で互いに隣接する線状部21間に跨がって形成されていても良い(図16(b))。本変形例によれば、燃焼試験時に、発泡断熱材51から発生するガスを溝部23だけでなく各開口16を通じて逃がすことができるので、ガスをより効率良く逃がすことができ、断熱ボード50の膨張を抑制することができる。なお、線状部21に代えて、ドット状部24(図9及び図10)を用いても良い。
図17に示すように、断熱ボード50の発泡断熱材51のうち、断熱ボード用積層シート10側に、複数の凹み部52が形成されても良い。この場合、各凹み部52は、平面視で線状に形成されていても良い。なお、凹み部52は、断熱ボード用積層シート10の溝部23に対応する位置に形成されているが、これに限らず、線状部21に部分的に重なる位置に形成されていても良い。本変形例によれば、燃焼試験時に、発泡断熱材51から発生するガスを、断熱ボード用積層シート10の溝部23だけでなく、発泡断熱材51の各凹み部52を通じて逃がすことができるので、ガスの逃げ道を広げ、ガスをより効率良く逃がすことができ、断熱ボード50の膨張を抑制することができる。また、発泡断熱材51の一対の主たる面の少なくとも片面を粗面化することにより、断熱ボード用積層シート10との接着性を高め、燃焼試験時のガス抜け性を良好にすることができる。なお、凹み部52の平面形状は、上述したシーラント層20の平面形状と同様に、例えば(1)直線形状、(2)波線形状、(3)格子点状に配置されたドット形状、(4)千鳥状に配置されたドット形状等としても良い。さらに、燃焼試験時のガス抜け性をより高めるために、凹み部52の平面形状を断熱ボード用積層シート10の溝部23の平面形状に対応させ、凹み部52と溝部23とをガス流路として併用するようにしても良い。
11 金属層
20 シーラント層
21 線状部
22 直線部
23 溝部
24 ドット状部
50 断熱ボード
51 発泡断熱材
Claims (11)
- 断熱ボード用積層シートであって、
金属層と、
前記金属層に設けられたシーラント層と、を備え、
前記シーラント層は、平面視で複数の線状部又は複数のドット状部を含み、
前記シーラント層は、前記金属層側に位置する基部を含み、前記複数の線状部又は複数のドット状部は、前記基部から突出する、断熱ボード用積層シート。 - 前記シーラント層は、平面視で互いに平行に配置された複数の直線部を含む、請求項1記載の断熱ボード用積層シート。
- 前記シーラント層は、平面視で格子点状に配置された複数のドット状部を含む、請求項1記載の断熱ボード用積層シート。
- 前記シーラント層は、平面視で千鳥状に配置された複数のドット状部を含む、請求項1記載の断熱ボード用積層シート。
- 前記シーラント層は、平面視で複数の波線部を含む、請求項1記載の断熱ボード用積層シート。
- 前記金属層と前記シーラント層との間に、プライマー層又はフィルム層が設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項記載の断熱ボード用積層シート。
- 前記複数の線状部又は複数のドット状部は、断面視で、それぞれ前記金属層側の部分の幅よりも前記金属層の反対側の部分の幅の方が狭い、請求項1乃至6のいずれか一項記載の断熱ボード用積層シート。
- 断熱ボード用積層シートであって、
金属層と、
前記金属層に設けられたシーラント層と、を備え、
前記シーラント層は、平面視で複数の線状部又は複数のドット状部を含み、
前記金属層のうち、平面視で少なくとも前記線状部又は前記ドット状部と重ならない位置に、開口が形成されている、断熱ボード用積層シート。 - 発泡断熱材と、
前記発泡断熱材に設けられた請求項1乃至8のいずれか一項記載の断熱ボード用積層シートと、を備え、
前記シーラント層が前記発泡断熱材に接着されている、断熱ボード。 - 請求項9記載の断熱ボードを備えた、構造物。
- 請求項9記載の断熱ボードを備えた、機械器具。
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